Sunday Song Book #1224

2016年03月28日 | Sunday Song Book

2016年03月27日プレイリスト
「リクエスト特集」
1. 愛を描いて~LET'S KISS THE SUN / 山下達郎 "ムーングロウ"、"オーパス" '79
2. SUPERFLY / CURTIS MAYFIELD '72
3. LIKE TO GET TO KNOW YOU / SPANKY & OUR GANG '68
4. SWEET LADY / MIGHTY FIRE "MIGHTY FIRE" '82
5. MALIBU / FULL MOON '72
6. A WOMAN LOOKING FOR LOVE / WALTER RAIM CONCEPT "ENDLESS POSSIBILITIES" '70
7. LOVE GOES ON(その瞳は女神) / 山下達郎 "レアリティーズ" '02
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■内容の一部を抜粋
・近況
「3月最後の日曜日でございます。今年度最後でございますね。2015年度、最後でございます。わたくしのサンデー・ソングブック。1224回めでございます。この季節になりますとですね、お便りいただきまして。番組は続行するんでしょうか? します。いつまで... わかりません。でも4月からも変わらず行きます。よろしくお願いします。引き続きご愛顧のほどを」と達郎さん。
ツアーは58本が終わって残りは6本プラス2。番組は前倒しで収録しているそうだ。後半戦はスパートがかかって一週間ずつ早く録音しているとか。4月になるまで戻らないという。収録は3月18日(金)の三重県文化会館が終わった後とのこと。生まれてはじめて行った三重の津。「初めてのお客さんがとっても多くてですね、あとはいつもより年齢層が(笑)、少し若い! 大変盛り上がりました。ホールもいわゆるオペラハウス系のホールでございますが。リハーサルのときは少し回り込みが、ライヴで大丈夫かなと思いましたけれど、お客さん入ったら落ち着きましてですね。いい音出ました。ありがとうございました」と達郎さん。27日(日)は高知県立県民文化ホールオレンジホール。29日(火)は松山市民会館、週末4月2日(土)は宮崎市民文化会館、来週の日曜日3日は鹿児島市民文化ホール第1ホール。

・PERFORMANCE 2015-2016
山下達郎デビュー40周年。「PERFORMANCE 2015-2016」は40th Anniversaryのツアー。35都市64公演で半年に渡るロング・ツアー「PERFORMANCE 2015-2016」。ツアーに関する詳細は特設サイトにて。
http://www.tatsuro.co.jp/live/

・リクエスト特集
番組は引き続き「リクエスト特集」。

・愛を描いて~LET'S KISS THE SUN
1979年のシングル「愛を描いて~LET'S KISS THE SUN」。

・SUPERFLY
カーティス・メイフィールド1972年の「SUPERFLY」は全米8位のミリオンセラー。アルバム『SUPERFLY』は全米NO.1のゴールド・ディスク。カーティス・メイフィールドの最大のヒット・レコードになった。映画のサウンドトラックで代表作。達郎さんが19歳のときで毎日聴いていたという。でもいちばん聴いたのは1975年の『THERE'S NO PLACE LIKE AMERICA TODAY』、そしてファースト・アルバムもよく聴いたとか。

・LIKE TO GET TO KNOW YOU
「スパンキー&アワ・ギャングで達郎さんが好きな曲をお願いします」というリクエスト。
「スパンキー&アワ・ギャングだったら絶対これ。1968年、全米17位。LIKE TO GET TO KNOW YOU。これシングル・ヴァージョンじゃないとおもしろくない」と達郎さん。
スパンキー&アワ・ギャングはシカゴで結成されたヴォーカル・インストゥルメンタル・グループ。スパンキー・マクファーレンというリード・ヴォーカルの人はアルトのハスキーな声。たいへん複雑なコーラス・ワークをするグループ。アレンジをしていたマルコム・ヘレルが亡くなってからグループは分離されて、のちにスパンキーはママス&パパスのメンバーにもなる。1968年、サイケデリック全盛の頃なのでひじょうに実験的なオケ。演奏はスタジオ・ミュージシャンでドラムはハル・ブレイン。

・SWEET LADY
マイティ・ファイアはロサンゼルスで活動していた5人組のヴォーカル・インストゥルメンタル・グループ。1982年、エレクトラ・レーベルからの2枚目のアルバム『MIGHTY FIRE』から「SWEET LADY」。

・MALIBU
フルムーンはニール・ラーセンとバジー・フィートンが1972年に結成。達郎さんがバジー・フィートンというギタリストを知ったのは1971年。達郎さんのアイドル・バンド、ラスカルズに参加したときのこと。ギターの上手さにぶっ飛んで調べたら、その前はポール・バターフィールド・ブルース・バンドにいた。当時まだ十代。その後がフルムーンに繋がる。達郎さんの仲間内ではこのグループは必聴アイテムで、いわゆるクロスオーバー、フュージョンのいちばん先駆けといっていいような音楽性。「MALIBU」はニール・ラーセンのペンになるインスト。バジー・フィートンはこのあと重度の薬物中毒になり'70年代棒に振ってしまう。「このころのプレイは鬼気迫るというか凄みがあります。復帰してからはもう少し丸いプレイになります」と達郎さん。

・A WOMAN LOOKING FOR LOVE
ウォルター・レイム・コンセプトはギタリスト、アレンジャー。1970年のアルバム『ENDLESS POSSIBILITIES』から「A WOMAN LOOKING FOR LOVE」。「どんなにロックンロールが天下を取ってもこういうミドル・オブ・ザ・ロードのですね、大きな流れというのはきちっとキープされておりますのでアメリカは。ですのでミュージシャンの層が厚くキープできているという。ウォルター・レイム・コンセプト。日本では全く知られておりませんけれど。いわゆるソフトロックとかラウンジとか呼ばれるものですけれども、ソフトロック、ラウンジいいんですけれどもね。こういうカルトなものばかりCD化されますが、レターメンのLPはどうなるんでしょうね(笑)。レターメンの中期の『HURT SO BAD』とか『PUT YOUR HEAD ON MY SHOULDER』とかですね、ちゃんとアルバム単位でCD化してほしいんですけれど、なかなかそういうのいきませんね。キャピトル冷たいですね」と達郎さん。

・ライヴに関する質問
リスナーから「ギルドのアコギ、ギブソンのエレアコを愛用されていますが、それぞれどういった点がお気に入りですか?」という質問。
ギルドのD50というアコースティック・ギターは'80年超えたぐらいからずっと使い続けているそうだ。その時代のものは壊れてしまって、今は新しいのを使ってるとか。低音がとにかく太いギターなのでマーチンよりロックンロールの音がして好きなんだそうだ。エレアコはギブソンのチェット・アトキンス・モデル以外ないという。軽量で薄くて、ライヴでは使い勝手がいい。なんてたってチェット・アトキンス・モデルだから音色は抜群なんだそうだ。もっと買っておけばよかったが、今は絶版になり手元には2本しかないので大事に使ってるとか。

・歯間ブラシ
リスナーから「達郎さんご愛用の歯のケア用のグッズ等を教えて下さい」という質問。
「あのですね、私は25年前にはですね、歯がドブと言われておりました。歯茎がどす黒くてですね、いつ歯槽膿漏になってもいい、歯周病の鬼だったんですけれども。行った歯医者の先生がものすごくいい人で、懇切丁寧に指導していただきまして、今はピンク色の歯茎にきちっとなっております。8020を目指してがんばっております。歯磨き、歯ブラシは普通のやつですけれども、プロポリスの歯磨きとかそういうやつを気が向いてときどき買いますけれど。歯間ブラシをちゃんと必ず食後にやっております。一日私二食ですけれども、食事の後に歯間ブラシをやって、きちんとガムとかそんですすぐということを繰り返してやっておりますと、歯茎が丈夫になってまいります」と達郎さん。

・LOVE GOES ON(その瞳は女神)
2002年の作品で『RARITIES』に収録された「LOVE GOES ON(その瞳は女神)」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2016年04月03日は、引き続き「リクエスト特集」
http://www.tatsuro.co.jp
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佐橋佳幸トークショー@タワレコ梅田NU茶屋町店

