おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

Celestron RASA 8" EOSカメラマウントの小さな問題

2020-05-12 17:27:18 | ブログ


注文から1ヶ月もかかってようやくセレストロン 8"RASA AstrographのEOSミラーレス用カメラマウントが届きましたので、早速取り付けてみました。ところが、取り付けてみた分かったのですが、ちょっとした問題が出てきました。



この画像では分かりにくいかもしれませんが、カメラマウントを保持するローレットリングがEOS M6のボディと干渉しています。この問題はSONYのミラーレス機でもあるようで、2019年11月号の天文ガイドでもRASAの記事がありましたが、EOS M6と同じ干渉の問題について書いていますが、どうやらカメラのグリップを剥がして対処したようです。記事ではSONYカメラでグリップだけが干渉するのに対してEOS M6では、グリップ部とシャッターボタン近くの2点なのです。特にボディの出っ張りにに当たっているという事は、カメラが平面に取り付けができずに傾いた状態になるという事なので、これは放置できない問題です。



そこで考えたのは、画像のようにローレットリングの角のC面を大きくするために角を旋盤で削るという事ですが、やってみたらカメラ本体への干渉をほとんど気にならないレベルまで無くす事が出来ました。現状ではC面を4mmくらいにしていますが、無理に削りすぎると切れてしまって使えなくなるので、ドキドキしながら慎重に削りました。本来こういう問題はメーカー側で気がついて対処すべきものなのですが、作ったものを回収する訳にもいかないので放置しているのだと考えています。

しかしこの問題を簡単に回避する方法も見つかりました。ローレットリングの内側に0.8mmのスペーサーが入っているのですが、それを取ってカメラを取り付ければ隙間が出来て問題解決となります。このスペーサーは単に傷をつけないように入れてあるだけのようなので取り去っても大丈夫かと思いましたが、実際に取ってみるとカメラを固定した時に簡単にカメラがマウントごとスライドしてしまうので、撮影中に動いてしまうかもしれません。手持ちのM3も形状が同じなので標準の取り付け方では干渉すると思います。マニュアルを見ましたが、それについての記載も無かったので、開発時には干渉しないカメラを使っていたのかもしれません。



このカメラマウントを取り付けたのは良かったですが、外す時はどうするのかと考えていたら、プラスチックのT型の工具らしきものがあったので、何に使うものかと思ったら、この工具で着脱ボタンを押して外す事が分かりました。マニュアルに書いてあったので直ぐに理解出きました。しかし、万が一この工具を無くしたら外せなくなるのではと考えますが、カメラアダプターに着脱ボタンの位置に穴が空いているので、そこを箸などで押して回せば外せる仕組みなので、それも問題なさそうです。

とりあえずカメラマウントが揃ってRASAが使えるようになったので、天気を見て使ってみようと思っています。後は先日のRASA用アングルファインダーが仕上がったら完璧です。



このマウントとセットで注文したセレストロン EDGE HD1400用レデューサーですが、カメラアダプターを間違えて8インチ用を送ってきたので、また新たに送ってくれるとの事でした。8インチ用を送り返すにも送料の方が高くついてしまうので、そのまま使ってくれれば良いとの事でした。丁度HD800があるのでそれで使います。このレデューサーは販売用ではなく、観測所に設置するHD1400用に購入したものなので販売はしません。もちろんビクセン取り扱い製品ですのでご要望があれば注文は受けられます。



お客様からご購入いただいていたSolar MaxII 90-BF30セットのアダプター製作を依頼されていたので仕上がったアダプターをビクセン102EDに取り付けて検品しました。幸いにも良く見えていたので機能的には全く問題なく使っていただけます。BF30のセットはこれが最後でしたので、貴重な一台を格安で入手されてラッキーだったと思います。このBF30は2インチ仕様なので、撮影には間違いなく有利です。BF15のタイプと比較すると眼視では若干イメージが暗めですが、撮影では眼視保護用のダイヤゴナルを外して使えるので、豊富な光量で早いシャッターを切れるので、SM90らしい高解像度の画像を得られます。



102EDへのアダプター取り付けは、セルにネジなどが無いので、外側からネジでクランプする方法でしか固定できません。しかし現物に合わせてシックリ作ってあるので、ネジ1本だけでもしっかり固定できます。落下の心配もありません。当店でお作りするSolar Max用のアダプターは、基本現物合わせで作る事がほとんどです。ネジのピッチなどが分かっていれば簡単に作れると考える方が多いですが、実際それで作ってハマらなかったりしたことがあるので、今はネジ類に関しては現物に合わせてきっちりと作ります。まさにオンリーワンの世界に一本だけのSolar Maxアダプターです。海外にはフードに被せるアダプターが主流ですが、相当ガサガサで落下の危険もあるので、当店ではフードに被せるタイプは作りません。海外のはそれでも200ドル以上もしていますが、当店では特注製作でもリーズナブルな価格設定でお作りしています。ネットの業者だと図面の制作費まで請求されるので、基本料金が仮に安くてもトータルでは高いものになってしまいます。

現在は、CORONADO Solar Maxの在庫はありませんが、近い将来にはSM90に限ってはいくつか入手できるかもしれません。ただそうであってもアメリカへ渡航できるようにならないと無理なので、早くて夏以降にならないと国外には出られないと思います。

今日は、長野県内からお客様が来店されて、数ヶ月前にご注文いただいていたビクセンSXD2赤道儀のカーボン三脚仕様をお持ち帰りいただきました。こんな時期に来られるのはリスキーかもしれませんが、感染者ゼロの地からで外から見ればかなり安全とも言える長野県からなので、お断りする必要も無いと考えて来ていただきました。本当ならもっと早く来る予定だったのですが、緊急事態宣言が出たので予定が伸び伸びになって今日になりました。当店ではこんな時勢でも来る者は拒まずの姿勢ですが、それも場所によりけりです。流石に東京などの感染者が多い地域からだとお断りしていました。

ここに来て緊急事態宣言の解除を早めて普通の生活に早く戻そうとする動きが各地で出ていますが、とっても危険な気がしています。既に東京では人の動きが激しくなってきているそうで、自粛もそろそろ限界に達しているのだと思います。感染者が二桁から一桁になりそうなところまで来ているのですが、これで気を緩めてしまうとあっという間に元に戻ってしまいそうです。私も気持ち的には17日から上高地とかに行きたいと思っていましたが、前回同様に家族の大反対でその計画も消滅してしまいました。何れにせよ今月一杯は最低でもおとなしく自宅で仕事をしているのが自分も周りも家族も安心でしょう。

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