村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

土蜘蛛 

2016-08-02 01:43:28 | 能・謡
月清き夜半とも見えず雲霧の

今日はお謡のお稽古
土蜘蛛をお稽古している

土蜘蛛ツチグモとは、
もともと大和時代の頃
天皇に恭順しなかった
土豪たちのことを言うとあった

能の土蜘蛛は
『平家物語』から取り上げたようだ
頼光が風邪を引いて臥せっていると
胡蝶という怪しい人物が薬を持って登場
胡蝶は若い女性なので高めで謡う
ただの風邪でなく
瘧マラリアを患っていたようだが
その源賴光は鬼退治などで有名、
もの凄く強い武将だから
臥せっていても
強さを出さねば駄目なのだと
その後登場する僧は
賴光を襲うシテの土蜘蛛の精で
低めの声でこれまた強く怪しい感じ

人物によって声の高さや早さを変え
品位や格まで表して謡いわけるそうだが
勿論
まだ無理

今日もひどく注意をされ
いいところ無しであった
帰りの電車は復習の時間
イヤホンで聞きながら
謡本を開いていると
隣に座っていたお二人の女性が
チラチラ此方を見ている
髪は白くお洋服や小物も
とても上品でお出かけの帰りのご様子
私の降りる一つ前の駅で
隣の方が降りられた
するとその隣の方がびたっと隣に移って来られ

あら御免なさい
お謡の本が懐かしくてねぇ
若いときにちょっと習っていたのですが
全く同じ模様の本で
ホントに嬉しいわ

そうですか、
またなさったら如何でしょうか

いえいえ、今はそうも行かないのですわ
孫達と一緒に暮らすようになって
生活が変わってしまって

話し方では関西のかたのようだが
次の駅までの四分を休みなくお喋りし
最後にその方が
それではご機嫌よろしゅう
とのご挨拶をされて
私は
お気をつけてと
お別れをした

先輩とお話をした感じ
後味は悪くなかったが
席を移って来られて
お話をされたことは
初めて
趣味が同じならどこでも
話し相手は出来る


写真は
ホームドアで隠れて
ちょっと見づらいが
ガリガリ君ばかりの電車

帰りには
ガリガリ君アイス
買って帰ろう


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蝉のはかなさ

2016-08-01 01:09:49 | 羊遊会
今日は羊の会
且座と軸荘付花月に菓子付花月

お宿はいつもクマショウさんち
ぐるりと家を巡るお庭は
背の高い桜や夏みかんの木々と
中くらいの椿や柚子南天
その下には水引
秋海棠
花の終わったシンビジューム
他は葉だけでは
何だか判らない草木が茂る
七月晦日は
深緑

空は青空
くっきりと白い入道雲も見えるが
予報では雨が振るとのこと
やがて
ザーとじょうろで撒くように降リだした
すぐに上がった
あとでもう一度降った

蝉がなきはじめた
みーんみーん
先週ぐらいから
ミンミン蝉の鳴き声がする

ミンミンゼミ
クマゼミ
ニイニイゼミ
エゾゼミ
エゾハルゼミ
ヒグラシ
ツクツクボウシ
チッチゼミ

鳴き声を聞くサイトがあり
聞いてみたところ
どれも炎天を思わせる
厳しい鳴き方だ
聞かなきゃ良かった



常もなき
夏の草葉に
おくつゆを
命とたのむ
蝉のはかなさ
    よみ人しらず
    (後撰和歌集)

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