<11月30日プレイリスト>
[ディープ・ソウルで棚からひとつかみ]
アップル・パップル・プリンセス/竹内まりや '81 11月26日発売ニュー・シングル収録
DON'T LET MY BABY RIDE/O.V.WRIGHT "A NICKLE & A NAIL & ACE OF SPADE" '71
I'M GONNA LEAVE YOU ALONE/JAMES DUNCAN '70
THAT'S HOW MUCH I LOVE YOU/SPENCER WIGGINS '73
ABRACADABRA/SYL JOHNSON '7?
WE MUST HAVE LOVE/TONY ASHLEY '68
WITHOUT A WOMAN/KIP ANDERSON '66
CHEER UP(DADDY'S COMING HOME)/RUDY MOCKABE '69
BEGGING JUST AIN'T MY BACK/DAN BRANTLEY '70
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
いよいよ今週12月5日から6年半ぶりとなるライヴ・ツアーがスタートする。練習スタジオでのリハーサルが終わり、ホールにセット、照明、P.A.などを全部つけて本番と同じことをするリハーサル「通しリハ」を今週中に行い、そのまま初日の厚木市文化会館を迎えることになる。来年の4月まで続く全国31ヶ所、47本のライヴ・ツアー。スケジュールはタツローさんのホームページに掲載されている。
http://www.smile-co.co.jp/tats/
・アップル・パップル・プリンセス
ブランニュー・シングルとして先週11月26日に発売となった「縁(えにし)の糸」のカップリング曲。1980年にNHK「みんなのうた」でオンエアされていた曲をデジタル・リマスタリング。コンプリート・ベスト・アルバム『EXPRESSIONS』には収録されなかったので初CD化となる。レコーディング・メンバーは不明だが、大村憲司さんのアレンジなので中村哲(なかむらさとし)さんがコンピューターでほとんどやってるんじゃないかなとタツローさん。作曲は加瀬邦彦さん。
シングル「縁(えにし)の糸」のジャケットはデザイナーが絵を書いたとか。
・ディープ・ソウルで棚からひとつかみ
ライヴ・ツアーがはじまるといつもの「棚つか」のように悠長にできず、ある程度まとまった特集にしたほうがプログラムを作りやすいのだとか。先週のヘレン・ミラー特集がスィート・ソウル、R&Bの曲中心だったので、今週はその続きとなるR&B中心の選曲。しかもディープ・ソウル、サザン・ソウルの濃~いところ。特集というほど細かいことは言わないので「ディープ・ソウルで棚からひとつかみ」。最近はディープ・ソウルのレコードがイギリスのケントやエースから素晴らしい音にリマスターされてCD化となっている。濃~い選曲なのでまったりとはできないから、そのあいだにライヴにまつわるハガキを読むプログラム。
・DON'T LET MY BABY RIDE
O.V.ライトの1972年のアルバム『A NICKLE & A NAIL & ACE OF SPADE』の1曲目に収録された曲でシングルにもなった。
・I'M GONNA LEAVE YOU ALONE
ジョージア出身(アラバマ出身という説もある)のジェームス・ダンカンの曲。リズム・セクションはマッスルショールズ。2002年にイギリスのケントからリリースされたキング、フェデラル系のコンピレーションから。タツローさんはRCA/AIRイヤーズのツアーに持って行って聴いていたのだとか。
・仙台公演
昔の宮城県民会館がネーミングライツか何かで名前が変わってしまったとか。
「変な名前がついてますね」とタツローさん。
・THAT'S HOW MUCH I LOVE YOU
ディープ・ソウル、サザン・ソウルの特集では超常連のスペンサー・ウイギンス。「THAT'S HOW MUCH I LOVE YOU」は1968年のゴールドワックス・レーベルからの1曲。ギターのイントロが最高だとタツローさん。
・秋田公演
6年前も秋田公演があった。今回は八戸という珍しいところに行くそうだ。
「アリーナでひと月で済ませちゃえばいいのに、そういうわけにも行きませんので(笑)」とタツローさん。
・ABRACADABRA
シル・ジョンソンはシカゴ出身だが南部へ行って多くの作品を発表したキャリアの長い人。昔から未発表曲が多い人だが「ABRACADABRA」もそんな未発表の曲。1980年前後の録音とされている。
・クリスマス・ソングがテレビCMのタイアップに
