Sunday Song Book #1111

2014年01月26日 | Sunday Song Book

2014年01月26日プレイリスト
「極私的・青山純追悼 Part 2」
1. プラスティック・ラブ(LIVE)/ 山下達郎 "ジョイ" '89
2. BLOW / 山下達郎 "レアリティーズ" '02('92)
3. ハイティーン・ブギ / 近藤真彦 '82
4. GET BACK IN LOVE / 山下達郎 '88
5. LOVELAND, ISLAND / 山下達郎 "フォー・ユー" "オーパス" '82
6. ピンク・シャドウ(LIVE)/ 山下達郎 81/12/28 中野サンプラザ
7. メリー・ゴー・ラウンド (LIVE Drs. & Bass) / 山下達郎(青山純&伊藤広規) "ジョイ" '02
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■内容の一部を抜粋
・近況
まりやさんの新曲が入って来て今月いっぱいが締め切り。そろそろミックス・ダウン。2月にも仕事が入って来てるそうだ。

・極私的・青山純追悼 Part 2
先週に引き続いて今週も「極私的・青山純追悼」特集。

・プラスティック・ラブ(LIVE)
1989年の達郎さんのライヴ・アルバム『JOY』からまりやさんのカヴァーで「プラスティック・ラブ」。1986年7月31日、中野サンプラザでのライヴ・ヴァージョン。
「プラスティック・ラブという曲は青山純でないと、この感じが絶対に出せないというですね、彼のスタイルの中でも白眉の出来でございます。さらにまりやのヴァージョンよりアップテンポでやっておりますのでですね、神業と言っていいような(笑)、プレイが光ります」と達郎さん。

・BLOW
先週も今週もすべての演奏は青山純さん(ドラム)、伊藤広規さん(ベース)による演奏。ここに達郎さんが加わり3人で、ちょっと暇があれば練習スタジオに入って、パターンを作って練習していたのだとか。その結果できたパターンを使って3人でレコーディングするということが'80年代の半ばから増えてきたのだという。この曲もその中の一曲で1992年のレコーディング。アメリカズ・カップというヨット・レースのために作った曲。2002年のアルバム『RARITIES』でアルバム化された「BLOW」。達郎さんの大好きな曲。なかなかライヴでやれる機会がないが、またやれたらと思ってるそうだ。
「ヨットに合うサウンドとは何かと模索してたら、このビートになりましたが。ひじょうに演奏の難易度の高いんですけれども。これは青山くんと伊藤広規のですね、二人でなければ演奏できないという、このスピード感が彼らの持ち味でございます」と達郎さん。

「こうお聴きをいただきますと、先週の前半にお聴きをいただきましたロックンロール、それからプログレ系、そうしたサウンドと全然違う音楽を演奏できるという、このリズム・セクションのフレキシヴィリティ、引き出しの多さに驚愕をいたしますが。そういうものなので'80年代からスタジオ・ミュージシャンとして大活躍をはじめます。とにかく枚挙に暇がありませんですけれども。きょうはそういうものはかけません(笑)」と達郎さん。

・ハイティーン・ブギ
青山純さんのドラム、伊藤広規さんのベース、難波弘之さんのキーボード、達郎さんのギターでレコーディングされた作品で、近藤真彦さん1982年の「ハイティーン・ブギ」。達郎さんはほとんどアイドルに曲を提供してないので、ひじょうに珍しいパターン。リード・ギターは矢島賢さん。

・GET BACK IN LOVE
青山純さんはバラードを演奏するのが好きだったとか。リムショットで静かにやるバラードを延々とやるのが好きだったそうだ。バラード関係でもいかんなくテクニックが発揮される。こういうのは白眉。1988年のシングル「GET BACK IN LOVE」。このときはソナーのドラムだが、底が抜けてるセットだったのでいつもと違うチューニングの音がしている。

・LOVELAND, ISLAND
達郎さん、青山純さん、伊藤広規さんの3人で作ったパターン・ミュージックのパターンは3人でアイディアを出しあって作って、難波弘之さんが、椎名和夫さんが後から加わってひとつの曲に出来上がるというシステムだった。その時代のいちばん充実していた時代は1980年から'80年代の中期にかけての諸作品で、なかでもそれが結晶となって現れたのが1982年のアルバム『FOR YOU』。「LOVELAND, ISLAND」はラテンフレーバーの曲なのだが、キックのちょっとしたパターンの工夫、ベースのちょっとした工夫を5人で考えてひとつの曲にする、アレンジの原案は達郎さんだが、みんなが少しずつ手を加えて行って完成度が高くなって行くという時代だった。1981年のレコーディングなので青山純さんはまだ24歳。「恐るべきテクニックでございます(笑)」と達郎さん。

・スケジュール帳
サンデー・ソングブックは昨年2013年11月10日に放送1100回を突破。本日で1111回。ここからまた22年目に向かって躍進中。そこでリスナーのみなさんの日頃のご愛顧に感謝してプレゼントを用意している。「サンデー・ソングブック」の新しいロゴが入った文庫本サイズのスケジュール帳。50名にプレゼント。2014年の4月スタートの年度スケジュール帳。締め切りは2月28日の金曜日。

・プレゼント
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」プレゼント係
http://www.tatsuro.co.jp

・ピンク・シャドウ(LIVE)
青山純さんの追悼特集も時間がなくなってきたのでベスト・オブ・ベスト・プレーを選曲。ライヴ・レコーディングの中から番組では何度かかけてるものの公式には製品化されてない「ピンク・シャドウ(LIVE)」。1981年12月28日に中野サンプラザでのライヴ・ヴァージョン。1982年のアルバム『FOR YOU』の発売前で、5人のリズム・セクションによるライヴのベスト・オブ・ベスト。次のライヴ・アルバム『JOY 2』に収録予定。ライヴ・アルバム『IT'S A POPPIN' TIME』のテイクよりもこちらのほうが優れていると達郎さん。ブレッド&バターのカヴァーで、このときのツアーはEPOがトップ・コーラスで参加している。

山下達郎 : 彼は左利きなんですが、普通の右利きと同じスタイルでドラミングをしますので、左がひじょうに強い人なので、ライヴをご覧になった方よくご存知ですけれども、カウベル叩きながらスネアを叩くという曲芸みたいな技をできるのは左利きならではでございます。あとは野球部出身なので足腰がひじょうに強い。小柄なんですけれども脚力がひじょうにあるので、ああいうキックが実現できたということであります。ここ十年くらい身体の状態が今イチだったので、私の3時間半のライヴに体力的になかなか耐えられないので、ここ十年間くらい私のライヴから遠ざかっておりました。そういうこととは関係なしに'80年代、'90年代、2000年代、日本を代表するトップ・ドラマーであり続けました。心より冥福をお祈り申し上げます。

今までですね、まぁ、いろいろなお便りをいただいているんですけれども。何度か演奏メンバーを替えてまいりました。その度に先週もちょっと申しましたが、スタッフに反対されましたし、以前の方がよかったという保守的なお客様も大勢いらっしゃいました。現在ではですね、押しも押されぬトップ・ドラマーであります青山純という人ですら、彼を私が起用した当時ですね、スタッフや聴衆から「なぜそんな無名のミュージシャンを使うのか?」と反対されたり、抗議されたりもしました。お客さんの中には文句を言ってですね、それ以来来なくなるという方もいらっしゃいました。同じようなことがもう何度か繰り返されて現在に至っております。今もそうした情勢はあまり変わりありません。ボブ・ディランのあの『NO DIRECTION HOME』という映画を観るまでもなくですね、芸事に対してのお客さんの保守性というものがですね、大昔から存在しました。それはまぁ、芸事というのは観る側にとっては自分の歴史の投影、自分史ですね、自分史の投影、自分史の対象化、そうした結果であります。歌舞伎とか伝統芸能、落語なんかの世界ですとですね、必ず先代はよかったと、オマエの芸なんて先代に比べればと、そういう昔はよかったという、正に自分史の反映としての芸事の評価というのが昔からございます。ですが古い世代というのは新しい世代に対する寛容さというものを常に持ってなければならないと僕は常に考えております。若い世代がですね、いつの時代でも続々と生まれてきます。我々古い世代はそれらの若い新しい才能を見出して、抜擢し、助けて、日の当たる場所に引っぱり出してあげなければなりません。然るに多くの業界人、それからまた耳の肥えた聴衆とか、お客さんですらも、自分に馴染みのある、自分たちにとっての、すなわち自分史の反映としてのですね、一流、有名ミュージシャン、そうしたブランドを金科玉条と崇めまして、昔はよかった、俺たちの時代はよかった、それにひきかえ今の若いものは、しばしばそういうことを口にします。私のライヴに関しましても、ここ十年間、青山くんがいませんので、そんな青山純がいないライヴなんてという方々が、少なからずおられることを私はよく承知しております。別にそういう方々に再び来ていただこうと思いませんが、ただひとつはっきりさせておかなければならないことが、今まで私を手伝ってもらったドラマー、上原裕、村上秀一、そして青山純、そして現在のパートナーであります小笠原拓海という、みな優れて卓越したドラマーであります。他にもスタジオやライヴで縁のあった林立夫さん、高橋幸宏さん、知己はないけれども最近ですと吉田佳史さんとか玉田豊夢さんとか、素晴らしいドラマー、今も昔もたくさーん存在します。彼らひとり一人の誰もがプレーヤーしての個性や特出性というものを有しておりまして、それらはもとより優劣の比較対象になどならないものであります。従ってファンの贔屓、あるいは贔屓の引き倒し、何度も申しております、自分史の反映、そうした次元でのですね、誰が誰より優れてるとか、劣ってるとか、そうした無意味な評論家の多くには、もとより私は何の興味も持っておりません。友だちの死というのは大変に悲しいし、残念な現実ですけれども、それでも我々は生きて行かなければならないし、音楽を続けて行かなければなりません。青山純の数多の名演というのはしっかり記録に残されております。残されたものは去って行った人々の思いを受け継ぎながら音楽を続けて行かなければならないと思っております。

