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高麗橋桜花店主 徒然日記ー料理人はどこまでできるのか ー

「高麗橋桜花」店主森田龍彦の思ったことを綴る日記のようなものですので個人的感想にとどまるということご了承下さいね。

居酒屋ながほりさんと親睦会

2005-12-09 | オススメなお店
 以前から自分の仕事以外の方とのお付き合いを深めて行きたいと思っていました。
 今年の暮れになって、ようやくその思いが叶いました。参加していただいたのは弁護士・税理士・行政書士・PC講師・家具会社経営者、と多種多様。普段、なかなか聞けない話や素朴な疑問など聞けて楽しい一日でした。
 今回は私を除いて初対面の方が多く、時間も短かったのですがこれからも続けて行きましょう、ということになりました。今回参加して頂いた方々は何かしらの縁で私と出会い、この親睦会に参加してもらったのですが、皆さんとてもハートフルな方でしかもその分野でとても頑張ってらっしゃる方ばかり。なかなかこのように恵まれた出会いはないと思うので、これからも大切にしたいと思う親睦会でした。
 私が今回の親睦会のお店に選んだのが、居酒屋ながほりさんです。
 知る火とぞ知る、大阪の居酒屋の名店。また、私が参加させて頂いているまんでい会の世話人でもあります。
 営業中は料理の説明以外は無口な頑固な店主。ただ、お料理やお酒へのこだわりから、その溢れんばかりの情熱を感じることはできます。カウンターが10席少々とテーブルが一卓。いつも満席でなので、行く前に必ず予約をしておかれた方が良いと思います。料理の中でも特にオススメなのがお刺身と野菜の炊いたものや炭火で焼いた物。私から見てもかなりこだわった鮮魚と伝統野菜を含めたこだわりの野菜料理。とにかく、素材の良さを感じることができる、貴重なお店だと思います。
 最近、よく「自分で農業はされたりしないのですか」と、聞かれたりします。確かにその方が野菜の事をより知ることが出来るかもしれませんね。でも、私の場合は本格的にしようとは思いません。それは、自分の才覚が料理のことだけで精一杯ということもありますし、やはりその道に懸けている人には勝てないと思うのです。なら、中途半端に分かった気になるようりは、そういう人に敬意を払い、いろいろとお話させていただいた方が素直に受け止めることができるし、なによりも話して楽しいのです。全てのことを自分で理解できなくても、自分に自信の持てるものが1つあって、またそれ以外のことに関して相談や話を出来る友人や仲間が足りないところを補ってくれる。 その方が一人で抱え込みよりも楽しいと思うのです。
 今回の親睦会はナンバーワンで無いかもしれないけど、オンリーワンの人達の楽しい集まりだったように思います。

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突然のお誘い。

2005-12-03 | オススメなお店
 お誘いは突然でした。
 長野にいるはずの大学時代の友人から、突然大阪の難波に居るから会いたいとのメールが入る。丁度仕事が速く終わり、帰る間際の出来事。もっと、はやく連絡くださ-い。
 その友人は今は実家のお寺の手伝いをしていて、今回は11月28日に東本願寺で行われた「報恩講」で「坂東曲(ばんどうぶし)」という勤行に参加した後、私に会いに大阪に来てくれた。この勤行に参加することはとても難しく・貴重な経験らしく、普段は物静かな彼が珍しくハイテンション。彼のそのテンションやかすれた声からも、その充実感や達成感がひしひしと伝わってきました。
 彼とは宗右衛門町にある大黒屋さん(後ほど紹介)で飲んだ後に、彼のリクエストに応えてカラオケに。坂東曲で鍛えた美声をどうしても披露したかったみたい。しかし、同年代が集まると遠慮無し10数年前の歌が歌えますね。ほんとレトロでした。
 深夜に一旦別れたあと、次の日の朝に2人少し遅い朝食を食べて、彼は故郷に長野に帰っていきました。不思議なもので何年も会えていなかった彼ですが、会った瞬間に馴染んだ空気が流れます。「会えて嬉しいよ。」といってくれる友が居ることにほんと感謝。私もとても楽しかったよ。次に遊びに来る時は、私の店でもてなすことができれば良いですね。もちろん、こだわりの野菜たちも味わってもらいますよ。
 【大黒屋】
 〒542-0084 大阪府大阪市中央区宗右衛門町1-15
 Tal 06-6211-4829
 営業時間 17:00~02:00 定休日 日曜日
 この日はカウンターでの単品料理を食しました。やはり、この規模のお店はご主人自ら包丁を振るいますので、お料理はかなり充実しております。また、宗右衛門町という場所にも関わらず、単品料理のほとんどが1000円以下でした。新鮮なお刺身はもちろんですが、黒作りの烏賊の塩辛やしらさ海老の天婦羅、おばけ、などの美味な酒肴がいっぱい。お酒を呑みながら美味しい物、という方には特にオススなお店です。

