Sunday Song Book #1059

2013年01月27日 | Sunday Song Book

2013年01月27日プレイリスト
「昨年末ニューヨークで買ったシングル盤からひとつかみ」
1. 愛してるって言えなくたって / 山下達郎 "RAY OF HOPE" '11 "OPUS" '12
2. SIPPIN' 'N CHIPPIN' / THE T-BONES '66
3. DO YOU WANNA DANCE / BOBBY FREEMAN '58
4. SUDDENLY YOU LOVE ME / THE TREMELOES '68
5. ALL IN THE NAME OF LOVE / LUTHER INGRAM '87
6. I JUST HAVEN'T GOT WHAT IT TAKES / TONY SCOTTI '68
7. HEADLINE NEWS / EDWIN STARR '66
8. 希望という名の光 / 山下達郎 "RAY OF HOPE" '11 "OPUS" '12
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■内容の一部を抜粋
・近況
大寒波襲来。東京もここ数日夜はとても寒いとか。全国的にインフルエンザが大流行している。受験生はくれぐれもお気をつけて、と達郎さん。

・昨年末ニューヨークで買ったシングル盤からひとつかみ
達郎さんが昨年末にニューヨークで買ったシングル盤300枚の中からひとつかみ。

・愛してるって言えなくたって
2011年のシングル。「3月9日発売。二日後に震災が起こってしまいまして不運なシングルとなってしまいましたが、それでもアルバム『RAY OF HOPE』、そして今回のベスト・アルバム『OPUS』に収録してございます」と達郎さん。ちょうどこの季節の歌なのでリクエストが集まった。

・SIPPIN' 'N CHIPPIN'
「'60年代のオリジナル・シングル。モノラルですが。このアメリカ盤の音圧は本当にロックンロールが好きな人間にはたまらない。それをまたデジタル・プロセッシングで上げ底してやろうという」と達郎さん。T-ボーンズの1966年のスマッシュ・ヒットで「SIPPIN' 'N CHIPPIN'」。邦題は「真っ赤な太陽」。ナビスコのポテトチップスのCMソング。「アルバムはステレオ・ヴァージョンでテイクが違います。このオリジナルのシングル・ヴァージョンでないと『真っ赤な太陽』の根性が出ません。私が持ってたオリジナル・シングルはぼろぼろだったんですけれども、これが4ドルで凄くコンディションのいいシングルを買ってまいりました」と達郎さん。

・DO YOU WANNA DANCE
1958年のボビー・フリーマンのベスト10ヒット。全米5位まで上がった。ビーチボーイズのカヴァーでも有名。オリジナルはドラムが入っておらずパーカッションのみで演奏されている。達郎さんが前に持ってた盤は「VERY GOOD」だったが今回のシングルは「VERY GOOD++」だそうだ。

・SUDDENLY YOU LOVE ME
トレメローズはイギリスの4人組のヴォーカル・インストゥルメンタル・グループ。1968年の「SUDDENLY YOU LOVE ME」は全米44位、イギリスでは6位のベスト10ヒット・シングル。もともとはカンツォーネ。それに英語の詩を付けて美しいコーラスとにぎやかなラテン・パーカッションが入ってるオケを作ってる。これも以前持ってたが今回は3ドルでひじょうにいいコンディションのシングルを手に入れたとか。

・ALL IN THE NAME OF LOVE
達郎さんの好きなソウル・シンガーのルーサー・イングラム。彼の1987年のシングルのB面「ALL IN THE NAME OF LOVE」。A面はディランのカヴァーで「GOTTA SERVE SOMEBODY」。これ以降はヒットが出なくなった。プロデュースがジミー・ジョンソンとロジャー・ホーキンスなのでマッスルショールズのレコーディングでしょうね、と達郎さん。

・還暦記念「バースデイ・ソングで棚からひとつかみ」
1993年、達郎さんの40歳の誕生日に番組で「バースデイ・ソング特集」をやったそうだ。来週は誕生日前の放送なのでその企画をもう一度やってみるとか。題して還暦記念「バースデイ・ソングで棚からひとつかみ」。

・まりやさんのニュー・シングル
まりやさんの2月27日発売のシングル「たそがれダイアリー」。1月17日にスタートしたテレビ朝日系木曜ドラマ「おトメさん」(黒木瞳さん主演)の主題歌。ワンコイン・シングルで525円。来週テレビ・サイズをオンエア予定。

・ムーン時代のアナログ盤
暇がなくて準備が整わず遅れてしまったが『OPUS All Time Best 1975 - 2012』にちなんだプレゼント。『OPUS』はベスト・アルバムなのでムーン時代のアナログ盤。オリジナルの見本盤で達郎さんが持ってるストックの中から放出。『BIG WAVE』をサイン入りで5名にプレゼント。来週からは『POCKET MUSIC』をプレゼントする予定。くれぐれもヤフオフ等のオークションには流さないこと。

・プレゼント
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」プレゼント係
http://www.tatsuro.co.jp

・胎教にいい音楽
リスナーからの質門で「胎教にいい音楽のおすすめは?」。
抑揚のないほわぁっとした曲がいいそうだ。俳優のジャッキー・グリースン、映画『ハスラー』のポール・ニューマンの相手役で有名。彼が自分のオーケストラを持っていて、ジャッキー・グリースン・オーケストラ。たくさんCDが出ているが、『MUSIC FOR LOVERS ONLY』はキャロル・キングの『TAPESTRY』が出るまでビルボードのロング・チャートインの記録を持っていた。何の抑揚もないので胎教にはいいとか。

・I JUST HAVEN'T GOT WHAT IT TAKES
ミドル・オブ・ザ・ロード系のソングライター、プロデューサー、シンガーのトニー・スコッティー。リバティからのシングルでポール・ウィリアムスとロジャー・ニコルスの作品を歌っている。1968年のシングル「I JUST HAVEN'T GOT WHAT IT TAKES」はポール・ウィリアムスとロジャー・ニコルスの作品リストにも載ってない。買って帰って聴いてみると「TO PUT UP WITH YOU」という曲のタイトル違いだった。

・HEADLINE NEWS
エドウィン・スターの「HEADLINE NEWS」はソウル・チャートに入ってなくて全米チャートに入ってる。1966年に全米88位。いわゆるノーザン・ソウルの範疇に入る作品。コンディションはあまりよくないがレアなので買ってきたそうだ。

・希望という名の光
佐賀市の超常連の方がお父様を亡くされた。入院してるあいだ「希望という名の光」を聴いて励まされたとか。1月27日は四十九日の法要があるそうだ。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2013年02月03日は、誕生日前日企画
「バースデイ・ソングで棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
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Motoharu Radio Show #138

