Sunday Song Book #1050

2012年11月25日 | Sunday Song Book

2012年11月25日プレイリスト
「棚からひとつかみ+リクエスト」
1. いつか晴れた日に / 山下達郎 "オーパス" '12('98)
2. HUSH / JOE SOUTH" "GAMES PEOPLE PLAY" '71
3. I THINK I'LL TELL HER/RONNIE DYSON "ONE MAN BAND" '73
4. ALL I CAN GIVE YOU IS LOVE/CUBA GOODING "THE 1ST CUBA GOODING ALBUM" '78
5. COME BACK HOME / TRUTH '76
6. GROOVIN'(MONO & STEREO) / THE YOUNG RASCALS '67
7. GIRLS / THE FOUR FRESHMEN "TODAY IS TOMORROW" '68
8. 月夜のタンゴ / 森光子 '05
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■内容の一部を抜粋
・近況
今年はまだインフルエンザの予防接種をしてないそうだ。スタジオ仕事が忙しくなかなか行けないが、来週あたり行ってみようと思ってるとか。

・棚からひとつかみ+リクエスト
まりやさんの新曲のレコーディング中なので今週もレギュラー・プログラムの「棚つか」。最近、お便り、リクエスト・カードが増えて個人の処理能力を超えそうなんだという。このまま「年忘れリクエスト特集」までハガキを持ってると、何がなんだかわからなくなりそうなので、今週は先に応えられるリクエストには応える「棚からひとつかみ+リクエスト」。

・いつか晴れた日に
先週、『OPUS』のリマスタリングで、レコーディング当時はうまくいかなかったと思ってた曲が、今回のリマスタリングでそうでもなかったという思いになったと話したが、そうした曲は他にもあって、特に'90年代の中頃に多いのだとか。「いつか晴れた日に」も作った当時は音にあんまり満足してなかったが、21世紀のリマスタリングで音に艶が出てきてホッと一安心した一曲だという。1998年のシングルでアルバム『COZY』収録曲。今回のベスト・アルバム『OPUS』にも収録された。

・HUSH
9月にシンガー・ソングライター、作曲家、ギタリストとしても実績があるジョー・サウスが亡くなった。ジョージア州アトランタのアトランタ・サウンドを引っ張った。達郎さんはジョー・サウスが好きだったが9月はプロモーションで忙しく触れられなかった。十代の達郎さんにとってサザン・ロックはメーコンでもナシュビルでもメンフィスでもなくてアトランタだったそうだ。ディープ・パープルの1968年のデビュー・ヒット「HUSH」はジョー・サウスの作詞作曲。この曲のセルフ・カヴァーが1971年のアルバム『GAMES PEOPLE PLAY』に収められている。

・I THINK I'LL TELL HER
ロニー・ダイスンの1973年のアルバム『ONE MAN BAND』のリマスター盤がリイシューされた。「I THINK I'LL TELL HER」はアルバム・タイトル曲でシングルになった「ONE MAN BAND」のB面。トム・ベルの作曲とオーケストレーション。

・ALL I CAN GIVE YOU IS LOVE
元メイン・イングレディエントのメイン・ヴォーカル、キューバ・グッティングがソロになって1978年にアルバム『THE 1ST CUBA GOODING ALBUM』を発表した。この度『THE 1ST CUBA GOODING ALBUM』が2in1でリイシューされた。そのアルバムの隠れた名曲「ALL I CAN GIVE YOU IS LOVE」は作曲とプロデュースがランバート&ポッターでアレンジがデヴィッド・フォスター。

・COME BACK HOME
オハイオ州クリーブランド出身の4人組の男性ヴォーカル・グループ、トゥルース。1976年のシングル「COME BACK HOME」。

・『OPUS』クリスマス期間限定ジャケット
『OPUS ~ALL TIME BEST 1975 - 2012~』通常盤にクリスマス・デザインの三方背ボックスで包装したパッケージが発売されている。クリスマス期間限定でジャケットのイラスト「タツローくん」がサンタクロースの扮装になっている。この限定パッケージ『OPUS(Christmas Special Package)』は11月20日から全国のCDショップで発売している。値段は変わらず3980円。

・「クリスマス・イブ」
今年発売から29周年になる「クリスマス・イブ」もクリスマス・パッケージで登場。クリスマス・デザインの三方背ボックスで包装したパッケージ。12月11日「クリスマス・イブ(Christmas Special Package)」としてリリース。
商品の詳細はワーナーミュージックの山下達郎スペシャルサイトにて。
http://wmg.jp/tatsuro/

・年末恒例夫婦放談
今年も年忘れ夫婦放談があるので竹内まりやさんへの質問・リクエストを受付しますとのこと。

・下半身浴
リスナーからの質問で「半身浴で腕はお風呂の中ですか外ですか?」という質問。
本を読むので外なんだとか。

・GROOVIN'(MONO & STEREO)
11月21日にラスカルズのアトランティック時代の全8作品(ベストを含む)が紙ジャケで復刻された。2012年リマスター。4枚目まではモノ&ステレオ・ヴァージョン両方入ってる。
「GROOVIN'」はモノとステレオではハーモニカが全く違うものが入ってる。シングルはモノラル・ヴァージョンを採用しているそうだ。1967年全米NO.1。今週はステレオ・ヴァージョンを聴いてからモノラル・ヴァージョンをかけて聴き比べ。「GIRL LIKE YOU」はモノとステレオは同じテイクだがシングルは歌が違うという。

・GIRLS
フォー・フレッシュメンの「GIRLS」は1968年のアルバム『TODAY IS TOMORROW』に入ってる。作曲はブロードウェイ関係のミュージカル作家だとか。

・月夜のタンゴ
森光子さんが亡くなった。享年92歳。「月夜のタンゴ」は作詞が竹内まりやさん、作曲が達郎さん。オリコン・チャートに入り森光子さんが最年長記録を作ったシングル。シングル発売後に伊集院静さんが小説を書き芝居にもなった。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
12月02日は、引き続き「棚からひとつかみ+リクエスト」
http://www.tatsuro.co.jp
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Motoharu Radio Show #133

2012年11月23日 | Motoharu Radio Show

2012/11/20 OnAir - 3rd. Week - ジョージ・ハリスン特集 ~伊藤銀次氏を迎えて~
01.The Beatles:Here Comes the Sun
02.George Harrison:My Sweet Lord
03.George Harrison:What Is Life
04.George Harrison:Give Me Love (Give Me Peace On Earth)
05.George Harrison:This Is Love
06.George Harrison:When We Was Fab
07.Traveling Wilburys:Handle With Care
08.Eric Clapton & Paul McCartney:Something (Live)
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■内容の一部を抜粋
・ジョージ・ハリスン特集 ~伊藤銀次氏を迎えて~
「さて、静かなビートルズと言われたジョージ・ハリスン。亡くなって11年が経っています。今月11月29日はそのジョージ・ハリスンの命日にあたります。Motoharu Radio Show、今夜はジョージ・ハリスンを特集します。そしてスタジオには自他共に認めるジョージ・ハリスン通で知られる伊藤銀次氏をゲストに迎えています。ミュージシャンから見たジョージ・ハリスンの魅力について彼とたっぷり語り合ってみたいと思います」と元春。

