昨日は最高の透明度の空だったので日中から機材を庭に設置して準備をしておきました。セレストロン 8" RASAを乗せるのは、Vixen AXJ赤道儀エンコーダー仕様です。SXP2でも良かったのですが、しばらく使っていなかったのと、ASG-CB90カーボン三脚を初めて使うので、お試しでAXJに乗せました。RASAは7.7kgしかなくて軽いので3.5kgウェイト1個だけで十分でした。使う前には付属のクーラーを2-30分動作させてから使うので筒内気流の心配もありません。
簡単にセッティングが終わると後はいつものように最強のテレスコープカバーTeleGizmosを被せておいて夜を待ちます。使う時にはカバーを外して極軸を合わせて準備OKです。このカバーを使い始めてから撮影観測に要する準備時間が劇的に短くなりました。前日に極軸を合わせておけば、カバーを外して電源を入れれば直ぐに撮影ができます。撮影が終われば電源を落としてカバーを被せて終了です。片付けは翌日明るくなってからすれば部品をなくしたりせずに済むので、安全です。TeleGizmosカバーは、現在在庫の無いものは発注してあるので、今月末以降に順次入荷予定です。
これがRASA-8のファーストライトですが、かみのけ座の銀河団がポツポツと写っています。本来この焦点距離で撮る天体ではありませんが、イメージが驚くほどシャープなので、拡大すると天体の姿がはっきりと分かります。しかしこれだとつまらないので、
M81-82を撮って画面を100%でトリミングをするとこんなにはっきり写ります。EOS M6はAPS-Cサイズですが、画面の中央から端まで綺麗な点像になっているので、この光学系がいかに優秀か良く分かります。以前にもHyperStar3を使った事がありますが、その時よりはるかにイメージがシャープな感じです。ピント合わせは、ライブビューイメージを拡大して行いますが、明るいのでとても合わせやすいです。RASAには11インチや14インチもありますが、8インチでこれだけ写るのであれば、自分的にはこれで十分です。
画像は全てISO 3200-30秒露出です。昨夜はいくつかの天体を撮りましたが、メシエ天体なら30秒で十分です。ただ画角が広い分イメージは小さいですが、彗星や広域な星雲などを撮るにはちょうどいいかもしれません。ただどうしてもこの鏡筒で小さな銀河などを撮りたい場合には、ZWOのセンサーが小さなものを使えば大きく写せるので、それもいいかもしれません。後は使うカメラ次第です。
銀河や星団の画像は中央部分だけ拡大しているので、実際の写野を示していません。フル画像では小さいですが、ここまで拡大すると迫力が出てきます。これらの画像はワンショットで撮ったものをフォトショップで簡単に処理しただけなので、きちんと撮って処理をしていけばさらに素晴らしいイメージになります。ただ一つきになるのは画像両端のケラれみたいな部分ですが、原因が良く分かっていません。ミラーによるケラれなど無いので、どこで発生しているのか気にはなります。
今回初めてこのRASAアストログラフを使ってみて、これなら簡単に誰でも使えそうだと感じました。そうは言っても国内での価格が30万円以上もするので、そう簡単には導入できないとは思いますが、私のように面倒なCCDカメラなど使わずに気軽にデジカメで撮ってみたいと考えている人には確実にオススメできるでしょう。
今日で非常事態宣言が東京大阪などの感染者が多かった都府県以外は解除されましたが、これで一気に長野県に人が流れ込んできそうで怖いです。都府県をまたいでの移動は引き続き自粛となっていますが、皆がそれを守るとは到底考えられません。登山や観光に長野に来る人は相当いるだろうと考えています。感染者の少ない地域からの移動はまだいいですが、東京神奈川埼玉方面から来るのだけはやめて欲しいものです。これでまた感染者がドンと増えると非常事態宣言がまた出されてしまうかもしれません。それだけは避けたいものです。