2016年03月26日 | Live

3月21日(月・振替休日)、タワーレコード梅田NU茶屋町店で開催された佐橋佳幸さんのトークショー、サイン&握手会に参加してきました。前日にZEPP NUMBAで渡辺美里名盤ライブが行われたから居残り残業かと思いきや、松たか子さんがNODA・MAP第20回公演『逆鱗』の大阪公演で先週末から来てるので、子守りのため残ってるのだとか。一旦達郎さんのNHKホール公演で東京に戻るけれど、また娘さんのシッターで大阪って言ってました。裏スケジュールもすごいですね。

その達郎さんのツアー先でライヴの終演後、湯川トーベンさんから電話をもらって村田和人さんの訃報を聞いたそうです。広規さんのケータイが鳴って、次に佐橋さんのケータイと湯川さんは連絡してきたそうです。達つぁんに知らせといてくれと言われて達郎さんの楽屋に向かったら、向こうから達郎さんが「村田が死んだー」と言いながら走ってきたと話してました。「一本の音楽」を聴くとしんみりしてしまうとか。

今回のトークショーはFM COCOLOでオンエアされるんですが、番組は「THE MAJESTIC SUNDAY」。DJのちわきまゆみさんがインタビュアーになってショーは進行しました。東京城南地区出身の同世代ということですが、実際に会うのは久しぶりみたいでした。

『佐橋佳幸の仕事』はソニーからの発売なので業界の慣例で51%以上ソニーの音源を使用しないといけなかったそうです。大人の事情で協力してもらえなかったレコード会社があって、桑田佳祐さんとの仕事が入れられなかったのはそのためだと話してました。クレジットの件でUGUISSのドラマーの松本淳さんから連絡があり、宮原学さんの「WITHOUT YOU」のドラムは野口明彦さんではなく、松本さんだったことが判明したとか。アルバムのクレジットをそのままコピペしたので、オリジナル・アルバムのほうが間違えていたということです。コピペに触れて『逆鱗』のポスターは東京五輪エンブレムで有名な佐野さんだそうですね。野田さん、「オレのポスターはコピペすんなよ」って言ってたと佐橋さん(笑)。

都立松原高校の2年先輩清水信之さんから「EPOはたぶんデビューできるので、それまでデモ作りとか手伝え」と言われた佐橋さん。当時一緒にやってたのがベーシストだった山本拓夫さん。EPOのデビューがRCAだったことから、シュガーベイブみたいにニッポン放送でデモを録ったそうです。そのテープが見つかったとニッポン放送のスタッフが佐橋さんのもとに送ってきてくれて、聴いてみたら今と同じフレーズや癖で弾いていたとか。『佐橋佳幸の仕事』よりも前の仕事なのでDISC 0にあたる音源だと言ってました。聴いてみたい。

30年間仕事をしていて驚いたことという話題ではデーモン閣下と小学校中学校同じだった(小暮さんが後輩)と話してました。担任の先生から今度帰国子女の生徒が入学するので面倒見るようにと言われたそうです。だからよく一緒に遊んだとのこと。前によみうりテレビの「共鳴野郎」でもこの話ありましたよね。そうそう「共鳴野郎」のプロデューサーだった方がお見えになっておられました。

松たか子さんについては読譜能力をほめてましたね。ただコンサートでピアノの弾き語りするのにツアーの最後までピアノの上は楽譜だらけ。長セリフとか暗記できるのに暗譜できないことを不思議がってました。娘さんには胎教でジェームス・テイラーとキャロル・キングしか聴かせなかったそうですが、3月に入って、つかまり立ちしだしたので、オーディオとか手に触れられないよう模様替えをしたといいます。それでオーディオがうまく配線できてるかチェックしてたら、ちょうどターンテーブルにジェームス・テイラーが乗ってたのでかけると、それまでよちよちしてた娘さんがスピーカーの前でじっと聴いてたそうです。覚えてるみたいだったと佐橋さん。仕込みはバッチリなので、あと15年くらいしたらヤマザキ春のパンまつりを代わりにやってるかもしれないと話してました(笑)。

サインはケースにしてもらいました。昭和女子人見記念講堂に大阪から日帰りで行ったけれど、最後のダージリンが見られなかったと話したら、「おう! あんな時間までやったからでしょ?」って(笑)。サインのとき僕の前ふたりがTシャツとかタオルの布製品だったんです。マジックペンのペン先が毛羽立つのか紙でペン先を整えてましたね。ギタリスト、プロデューサーの仕事の一端を見るようでありました。



この模様はOTANANOの「サハシくん写真日記」で公開されています。
http://www.110107.com/mob/news/diarKijiShw.php?site=OTONANO&ima=4623&id=780&ct=senadai
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SOUND AVENUE 905 Motoharu Radio Show #25

2016年03月23日 | Motoharu Radio Show

2016/03/22 OnAir - 4th. Week - 今夜は、ブルースを感じたい夜
01.John Lee Hooker:I Want to Hug You
02.Tim Hardin:Hoboin'
03.The Staple Singers:I Want To Thank You
04.Bob Dylan:Baby, Let Me Follow You Down
05.Al Kooper:Fly On
06.Janis Joplin:Maybe
07.The Edgar Winter Group:Free Ride
08.佐野元春 and The Hobo King Band:愛のシステム(Unplugged Live)
09.佐野元春 and The Hobo King Band:インディビジュアリスト(Unplugged Live)
10.Grateful Dead:Beat It On Down the Line (Live)
11.Aretha Franklin:Reach Out and Touch (Somebody's Hand) (Live)
12.佐野元春:イノセント
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■内容の一部を抜粋
佐野元春 : こんばんは佐野元春です。この番組は東京赤坂TBSのスタジオからお届けしています。Motoharu Radio Show、今週も待っていてくれたみなさん、どうもありがとう。期間限定の放送ではじまったこの番組。残念ながら今夜がその最終回となってしまいました。早いものですね。昨年9月からはじまって約半年間のお付き合い。番組リスナーのみなさん、どうもありがとう。今夜もいつも通りごきげんな音楽をみなさんと分かち合いたいと思います。火曜の夜はMotoharu Radio Show。DJ、佐野元春でお送りします。

・I Want to Hug You
ジョン・リー・フッカーの「I Want to Hug You」。

・Hoboin'

佐野元春 : Motoharu Radio Show、ジョン・リー・フッカーのレコードに続いて聴いたのはティム・ハーディン。'60年代、コンテンポラリー・フォークのムーブメントの中でも一際音楽性が高いミュージシャンのひとりです。ジョン・リー・フッカーのブルースをジャズ的に解釈するという素晴らしいレコード。ティム・ハーディン、曲は「Hoboin'」。聴いてみました。今夜はブルースを聴きたい気分ですね。僕はブルースのない音楽には興味がありません。前から思っていましたけれども、いつだったか西アフリカを旅行したときにそれを確信しました。アフリカ。それはブルースが生まれた場所です。そこで出会ったミュージシャンたちが教えてくれました。歌いたい理由があるから歌う。それが音楽を続ける理由。ザ・ステイプル・シンガーズ、曲は「I Want To Thank You」。

・I Want To Thank You

・Baby, Let Me Follow You Down
もうすぐ来日コンサートを行うボブ・ディランの1962年のレコードで曲は「Baby, Let Me Follow You Down」。

佐野元春 : 1962年、CBSコロンビアから出たデビュー・アルバム『BOB DYLAN』からの一曲。このアルバム当時はほとんど注目されていませんでした。しかしアルバート・グロスマンという腕利きのマネージャーが付いて状況が変わりました。ディランの曲をいろいろな歌手に歌わせて、その曲のよさを知らせてゆくという作戦でした。さて、ボブ・ディランといえばそのレコーディング・セッションに参加したことで有名になったミュージシャンがいます。アル・クーパー。ディランの曲「Like A Rolling Stone」のセッションでハモンド・オルガンを弾いたことがきっかけでした。そのアル・クーパー、1971年のレコードを聴いてみたいと思います。「Fly On」、アル・クーパー!