・Here Comes the Sun
ビートルズの「Here Comes the Sun」。作詞作曲はジョージ・ハリスン。

'80年代にハートランドのギタリスト、バンマスとして活躍した伊藤銀次さん。当時、楽屋で音楽の話になると、ビートルズの話題が出て、銀次さんはジョージ・ハリスンのいろんな楽しい話を元春にしてくれたそうだ。今週はふたりでジョージ・ハリスンの音楽について対話する。

アルバム『Abbey Road』収録曲「Here Comes the Sun」。この当時はニュー・ロックと呼ばれる新しいムーブメント、インストゥルメンタルを中心に聴かせるバンドが出てきた頃に発表されて、『Abbey Road』はそれに対するビートルズの返答のようなアルバムだったそうだ。ただのポップ音楽ではない趣きがあり、それまでのビートルズとちょっと違った感じがしたそうだ。

・ジョージ・ハリスンの印象
ビートルズ第三の男、ジョンとポールがいて目立たない感じだったが、アルバム毎にジョージの色が出てくるようになって、それがとってもうれしかったと銀次さん。

・All Things Must Pass
ジョンやポールにない新境地を切り開こうとして、シタールやインド音楽などをビートルズに持ち込んだ。アルバム『Abbey Road』で成長を窺わせて、ビートルズ解散後に発表した3枚組のソロ・アルバム『All Things Must Pass』でファンを驚かせた。ビートルズ時代にエリック・クラプトンをゲスト・プレーヤーとして呼んだり、レオン・ラッセル、デラニー&ボニーといった人たちといち早く交友した。そうした交友関係が集約されたのが『All Things Must Pass』で、プロデューサーはフィル・スペクター、バッキング・バンドにデレク&ドミノス、当然クラプトンもギタリストとしてセッションに参加している。デレク&ドミノスは同時期に自分たちのレコードも作っていたし、クラプトンもクリームとは違うルーツ・ミュージックに近いような、アメリカ音楽に近い音楽を心がけていた頃にジョージとうまがあって、ちょうど交差点みたいな感じが『All Things Must Pass』とデレク&ドミノスにはあったと銀次さん。

・My Sweet Lord
・What Is Life
アルバム『All Things Must Pass』から「My Sweet Lord」と「What Is Life」。

「ポールやジョンに比べていち早く宗教や哲学に関心を寄せましたね。この当時で言えばインドのハレ・クリシュナに興味を持ち、その関心が音楽に反映されてきましたね。このことに戸惑ったファンもいるし、新しい世界を感じたファンもいたみたいですね」と元春。
「そうだね。インド音楽とかに彼が興味を持ったということは、東洋と西洋を近づけたという意味ではね、後にはひじょうに大きな影響をあたえたと思うね。ある種のサイケデリック・ミュージックのスタート地点にもなったし」と銀次さん。
「'60年代の最初、ポップ・ミュージックというのは一介のキャンディ・ポップに過ぎなかったんだけれども、'60年代中盤ぐらいからミュージシャンが、ロックがロックだけに留まらず、そこにアートを持ち込み、宗教を持ち込み、哲学を持ち込んで、なんしかロック音楽の可能性を広げていこうという運動がありましたよね。その中でジョージ・ハリスンがインド音楽を応用して新しいポップ・ソングを作った、それを広めたというのは功績としては大きいと僕は思いますね」と元春。
「クワイエット・ビートルと言われた人で、一見自己主張がないように思えるんだけれども、とても寛容な人だと思うんだよね。なんでも認めることができて、それを自分なりに受け止めていくというか、プロデューサーかな? ひょっとしたらポール・マッカートニーよりも、ジョン・レノンよりもプロデューサー的な資質がある人なのかもしれない」と銀次さん。

・ジョージ・ハリスンのソングライティング
ジョン・レノンは自分の歌いまわしで曲を作っていた。ポールもそうかもしれない。ジョージはインストゥルメンタリストとして自分の頭の中でメロディを考えて、コード展開、サウンドを含めて全体でひとつの楽曲作りをしていた。バンドマンとして曲を作っていた印象があると銀次さん。
ジョンやポールはものすごく強力なフックを持っていた。張り出しが強いというか、一回聴いただけでどこが魅力的かわかる曲作りをしていた。ジョージは一回聴いただけではわからないが、何度も聴きたくなる、中毒性のあるメロディラインがあったと元春。
「ジョージ・ハリスンの歌っていうのは鳥が鳴いていたりとかね、自然に聞こえてくる美しい音のような気がするのね。彼が宗教的な部分を持ってるせいで、僕が勝手にそう思い込んでるのかもしれない。気持よくて何度も流していたくなる。かといってインパクトが強いかというと、そんなにすごく強い自己主張のようなものを僕たちに押し付けてくるわけでもない」と銀次さん。
「確かにね。そのへんの空気に馴染んでる自然さがありますよね」と元春。
「それはいつの時代も変わらないものだなと思ってる」と銀次さん。

・Give Me Love (Give Me Peace On Earth)
銀次さんがジョージの作品でいちばん好きな曲。
「とっても不思議な曲で、自然の中で響いてくるというのがいちばん合ってる曲。これは作ろうと思っても作れない曲。自然にジョージの中に聞こえてきたんじゃないかと思うような、ものすごくナチュラルな趣きの曲なんだけれども、何度も聴きたくなる」と銀次さん。
曲をかけ終えて。
「いま銀次が語ってくれたように、つかみどころがないけれども何回も聴いてみたくなるような、そういう特徴がありますね」と元春。
「これを作ろうという、そういうかたちで作ってないんじゃないかという気がする。ギターを持って自然に出てきたものをという気がするんですよね」と銀次さん。

・ディランの影響
「曲のテーマにしているものというと、圧倒的にジョージ・ハリスンの場合は愛について多いです。ただ男女の愛を超え、もっと広い意味での愛について言及している、それがリリックにおける彼の特徴だと思う」と元春。
同時代のディランの影響はどうだったのだろうという元春の問いに、
ボブ・ディランはアーティスト、ジョージ・ハリスンはギタリスト、プロデューサーとして、ふたりはとてもいい影響をあたえあっていた印象があると銀次さん。

・ポールとの関係
ビートルズのエンジニアだったジェフ・エメリックの回顧録によると、「Taxman」のギターを弾いたのはポールなんだとか。レコーディングでジョージがギターを弾いていたがうまくいかず、ちょっとスタジオを離れたときにポールがトライしたらうまく弾けたとか。映画『Let It Be』ではポールがジョージにギターの弾き方、チョーキングをゆっくりしてくれと指定する場面があり、ジョージはすごく嫌な顔をしていたそうだ。「僕はもう昔のビートルじゃないんだぞ。それを君は未だに言うのか」という思いが表情に出ていたとか。ジョンとジョージは3歳年が離れていて高校生と中学生ぐらいの違いがあった。でもポールとジョージは1歳違い、でも学年で言えば同じ。とても微妙な関係だった。