近いうちに大滝さんの追悼特集も企画する予定でおりますけれども。大滝さんが亡くなってから後ですね、番組宛に早く追悼特集やれとか、追悼特集は誰も知らないレアアイテムをたくさんかけろとかですね、最低半年はやれと、そのような類いのハガキが少なからず舞い込んでまいります。ツイッター等のネットでも、私興味ありませんから見ませんけれども、そういう発言があると聞きます。そうしたファンとかですね、マニアとか仰る人々の、ある意味独善性というものが、大滝さんが最も忌み嫌ったものでありました。親とか兄弟の関係を他人に説明できないように、僕と青山くん、僕と大滝さん、そうした個人的関係もまた第三者に説明できるものではないし、説明したいとも思いません。従って追悼特集の迅速性とか密度とかいうものに、私もとより全く感心がございません。そこのところ予めご了承いただきたいと思います。時期が来たら大滝さんの追悼特集やってみたいと思います。

・メリー・ゴー・ラウンド (LIVE Drs. & Bass)
1985年2月24日に神奈川県民会館大ホールで行われたアルバム『BIG WAVE』のツアーの千秋楽から「メリー・ゴー・ラウンド」の青山純さんと伊藤広規さんのソロ・バトルをピック・アップ。左利きならではのカウベルのトリック・プレーが堪能できるドラム・ソロ。1989年の達郎さんのライヴ・アルバム『JOY』から。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2014年02月02日は、レギュラープログラム「棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
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Motoharu Radio Show #174

2014年01月23日 | Motoharu Radio Show

2014/01/21 OnAir - 3rd. Week - 大滝詠一追悼特別番組 ~ありがとう、大滝さん~ 第一回
01.Chuck Berry:Johnny B. Goode
02.Little Richard:Good Golly Miss Molly
03.Larry Williams:Slow Down
04.Gene Vincent And His Blue Caps:Blue Jean Bop
05.Buddy Holly:Rave On
06.はっぴいえんど:12月の雨の日(シングルバージョン)
07.大滝詠一:ウララカ
08.笠置シヅ子:七福神ブギ
09.The Byrds:Turn! Turn! Turn! (To Everything There Is a Season)
10.The Turtles:It Ain't Me Babe
11.The Crystals:Red Rubber Ball
12.Simon & Garfunkel:The Sound of Silence
13.Moby Grape:Omaha
14.Buffalo Springfield:Bluebird
15.大滝詠一:あつさのせい
16.吉田美奈子:夢で逢えたら
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■内容の一部を抜粋

佐野元春 : さて、昨年末、大滝詠一さんが亡くなりました。とても残念なことです。突然の訃報に驚かれた方も多いと思います。謹んでお悔やみを申し上げます。'70年代から現在まで大滝さんは独特の美学と方法論を持って日本のポップ・ミュージックにひとつの可能性を開いてきました。Motoharu Radio Showでは今夜から4週に渡って大滝詠一追悼特別番組「ありがとう、大滝さん」を放送します。'80年代、Motoharu Radio Showから現在まで、過去30年間に渡る貴重なアーカイヴをもとに、リスナーのみなさんと大滝さんの思い出を振り返ってみたいと思います。

大滝さんといえば「ゴー・ゴー・ナイアガラ」。ミュージシャンとしてだけではなく、ディスク・ジョッキーとしても素晴らしい仕事をなさっていました。選曲、構成、そしてトーク。大滝さんの番組「ゴー・ゴー・ナイアガラ」は時代を超えて多くの音楽ファンを魅了しました。1975年、ラジオ関東での放送にはじまって、1979年からの3年間はTBSラジオで、毎週楽しいトークと音楽を届けていました。ラジオということでいうと、大滝さんはこのMotoharu Radio Showとも深い縁があります。1986年9月。僕が海外レコーディングでどうしても番組に出られないことがありました。そのときリスナー・ファンのために代理としてDJをやってくれた人がいました。それが大滝さんです。大滝詠一追悼特集、今夜はまず、Motoharu Radio Show、1986年9月8日の放送からディスク・ジョッキー、大滝詠一、彼の名調子を振り返ってみたいと思います。

●「Motoharu Radio Show」1986年9月8日放送アーカイヴ

大滝詠一 : これは「Johnny B. Goode」と言う、このギターのイントロで有名な曲ですけれども。一口に言いましてロックンロールというのはもうこの曲だというふうに言ってもいいくらいなんですよね。まぁ、ですからこの曲、チャック・ベリーなどを聴いてみようというふうに思いますが。これがオリジナルがチャック・ベリーという人の曲でして。まずはそのオリジナルを聴いてみたいと思います。「Johnny B. Goode」!

・Johnny B. Goode

大滝詠一 : チャック・ベリーでお送りしました。「Johnny B. Goode」でしたけれどもね。やっぱりロックンロール一曲というとこの曲が出てくると思います。ロックンロールと言いますと必ずギターを使わなければいけないかということではもちろんなくって。ピアノを使ったロックンロールというのもあります。ピアノを使って、ロックンローラーとして、ピアノのロックンローラーとして有名なのは、まずこの人でしたね。リトル・リチャード。リトル・リチャードの中からはビートルズは「のっぽのサリー」、「Long Tall Sally」をカヴァーしていますけれども、今日はリトル・リチャードの曲から「Good Golly Miss Molly」を聴いてみましょう。リトル・リチャード。

・Good Golly Miss Molly

大滝詠一 : リトル・リチャードでお送りしました。「Good Golly Miss Molly」でしたね。このリトル・リチャードという人は本当にこのシャウトして声が最初から潰れているんですね。ビートルズよく「フー」いうようなのをやりますよね。あれはこのリトル・リチャードのを取り入れてるんですね。「She Loves You」とかそういうのどんな曲にも初期の頃は出てきましたけれども、それはこのリトル・リチャードの得意技だったわけで。特にポール・マッカートニーはリトル・リチャードのモノマネが得意だったようですね。そういうようなリトル・リチャードにそっくりな曲なども作ったぐらいに、どうしようもなくリトル・リチャードが好きだったようです。さて、この人はピアノを弾いて、というわけではないですけれども、ジョン・レノンが、特にこの人が好きでしたね。ラリー・ウィリアムスという人がいるんですけれども、この人のロックンロールというか、黒人の人ですからR&Bの範疇に入るんですけれど。この人の曲も聴いてみましょう。これもビートルズがカヴァーしてヒットさせましたけれども、ラリー・ウィリアムスで「Slow Down」。

・Slow Down

大滝詠一 : ラリー・ウィリアムスでお送りしました。「Slow Down」でした。黒人の人っていうのはやっぱり声が潰れていてひじょうに迫力あるので、こういうドライヴ感が出るんだと思うんですけれども。このラリー・ウィリアムスの曲からはあとジョン・レノンは「Dizzy Miss Lizzy」という曲もカヴァーしてますけれども。途中で「ブルルルルル」というのが出てきますけれどもね。「A面で恋をして」を歌ったときに佐野くんが3番目の歌詞んところでやりますよね。大体これが、こういう当時のR&Bとかロックンロールの歌詞はこういうふうな擬音というか、いろいろやんのが得意だったんですね。んで僕らそれを聴いて育ったのでやってみたということ。

・Blue Jean Bop

大滝詠一 : ジーン・ヴィンセントでお送りしました。「Blue Jean Bop」でしたけれどもね。この人が「ブルー・ジーン」というのを発音すると僕なんかはついついゾクゾクと来るんですけれども。デヴィッド・ボウイに「ブルー・ジーン・なんとか」というのがありましたが、あの曲聴いたときも僕はこの曲を思い出しましたけれども。さて途中でギターのフレーズで、2回目の間奏に♪メーリーさんの羊が出てきますけれども。大体ロックンロールの人っていうのはこういうふうなユーモアのセンスっていうのがありましてね。こういうのもひとつのロックンロールの特徴でもありました。これは私事ですけれども、松田聖子さんに「Rock'n'roll Good-bye」というのを僕が書いたことがあるんですけれども。間奏で「むすんでひらいて」のメロディを使ったことがあります。さて、もうひとり。これもまた佐野くんのアイドルでもありますし、この放送でたぶんかかってるかと思いますけれども。この人の曲を聴いてみましょう。バディ・ホリー。

・Rave On

大滝詠一 : バディ・ホリーでお送りしました。「Rave On」でしたけれどもね。やっぱりロックンロールというとこういうビートというか、アップテンポのものという限られがしますが。こういうのが大体ロックンロールのひとつの特徴でもあるわけです。

●「Motoharu Radio Show」1981年7月6日放送アーカイヴ
アルバム『A Long Vacation』リリース後に元春が大滝さんにインタビューした放送。

「12月の雨の日」は大滝さんにとって、レコーディングされた初めての曲で、はっぴいえんどのアルバムを作るときの第一日目の第一曲目でもあった。はっぴいえんどがオリジナルでいこうと決めたときに、いちばん最初に練習した曲だったので思い入れがあると大滝さん。

実は「12月の雨の日」は3タイプあってシングルは12弦ギターを8回くらいかぶせたという。アルバムのヴァージョンよりポップになっていて、シングルは2回録音して、ひとつがお蔵入りしているが、それがまたいい。アルバムのヴァージョンはフォーク・ロックだがシングルは今聴くとただのポップ・ソングという感じがして、時代なのかなと思ったりしている、と大滝さん