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なにわ翁さん訪問

2005-11-10 | オススメなお店

 まんでい会でご一緒させて頂いています、なにわ翁さんを訪問しました。
 場所は大阪天満宮の程近く、老松通りにあります。最近、西天満の方においしいお店がちらほら出来て、昔と違って少しはこのあたりの知名度が上がったてきたな、と思います。その筆頭のお店がイタリアンのイル・チプレッソになるかもしれませんね。数年前のオープンして間もないときに一度食事に行ったことがあり、そのときはまだ今ほどの混雑はなくて比較的ゆっくりと食事を楽しんだのを覚えています。
 さて、話を戻してなにわ翁のご主人、勘田さんは日本一のそば打ち名人として有名な「達磨 雪花山房」高橋邦弘氏の弟子としてそば打ちの修行に励んだそうです。その鮮やかな手さばきは以前に一緒に参加させて頂いたおやこ料理教室で見させて頂いているのですが、今日までその評判のお蕎麦を食べる機会に恵まれませんでした。そして、念願かなってようやくお店を訪問することが出来たのです。
 店の前に行くといきなり勘田さんの姿が。早速、お店の中に案内して頂き、注文は勘田さんにお任せしました。
 勘田さんが出してくれたのは茨城産の新そばの十割のざる。ほんの数日前に届いたばかりのものだとか。淡いうぐいす色をしたお蕎麦をまずは何もつけずに、その後そばつゆにつけて食し、最後にそばつゆに葱を刻んだ物、本山葵の薬味をいれて頂きました。感想は・・・、こんなにおいしい蕎麦、今まで食べたことない。決して、大袈裟さじゃなくて本当に、今まで食べた中で間違いなく一番です。
 本来、私はうどん党であまり蕎麦は好きでありません。関西では有名な出石や京都の有名な蕎麦屋さんに行っても、大した感動もなくて、ましてや十割蕎麦の感想は多少香りはあるけどもさもさした食感がどうも苦手でした。でも、本当においしいお蕎麦は、喉越しも良くて・口の中で香りも広がって・しかも食感もぷりぷりとした感じです。ほんとうに材料のこだわった、しかもしっかりとした技術のある職人が打つお蕎麦は美味しいものなのですね。しかも、ご主人の勘田さんはとても真摯な方で、このお人柄もこの蕎麦の味に反映されているのかもしれませんね。
 蕎麦の後に頂いた蕎麦湯や玄米御飯も鴨のうま煮もとても美味しく、本当に幸せな気持ちになれました。
 帰り際に勘田さんと少し談笑。勘田さんの、「美味しい物を食べると、幸せな気持ちになりますよね。」のひと言。この気持ちが料理人には凄く大切なことなのですよね。
 また、美味しいお蕎麦と料理人としての刺激を頂きに参りますので、その時は宜しくお願いします。