・This Is Love
・When We Was Fab

2曲ともプロデュース、アレンジはジェフ・リン。ジェフ・リンはビートルズ・フォロワー。銀次さんは同じビートルズ・フォロワーとして共感するところがあるそうだ。
「ジェフ・リンのソロ・ワークを聴いて思うのは十分にアメリカ音楽を意識している。アメリカの古い曲やロックンロールやブルース、それを一度自分の手元に引き寄せて、そこにブリティッシュ風味、イギリス人らしさを付け加えて再アウトプットするというかね、そこの技術というのが並外れて高いプロデューサーですよね。ですのでディラン、トム・ペティといったひじょうにアメリカ的なシンガー・ソングライターを扱っても、出てくるサウンドはブリティッシュなポップ・サウンドと言えますよね」と元春。
「そうだね。ある種、彼の中にビートルズ的なブリット・アメリカンな出口というのが、理想的なものだというのが確立されてるのかもしれないね」と銀次さん。

・Handle With Care
ディラン、トム・ペティ、ロイ・オービソン、ジョージ・ハリスンといったソングライターたちが集まったユニット、トラヴェリング・ウィルベリーズの「Handle With Care」。
「あのロイ・オービソンのパートは、もう見事にロイ・オービソンの特徴を捉えてるよね。いいところを」と銀次さん。

ジョージ・ハリスンは残念なことに今から11年前病気で亡くなった。ビートルズで現存するのはポール・マッカートニー、リンゴ・スターの二人。亡くなる前に二人はジョージを見舞って深い話をしたそうだ。一説には不仲説もあったが、それが払拭されたニュースだった。
「'60年代世界を変えたと言われたビートルズのメンバー同志の、そうした思い出というものは、僕たち凡人の思い出と比べたら、計り知れないくらい深いものがあったんじゃないかと僕は思います」と元春。
「喜びも苦しみも、それからちょっと憎悪もあったり、なんかそういうものも計り知れないものだったんだろうね、きっとね」と銀次さん。

・エリック・クラプトン
その昔は奥さんをめぐって恋の鞘当てみたいなものがあった。でも音楽的には親友関係が最後まで続いた。ジョージが亡くなったときに追悼会「コンサート・フォー・ジョージ」の発起人になったのはクラプトンだった。
「エリック・クラプトンの見事な幹事ぶりというのかな、コンサートを仕切って、息子のダーニーをみんなに紹介して、いちばん僕が感銘したのはインド・セクションが出たでしょ。ジョージ・ハリスンのいちばん興味のあったインド音楽をやっている人たちを出すときに、エリック・クラプトンは紹介して、ステージ上に椅子を置いて、そこに座ってお客さんとインド音楽を聴いてるわけ。もしあそこでエリック・クラプトンが引っ込んじゃったら、たぶん関心のない人は聴かないかもしれないけれど、そこにいて一生懸命聴いてるというね、それがすごくなんかこう、ジョージ・ハリスンの気持ちをちゃんとわかって、みんなに見てもらいたい、すべてを見てもらいたいというのがね、微に入り細に入りというか、見事なプロデュースで。それが逆にクラプトンのジョージに対する気持ちを感じたのね。クラプトンもポップスを知ったのはジョージからなんだよね。クリームのバッジという曲の後奏のところにビートルズが出てくるんです。ブルースからはじまったクラプトンがはじめてポップスをジョージから知り、そしてジョージはクラプトンからブルースやスライドギターや、そういったものを教わったということでは、お互いに人生の岐路でものすごい大切なものをお互いに共有しあったというところで、それがコンサート・フォー・ジョージに現れていたのがとてもうれしかった」と銀次さん。
「自分にとっていちばん感動的なシーンはポール・マッカートニーとエリック・クラプトンの共演でしたね。聞くところによるとジョージ・ハリスンはウクレレを弾くのがとても上手だったという話。これはポール・マッカートニーの話なんですけれども、よくビートルズ時代にポール・マッカートニーの家にジョージ・ハリスンがウクレレを持ってきて、一緒にウクレレで曲を作ったことがあるというインタビューがありました。その話が僕、頭の中にあったんですね。そしてコンサート・フォー・ジョージのDVDを観たらポール・マッカートニーがウクレレを持ってジョージ・ハリスンのSomethingを歌い出すという。僕はこのシーンを観たときに本当の意味での友情というかな、深いものを感じましたね」と元春。

・Something (Live)
エリック・クラプトンが発起人となって開催された『コンサート・フォー・ジョージ』のライヴ盤から。ポール・マッカートニーのウクレレからはじまってクラプトンに繋がってゆくという感動的な演出。

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・伊藤銀次フェイスブック
「なにか銀次のフェイスブックでいつもMotoharu Radio Showの二元中継をやってくれてるという話を聞いたんですけれども(笑)」と元春。
「ははは。そうなんだよね。なんかはじめたらみんなが喜んでくれてて。なんか佐野くんから言われると不思議な感じがする。ははは。でもとってもみんな一生懸命聴いてくれてるので」と銀次さん。
「銀次のフェイスブック・コミュニティのみなさんによろしく伝えてください」と元春。

・次回放送
12月4日火曜日、午後11時。
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Sunday Song Book #1049

2012年11月18日 | Sunday Song Book

2012年11月18日プレイリスト
「棚からひとつかみ」
1. 世界の果てまで / 山下達郎 "オーパス" '12('95)
2. SIT DOWN, I THINK I LOVE YOU / THE MOJO MEN" '67
3. BLUE VELVET / THE CLOVERS '55
4. OUR LOVE (IS IN THE POCKET) / DARRELL BANKS "DARRELL BANKS IS HERE!" '66
5. WHAT'S COME OVER ME / BLUE MAGIC & MARGIE JOSEPH "THIRTEEN BLUE MAGIC LANE" '75
6. UNDER THE BOARDWALK (LIVE) / THE DRIFTERS "SATURDAY NIGHT AT THE UPTOWN" '64
7. MIXED UP, SHOOK UP GIRL (LIVE) / PATTY & THE EMBLEMS "SATURDAY NIGHT AT THE UPTOWN" '64
8. クリスマス・イブ / 北のカナリアたち "オリジナル・サウンドトラック" '12
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■内容の一部を抜粋
・近況
竹内まりやさんの新曲のレコーディングが今週からはじまるそうだ。先週までプリプロをやっていたとか。まだプリプロが残っているが今回は生楽器を入れるので、今週からスタジオ暮らしがはじまる。表は寒くなったがスタジオは機材がたくさんあって暑いくらいなのだという。

・世界の果てまで
1995年のちょうど今頃に発売されたシングル。この季節にあった曲で「世界の果てまで」。「1995年のベストアルバムに入っておりますが、当時はちょっと自分じゃああんまり上手く出来なかったという感じで思っていたんですが、今回の『OPUS』でですね、いろんな曲をリマスタリングしましたが、この曲がいちばん自分にとって印象が改善されました(笑)。わりとちゃんとできたかなという感じでございまして(笑)。21世紀のリマスタリングのおかげで自分の中で精神的に曲が生き返った一曲であります。結構自分で、変な話ですけれど、今頃気に入りになってしまいました」と達郎さん。

・棚からひとつかみ
今週はワーナーの回し者となって選曲したそうだ。

・SIT DOWN, I THINK I LOVE YOU
モジョメンはサンフランシスコ出身の4人組のロック・グループ。もともとはスライ・ストーンが在籍していたグループでスライ・ストーンと縁が深い。「SIT DOWN, I THINK I LOVE YOU」はスティーヴン・スティルスの作曲でアレンジはヴァン・ダイク・パークス。いかにもサイケデリック・エイジのヒット曲で1967年に全米36位まで上がった。リプリーズ・レーベルからのリリースなのでワーナーのカタログ。

