古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

原爆の図

2007-08-28 | 美術館と美術展
 猛暑の続く26日午前、愛知県高浜市のやきもの美術館に出かけました。

名鉄三河線の高浜港駅下車、駅前の道をまっすぐ10分くらいで「かわら美術館」です。

http://www.kawara-museum.takahama.aichi.jp/info/outline.htm

 高浜は三州かわらの名産地。瓦に因んで12年前開館した美術館で、奈良時代からの瓦の収集品を展示していますが、今回は、今日が最終日の丸木位里・俊展を見てきました。

http://www.kawara-museum.takahama.aichi.jp/exhibition/current.htm
 
 丸木位里は、広島出身の日本画家、夫人の俊は洋画家ですが、夫妻合作の「原爆の図」は代表作です。

 背景が位里の墨絵、人物が俊の油絵というユニークな構成です。

http://www.aya.or.jp/~marukimsn/top/reki.htm

 原爆投下後の広島に入った夫妻は、地獄絵図と化した町を目の当たりにし、この惨状を作品に描きます。

 この絵を見ると、先日のNHK特集で伝えられたパール判事作成の判決文(法廷では公表されなかった)の言葉を思い起こされます。

『非戦闘員の生命財産の無差別破壊がいまだに違法であるなら、太平洋戦争における原爆投下の決定は、第二次世界大戦中のナチス指導者たちの指令に近似した唯一のものである。』

 この絵はピカソのゲルニカに匹敵するものだと思いました。

原爆の図関連以外にも、両人の個人製作作品合わせて60点が展示されていました。