山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

'11北海道くるま旅( 第46日)

2011-07-28 05:15:01 | その他
《今日の予定》
道の駅:メルヘンの丘めまんべつ→?(未定)


《昨日のレポート》
昨夕来た時はかなり混んでいた駐車場は、その後潮の引くように少なくなっていて、泊まった車は数台だったようだ。今日も天気は良さそうで暑くなり過ぎなければ良いのにと思った。この心配は的中して、食事をしている間にも車内の気温はぐんぐん上がり始めた。今日はもう一度ワッカ原生花園に行き、その後の野草たちの様子を観察したいと考えていたのだけれど、こんなに暑くてはそれこそ熱中症になり兼ねないと思い予定を変更し、海側で何の木陰もない原生花園ではなく、山の中の木陰を期待出来そうな、丸瀬布のマウレ山荘に行くことにした。マウレ山荘はここ上湧別の道の駅からは比較的近いのである。
上湧別の道の駅辺りは、相棒には何やらの悪臭のようなものがあり、昨夜来窓を開けられないのだそうで、こう暑くなると長居をしているわけにはゆかないのである。急ぎ食事を済ませ、丸瀬布に向かう。
車を走らせている間は暑さはさほど感じなかったが、丸瀬布の道の駅に着いて外に出ると、ムッとする熱気が体を取り巻いたのだった。久しぶりに味わう不快な暑さである。直ぐに駅構内にある木の工芸舘に逃げ込む。丸瀬布は今は遠軽町と合併し、遠軽町の丸瀬布エリアとなっている。元々木材の豊かな所で、材木の伐り出しやその加工に関わる産業が盛んな所だったようで、現在でも木工芸品の製作が行われており、館内には様々の木工作品が展示され販売されていた。特に木片を組み合わせた嵌め絵というのだろうか、メルヘンチックな作品は、木の持つ温か味を存分に活かして素晴らしい物が多かった。館内は涼しく、ずっとここに居たい気分だったが、そういうわけにもゆかず、お土産などを買った後、10kmほど離れた武利という地区にあるマウレ山荘に行くことにした。
先日マウレ山荘に来た時は、温泉に入るだけだったが、今日はマウレ山荘に併設されているミュージアムを見学することにした。このミュージアムは平成16年に廃校となった地元の武利小中学校の校舎をそのまま利用して開設されたもので、元教室には世界中から集められた障害者の方々の優れた絵画の数々が常設展示されている。この他にも石炭画の四国八十八箇所寺の本尊を描いた作品や世界の蝶や昆虫の標本、それに化石の標本などが数多く展示されている。
その昔現役の頃、元勤務していた会社で、自分も障害者の画家の方たちの絵画に関わったことがあり、初めてここに来た時は、驚くと共に深く感動したのだった。昨年は我が亡き畏友安達巌の画集を寄贈させて頂いている。安達巌も幼少期に事故で両手を失い筆を口にくわえての画家だった。その作品が一点だけこのミュージアムに収蔵、展示されている。その外にも懐かしいタッチの作品が幾つか収められている。それらの作品を思いを籠めて見て回った。元教室の板張りの床は、歩く度に心地よい懐かしい音を立てて、現役そのままに使われているのが実に嬉しい。この様なスタイルのミュージアムは日本にはここしか無いに違いない。マウレ山荘に来られる方には、是非ともこのミュージアムにも足を運んで欲しいなと改めて思った。
ミュージアムの見学を終え外に出ると、再び熱気が襲って来た。車をマウレ山荘の方に移動し、木陰に涼を求めたのだが、無風状態で、風はそよとも動かない。こりゃどこへ行っても同じだと諦め、軽く食事をして、しばらく横になることにした。相棒は既に先ほどから気分が悪いとダウン気味である。熱中症にでもなられたらたまったものではない。
窓から微かに入ってくる風を頼りに、とにかく辛抱して目を閉じている内にいつしか眠りの世界へ。相棒も何とか凌いだらしい。目覚めたのは15時頃だった。少し雲が増えて今日の暑さは峠を越えたようである。温泉に入るのも面倒くさくなり、とにかく今夜の宿を決め、向かうことにした。この時点でまだ宿は未定なのだ。くるま旅以外ではあまり考えられないデタラメぶりであろう。昨夜の上湧別の道の駅はどうかと提案したら、相棒は臭いよりはまだ暑い方が我慢できるという。暑い方というのは、北見市留辺蘂の道の駅:温根湯温泉である。それならばとそこに向け出発。
車が走り出せば暑さは一気に解消するのだが、運転者は居眠りも厳禁である。しばらく走っている内に、待てよ、温根湯よりも女満別の方がいいんじゃないか、と気がつく。明日も暑かったら、内陸部の温根湯よりも海に近い女満別の方が条件が良い筈だ。それに南下のコースにも沿っている。ということで、留辺蘂に向かう道を途中で止め、北見市の端野という所からR39に入り、美幌町を経由して女満別の道の駅に向かう。女満別は今は合併して大空町となった。平成の大合併で新しく生まれた自治体の中では秀逸の名前だと思っている。17時半近く道の駅:メルヘンの丘めまんべつに到着。
ここへ来たのは正解だった。丘の上近くにあり、風通しも良い。気がついて良かったと思った。旅車も何台か泊まりの人がいるようだった。この道の駅はくるま旅の者には好意的である。ゴミ処理等も受け入れてくれるようだ。有料だけど、一方的に持ち帰れ!というよりは筋が通っており、有料は当然だと思う。この様な道の駅が増え、一般化することを願わずにはいられない。
暑さもすっかり収まり、夜には快適な眠りに恵まれたのだった。
コメント
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