・12月の雨の日(シングルバージョン)

はっぴいえんどをはじめたときはポップから離れようと意識していたという。'70年代の風潮でアンチ流行歌の意識があった。その意識が妙なものであると途中でみんな気がついて、それで違う方向性を目指すときに何が出てきたのかというと、フィル・スペクターの影響が自分の中にかなりあるんだなと見つけたのだとか。それで「ウララカ」という曲を作ったそうだ。

・ウララカ

●「Motoharu Radio Show」2012年1月10日放送アーカイヴ
・ナイアガラDJトライアングル
いつもの番組枠を拡大して特別番組を二部構成で放送した。ナイアガラ・トライアングル Vol.2のメンバー、大滝詠一さん、杉真理さんをゲストに迎えてのDJショー。題して「ナイアガラDJトライアングル」。

「事始め」ということで大滝さんが選曲したのは笠置シヅ子さんの「七福神ブギ」。大滝さんは毎年正月に七福神めぐりをしているそうだ。

・七福神ブギ

服部良一さんは戦前からブギを書いてるらしい。笠置シヅ子さんで大ブレークしかけたところで戦争がはじまったとか。だから「東京ブギウギ」は戦後になってからのヒット。もしも戦争がなければもっと凄いことになってたと思うと大滝さん。「東京ブギウギ」はかなり年を取ってからのヒットだが戦後の暗い世相を吹き飛ばしたいという思いがあったのではないかと大滝さんは分析している。

・トゥイッター
「さて、Motoharu Radio Showでは今番組を聴いてくれている全国リスナーのみなさんがインターネット上で楽しくコミュニケーションできるトゥイッターを公開しています。ここに参加したいという方は今からURLをお知らせするので是非書き取ってください。www.moto.co.jp/MRS/ 番組からトゥイッターのお知らせでした」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

●「Motoharu Radio Show」1986年9月22日放送アーカイヴ

大滝詠一 : さて、留守番DJの3回目は本日はフォーク・ロックを特集してみたいと思います。'60年代中期から後半にかけてのフォーク・ロックのサウンドを楽しんでもらいたいと思います。ザ・バーズ。

・Turn! Turn! Turn! (To Everything There Is a Season)

大滝詠一 : ザ・バーズでお送り致しました「Turn! Turn! Turn!」でした。'60年代の62,3年頃にビートルズが出てきまして、そのビートルズに対抗するというかたちでアメリカのグループはこういうフォーク・ソング、フォーク・ロックを中心にしたサウンドで対抗したわけですけれども。中でもこのバーズというのはその先兵隊と言いますかね、そういうかたちで出てきました。で「Turn! Turn! Turn!」という曲はピート・シーガーというフォークの人の曲であるということですけれども。ピート・シーガーと同じようにボブ・ディランという、このMotoharu Radio Showをお聴きの方はもうご存知と思いますけれどもね。ボブ・ディランという人の曲もたくさん取り上げられました。次はディランが書いた曲です。「悲しきベイブ」、ザ・タートルズ。

・It Ain't Me Babe

大滝詠一 : タートルズでお送り致しました「It Ain't Me Babe」。直訳しますと「それはぼくぢゃないよ」というタイトルになるかと思いますが(笑)。これはディランの曲でございます。タートルズというグループは別段、そのフォーク・ソングとかプロテスタントとかあまり関係がなかったようですけれど、そういうグループもディランの曲とかフォーク・ソングを取り上げるというような時代だったわけです。

・Red Rubber Ball

大滝詠一 : サークルでお送り致しました「Red Rubber Ball」でしたけれども、なかなかいい曲ですよね。さて、今の「Red Rubber Ball」を書いた作曲者、この人はポール・サイモンという人で、ご存知サイモンとガーファンクルのポール・サイモンでございます。この人はなかなかにまたよい曲を書きましたし、バーズと同じようにサイモンとガーファンクルもなかなかにこのフォーク・ロックのシーンでは重要なグループであったわけです。本日はひじょうに有名な「サウンド・オブ・サイレンス」をかけますけれども。これは外盤でかけてみたいと思います。これは最初生ギターと歌というものだけだったんですね。それにドラムとベースを後でつけてビートを出したという。この辺もこのフォーク・ロックへの移行という感じがあります。ドラムとベースがなければ普通のフォーク・ソングだったわけですけれどもね。それがいかにも後で入れたという感じもありますし(笑)、フォーク・ロックなんだという感じを聴いてもらえるんじゃないかと思います。サイモンとガーファンクルで「サウンド・オブ・サイレンス」。

・The Sound of Silence

大滝詠一 : 「サウンド・オブ・サイレンス」サイモンとガーファンクルでお送り致しました。

・Omaha

大滝詠一 : モビー・グレープで「Omaha」という曲を聴いてもらいましたけれども。これはもう高校卒業しておりまして、もう大学生ぐらいの頃でして、まぁとにかく好きでしたねー。このギター・サウンドがやっぱり、どっか根本にロックンロールの感じが残ってるところと、このワイルドなビートと、このモビー・グレープというのは本当に好きで、彼らからかなり影響を受けていろんな曲を作りました。さて、そのモビー・グレープに負けずとも劣らないぐらいにいちばん好きだったグループがありまして、それがバッファロー・スプリングフィールドというグループでした。この人たちは最高に好きでしたね。まずは一曲聴いてもらいましょうか。「Bluebird」。

・Bluebird

大滝詠一 : バッファロー・スプリングフィールドでお送りしました。「Bluebird」、これはシングル・ヴァージョンで、LPはこれから延々とまた後半が続くんですけれども、シングルはこの辺でフェードアウトしているというものでございましたけれども。まぁ、とにかくはっぴいえんどというグループはこのバッファロー・スプリングフィールドを母体にしてできたので、本当に影響されました。いろんな曲が全部バッファロー・スプリングフィールドから(笑)、持って来たと言っても過言ではないぐらいなアレでしたけれどもね。

佐野元春 : こうして聴いてみて思うのは、大滝さんはメディアを通じて、これまでたくさんの海外のよいレコードを僕らに紹介してくれたということ。改めてそのことを感謝したいと思います。

●「Motoharu Radio Show」1981年7月6日放送アーカイヴ

大滝さんは自分の歌詞が子どもっぽいと思っている。元春はそこが少年の心をグッとくすぐるようなところがあると話す。サウンド・クリエイターだけじゃないポップ・ソングを作る大滝さんにぞっこん惚れてる人が多いと思うので、また素敵なポップ・ソングを聴かせてくださいと。「このパターンは普遍ですね。これしか出てこないからね(笑)」と大滝さん。

・あつさのせい
1972年のアルバム『大瀧詠一』から作詞作曲大瀧詠一で「あつさのせい」。

「ウララカ」は最初、はっぴいえんどの「はいからはくち」の歌詞を乗せてやっていた。そのあたりからポップに関していろいろやっていたそうだ。その頂点になった作品が1976年に吉田美奈子さんに書いた「夢で逢えたら」だと自分では思っているとか。世に出たときはえらく受けたようで、レコード会社はシングル・カットにしたかったみたいだが、吉田美奈子さん自身はアルバムの中の曲でシングルにしたくない意向だったので、当時シングルは出なかった。ただしラジオではかなりかかっていたという。

佐野元春 : 大瀧詠一作詞作曲、「夢で逢えたら」。とても愛らしいポップ・ソング。まさにエバー・グリーンと言っていい名曲です。多くの歌手にカヴァーされていますが、オリジナル、吉田美奈子のレコードで聴いてみます。

・夢で逢えたら

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます。また番組専用のアプリケーションもリリースされていますので、ぜひチェックしてみてください」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・次回放送
2月4日火曜日 夜11時
コメント (5)
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Sunday Song Book #1110

2014年01月19日 | Sunday Song Book

2014年01月19日プレイリスト
「極私的・青山純追悼 Part 1」
1. RIDE ON TIME / 山下達郎 '80
2. DRIVE ME CRAZY / 水口晴之 "ブラック・オア・ホワイト" '80
3. 渇きの海 / 難波弘之 "パーティー・トゥナイト" '81
4. アンフィシアターの夜 / 竹内まりや "ヴァラエティ" '84
5. GUILTY / 鈴木雅之 "ラジオ・デイズ" '88
6. DAYDREAM / 山下達郎 "ライド・オン・タイム" '80
7. MY SUGAR BABE (INST. VER) / 山下達郎 "ライド・オン・タイム" '02 BONUS TRACK
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■内容の一部を抜粋
・近況
ツアーが終わって一月近く経って、ようやく声が普通に戻ってきたそうだ。
「本日1月19日。今年最初の収録でございます。先週、先々週は昨年、前倒しで収録しておりました。年が明けて2014年になりました。今年も変わらずご愛顧何卒よろしくお願い申し上げます。今年もサンデー・ソングブック、いろいろとですね、がんばってやってみたいと思っております。今日は1110回目のサンデー・ソングブックでございます」と達郎さん。