・Fly On

佐野元春 : Motoharu Radio Show、「今夜は、ブルースを感じたい夜」ということで何曲かレコードを持ってきています。僕がはじめてブルースという音楽を意識したのは十代の頃でした。その頃は海外のポップ音楽に興味を持つようになって、ラジオのチャート番組なんかもよく聴いていました。そんな中、ラジオから聴こえてきたあるシンガーの歌声に心が奪われます。それは米国の女性シンガー、ジャニス・ジョップリンでした。その声はしわがれていて、ちょっと苦しそうに聴こえるんですが、とても力強い歌声でした。よくある女性シンガーの歌とは全然違う、何か訴えかける力のある声でした。そのジャニス・ジョップリンのレコード、1970年、アルバム『Pearl』からの一曲聴いてみます。曲は「Maybe」、ジャニス・ジョップリン。

・Maybe

・Free Ride
エドガー・ウインター・グループの'70年代のレコードから曲は「Free Ride」。

佐野元春 : 先日、仕事場を整理していたら思わぬものが出てきました。1998年にやったホーボーキングバンドとのアンプラグド・ライヴの記録です。これは当時、ソニー・ミュージックが企画して行ったインターネットを使った国内初の有料オンライン・ライヴです。場所は東京銀座のソミドホール。ここで僕たちは演奏してそれを生でブロードキャスティングしました。しかしとはいっても1998年。この時点でインターネットの普及率はたった11%。こんな中でインターネット・ライヴをやろうというソニー・ミュージックもすごいですが、「いいですよ、やりましょう」という自分もどれだけ冒険野郎なんだという話ですよね。しかし歴史は歴史です。ここに残ったこの珍しい演奏の記録。今夜は是非、Motoharu Radio Show リスナーのみなさんに聴いていただけたらと思います。「愛のシステム」、そして「インディビジュアリスト」。佐野元春 & ザ・ホーボーキングバンド。

・愛のシステム(Unplugged Live)
・インディビジュアリスト(Unplugged Live)

・Beat It On Down the Line (Live)
・Reach Out and Touch (Somebody's Hand) (Live)
グレイトフル・デッド、1971年のフィルモア・イーストのライヴから「Beat It On Down the Line」。アレサ・フランクリン、1971年のフィルモア・ウェストのライヴから「Reach Out and Touch (Somebody's Hand)」。

佐野元春 : さて、期間限定ではじまったこの番組。残念ながら今夜がその最終回となってしまいました。昨年9月からはじまって約半年間のお付き合い。番組リスナーのみなさん、どうもありがとう。毎週、みなさんにどんな曲を聴いてもらうか、曲を探すのはとても楽しかったですね。そしてなんといってもこの番組を自由に作らせてもらったこと感謝しています。またこうしたあまり飾り気のない音楽番組で時間帯聴取率トップを取れたのもうれしかったですね。僅かながらTBSに貢献できたらよかったと思います。ラジオというと僕なんかはいい音楽番組を期待したいところですね。TBSに限らず民放地上波はAMに加えてFMのチャンネルが増えました。これを活かしてこれからもよい音楽番組がどんどん増えてゆくといいなと思います。世の中には音楽が必要だという人たちがいなくなることはまずありません。音楽は人生の良きスパイスです。よい音楽を沢山知っていれば人生はおもしろくなります。これからのラジオと音楽。もっともっと楽しく発展することを祈っています。DJ、佐野元春からのメッセージでした。今夜最後はこの曲。これまで番組を楽しんでくれたリスナーのみなさんへ、僕からの気持ちを込めてこの曲でお別れしたいと思います。「イノセント」、佐野元春。

・イノセント

佐野元春 : 今夜のMotoharu Radio Show、楽しんでいただけましたか? 僕は35周年アニバサリー、その最終公演。いよいよ今週末、26日、27日、東京国際フォーラムで行います。ごきげんなコンサートにしたいと思います。チケットを持ってるみなさん、是非、楽しみに待っていてください。ラジオではまたいつかお会いできる日まで、みなさんもお元気で。音楽はMotoharu Radio Show、番組の後テーマとしてお馴染み MG'S「Time Is Tight」。時間まで聴いてお別れです。DJ、佐野元春、ではまたいずれ。
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Sunday Song Book #1223

2016年03月20日 | Sunday Song Book

2016年03月20日プレイリスト
「リクエスト特集」
1. LOVE SPACE / 山下達郎 "スペイシー"、"オーパス" '77
2. ALL DAY AND ALL OF THE NIGHT / THE KINKS '64
3. DON'T WANNA LET YOU GO / RODNEY FRANKLIN "LEARNING TO LOVE" '83
4. MIDNIGHT COWBOY / JOHN BARRY "MIDNIGHT COWBOY" '69
5. HELLO IT'S ME / TODD RUNDGREN '73
6. MOON RIVER / THE FOUR FRESHMEN "IN PERSON VOL.2" '63
7. LOVE AND A FRIEND / TONY BORDERS '68
8. PAPER DOLL / 山下達郎 "ゴー・アヘッド"、"オーパス" '78
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■内容の一部を抜粋
・近況
番組は前倒しで収録しているそうだ。ツアーは56本が終わってラストスパートに。今週は23日(水)、24日(木)がNHKホールで今回のツアー東京最終公演。

・PERFORMANCE 2015-2016
山下達郎デビュー40周年。「PERFORMANCE 2015-2016」は40th Anniversaryのツアー。35都市64公演で半年に渡るロング・ツアー「PERFORMANCE 2015-2016」。ツアーに関する詳細は特設サイトにて。
http://www.tatsuro.co.jp/live/

・リクエスト特集
今週はリクエスト大会。2月ぐらいからお便りがチェックできなくて鬼のように溜まっているという。このところ見に見えてリクエスト・カードが増えており、ツアーもちょっとタイトなスケジュールだったので、1月下旬から先週くらいまで来た中から選曲したそうだ。

・LOVE SPACE
1977年の『SPACY』から「LOVE SPACE」。

・ALL DAY AND ALL OF THE NIGHT
キンクスの1964年のセカンド・ヒットで全米7位、全英2位の「ALL DAY AND ALL OF THE NIGHT」。

・DON'T WANNA LET YOU GO
ロドニー・フランクリンはウェスト・コーストのピアニスト。いわゆるフュージョン、クロスオーバーERAの人。1983年のアルバム『LEARNING TO LOVE』に入ってる「DON'T WANNA LET YOU GO」。プロデュースド・バイ・スタンリー・クラーク。「リンドラムでやってる、'80年代初期のこの頃の流行りでございますが。ピアノ・ソロはとっても素晴らしいです」と達郎さん。

・MIDNIGHT COWBOY
1969年のジョン・シュレシンジャー監督作品『真夜中のカーボーイ』。「僕、何十回観ましたかね、アレ。最も好きな映画の一本ですが」と達郎さん。オリジナル・サウンドトラックはニルソンの「EVERYBODY'S TALKIN」がヒットしたおかげでゴールド・ディスクを獲得した。テーマ・ソング「MIDNIGHT COWBOY」はジョン・バリーの作曲でハーモニカはトゥーツ・シルマンス。

・HELLO IT'S ME
リクエストはトッド・ラングレンのナッズ時代の「HELLO IT'S ME」をお願いします、だったが、達郎さんは勘違いしてトッド・ラングレンの2回めのヴァージョンの「HELLO IT'S ME」を持ってきたそうだ。1973年にトッド・ラングレンのソロ作品として最大のヒットで全米5位。もともとは彼のいたバンド、ナッズのデビュー・シングルのB面だった。

・MOON RIVER
リクエストは達郎さんがお勧めするヴァージョンの「MOON RIVER」でというもの。ヘンリー・マンシーニの作品の中で最も音域の狭い曲。オードリー・ヘップバーンが歌えるように作ったという有名な曲。歌詞がものすごい抽象的だが名曲。1963年のフォー・フレッシュメンのライヴ・アルバム『IN PERSON, VOL.2』から「MOON RIVER」。「MOON RIVERは誰がなんと言おうとフォー・フレッシュメンです。生演奏でこのクオリティー」と達郎さん。フォー・フレッシュメンはヴォーカル・インストゥルメンタル・グループで、基本的にはベースとドラム(スネアとシンバルとちょっと)とギターにリード・ヴォーカルのボブ・フラニガンのトロンボーン。