・BLUE VELVET
先月、10月から「アトランティックR&Bベストコレクション1000」がスタートした。アトランタ創設65周年を記念して千円でアトランティック・レーベルのカタログが買える企画。第一回が10月3日、第二回が11月7日でそれぞれ50タイトルずつ合わせて100タイトル発売。全作品が2012年リマスター盤で解説・対訳付き。その中から今週は11月に発売となった50タイトルの中から選曲。
今回の50タイトルで達郎さんの一押しはクローバーズの「BLUE VELVET」。ドゥー・ワップ。'50年代なのでLPよりもシングルが主体。アルバムはシングルを集めたベスト盤のようなもの。1957年発売の『THE CLOVERS』は日本初CD化。その中から達郎さんが『ON THE STREET CORNER』でカヴァーしている「BLUE VELVET」は、クローバーズの代表作で全米R&Bチャート14位。その後、'60年代に入ってボビー・ヴィントンが全米NO.1にしたが、テイクとしてはクローバーズのほうが圧倒的に優れている。ジョン・ベイリーの素晴らしいメロウな声。クローバーズはアップ・テンポもいいがバラードも絶品。ワシントンD.C.出身の'50年代を代表するR&Bヴォーカール・グループ、クローバーズの「BLUE VELVET」。エンジニアリングはトム・ダウド。この10年後の1967年にアトランティックから『HISTORY OF RYTHEM & BLUES』というコンピレーションのLPが発売された。達郎さんは高校生の頃に1集目から4集目までセコハン屋で購入し、それでドゥーワップにハマったという。VOL.2に入っていたのがこの「BLUE VELVET」だったとか。

・OUR LOVE (IS IN THE POCKET)
ダレル・バンクスはゴスペル出身の人で、最初にデトロイトでシングルが出て、その原盤をアトコが買ってデトロイト・レコーディングとニューヨーク・レコーディングがごっちゃになったアルバムが1967年に出た。『DARRELL BANKS IS HERE!』は日本初CD化。いわゆるディープ・ソウルのシンガーだが、アップよしバラードよしというやつ。いちばん有名な曲が1966年の「OPEN THE DOOR TO YOUR HEART」。今日はそのB面の「OUR LOVE (IS IN THE POCKET)」。達郎さんは高校生の頃にイギリスのエーメン・コーナーのレパートリーとして聴いていたそうだ。あとで調べたらダレル・バンクス。今聴くとモータウンのスタジオ・ミュージシャンの音だとはっきりわかるサウンド。

・WHAT'S COME OVER ME
ブルー・マジックのアルバムがファーストから3枚選ばれてるが、達郎さんの好きな3枚目のアルバム『THIRTEEN BLUE MAGIC LANE』から。このアルバムも日本初CD化。'70年代フィラデルフィア・ソウルを代表するグループ、ブルー・マジックは5人組のヴォーカル・グループ。MFSBのバックアップでもろフィリー・ソウル。先月紹介したマジー・ジョセフと一緒に歌ってる「WHAT'S COME OVER ME」。1975年のソウル・チャート11位。

・「RIDE ON TIME」のエコーについて
リスナーから『OPUS』の「RIDE ON TIME」はエコーを強くしてますか?という質問。
「RIDE ON TIME」はアナログ時代の作品。アナログ盤は針でビニールをひっかくのでスクラッチノイズが発生する。そのために今のデジタル時代よりエコーを多めにつけていたのだとか。そうしないとレコードになったときにエコーが少なく聴こえるという。なのでそれをCDにデジタル化するとエコーが多くなるそうだ。

・『OPUS』クリスマス期間限定ジャケット
『OPUS ~ALL TIME BEST 1975 - 2012~』通常盤にクリスマス・デザインの三方背ボックスで包装したパッケージが発売される。クリスマス期間限定でジャケットのイラスト「タツローくん」がサンタの衣装を着るそうだ。この限定パッケージ『OPUS(Christmas Special Package)』は11月20日から全国のCDショップで発売になる。値段は変わらず3980円。

・「クリスマス・イブ」
今年発売から29周年になる「クリスマス・イブ」もクリスマス・パッケージで登場。クリスマス・デザインの三方背ボックスで包装したパッケージ。12月11日「クリスマス・イブ(Christmas Special Package)」としてリリース。
商品の詳細はワーナーミュージックの山下達郎スペシャルサイトにて。
http://wmg.jp/tatsuro/

・UNDER THE BOARDWALK (LIVE)
'60年代にアトランティック・レーベルから出たオールスター・ライヴ・アルバム『SATURDAY NIGHT AT THE UPTOWN』は達郎さんのお気に入りの一枚。世界初CD化。フィラデルフィアのアップタウンという劇場で録られたアトランティック所属のシンガー、グループによる顔見世ライヴのアルバム。1964年発売。この中からドリフターズのライヴで「UNDER THE BOARDWALK」。この当時のドリフターズはジョニー・ムーアがリード・シンガー。達郎さんのいちばん大好きなドリフターズのリード・シンガーだとか。「UNDER THE BOARDWALK」は1962年の大ヒット・シングル。

・MIXED UP, SHOOK UP GIRL (LIVE)
もう一曲オールスター・ライヴ・アルバム『SATURDAY NIGHT AT THE UPTOWN』から。パティ&ザ・エンブレムズは4人組のガール・グループ。ニュージャージー出身。曲を書いてるのはリオン・ハフ。1964年全米37位の「MIXED UP, SHOOK UP GIRL」のライヴ・ヴァージョン。シングル発売直後のライヴなのでお客さんがみんな一緒に歌っている。

・クリスマス・イブ
11月から封切りになった映画『北のカナリアたち』。阪本順治さんの監督作品で吉永小百合さん主演の映画。この映画の中で子どもたちが「クリスマス・イブ」を歌うシーンがあるという。達郎さんはまだ観てないそうだ。オリジナル・サウンドトラックから「クリスマス・イブ」のカヴァー。これだけビクター。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
11月25日は、レギュラープログラム「棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
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Motoharu Radio Show #132

2012年11月14日 | Motoharu Radio Show

2012/11/13 OnAir - 2nd. Week - 特集:素敵な16歳
01.Ringo Starr:You're Sixteen You're Beautiful (And You're Mine)
02.Hilary Duff:Sweet Sixteen
03.Destiny's Child:Sweet Sixteen
04.Bob Dylan:Duquesne Whistle
05.Bob Dylan:Soon After Midnight
06.Kate Earl:Sweet Sixteen
07.Green Day:Sweet 16
08.佐野元春:スウィート16
09.Arlen Roth:Sweet Little Sixteen
10.Sam Cooke:Only Sixteen
11.The Crests:16 Candles
12.The Colts:Sweet Sixteen
13.Big Joe Turner:Sweet Sixteen
14.The Irish Tenors:Sweet Sixteen
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■内容の一部を抜粋
・素敵な16歳
「Motoharu Radio Show、今夜の特集は『素敵な16歳』。人生で最も輝きに満ちたこの16歳のことを歌ったレコードを集めています」と元春。

・You're Sixteen You're Beautiful (And You're Mine)
リンゴ・スターの'70年代のヒット・レコード。

・Sweet Sixteen
・Sweet Sixteen
ヒラリー・ダフの「Sweet Sixteen」。
デスティニーズ・チャイルドの「Sweet Sixteen」。