・極私的・青山純追悼 Part 1
「12月3日にドラマーの青山純さんが亡くなりました。享年56歳でございました。青山くん、僕ら青ちゃん、青ちゃんと言っておりますけれど。私、特に'80年代のほとんどのレコーディングと、それから全てのライヴを青山純と一緒にやってまいりました。全くもう本当に身内のような人間でございます。彼が若い頃からずっと一緒にやって来ましたがですね、大変残念なことですが。最近は本当にそうした訃報が相次いでおります。大滝詠一さんもですね、突然お亡くなりになりましたですしね。私もそうした年になって来たのかなという感慨もございます。去年もアラン・オデイ、佐藤博さん、岩谷時子さん、いろいろな追悼特集をやってきましたけれども、青ちゃんはいってみれば身内なので、そうした俯瞰的な特集みたいなことはできません。従いまして今週、来週、青山純追悼特集でございますが、本当に私的な、私的なを通り越して極私的なですね、追悼特集であります。一般的な青山純像というのは'80年代、'90年代を代表するスタジオ・ミュージシャン、そして大変なテクニシャンでありまして、いろいろな仕事を、スタジオ、それからステージを手掛けているという、そうした印象をお持ちの方だと思いますが。私は本当に彼のスタート時点からずっーと一緒にやってる人間でございますからですね。ちょっと彼のドラマーとしての、音楽家としての僕の見解というのは一般的な評価とちょっと違うものがあります。そうしたものをほとんど今まで語ることはありませんでしたけれども、青ちゃんが亡くなってしまいましたので、今週、来週二週間、彼の追悼ということで、やることで、そうした私が感じる青山純というひとりの演奏家の思い出というのを語りつつ、業績とそれから彼の冥福を祈ろうという企画でございます。今週、来週二週間、極私的青山純追悼特集と題しまして、ほとんど私の作品、それから私がプロデュースした作品、そういうふうなものを中心にお届けをしたいと思います。年始から湿っぽいものになりますが、でも彼はミュージシャンなので音楽家としての彼の足取りを、特に自分のパートナーとしての彼のドラマー人生を僕が語ってあげることで、少しでも彼の業績を偲べればという企画でございます。あくまで音楽的な内容でございます。日曜日の午後のひととき、ちょっと湿っぽいアレですけれども、音楽は掛け値なしに彼の素晴らしいドラミングをお楽しみいただけます」と達郎さん。

・RIDE ON TIME
青山純さんはそれまでもいろいろな人とやっていたが、いわゆるメジャー・フィールドで本格的に活動するきっかけになったのは達郎さんとの仕事が最初だったとか。1980年5月1日にリリースされた「RIDE ON TIME」が達郎さんとの仕事の最初の作品になる。

・DRIVE ME CRAZY
青山純さんは東京・世田谷出身。杉真理さんと青山純さんのお兄さんが学校の同級生で、その関係で杉真理さんのバンドで青山純さんがドラムを叩いていた。その時代に杉真理さんの後輩のまりやさんがそこに参加したという経歴もある。青山純さんは高校時代からドラムのアカデミックな教育を受けていた人で、プロになり伊藤広規さんというベーシストと出会い、佐藤博さん、織田哲郎さん、鳥山雄二さん、北島健次さん、いろいろなミュージシャンと交遊を深める中でプロの道に入ってゆく。ふとしたきっかけで達郎さんと出会うことになり、青山純・伊藤広規というリズム・セクションで1979年の終わりからライヴ活動をはじめて、その後、ほとんどのレコーディングを彼らに頼むことになってゆく。とにかくうまいドラマーで、いちばん最初に達郎さんと会ったときは22,3歳で、達郎さんが26,7歳のとき。テクニックだけではなく、青山純というスタジオ・ミュージシャン、ステージでも活躍しているが、'80年代的な意味でいうとフュージョン系、いわゆるJ-POPのスタジオ・ミュージシャンという印象があるが、達郎さんの持ってる青山純像はジャズのエッセンスのほとんどない人で、いわゆるロック・ドラマー、特にブリティッシュ・ロックから入って来たので、ハード・ロック、プログレッシブ・ロック、例えばジョン・ボーナムに影響を受けたドラムのチューニングをやってる人だった。その上にちゃんとしたドラムの教育があったので、恐ろしいテクニックを持った人だった。

「RIDE ON TIME」と同じ年にクールスのリード・ヴォーカルの水口晴之さんのソロ・アルバムを達郎さんがプロデュースした。このアルバムでは当時の達郎さんのバンドのリズム・セクション、青山純さん、伊藤広規さん、難波弘之さん、椎名和夫さんでレコーディングした。このアルバム『ブラック・オア・ホワイト』は達郎さんのアルバム『RIDE ON TIME』より前に出たので、青山純さんとスタジオでがっぷり四つに組んでやったのは『ブラック・オア・ホワイト』でだった。今でもそのときのドラムのテクニックは鮮烈に印象に残ってるという。1980年5月21日発売『ブラック・オア・ホワイト』の1曲目「DRIVE ME CRAZY」は筒見京平さんの作曲、水口晴之さん作詞の作品。「イントロからはじまりましてエンディングのフェイドアウトに行くまでのドラムのあらゆるテクニックと申しましょうか、パッセージの素晴らしさ。これでもう、この人はすごいなと思いました。ときに青山純23歳の演奏です」と達郎さん。

・渇きの海
1981年の難波弘之さんのソロ・アルバム『パーティー・トゥナイト』は青山純さん、伊藤広規さん、難波弘之さん、北島健次さんのカルテットの演奏。プログレッシブ・ロックとしては見事なインストゥルメンタル。SFのアーサー・C・クラークの作品『渇きの海』から素材を得た「渇きの海」。エンディング近くのダブル・バスはふつうに8分音符を打った後に、後被せで16ビートのウラを入れるという超絶的なテクニック。しかもダイナミクスが全く狂わない。

2曲聴いたがこういうものがルーツで、それから16ビートに行ったので、ひじょうに重たい16ビートを作れる人だった。東京は世田谷出身なので何処か知的なところがあるのも魅力と達郎さん。

・アンフィシアターの夜
1984年のまりやさんの復帰第一作アルバム『ヴァラエティ』から「アンフィシアターの夜」。レコーディング・メンバーは青山純さん、伊藤広規さん、達郎さんが左のギター、右のギターは松浦善博さんというサザン・ロックの名手、キーボードは中西康晴さん。

・GUILTY
ロックンロールから佐藤博さんとかの影響でだんだんR&Bを嗜好するようになり、もともとロックンロールのテイストがあるので重い16ビートが青山純さんの持ち味となってゆく。その典型的な作品が1988年の鈴木雅之さんのソロ・セカンド・アルバム『ラジオ・デイズ』に入ってる達郎さんプロデュース、作曲の「GUILTY」。レコーディング・メンバーは青山純さん、伊藤広規さん、難波弘之さん、達郎さんのギター、リード・ギターは大村憲司さん。こうしたR&B的なものを演奏するには重いドラムだが、言ってみればジョン・ボーナム、カーマイン・アピス、彼らもR&Bが好きでチューニングが重たくて、結果的にツェッペリンやバニラ・ファッジ、ベック・ボーガード&アピス、カクタスのように、青山純さんのドラムも近いものがこの時期はあると達郎さん。

・DAYDREAM
青山純さんのドラム・セットはドイツ製のソナー。えらい重い音のするドラム・セットでお馴染みだが、達郎さんが青山純さんといちばん最初にはじめたときはパールのドラム・セットを使っていた。でも基本的に重さは全然変わらないそうだ。今日聴いた中では「RIDE ON TIME」、水口晴之さんの作品はパールで叩いている。のちのソナーとそんなに遜色ないのはビート感のタイムの賜物。達郎さんのアルバムでいうと『RIDE ON TIME』から『FOR YOU』まではすべてパールで演奏している。達郎さんはこの時代の音色が好きなのだとか。ある意味でソナーよりもこの時代の方が青山純さんらしいプレーじゃないかと思ってるという。アルバム『RIDE ON TIME』から達郎さんがいちばん好きな青山純さんの演奏で「DAYDREAM」。達郎さんのギター、青山純さん、伊藤広規さん、難波弘之さん、椎名和夫さんのファイブ・リズム。トロンボーンのソロは向井滋春さん。

青山純さん、伊藤広規さんのリズム・セクションは'80年代から日本を代表するリズム・セクションに成長してゆく。彼らをいちばん最初に起用したとき、スタッフも聴衆の多くも「無名のミュージシャンをどうして使うんだ?」という反対、それから抗議があったという。今から考えれば嘘みたいな話で、世の中というのはそういう有名性やブランド性を金科玉条として崇めるところがある。

・MY SUGAR BABE (INST. VER)
青山純さんはブリティッシュ・ロックから入って、どちらかというとハード・ロック、ロックンロール系のドラムではじめたが、だんだんR&Bに興味を持つようになり、達郎さんと一緒にはじめた1979年に、達郎さんが青山純さんのために当時聴いていたR&Bやソウルをカセットに入れて渡したら、「世の中にこんなにすごい音楽があったんだ」と電話してきたという。二十代前半の感受性が豊かな頃にそのような音楽を浴びるように聴いて、青山純さんのスタイルは固まって行った。1980年のアルバム『RIDE ON TIME』を2002年にリマスターして再発したときに、ボーナス・トラックとして収録した「MY SUGAR BABE 」のインスト・ヴァージョン。これは勝新太郎さん監督・主演のテレビ・ドラマ『警視-K』の主題歌に使われた「MY SUGAR BABE 」をドラマのBGM用にインストで一発録り録音したもので、コード進行だけ同じでリズムは全く違っている。いわゆるシカゴ・ソウルの跳ねたビートで演奏している。それまでこうした曲をやりたくても日本のドラマーはなかなか演奏できなかった。青山純さんが登場していとも容易くこうしたビートが叩けるので、「遂に自分のやりたい音楽ができるリズム・セクションができた!」と喜びに満ちたテイクになった。この時代はクリックはなく、リズム・ブロックスを聴いてない一発録りだが、このリズム・セクションの安定感があるのは青山純さんのタイム感の正確さによるもの。難波弘之さんのキーボード・ソロも素晴らしい。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2014年01月26日は、「極私的・青山純追悼 Part 2」
http://www.tatsuro.co.jp
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Motoharu Radio Show #173