2013年01月24日 | Motoharu Radio Show

2013/01/22 OnAir - 3rd. Week - 新春特集:音楽をもっと聴こう ~第三回 小林克也氏を迎えて~
01.Elvis Presley:All Shook Up
02.Eddie Cochran:Somethin' Else
03.Gene Vincent:Lotta Lovin'
04.Buddy Holly & The Crickets:I'm Looking for Someone to Love
05.Snakeman Show:はい、菊地です(~7人の刑事)
06.The Chieftains & Mark Knopfler:The Lily of the West
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■内容の一部を抜粋
・新春特集:音楽をもっと聴こう ~第三回 小林克也氏を迎えて~
今月一ヶ月間は新春特集「音楽をもっと聴こう」というテーマで3人のゲストを迎える。第三回目はDJの小林克也氏を迎えて洋楽の魅力について話す。

・All Shook Up
エルヴィス・プレスリーの1957年のヒットで「All Shook Up」。

小林克也さんは1941年生まれ。1950年代の音楽はリアルタイムで聴いていた。エルヴィスについては新聞がいち早くて「PTAがけしからんというシンガーが出てきた」という記事があちこちに出ていたという。克也さんはラジオを聴いていて、シナトラやドリス・デイといったクルーナーの時代にわけのわからないものが聴こえてきて、それが気持ちよかった。それがエルヴィスだった。PTAや親の世代は猛反対してるが、なぜそんなに大騒ぎしているのかわからない。半年ほど後になってレコードが発売になり、『ラブ・ミー・テンダー』という映画が公開されてはじめてエルヴィスを見たそうだ。その当時はまだギターなんて買えないから、子どもたちはみんな鏡の前でほうきを抱えてエルヴィスになったつもりでマネしてたとか。

洋楽はすべてラジオ。ほとんどイージー・リスニングとクルーナーの歌手の流行歌だった。'50年代の洋楽というとラテン音楽、ハワイアン、カントリー・ソング、シャンソン。それを紹介する歌手たちがいた。エルヴィスの歌い方は当時考えられなかった。大瀧詠一さんは「マンガだった」と話している。'60年代になるとニール・セダカとかポール・アンカといったあまいソフトな音楽が流行った。それと比べるとエディ・コクランやバディ・ホリーはちょっとハードな世界だった。黒人のチャック・ベリーはエルヴィスほど影響力はなかったものの、音楽の貢献度はエルヴィスと同じくらいあった。克也さんは黒人音楽に刺激されてそれを自分なりにやってる音楽が好きだったとか。スライ&ファミリー・ストーンとか。交じり合ったところから新しいものが出てきていると思ってるそうだ。

・Somethin' Else
・Lotta Lovin'
エディ・コクランの「Somethin' Else」とジーン・ヴィンセントの「Lotta Lovin'」を2曲続けて。

ジーン・ヴィンセントは日本で人気があった。克也さんは国内の放送より駐留軍の放送を聴いていたとか。ラジオっ子で広島でロックを聴こうと思うと自然と駐留米軍の放送になったという。中波の高いところから低いところまでいいところはすべて米軍が押さえていたそうだ。当時日本は占領されていたわけだから電波の強いのは米軍放送だった。おもしろいことにロシアや北京からも強いところにぶつけるように放送していた。プロパガンダの時代で邪魔し合っていた。ラジオはまるでおもちゃ箱だった。短波も強い電波は米軍だった。'60年代から'70年代にかけてになると選曲のいい番組を聴くようになったという。DJにも個性があって楽しかったそうだ。

ラジオの世界に入ったのは自然のなりゆきで、自分で仕事にしてると思ったのは三十代の後半くらいになってからとのこと。1970年に現在のRF、ラジオ日本でDJとしてデビュー。29歳だった。ミキサーをやっていて自分で独立した人から「やってみない?」と声をかけられたのがはじまりだった。15分の番組だったが音楽を解説するのは苦手だったそうだ。

・I'm Looking for Someone to Love
バディ・ホリーの「I'm Looking for Someone to Love」。
バディ・ホリーはコーラスの"Someone to Love"をザムワントゥラヴと発音している。これはジャズ(黒人音楽)の名残り。いつの時代でも白人のキッズは黒人のクールな態度に憧れてマネをするのがかっこいいというながれ、センスがあると元春。ただマネから入るんだけどオリジナルにするのが白人のプライドだと克也さん。

ミュージック・クリップを紹介するテレビの音楽番組「ベストヒットUSA」は1981年からはじまった。番組で紹介すると翌日レコード屋さんで3倍から5倍売れたという。いろんな人が聴いてると思うと使命感に燃えたとか。ときには嫌いな曲もあったが、1982年ぐらいから映画に出るようになり、いろんな人たちが関わって命をかけて作品が生み出されることを知り、批判するのを止めていいところを見ようと思ったのだそうだ。番組にゲスト出演したミュージシャンの中で変わったエピソードというと、ジョニー・ロットン(ジョン・ライドン)は普通のことを訊くと目を剥いて態度に表したが、インタビューが終わると肩を組んで「悪かったなぁ」と言ったという。当時はユージュアルなものよりアンユージュアルなものが好まれる風潮があり、特に'80年代のイギリスのミュージシャンのアティチュードはそういう感じだった。彼らはプロモーションのためテレビに出てるが、見ている人はエンターテインメントとして見ているからいろいろと難しいところがあった。

スネークマンショウはもともとSEと音楽のラジオ番組としてはじまった。しかしすぐにネタ切れとなり、伊武雅刀さんが加わったところから寸劇になった。

・はい、菊地です
空港でポール・マッカートニーがマリファナ所持のため警察に捕まって来日公演が中止になったエピソードを題材にしたのがスネークマンショウの「はい、菊地です」。
NHK-FMでもかつてプロモーションして相当かけてもらってたことがあるという。

・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月1月の「3PICKS!」はブルーノ・マーズ『Unorthodox Jukebox』、ジェイク・バグ『Jake Bugg』、そしてチーフタンズ『Best of The Chieftains』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週はチーフタンズ『Best of The Chieftains』。