・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月11月の「3PICKS!」はヴァン・モリソン『Born To Sing : No Plan B』、ボブ・ディラン『Tempest』、そしてマムフォード & サンズ『Babel』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週はボブ・ディラン『Tempest』。

・ボブ・ディラン
今年デビュー50年目を迎えた。現在71歳。新しい作品『Tempest』が出た。アルバムのタイトルは「テンペスト」。「テンペスト」といえばシェイクスピアの舞台劇を思い出す人もいるかもしれない。この舞台劇の中の一節、「私たちは夢でできている。私たちのいのちは眠りとともに終わる」、そんな名台詞がある。ボブ・ディランのソグライティングもこのシェイクスピアのセリフと同じように人間の夢といのちについて歌ったものが多い。通算35作目のスタジオ・アルバム。ボブ・ディランのアルバムといえばこれまでダニエル・ラノワ、ドン・ワズといったディランの音楽をよく知った一流のプロデューサーたちがついていた。しかし最近のアルバムではディラン自らがアルバムのプロデュースを手がけている。クレジットを見るとプロデュースド・バイ・ジャック・フロストとなっているが、このジャック・フロストというのはディランの変名。自分がプロデュースしているということもあるが、何も足さない何も引かないという感じで本当に無駄のないいい作品になっている。演奏を聴いてみるとロックンロール以前の音楽、1920年代、1930年代の米国の大衆音楽、ブルース、ジャズ、ラグタイムといったフォーマットが使われている。詩の内容はディランが得意にしているいわゆるアウトローの物語、それをボブ・ディラン独特のとても個性的なストーリーテリングで歌っている。どの曲も聴き応えがあるが一曲ジョン・レノンに捧げた曲がある。同じ時代をともに生きた仲間に向けての歌。ディランらしいジョン・レノンに向けた優しいレクイエムのように感じる。新しいアルバム『Tempest』の中から「Duquesne Whistle」と「Soon After Midnight」の2曲。

曲をかけ終えて。
「ディランの声が若い頃と違ってトランペッターでシンガーのサッチモのように聴こえます。Duquesne Whistle、そしてSoon After Midnight。2曲聴いてみました。さて番組を聴いてくださってるリスナーのみなさんの中には、今16歳の人、これから16歳を迎える人、そしてとっくの昔に16歳を過ぎ去ってしまった人、様々だと思います。人生で最も輝きに満ちたこの16歳という季節。ポップ音楽の中にはこの16歳のことを歌った曲がたくさんあります。Motoharu Radio Show、今夜の特集は『素敵な16歳』です」と元春。

・Sweet Little Sixteen
ケイト・アールの「Sweet Sixteen」。

・GreenPeople
環境問題に取り組むユースたちを紹介するレポート「GreenPeople」。毎週このコーナーでは環境を巡る社会活動を通じて様々なアクションを起こしている人たちを紹介。このコーナーの協力はNHKの環境特集番組「エコチャンネル」。
http://www.nhk.or.jp/eco-channel/

今週は衣類のリサイクルを研究する「衣サイクル研究会」。家庭から出た不要な衣類を燃やさずに資源化することで地球温暖化の防止に取り組んでる団体。2008年から愛媛県松山市を拠点に活動している。

・Sweet 16
グリーンデイの新しいアルバム『UNO!』から「Sweet 16」。「子どもたちは大丈夫 / そして君は僕の永遠の16歳」とそんなふうに歌っている。

・スウィート16
元春が16歳をテーマにして書いた曲。1992年のアルバム『Sweet 16』から「スウィート16」。ハートランドの演奏。

佐野元春 : 今夜の特集「素敵な16歳」。16歳をテーマにした曲、本当にたくさんあります。ソングライターにとってはそれだけ歌うのにふさわしい特別なテーマということがいえると思います。この16歳という年齢、人によっては人生で最も輝いてるという人もいれば、反対にもうあのときのことは思い出したくもない、そんなふうに思っている人もいると思います。そこでちょっと調べてみました。僕らが知ってる著名な人たち、彼らは16歳のとき何をしていたか。マリリン・モンロー。最初の結婚をしていました。アルチュール・ランボー。自分が詩人であると自覚したのが16歳。ナイチンゲール。看護婦になりなさいと天から啓示を受けたのが16歳。ウォルト・ディズニー。プロの漫画家として活動をはじめています。まぁ、いいことばかりじゃないようですね。ベートーヴェン。モーツァルトに弟子入りを求めましたが断られました。日本人の作家では坂口安吾。学校の机に捨て台詞を落書きして中学を中退しました。なんと書いたかというと、「予は偉大なる落伍者となっていつの日か歴史の中によみがえる」。16歳の頃からナルシストだったという感じですね。今夜のMotoharu Radio Show、特集「素敵な16歳」。16歳のことを歌った曲を集めています。

・Sweet Little Sixteen
・Only Sixteen
・16 Candles

佐野元春 : 特集「素敵な16歳」。アーレン・ロス「Sweet Little Sixteen」。サム・クック「Only Sixteen」。そしてザ・クレスツ「16 Candles」。3曲聴いてみました。僕らが知ってる著名な人たち、彼らは16歳のとき何をしていたか。もうちょっと続けてみたいと思います。アドルフ・ヒトラー。16歳のとき、画家を目指してウィーンに出ますが美術学校の試験にことごとく失敗しています。ウディ・アレン。16歳のとき、高校在学中タブロイド紙にギャグを投稿して評判になったということ。小澤征爾。お兄さんに連れられて行ったコンサートを見て指揮者になることを決意したのが16歳。さすがだなぁと思ったのは石ノ森章太郎。16歳のとき、手塚治虫のアシスタントとして採用されています。若い才能を見抜いた手塚治虫もすごいですよね。僕らが知ってる著名な人たちの16歳。みんなそれぞれの16歳がありました。リスナーのみなさんの16歳はどんな感じでしょうか。

・Sweet Sixteen
・Sweet Sixteen
コルツ「Sweet Sixteen」。
ビッグ・ジョー・ターナー「Sweet Sixteen」。

・Sweet Sixteen
ジ・アイリッシュ・テナーズはアイルランドで結成された3人のテナー歌手によるグループ。この曲ではこんなことを歌っている。「あの素敵な16歳だった頃と変わらず / 今も君を愛してるよ」

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/
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Sunday Song Book #1048

2012年11月11日 | Sunday Song Book

2012年11月11日プレイリスト
「佐藤博 追悼プログラム Part 2」
1. SAY GOODBYE / 佐藤博 "アウェイクニング" '82
2. POM POM 蒸気 / 細野晴臣 "泰安洋行" '76
3. 福生ストラット / 大瀧詠一 "ナイアガラ・ムーン" '75
4. BAD JUNKY BLUES / 佐藤博 "タイム" '77
5. クロール / 佐藤博 "オール・オブ・ミー" '95
6. LADY BLUE / 山下達郎 "ポケット・ミュージック" '86
7. FUTARI / 山下達郎 "フォー・ユー" '82
8. AMAZING II / 佐藤博 "アメイジング II" '06
----------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
「今日は11月11日。1111。1が4つ並んでおります。めでたい日曜日でございます。すっかり秋めいてまいりました(笑) 」と達郎さん。
竹内まりやさんの新曲のプリプロが今週からはじまるそうだ。デモテープが上がってきていよいよレコーディングがはじまる。