・LOVE AND A FRIEND
サザン・ソウルにリクエスト。マッスル・ショールズのシンガー、トニー・ボーダーズについてはあまりよくわかってない人で1曲もヒット曲がない。1968年の作品で「LOVE AND A FRIEND」。

・蒼氓
15歳のリスナーから「『TREASURES』に入ってる蒼氓と『僕の中の少年』に入ってる蒼氓とでは時間が違うのですがそれはなぜでしょうか?」という質問。
「あのですね、『TREASURES』はベスト・アルバムなのでリミックスをしています。で『僕の中の少年』、もとのやつよりも、ちょっと短く作ってあるのは、時間が1枚組なので、ベスト・アルバムですので、ちょっと短く作る必要があったのでフェイドアウトを早くしました。でもミックス自体は僕は『僕の中の少年』のほうのミックスが今から聴くと好きですね。最初に作ったやつなのでやっぱり」と達郎さん。

・ライヴに関する質問
リスナーから「照明や音響の機械はある程度ホールの設備を使用するのですか? それともすべて自前で持ち歩くのでしょうか?」という質問。
音響、P.A.は持って入るそうだ。照明も差すもの、例えばバリライトは持ち込みだが、バトンといって上から吊るものはホールのものを使うとか。ピンスポットは大きいので持ち歩けずホールのものを使うのだという。

続いて「地方公演ではメンバーは現地集合ですか、それともまとまって移動するのでしょうか?」
まとまって移動するが、仕事がある人は後から来たりするそうだ。

更に「機材運搬のトラックは専用車ですか?」
「私はデコトラ嫌いなのでツアーの専用車ですけれども装飾は一切しません。プレーンなトラックでやっております。そういうの好きな人いるんですよね(笑)。僕は昔からアレです」と達郎さん。

・デジタル・プロセッシング
リスナーからデジタル・プロセッシングについての質問。
サンデー・ソングブックでオンエアする曲はすべてデジタル・プロセッシングしているとか。2000年くらいからで、それ以前はDATのテープにEQとかして、コンプとか、アナログでEQしていたけれど、プロツールスができてから今のやり方になったという。データはWAVで作ってTOKYO FMのハードディスクに流し込んでオンエアしているとか。今はまだ44.1kHzの16bitだけど、48kHzの16bitに変換しなければならないので、近いうちにそれに変わる方針。

・PAPER DOLL
1978年の『GO AHEAD!』から「PAPER DOLL」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2016年03月27日は、引き続き「リクエスト特集」
http://www.tatsuro.co.jp
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SOUND ANENUE 905 Motoharu Radio Show #24

2016年03月16日 | Motoharu Radio Show

2016/03/15 OnAir - 3rd. Week - 「ストーンズ・アンド・エッグス」特集
01.The Chemical Brothers:Let Forever Be
02.New Radicals:You Get What You Give
03.Elvis Costello:She
04.Red Hot Chili Peppers:Scar Tissue
05.G. Love & Special Sauce:Numbers
06.佐野元春:だいじょうぶ、と彼女は言った
07.佐野元春:驚くに値しない
08.佐野元春:君を失いそうさ
09.佐野元春:エンジェル・フライ
10.佐野元春:シーズンズ
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■内容の一部を抜粋
佐野元春 : こんばんは佐野元春です。この番組は東京赤坂TBSのスタジオからお届けしています。今週もやってきましたMotoharu Radio Show。待っていてくれたみなさん、どうもありがとう。「佐野元春'90年代アルバム特集」。今夜は1999年に出した通算12枚目のスタジオ・アルバム『Stones and Eggs』からの曲を最新リマスタリングで聴いていただきます。火曜の夜はMotoharu Radio Show。DJ、佐野元春でお送りします。

・Let Forever Be
番組前半は1999年にヒットした音楽を振り返る。「ケミカル・ブラザーズ。テクノとロック・ミュージックをいい感じにミックスした彼ら独特のサウンド。ビッグ・ビートですね」と元春。曲は「Let Forever Be」。

・You Get What You Give
米国、ロサンゼルスのバンド、ニュー・ラディカルズ。デビュー・アルバム1枚で解散したがこの曲はヒットした。

・She

佐野元春 : エルヴィス・コステロ、曲は「She」。ロマンティックな曲ですよね。オリジナルはフランスのソングライター、シャルル・アズナヴールの曲です。こちらオリジナルのレコードも素晴らしいので機会があったら是非聴いてみてください。番組前半は1999年のレコードを集めています。1999年といえば翌年2000年のミレニアム・イヤーを前にして何かと世間もざわざわしていたように思います。コンピューターの2000年問題とかありましたよね。この年に生まれたベイビーはミレニアム・ベイビー。現在は16歳ということになります。新しい世紀のはじまりということで世界のあちこちでお祝いのイベントがありました。そんなミレニアム・イヤーを控えて1999年。FMからはこんな曲がよくながれていました。

・Scar Tissue
・Numbers
レッド・ホット・チリ・ペッパーズの「Scar Tissue」とG.ラヴ&スペシャル・ソースの「Numbers」。

火曜の夜はMotoharu Radio Show。番組ではみなさんからリクエストをお待ちしています。聴きたい曲があれば是非リクエストをお寄せください。宛先はメール・アドレス mrs@tbs.co.jp 。

佐野元春 : さて番組ではここのところ毎週シリーズで僕のアルバムを特集させてもらっています。題して「佐野元春'90年代レコード特集」。自分の場合、代表曲と言えば'80年代の「SOMEDAY」それから'90年代の「約束の橋」になると思います。しかしソングライターとして充実してきたなと自分が思うのは'90年代の曲にあります。振り返って僕が'90年代に出したスタジオ・アルバムは全部で6枚。『TIME OUT!』、『sweet16』、『THE CIRCLE』、『FRUITS』、『THE BARN』、そして『Stones and Eggs』。番組では毎週、それぞれ一枚のアルバムを取り上げて、当時のことを振り返りながら、アルバムの曲を聴いていただいています。「佐野元春'90年代レコード特集」。今夜は僕が1999年に出したアルバム『Stones and Eggs』。 (パチンと指を鳴らす) このアルバムを特集します。まずはこの曲から。アルバムからシングル・カットされました。「だいじょうぶ、と彼女は言った」。

・だいじょうぶ、と彼女は言った

佐野元春 : 『Stones and Eggs』。このアルバムを一言で言うとしたら実験的なアルバム。そんなふうに言えると思います。ちょうどこの頃、自分のプライヴェート・スタジオを作りました。そのスタジオで実際、レコーディングして最終的にどんな仕上がりになるのか、ちょっと試してみたい、そんなふうに思いました。実際アルバムでは自分で演奏して、それをダビングして、歌って、ミックスして、ほとんどひとりで仕上げた曲も何曲かあります。いわゆるホーム・レコーディングですね。なぜそんなことをしたのかというと、この前のアルバム『THE BARN』、これがバンドの演奏を活かした究極のライヴ・レコーディングだったというのがあります。その反動として今度は全部自分がコントロールするサウンドを作ってみよう、そんなふうに思いました。ではここでアルバム『Stones and Eggs』から1曲聴いてください。演奏と歌と音のまとめをひとりでやってみた実験的な曲です。まぁ、なんていうか黒人やヒスパニックのラップ・ミュージックとは違う様式で作ってみたラップ・ミュージックです。今の世界何が起こったって驚くに値しないぜ、そんなちょっと斜に構えて歌ってみた曲聴いてみてください。「No surprise at all -驚くに値しない」。

・驚くに値しない-No surprise at all

佐野元春 : 今回このアルバムを改めて自分で聴いて感じたんですけれども、全体的に少しサイケデリックな感じがあります。歌の中の言葉と、それを運ぶサウンドですね、なにか普通の表現だと伝えきれないので、感覚を別のやり方で開いちゃったような、そんな感じです。次に聴いてもらいたいこの曲もそんなふうにしてできた1曲です。「君を失いそうさ」。曲の後半、メロトロンという'60年代ヴィンテージな電子楽器を使ってみました。この曲はドラムス、ベース以外、僕が演奏しています。アルバム『Stones and Eggs』から曲は「君を失いそうさ」。