・チーフタンズ
アイルランドの伝統的な音楽をわかりやすいかたちで世界中に紹介したバンド。結成50周年を迎えた。チーフタンズの結成は'60年代。最初は街の小さなパブで演奏していたが、やがて世界中のコンサート・ホールで演奏するようになった。チーフタンズはジャンルを超えて多くのミュージシャンたちにリスペクトされている。エルヴィス・コステロやヴァン・モリソン、スティング、ジョニ・ミッチェル、ライ・クーダー、それからローリング・ストーンズ。そうしたミュージシャンたちとこれまで共演してきている。
「僕は個人的にはじめてアイルランドの音楽を聴いたのはヴァン・モリソンのレコードでした。アルバムのタイトルは『アイリッシュ・ハートビート』。このアルバムでヴァッキング・バンドとしてクレジットされていたのがチーフタンズでした。もともとヴァン・モリソンもアイルランド出身のミュージシャンですから、この共演というのはとても自然なことだったと思います。このアイルランドの伝統音楽はやがて北アメリカに渡ってカントリー・ミュージックとしてかたちを変えてゆきます。そしてまたアフリカの音楽と交ざり合ってブルース、そしてジャズとして発展してゆきます。このふたつの流れが交じり合ってひいてはロックンール音楽が生まれます。まさにアイルランドの音楽というのは現代のポップ音楽の、その源と言っていいそのような音楽と思います」と元春。
チーフタンズの活動50周年を記念して作られたベスト・アルバム『Best of The Chieftains』からマーク・ノップラーがヴォーカルで参加した「The Lily of the West」。ユリのように美しい女。彼女に恋をした男が彼女の浮気を見つけて相手の男を刺してしまうという物語のラヴ・ソング。

最近の十代、二十代の音楽ファンがリアルタイムの洋楽を聴かなくなってることについて。CDが売れなくなったのと一緒にしてほしくないと克也さん。日本の連中がおもしろいことをやってるし、アニメの音楽も彼らにとっておもしろいのだろう。洋楽は言葉の問題があってめんどくさい。日本のアーティストが作ったもののほうがよく伝わるし身近な存在でもある。例えば佐野元春がテレビに出てるのを見た男のファンは恥ずかしいと思うだろう。音楽を聴くというのはそのコミュニケーションがまず最初で、それは今の若い世代も無くしてない。

ラジオはクルマが走ってる限りラジオがある、それでいいと思ってると克也さん。インターネットのラジオには興味があるけれど、例えばこの番組をリスナーは何で聴いてるのか絵に描けるかというと描けない。むかしは描けたが今は何で聴いているのかわからないと克也さん。音とか喋り、特にラジオは生だからそれは永遠だと思うそうだ。ラジオを遠くで聴くともなしに聴いていて、ある曲が気になってラジオに近づいていく。「これは何?」。そうした偶然の出会いが音楽の魅力のひとつで、ここにラジオが果たす役割は大きいと元春。そのようなことを含めてラジオのロマンチストでありたいと克也さん。

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・次回放送
2月5日火曜日午後11時から。
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Sunday Song Book #1058

2013年01月20日 | Sunday Song Book

2013年01月20日プレイリスト
「新春リクエスト大会」
1. 不思議なピーチパイ / CHAY "MAKEUP 80s" 1月23日発売
2. LANA / THE VELVETS '61
3. TOMORROW / STRAWBERRY ALARM CLOCK '67
4. SHE WON'T CRY / THE ROOMATES
5. ONLY SO MUCH OIL IN THE GROUND / TOWER OF POWER "URBAN RENEWAL" '74
6. SPANISH WINE / CHRIS WHITE "MOUTH MUSIC" '76
7. YOU MAKE ME FEEL BRAND NEW / 山下達郎 "ON THE STREET CORNER 2" '86
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■内容の一部を抜粋
・近況
今日は直近の収録。達郎さんはいろいろと雑用に追われつつ、曲書きをしつつ、まりやさんのいろいろと新曲の作業などしつつやってるとか。そろそろ自分の曲書きを本格的に、打ち込み等をはじめる今日この頃だそうだ。半月ほどウダウダしていたが明日はまりやさんの新曲のコーラスをする予定。

・新春リクエスト大会
ようやくニューヨークで買ったシングルが届き、300枚以上をレコード棚に入れて、めぼしいのを聴いて、番組用にデジタル・プロセッシングなどをしている最中。今週は間に合わなかったそうだ。今週も先々週、先週に引き続いて「新春リクエスト大会」。

・不思議なピーチパイ
達郎さんの「高気圧ガール」をカヴァーしたchayさんが今週ニュー・アルバムをリリースする。『makeup 80's』という'80年代のヒット・ソングのカヴァー集で、その中でまりやさんの「不思議なピーチパイ」をカヴァー。達郎さんの「高気圧ガール」も収録されている。

・LANA
テキサス出身のドゥーワップ・グループ、ヴェルヴェッツは高校の生徒と先生で結成された5人組の黒人ヴォーカル・グループ。ロイ・オービソンの「LANA」(邦題「愛しのラナ」)をカヴァー。この曲はシングルのB面で、A面は同じくロイ・オービソンのカヴァーで「LAUGH」。日本ではB面が大ヒットした。

・TOMORROW
ウェスト・コーストのいわゆるサイケデリック・エラのグループ、ストロベリー・アラーム・クロック。演奏力の大変優れたグループで、リード・ギタリストはその後、レーナード・スキナードに入った。「TOMORROW」は1968年の全米23位。

・SHE WON'T CRY
イギリスのいわゆるモダン・ドゥーワップと言うかネオ・ドゥーワップと言うか、ドゥーワップの好きな人たちが組んだグループで'80年代から活躍しているルーメイツ。ホワイト・ドゥーワップの現代版で「SHE WON'T CRY」。

・ONLY SO MUCH OIL IN THE GROUND
タワー・オブ・パワーの1974年の5枚目のアルバム『URBAN RENEWAL』(邦題『オークランド・ストリート』)の1曲目「ONLY SO MUCH OIL IN THE GROUND」(邦題「限りある世界」)。

・たそがれダイアリー
先週1月17日にスタートしたテレビ朝日系木曜ドラマ「おトメさん」(黒木瞳さん主演)の主題歌をまりやさんが書き下ろした。タイトルは「たそがれダイアリー」。発売日は当初の予定が変更となり2月27日。「たそがれダイアリー」は歌とカラオケの2曲入りワンコイン・シングルで525円。2月に入ったらテレビ・サイズをオンエア予定。詳細はまりやさんの「たそがれダイアリー」スペシャルサイトにて。
http://wmg.jp/mariya/

・ムーン時代のアナログ盤
暇がなくて準備が整わず遅れてしまったが『OPUS All Time Best 1975 - 2012』にちなんだプレゼント。『OPUS』はベスト・アルバムなのでムーン時代のアナログ盤。オリジナルの見本盤で達郎さんが持ってるストックの中から放出。第二弾は1984年の『BIG WAVE』を5名に。この先は『ON THE STREET CORNER 2』、『POCKET MUSIC』、『僕の中の少年』と二週間おきにアナログ時代のアルバムをサイン入りでプレゼント。くれぐれもヤフオフ等のオークションには流さないこと。

・プレゼント
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」プレゼント係
http://www.tatsuro.co.jp