2014年01月16日 | Motoharu Radio Show

2014/01/14 OnAir - 2nd. Week - 特集:佐野元春が答える恋愛相談 2
01.佐野元春:月と専制君主 - Boys & Girls Version -
02.Steve Nieve:Summer Song (Espionage) [feat. Glenn Tilbrook]
03.Steve Nieve:Halloween (Bonfire Night) [feat. Ron Sexsmith]
04.LaBelle:Lady Marmalade
05.Mary J. Blige:Can't Get Enough
06.Ronald Isley:Dinner and a Movie
07.佐野元春:レイナ
08.Diana Krall:Let's Fall In Love
09.Sam Cooke:Nothing Can Change This Love
10.Laura Nyro:Wedding Bell Blues
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋

・月と専制君主 - Boys & Girls Version -
佐野元春 : 今夜の一曲目は僕のレコードで「月と専制君主 (- Boys & Girls Version -)」。女性シンガーCoccoとデュエットしました。以前、僕が主催する音楽イベントに出演してくれたこともありました。とても個性的で素晴らしいソングライターです。

・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月1月の「3PICKS!」はメイヴィス・ステイプルズ『One True Vine』、スティーヴ・ナイーヴ『Together』、そしてべス・オートン『Sugaring Season』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週はスティーヴ・ナイーヴ『Together』。

・スティーヴ・ナイーヴ
英国のミュージシャン。現在55歳。エルヴィス・コステロのバンド、アトラクションズのキーボード・プレーヤー。アトラクションズの結成は1977年だから、もう35年以上、エルヴィス・コステロと一緒にやってることになる。正に音楽的なパートナーと言ってもいい。もともとクラシックやジャズを学んでいたのでエルヴィス・コステロのレコードでもスティーヴ・ナイーヴのアイディアがコステロの音楽をよりコンテンポラリーに響かせていたということもあるだろう。スティーヴ・ナイーヴのソロとしての活動を見てみると、現在まで8枚のアルバムを出している。今回取り上げたのは9枚目のソロ・アルバム『Together』。友人のミュージシャンたちとセッションをしている。このアルバムに参加しているのはヴァネッサ・パラディ、ローリー・アンダースン、ロバート・ワイアット、ロン・セクスミス、グレン・ティルブルック、スティング、そしてエルヴィス・コステロといった人たち。それぞれデュエットといったかたちでレコードになっている。スティーヴ・ナイーヴは現在、家族とフランスに住んでいるということ。レコードにはフランスのシンガーも何人か参加しているようだ。ソロ・アルバム『Together』から素晴らしいソングライターとの共演を2曲続けて。1曲目は元スクィーズのグレン・ティルブルックとの共演で「Summer Song 」、2曲目はロン・セクスミスとの共演で「Halloween」。

・佐野元春が答える恋愛相談

佐野元春 : いつも番組を聴いてくださってるリスナーのみなさん、中でも三十代以上の大人の世代の方たち、番組でもよくメールをいただいていますが、日々いろいろな悩みを抱えているようです。実をいうと僕はある女性雑誌(DRESS)で読者からの恋愛相談に答えて質問者の方にお勧めの一曲を送るという、そんなことをやっているんですが(「街空ハ高ク晴レテ」)、そこでも読者からのメールに触れてみると、本当にたくさんの大人たちが、いろいろなことで悩んでる様子がわかります。そこで番組ではその恋愛相談のラジオ版をやってみようということで、ちょっといつもとは雰囲気を変えて先週今週二週に渡って特集をしています。

●ミナコさん 40歳 広告関係勤務
「以前は私は恋愛至上主義と豪語して憚らず、激しい恋愛に身を焦がすことに夢中でしたが、あるとき自分のことを一途に思ってくれる男性に押され、お付き合いがはじまりました。今はメリー・ゴー・ラウンドに乗ってるかのような平穏な毎日。でも心の何処かでは昔のような興奮や楽しさを、もう一度味わいたいという気持ちが湧き出てきます。彼は一緒にいて楽なのですが、私を向上させてくれるようなタイプではありません。今のままでよいものなのか、佐野さんはどう思われますか?」

佐野元春 : そうですね。恋愛至上主義を貫き通すのもひとつの生き方だと思います。女性としての魅力を絶やさず、失恋してもヘコまない。何があったって世界の真ん中にいるのは私よ、とそんなふうにどこまでも突っ張り通す根性ですよね。世の中にはそこに惚れる男の人もいます。決して無責任なことはいえませんが、体力が続く限り自分らしく生きていいんじゃないかと思います。

・Lady Marmalade
ラベルの「Lady Marmalade」。

●アリサさん 36歳 専門商社勤務
「佐野さん、こんにちは。佐野さんはずっと音楽活動を続けて来られた中で、スランプのようなものはありませんでしたか? 私は最近スランプというか、仕事が行き詰まってる感じがして、ついつい食欲に走ってしまい、3キロほど体重が増えてしまいました。佐野さん流のスランプ脱出法がありましたら、是非教えてほしいです」

佐野元春 : そうですね。失礼かもしれませんがかわいらしいなと思いました。スランプのせいで体重が3キロ増えたとのことですけれども、3キロなんて大したことありません。また気持ちが沈んでいるということですけれども、僕の経験によるとスランプというのは一時的な思い過ごしです。スランプはやがて終わります。安心してください。

・Can't Get Enough
メアリー・J・ブライジの「Can't Get Enough」。

・GreenPeople
環境問題に取り組むユースたちを紹介するレポート「GreenPeople」。毎週このコーナーでは環境を巡る社会活動を通じて様々なアクションを起こしている人たちを紹介。

今週は「LADBAND」。音楽とエコを繋ぐ架け橋を合い言葉にする学生団体。若者のエコ意識を高めるため環境に配慮した音楽フェスの企画や運営を行っている。

●ヒロミさん 37歳 商社勤務
「彼氏がいますが、周りに素敵な男性がいて、食事に誘われるとうれしくなってしまいます。そんな自分は誠実ではないんじゃないかと気になって自己嫌悪に陥ってしまいます。彼氏がいて、他の男性と二人きりで食事に行くことは、やはりいけないことでしょうか? 佐野さんはどう思いますか?」

佐野元春 : そうですね。誘われたらうれしい気持ちになるのは誰もがそうだと思います。しかしそのことが誠実ではないんじゃないかと気にされてます。でもそんな後ろめたさというのは、考えてみたら、その彼に対する誠実な気持ちの表れでもあるんじゃないでしょうか。それほど自分を責めることではないと思います。ただ男性からの誘いがロマンチックな夕食ということであれば、ちょっと考えたほうがいいと思います。簡単に誘いに乗るのは冒険的すぎるかもしれません。もし迷っているならば、思いきって、彼に他の男性から食事の誘いが来てることを話してみてはどうでしょうか。ただし言い方を間違えるととんでもないことになってしまいますから、そこは茶目っ気を交えながら、くれぐれも慎重に、誠実に話してみてはどうでしょうか。

・Dinner and a Movie
ロナルド・アイズレーの「Dinner and a Movie」。

●ヨシエさん 37歳 通信関係勤務
「世間では有名人のシングルマザーが話題になることがありますが、実は私自身、今、シングルマザーになっても産みたいと思っています。彼は妻子ある身です。佐野さんはシングルマザーについてどう思いますか?」

佐野元春 : 母子家庭のお母さんを見てみると、選択の余地なくシングルマザーになった場合と、そうでない場合とがあります。いうまでもなく女手ひとつで子どもを育てるのは様々な困難が付き纏います。どんなケースにしても、それをやり抜いているお母さんたちの苦労というのは、計り知れないくらい大変だろうと思います。質問の中で気になる点があるとしたら、それは彼が妻子がある身だという点です。人は行き着く先のことを考えずに歩き出してしまいがちです。その代償のために、思わぬ負を背負って困ってしまってる人たちもいます。シングルマザーであることを引き受けるには、覚悟と勇気がいると思いますけれども、ご自身が決めたということであれば、どうあれ、まずは待ち受けてるこれから先の負担に備えてください。

・レイナ
佐野元春 and The Hobo King Bandの「レイナ」。

●ミチコさん 35歳
「最近、手痛い失恋をしました。結婚まで意識していた男性だったので、しばらく落ち込んでいましたが、仕事に打ち込むことで、恋愛は当分いいやというモードに入ってしまったようです。佐野さんならどうやって次の恋愛のためのスイッチを入れますか? 是非、教えてください」

佐野元春 : そうですね。失恋した後、ガツガツと次の恋愛に向かうと、錯覚から間違いを起こしがちです。人生にはメリハリがあります。常に恋愛をしている必要はありません。まずは傷を癒すことからはじめてみてはどうでしょうか。失恋したことで、きっといろいろな痛みを知って、そこにご自身の成長があったのではないかと思います。まずは現在のご自身を大事に、しかし恋愛したい気持ちも忘れず、構えることなく自分を信じて自然に生活してみてはどうでしょうか。恋はしようと思ってするものではなく、恋は落ちるものです。そしてそれはいつも突然やってきます。そのときのためにいつも魅力的な女性でいてください。

・Let's Fall In Love
ダイアナ・クロールの「Let's Fall In Love」。

●ケイコさん 40歳 外資系金融勤務
「よく以心伝心と言いますが、やはり言葉を使わないと好きな相手にも気持ちは伝わらないと思ってます。ただ年齢を重ねるにつれ、だんだんと話すことも減り、最近では自分の中で言いたいことを飲み込むことも多くなっています。好きな人とのコミュニケーションということで、佐野さんは以心伝心についてどう思いますか?」

