Sunday Song Book #1155

2014年11月30日 | Sunday Song Book

2014年11月30日プレイリスト
「大滝詠一『BEST ALWAYS』特集(DISC 1を中心に)」
1. 12月の雨の日(SINGLE VERSION) / はっぴいえんど '71 "ベスト・オールウェイズ" 12月03日発売
2. 空飛ぶくじら / 大滝詠一 '72 "ベスト・オールウェイズ" 12月03日発売
3. ナイアガラ・ムーン(イン・ザ・プール '05 MIX) / 大滝詠一 '75 "ベスト・オールウェイズ" 12月03日発売
4. 楽しい夜更し / 大滝詠一 '75 "ベスト・オールウェイズ" 12月03日発売
5. 幸せにさよなら(NEW MIX) / ナイアガラ・トライアングル '76 "ベスト・オールウェイズ" 12月03日発売
6. 青空のように(SINGLE VERSION) / 大瀧詠一 '77 "ベスト・オールウェイズ" 12月03日発売
7. ブルー・ヴァレンタイン・デイ(SINGLE VERSION) / 大瀧詠一 '78 "ベスト・オールウェイズ" 12月03日発売
8. 恋のひとこと / 大瀧詠一&竹内まりや '03 "ベスト・オールウェイズ" 12月03日発売
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■内容の一部を抜粋
・近況
番組はまりやさんのゼビオアリーナ仙台公演(11月29日)の直前に収録しているという。まりやさんの33年ぶりとなる全国ツアー「souvenir 2014 LIVE」は11月22日(土)、23日(日) に広島県の広島グリーンアリーナで無事に初日が明けたとか。番組は今後、12月20日(土)、21日(日) の日本武道館まで、ちょっと前の前倒し収録になるそうだ。今週は12月4日(木) 、北海道の真駒内セキスイハイムアイスアリーナ。「広島終わった段階で今日は録音しておりますけれど、結構よいライヴだと思いますので、ご期待ください(笑)」と達郎さん。

・大滝詠一『BEST ALWAYS』特集(DISC 1を中心に)
今週12月3日に大滝詠一さんのベスト・アルバム『BEST ALWAYS』が発売されるのでこのアルバムを特集する。はっぴいえんど時代の1971年から2003年の「恋するふたり」まですべてのキャリアを網羅する、いわゆるレーベル越えのオールタイム・ベスト・アルバム。全35トラック、CD二枚組でDISC 1は'70年代、DISC 2は『A LONG VACATION』以降の'80年代から2000年代まで。DISC 1の'70年代の部分は達郎さんがかなりの部分で大滝さんと仕事をしている。ストリングス・アレンジ、ブラス・アレンジとかなりの部分で深く関わってるので、DISC 1を中心に。『A LONG VACATION』以降はかなり周知されてるものが多いけれど、'70年代はいろいろなエピソードともにたくさん作品もあり、曲の思い出話やレコーディングのエピソードをまじえつつ「大滝詠一 ベスト・アルバム『BEST ALWAYS』特集」。「日曜日の午後のひととき、今日は大滝さんのあま~いクルーナー・ボイスでお楽しみいただきたいと思います」と達郎さん。

・12月の雨の日(SINGLE VERSION)
1971年のはっぴいえんどのデビュー曲としてお馴染みの「12月の雨の日」。シングル・ヴァージョン。

「『A LONG VACATION』というアルバムはリック・ネルソンの曲から取ったものなので。『BEST ALWAYS』というのはリック・ネルソンのベスト・アルバムにこういうタイトルがあります。シャレですね、きっと。大滝さんが自分で付けられたんじゃないですけれど、スタッフの人たちが、たぶんシャレで付けたものだと思いますが。大滝さん、お亡くなりになってもう11ヶ月経ちますが、いよいよベスト・アルバム。今までもいろいろなかたちでベストのようなものはありますが、今回のベスト・アルバムはCD二枚組ではっぴいえんどのデビュー時からですね、2000年代のCBSソニー、ソニー・ミュージックのカタログまで網羅した、いわゆるレーベルを越えたですね、オールタイム・ベストでございます。いちばん大きな特徴はシングル・ヴァージョンが主に入っております。アルバムの曲でもシングル用にミックスされたもの、それらの多くが初CD化でございますけれども。大滝さん、昔から仰っていたんですが、新春放談でも仰ってましたけれども、アルバムはアルバムで、シングルはそのうちにそうしたシングルだけでベストを出すんだと、そのようなことを仰ってました。その本人の意志を継ぐかたちでこうしたベスト・アルバムが出ることになりました」と達郎さん。

・空飛ぶくじら
1972年の大滝さんの「恋の汽車ポッポ」に続くソロ・シングル第二弾「空飛ぶくじら」。達郎さんはまだ十代で聴いていた曲。大滝さんはクルーナー・ボイス、あまーいバリトンの歌い方をする人で、その特色がよく出ている。まだはっぴいえんどの活動中に出たシングルなので作詞は江戸門弾鉄こと松本隆さん。

・ナイアガラ・ムーン(イン・ザ・プール '05 MIX)
1975年にナイアガラ・レーベルを設立して、達郎さんのいたグループ、シュガーベイブのアルバム『SONGS』でナイアガラ・レーベルは立ち上がった。それに続いて発売されたのが『NIAGARA MOON』という名作アルバム。達郎さんは全面的にいろいろ関わってる。今回の『BEST ALWAYS』、DISC 1の1曲目にタイトル・ソングの「ナイアガラ・ムーン」のニュー・ミックスで、2005年の映画『イン・ザ・プール』のためにリミックスされたイン・ザ・プール・ミックスが入ってる。オリジナル・トラックからドラムを抜いて、いろいろとミックスを変えている。本邦初CD化。

『BEST ALWAYS』は曲が35トラックあるし、一曲一曲、達郎さんの思い出と共にを語ると時間がいくらあっても足らないので、本当に今日は舐める程度。小出しにしてまた後日フォローする予定。今週は発売記念で時間まで。特に達郎さんが関わってる仕事が多いDISC 1オンリー。『A LONG VACATION』以降のDISC 2は次の機会に。

アルバム『NIAGARA MOON』はストリングスとブラスは全部達郎さんがやっている。『NIAGARA MOON』はノベルティ中心のニューオリンズ・ビート、ロックンロール・ビートに溢れたアルバム。タイトル・ソングの「ナイアガラ・ムーン」はその中でもメロウな一曲。この曲を聴くと達郎さんは大滝さんと旅をしたこと、ライヴ・ツアーのバックはシュガーベイブで、達郎さんは「ナイアガラ・ムーン」の間奏でオルガンを弾いてたのを思い出すという。

・楽しい夜更し
アルバム『NIAGARA MOON』からはもう一曲選ばれていて、当時は大滝さんは麻雀が好きで、夜を徹して麻雀をやった中からできた曲で、それとニューオリンズ・ビートが合致するという若さならではの一曲「楽しい夜更し」。アーニー・K・ドーの「MOTHER-IN-LOW」のビート。ブラスは達郎さん。『NIAGARA MOON』以降『A LONG VACATION』の前までFUSSA45という大滝さんの自宅スタジオで録られている。木造の小さなスタジオに東京からブラスを呼んで、ニューオリンズのスタイルなのでサックス4本。大滝さんが口伝えでアレンジして「これを書け」と言って譜面に起こすのが達郎さんの仕事だった。昼間レコーディングして、夜になると朝の3時4時まで話して、夜が明けた頃に寝るという昼夜逆の生活。さんざんいろんな馬鹿話をした中から生まれた曲のひとつ。今聴くとFUSSA45のアンビエンスというか、独特のインディ感を生んで、いわゆる既成の歌謡曲の、スタジオで録られた音楽とは全く一線を画す、そういった音像になってるのが古びない理由。