・君を失いそうさ

火曜の夜はMotoharu Radio Show。番組ではみなさんからリクエストをお待ちしています。聴きたい曲があれば是非リクエストをお寄せください。宛先はメール・アドレス mrs@tbs.co.jp 。

佐野元春 : そうですね、この『Stones and Eggs』。自分のプライヴェート・スタジオでレコーディングした実験的なアルバムです。ただ楽器の演奏を含めて全部自分でやっちゃうと予想通りのものはできるんですが、それ以上のものはできない。ということで何曲かザ・ホーボーキングバンドのメンバーに手伝ってもらいました。次に聴いていただきたいこの曲「エンジェル・フライ」。なにか楽しいダンス曲がほしいなと思って書いてみました。ギターは佐橋佳幸くん。ごきげんなギターを弾きまくってくれました。アルバム『Stones and Eggs』から曲は「エンジェル・フライ」。

・エンジェル・フライ

佐野元春 : どうでしたか? 佐野元春'90年代レコード特集。その第六回目、今夜はアルバム『Stones and Eggs』を特集しました。気に入っていただけるとうれしいです。今夜番組でかけたのは最新リマスタリングの音で聴いていただきました。マスタリング・エンジニアはテッド・ジャンセン。ここ十年来一緒にやっている信頼できるマスタリング・エンジニアです。この佐野元春'90年代リマスタリング・シリーズですが、今月、ソニー・ミュージックから販売されます。かなりいい音になってるので、みなさんにも是非、僕の'90年代レコードのリマスタリング・アルバム、手に取っていただけたらなと思います。ここでもう一度番組からのインフォメーションです。

火曜の夜はMotoharu Radio Show。番組ではみなさんからリクエストをお待ちしています。聴きたい曲があれば是非リクエストをお寄せください。宛先はメール・アドレス mrs@tbs.co.jp 。

佐野元春 : 今夜は僕のアルバム『Stones and Eggs』を特集しました。アルバムが出たのは1999年。当時僕はソニー・レコーズのアーティストでした。振り返ってみると、この頃、音楽業界は大変な時期でした。ちょうどこの1999年を境にCDが売れなくなってきます。まぁ、正直にいって僕にとっては No surprise at all という感じだったんですけれども、やはりパートナーであるレコード・メーカーの友人たち、彼らがすっかり元気をなくしているのを見るのは辛かったですね。その後、僕は DaisyMusic という自分のレーベルを作ることになります。振り返ってみれば、結局、1999年に出したこの『Stones and Eggs』。このアルバムが僕にとってソニー・レコーズでの最後のアルバムとなりました。佐野元春'90年代レコード特集。アルバム『Stones and Eggs』から最後の1曲。「シーズンズ」。今夜はこの曲を聴いてお別れです。

・シーズンズ

佐野元春 : 今夜のMotoharu Radio Show、楽しんでいただけましたか? さて、リスナーのみなさんには贔屓にしていただいたこのMotoharu Radio Show。期間限定放送ということで来週3月22日の放送が最後となります。いよいよプロ野球開幕、そして春到来ですね。僕は35周年アニバサリー・ツアー。いよいよ残すところファイナル東京公演のみとなりました。ブライアン、ボブ、スーザン、エリックもいいですけれども、東京のみなさん、来週末26日、27日、東京国際フォーラム 2DAYS 。佐野元春 and The Coyote Grand Rockestra こちらもお忘れなく。DJ、佐野元春、ではまた来週。
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Sunday Song Book #1222

2016年03月14日 | Sunday Song Book

2016年03月13日プレイリスト
「棚からひとつかみ」
1. 希望という名の光 / 山下達郎 "レイ・オブ・ホープ"、"オーパス" '10
2. YOU DIDN'T HAVE TO BE SO NICE / THE LOVIN' SPOONFUL '66
3. A WORLD WITHOUT LOVE(LIVE) / PETER & GORDON '64
4. TELL ME WHEN / FREDDIE & THE DREAMERS "YOU WERE MAD FOR ME" '65
5. I'M IN LOVE / THE FOURMOST '65
6. DON'T LET THE SUN CATCH YOU CRYING / GERRY & THE PACEMAKERS '64
7. I GOTTA KEEP MY BLUFF IN / FREDDIE HUGHES '69
8. THE STREET GOT MY LADY / BILL BRANDON '76
9. DREAMING GIRL / 山下達郎 "コージー"、"オーパス" '96
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■内容の一部を抜粋
・近況
番組は割りと直近で収録しているという。けっこう長いツアーをやってきて、3月のあたまから京都、金沢、新潟二日とまわってきたそうだ。「京都は初めてのロームシアター。京都会館が改修になりましてきれいになりました。30数年ぶりの京都でのライヴでございましたけれども。今回50回目のライヴでしたが、すさまじいという形容の(笑)、お客さんの盛り上がり方でございました(笑)。白眉でありましたですね。大阪のお客さんもすごいですけれど京都はホントにすごかったですね(笑)。お出でいただきましたみなさまありがとうございます」と達郎さん。今週は14日(月)が佐賀市文化会館、16日(水)は大分のiichikoグランシアタ、そして生まれて初めて三重に行って18日(金)が三重県文化会館。今回のツアーいちばんの強行軍。

・PERFORMANCE 2015-2016
山下達郎デビュー40周年。「PERFORMANCE 2015-2016」は40th Anniversaryのツアー。35都市64公演で半年に渡るロング・ツアー「PERFORMANCE 2015-2016」。ツアーに関する詳細は特設サイトにて。
http://www.tatsuro.co.jp/live/

・棚からひとつかみ
今週はレギュラー・プログラム「棚からひとつかみ」。ワーナーから'60年代のブリティッシュのUKロックがどっと出たので、前半はそれを中心に。

山下達郎 : 東日本大震災5年経ちました。なかなか復興が思うように捗らないという情報がたくさん来ております。テレビなんかを見ましてもまだ18万人の方々が避難生活を送ってらっしゃいます。不自由な生活がもう5年以上続いております。まだ続くという説もありましてですね、なかなか各方面大変です。文句を言って批判するのは誰でもできますが、日本人がみんな力を出し合ってですね、自分の持分の中でできることを続けていくという、消極的かもしれませんけれども、私なんかはそうやって自分のライヴなり、なんなりで回してですね、少しでもお手伝いができればと考えております。

(お便りの紹介)

私、今年去年あたりライヴをやっていて、私自身も年を取ってきましたし、お客さんもだんだんお年を召してきましてですね、昔と歌の感じが違ってきてるといいましょうか、自分が歌を唄ってまして、昔は淡々としたといいましょうか、割とフラットな感じで、お客さんとですね、コール&レスポンスがありますが、最近は思い入れがすごく感じます。「希望という名の光」なんかを歌っていましてもですね、そうしたリアクションといいましょうか、昔より切実さといいましょうか、そういうものを気としてすごく感じる今日このごろであります。その分こっちもですね、いい加減な歌唄えないなというような、自分を律するといいましょうか、そういうような気をまた新たにしてですね、ライヴを続けております。引き続き残り10本ちょっとでございますけれども。お出でいただきますお客さま、お待ちしております。そういうわけで今日はたくさんリクエストいただきましたが、少しずつでもですね、各地の復興が進んでいくことを心よりお祈り申し上げております。もともとは2010年に発表した曲ですけれども、運命というのは不思議なものでありまして、震災以来いろいろなところでこの曲をですね、聴いていたというお便りをたくさんいただきました。ライヴの場でもそういうことをうかがいます。そういう歌となっていきます。人の心に少しでも届くように。希望という名の光。