・SPANISH WINE
17歳の女の子から元ゾンビーズのベーシスト、クリス・ホワイトのアルバム『MOUTH MUSIC』に問い合わせのお便り。『MOUTH MUSIC』はゾンビーズのベーシスト、クリス・ホワイトではなくて同姓同名の別のクリス・ホワイト。ビーチボーイズのマニアで、一人多重録音でアルバムを作る人。1976年のアルバム『MOUTH MUSIC』から全英37位の「SPANISH WINE」というスマッシュ・ヒットが出た。

・YOU MAKE ME FEEL BRAND NEW
1986年のアルバム『ON THE STREET CORNER 2』から「YOU MAKE ME FEEL BRAND NEW」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2013年01月27日は、「昨年末ニューヨークでゲットしたシングル盤からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
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Motoharu Radio Show #137

2013年01月17日 | Motoharu Radio Show

2013/01/15 OnAir - 2nd. Week - 新春特集:音楽をもっと聴こう ~第二回 柴那典氏を迎えて~
01.Jack White:Sixteen Saltines
02.Radiohead:Airbag
03.Grimes:Genesis
04.Cloud Nothings:Stay Useless
05.Jake Bugg:Taste It
06.The Lumineers:Ho Hey
07.ADELE:Someone Like You
08.Mumford & Sons:Hopeless Wanderer
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■内容の一部を抜粋
・新春特集:音楽をもっと聴こう ~第二回 柴那典氏を迎えて~
今月一ヶ月間は新春特集「音楽をもっと聴こう」というテーマで3人のゲストを迎える。その第二回目は音楽ジャーナリストの柴那典(しばとものり)氏を迎えて。最近は海外の音楽シーンに興味を持つ層がどんどん少なくって来ているといわれている。このあたりの事情を伺う。

・Sixteen Saltines
ジャック・ホワイトの「Sixteen Saltines」。

柴那典(しばとものり)氏は1999年から5年間、ロッキンオン誌で洋楽、邦楽問わず編集者・ライターをやっていた。その当時、1997年にフジロック・フェスティバルが初開催されてから数年間は洋楽が聴かれるようになったと感じていたそうだ。オアシス、ニルヴァーナ、レディオヘッド、ビョークなど聴かれていた。でも最近はもちろん個人差はあるが、新しい世代の人たちが自分の同世代にロック・ヒーロー、ロック・スターを見出さなくなっているという。

・Airbag
レディオヘッドの「Airbag」。

洋楽が聴かれなくなった時期については諸説あるが2007年がひとつのターニングポイントで、ニコニコ動画がスタートしてボーカロイド・ソフトウェアの初音ミクがリリースされたり、初代のiPhoneが発売されたりした。またユーストリウムやYouTubeが日本語で使いやすくなったのもこの時期だった。そうしたインターネットの技術革新により、手軽に聴いたり、見たりできるようになった。これは十代、二十代にはプラスになってよかった要素。

・Grimes
ジェネシスの「Grimes」。

・トゥイッター
「さて、Motoharu Radio Showでは今番組を聴いてくれている全国リスナーのみなさんがインターネット上で楽しくコミュニケーションできるトゥイッターを公開しています。ここに参加したいという方は今からURLをお知らせするので是非書き取ってください。www.moto.co.jp/MRS/ 番組からトゥイッターのお知らせでした」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

日本の音楽のクオリティーが上がったため洋楽を聴かなくてもいいと考える人たちが増えた。今の日本のロック・ミュージシャンたちは独創的で邦楽で事足りてるという意見は的を得てると言える。ポップ音楽、ロック音楽は専門的なスキルよりもアイディアで勝負する。インターネットの普及で誰もがそれを共有できる時代になった。
そもそも洋楽がつまらなくなったから洋楽を聴かないという意見もある。ここ数年は新しい世代から新しい音楽が生まれてる。ただメインストリームで起こってるわけではないのでリスナーのほうでも見つけられないという状況がある。
メディアのほうでも年齢層が上の世代を相手にしてるというのもある。ローリング・ストーンズやレッド・ツェッペリンといったかつてのロック・スターの情報を前面に出している。新しいところといってもレディオヘッドやレッド・ホット・チリペッパーズ、コールドプレイ、ミューズぐらい。雑誌でも昨年デビューした新人が表紙を飾るということなんてない。十代、二十代をターゲットにしているメディアが少ないといえる。

・Stay Useless
クラウド・ナッシングスの「Stay Useless」。

・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月1月の「3PICKS!」はブルーノ・マーズ『Unorthodox Jukebox』、ジェイク・バグ『Jake Bugg』、そしてチーフタンズ『Best of The Chieftains』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週はジェイク・バグ『Jake Bugg』。

・ジェイク・バグ
UKからデビューした新しいアーティスト。イギリス、ノッテンガム出身、現在18歳のシンガー・ソングライター。2012年デビューし、デビュー・アルバム『Jake Bugg』がUKアルバム・チャートで1位になっている。去年の夏、ジェイク・バグはオアシスのノエル・ギャラガーと一緒にツアーをやっている。そのこともあってノエル・ギャラガーはジェイク・バグについてこんなふうに言ってる。「ボブ・ディラン・ミーツ・アークティック・モンキーズ」と。そういわれてみればギターを抱えた若い頃のディランに少し似ている。ジェイク・バグの音楽はカントリー、ブルース、フォークといった米国のルーツ音楽に影響を受けている。最近ではよくこうしたパンチのあるフォーク・ロックが注目されてる。同じUKのばんどでいえばマムフォード&サンズ、アメリカではザ・ルミニアーズ、フリート・フォクセズが同じようなバンドと言っていい。ジェイク・バグはソングライターになったきっかけについてこんなことを語っている。「14歳のときにギターを弾くようになった。最初に気になったのがドン・マクリンのヴィンセントという曲。そこから手繰ってバディ・ホリーやリッチー・ヴァレンスを聴くようになりました。今どきの音楽を聴くようになったのはその後。はじめてアークティック・モンキーズを聴いたときはあまりピンと来なかった」と言っている。ジェイク・バグのアルバム『Jake Bugg』から「Taste It」。

海外では新しいストリーミング・サービスが出てきている。スポティファイやパンドラといった従来のラジオに変わる新しいサービスがインターネットの中で起こりつつあるし、海外ではとても多くの人たちがそこに参加しているが、日本ではまだそのサービスが受けてない。スポティファイやパンドラは自分が好きな曲に関連づけてどんどん横に広げていくことができる。レコメンドのエンジンをサービス自体が持っている。スポティファイはスウェーデン発祥のサービスでヨーロッパ、アメリカに普及したが、スウェーデンではスポティファイのおかげで音楽業界全体の売り上げが増えたという。スポティファイから生まれたヒット曲といえばフォーク・ロックの新しいバンド、ルミニアーズ。スポティファイ上の再生回数で1位を獲得してそれがきっかけで注目された。これはマムフォード&サンズをスポティファイで聴くと「ルミニアーズもお勧めです」と出てきてどんどん再生回数が増えていったということだった。

