古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

万博受難記(1)

2005-09-29 | 旅行
 22日午後、プールで一泳ぎしてから、名鉄電車で瀬戸市に出かけました。美術館をのぞいてから、万博(5時からの入場券引換えチケットを買っておいた)瀬戸会場に行こうと思ったのです。尾張瀬戸駅から徒歩10分で美術館。ここも万博記念の「6古窯名品展」をやっていたのです。6古窯とは日本を代表する焼き物の産地、信楽、備前、瀬戸、常滑、丹波、越前を言うのだそうです。並行して現代作家の作品の展示会もやっていまして、焼き物が現代美術の一分野であることをあらためて認識しました。

 万博はそのうち見に行こうと思いつつも、今年は何故か忙しくて行けなかった。新聞を見るとすごい混雑だというので、「もう止めようか」と言ったら、知人が「どんなに混んでも一度は見に行くべきだ」というので、夜なら涼しいだろうし、混雑も少しは少なくなるだろうと思ったのです。
 レストランで軽く腹ごしらえして、4時半頃瀬戸駅に戻り、万博行きのシャトルバスに乗ろうとして、愕然としました。シャトルバスは総て「長久手会場行き」で、瀬戸会場行きのバスは出ていない!多分、長久手は混雑するから瀬戸から入場しようと思っていたのに・・・
「瀬戸会場に入りたい!バスはないの?」と聞くと、瀬戸の市バスがあるとバス停を教えてくれました。5分ほど歩いてバス停で待ち、5時前市内循環バスに乗りました。ところが各駅停車でのんびり運転、万博会場前まで来たら5時半過ぎていました。市バスは万博期間中無料だといいます。得したかな?
 ところが、入口でチケットを見せ「入場券に引き換えるのは何処?」と聞くと、
「瀬戸会場のチケット窓口は5時半までです。ですから長久手会場のチケット窓口に行って頂かないと入場出来ません」と言うではないか。
 そんなこと、チケットに書いてないじゃない!
「長久手会場までは確か燃料電池バスが動いていると思うが乗り場は?」
「燃料電池バスは入場してから利用できるのです。入場しないうちは乗れません。」
「じゃ、どうすれば良いの?」
「万博八草駅(長久手町)までシャトルバスに乗って頂き、リニモに乗り換えてください。」
 そんなバカな、と思ったがいかんともしがたい。
 バスで八草駅まで10分(¥160)、リニモで2駅目で(\160)、万博会場駅に着いた。
チケット窓口に並び(これなら引換えチケットなど要らなかった、直接入場券を買っても同じだとぼやきつつ)、交換して入口へ。
 ここで、空港の入口並みの荷物検査がある。係員にバッグを見せたら不機嫌そうに「チャックを開けて」と言う。係員も押し寄せる人並みで、すっかり草臥れているんだろう。 やっと入場したのは6時20分でした。

 それにしても、瀬戸会場・瀬戸駅間は何故シャトルバスが走らないのか?何故、万博と無関係な瀬戸の市バスが期間中無料になるのか?何故、瀬戸会場のみ6時終了なのか?
 私には、これは万博反対運動との妥協の産物だとしか思えません。そもそも、環境破壊の犯人は人間ですから、人間を何千万人も集める万博が、環境と調和するわけない。
 反対派と妥協した結果、実質的に会場は長久手の青少年公園にして、協会のメンツを立てるため瀬戸(当初予定面積の10分の1になった)、長久手両会場の並立ということにしたのでは?だから、万博をやるには会場が狭すぎて、ここに混雑の根本原因があるのでは?
 堺屋太一さんが、「これでは万博でなく地方博になっちゃう!」と、会場予定地の大拡張を主張したそうですが、容れられず最高顧問を辞任した経緯が、今、分かったように思いました。(続く)


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