・幸せにさよなら(NEW MIX)
1976年に大滝さん、伊藤銀次さん、達郎さんの三人で曲を持ち寄って作った『NIAGARA TRIANGLE VOL.1』。ここからシングル・カットされたのがナイアガラ・トライアングルという名義で伊藤銀次さんの作った「幸せにさよなら」。三人で一節ずつ歌うという企画で、今回はシングル・ヴァージョンだけど歌う順番が違うもの。'90年代に新春放談でオンエアしたことがあり、それを再ミックスしている。本邦初CD化。オリジナルの「幸せにさよなら」のシングルは伊藤銀次さんからはじまるけれど、このニュー・ミックスは大滝さんからはじまる。達郎さんの位置は変わらないが銀次さんと大滝さんがひっくり返っている。もともとのアルバム・ヴァージョンは銀次さんが一人で歌っている。シングルは三人一緒に歌ってるわけではなくて、それぞれ別々に録っている。達郎さんは一回しか歌わせてもらえず、何か投げ捨てるような歌い方をしている。それに反して大滝さんは後からじっくり歌っている。「ズルいんです。なのでエライ不公平だと思ったりしたんですけれども」と達郎さん。アルバムではバイ・バイ・セッション・バンドでレコーディング。ドラムは上原裕さん、ベースは吉田建さん(?)、キーボードは坂本龍一さん、伊藤銀次さんのギター。シングル・ヴァージョンは細野晴臣さんのベース、松任谷正隆さんのピアノに差し替えてる。「16チャンで差し替えたものなので、上書きをしてしまったのでアルバム・ヴァージョンのマルチは残ってないというひどい話ですけれど(笑)。時代ですよ、時代」と達郎さん。

・SUBARUのインプレッサSPORTのCM
SUBARUのインプレッサSPORTのCMに「踊ろよ、フィッシュ」が使われていて、先週からオンエアがはじまり一年間流れる。
http://www.subaru.jp/impreza/special/

・ニュー・アルバム『TRAD』
まりやさんのニュー・アルバム『TRAD』が第56回輝く!日本レコード大賞の最優秀アルバム賞を授賞した。まりやさんのニュー・アルバム『TRAD』のクリスマス・パッケージを期間限定で販売中。DVD付きの初回限定盤を今年限りとなるクリスマス・デザインの三方製ボックスで包装したスペシャル・パッケージ仕様。赤のニット・デザインのパッケージがDVD付きの初回限定盤の上からかぶさるかたち。2014年11月18日(火)~12月25日(木)までの期間限定販売。期間内でも予定枚数が終了次第なくなるのでお早めにお求めくださいとのこと。

竹内まりや情報についてはスペシャル・サイトにて。
http://wmg.jp/mariya/

・MIRACLE デビクロくんの恋と魔法
11月22日から全国公開がはじまった映画『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』は幸先のいいスタートで出足好調。音楽監修を達郎さんが担当している。中村航さんの小説「デビクロくんの恋と魔法」をもとに作られた作品で、この小説が「クリスマス・イブ」をモチーフに作られたものなので達郎さんのところにオファーがきたそうだ。監督は犬堂一心さん、主演は相葉雅紀さん、榮倉奈々さん、ハン・ヒュジュさん、生田斗真さん。
http://miracle-movie.com

・『BEST ALWAYS』ポスター
『BEST ALWAYS』のグッズでB2のポスターを10名にプレゼント。締め切りは今年いっぱい。

・プレゼント
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」プレゼント係
http://www.tatsuro.co.jp

大滝さんが亡くなって一年近く、いろいろなところで大滝さんの特集や、大滝さんについて語られた記事を達郎さんはたくさん読んでるそうだ。神格化というか手放しの賛辞というか、それはまぁいいんだけれど、今週紹介している'70年代はかなりの試行錯誤、前進後退を繰り返した証で、順風満帆で辿った道ではなく、そうした成果が'80年代に『A LONG VACATION』で開花するわけだが、そうした大滝さんのアプローチのやり方をむしろ注目して聴くべき。歴史がそういうことになってしまったので、細かいことに関しては年明けにでも再特集して言ってみたいと達郎さん。

・青空のように(SINGLE VERSION)
1977年の暮にリリースした『NIAGARA CALENDAR』。1月から12月までの歳時記的な曲を12曲、アナログなのでA面6曲、B面6曲収録している。達郎さんは大滝さんの全アルバムの中でこのアルバムがいちばん好きだし、深く関わっている。このアルバムからの先行シングルが「青空のように」。6月に当たる曲でシングル・ヴァージョンは初CD化。ブラスとストリングス、エンディングのファルセットは達郎さん。アルバムよりもシングルのほうが達郎さんは好きなのでCD化を喜んでいるとか。

今回の『BEST ALWAYS』にはクレジットが書かれてない。スタッフに訊いたら不明のものがとても多いとのこと。大滝さんは一人でレーベルをやっていたのでミュージシャンが誰かというそういうものの記録が完璧ではない。完璧なクレジットが不可能なのでクレジットは載せられなかったそうだ。

・ブルー・ヴァレンタイン・デイ(SINGLE VERSION)
『NIAGARA CALENDAR』から2月の歌「ブルー・ヴァレンタイン・デイ」。ストリングス・アレンジは達郎さん。この曲のウッド・ベースのクレジットがわからなくてUNKNOWNになっている。スタジオ・ミュージシャンを起用していたので、今のように余裕を持ったレコーディングではなかったので、データをきちっと整理する暇もなく、レコーディングに追われてたという事情もある。このシングルは年明けて1978年に後発のシングルとしてリリース。このシングル・ヴァージョンはレア。達郎さんの好きな曲でステージでもよくやっていた。大滝さんは岩手の生まれ。達郎さんの母親が仙台なので、そういう意味で発音がちょっと似ているところがあるとか。口をあんまり開けないで喋るという東北のひとつの特徴がある。「ブルー・ヴァレンタイン・デイ」でも"ゆううつさ"とたちつてとをあんまりはっきりと言わないところが似ている。

・恋のひとこと
今日の最後はDISC 2のいちばん最後に入っているまりやさんとのデュエット「恋のひとこと」。大滝さんの公式レコーディングとしては最後のレコーディングになった。2003年のまりやさんのアルバム『LONGTIME FAVOURITES』の「SOMETHING STUPID」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

12月07日は、「ボブ・クルー追悼で棚からひとつかみ Part 3」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Song Book #1154

2014年11月23日 | Sunday Song Book

2014年11月23日プレイリスト
「映画『MIRACLE デビクロ君の恋と魔法』劇中歌特集」
1. すてきなホリデイ / 竹内まりや "エクスプレッションズ" "ボナペティ" '01
2. A BEAUTIFUL MORNING / THE RASCALS '68
3. CHERISH / THE ASSOCIATION '66
4. MY ONE AND ONLY LOVE / JOHNNY MATHIS "WARM" '57
5. SOME KIND OF WONDERFUL / CAROLE KING "MUSIC" '71
6. UP,UP,AND AWAY / THE 5TH DIMENSION '68
7. I LOVE HOW YOU LOVE ME / THE PARIS SISTERS '61
8. GIMME SOME LOVIN' / THE SPENCER DAVIS GROUP '66
9. THE CHRISTMAS SONG / 竹内まりや~
HAVE YOURSELF A MERRY CHRISTMAS / 山下達郎
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■内容の一部を抜粋
・近況
まりやさんのツアーがはじまったので番組は前倒しで収録しているそうだ。11月22日(土)、23日(日) は広島グリーンアリーナ。「私、アリーナ・ツアーというものを全くやったことがないので、かえって新鮮だったりしますですね」と達郎さん。今週末、11月29日(土)は 宮城県のゼビオアリーナ仙台。