佐野元春 : そうですね。簡単にいうと以心伝心はあってほしいですけれども、あり得ないと思っています。自分のことを主張しなくっちゃという気持ちと、謙譲の美徳といって、自己主張は控えたほうがいいんじゃないのかという気持ち。このふたつが交じり合って結局言葉を飲み込んでしまうという場面も多くあります。しかし相手と理解を深めるためには行き着くところ僕は言葉が大事だと思います。単純な話、言いたいことがあれば言えばいいということですよね。そのときどんな表現をすれば相手に思いを伝えられるのか。そこが肝心です。僕自身思い当たる節がふたつあります。ひとつは誠実であること。もうひとつは自分のことをわかってもらおうという以上に相手のことを理解しようと思うこと。それによってまずは相互のコミュニケーションが深まると思います。でも万が一以心伝心がうまくいきそうなパートナーに巡り会えたら、神様に感謝してください。この世知辛い世間でそれは幸運というほか言葉ありません。

・Nothing Can Change This Love
サム・クックの「Nothing Can Change This Love」。

●サトミさん 38歳
「今結婚したい気持ちと、このままでいたい気持ちで揺れ動いています。現在付き合ってる彼のことは大好きですし、結婚するなら彼しかいないと思っています。でもこのままの距離感を保っていたいという積極的現状維持という気持ちも捨てられません。こんな中途半端な私にアドバイスを下さい」

佐野元春 : そうですね。いつかは決断するときが来ると思います。積極的現状維持と言ってますが、この言葉はちょっと曖昧ですね。何かいいわけのためのおまじないにならないように気をつけてください。彼のことが大好き。結婚するならば彼しかいないと思うならば何も迷うことはありません。是非、結婚のベルを鳴らしてください。それが僕からのアドバイスです。

・Wedding Bell Blues
ローラ・ニーロの「Wedding Bell Blues」。

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/
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Sunday Song Book #1109

2014年01月12日 | Sunday Song Book

2014年01月12日プレイリスト
「新春リクエスト大会」
1. RIDE ON TIME / 山下達郎 '80
2. I GO TO PIECES / PETER & GORDON '65
3. DO YOU LOVE ME / THE DAVE CLARK FIVE '65
4. YOU GOT TO KNOW BETTER / TOUCH OF CLASS "I'M IN HEAVEN" '75
5. HERE COME THOSE TEARS AGAIN / JACKSON BROWNE "PRITENDER" '76
6. A CHANGE IS GONNA COME / SAM COOKE '65
7. PEOPLE MAKE THE WORLD GO ROUND /THE STYLISTICS "THE STYLISTICS" '71
8. LIFE IS BUT A DREAM / THE HARPTONES '55
9. FOREVER MINE / 山下達郎 "オーパス" '05
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
山下達郎 : 山下達郎です。みなさま、ニュース等でご承知と思いますが、大滝詠一さんがお亡くなりになりました。本日のサンデー・ソングブックはそれ以前に収録されたもののため、大滝さんの話題には一切触れられてないことをご了承ください。特集等はまた改めて企画を致します。よろしくお願い申し上げます。

・近況
まりやさんの新曲のレコーディングに入ってるそうだ。スタジオ生活に戻ると太ってくるのでウォーキングを再開したとのこと。

・新春リクエスト大会
毎年年末は「年忘れリクエスト大会」からまりやさんをゲストに迎えての「年忘れ夫婦放談」というながれが恒例となっていたが、昨年の末はライヴで追いまくられていたのでそれができなかった。今年最初のプログラムは「新春リクエスト大会」。先週、今週の2週間。前倒しで年末に収録している。

・RIDE ON TIME
友人が12月に起業したというリスナーから「RIDE ON TIMEを聴く度、心の中に新しい風が吹き、背中を押してくれるようです」というお便りとリクエスト。

・I GO TO PIECES
ピーター&ゴードンの1965年全米9位の「I GO TO PIECES」。デル・シャノンのペンになる作品。

・ツアーのときの愛聴盤
リスナーからの質問で「今回のツアーで愛聴したのは何ですか?」。
本番のときは自分のことで精一杯で音楽を聴く暇がないという。音楽を聴くのは夜寝る前のナイトキャップ代わりとして、最近はiPodで聴いてるとか。ジャームズ・ブラウンのシングル集がCD化されてるのでその7集、8集あたりを持って行って、延々ワンコードなのでよく眠れるそうだ。「変わってると言われますが、じゃなきゃフランク・シナトラとか、そういうやつです」と達郎さん。

・DO YOU LOVE ME
ザ・タイガースが今回のツアーの中で、コンサートの前半にカヴァー曲を披露していて、一曲目に「DO YOU LOVE ME」を歌っていたそうで、オリジナルのコントゥアーズにリクエスト。モータウンのヴォーカル・グループ、コントゥアーズ。しかし当時の日本ではモータウンのレコードがろくすっぽリリースされなかったので、ザ・タイガースがカヴァーしたのはイギリスのグループ、デイヴ・クラーク・ファイブのヴァージョンだと達郎さん。1964年全米11位、イギリスでは20位でこれがデイヴ・クラーク・ファイブのデビュー・ヒットになった。

・YOU GOT TO KNOW BETTER
タッチ・オブ・クラスはフィラデルフィアの黒人4人組のヴォーカル・グループ。1976年のアルバム『I'M IN HEAVEN』はいわゆるフィリーもので、マニアのあいだでは人気がある。ディスコとうまく折り合いをつけて作られたアルバムで、最近ではCD化されてるが音が今イチよくないのでオリジナルのLPからデジタル・プロセッシング。この中から「YOU GOT TO KNOW BETTER」。いわゆるフィリー・ダンサーの典型。レコーディングはシグマ・サウンドだか、シグマにしてはちょっとエコーが足りないのが特徴。ディスコに向けたものかもしれないと達郎さん。

・HERE COME THOSE TEARS AGAIN
ジャクソン・ブラウンの1976年の4枚目のアルバム『PRITENDER』は全米アルバム・チャート5位。そのアルバムの中からシングル・カットされた「HERE COME THOSE TEARS AGAIN」は1977年に全米34位。ジャクソン・ブラウンはここから作風が暗くなる。暗鬱な陰のある作品。ギターはジョン・ホールで、コーラスにボニー・レイットが参加している。達郎さんが今まで観た中で最も誠実なライヴ・パフォーマンスをするひとりがジャクソン・ブラウンだとか。

・極私的・青山純追悼
来週19日、再来週26日の二週間使って、先日12月3日に亡くなったドラマーの青山純さん、達郎さんとずっと一緒にパートナーとしてやっていたドラマーの特集をする予定。「ちょうど来週が四十九日にかかりますのでですね。いろいろ言葉で言うのもアレなんですけれども。ミュージシャンですので一緒にやった音楽をですね、佐藤博さんのときと同じようなかたちで。青山くんはそれよりも、もっとずっと深いので、自分の作品だけではなくて、僕がプロデュースした作品とかアレンジした作品、そうしたものの中で、僕がこれはと思う名演がたくさんありますので、そういうものを選りすぐってお届けしたいと思います」と達郎さん。

・プレゼント
先週の放送で告知したように鈴木啓司さんの『ゴースト・ミュージシャン-ソウル黄金時代、アメリカ南部の真実』をご本人の署名入りで3名にプレゼント。そしてシンコー・ミュージックからバート・バカラックの自伝『バート・バカラック自伝 - ザ・ルック・オブ・ラヴ』を5名にプレゼント。

〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」プレゼント係
http://www.tatsuro.co.jp

・A CHANGE IS GONNA COME
サム・クックの曲にリクエスト。達郎さんが選んだのは1965年の「A CHANGE IS GONNA COME」。達郎さんは「A CHANGE IS GONNA COME」がボブ・ディランの「BLOWIN' IN THE WIND」にインスパイアされたと伝え聞いてるとか。

・PEOPLE MAKE THE WORLD GO ROUND
スタイリスティックスの1971年のアルバム『THE STYLISTICS』からシングル・カットされた「PEOPLE MAKE THE WORLD GO ROUND」はR&Bチャート6位。トム・ベルの作品。

・LIFE IS BUT A DREAM
ニューヨークを代表するドゥーワップ・グループのハープトーンズ。達郎さんも『ON THE STREET CORNER』で彼らの曲を取り上げている。彼らの1955年の代表作「LIFE IS BUT A DREAM」。

・「砂の女」の歌詞
リスナーから『RAY OF HOPE』初回盤のボーナスCD『JOY1.5』収録の「砂の女」(LIVE VERSION)と、昨年の10月27日放送の「砂の女」(LIVE VERSION)では歌詞が違うのはなぜですか、という質問。
『JOY1.5』収録の「砂の女」(LIVE VERSION)は1994年の「山下達郎 SINGS SUGARBABE」からで、シュガーベイブ時代から「砂の女」はシャレでやっていたので歌詞をうろ覚えで歌ったそうだ。10月27日放送の「砂の女」(LIVE VERSION)は2010年の「RISING SUN ROCK FESTIVAL」に出演したときのもので、ツアーの一環として出たから歌詞を覚えて、鈴木茂さんの『バンドワゴン』通りに歌ったのだとか。

・FOREVER MINE
達郎さんのファン歴30年で昨年大宮公演においてはじめてライヴを観たという方からのリクエスト。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2014年01月19日は、「極私的・青山純追悼」
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Motoharu Radio Show #172

2014年01月08日 | Motoharu Radio Show

2014/01/07 OnAir - 1st. Week - 佐野元春が答える恋愛相談
Stevie Wonder:Fun Day
Mavis Staples:Can You Get to That
Mavis Staples:Far Celestial Shore
Michael Bublé:You Don't Know Me
STING:Fields of Gold
Bob Marley & The Wailers:Is This Love
Aretha Franklin:(You Make Me Feel Like) a Natural Woman
Bonnie Raitt:Love Has No Pride
Michael McDonald:Loving You Is Sweeter Than Ever
Prefab Sprout:Life's a Miracle
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・Fun Day
スティービー・ワンダーの「Fun Day」。