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こんぶ土居さん訪問 その2

2005-11-04 | オススメなお店

 その1からの続きです。

 土居さんが曰く、「よく昆布だしをひかれるときに60度くらいの温度が適温と言われる方もおられますが、良質の昆布でしたら煮立たせて出汁が濁らないように気をつけていただければ焚くほどよい風味がでると思います。また、それが良質の天然の昆布の特徴だと思います。」ということだそうです。
 また、良い天然の昆布ほど保存方法さえ間違わなければ、長い期間もつそうです。まるで、ワインのようですね。
 こんぶ土居さんでは出汁昆布以外にも良質の昆布・かつお節・塩のみで作った希釈の出汁や昆布の佃煮、おぼろ昆布なども取り扱っています。出し昆布もご家庭で使える量でも販売していますので試してみるのも楽しいかもしれません。
 是非一度足を運んでみてください。「食」の大阪のこだわりがこの店に残っています。

「こんぶ土居」
〒542-0012 大阪市中央区谷町7丁目6-35
空堀本店 TEL 06-6761-3914
       FAX 06-6761-7154
谷町店  TEL 06-6768-6511

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こんぶ土居さん訪問

2005-11-02 | オススメなお店

 今日の産経新聞の朝刊にはささゆりの記事がありませんでした。来週かもしれません。確認しておきます、申し訳ありませんでした。

 今日はこんぶ土居さんをご紹介したいと思います。
 その名の通り、昆布やさんです。昆布専門店なのです。かの有名な「美味しんぼ」にも取り上げられているお店です。
 こんぶ土居の若ご主人の土居純一さんとの出会いは、まんでい会会員として参加した神戸での親子料理教室の時で、土居さんは協賛店として出席なさっておりました。やはり、こだわりの昆布を取り扱ってることで、大阪でも土居さんの昆布を贔屓にしている和食の店は多くあります。そんなこだわりの昆布について土居さんからいろいろとお話を聞くことができました。

  よく昆布の銘柄として利尻昆布・羅臼昆布・真昆布が挙げられますが、それぞれの昆布には特徴があります。
 まず、羅臼昆布は香りがよくやわらかく黄色味を帯びた濃厚でこくのある出汁が出ますが、出汁に色がついてしまいます。和食では、澄んだ出汁の少量の薄口醤油などを加えて素材の色がボケないように炊くものが多いので、白だし(かつおと昆布だけで出汁を取った状態)に色がつくのを嫌がります。なので、お蕎麦屋さんなどがこの昆布を使うことが多いようです。
  続いて、利尻昆布。利尻昆布は香り高さと澄んだ出汁が特徴です。真昆布のだしよりも若干塩味があります。出汁を とる昆布として京都では最も定評がある昆布です。
  最後に真昆布。古来より献上昆布として珍重されている、最も代表的な良質の昆布。肉厚があり幅も広くこんぶの最高級品。上品な甘みをもつ、清澄な出汁がとれる昆布です。主に大阪でよく使用されています。

 土居さんのお店で主に使用されているのが、天然の川汲昆布です。わざわざ昆布漁が行われる7月に現地の浜まで出向き、共に昆布漁などを行う徹底振りです。浜の違いが味の変化に関わりますし、また昆布は収穫して干せば終わりという単純作業だけではないそうです。なので、漁師さん自身のこだわりや信頼関係が大切になってくるそうです。
 よく徳用の出汁昆布が売られていますが、あれはほとんどが養殖ものです。天然昆布は岩に打ち付けられ 皮が薄く、身が厚くなり表面が滑らかになるそうですが、養殖の場合は皮が厚く身が薄くもろいのです。また、昆布の種類によっても良い色やそうでないものの色が変化するです。また、養殖の昆布は1年で使い切らないと身が焼けて しまうといった違いになります。
 では、どのようにして昆布を見分ければ良いのか?まず、色からすると深すぎる黒い色や黄色っぽいものは避けたほうが良いそうです。黒すぎるのは乾燥機焼けなどが原因で、良い昆布はそんなに黒々としていません。わかりやすいのは食べてみること及び表面が滑らかかど うか、色が薄い方が良質なものが多いそうです。  その2に続く。

 

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