・souvenir 2014 LIVE
まりやさんの33年ぶりとなる全国ツアーが11月22日からスタート。全国6都市9公演のアリーナ・ツアー。詳しい情報は竹内まりやスペシャル・サイトにて。
http://wmg.jp/mariya/

・MIRACLE デビクロくんの恋と魔法
11月22日から全国公開がはじまった映画『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』の音楽監修を達郎さんが担当している。中村航さんの小説「デビクロくんの恋と魔法」をもとに作られた作品で、この小説が「クリスマス・イブ」をモチーフに作られたものなので達郎さんのところにオファーがきたそうだ。監督は犬堂一心さん、主演は相葉雅紀さん、榮倉奈々さん、ハン・ヒュジュさん、生田斗真さん。
http://miracle-movie.com

・映画『MIRACLE デビクロ君の恋と魔法』劇中歌特集
音楽監修とは劇中でかかる音楽の選曲。メディアでは「30年ぶりに山下達郎が音楽監修」と出ていたが映画『BIG WAVE』が音楽監修といえばいえなくもないので、それ以来になる。でも具体的に映画がの中でかかる音楽を選曲してくれというオファーは生まれて初めてのことになるそうだ。映画『MIRACLE デビクロ君の恋と魔法』はラブ・コメディの良作で新しい発想の映画。監督の犬堂一心さんは「東京タワーをフィーチャーした映画は多いんですけれども、スカイツリーはまだない。そういうものに焦点を当てて、ジョン・ヒューズ監督作品のような瑞々しい青春映画が撮りたくてこの作品を作りました」というコメントをしている。選曲した'60年代のいわゆるアメリカン・ポップスを中心に、まるでサンデー・ソングブックの「棚つか」のようなプログラムができるんじゃないかということで、今週は映画『MIRACLE デビクロ君の恋と魔法』公開記念で『MIRACLE デビクロ君の恋と魔法』劇中歌特集。映画のために達郎さんが選曲したのは8曲ないし9曲。劇伴といわれる音楽は上野耕路さん(ゲルニカ)。

・すてきなホリデイ
映画の冒頭はまりやさんの「すてきなホリデイ」。

・A BEAUTIFUL MORNING
相葉雅紀さん演じる主人公のこどもの頃からの妄想の賜物「デビクロくん」というアニメのキャラクター(劇団ひとりさんが声優で出演している)が狂言回しで登場する。ラスカルズの「A BEAUTIFUL MORNING」は文字通り朝のシーンでかかる。達郎さんのアイドル・グループ、1968年のミリオンセラー。

・CHERISH
アソシエイションの1966年のNO.1ヒット、有名な「CHERISH」。主演の相葉雅紀さんと榮倉奈々さんは幼なじみ。相葉雅紀さん演じる主人公はハン・ヒョジュさん演じる照明アーティストに恋をする。彼女とデートすることになり、相葉雅紀さんと榮倉奈々さんがちゃんとした服を選びに行くシーンにかかる。

・MY ONE AND ONLY LOVE
その後に続くめかしこんだ相葉雅紀さんと榮倉奈々さんがふたりで食事するシーンに出てくるのがジョニー・マティスの「MY ONE AND ONLY LOVE」。フランク・シナトラの1953年のヒット曲をジョニー・マティスが1957年のアルバム『WARM』で取り上げて名唱と謳われたもの。イギリス生まれのガイ・ウッドというソングライターの作品。

映画ではひとつのシーンに達郎さんから2曲から3曲の候補を出して、それをプロデューサーや監督が意見を出して決定していくのだとか。映画は下町が舞台で相葉雅紀さんが住んでるのは古い木造の家。東京の下町の佇まいに'60年代のオールディーズが意外に似合うそうだ。木造の家屋に特に合うという。達郎さんが住んでいた池袋や練馬で住んでた実家も全部木造。練馬の実家で今回選曲した曲を「死ぬほど聴いた」と達郎さん。不思議なもので高度成長期の空気なんで今回の選曲を'60年代の音楽で揃えたという。舞台は墨田区なのでスカイツリーが出てくるものの浪花節なんだとか。

・SOME KIND OF WONDERFUL
キャロル・キングの1971年のアルバム『MUSIC』から「SOME KIND OF WONDERFUL」。もともと1961年のドリフターズのヒット曲。この音楽が流れるシーンは「UP ON THE ROOF」と迷ったとか。スタッフの方もこっちのほうがいいと、そういうふうに合議制で決めたという。

・UP,UP,AND AWAY
映画の中で風船がからんでくるシーンにながれる。フィフス・ディメンションの1968年の「UP,UP,AND AWAY」、邦題は「ビートでジャンプ」。

・大滝詠一 ベスト・アルバム『BEST ALWAYS』特集
来週11月30日の放送は12月3日に大滝詠一さんのベスト・アルバム『BEST ALWAYS』が発売されるのでこのアルバムを特集する。DISC 1は達郎さんがアレンジ、その他で深く関わってるので思い出話をまじえつつ「大滝詠一 ベスト・アルバム『BEST ALWAYS』特集」。「はじめてのいわゆるトータル・ベストでしてですね、かねてからそうした話はあったんですが、死後にそれが出ることになるとは、なかなかこう、感無量といいましょうか」と達郎さん。

・アルバム『TRAD』のオリジナル・マグカップ
『TRAD』のグッズとして作ったオリジナル・マグカップをリスナー10名にプレゼント。

・プレゼント
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」プレゼント係
http://www.tatsuro.co.jp

・I LOVE HOW YOU LOVE ME
この曲も結構いいシーンに使われている。大滝さんの大好きなパリス・シスターズの1961年の「I LOVE HOW YOU LOVE ME」。バリー・マンの作曲でフィル・スペクターのプロデュース作品。

・GIMME SOME LOVIN'
映画はラストに近づくとバタバタとはじまってくる。「景気のいい曲」というオファーなのでスペンサー・デイヴィス・グループの1966年の「GIMME SOME LOVIN'」。

「2014年が舞台でスカイツリーが出てきてですね、アラサーのラブ・コメディでこんな'60年代の曲が合うのかな? 合うんです、これが。是非、ご覧になってください。ビッタシ合うんです、これが。自信を持ってお勧め致します」と達郎さん。完成した試写会を達郎さんは観たそうだが音がとにかくいいそうだ。「すてきなホリデイ」、「クリスマス・イブ」、エンドロールの「THE CHRISTMAS SONG~HAVE YOURSELF A MERRY CHRISTMAS」のメドレー、これらの音がいいという。「最近はMAがよくなったのかな。昔から自分が関係した映画ではエンドロールがですね、なんか音が...なことが昔はあったんですが、でも最近は2000年代に入りまして、ここんところの数年はすごくよくなってきて、すごくうれしい。とにかくクリスマス・イブが出てきたときの音圧の素晴らしさを是非とも(笑)、映画館でご堪能しいただければと思います」と達郎さん。

・THE CHRISTMAS SONG~HAVE YOURSELF A MERRY CHRISTMAS
「クリスマス・イブ」がテーマ・ソングだが今日は時間がないのでオンエアはしないとか。今日の最後はエンドロールでかかるまりやさんの「THE CHRISTMAS SONG」と達郎さんの「HAVE YOURSELF A MERRY CHRISTMAS」のメドレー。サンデー・ソングブックの年末恒例夫婦放談でよくオンエアしていたのが正式ミックス、正式リマスター・ヴァージョンとして今回の2014年ヴァージョンの「クリスマス・イブ」のシングルに今年だけメドレーを足したかたちで発売される。詳しくはワーナーの山下達郎スペシャル・サイトにて。
http://wmg.jp/tatsuro/

