サウンド・ストリート21

2007年06月29日 | 佐野元春 Radio Days

サウンド・ストリート21「Motoharu Radio Show」
2007年6月26日(火) 23:00-24:10
DJ:佐野元春

Playlist
I Wanna Be With You / The Raspberries
ガラスのジェネレーション2006 / 佐野元春
The 59th Street Bridge Song(Feelin' Groovy) / Simon & Garfunkel
Summerfling / k.d. lang
マナサス / 佐野元春 and The Hobo King Band
I Can't See Clearly Now / Johnny Nash
君が気高い孤独なら / 佐野元春
荒地の何処かで / 佐野元春
Us / 佐野元春
折れた翼 / 佐野元春
ラジオ・デイズ / 佐野元春
コヨーテ、海へ / 佐野元春
黄金色の天使 / 佐野元春
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■内容の一部を抜粋
・I Wanna Be With You Tonight!
元春「季節はもう間もなく夏ということで、リスナーのみなさんも、今からいろいろな計画を立てている方もいると思います。今夜はこれからの季節にぴったりな夏の歌を用意して来ました。素敵なサマー・ソング、楽しんでください。そして今月6月は僕にとって14枚目のスタジオ録音盤となる新作『COYOTE』というアルバムを発表しました。今夜のリスナーのみなさんには是非このアルバムからの曲も聴いてもらいたいと思います。サウンド・ストリート21、Motoharu Radio Show。DJ、佐野元春。これからの70分間最後まで楽しんでください。I Wanna Be With You Tonight!」

・I Wanna Be With You
ラズベリーズの1972年のヒット。
「リーダーのエリック・カルメンがとても素晴らしいソングライターです。メロディーが印象的なロックンロールですよね。ホントにパワー・ポップという言葉がふさわしい1曲です」と元春。

・ガラスのジェネレーション
「パワー・ポップといえばなんといっても十代、ティーンネイジャーの胸をときめかせます。ガラスのように繊細なティーンネイジャーの心。ポップ・ミュージックはいつもそんな彼らの味方でした」と元春。
元春が自分の部屋でこの曲を書いていた時、ジョン・レノンが狂信的なファンに射殺されたというニュースがラジオからながれたきたという。元春はそのニュースを聞いた後、一気にこの「ガラスのジェネレーション」を書き上げたそうだ。
今回、番組でオンエアされたのは『THE SINGLES』収録の「ガラスのジェネレーション2006」。

・The 59th Street Bridge Song(Feelin' Groovy)
サイモン&ガーファンクルの「Feelin' Groovy」。邦題は「59番街橋の歌」。ニューヨーク、マンハッタン島にかかる59番ブリッヂの景色を見て、「Feelin' Groovy こんな素敵な朝、とてもいい気分だ」そんなふうに歌っている。

・Summerfling
k.d. ラングの2000年のアルバム『invincible summer』に収録されている。

・マナサス
夏という季節は歌のテーマになりやすいのかもしれない。夏を舞台にした曲は洋邦問わずそれこそ星の数ほどある。それだけに夏を舞台にした曲を書く時は慎重になってしまうのだと元春は話す。よくあるテーマだけに意外と難しいのだそうだ。よくありがちな内容になるのが気に入らないのだとか。夏という季節が持ってるロマンティックだけれども凶暴なイメージ、昼間から夢を見ているかのようなデ・ジャヴな感じ、そのあたりがうまく表現できれば、元春は夏の歌を書いてみたいそうだ。「マナサス」はホーボーキングバンドと米国、ウッドストックに行って作ったアルバム『The Barn』に収録されている。

・I Can't See Clearly Now
元春「何かいいことが待ってることを期待して、リスナーのみなさんも素晴らしい夏を迎えてください」

・『COYOTE』特集
番組後半は今月リリースされた元春にとって14枚目のスタジオ録音盤となる『COYOTE』の特集。

・君が気高い孤独なら
6月13日発売ニュー・アルバム『COYOTE』のリード・トラック。

・荒地の何処かで
現代を荒地として捉えてそこから何かを創作していく方法は、過去にもよくあった。T.S.エリオットをはじめとして、'50年代のビート作家もそうだった。日本では荒地派と呼ばれる詩人たちもいた。元春の場合はそれに倣ったわけではないが「このくそったれな現代という荒地をソングライターとしてどうにか乗り越えてみたい」という思いが強くあり、そこからコヨーテという人物像が生まれてきたそうだ。「荒地の何処かで」は『COYOTE』の表題曲のひとつ。

・Us
深沼元昭、高桑圭、小松シゲル、そして元春。今回のセッション・メンバーは言ってみれば弟といってもいい世代。その彼らが今、このどうしようもない現実の中で、何に悪戦苦闘しているのか、どんなことに思いを馳せているのか、そんなことを考えながら曲を作ったという。結果、『COYOTE』のソングライティングの視点は以前よりも若くなったような気がしているそうだ。意図してもできることではないのでセッション・メンバーに感謝していると元春。

・折れた翼
ソングライターとしての理想は、聴いてくれた人が自分の映画を作ってくれる音楽で、元春が書いた曲があるリスナーのもとに届き、そのリスナーがまた新たなストーリーを紡いでくれるという、そんな音楽をこれからも作っていきたいそうだ。

・ラジオ・デイズ
サウンド・ストリート「モトハル・レイディオ・ショウ」。元春が担当していたのは1981年4月から1987年3月までの約6年間。番組のモットーは"Less Talk, More Music"。6年間に約2000曲以上レコードをかけたという。途中、活動の場をニューヨークに移した時(1983年から1984年にかけて1年間)も「モトハル・レイディオ・ショウ・イン・ニューヨーク」として番組は続けた。
「そしてもちろん今夜のこの放送は新しい世代の音楽ファンも聴いてくれてると思います。音楽を楽しむのはラジオからコンピューターに変わりつつある現在ですけれど、あの'80年代、ラジオが僕のそばにあった日々。そんな日々に少しだけノスタルジーを込めて僕はこの曲を書きました。僕はこの曲を当時のモトハル・レイディオ・ショウのリスナー・ファンに捧げたいと思います」と元春。

・コヨーテ、海へ
ヨセフ・ヴォイスという映像作家、ちょっと変わったアーティストが、アパートで何日間かコヨーテと暮らして、コヨーテの潜在的な力を感じ取るという、そんな実験的なパフォーマンスを行った。元々ネイティブ・アメリカンにとってコヨーテは力の動物として尊敬されている。頭がよく、サバイバル能力に長けていて、どんな環境でも賢く生き抜いてゆく。そんなコヨーテを題材にして元春はいつか作品を作ってみたいと思っていた。
「現代を荒地とするならば、今まで正義と思っていたものは、本当に正義なのか、悪は本当に悪なのか、その価値観が日々変わっていってるこの時代。そんな中でこのコヨーテは僕の中で重要なたとえとしてこのアルバムに登場します」と元春。
「コヨーテ、海へ」は表題曲といっていい曲。

・黄金色の天使
「今回の『COYOTE』というアルバム、自立した大人の人たちにも、少年、少女たちにも聴いてもらいたいと思っています」と元春。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒150-8001 NHK-FM「サウンド・ストリート21 佐野元春」係
e-mailで送れるホームページは「サウンド・ストリート21

■今後の予定
来月のマンスリーDJはラブサイケデリコ。
コメント
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