・希望という名の光

・YOU DIDN'T HAVE TO BE SO NICE
ラヴィン・スプーンフルの1966年、全米10位、「DO YOU BELIEVE IN MAGIC」に続くセカンド・ヒットの「YOU DIDN'T HAVE TO BE SO NICE」。ラヴィン・スプーンフルの初期のレコードは音が悪くて、ステレオが変。この曲では真ん中にオケ、バンドがいて、ジョン・セバスチャンが左から出てくる。それで右からコーラスというめちゃくちゃ気持ち悪いステレオ。どうしょうもないのでオリジナル・シングルのモノラル・ミックス。これがトム・ダウドで録っていたらもっと歴史に残ったと思うんですが、と達郎さん。

イギリスのパーロフォン・レーベルがワーナーに転がり込んできて日本のディストリヴュートはワーナーミュージック・ジャパンになった。以来'60年代ブリティッシュ・ビートはこれでもかというぐらい出し続けている。いよいよ'60年代のブリティッシュ・ビートからピーター&ゴードン、ジェリー&ザ・ペースメイカーズ、そしてフレディ&ザ・ドリーマーズ、フォーモースト。今回はアメリカ盤仕様なのでこの仕様だとほとんどが日本初CD化となる。オリジナルの倍近い曲数をボーナス・トラックにしている。

・A WORLD WITHOUT LOVE(LIVE)
ピーター&ゴードンのデビュー・ヒットで、1964年の全英NO.1、全米NO.1、ポール・マッカートニーのペンになる「A WORLD WITHOUT LOVE」。邦題は「愛なき世界」。ボーナス・トラックにライヴ・ヴァージョンが入っている。1964年4月19日、ロンドンでのライヴ。

・TELL ME WHEN
フレディ&ザ・ドリーマーズはフレディがボードビリアンというか役者が半分入ってる人なので、ハーマンズ・ハーミッツと共にロック・ファンに全く人気がない。それでも当時はたくさんヒット曲がある。セカンド・アルバムの『YOU WERE MAD FOR ME』から「TELL ME WHEN」。先日の放送でアップルジャックスの「TELL ME WHEN」よりフレディ&ザ・ドリーマーズのほうが好きだと達郎さんが言ったのでこの曲。アップルジャックスの「TELL ME WHEN」のカヴァー。リアル・ステレオ・ヴァージョン。

・I'M IN LOVE
フォーモーストはリヴァプールの4人組のグループでブライアン・エプスタインがマネージメントを手掛けた。デビュー・ヒットの「HELLO LITTLE GIRL」はジョン・レノンが書いた曲で有名。達郎さんはセカンド・ヒットのほうが好きなので「I'M IN LOVE 」。1965年、全英17位。伊藤銀次さんが死ぬほど好きなグループ。

・DON'T LET THE SUN CATCH YOU CRYING
ジェリー&ザ・ペースメイカーズの1964年、全米4位、全英2位の「DON'T LET THE SUN CATCH YOU CRYING」。邦題は「太陽は涙が嫌い」。

・I GOTTA KEEP MY BLUFF IN
後半はソウルもの。フレディ・ヒューズはサンフランシスコで活動していた人。2010年にエースから全作品を集めたコンピレーションが出た。その中から1969年の「I GOTTA KEEP MY BLUFF IN」。

・THE STREET GOT MY LADY
ビル・ブランドンはアラバマ出身でマッスル・ショールズで名曲をたくさん出した。いわゆるサザン・ソウル系の人。1976年の「THE STREET GOT MY LADY」。ナッシュビルのレコーディング。

・DREAMING GIRL
少しずつ春の気配がしてきたので今日は明るめでこの曲。1996年のシングル「DREAMING GIRL」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2016年03月20日は、「リクエスト特集」
http://www.tatsuro.co.jp
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SOUND AVENUE 905 Motoharu Radio Show #23

2016年03月09日 | Motoharu Radio Show

2016/03/08 OnAir - 2nd. Week - 「ザ・バーン」特集
01.Counting Crows:Daylight Fading
02.The Wallflowers:6th Avenue Heartache
03.Uncle Tupelo:The Long Cut
04.Wilco:Far, Far Away
05.Son Volt:Cemetery Savior
06.佐野元春 and The Hobo King Band:風の手のひらの上
07.佐野元春 and The Hobo King Band:誰も気にしちゃいない
08.佐野元春 and The Hobo King Band:ヤング・フォーエバー
09.佐野元春 and The Hobo King Band:ヘイ・ラ・ラ
10.佐野元春 and The Hobo King Band:ロックンロール・ハート
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■内容の一部を抜粋
佐野元春 : こんばんは佐野元春です。この番組は東京赤坂TBSのスタジオからお届けしています。今週もやってきましたMotoharu Radio Show。待っていてくれたみなさん、どうもありがとう。番組前半はオルタナティヴ・カントリーの名曲集。そしてシリーズ「佐野元春'90年代アルバム特集」。今夜は1997年に出したアルバム『THE BARN』からの曲を最新リマスタリングで紹介します。火曜の夜はMotoharu Radio Show。DJ、佐野元春でお送りします。

・Daylight Fading
番組前半はオルタナティヴ・カントリーの名曲集。1曲目はカウンティング・クロウズ、1996年のレコード「Daylight Fading」。

・6th Avenue Heartache
ボブ・ディランの息子ジェイコブ・ディランのバンド、ウォール・フラワーズの1996年のレコド「6th Avenue Heartache」。

佐野元春 : カントリー・ミュージックというと日本ではあまり馴染みがありません。しかし米国ではカントリー・ミュージックというと自分たちの音楽だという、そんな思いがあると思います。日々の生活に根ざした歌ですね。アメリカ人がいちばんよく聴いてる音楽。それがカントリー・ミュージックです。そのカントリー・ミュージックは歴史の中でロック、ポップ、ジャズ、そしてブルースといった他のいろいろなジャンルの音楽と混ざり合って、今でも発展しています。中でもオルタナティヴ・カントリーと呼ばれたジャンル。'70年代のカントリー・ロック、そして'80年代のパンク・ロックを通ってきた新しい世代のカントリー・ミュージックが'90年代に出てきました。今夜のMotoharu Radio Show、番組前半はそんなオルタナティヴ・カントリーの名曲を聴いてみます。オルタナティヴ・カントリーというとまず聴いてみたいのはこのバンドですね。アンクル・テュペロ。後にサン・ボルトというバンドを組むジェイ・ファラー、そして後にウィルコを結成するジェフ・トゥイーディー。この二人がいたバンドです。ではそのアンクル・テュペロの曲、さっそく聴いてみたいと思います。1993年のレコードから曲は「The Long Cut」。

・The Long Cut

佐野元春 : Motoharu Radio Show、番組前半はオルタナティヴ・カントリーの名曲を集めています。今聴いたアンクル・テュペロ。オルタナティヴ・カントリーというかたちを最初に見せたバンドだと言われています。そしてこのアンクル・テュペロからはふたつのバンドが生まれます。ひとつはジェイ・ファラーが作ったサン・ボルト。そしてもうひとつはジェフ・トゥイーディーが作ったウィルコです。どちらも演奏力の高い素晴らしいバンドです。特にウィルコ。個人的にはソングライターのジェフ・トゥイーディーの曲が好きですね。ブライアン・ウィルソンやジョン・レノンから影響を受けたということ。実験的なサウンドの中にもポップなひらめきがあって聴いていてとても楽しいです。ではここでバンド、アンクル・テュペロから別れたふたつのバンド、ウィルコ、そしてサン・ボルト。それぞれのレコードを聴いてみます。ウィルコ、「Far, Far Away」。そしてサン・ボルト「Cemetery Savior」。2曲続きます。

・Far, Far Away
・Cemetery Savior

佐野元春 : さて番組ではここのところ毎週シリーズで僕のアルバムを特集させてもらっています。題して「佐野元春'90年代レコード特集」。自分の場合、代表的は何かと言われれば'80年代の「SOMEDAY」それから「アンジェリーナ」になると思います。しかしソングライターとして充実してきたなと自分が思うのはやはり'90年代の曲にあります。振り返って僕が'90年代に出したスタジオ・アルバムは全部で6枚。『TIME OUT!』、『sweet16』、『THE CIRCLE』、『FRUITS』、『THE BARN』、そして『Stones and Eggs』。番組では毎週、それぞれ一枚のアルバムを取り上げて、当時のことを振り返りながら、アルバムの曲を聴いていただいています。「佐野元春'90年代レコード特集」。今夜は僕が1997年に出したアルバム『THE BARN』。このアルバムを特集しています。まずはこの曲からアルバムの代表曲といっていいと思います。「風の手のひらの上」。