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

11月30日は、「大滝詠一 ベスト・アルバム『BEST ALWAYS』特集」
http://www.tatsuro.co.jp
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VISITORS DELUXE EDITION

2014年11月22日 | 佐野元春

個人サイトに『VISITORS DELUXE EDITION』のレビューをアップしました。
よろしくお願いします。

25日にNHK BSプレミアムで「名盤ドキュメント 佐野元春“ヴィジターズ” NYからの衝撃作 30年目の告白」の再放送がありますね。
http://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2014-11-25&ch=10&eid=14006

『VISITORS DELUXE EDITION』のための覚え書き。
・『VISITORS』の収録曲はコンピレーションに選曲されない
・ベスト、20周年以降の1枚ものには他の年代の曲と並べると合わないから?
・ライヴでは何曲か定番化
・今年もフジロックで全曲披露
・佐野元春は『VISITORS』再評価に肯定的な態度
自分なりに考えていたのですが、これらの答えは保留になってしまいました。

今回、岩岡吾郎氏による写真集を最初に手に取りました。
十年という月日を経て新たに加筆された追悼文を読みながら岩岡吾郎さんのことを思い出しました。
あれは2002年10月のZEPP TOKYOでした。
佐野元春のファンクラブのイベントが全国の主要都市で開催されました。
ライヴハウスで行うアンプラグド・ライヴ「PLUG & PLAY」。
大阪で二日間観て東京に遠征しました。
チケットは取れたんですがZEPP TOKYOの二階席のいちばん後ろ。
まぁ、取れただけでも幸運でした。
開演前に一階席の友人に挨拶でもとP.A.卓の近くを歩いていると、
前から男の人が歩いてきました。
目と目が合って僕はすぐに岩岡吾郎さんだとわかりました。
軽く会釈してその場を離れました。
その日は岩岡さんが写真を撮影しているところも目撃しました。
年が明けて間もなく岩岡さんの訃報を聞きました。
それからしばらくして横浜で写真展が開催され、
元春のライヴで遠征したときに行きました。
お兄さんが会場におられて、
遺品の中にあったフィルムを現像した作品だということを教えてくれました。
ゲストブックに署名して帰ったのですが、
後日、お兄さんから礼状が届きました。
そうですね、それからも十年くらい経つんですね。
そんなことを思い出しました。
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Sunday Song Book #1153

2014年11月16日 | Sunday Song Book

2014年11月16日プレイリスト
「竹内まりや『VARIETY 30th ANNIVERSARY EDITION』ミニ特集」
1. クリスマス・イブ / 山下達郎 "CDシングル 2014ヴァージョン" 11月19日発売
2. もう一度 / 竹内まりや
3. プラスティック・ラヴ / 竹内まりや
4. 本気でオンリー・ユー~LET'S GET MARRIED / 竹内まりや
5. ONE NIGHT STAND / 竹内まりや
6. アンフィ・シアターの夜 / 竹内まりや
7. とどかぬ想い / 竹内まりや
8. マージービートで唄わせて / 竹内まりや
9. シェトランドに頬をうずめて / 竹内まりや
"ヴァラエティ 30th ANNIVERSARY EDITION" 11月19日発売
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■内容の一部を抜粋
・近況
まりやさんの全国ツアーがいよいよ今週末からはじまる。リハーサルもファイナルでまとめに入り大体の曲順を決めたそうだ。「バンドのまとまりは順調に進んでおりまして、なかなか演奏難易度の高い曲が多いんですが、結構、みんな大変でございますが、がんばってやっております」と達郎さん。

・souvenir 2014 LIVE
まりやさんの33年ぶりとなる全国ツアーが11月22日からスタート。全国6都市9公演のアリーナ・ツアー。詳しい情報は竹内まりやスペシャル・サイトにて。
http://wmg.jp/mariya/

11月22日(土)、23日(日) 広島県 広島グリーンアリーナ
11月29日(土) 宮城県 ゼビオアリーナ仙台
12月4日(木) 北海道 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
12月9日(火) 福岡県 マリンメッセ福岡
12月13日(土)、14日(日) 大阪府 大阪城ホール
12月20日(土)、21日(日) 東京都 日本武道館

・VARIETY 30th ANNIVERSARY EDITION
まりやさんがアルファ・ムーンに移籍して第一弾となるアルバム『VARIETY』、ここから路線が華々しく変更することになるが、1984年のアルバム『VARIETY』が30周年を迎えたので、今週11月19日に『VARIETY 30th ANNIVERSARY EDITION』が発売になる。ニュー・デジタル・リマスター、ボーナス・トラック付きで発売される。今週は発売日前なので『VARIETY 30th ANNIVERSARY EDITION』特集。

・クリスマス・イブ
今年も「クリスマス・イブ」が発売されることになった。11月19日発売。このあいだ達郎さんはデパートに買いものへ行ったときに思いっきり「クリスマス・イブ」がかかって、思わずこそこそしてしまったという。今年31年目を迎えたが、今年は11月22日から全国公開がはじまる映画『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』のテーマ・ソングとして使われることになったので「クリスマス・イブ」のシングルが2014年期間限定ヴァージョンとして発売することになったそうだ。映画の中でまりやさんの「THE CHRISTMAS SONG」と達郎さんの「HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS」のメドレーがエンディング・テーマに使われることから、今年だけ「クリスマス・イブ」のシングルにメドレーを足したかたちで限定で発売される。詳しくはワーナーの山下達郎スペシャル・サイトにて。
http://wmg.jp/tatsuro/

・もう一度
ツアー前なのでまりやさんは体調管理を万全にしたほうがいいと達郎さんのほうから出演を断り、達郎さんがまりやさんに代わって『VARIETY』の解説をすることになったそうだ。アルバムにはまりやさんの曲目解説が付いてるので、今週はプロデューサー、アレンジャーとして関わった達郎さんサイドから見た『VARIETY』の曲の感想というか思い出話を中心に『VARIETY』ミニ特集。『VARIETY』の1曲目は「もう一度」。1984年4月25日に『VARIETY』は発売されたが先行シングルとして4月10日に発売。アルバムのレコーディングではいちばん最後にレコーディングされた曲で、当時のTBS系のドラマ「くれない族の反乱」のテーマ・ソング。レコーディングのパーソナルは青山純さんのドラム、伊藤広規さんのベース、難波弘之さんのピアノ、達郎さんのギター類、雑用諸々。バックグラウンド・コーラスも達郎さんが一人多重録音。完全にフォー・シーズンズのパターンで、トーケンズとハプニングスをちょっと胡椒を振りかけて、ビーチボーイズのにおいをちょっと振りまいた、'60年代のヴォーカル・グループのマター。女性シンガーのバックに男性シンガーのヴォーカルが入るというボブ・クルー得意のパターン。