・佐藤博 追悼プログラム Part 2
先週に引き続いて 「佐藤博 追悼プログラム」。今週はそのパート2。前半は佐藤博さんのソロ作品から達郎さんの好きな曲、それから佐藤博さんが参加したいろいろなレコーディング・セッションの中から選んで。そして達郎さんの作品の中で佐藤博さんが参加した曲を紹介。

・SAY GOODBYE
佐藤博さんの作品で達郎さんがギターを弾いてる曲。佐藤博さんはひとり多重録音、ひとり多重プレーでアルバムを作るマルチ・プレーヤー。いつも最先端の新しいものに飛びつく好奇心旺盛の人だった。1982年の4枚目のソロ・アルバム『アウェイクニング』ではリン・ドラムを導入して全編リン・ドラムスで仕上げた作品。このアルバムの中で2曲、達郎さんはギタリストとして参加。その中の1曲で「SAY GOODBYE」。

・POM POM 蒸気
細野晴臣さんの1976年のアルバム『泰安洋行』に入ってる「POM POM 蒸気」。
佐藤さんはブルース・ベーシックでブギやラグタイムに長けたピアノ・プレーヤーだった。特にニューオリンズのものは白眉。そうしたものの代表作が「POM POM 蒸気」で間奏のソロが素晴らしい。

・福生ストラット
細野晴臣さんと大滝詠一さんでニューオリンズものを競っていた時代があった。大滝さんは1975年のアルバム『ナイアガラ・ムーン』でニューオリンズものを取り上げている。細野さんの「POM POM 蒸気」がフランキー・フォードふうであったが、「福生ストラット」はもろミーターズ。ミーターズはニューオリンズのファンク・グループ。のちにウルフルズが「大阪ストラット」としてカヴァーした曲。細野さんの「POM POM 蒸気」と「福生ストラット」はリズム・セクションが同じ。林立夫さん、細野晴臣さん、鈴木茂さん、佐藤博さんのフォー・リズム。歌い手だけが違う。

・BAD JUNKY BLUES
佐藤博さんはこれまでミニ・アルバム、レギュラー・アルバムを合わせて17枚の作品を残している。その中から佐藤博さんが上田正樹さんと音楽活動をはじめた頃の1972年頃に作られた曲で「BAD JUNKY BLUES」。初期の代表作のひとつ。「髪は短くネクタイしめた / やつらの言うことは / あてに出来ない / いつの間にか / だまされてしまう」、1977年のセカンド・アルバム『タイム』に収められている。ドラムス井上茂さん、ベース田中章弘さん、エレクトリック・ギター塩次伸二さん、ハープ妹尾隆一郎さん、コンガ斉藤ノブさんという大阪勢のリズム・セクションに、東京勢でひとりペダル・スチール・ギターで駒沢裕季さんが参加している。

・クロール
佐藤博さんは歌が特に好きでもともと作曲家を目指していてピアノをはじめた人だったとか。ソロ・アルバムでもインストよりも歌もののほうが圧倒的に思い入れが強い面があった。たくさんある作品の中から達郎さんの好きな曲で、1995年のアルバム『オール・オブ・ミー』から「クロール」。
「悲しい恋の歌でございますが。佐藤くんらしいAORのアレンジが施された一曲でございます」と達郎さん。
曲をかけ終えて。
「作詞が松本一起さんなので誰かに書いた曲ですかね。セルフ・カヴァーですかね。松本一起さん、ガラス越しに消えた夏。コーラスが完全にひとりで多重のコンピューター・ミュージックでありますが。コーラスは私のライヴでお馴染み佐々木久美さん、今は亡きキャンディ、それからキャンディのお兄ちゃんの高尾直樹さんであります。ギターだけ鈴木茂さんというパーソナルであります」と達郎さん。

・LADY BLUE
'80年代の半ばになると佐藤博さんは達郎さんのレコーディング・セッションのテープを持って帰って家で練習して考えて後日またやらしてくれないかというパターンになってくる。その典型が1986年のアルバム『ポケット・ミュージック』に入ってる「LADY BLUE」。間奏のアコースティック・ピアノをシンセで作ったハーモニカの音でブレス・コントロール(シンセを息でコントロール)を使いたいと佐藤さんは申し出たとか。長い付き合いなので達郎さんも快く受け入れたそうだ。

・FUTARI
今回、リスナーからのリクエストは1982年のアルバム『フォー・ユー』に入ってる「FUTARI」に集中した。
吉田美奈子さんの曲が今回時間オーバーで書けられなかったのが残念だと達郎さん。

山下達郎 : 先週も申し上げましたがいろいろな思い出話もたくさんありますけれども、こうして音を電波に乗せてですね、空に放って、音を聴きながら思い出を語るというのが、これがやっぱりミュージシャンなのでいちばん喜んでいただけるかと思って、追悼特集二週間に渡ってお送りしました。とにかくもう無類の新しもの好きで好奇心の塊、そういう意味では永遠の青年というような人でありました。佐藤くんに限らずあの時代の'70年代くらいのスタジオ・ミュージックというのはですね、譜面の先を行くといいましょうか、譜面に書かれてないことをみんなで考えてお互いに、それがコラボレーションとなって化学反応を起こして、4人分、5人分の演奏が10人分、20人分に広がる、そういうような時代でありました。とてもいい時代を生きられましてですね、本当に心よりご冥福をお祈り致します。

・AMAZING II
2006年のアルバム『アメイジング II』はセルフ・カヴァー集。本人は「セルフカヴァーじゃないんだ。音楽をタイムマシーンみたいにそこで固定しないで、どんどん自分の中で新しく再構築していくアップデイト・ミュージックだ」と言っていたという。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
11月18日は、レギュラープログラム「棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
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Motoharu Radio Show #131

2012年11月07日 | Motoharu Radio Show

2012/11/06 OnAir - 1st. Week - MRSが選ぶ秋のベストソングス
01.Dr. Buzzard's Original Savannah Band:Hard Times
02.Steely Dan:Only a Fool Would Say That
03.Chris Rea:Fool (If You Think It's Over)
04.Van Morrison:Open the Door (To Your Heart)
05.Ry Cooder:Mutt Romney Blues
06.Gladys Knight & the Pips:Best Thing That Ever Happened to Me
07.Frankie Valli:This Guy's In Love With You
08.Carpenters:Goodbye to Love (1985 Remix)
09.Stevie Wonder:Love's in Need of Love Today
10.佐野元春:君がいなければ
11.Paul Simon:Still Crazy After All These Years
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■内容の一部を抜粋
・MRSが選ぶ秋のベストソングス
「秋も深まって来ました。今夜はMotoharu Radio Showが選ぶ秋のベストソングスを用意しています。要するに秋の夜長、個人的に僕が聴きたい曲を集めてみました」と元春。

・Hard Times

・Only a Fool Would Say That
・Fool (If You Think It's Over)

・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月11月の「3PICKS!」はヴァン・モリソン『Born To Sing : No Plan B』、ボブ・ディラン『Tempest』、そしてマムフォード & サンズ『Babel』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週はヴァン・モリソン『Born To Sing : No Plan B』。