・風の手のひらの上

佐野元春 : このアルバムでヴァッキングを務めてくれたのはザ・ホーボーキングバンド。ギター : 佐橋佳幸、ピアノ : Dr.kyOn、ベース : 井上富雄、ドラムス : 小田原豊、そしてオルガン : 西本明。当時の僕にとって最強のヴァッキング・バンドでした。その彼らを連れて僕らは米国のウッドストックに行きます。そこで待っていてくれたのはプロデューサー、ジョン・サイモンです。知ってる方もいると思います。'60年代にザ・バンド、ジャニス・ジョップリン、そうしたアーティストをプロデュースした米国の名プロデューサーですね。彼のプロデュースのもとレコーディングしようということで僕らは米国に向かいました。ニューヨークから北にクルマで約3時間ぐらいのところでしたね。ベアズヴィルという街でした。そこで僕らは約一ヶ月間ぐらい滞在してレコーディングしました。1997年の夏のことでしたね。そこで作ったこのアルバム『THE BARN』。"THE BARN"というのは日本語でいうと「納屋」という意味だと思います。ちょうどレコーディングしていたスタジオが納屋を改造して作ったという話を聞いて、アルバム・タイトルはそのまんま"THE BARN"にしました。振り返ってみてこのレコーディングは本当に僕にとっていい経験になりました。レコーディングにはザ・バンドのガース・ハドソン、ラヴィン・スプーンフルのジョン・セバスチャンが参加してくれて楽しくセッションをしました。では音楽に戻って次に聴いていただきたいこの曲。ペダル・スチール・ギターをフィーチャーしたレコードなんですけれども、ミュージシャンはエリック・ワイズバーグですね。これまで多くのカントリー・ロックのセッションに参加しています。僕とホーボーキングバンドのレコード、アルバム『THE BARN』から曲は「誰も気にしちゃいない」。

・誰も気にしちゃいない

佐野元春 : ホーボーキングバンド、レコーディングしたこのとき、なんとバンドを結成してまだ一年目でしたけれども、今聴くとすでにバンドの方向性はしっかりと定まっていたんだなという感じですね。当時、自分が思っていたのはとにかくリアルなバンド・サウンドを奏でたいということでした。コンピューターやサンプリングされた音ではなく、バンドのよい演奏をみんなに楽しんでもらいたい、そんなふうに思っていました。打ち込み系の音楽が幅を利かせていた時代にあえてルーツ音楽に向かったという、若干天邪鬼な性格が出ちゃったかもしれません。とにかくこのアルバム『THE BARN』。ホーボーキングバンドがその後、ジャム・バンドへと発展していく、そのきっかけとなった大事なアルバムだといえます。ここで2曲聴いてください。「ヤング・フォーエバー」そして「ヘイ・ラ・ラ」。

・ヤング・フォーエバー
・ヘイ・ラ・ラ

佐野元春 : どうでしたか? 佐野元春'90年代レコード特集。その第五回目、今夜はアルバム『THE BARN』を特集しました。気に入っていただけるとうれしいです。今夜番組でかけたのは最新リマスタリングの音で聴いていただきました。マスタリング・エンジニアはテッド・ジャンセン。ここ十年来一緒にやっている信頼できるマスタリング・エンジニアです。今夜は僕が1997年に出したアルバム『THE BARN』を特集しましたけれども、大体このアルバムのリリックはウッドストックで書いたものが多いです。朝早く起きてウッドストックの森の中で書き上げたものが何曲かあります。今夜最後に聴いていただきたいこの曲もそんなふうにして作りました。実をいうとウッドストックに行く直前にとても悲しい出来事があったんですけれども、ウッドストックの森の中で少しずつ心が癒やされていったそんな経験もしました。この曲ではラヴィン・スプーンフルのジョン・セバスチャンがハーモニカと歌で参加してくれました。彼の素晴らしいハーモニカ・ソロに耳を澄ましてください。「ロックンロール・ハート」。今夜はこの曲を聴いてお別れです。

・ロックンロール・ハート

佐野元春 : 今夜のMotoharu Radio Show、楽しんでいただけましたか? 番組で紹介している佐野元春'90年代リマスタリング・シリーズ。今月、ソニー・ミュージックから販売されるということです。かなりいい音になってるので、みなさんにも是非、僕の'90年代レコードのリマスタリング・アルバム、手に取っていただけたらと思います。そして35周年アニバサリー・ツアーですね。いよいよ残すところ大阪と東京のみということ。チケットを持ってる方、是非、楽しみに待っていてくださいね。DJ、佐野元春、ではまた来週。
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Sunday Song Book #1221

2016年03月06日 | Sunday Song Book

2016年03月06日プレイリスト
「ひな祭り・GIRL SINGER・GIRL GROUP特集」
1. 復活LOVE / 嵐 2月24日発売
2. BOBBY'S GIRL / MARCIE BLANE '62
3. HEY, LITTLE STAR / ANN-MARGRET '63
4. NEVER THROW YOUR DREAMS AWAY / JOANIE SOMMERS '66
5. GONNA MAKE HIM MY BABY / APRIL YOUNG '65
6. HE'S A LOVER / TUTTI HILL '64
7. WHAT AM I TO DO / THE PARIS SISTERS '62
8. DON'T LAUGH IF I CRY AT YOUR PARTY / TAMIKO '64
9. YOU LET HIM GO AWAY / LIZ VERDI '64
10. リンダ / アン・ルイス '80
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■内容の一部を抜粋
・近況
3月に入って相変わらずツアーは続いているが残りは13本になったとか。番組は前倒しで収録していて、ちょうど2月27日の中野サンプラザが終わったところで収録しているそうだ。「先週も申し上げましたがサンプラザ、一体いつどうなるかわからないのでですね(笑)、気合を入れてやりました。気合を入れてやったので、帰りに打ち上げで喋ってしまいまして、そうなるとてきめんでございます(笑)。ちょっとお聞き苦しいですけれど、まぁ命に別状ございませんですので。サンプラお出で下さいましたお客さまありがとうございました」と達郎さん。今週は3月8日(火)、9日(水)、新潟県民会館。

・PERFORMANCE 2015-2016
山下達郎デビュー40周年。「PERFORMANCE 2015-2016」は40th Anniversaryのツアー。35都市64公演で半年に渡るロング・ツアー「PERFORMANCE 2015-2016」。ツアーに関する詳細は特設サイトにて。
http://www.tatsuro.co.jp/live/

・ひな祭り・GIRL SINGER・GIRL GROUP特集
毎年ではないけれど3月のあたまのこの時期、番組ではひな祭りにちなんでガール・シンガー、ガール・グループの特集を組んでいる。いわゆるガール・シンガー、ガール・グループというのは'60年代初期のアメリカのいわゆるアイドル歌謡のことを指すそうだ。2016年になると半世紀以上も前の事になるが音が残っているので今でも聴くことができる。根強いファンが沢山いるのでサンデー・ソングブックは「ひな祭り・GIRL SINGER・GIRL GROUP特集」。ネタはたくさんあるという。

・復活LOVE
嵐の2月24日発売のシングル「復活LOVE」。「テレビでダンス付きでお聴きをいただくとまた格別でございますが、こっちはラジオなので今日も音をお聴きいただきたいと思います」と達郎さん。作詞:竹内まりや、作・編曲:山下達郎。

・BOBBY'S GIRL
アメリカの'60年代初期にアイドル・ブームがあって、十代の女の子がたくさん出てきて、たくさんヒット曲がある。アメリカン・ポップスの全盛期で、ビートルズをはじめとするブリティッシュ・インヴェイジョンで、イギリス勢が大挙して押し寄せるまでは、ミドル・オブ・ロードのポップスの黄金時代があった。
マーシー・ブレインはブルックリン生まれ。ハイスクールを卒業したときにスカウトされて18歳でデビュー。「BOBBY'S GIRL」は1962年、全米3位のヒットになった。2005年ぐらいに出たCDがリアル・ステレオだった。

