ウィーン・フィルはベルリン・フィルと並んで私には届かない高嶺の花。今は10万円になっているとか!
そんなウィーン・フィルのメンバーを中心に最高レベルの演奏家30人が集結した室内オーケストラ「トヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーン」が福岡にやって来ました。

トヨタのメセナの活動で1万円で聴けるのです。全国的8公演。
最初の演目はプログラムに載っていない「バッハ:G線上のアリア」でした。
司会者の説明によると、過去に芸術監督だったペーター・シュミードルさんの追悼演奏だから「終わった後の拍手はご遠慮ください」ということでした。
その第一音から、これがウィーン・フィルの音色なのだと、その美しさに涙が出るほどでした。こんな美しい「G線上のアリア」は初めてでした。シーン-----の深い静寂が暫く続く崇高な時間でした。
その一曲が聴けただけで、もう満足というものでした。
福岡はAプログラムで「芳しいウィーンの薫りをあなたに」。
モーツァルト、シュトラウスⅡ世、ヨーゼフ・シュトラウス、レハールのウィーンらしい軽快なプログラムで、後半は歌姫ヘドウィグのソプラノ。
ブラボーの声が飛び交い、若い歌姫は演奏者にも笑顔で受け入れられており、それが好感がもてました。
ウィーン・フィルとウィーンの街並みを届けてもらった2時間の素晴らしいひとときでした。トヨタの活動に感謝します。