・プラスティック・ラヴ
2曲目の「プラスティック・ラヴ」はアルバムのレコーディングではいちばん最初にレコーディングした作品。レコーディングのパーソナルは青山純さんのドラム、伊藤広規さんのベース、中西康晴さんのエレクトリック・ピアノ、達郎さんのエレクトリック・ギター、雑用諸々。ストリングスとブラスが入って厚めの音作り。もともとまりやさんは1978年にRCAからデビューしたが、そのときはシンガーとして活動していた。デビュー曲、セカンド・ヒットは加藤和彦さんの作曲。「SEPTEMBER」は林哲司さん、最大ヒットの「不思議なピーチパイ」も加藤和彦さん。2年とちょっとそういう形態でやっていたが、少しくたびれたということで一回休業して、その間に達郎さんと結婚。達郎さんが仲間と作ったムーン・レーベルに移籍して、その第一弾が『VARIETY』というアルバム。当初、『VARIETY』はそれまでのアルバムを踏襲するかたちでと考えていたので、作曲家に何曲かを依頼して、達郎さんが何曲か書いて、本人も何曲か書いてと考えていたそうだ。そうしたところ、2年休んでるあいだに河合奈保子さんに「けんかをやめて」とか中山美穂さんに「色・ホワイトブレンド」とか、アイドル歌謡に逆に曲を提供するということをやっていた。それをやってるうちに自分の曲も何曲か書き溜めていて、『VARIETY』の準備に入ったときに、まりやさんから「自分の曲を聴いてほしい」と言ってきて、いちばん最初に聴いたのがこの「プラスティック・ラヴ」だった。これがあまりによくてぶっ飛んで、その後に聴かしてもらった曲が片っ端からいい曲なので、これだったら全曲本人の曲で行けるかなと思ったのが、『VARIETY』のそもそものコンセプトだった。当時の音楽状況としては一度休業して結婚したシンガーが、全曲詞曲で再デビューするというのはひじょうにリスキーだったが、それがすごくいい結果を生んで『VARIETY』はというアルバムは今日でも聴かれるアルバムになっている。

・本気でオンリー・ユー~LET'S GET MARRIED
3曲目の「本気でオンリー・ユー~LET'S GET MARRIED」は結婚した当時の歌だったのでこういう曲が生まれたと本人が語ってるそうだ。英語詞の「LET'S GET MARRIED」というタイトルだったがタイアップになったので「本気でオンリー・ユー」が付いて「本気でオンリー・ユー~LET'S GET MARRIED」になった。いわゆるハチロクもので一人多重録音。伊藤広規さんのベース以外は達郎さんのドラム、パーカッション、ギター、キーボード、その他諸々。イントロのパイプオルガンの「ウェディング・マーチ」(メンデルスゾーン)だけは坂本龍一さんにお願いして、当時はサンプリング・マシーンの黎明期でイミュレーターとシンセサイザーのパイプオルガンを合わせたとか。当時、同じレコーディング・スタジオの上と下で、坂本龍一さんは『音楽図鑑』というアルバムをレコーディングしていた。毎日顔を合わせていたのでまりやさんが坂本龍一さんに「ウェディング・マーチ」を弾いてほしいとリクエスト。達郎さんと坂本龍一さんは昔からの知り合いだったのでこういうことになった。間奏のテナー・サックスはアーニー・ワッツでロサンジェルスまで行ってアーニー・ワッツのソロを録ってきたという。ハチロクで一人多重という曲は結構あるが達郎さんが気に入ってるトラック。

・ONE NIGHT STAND
『VARIETY』はシンガー・ソングライターというよりかは作家的なアルバムで曲調が幅広い。本人が一回やってみたかったという曲がずらっと並んでいる。4曲目の「ONE NIGHT STAND」はカントリー・ロック。まりやさん本人がイントロからピアノを弾いてはじまる。グルーピーの歌で、「人生の扉」と同じコンセプト、センチメンタル・シティ・ロマンスと達郎さんのバンドが合体して録ったとか。

・アンフィ・シアターの夜
全曲完走できないし、今日は時間がないので1曲飛ばしてB面へ。B面1曲目は「アンフィ・シアターの夜」。1985年から日本のレコーディング状況は全面的にデジタルになるので、1984年の達郎さんの『BIG WAVE』と『VARIETY』はアナログ・レコードの最後の作品になる。そういう意味でアナログ最後の輝きというかロックンロールなグルーヴ感が十分に出てるアルバムになっている。「アンフィ・シアターの夜」はいわゆるロックンロール・ソング。まりやさんが昔、アンフィ・シアターでキンクスを観て感動して作った曲。青山純さんのドラム、伊藤広規さんのベース、中西康晴さんのピアノ、達郎さんのサイド・ギター、リード・ギターは松浦善博さんでサザン・ロック風のグルーヴを弾かせたら日本で有数のギタリスト。最初に出てくるのが達郎さんのギターで、続いて出てくる野太いのが松浦さんのレスポール。

・アルバム『TRAD』のオリジナル・マグカップ
『TRAD』のグッズとして作ったオリジナル・マグカップをリスナー10名にプレゼント。『TRAD』だけに何の飾り気のないシンプルなマグカップで使い勝手があるとか。

・プレゼント
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」プレゼント係
http://www.tatsuro.co.jp

・ニュー・アルバム『TRAD』アナログ盤と『VARIETY 30th ANNIVERSARY EDITION』のアナログ盤
まりやさんのニュー・アルバム『TRAD』のアナログ盤が11月19日に発売されることになった。二枚組仕様の180グラム重量盤。『VARIETY 30th ANNIVERSARY EDITION』のアナログ盤は二枚組仕様の180グラム重量盤でボーナス・トラックの収録はない。こちらはCDとアナログ盤を同日に発売する予定だったが、アナログ盤は少し発売が遅れて12月10日に発売。

・とどかぬ想い
B面2曲目は「とどかぬ想い」。達郎さんの好きな曲で、ちょっとブレッドのテイストが入った曲。この曲は3人レコーディングで青山純さんのドラム、伊藤広規さんのベース、達郎さんがギター、キーボード、その他諸々。間奏のフリューゲルホーンはチャック・フィンデルでこれもL.A.に行って録音。

・マージービートで唄わせて
B面3曲目はビートルズ・ファンのまりやさんがマージービートへの思いを込めてレコーディングした「マージービートで唄わせて」。当時のステレオ感を再現するために'80年代にしては全然違う楽器の定位で展開しているそうだ。ビートルズというよりもジェリー&ペースメーカーズに近い。ドラムスは上原裕さん、ベースは伊藤広規さん、オルガンは難波弘之さん、達郎さんのアコギ、エレキ、12弦、パーカッション、その他。コーラスは杉真理さん、村田和人さん、伊藤銀次さんというブリティッシュ・ビート好きの3人。銀次さんを除いて全員1953,4年生まれのメンバー。この世代はブリティッシュ・ビートは基礎教養で、難波さんはバリバリのブリティッシュ派で、達郎さんもそれなりに聴いてるので、こうした雰囲気はみんな得意で楽しいレコーディングだったとか。

・ボーナス・トラック
いちばんの目玉は中森明菜さんに提供した「赤のエナメル」の竹内まりやヴォーカル・ヴァージョン。本当は『VARIETY』のときにレコーディングされたが結局収録されなかった。このときのレコーディング・トラックが残っていて、ほとんど仮歌でリズム隊の基礎しか入ってない未発表のテイク。それから『VARIETY』を出した直後に出た「プラスティック・ラヴ」 (12" Extended Club Mix)。当時は12インチのクラブミックスというエディットしたロング・ヴァージョンが流行っていた。達郎さんが二日かけて作ったいわゆるマスター・ミックスで、後にも先にもクラブミックスを作ったのはこれだけだとか。そのB面のオリジナルをリミックスしてディスコ向けに音圧を上げた「プラスティック・ラヴ」 (12" Original Length ReMix)。この他はカラオケで「アンフィシアターの夜」、「マージー・ビートで唄わせて」の未発表のカラオケ。それに「プラスティック・ラブ」と「本気でオンリー・ユー(Let's Get Married)」のカラオケという全7トラックを収録。