・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月1月の「3PICKS!」はメイヴィス・ステイプルズ『One True Vine』、スティーヴ・ナイーヴ『Together』、そしてべス・オートン『Sugaring Season』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週はメイヴィス・ステイプルズ『One True Vine』。

・メイヴィス・ステイプルズ
米国のゴスペル、ソウル・グループ、ザ・ステイプル・シンガーズのメンバーのひとり。ザ・ステイプル・シンガーズはゴスペル、ソウルの歴史を語るのに欠かすことのできない重要なグループのひとつ。そのグループのメイン・ヴォーカルを務めていたのがメイヴィス・ステイプルズ。1999年にロックの殿堂入りを授賞。2005年にはグラミー賞の特別功労賞を授賞している。現在70歳。伝説的なベテラン・ソウル・シンガーといえる。ソロになったのは1969年。ソウル・ミュージックのレーベル、スタックス・ヴォルトからレコードを出した。そのときのプロデューサーはスティーヴ・クロッパーだった。その後活動を続ける中で1989年にプリンスとの出会いがあった。プリンスが主催するレーベル、ペイズリー・パークから2枚のアルバムを出している。そのメイヴィス・ステイプルズは今回、ウィルコのメンバー、ジェフ・トゥイーディーがプロデュースしてレコードが出た。もともとジェフ・トゥイーディーはメイヴィス・ステイプルズの大ファンだったということで自らプロデュースを申し出たということ。アルバム・タイトルは『One True Vine』。このアルバムの中から「Can You Get to That」と「Far Celestial Shore」。

・佐野元春が答える恋愛相談

佐野元春 : 2014年新しい年を迎えました。新しい年を迎えてうれしい人、そうでない人、様々だと思います。景気の方も上向きになって来ているかのように見えますが、個人の生活ということでいうとサヴィヴァルしてゆくのはなかなか大変な時代ではないかと思います。番組を聴いてくださってるリスナーの中でも三十代以上の大人の世代の方たち、番組でもメールをいただいていますが、日々いろいろな悩みを抱えているようです。実をいうと僕はある女性雑誌(DRESS)で読者からの恋愛相談に答えるという、ちょっと柄にもないことをやっています(「街空ハ高ク晴レテ」)。もちろんこれはふざけたものではなく、真面目なこととしてやってます。日頃、読者からのメールに触れてみると、本当にたくさんの大人たちが、いろいろなことで悩んでる様子が見えてきます。そこでMotoharu Radio Show、ちょっと異例な企画になりますけれども、その女性誌でやってきた僕と読者のやりとりを番組で再現してみたいと思います。また、相談をいただいた方には僕からのお勧めの曲もあります。よいレコードを選んで来ているので是非そちらも楽しんでください。

●アキさん 36歳 出版社勤務
「今、付き合ってる人がいます。私は彼と結婚したいと思ってます。でも彼はなかなか結婚しようと言ってくれません。出会ったのは去年の夏なのでもうすぐ一年です。私から結婚したいと言ったら、逃げられてしまうような気がして、自分から言い出せずにいます。佐野さんは女性からプロポーズされるのはどう思いますか? 」

佐野元春 : そうですね。もちろん女性からプロポーズされたらうれしいし光栄ですね。自分から言い出したら逃げられてしまうような気がする、そんな心配をなさっていますけれども、ここは是非積極的に働きかけてみていいと思います。求婚されて逃げ出してしまう男性であれば、むしろそのことの方が心配です。現在36歳とのこと。女性の年齢のこともあります。女性は体内に生物学的な時計を持っています。特に仕事を持たれている方であればキャリアと出産とのタイミングをどう取るのかが課題だと思います。そのことで気がせいてる女性も多いと思います。ただ大抵の男のひとたちはそのことについてあまりよくわかっていません。ですので面倒かもしれませんが説明してあげてください。言われなければ気がつかないというのも情けない話ですが、よきパートナーでいてもらうためにも深刻にならずに楽しく率直に明日のことを語り合うということが大事ではないかと思います。

・You Don't Know Me
マイケル・ブーブレの「You Don't Know Me」。

●マユミさん 41歳 自営業
「二十代の頃から十年付き合った人と別れてから恋人がいません。今も彼のことを忘れられないというのもあります。彼は結婚して子どももいるので、もう一度やり直すのはできないとわかっています。もうどうやって恋をするのかも忘れてしまいました。ひとりの時間が長くなると、自分の生活リズムを崩されるくらいなら、結婚なんてしなくていいと思うようになりました。でも本当はこれから先ひとりで生きてゆくのは寂しい。恋人がほしい。結婚したいです。どうしたら恋をできるようになりますか?」

佐野元春 : そうですね。長く付き合った人とのことを大事に心に留めていらっしゃる。きっといい時間がそこにあったんだろうと察します。しかしそのことで未来を躊躇してしまう。でもどうでしょうか。別れた人は既に新しい人生を歩んでいます。そうであれば新しい人生を歩んでください。過去を克服するにはまっさらな恋に出会うしかありません。まっさらな恋と出会うためにはやることがあります。それは心の扉を開けることだと思います。恋の仕方を忘れてしまったとのことですけれども、まずは恋をしたいという気持ちが大事ではないかと思います。新しい誰かと出会うために、新しい場所へと歩きはじめる。過去のことばかり考えずに、例えば旅に出たり、どんどんいろんな人にあったりして、とにかく当たって砕けろの精神を勧めます。恋をするということは自分の生活のリズムが崩れるぐらいの覚悟がいるかもしれません。リスクを負ってでも前進してください。

・Fields of Gold
スティングの「Fields of Gold」。

・GreenPeople
環境問題に取り組むユースたちを紹介するレポート「GreenPeople」。毎週このコーナーでは環境を巡る社会活動を通じて様々なアクションを起こしている人たちを紹介。

今週は「芝浦工業大学石垣島を元気にするプロジェクト」。日本を代表するサンゴの生息地石垣島で珊瑚礁の保全を目的に活動している学生団体。

●カヤさん 42歳 メーカー勤務
「ずっと不倫の恋から卒業できずにいたのですが、先日、年下の気になる男性と出会いました。こちらから誘ったら彼の友だちを含む大勢で遊ぶことになり二回ほど大人数で遊びました。その後、彼からは連絡がありません。彼は7歳年下で社交的で、女友達に言わせると遊んでるタイプ。向こうから誘われないなら脈はないから諦めたほうがいいとアドバイスしてくれる男友達もいます。相手から誘ってこないということは諦めるべきなのでしょうか。どうしたらいいかわかりません」

佐野元春 : 言いづらいんですけれど、脈はないと思います。女性から誘っても連絡がないことがすべてを語っています。この恋は本物でしょうか。もうひとりの自分から問いかけてみてください。もしかしたら本当はもっとおおらかで清正とした恋愛を望まれているのではないでしょうか。そのためにもまず過去、そして現在の気持ちを整理するところからはじめてみてはどうでしょうか。焦らずに前進してください。

・Is This Love
ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの「Is This Love」。

●ミホさん 41歳 旅行会社勤務
「男性が求める女性とは何でしょうか? パートナーとしての存在なのか、それとも癒してくれるような存在なのでしょうか」

佐野元春 : 男性が求める女性とはどのような存在なのかですよね。見目麗しく、奥ゆかしく、清潔で気配りができる女性? 一緒にいて楽しく、明るい性格で話が合い、家庭的でしっかりしている人。母親のようで、お姫様のようで、自分にだけ従順で、男性の欲望に関して寛大、男心を熟知していて、精神的に成熟した女性。世の中に溢れる恋愛指南書には大抵こんな言葉が並んでいます。しかし果たしてそのような女性は世間に存在するのでしょうか? むしろ僕はこのことを男たちに問いたいと思います。現実は映画や小説ではありません。恋愛指南書にある女性像は言ってみれば我々男たちの儚い夢。宛のない妄想に過ぎません。むしろ現実は諺にあるように小説より奇なりと見るくらいがちょうどいいのではないかと思います。ですのでこのコラムのよき女性読者であれば是非理想の女性になんかならなくて結構。そんなふうに突っぱねてほしいものです。恋愛は個性を磨くよい経験です。世間が求める理想の女性像に照らして男たちにおもねるように生きるような女性は野暮という他ありません。是非個性を磨いてください。その人だけの個性が輝いて見えるとき、自然と男性はその女性に心惹かれるはずです。

・(You Make Me Feel Like) a Natural Woman
アレサ・フランクリンの「(You Make Me Feel Like) a Natural Woman」。

●ミナさん 41歳 会社員
「独身女性が常々言うことですが出会いがありません。よくある回答は行動すべしですが、出会い系やお見合いパーティーなどは露骨すぎて、参加したことが知人に発覚したときのリスクが高すぎます。四十代女性、地位もプライドも体面もかなぐり捨てるわけにはいかないのです。そんな私はどんな行動をとるのがベストでしょうか? 是非、佐野さんのご意見も伺いたいです」

佐野元春 : そうですね。出会い系やお見合いパーティーなどは露骨すぎて、と感じるのはご自身の美学でしょう。自分の性に合わないことを無理してやることはないと思います。ただ出会いがないという現実に対して、守りの一手では埒が明かないのは事実です。恋愛は自由な精神の自然な発露して生まれてくる野性的な感情だと思います。よき出会いのためなら地位やプライドという社会的な体裁は、むしろ邪魔だという無骨さも必要ではないかと思います。美学を保ちながらよき出会いを待ち続けるか、それとも心を解放した自分に出会いを呼び込むか、幸運は五分と五分です。いずれの橋は渡る価値はあると思いますがどうでしょうか。