・ヴァン・モリソン
イギリス、アイルランド出身のミュージシャン。現在67歳。'60年代にThemというバンドでデビューしてソロとして活動している。これまで数多くのスタジオ・アルバムを出してきた。決して派手に売れてるアーティストというわけではないけれども素晴らしい作品をコンスタントに出し続けている。
「個人的に僕はヴァン・モリソンの音楽とても好きです。R&Bやジャズ、フォーク、そしてアイルランドの伝統的な音楽、ヴァン・モリソンの音楽はとても豊かで想像力を掻き立てられます」と元春。
ヴァン・モリソンは特にアイルランドらしさにあふれたミュージシャンのひとり。アイルランド出身の作家といえばオスカー・ワイルド、ジェイムズ・ジョイス、サミュエル・ベケット、そしてウィリアム・イエーツといった人たちがいる。共通しているのはいわゆるケルト文化と呼ばれるアイルランドの独特の文化を背景として神秘的に世界観。ヴァン・モリソンの音楽にもこれと共通する世界観がある。とても深くて神秘的でロマンティック。時には宗教的にも聴こえる。よくヴァン・モリソンの音楽はソウルフルだといわれる。しかしその場合のソウルというのは音楽的なジャンルのことをいうのではなく本当の意味の魂の歌ということ。そのヴァン・モリソンが新しいレコードをジャズの名門ブルーノートからリリースした。ニュー・アルバム『Born To Sing : No Plan B』から「Open the Door」。

佐野元春 : さて2012年アメリカ合衆国大統領選挙。予定通りいけば今日11月6日に選挙が行われます。この放送は録音したものなので今日の結果はわかりません。民主党のオバマか、共和党のロムニーか。どちらが優勢なのか。当日まで攻防が続くと思います。アメリカのリーダーが誰になるのか。それによって世界の情勢も変わってきますから、今日の大統領選は世界中が注目していると思います。アメリカの大統領選挙というと、よくエンタテイメントの人たちも参加してお祭り騒ぎになったりもします。そんななかミュージシャンからもおもしろい声が挙がってます。これはライ・クーダー。新しいレコードが出てます。タイトルは『Election Special』。「選挙特集」といった意味になると思います。このレコードの中の一曲。「Mutt Romney Blues」。この曲は大統領候補ロムニーが飼ってる犬の視点で書かれています。歌の中でこんなことを言ってます。「バケーションで長いドライヴもいいけれど、クルマの屋根にくくりつけたこんな狭いかごの中に閉じ込められてもう参っちゃうよ。いい加減に降ろしてくれ」そんなふうに訴えてます。エリートで大富豪のロムニー大統領候補。こんなんで庶民の気持ちがわかるのかなぁといったところだと思います。民主党のオバマか、共和党のロムニーか。果たして次期大統領選のゆくえはどうなるのか。世界が注目しています。

・GreenPeople
環境問題に取り組むユースたちを紹介するレポート「GreenPeople」。毎週このコーナーでは環境を巡る社会活動を通じて様々なアクションを起こしている人たちを紹介。このコーナーの協力はNHKの環境特集番組「エコチャンネル」。
http://www.nhk.or.jp/eco-channel/

今週はNPO法人「循環生活研究所」。通称「循生研(じゅんなまけん)」。循環型社会を目指し福岡県を拠点に活動している団体。家庭から出る生ゴミを堆肥化する「コンポスト」という技術の普及に努めている。

・Best Thing That Ever Happened to Me
グラディス・ナイト&ザ・ピップス。「あなたとの出会いが私の人生の中でいちばん大事なこと」と歌っている。
「そうですね。人はよいパートナーを見つけるのに時間がかかる人もいれば、そうでない人もいます。そうかと思うと見つけたのはいいけれど、思い違いで結局遠回りをしてしまったという人もいます。しかし人生はそう長くはありません。パートナーがいる人もいない人もよいパートナーを見つけるのをあきらめないこと。それが大事なんじゃないか、僕はそう思ってます。特集Motoharu Radio Showが選ぶ秋のベストソングス。ちょっとせつない曲を集めてみました。現在ハートブレイク中のかた、一応ティシュペーパーを用意して聴いていただくのがいいんじゃないかと思います。4曲続きます」と元春。

・This Guy's In Love With You
バート・バカラック作曲の名曲。いろんな人がカヴァーしているが元春の好きなのはこのフランキー・ヴァリのヴァージョン。

・Goodbye to Love
・Love's in Need of Love Today
・君がいなければ

・冬の全国ツアー
「僕のツアーは12月からはじまります。コヨーテバンド、新しいバンドですけれども、彼らを引き連れての全国ホール・ツアー。是非みなさんの街で会いたいと思います」と元春。

・Still Crazy After All These Years
ポール・サイモン。「久しぶりに昔の恋人に会った / こんなに年月が経ったというのに / 今も彼女のことをつよく想う」そんなふうに歌っている。

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/
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Sunday Song Book #1047

2012年11月04日 | Sunday Song Book

2012年11月04日プレイリスト
「佐藤博 追悼プログラム Part 1」
1. LOVE SPACE / 山下達郎 "スペイシー" '77
2. 元気を出して / 竹内まりや "リクエスト" '87
3. あまく危険な香り / 山下達郎 '82
4. MONDAY BLUE / 山下達郎 "GO AHEAD!" '78
5. RAINY DAY / 山下達郎 "RIDE ON TIME" '80
6. 明日のない恋 / 竹内まりや "デニム" '07('89)
----------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
「わたくし、しばらくお休みでしたけれど、また今週あたりからそろそろスタジオに復帰でございます。竹内まりやさんの新曲のレコーディングがそろそろはじまりますが。その前にプリプロがちょいとあったりしますが。娑婆に出ておりましたのでですね、またスタジオに戻ると、お籠もりだと、身体が調子が戻るのにちょいと時間がかかるかもしれませんが、仕事に復帰という感じでございますが」と達郎さん。

・佐藤博 追悼プログラム
「番組のほうは先日申し上げましたように佐藤博さん。キーボード・プレーヤーであります。作曲家、編曲家、マルチな才能を持ったミュージシャン、先日10月26日に本当に急逝をいたしました。享年65歳。わたくしは佐藤博さんは1970年代の中頃からですね、自分のソロの作品、それから竹内まりやさんの作品、他自分のレコーディングでですね、数多くレコーディングを付き合っていただきました。わたくしにとってというよりは、戦後日本を代表するキーボード・プレーヤーのひとりだと思います。わたくしの最も敬愛するキーボード・プレーヤーのひとりでありました。ので、今日は佐藤博さんの追悼特集をしたいと思います。わたくしのカタログと竹内まりやさんのカタログで55分、あっという間に過ぎてしまいます。ので、今週来週二週間やろうかなと思っております。わたくしと竹内まりやさんの作品だともったいないのでですね、佐藤くんのいろんな仕事を偲んで二週間、佐藤博さんの追悼特集お届けしたいと思っております。本当に思い出がたくさんありますので、思い出と絡めて。佐藤博さんの追悼特集お送りすると申し上げましたら、たくさんたくさんリクエストカードいただきましたが。リクエストカードをご紹介するのもアレなんですが、今日はそうした一曲一曲の思い出を語らしていただきながら、佐藤くんの名プレーを聴きながら偉業を偲んでみたいと思っております」と達郎さん。