・Ho Hey
ルミニアーズの「Ho Hey」。

元春が注目したハプニングはアデルの2011年のセカンド・アルバムが世界中で爆発的に売れ続けたこと。24歳のアデルはどちらかといえば地味なシンガー・ソングライター。ソウルやジャズ、ブルースをベースにした渋い音楽性のシンガー・ソングライターでよくあるアイドル性とかルックスで売ってる人ではない。
発売から2年が経過してもアルバムが売れ続けていて、2012年のアルバムの売り上げの中でトップになった。これについては聴いて買ったという人はたぶん四十代、五十代で、アダルト・オリエンデッドのマーケットに支持されたことが大きい。

・Someone Like You
アデルの「Someone Like You」。

フリート・フォクセズにしてもそうだが彼らの音楽を好んで聴いているのは若い世代だけじゃなくて実は四十代、五十代も好んで聴いているという話がある。今はメディアの構造がいろいろ変化したこともあって新しい世代の音楽は新しい世代が聴くだけではなく、上の世代にも聴かれたり、逆に上の世代が聴いていた音楽を下の世代も違和感なく楽しんで聴かれているということが起こっている。雑誌もラジオもテレビもその仕組みをよく見て、同世代になにか同世代のものを見せたり売ったりするだけじゃなく、若い世代でも質の高いものは上の世代も説得できるんだということをよく見て、今までとアピールの仕方を変えてゆく必要があると言える。マムフォード&サンズやアデルを見て音楽をはじめようとする若い人たちが出てくるようになればおもしろくなるだろう。ジェイク・バグもまた注目のアーティスト。新しい才能を持った人が日本からも出てくることを期待したい。

・Hopeless Wanderer
マムフォード&サンズの「Hopeless Wanderer」。

・次回放送
DJの小林克也さんを迎えて洋楽を聴く楽しさについて話を聞く。
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Sunday Song Book #1057

2013年01月13日 | Sunday Song Book

2013年01月13日プレイリスト
「新春リクエスト大会」
1. ヘロン / 山下達郎 "コージー" '98 "オーパス" '12
2. GO ALL THE WAY / THE RASPBERRIES '72
3. MORE TODAY THAN YESTERDAY / THE SPIRAL STARECASE '69
4. THE WARMTH OF THE SUN / THE BEACH BOYS "SHUT DOWN VOL.2" '64
5. I NEED YOU / THE WALKER BROTHERS '65
6. IL PROFUMO DELL'ERBA / WILMA GOICH '67
7. I COULD HAVE TOLD YOU / FRANK SINATRA "LOOK TO YOUR HEART" '59
8. AMAPOLA / 山下達郎 "ON THE STREET CORNER 2" '86
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■内容の一部を抜粋
・近況
新曲の曲作りをやっているそうだ。

・新春リクエスト大会
今週も先週に引き続いて「新春リクエスト大会」。

・ヘロン
季節柄この曲に超常連のリクエストが集まった。

・GO ALL THE WAY
ラズベリーズの1972年の「GO ALL THE WAY」はエリック・カルメンの出世作。この時代のいわゆるパワー・ポップは音質が今イチなんだとか。音の補正をしようと最新のCDを買ってきたところマスターがへたっててダメだったそうだ。結局'90年代の頭に出たコンピレーションのスーパー・ベストからデジタル・プロセッシングしたという。

・クリスマス
リスナーから「山下家のクリスマスはどんなふうでしたでしょうか? ほうろう鍋の話をされてましたが達郎さんも料理するのでしょうか?」という質問。
むかしはがんばって七面鳥を料理したそうだが食べきれないので今はチキンなんだとか。スタッフィングも野菜中心でだんだんヘルシーになって参ってるという。

・MORE TODAY THAN YESTERDAY
サクラメント出身のヴォーカル・インストゥルメンタル・グループ、いわゆるクラブバンドのスパイラル・ステアケース。パット・アプトンという高い声を出す人で有名。1969年の全米12位の「MORE TODAY THAN YESTERDAY」は日本ではもう少し売れたがほとんどワンヒット・ワンダーといっていい。達郎さんの好きなシャッフル・ビート。
曲をかけ終えて。
「何もそんなに仇みたいに高い声で歌わなくてもいいと思いますが、まぁ私も人のことは言えませんね。若い頃そうでしたからですね(笑)」と達郎さん。

・THE WARMTH OF THE SUN
14歳の男の子からビーチボーイズのリクエスト。リクエストに絡んで「ビーチボーイズの日本での評価が低いということをいろんなところで目にします。どういうところがそうなのでしょうか? またその理由は何なのでしょうか?」という質問。
いくつか理由があって、いちばん大きいのはプロモーションがあまりされなかったこと。ビーチボーイズはユニゾンの音楽じゃなくてコーラスなのでどれが主メロかはっきりしないことが多い。日本はユニゾン文化なのでカラオケで歌えないなどというのが考えられる。最大の理由は日本でレコードがリリースされなかったことで知名度が低いこと。
1964年のアルバム『SHUT DOWN VOL.2』に収められた「THE WARMTH OF THE SUN」(邦題は「太陽を浴びて」)はジョン・F・ケネディの暗殺に触発されてブライアンが書いたと言われている。

・I NEED YOU
ウォーカー・ブラザーズの「I NEED YOU」はもともとはチャック・ジャクソンの1965年のヒット曲。1966年にウォーカー・ブラザーズがEPでカヴァー。今日はリアル・ステレオ・ヴァージョン。作詞作曲はキャロル・キング、ジェリー・ゴーフィン。

・新曲
いよいよ今週1月17日にスタートするテレビ朝日系木曜ドラマ「おトメさん」(黒木瞳さん主演)の主題歌をまりやさんが書き下ろした。タイトルは「たそがれダイアリー」。発売日は当初の予定が変更となり2月27日。ワンコイン・シングルで525円。今月後半にテレビ・サイズをオンエア予定。

・ムーン時代のアナログ盤
暇がなくて準備が整わず遅れてしまったが『OPUS All Time Best 1975 - 2012』にちなんだプレゼント。『OPUS』はベスト・アルバムなのでムーン時代のアナログ盤。オリジナルの見本盤で達郎さんが持ってるストックの中から放出。まず1983年の『MELODIES』を(いちばんストックが少ないので)2名に。来週から『BIG WAVE』、『POCKET MUSIC』、『僕の中の少年』と二週間おきにアナログ時代のアルバムをサイン入りでプレゼント。くれぐれもヤフオフ等のオークションには流さないこと。