・Love Has No Pride
ボニー・レイットの「Love Has No Pride」。

●ノッコさん 37歳 化粧品関係
「久し振りに真剣に恋愛できる男性ができました。ですが交際を重ねたある日を境にパッタリとかまってくれなくなりました。私のことは好きだよと言ってくれるので、他の女性に心移してるのではないと思うのですけれども。佐野さんはこの手の男性の心理についてどう思いますか?」

佐野元春 : そうですね。ある日を境にパッタリと彼氏の態度が変わってしまったということであれば、もしかしたら気持ちが離れてしまってるのかもしれません。何か原因があると思います。思い当たる節はないでしょうか。多くの男性は元気の源となる女性を愛します。そして勇気を奮い立たせてくれる女性に対して時間を使います。好きな女性には寝る間も惜しんで会いたい、仕事を早めに切り上げてでも会いたい。それが男性の心理です。しかし別の視点もあります。これは二人の仲が落ち着いた頃の男性の心理です。まぁ、そんなに慌てず、これから長くゆっくりやっていこうよという気持ち。男性がそうした気持ちであれば肯定的に捉えていいと思います。心配はいりません。

・Loving You Is Sweeter Than Ever
マイケル・マクドナルドの「Loving You Is Sweeter Than Ever」。

●フミコさん 34歳 出版関係
「何か新しいことをはじめようと思ってるのですが、年齢のことを考えると新しい一歩を踏み出す勇気が湧いてきません。年齢は新しいことをはじめようと思うときの障害になるのでしょうか? 佐野さんはどう思われますか?」

佐野元春 : 新しいことをはじめようと思うとき、年齢のことは僕は肯定的に捉えていいと思っています。人は年齢に伴って変化する生活段階において、それぞれの輝きがあります。34歳とのこと。キャリアを持つ方であれば、仕事の幅が広がって力と自身が漲ってるときではないでしょうか。何か新しいことをはじめたいと思ったら、その衝動に忠実にしたがっていいと思います。失敗したとしても後で後悔するよりずっとマシです。自分らしく生きてください。

・Life's a Miracle
プリファブ・スプラウトの「Life's a Miracle」。

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます。また番組専用のアプリケーションもリリースされていますので是非チェックしてみてください」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/
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Sunday Song Book #1108

2014年01月05日 | Sunday Song Book

2014年01月05日プレイリスト
「新春リクエスト大会」
1. HAPPY HAPPY GREETING / 山下達郎 "レアリティーズ" '02
2. LITTLE LATIN LUPE LU / THE RIGHTEOUS BROTEHRS '63
3. THE HORSES / RICKIE LEE JONES "FLYING COWBOYS" '89
4. I CAN'T TELL A LIE / GASLIGHT '70
5. ORDINARY FOOL / PAUL WILLIAMS "ORDINARY FOOL" '75
6. LET ME KNOW / ROSCOE ROBINSON '68
7. BAD BAD WHISKY / AMOS MILBURN '50
8. 明日の私 / 竹内まりや "インプレッションズ" '94
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
山下達郎 : あけましておめでとうございます。山下達郎です。みなさま、ニュース等でご承知と思いますが、大滝詠一さんがお亡くなりになりました。本日とそれから来週のサンデー・ソングブックはそれ以前に収録されたもののため、大滝さんの話題には一切触れられてないことをご了承ください。特集等はまた改めて企画したいと思います。よろしくお願い申し上げます。

・近況
1108回目のサンデー・ソングブック。21年目を過ぎて長寿番組になった。

・新春リクエスト大会
毎年年末は「年忘れリクエスト大会」からまりやさんをゲストに迎えての「年忘れ夫婦放談」というながれが恒例となっていたが、昨年の末はライヴで追いまくられていたのでそれができなかった。今年最初のプログラムは「新春リクエスト大会」。今週、来週の2週間。前倒しで年末に収録している。
年が変わったので昨年までのリクエストは一旦リセット。一から出直し。2月からレコーディングに入るので、また今年もリクエスト、お便りを待ってるとのこと。

・HAPPY HAPPY GREETING
新年なのでリクエストが集まった。

・LITTLE LATIN LUPE LU
まったりとしたいところだが今年は明日から仕事始めになるところがほとんどなので松の内も終わり。みなさんに目を覚ますという意味でリクエスト曲の中から達郎さんが選曲した。
ライチャス・ブラザーズはビル・メドレーとボビー・ハットフィールドの白人デュオによるリズム&ブルース。ブルー・アイド・ソウルといわれた。彼らが最初にチャート・インさせたシングル「LITTLE LATIN LUPE LU」は1963年全米チャート43位のスマッシュ・ヒット。

・THE HORSES
午年なので馬にちなんだリクエスト。リッキー・リー・ジョーンズの1989年のアルバム『FLYING COWBOYS』から「THE HORSES」。プロデュースはウォルター・ベッカー。ジョン・ロビンソンのドラム、ニール・スティーヴェンハウスのベース、バジー・フィートンのギター、ディーン・パークスのギター、アコースティック・ピアノはマイケル・オマーティン、ほかのキーボードはグレッグ・フィリンゲーンズという'90年前後の典型的なスタジオ作品。

・ライヴに関する質問
リスナーからのライヴに関する質問に答えて。ライヴ前日のお酒は控えてるそうで、ライヴ当日の起床時間は午前10時頃で、ライヴ終了後に必ずするのは普通のうがいと鼻うがいだとか。

・I CAN'T TELL A LIE
スウィート・ソウルものへのリクエスト。デトロイトの黒人ヴォーカル・グループのガスライト。オリバー・チータムというリード・シンガーが歌っている。ガスライトの1970年のシングル「I CAN'T TELL A LIE」。CD化されてないのでオリジナル・シングルから。

・客入れのドゥーワップ
リスナーから「コンサート前にながれてた楽曲の中でおそらくはフィラデルフィア系のグループが歌ってた曲がとても気に入りました」と曲名を問い合わせるハガキに。
「それだけじゃあわかりません(笑)。30数曲64分作っておりますのでですね。これだけではわかりません。すいません」と達郎さん。

・ORDINARY FOOL
ポール・ウィリアムスの1975年のアルバム『ORDINARY FOOL』からタイトル・ソング「ORDINARY FOOL」。ジョディ・フォスターが出演した映画『ダウンタウン物語』の挿入曲で、カーベンターズがレコーディングしたことがあるものの、一度ボツになって1983年のアルバム『VOICE OF THE HEART』に収録された。

・ゴースト・ミュージシャン-ソウル黄金時代、アメリカ南部の真実
10月6日放送で告知した鈴木啓司さんの『ゴースト・ミュージシャン-ソウル黄金時代、アメリカ南部の真実』をご本人の署名入りで3名にプレゼント。

・バート・バカラック自伝
シンコー・ミュージックからバート・バカラックの自伝『バート・バカラック自伝 - ザ・ルック・オブ・ラヴ』の和訳が出た。バート・バカラックは85歳で現役。この自伝を監修した坂口修さんとシンコー・ミュージックのご好意で5名にプレゼント。

・プレゼント
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」プレゼント係
http://www.tatsuro.co.jp

・LET ME KNOW
サザン・ディープ・ソウルへのリクエストで、ロスコー・ロビンソンの1968年の名曲「LET ME KNOW」。2003年に番組でかけたときはまだCD化されてなくて、音の悪いシングル盤をかけたそうだ。今回は2008年に発売されたCDから。

・BAD BAD WHISKY
毎週月曜、BS-TBS「吉田類の酒場放浪記」のエンディングにかかる主題歌の「BAD BAD WHISKY」にリクエスト。
http://www.bs-tbs.co.jp/sakaba/index.html

エイモス・ミルバーンはいわゆるジャンプ・ブルース、ブギウギ・ピアノと歌というスタイル。ウエストコーストのブルース・シンガーで自分で作曲してピアノもうまい人。ジャズからリズム&ブルースのクロスオーバー時期のミュージシャン。同時代のファッツ・ドミノに影響を与えた。「BAD BAD WHISKY」は1950年にR&BチャートNO.1を3週続けた彼の代表作。酒を飲んだくれて身を持ち崩した男の歌。女で身を持ち崩したのが「SINCE I FELL FOR YOU」。達郎さんも「吉田類の酒場放浪記」をたまに見ているという。

・明日の私
まりやさんの1994年の作品「明日の私」がポッカサッポロの企業CMソングとして1月からオンエアされてるそうだ。この曲は『EXPRESSIONS』に収録されなかったので楽曲配信をすることになった。詳しくはワーナーミュージックのまりやさんのサイトにて。
http://wmg.jp/artist/mariya/

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2014年01月05日・12日は、「新春リクエスト大会」
http://www.tatsuro.co.jp
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大滝詠一

2014年01月01日 | 大滝詠一

大滝詠一さんの急逝に衝撃を受けています。
当ブログへのアクセスが増えてるのは新春放談のアーカイブを探してるからでしょうか。
僕自身、普段は何も考えずに更新してるので
新春放談のアーカイブがいつからあるのかわかってませんでした。
今さっき調べましたが2007年からのようです。

新春放談
2007年1月7日 14日

2008年1月6日 13日

2009年1月4日 11日 18日

2010年1月3日 10日

2011年1月2日 9日

Motoharu Radio Show
2011年4月5日 12日

2012年1月10日(Part.1) 1月10日(Part.2) 5月22日

懐かしい未来
2009年10月28日(part.1) (Part.2)

大滝さんのご冥福を心よりお祈り致します。
  

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