タツローさんの「クリスマス・イブ」は昨年に引き続いてスズキのシボレーMWのテレビCMに使われている。
http://www.suzuki.co.jp/car/chevrolet_mw/
まりやさんの「素敵なホリデー」はケンタッキー・フライドチキンのクリスマス・キャンペーンで今年もながれる。今年で9年目だとか。
http://www.kfc.co.jp/top.html
どちらの曲もクリスマス時期限定で着うたが配信される。詳しくはワーナー・ミュージック・ジャパンのホームページで確認してほしいとのこと。
http://www.wmg.jp/
・大阪公演
「大阪フェスティバルホールという日本を代表する名ホールが12月いっぱいで取り壊しとなってしまいます。それはミラノ座とかオペラ座とかカーネギーホールとかをぶっ壊すに等しい愚挙だと、再三申し上げてまいりましたけれど、もう詮無いことですので、最後のフェスティバルホールで精一杯いいライヴができればなと思っております。フェスティバルホールは12月30日でクローズとなりますが、12月29日30日は年末恒例の第九ですが、その前の12月27日28日の一般貸し最終日の2日間を私にいたたげることになりました。たいへん光栄なことです。27日28日は大阪フェスティバルホールに別れを告げたいと思っております」とタツローさん。
・WE MUST HAVE LOVE
トニー・アシュレーという男性シンガーの「WE MUST HAVE LOVE」は、デッカ・レーベルというサザン・ソウル、ディープ・ソウルに縁のなさそうなレーベルからシングル・カットされた曲。アレンジはウイリー・ミッチェルが担当している。1968年ハイ・スタジオでの録音。
・北海道公演
北海道厚生年金会館も存亡の危機にさらされていたが、札幌市が権利を獲得してホールの維持が決定したそうだ。
どこもそうだが厚生年金会館はホテルとホールが一緒になっていて、ホールは黒字なのにホテルの経営ができなくなって経営難になっている。フェスティバルホールやサンプラザもそうなんだとか。当初はホールだけ残してホテルは潰そうという計画もあったが、そうすると今度は建築計画、耐震構造の問題が出てくるのだという。
「今回のツアーは北海道が千秋楽なので厚生年金でできるのでありがたい。年の初めにいろいろな方からお便りをいただいて、私も申し上げましたけれどまずは一安心。この先どうなるかわかりませんが。あそこもなかなかいいホールなんです」とタツローさん。
・WITHOUT A WOMAN
サウス・キャロライナ出身のキップ・アンダーソンが1966年にチェッカー・レーベルから出したシングル。プロドュースド・バイ・リック・ホール。マッスルショールズでのレコーディング。
・CHEER UP(DADDY'S COMING HOME)
アトコ・レーベルから1969年にリリースされた曲。「CHEER UP(DADDY'S COMING HOME)」はもともとギタリスト兼ヴォーカリストのロイリー・ジョンソンが歌った曲。ロイリー・ジョンソンはドクター・フィールグッドのリード・ヴォーカリストで、ビートルズのカヴァーで知られている「MR.MOONLIGHT」を歌っている人。ルーディ・モッカビーが1969年にカヴァーした。作曲はロイリー・ジョンソン。
・JOY2
ライヴ・アルバム『JOY2』が発表されるとしたら今回のツアーの音源が中心となるのかというリスナーからの質問。
「次ライヴ・アルバムを出すときは結構なボリュウムになると思います。昔の音源からシングス・シュガーベイブとか、あとアコースティック・ライヴとかいろんなのがありますので、そういうのをちりばめたCDセットにしたいと思っております。今のところは」とタツローさん。
・ヘレン・ミラー
先週まで特集していたヘレン・ミラーとグレン・ミラーの奥さんのヘレン・ミラーは別人だそうだ。
・BEGGING JUST AIN'T MY BACK
アラバマをベーシックにして活動していたダン・ブラントリーという男性歌手が1970年にフェデラル・レーベルから出した曲。プロデュースは今日前半にかけたジェームス・ダンカンと同じボビー・スミスが手掛けている。
・年忘れ夫婦放談
12月14日、21日に予定。
ツアーの関係で相当前倒しで収録する予定とのこと。
今からまりやさんへの質問、リクエストのハガキを受け付けているそうだ。
年忘れリクエスト大会は12月7日と28日。
■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM「山下達郎サンデー・ソングブック」係
■今後の予定
12月07日・30日は、恒例「年忘れリクエスト大会」
12月14日・21日は、おなじみ「年忘れ夫婦放談」