・プレゼント
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」プレゼント係
http://www.tatsuro.co.jp

・ひつまぶし
リスナーから「先日、ラズウェル細木先生の『う 4巻』を手にしたら帯に達郎さんのコメントがあり驚きました。だからというわけではないですが達郎さんはひつまぶしを食されるときは順番通り食べますか? それともオリジナルの食べ方をされますか?」という質問。
ラズウェル細木さんの『う』はうなぎばかり書いてあるマンガ。達郎さんは1巻からずっと読んでるそうだ。『う 4巻』でいよいよ完結。達郎さんはうな丼もひつまぶしも変わった食べ方はしなくて山椒すらかけないそうだ。プレーンなままのうなぎの風味を楽しむのでひつまぶしもうな丼と同じ食べ方をするとか。

・IL PROFUMO DELL'ERBA
ウイルマ・ゴイクはイタリアのカンツォーネ・シンガー。「IL PROFUMO DELL'ERBA」(「アルヴェデルチ アモーレ チャオ」原題「草の香り」)は1967年がオリジナル。最近のCDはすべてリレコだそうだ。

・I COULD HAVE TOLD YOU
フランク・シナトラの「I COULD HAVE TOLD YOU」は'50年代中期に録音されてシングルのカップリングになった。その後1959年のアルバム『LOOK TO YOUR HEART』に収録された。カール・シグマンとジミー・ヴァンヒューマンの共作で悲しい恋の歌。

・夢
リスナーから「達郎さんはライヴの前、緊張して失敗した夢を見ますか?」という質問。
運良くそういう夢は見ないそうだ。まりやさんは若い頃によく見たと言ってたとか。

・「スパークル」のギター
リスナーから「達郎さんが『スパークル』をレコーディングされたときのギターはテレキャスターでアンプはフェンダーだと思うんですが、アタッチメントは何を使われたのでしょうか?」という質門。
「スパークル」のギターはアンプを使ってなくてラインなんだとか。アタッチメントも何も使ってなくてギターを直で卓に入れて録ってる、プレーン・トーンだそうだ。テレキャスはプレーン・トーンがきれいな音すると達郎さん。

・演歌
リスナーから「演歌を歌うとするなら何を歌いますか?」という質門。
達郎さんは演歌が情けないほど下手なんだとか。強いて言うなら明るい歌で平浩二さんの「バス・ストップ」。どうしてもカラオケ連れて行かれて日本語の歌を歌えと言われたら「上を向いて歩こう」を歌うそうだ。

・AMAPOLA
1986年のアカペラ・アルバム『ON THE STREET CORNER 2』収録曲。
チャンスがあれば今度は演奏付きのドゥーワップをやりたいと達郎さん。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
2013年01月20日は、引き続き「新春リクエスト大会」
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Motoharu Radio Show #136

2013年01月11日 | Motoharu Radio Show

2013/01/08 OnAir - 1st. Week - 新春特集 音楽をもっと聴こう ~第一回 小尾隆氏を迎えて~
01.The Beatles:Anna (Go to Him)
02.Dan Penn:Power Of Love
03.The Young Rascals:Good Lovin'
04.John Sebastian:I Don't Want Nobody Else
05.Bruno Mars:Young Girls
06.Aretha Franklin:Make It With You (Live)
07.Neil Young:Mr. Disappointment
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■内容の一部を抜粋
・新春特集 音楽をもっと聴こう ~第一回 小尾隆氏を迎えて~
今月一ヶ月間は新春特集「音楽をもっと聴こう」というテーマで3人のゲストを迎える。その第一回目は音楽評論家の小尾隆氏を迎えて洋楽の魅力について話す。

・Anna (Go to Him)
小尾さんの選曲。ビートルズの1963年のファースト・アルバム『Please Please Me』に収録された曲で「Anna (Go to Him)」。オリジナルはアーサー・アレキサンダーというアラバマ州のシンガー・ソングライターの曲。

小尾さんが初めて買ったシングルはキャット・スティーヴンスの「雨に濡れた朝」かサイモンとガーファンクルの「America」のどちらかだそうだ。

・Power Of Love
ダン・ペンはアーサー・アレキサンダーと同じアラバマ州のソングライター。実際、アーサー・アレキサンダーと仲がいいらしい。アラバマ州のマッスルショールズ地区にあるフェイム・スタジオに出入りしていたシンガー・ソングライター。アメリカ南部のいわゆるサザン・ソウルで大活躍したソングライター、プロデューサー。1968年のレコードで「Power Of Love」。
元春はこの曲のBメロがモータウンのヒット曲「My Girl」とそっくりと指摘。サザン・ソウルとモータウンは相互影響があったと小尾さん。同時代にお互いに影響しながらシーンを作っていたそうだ。

「サザン・ソウルでダン・ペン以外にに小尾さんが記憶に残ってるアーティスト、シンガーは?」と元春からの質問に、プロデューサーだったらアメリカン・スタジオのチップス・モーマン、アトランティック・レコーズのジェリー・ウェイクスラー、トム・ダウド、フロリダにあるサウス・アトランティック・スタジオ、クライテリア・スタジオで活躍していたジム・ディッキンソンだと小尾さん。

小尾さんが多感な頃、音楽の情報はラジオから仕入れていたという。FMが開局した年に中学一年だったそうだ。思い出に残ってるラジオ番組はFM TOKYOの森直也さんの「ミュージックシャウト」だとか。元春の場合はレコード・ショップで目利きの効いた人からいろいろと教えてもらったとか。青山のパイドパイパーハウスにはよく通ったという。店主からいろいろと音楽を教わった記憶があるそうだ。ロック喫茶のB.Y.Gにもよく通っていて、中学生当時に、ジェームス・テイラーの新しいアルバムをリクエストして一枚全部聴くまでコーヒー一杯で粘ったという。

・Good Lovin'
ヤング・ラスカルズは米国東海岸のグループでブルー・アイド・ソウルの原点的なバンド。イタリア系の白人たちでニューヨークを活動の拠点にしていた。黒人音楽が大好きでその衝動を大事にしていたバンドで、最初は無邪気なダンス音楽だったが、ベトナム戦争などで時代が混迷を深めていたときにメッセージ色を強めていった。リーダーのフェリックス・キャバリエは「僕たちはブラック・ミュージックの恩恵を授かっている。だから黒人たちを閉め出すような会場ではもう二度と演奏しない」と言い、その発言が尾を引いて解散へと追い込まれた。とても志しの高いバンドだった。