・MIRACLE デビクロくんの恋と魔法
11月22日から全国公開がはじまる映画『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』の音楽監修を達郎さんが担当している。中村航さんの小説「デビクロくんの恋と魔法」をもとに作られた作品で、この小説が「クリスマス・イブ」をモチーフに作られたものなので達郎さんのところにオファーがきたそうだ。監督は犬堂一心さん、主演は相葉雅紀さん、榮倉奈々さん、ハン・ヒュジュさん、生田斗真さん。
http://miracle-movie.com

来週は映画『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』の音楽を特集する予定。達郎さんが選曲した'60年代のオールディーズ・ポップスをちりばめていて、まるで「サンデー・ソングブック」の「棚つか」に近いような選曲。結構ベタな選曲だが最新リマスターで音が良い。

・シェトランドに頬をうずめて
アルバムのラスト「シェトランドに頬をうずめて」でミニ特集の締めくくり。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

11月23日は、「映画『デビクロ君の恋と魔法』劇中歌特集」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Song Book #1152

2014年11月09日 | Sunday Song Book

2014年11月09日プレイリスト
「山下達郎の提供曲で棚からひとつかみ」
1. CHRISTMAS EVE / IDINA MENZEL "HOLIDAY WISHES" 11月12日発売
2. LET'S DANCE BABY / キング・トーンズ "リザレクト" '78
3. 恋人と呼ばれて / 黒木真由美 "12のらくがき" '75
4. 恋のNON STOP ツーリング・ロード / 近藤真彦 '81
5. ドリーミング・ラブ / 中原理恵 "キリング・ミー" '78
6. UP ON HIS LUCK / LINDA CARRIERE '77
7. 夢で逢えたら / 大滝詠一 "ベスト・オールウェイズ" 12月03日発売
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
まりやさんのツアーのリハーサルも佳境に入って来たという。譜面書きに追われて、さすがにちょっとくたびれた感じだとか。今週のリハーサルから譜面書きから解放されて、具体的な選曲、曲順決めに入るそうだ。「一所懸命リハーサルに精出す今日この頃でございます」と達郎さん。

・souvenir 2014 LIVE
まりやさんの33年ぶりとなる全国ツアーが11月22日からスタート。全国6都市9公演のアリーナ・ツアー。詳しい情報は竹内まりやスペシャル・サイトにて。
http://wmg.jp/mariya/

11月22日(土)、23日(日) 広島県 広島グリーンアリーナ
11月29日(土) 宮城県 ゼビオアリーナ仙台
12月4日(木) 北海道 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
12月9日(火) 福岡県 マリンメッセ福岡
12月13日(土)、14日(日) 大阪府 大阪城ホール
12月20日(土)、21日(日) 東京都 日本武道館

・山下達郎の提供曲で棚からひとつかみ
今週は「ボブ・クルー追悼で棚からひとつかみ Part 3」の予定だったが、先週の放送で達郎さんが昔、人に提供した作品の反響がよくて、お便りで「もっと聴きたい」というリクエストが殺到しているとか。そういえば最近、そういうことをあまりやってないし、「ボブ・クルー追悼で棚からひとつかみ Part 3」はディープなので、じっくりゆっくり、いつでもできるから、先週に続いて山下達郎が昔、人に提供した曲で棚つかをやろうと思ったそうだ。'70年代から'80年代頭の作品がほとんどで、ファンクラブの通販で2000年代の前半に『山下達郎作品集』が出ているが、そのときはCD化されてないものを主として選んだ。それから10年以上経ち、その頃にCDで出ていた山下達郎の楽曲、人に提供した楽曲のご当人たちの作品がほとんど廃盤となってることもあるので、今週はそうした作品を選んで「山下達郎の提供曲で棚からひとつかみ」。邦楽オールディーズ中心にいろいろと。

・CHRISTMAS EVE
イディナ・メンゼルは『アナ雪』の「LET IT GO」を歌ってる人。彼女のクリスマス・アルバム『HOLIDAY WISHES』(邦題『スノー・ウィッシズ~雪に願いを』)が11月12日にワーナーミュージック・ジャパンから発売になる。この中に日本だけのボーナス・トラックで達郎さんの「クリスマス・イブ」が入ってる。'90年代の前半にいわゆる「逆カバー」ブームというのがあって、日本の楽曲を向こうの人が歌うというのがずいぶんと流行ったことがある。そのほとんどはすごく安直なアレンジだったが、今回はプロデューサーがなんとウォルター・アファナッシェフで、超一流の人なのでちゃんとしたアレンジで、ちゃんとした歌唱で、好き嫌いはあるかもしれないが素晴らしい出来。英語詞の作詞はもちろんアラン・オデイの「CHRISTMAS EVE」。

・LET'S DANCE BABY
先週も紹介した金澤寿和さん企画・監修・解説の「Light Mellow」というシリーズから『Light Mellow Paradise ~ユニバーサル編』に入ってるキング・トーンズ&マリエの「LET'S DANCE BABY」。今のユニバーサルは東芝のカタログも入っているそうだ。キング・トーンズ&マリエの1978年のアルバム『RESURRECT』のプロデュース・アレンジは梅垣達志さんで、達郎さんは3曲書き下ろした。1978年当時、契約していた音楽出版社に東芝EMIのA&Rが来ていて、「キング・トーンズのアルバムに曲を書いてほしいんです」と3曲分の歌詞(吉岡治さん2曲、クリス・モスデルさん1曲)を渡されて作曲を依頼されたとか。そのうちの1曲が「LET'S DANCE BABY」。詩先で書いた作品で、編曲とプロデュースは梅垣達志さん。この当時、キング・トーンズはマリエという女性シンガーが加わり5人組で活動していた。同じ1978年に達郎さんは「LET'S DANCE BABY」を『GO AHEAD!』にセルフ・カバーで収録した。その年はあんまり曲がよく書けなかったのだという。「それが今に至るまで自分のライヴでは最長不倒の一曲として、ライヴでやり続けてる、全く運命というのは皮肉なものでございます」と達郎さん。

・恋人と呼ばれて
女性アイドルに曲を書いたことがほとんどない達郎さんが、生まれて初めて人に提供した曲。1975年の黒木真由美さんの「恋人と呼ばれて」。1974年にテレビ番組「スター誕生」でデビューした彼女のただ一枚のアルバム『12のらくがき』のためにキング・レコードのディレクターに曲書きを依頼されたとか。それが生まれて初めて人に書いた作品で採用された曲になった。達郎さんはとても気に入ってる作品なのだという。1975年なのでシュガーベイブが演奏している。上原裕さんのドラム、寺尾次郎さんのベース、村松邦男さんのギター、達郎さんがアコースティック・ギターを弾いて、ピアノはなんと矢野顕子さん。作詞はあの「神田川」の喜多條忠(キタジョウマコト)さんで、日本作詞家協会会長。
2004年にファンクラブの通販で『山下達郎作品集』を出したときはまだ黒木真由美さんのアルバム『12のらくがき』もCD化されてなかったが、その後にリイシューしたものの、もうすでに廃盤となっている。近いうちに『山下達郎作品集 VOL.2』を作る計画があり、そのときには入れる予定をしているそうだ。