・LOVE SPACE
1977年のセカンド・ソロ・アルバム『SPACY』の1曲目に入ってる「LOVE SPACE」。今回のベスト・アルバム『OPUS』にも収録されている。佐藤博さんのピアノではじまる曲。途中のピアノのグリースのセンスや、ちょっとピックアップでイントロに入るところは本番でいきなり弾きはじめたという。村上"PONTA"秀一さん、細野晴臣さん、松木恒秀さん、佐藤博さんのフォー・リズムを想定して書いた曲だと達郎さん。

・元気を出して
達郎さんはソロ35年のキャリア。キーボード・プレーヤーに恵まれて、レコーディングでお願いしたキーボード・プレーヤーは坂本龍一さんと難波弘之さんと中西康晴さんと佐藤博さんの4人だけ。ドラムはちょっと多くて6人くらい。ベース、キーボード、ギターは全部4人。特にキーボードはよりすぐりで誰一人とってもみんな上手い人たち。佐藤博さんはひじょうにユニークなキャリアで二十歳過ぎてからピアノを始めたという。もともとブルース・ベーシックの音楽が得意な人で、その後、いわゆる16ビートのAOR、フュージョン系でも活躍した。
「元気を出して」は竹内まりやさんの1987年のアルバム『REQUEST』に収められている。こうした割りとウエストコーストっぽい曲でも十分に持ち味を発揮してくれた。アタマの4小節はキーボードが入ってこない。これは佐藤博さんのアイディア。

・あまく危険な香り
1982年のシングル・オンリーの「あまく危険な香り」。今回のベスト・アルバム『OPUS』にも収録されている。佐藤博さんのちょっとしたエレピのフレーズがひじょうに引き立っている名演。

・佐藤博さんとの出会い
いちばん最初に達郎さんが佐藤博さんの演奏を観たのはシュガー・ベイブの頃。「SAMURAI(サムライ)」という今のピットインの表側、新宿通りに面した小さなライヴハウスでシュガーベイブのライヴがあったときに、オリジナル・ザ・ディランという大阪のユニット、ドラムが林敏明さん、ベースが田中章弘さん、ギターが石田長生さん、そしてキーボードが佐藤博さんというフォー・リズムに、西岡恭蔵さんや、ウエストロードのホトケさん、入道さん、上田正樹さんなど、いろんなシンガーがセッションに乱入していた。そのときのフォー・リズムの演奏は達郎さんをはじめとする東京の人間にとってはショッキングなほど上手かったという。その晩は一晩眠れなかったと達郎さん。特にキーボードの佐藤博さんとギターの石田長生さんのプレーは、日本人にはできないだろうと諦めていたプレー、例えばダニー・ハザウェイ風のキーボードのマターとか、そういうのをいとも簡単にやっていたそうだ。おんなじことを難波弘之さんも金子マリとバックスバニーのときに、佐藤博さんのピアノとか関西ブルースのシーンのピアニスト、中西康晴さんやチャールズ清水さんといった人たちのプレーを見て、おんなじようにショックを受けたという。未だに達郎さんと難波さんはよくそのときの話をするそうだ。ものすごくインパクトがあったピアニストだったとか。その後、ティン・パン・アレーのファースト&ラスト・コンサートにピアノ・プレーヤーとして参加したり、鈴木茂さんのハックル・バック(オリジナル・ザ・ディランのリズム・セクションで結成された)を見ていく中で、達郎さんはソロになったら佐藤博さんにキーボードを頼もうと思っていたそうだ。いちばん最初のセッションは1977年のセカンド・ソロ・アルバム『SPACY』の1曲目に入ってる「LOVE SPACE」。

・MONDAY BLUE
いちばん思い出に残ってるのは1978年のアルバム『GO AHEAD!』に入ってる「MONDAY BLUE」。村上"PONTA"秀一さん、岡沢章さん、松木恒秀さん、佐藤博さんのフォー・リズムの演奏。佐藤博さんのプレーは超絶を通り越して神がかってる。達郎さんが25歳、佐藤博さんと松木さんが30歳、村上ポンタさんと岡沢さんは26歳。それにしては老成してると達郎さん。ギター、ベース、ドラム、エレクトリック・ピアノにアコースティック・ピアノをダビング。リハーサルなしで当日セッションして、2テイク、3テイクの演奏だったとか。アコースティック・ピアノのダビングで、ほかのメンバーはスタジオのブースの外で、コーダ近くのグリースダウンでシーンとして、みんなで「はぁっ~」と溜息をついたのを覚えてるという。この曲は佐藤博さんの演奏を目論んで書いた曲。

・FM群馬
来週はFM群馬がサッカーの中継のため午後7時からオンエア。

・プレゼント
「サンデー・ソングブック」20周年を記念したオリジナルの切手シートとリクエスト専用ハガキのセットはたくさんの応募があったという。今月11月のプレゼントは11月18日に発表。

・RAINY DAY
1980年のアルバム『RIDE ON TIME』に入ってる「RAINY DAY」は吉田美奈子さんに提供した曲のセルフ・カヴァー。このとき佐藤博さんはロサンジェルスに行っていた頃で日本にはなかなか帰って来なかったが、ふらっと一週間日本に帰国、ちょうど『RIDE ON TIME』のレコーディング中だったので、そこをつかまえて「RAINY DAY」と「雲のゆくえに」の2曲をレコーディングしたという。青山純さんがドラム、伊藤広規さんがベース、達郎さんがギター、佐藤博さんがキーボード。この曲も佐藤博さんの独壇場でイントロのピアノのフレーズから佐藤さんが思いついたまま弾きまくって、達郎さんはそのメロディのリフに合わせて後からアレンジを決めるという、それくらいの存在感になっていた。

・明日のない恋
竹内まりやさんの2007年のシングル「明日のない恋」。佐藤博さんと達郎さんの最後の仕事となった。佐藤博さんのひじょうに印象的なピアノのフレーズではじまる曲。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
11月11日は、引き続き「佐藤博 追悼プログラム Part 2」
http://www.tatsuro.co.jp
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NHK「SONGS ~ 雪村いづみ」

2012年11月03日 | 佐野元春

今夜、午後11時からNHK総合で放送される音楽番組「SONGS」。
第238回は雪村いづみさんです。
MWSの情報によると、
佐野元春が提供した「トーキョー・シック」の制作風景の模様がオンエアされるとか。
元春とのコラボレーションの様子や、
前田憲男さんの指揮とビッグバンドによるレコーディングという貴重な映像だそうです。
上の画像は今年の7月にNHKの音楽番組に雪村さんが出演したときのものです。

先週の「SONGS」は小泉今日子さんでしたね。



キーボードは渡辺シュンスケくんでした。
さかいゆうくんが書き下ろした新曲「100%」。
僕は小泉今日子さんと同い年なんで感じ入るところがありました。

ところで建て替え工事が終わってまもなく開業する大阪のフェスティバルタワーですが。
来年4月にオープンするフェスティバルホールのこけら落とし公演が決まったようです。
http://www.asahi.com/shimbun/release/20120913b.pdf

ポップスではさだまさしさん、谷村新司さん、南こうせつさんを
はじめとするビッグ・アーティストが登場。
山下達郎さんの名前はまだ出てないけれど、
この錚々たるメンバーの中に名前があってもおかしくはありません。
このほか予定されてる出演者として5月に元春の名前があります。
是非、実現してほしいです。

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