・I Don't Want Nobody Else
ジョン・セバスチャンはラヴィン・スプーンフル出身のシンガー・ソングライター。グリニッヂヴィレッヂのコーヒー・ショップで演奏していたところからキャリアがスタートした。優しい歌声とせつないハーモニカが特徴。元春は『The Barn』アルバムの頃に一度、ジョン・セバスチャンとセッションしている。日本で活動していると横の繋がりが感じられなかったが、ジョン・セバスチャンとセッションしたことで、'60年代、'70年代、'80年代、そして現代と続くひとつの流れの中に位置している、決して寂しい思いをしなくてもいいんだと強く思ったんだとか。

・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月1月の「3PICKS!」はブルーノ・マーズ『Unorthodox Jukebox』、ジェイク・バグ『Jake Bugg』、そしてチーフタンズ『Best of The Chieftains』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週はブルーノ・マーズ『Unorthodox Jukebox』。

・ブルーノ・マーズ
米国のシンガー、現在27歳。音楽が好きな家庭に育って、子どもの頃からR&Bやヒップホップを聴いて育った。ブルーノ・マーズの魅力は何といってもメロディメーカーとしての才能、そしてステージでの魅力的なパフォーマンス。昨年出したデビュー・アルバムから「Just The Way You Are」が全米NO.1になった。新人でありながらグラミー賞に2年連続でノミネートされている。実力、人気ともに世界的に大きく認められている。グラミー賞にノミネートされたことについてブルーノ・マーズはこんなふうに言ってる。「音楽は賞をもらうためにやってるわけではない。でも同業者が自分の努力を認めてくれて、とてもうれしい」と。新しいアルバム『Unorthodox Jukebox』から「Young Girls」。

・Songs - 70年代アメリカン・ロックの風景
小尾さんが主に米国の'70年代の音楽について書いた評論集「Songs - 70年代アメリカン・ロックの風景」。元春も楽しく読んだという。小尾さんが音楽を批評するきっかけになったのは読者の頃から音楽について書くこと、語ることが好きだったからだそうだ。おもしろいロック評論に読者として啓発されたとか。特にグリル・マーカスの「ミステリー・トレイン」、ポール・ウィリアムスの「アウトロー・ブルース」に啓発されたという。音楽評論において大事にしたいのはその音楽を聴いてどう感じたのか、どういう意見を持ってるのかということ。音楽の知識や情報は入口であって結果ではないということ。好きなものを伝えたいというのが根本にあるので、いいながれに貢献したいと思ってるそうだ。

・Make It With You (Live)
'70年代のアレサ・フランクリンのフィルモア・ウェストのライヴから。「Make It With You」のオリジナルはブレッド。今は亡き偉大なるプロモーター、ビリー・グレアムは白人の子どもたちに本物の黒人音楽を聴かせたいという思いからアレサ・フランクリンをフィルモアに招聘した。ビル・グレアムというとロックばかりじゃなく、ジャズのマイルス・デイヴィスもフィルモアに呼んだ。そしてサンタナにはかなり肩入れして、サンタナをシーンに踊り上げた功績がある。

最近、洋楽があまり聴かれなくなっている。現代は音楽ひとつとってもいろいろと選択の余地があり、なかなか洋楽に辿り着けないのでは、というのが小尾さんの見方。元春が音楽をはじめたとき、お手本になるソングライターが国内にはいなかったそうだ。だから海外のソングライターの曲を聴き、見よう見まねでソングライティングをはじめたという経験があるという。そういうわけでポップ音楽というのはものの見方を育んでくれたひとつの重要な文化物だったそうだ。小尾さんにとってもポップ音楽というのは今まで見られなかったものを見せてくれた、切り開いてくれたと感じたものだったとか。洋楽の価値観とは自分の生き方というのは自分で決めるんだ、自分らしくやっていけばなんとかなるんじゃないかという気持ちなんだという。

・Mr. Disappointment
ニール・ヤングの「Mr. Disappointment」は"僕たちが誓った約束は一体どこに行ってしまったんだろう、あのときに一緒に分かち合った感情は一体どこへ行ってしまったんだろう、今まで僕は殻にこもって生きてきたけれど、そういった自分が恥ずかしい、歌っていくものはきちんと歌っていかなければいけない"と歌っている。

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・次回放送
来週はゲストに音楽ジャーナリストの柴 那典氏を迎えて、最近洋楽が聴かれなくなってきたと言われるその事情について話をする。
コメント (2)
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Sunday Song Book #1056

2013年01月06日 | Sunday Song Book

2013年01月06日プレイリスト
「新春リクエスト大会」
1. HAPPY HAPPY GREETING / 山下達郎 "レアリティーズ" '02
2. I TOOK MY BABY HOME / THE KINKS "KINKS" '64
3. RONNIE / THE 4 SEASONS '64
4. LADY GODIVA / POOH & THE HEFFALUMPHS '64
5. BEACH BABY / FIRST CLASS '74
6. COCKLES & MUSSELS / THE FAIRMOUNT SINGERS '61
7. ずっと一緒さ / 山下達郎 '08 "オーパス" '12 "レイ・オブ・ホープ" '11
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■内容の一部を抜粋
山下達郎 : ここの20年間はお正月はですね、サンデー・ソングブック、大瀧詠一さんと新春放談、ずっーとお届けしてまいりましたが、ちょっと思うことがありまして、震災後にいろいろとものを思うことがありまして、あと自分が今年でいよいよ60の大台に上ることもありまして、いろいろと考えまして今年からお正月はふつうのプログラムで行こうと、新春放談じゃなくてふつうのプログラムでやろうというふうなことになりました。また番組の中ほどで申し上げますけれども。それでですね、昨年のお正月も新春放談お休みしまして、そのときは2011年のオールディーズもののCDがリイシューをですね、特集してやりまして、今年もそんな感じやろうと思ってたんですが、今年は昨年のお終いにニューヨークに行きましてですね、たくさんシングル盤買ってきまして。これは久し振りにシングル盤の、買ったシングルでばっちりだなって思っていたんですが、暮になっても(笑)、シングル届かないんですよ。350枚も買ったんですけれどね。届かないんで、これ、あせりまして、何にも用意してなかったんで、困ったなと。ハッと気づきましたらですね、溜まったリクエストがたくさんあるんですね。年末の年忘れリクエスト大会、全く、ホントに焼け石に水でですね。じゃこのリクエスト、この際だから応えられるだけ応えてしまおうと、安直なプログラムでございますが新春リクエスト大会。今週来週はリクエスト。みなさまのリクエストにホントに助けられまして。それでもお正月らしく、けっこうのんびりとしたオールディーズ・ソング、明るいオールディーズ・ソングが並んでおります。すごくカルトなやつもありますし、そういう意味ではいいかなという感じでございます。

・HAPPY HAPPY GREETING
もともとkinki kidsに書いた曲。2002年にセルフ・カヴァー。

・I TOOK MY BABY HOME
1964年のキンクスのデビュー・シングル「LONG TALL SALLY」のB面で「I TOOK MY BABY HOME」。デイヴ・デイヴィスのオリジナル。