・恋のNON STOP ツーリング・ロード
『山下達郎作品集 VOL.2』に入れたいが、どうやっても許可が下りない作品というのもある。近藤真彦さんの1981年のレコード大賞新人賞受賞曲「ギンギラギンにさりげなく」のB面を達郎さんが書いている。「シングルのB面なんでCD化なることまずないです。ジャニーズ事務所というのは作品をコンピレーションに入れることにものすごくうるさいところでですね、たぶん無理なので放送だけでも聴いていただきたいと思います」と達郎さん。「恋のNON STOP ツーリング・ロード」は明るいたわいないのロックンロール・ソングでバッグは青山純さん、伊藤広規さん、達郎さん、北島健二さんが務めているのでグルーヴがある。
曲をかけ終えて。
当時のアイドル歌謡はエンディング付きがマストだがフェイドアウトで終わってる。「たぶん抵抗してるんですね、嫌だって(笑)。バックコーラスはEPOと僕と二人でやってるのかな? ピアノは難波くんじゃないんですよね。このときは難波くんがいなかった。それだけは覚えてるんですが誰が弾いたかは覚えてないんです。ピアノ不詳。アンノン。それオールディーズっぽいですね、いいですね」と達郎さん。

・ドリーミング・ラブ
中原理恵さんの1978年のセカンド・アルバム『キリング・ミー』に入ってる「ドリーミング・ラブ」。ドラムは村上"PONTA"秀一さん、ベースは岡沢章さん、キーボードは坂本龍一さん、ギターは松木恒秀さん、達郎さんはエレキ・シタールとコーラス。吉田美奈子さん作詞、作曲・編曲は達郎さん。

・VARIETY 30th ANNIVERSARY EDITION
まりやさんの1984年のアルバム『VARIETY』が30周年を迎えたので最新リマスター、ボーナス・トラック付きで11月19日に発売されることになった。来週は『VARIETY 30th ANNIVERSARY EDITION』特集。ツアー前でまりやさんのスケジュールが立て込んでいるため、達郎さんがまりやさんに代わって『VARIETY』の解説をする。

・『TRAD』クリスマス・パッケージ
まりやさんのニュー・アルバム『TRAD』のクリスマス・パッケージを期間限定でリリース。DVD付きの初回限定盤を今年限りとなるクリスマス・デザインの三方製ボックスで包装したスペシャル・パッケージ仕様。赤のニット・デザインのパッケージがDVD付きの初回限定盤の上からかぶさるかたち。2014年11月18日(火)~12月25日(木)までの期間限定販売。期間内でも予定枚数が終了次第なくなるのでお早めにお求めくださいとのこと。詳しい情報についてはスペシャル・サイトにて。
http://wmg.jp/mariya/

・UP ON HIS LUCK
細野晴臣さんがプロデュースしたアメリカの白人女性シンガーの作品。結局リリースされずにお蔵入り。リンダ・カリエールという人の作品で達郎さん、佐藤博さん、吉田美奈子さん、細野晴臣さんご自身、矢野顕子さんといった作家に曲を発注し、ジェームス・レーガンというニューヨーク・タイムスの記者の人が歌詞を付けて、全10曲入りのアルバムとして発売される予定だったが、結局発売がお蔵入りとなり、今になるまで日の目を見ていない。達郎さんも自分の作品集に入れようと何回か打診したがシンガーの人がアルバムのリリースを頑に拒んでるという話で、たぶん永遠に出ることはないと思われる。このシンガーの人に書いた「LOVE CELEBRATION」が1978年の『GO AHEAD!』に収録されている。このアルバム自体は1977年に制作されていて達郎さんは2曲書いてるそうだ。1曲は「LOVE CELEBRATION」で、もう1曲は「UP ON HIS LUCK」で、このアルバムのA面の1曲目に収められている。演奏は林立夫さんのドラム、細野晴臣さんのベース、佐藤博さんのキーボード、ギターはたぶん達郎さん自身、パーカッション、ソリーナ、バイブ、その他雑用は達郎さんで、サックス・ソロは村岡建さん。

・夢で逢えたら
大滝詠一さんのベスト・アルバム『BEST ALWAYS』が12月3日に発売される。二枚組のCDベスト集。今までの大滝さんのカタログはシングル・ヴァージョンがきちんとしたかたちでCD化されてないので、今回の『BEST ALWAYS』はシングル・ヴァージョンを主に収録された。「むかーし、大滝さんは新春放談で仰ってたようにアルバムはそうやってやるけれども、シングルは別に纏めてやるんだという、それが思いが叶わぬうちにですね、亡くなってしまいましたので、故人の意志を継ぐかたちで12月3日、大滝詠一『BEST ALWAYS』、ベスト・アルバムですが発売になります」と達郎さん。このアルバムの目玉は「夢で逢えたら」を大滝さん自身が歌っているテイク。初出は吉田美奈子さんの1976年のアルバム『FLAPPER』、その翌年にシリア・ポールさんの歌うヴァージョンがリリース。こちらは大滝さん自身がプロデュースしていて、そのシリア・ポールさんのアルバム『夢で逢えたら』のトラックに大滝詠一さんが歌を乗っけたもの。歌は'80年代に録られたといわれてるが詳細は不明。'80年代に録られたというのは確かなようだ。大滝さん自身がミックスしたマスターが残っていたのを発見された。『BEST ALWAYS』のボーナス・トラックとして収録されている。大滝詠一さんの「夢で逢えたら」は本邦初オンエアとなる。



■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

11月16日は、「竹内まりや『VARIETY 30th ANNIVERSARY EDITION』特集」
http://www.tatsuro.co.jp

・お願い
番組のダビング依頼はお断りしております。悪しからずご了承いただけますように、よろしくお願い申し上げます。
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Sunday Song Book #1151

2014年11月02日 | Sunday Song Book

2014年11月02日プレイリスト
「棚からひとつかみ」
1. プラスティック・ラヴ / 竹内まりや "ヴァラエティ" '84 11月19日 30周年記念盤発売
2. SLAUGHTER ON 10th AVENUE / THE VENTURES "IN THE VAULTS Vol.5" '14('65)
3. LOVING YOU / 堀江マミ '79
4. MAGIC NIGHT / 原久美子 "熱風" '79
5. ジャスト・イン・ザ・レイン / ラジ "LOVE HEART" '78
6. NEVER HAD A LOVE LIKE THIS BEFORE(12" VERSION) / TAVARES "MADAM BUTTERFLY"'78
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
まりやさんのツアーのリハーサルがはじまり、譜面書きとリハーサルでパッツンパッツンなのだとか。ライヴ自体が2000年に入るまで20年近くやってなかったので、今までやったことのない曲、初めてやる曲、「初めて歌うこれ」みたいなのがたくさんあるので、そういうふうなものを練習しつつ、本チャンでどういうものをやるか選曲に入るが、まだ模索状態でメンバーとリハーサルをしながら決めてゆく感じなのだとか。

・souvenir 2014 LIVE
まりやさんの33年ぶりとなる全国ツアーが11月22日からスタート。全国6都市9公演のアリーナ・ツアー。詳しい情報は竹内まりやスペシャル・サイトにて。
http://wmg.jp/mariya/

11月22日(土)、23日(日) 広島県 広島グリーンアリーナ
11月29日(土) 宮城県 ゼビオアリーナ仙台
12月4日(木) 北海道 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
12月9日(火) 福岡県 マリンメッセ福岡
12月13日(土)、14日(日) 大阪府 大阪城ホール
12月20日(土)、21日(日) 東京都 日本武道館

・棚からひとつかみ
今週は「ボブ・クルー追悼で棚からひとつかみ Part 3」の予定だったがまだ音源が揃ってないので、ちょっと一服して「棚からひとつかみ」。最近発売されたオールディーズもののCD、コンピレーション、特に'70年代、'80年代の日本のもののコンピレーション、パッケージ・メディアがそろそろ終わりになるので和洋、古今東西、選びながら。