・RONNIE
フォー・シーズンズの「RONNIE」は1964年の全米チャート6位。

・LADY GODIVA
プー&ザ・ヘッファランプスの1965年のレコード「LADY GODIVA」。ジョン・セバスチャンがギターとヴォーカル、ジェリー・イエスターがギター、フェリックス・パパラルディがベースとオルガンとアレンジ、ドラムがゲーリー・チェスター。プロデューズがエリック・ジェイコブ。ラヴィン・スプーンフル関係で曲調はサーフィン・ホットロッド。

・クリスマス・イブのヴァージョン違い
リスナーから「クリスマス・イブの日本語版と英語版では歌い出しのところの音が英語版のほうがひとつ多いですが、あの違いはなぜ?」という質問。
英語版の「クリスマス・イブ」はエレクトリック・ピアノのスタートが2拍早いんだそうだ。日本語版のときは2拍遅く、そっちのほうがエレピのスタートと歌の感じがいいような気がして2拍カットしてスタートしたという。英語版のほうは10年後のミックスなので「もういいや。適当でいいや。そういう感じでございまして。思いつきというか、そういうようなものでございます」と達郎さん。

・BEACH BABY
イギリスのファースト・クラスはセッション・ミュージシャンが集まって作ったグループ。1974年に作曲家チームのジョン・カーターとケン・ルイスがでっち上げて、リード・ヴォーカルはトニー・バロウズ。「BEACH BABY」は5分もある大作で、ああでもないこうでもないといじくりまわして、最後にカーター/ルイスの1967年のFLOWER POT MENの「LET'S GO TO SAN FRNCISCO」の一節が出てくる。1974年に全米チャート4位の力作。
曲をかけ終えて。
「しかしおめでたい曲ですね、今聴くと。ありったけ詰め込んだというやつですが。例え悪いですが氣志團とかゴールデン・ボンバーと大して変わりませんね、ノリ。こういう、だけど、あっ~という、こういうポップ・ソング、今ないですね。でもこれ真面目にやってるんです。色物じゃないです。それがおもしろいですが」と達郎さん。

山下達郎 : 番組の冒頭でも申し上げましたが、わたし2月でですね、いよいよ還暦を迎えることになります。この番組ももう21回目のお正月を迎えます。20年続けてまいりましてですね。やはりこれから先、いろいろと長くやるためにですね、企画をちょっとシェイプアップしようという具合に考えております。まず手始めにずっーと大瀧詠一さんと長くやってまいりました新春放談を一回お休みにしようと。またちょっと新しい感じでやってみようかなと。こういう具合に番組のスタンスを変えるときに必ずチャチャ入れる人がたくさんいまして、「あっ、これ大瀧さんと仲悪いんだ」とか、そんなこと全然ない(笑)。なんでそんなこと、こういうようなときに、さもしいと言いましょうかですね、そういう感じですが。大瀧さんにはまた、なんか機会がありましたら、別のかたちでご登場願いたいと思っております。あと、これが主眼なんですが、長いことですね、誕生日メッセージの代読というのを続けてまいりました。もともとは自然発生的に、たまたまそういうことを書かれてる人のお誕生日を「おめでとう」というようなことではじまりましたら、どんどんエスカレートしまして、今はお終いのコーナーとなっておりますが、実はこれが最近目に見えてものすごく増えてまいりまして、全く2分もしくは2分半の枠内では処理しきれなくなってきまして、それに伴いましてですね、人のお名前ですので間違えたりすることもできませんですし、そういうところの慎重さを期しますと、下手するとこっちの番組の本チャンのほうよりも手間がかかると言いましょうか、神経質にならないとなりませんので、それがひじょうにここんところ負担になっておりまして、そうしますと本当に番組の本編のほうが支障がきたす恐れが出てきましたので、3月いっぱいを持ちまして誕生メッセージのコーナーは止めようということになりました。それでまたもう一曲かけられますので、本来の音楽番組の本分に戻るということでございます。本当にでもご家族のお誕生日をお祝いしてあげるとか、そういうもので喜んでいただけるというのは本当に、そういうお便りもたくさんいただきますので、心苦しいところもありますし、また逆に全然そういうものは必要ないと、昔から仰ってるリスナーもいらっしゃる。いろんなご意見ございますが、まぁ、この番組を長くやるためのものなのでひとつお許しいただきたいと思います。長いこと誕生代読メッセージ続けてまいりましたが、そういうことでございます。

・プレゼント
達郎さんが10月に行ったニューヨーク旅行のおみやげでバーンズ美術館のトート・バッグを5名。ニューヨーク近代美術館のメジャー(ものさし)を5名。気はこころのプレゼントなので当選の発表は再来週に行う予定だとか。ご応募は早めに。

・ムーン時代のアナログ盤
暇がなくて準備が整わず遅れてしまったが『OPUS All Time Best 1975 - 2012』にちなんだプレゼント。『OPUS』はベスト・アルバムなのでムーン時代のアナログ盤。オリジナルの見本盤で達郎さんが持ってるストックの中から放出。まず1983年の『MELODIES』を(いちばんストックが少ないので)2名に。この先二週間に一度『MELODIES』から『BIG WAVE』、『POCKET MUSIC』、『僕の中の少年』、アナログ時代のアルバムをサイン入りでプレゼント。とりあえず今週来週は『MELODIES』。2、3週間で当選発表するのでお早めのご応募を。

・プレゼント
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」プレゼント係
http://www.tatsuro.co.jp

・たそがれダイアリー
2013年1月17日にスタートするテレビ朝日系木曜ドラマ「おトメさん」の主題歌をまりやさんが書き下ろした。「おトメさん」は毎週木曜午後9時から黒木瞳さんの主演ドラマ。「たそがれダイアリー」は2月20日リリース。ワンコイン・シングルで税込み525円。

・COCKLES AND MUSSELS
映画『アラモ』から「悲しきむらさき貝」という曲にリクエスト。達郎さんがジョン・ウェインの映画『アラモ』で調べたところ「悲しきむらさき貝」という曲はなかった。「悲しきむらさき貝」はフェアマウント・ブラザーズというヴォーカル・グループの曲で、ジョン・ウェイン主演の映画『リバティ・バランスを射った男』の主題歌のB面だったことがわかった。この曲と混同してるのかもしれない。原題は「COCKLES AND MUSSELS」でアイリッシュ・トラッド。違ったらまたお便りくださいとのこと。1961年のシングルで「COCKLES AND MUSSELS」。

・ずっと一緒さ
この季節にちなんだ曲へのリクエスト。

■今後の予定
01月13日は、引き続いて「新春リクエスト大会」
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