・プラスティック・ラヴ
まりやさんのムーン・レーベル移籍第一弾、1984年のアルバム『VARIETY』の30th Anniversary Editionが11月19日に発売。最新デジタル・リマスタリングを施して、ボーナス・トラックが付く。このアルバムに収録されている「プラスティック・ラヴ」がCSのLaLa TVの開局15周年ドラマ『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』の主題歌として使用される。『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』はジェーン・スーさん原作のドラマ化で今週11月4日(火)からスタート。
http://www.lala.tv/watapro/

・SLAUGHTER ON 10th AVENUE
イギリスのエース・レーベルがこのところヴェンチャーズのレアリティーズを出し続けている。最新の『IN THE VAULTS Vol.5』には「十番街の殺人」のライヴ・スタジオ・レコーディング「SLAUGHTER ON 10th AVENUE」が1曲目に収録されている。これは1965年の『VENTURES ON STAGE』というライヴ盤、日本のライヴ録音は本物だがアメリカだったかイギリスのライヴはスタジオでレコーディングされたもの。オーディエンスを抜いたヴァージョンがこの度出てきた。

・キャバレー"ハワイ"
達郎さんの友人から「今、ハワイです」というメールが届いて、「こっちはキャバレー"ハワイ"にも行けない」と返信したら「キャバレー"ハワイ"って何ですか?」と返って来たのだとか。「ちょっと若い人だったので(笑)、わからなかったと思いますが、ハワイとかロンドンってのは昔、キャバレーの名前で有名だった時代が(笑)」と達郎さん。

・Light Mellow
金澤寿和さん企画・監修・解説の「Light Mellow」というシリーズがあり、日本の'70年代、'80年代のポップ・チューン、アルバムの中の隠れた名曲、あまりヒットしなかったものを自身で選曲していて、各レコード会社から一枚ずつコンピレーションを出している。
http://www.lightmellow.com/special_001.php

このシリーズに達郎さんの関係した曲が一曲ずつ入ってるとか。今週はその中から何曲かオンエア。

・LOVING YOU
ビクターのカタログのコンピレーション、今年の6月25日に発売された『Light Mellw Avenue ~ビクター編』の中にフランク永井さんの「WOMAN」、アン・ルイスさんの「恋のブギ・ウギ・トレイン」、達郎さんがコーラスを付き合ってる村田和人さんの「TRUST」とか、桜田淳子さんの「センチメンタル・ボーイ」いろいろ入ってるが、達郎さんが人に書いた曲でいちばんレアといわれる堀江マミさんというジャズ系のシンガー・ソングライターのデビュー・シングル「LOVING YOU」が入ってる。当時達郎さんが所属していた音楽出版社から何か書けと言われて書いた中の一曲で、知らないうちに竜真知子さんが詞を書いて気がついたらシングルになっていたという一曲。達郎さんも見本盤一枚しか持ってないという。達郎さんの全作品の中でいちばんレアなもの。
http://www.lightmellow.com/item.php?ky=VICL64171

作詞竜真知子さん、作曲山下達郎、編曲はプリズムの渡辺健さん、バックはプリズムだが、シングルにはパーソナルが書いてないので、1979年の作品だからキーボードは佐山雅弘さん、ドラムは青山純さん、サックスは中村哲さんかもしれない。「そういえばパールの青山純の音がしている気がします」と達郎さん。

・MAGIC NIGHT
続いて5月7日発売の『Light Mellow Voyage ~ユニバーサル編』から原久美子さんの「MAGIC NIGHT」。女優の原久美子さんではなくて盲目の女性シンガー。達郎さんが書いた曲で編曲は「YOUR EYES」のストリングスをした乾裕樹さん。演奏には達郎さんは全く関わっておらず、ドラムは村上"PONTA"秀一さん、渡辺健さんのベース、大村憲司さんのギター、乾裕樹さんのキーボード、ペッカーのパーカッション。達郎さんはレコーディングに立ち会ったが何も口出ししなかったという。1979年のレコーディングでアルバム用だったがシングル・カットになった。
http://www.lightmellow.com/item.php?ky=UICZ8143

・ジャスト・イン・ザ・レイン
達郎さんは'70年代の末期に人のための仕事をたくさんやったという。コーラスのスタジオ・ミュージシャンを中心に曲を書いたり編曲をしたりいろんなことをやったとか。ごく最近、紙ジャケ・リマスター盤で復刻されたラジさんの2枚目のアルバム『LOVE HEART』はプロデュースが坂本龍一さんと高橋幸宏さん。アレンジは全面的に坂本龍一さんがやっている。ラジさんはCBSソニーに所属していたシンガー・ソングライター。高橋幸宏さんからの「チャイライツみたいにしたい」というオファーでひとりコーラスで手伝った作品「ジャスト・イン・ザ・レイン」。オーケストレーションは坂本龍一さんだが、コーラスは達郎さんが自分でアレンジをやらしてもらえるので自分でやってるそうだ。「チャイライツというよりはグラデス・ナイト&ピップスというかんじがしますが。こういう曲調だと細野さんのベースが絶品ですね。素晴らしい」と達郎さん。

・『VARIETY』30th Anniversary Edition
まりやさんのムーン・レーベル移籍第一弾、1984年のアルバム『VARIETY』が30周年を迎えたので最新リマスター、ボーナス・トラック付きで11月19日に発売されることになった。『VARIETY』30th Anniversary Edition。詳しくは竹内まりやスペシャル・サイトにて。
http://wmg.jp/mariya/

・MIRACLE デビクロくんの恋と魔法
11月22日から全国公開がはじまる映画『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』の音楽監修を達郎さんが担当している。中村航さんの小説「デビクロくんの恋と魔法」をもとに作られた作品で、この小説が「クリスマス・イブ」をモチーフに作られたものなので達郎さんのところにオファーがきたそうだ。監督は犬堂一心さん、主演は相葉雅紀さん、榮倉奈々さん、ハン・ヒュジュさん、生田斗真さん。
http://miracle-movie.com

・「クリスマス・イブ」2014 VERSION
今年も「クリスマス・イブ」が発売されることになった。11月19日発売。11月22日から全国公開がはじまる映画『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』の音楽監修を達郎さんが担当しているが、原作の中村航さんの小説「デビクロくんの恋と魔法」は「クリスマス・イブ」をモチーフにしているので、「クリスマス・イブ」のシングルが2014年期間限定ヴァージョンとして発売することになったそうだ。映画の中でまりやさんの「CHRISTMAS SONG」と達郎さんの「HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS」のメドレーがエンディング・テーマに使われることから、今年だけ「クリスマス・イブ」のシングルにメドレーを足したかたちで発売される。全6トラックで同じ値段。詳しくはワーナーの山下達郎スペシャル・サイトにて。
http://wmg.jp/tatsuro/

・NEVER HAD A LOVE LIKE THIS BEFORE
先々週の「ボブ・クルー追悼で棚つか」でかけたフランキー・ヴァリの「SWEARIN' TO GOD」のロング・ヴァージョンがリスナーの反応がよく反響のお便りが届いて大好評だとか。「みなさん長いのが好きなのかな」と達郎さん。番組後半は時間が半端なのでちょっとだけ長めの曲。タバレスの1979年の名盤アルバム『MADAM BUTTERFLY』の先行シングルとして1978年の暮に発売された「NEVER HAD A LOVE LIKE THIS BEFORE」は、一昨年CDで再発されたときに12インチ・ヴァージョンがボーナス・トラックで収録されていた。達郎さんは再発CDが出たときに好きでよく聴いていて、いつか番組でかけようとずっと持っていたという。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

11月09日は、「ボブ・クルー追悼で棚からひとつかみ Part 3」
http://www.tatsuro.co.jp
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