・HEY, LITTLE STAR
アン・マーグレットはスウェーデン生まれの女優、ダンサー。いちばん有名なのはエルヴィスとの共演で『VIVA LAS VEGAS』。アカデミーにも何度もノミネートされてる。たいへんダンスの上手いグラマーな女性。デヴィッド・ゲイツがアン・マーグレットに書き下ろした1963年の「HEY, LITTLE STAR」。彼女はこのとき22歳。

・NEVER THROW YOUR DREAMS AWAY
ジョニー・ソマーズがワーナーを辞めてコロンビアに移籍したときの作品にいいものがあるそうだ。2013年にコロンビア時代のアルバム『COME ALIVE!』がボーナス・トラック付きで発売された。達郎さんはボロボロのシングルしか持ってなかったが、そのアルバム『COME ALIVE! : THE COMPLETE COLUMBIA RECORDINGS』にはボーナス・トラックとしてアルバム『COME ALIVE!』時代のシングルが全部付いて、しかもリアル・ステレオで収められていたという。1966年のシングルで「NEVER THROW YOUR DREAMS AWAY」。作曲はジョー・レヴィン。アレンジはモート・ガーソン。

・GONNA MAKE HIM MY BABY
エイプリル・ヤングはフィラデルフィアのモデル。コロンビアで4枚のシングルを出している。フィラデルフィアの大プロデューサー、ジェリー・ロスの奥さんで、歌があまり上手くなくてもレコードが出せるという感じで、作家陣も豪華だった。1965年の「GONNA MAKE HIM MY BABY」はアンダース & ポンシアの作品。アレンジはジョー・レンゼッティ。プロデューサーはジェリー・ロス。達郎さんはジェリー・ロスの作る作品にものすごい影響を受けているとか。このエイプリル・ヤングのシングルも'80年代に必死になって探したけれど、とにかく高かったし、ようやく手に入れたシングルはボロボロで音がかろうじて聴けるというシロモノだったという。最近はCDで手軽にいい音で聴けるいい時代になったと達郎さん。

・HE'S A LOVER
デトロイトのエーロックというレーベルからたった一枚出たシングル「HE'S A LOVER」(1964年)。歌っているのはトッティ・ヒルというのかタッティ・ヒルというのかTUTTI HILL。ノーザン・ソウル系でイギリスではめちゃくちゃ高いが、最近ではこういうものでもCDで聴ける時代になった。曲を書いてプロデュースしているのはロナルド・ミラーとリー・ポーター。この曲はのちにメアリー・ウェルズがカヴァーして、そのシングルも高いそうだ。

・『PLEASURE』と『COLORS (with Horns &Strings) 』ハイレゾ配信
達郎さんのツアーに参加しているサックスの宮里陽太さんのアルバム『PLEASURE』(2014年発売)と、アルバム『 COLORS (with Horns &Strings)』(2015年発売)の2枚が3月2日より配信及び、「ハイレゾリューション・オーディオ音源(96kHz/24bit FLAC)」配信がはじまった。通常配信はiTunes、レコチョクほか、ハイレゾ配信はmora、e-onkyoほかで配信中。詳しくはワーナーの宮里陽太スペシャル・サイトにて。
http://wmg.jp/artist/miyazatoyota/news_68919.html

・眠るときの音楽
リスナーから「達郎さんは寝るときに音楽を聴きますか?」という質問。
「わたくしはヘッドフォンかけたまましばしば、というかほとんどそれで寝てしまいます。ツアーのときは(笑)、特にそうですね。ヘッドフォンが枕代わりというですね。危ない世界でございます」と達郎さん。

・WHAT AM I TO DO
フィル・スペクターのプロデュースで名高いパリス・シスターズ。1962年のシングル「LET ME BE THE ONE」のB面「WHAT AM I TO DO」。長らくCDにならなかったが2007年のCDでようやく聴けるようになった。ザ・パリス・シスターズはプリシラ、アルベス、シェリルの三姉妹。9歳の頃から芸能界で活動していてクラブで歌ってるところをレスター・シルにスカウトされてデビュー。「I LOVE HOW YOU LOVE ME」という大ヒットをモノにした。「WHAT AM I TO DO」はドク・ポーマスとフィル・スペクターの共作。

・YOU LET HIM GO AWAY
レコード・コレクターズ誌の「私の収穫」に今年もリクエストが来ているそうだ。達郎さんはこのところジョージ・カーものを選んでいる。2015年は「YOU LET HIM GO AWAY」。ジョージ・カーが曲を書いて歌っているのはタミコ。山下家の犬と同じ名前だとか。タミコはのちのタミコ・ジョーンズ。彼女は日本人の血が入ってるのでタミコという名前が付いている。1964年にアトコで出したシングル「YOU LET HIM GO AWAY」。この当時、ジョージ・カーはモータウン系のスタッフ・ライターをやっていた。ジョージ・カーのサウンド・エフェクター好きがもうこの時代からはじまっていて、電話の音ではじまるといういかにもジョージ・カーらしい一曲。

・YOU LET HIM GO AWAY
「YOU LET HIM GO AWAY」。イギリスのノーザン・ソウル界ではこのシングルも異常に高い。達郎さんはずいぶんと若い頃に3ドルぐらいで手に入れたとか。歌っているのはリズ・ヴェルディ。CBSからこれ一枚しか出していない。1964年のシングルで彼女はこのとき17歳。17歳にしてはとても大人びた声で、曲を書いてるのは妹のB・ヴェルディと資料には書いてあるそうだ。

・リンダ
アン・ルイスさんの1980年のヒット・シングル「リンダ」。作詞作曲はまりやさんでコーラスは達郎さん。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2016年03月13日は、レギュラープログラム「棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
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SOUND AVENUE 905 Motoharu Radio Show #22

2016年03月03日 | Motoharu Radio Show

2016/03/01 OnAir - 1st. Week - 「フルーツ」特集
01.Jamiroquai:Virtual Insanity
02.Simply Red:Never Never Love
03.Sheryl Crow:If It Makes You Happy
04.Kula Shaker:Grateful When You're Dead / Jerry Was There
05.Ben Folds Five:Jackson Cannery
06.佐野元春:楽しい時
07.佐野元春:ヤァ! ソウルボーイ
08.佐野元春:すべてうまくはいかなくても
09.佐野元春:天国に続く芝生の丘
10.佐野元春:経験の唄
11.佐野元春:霧の中のダライラマ
12.佐野元春:そこにいてくれてありがとう-R・D・レインに捧ぐ
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
佐野元春 : こんばんは佐野元春です。この番組は東京赤坂TBSのスタジオからお届けしています。今週もやってきましたMotoharu Radio Show。待っていてくれたみなさん、どうもありがとう。今夜は僕が1996年に出したアルバム『FRUITS』からの曲を特集します。ちょうど最新リマスタリングの音が上がってきました。ごきげんな音に仕上がってるので是非みなさんにも聴いていただきたいと思います。火曜の夜はMotoharu Radio Show。DJ、佐野元春でお送りします。

・Virtual Insanity
ジャミロクワイの1996年のレコード「Virtual Insanity」。ヴォーカリスト、ジェイソン・ケイのバンド。'70年代のニュー・ソウルをベースに現代的なリリックを乗っけていた。「日本のメディアにもよく出ていたので知ってる人も多いと思います」と元春。

・Never Never Love
1996年のシンプリー・レッドのレコード「Never Never Love」。

佐野元春 : ジャミロクワイ、そしてシンプリー・レッド。それぞれに1996年に出たヒット・レコードを聴いてみました。1996年というと今からちょうど20年前、みなさんはどんなふうに過ごしていましたか? ちょっと調べてみたんですが、ちょうどこの年辺りからインターネットがはじまってます。そうですね、僕も自分のホームページをはじめたのがこの1996年でした。みなさんもよく知っているヤフー・ジャパンですね。日本で初めてのポータルサイト、このサービスがはじまったのも同じ年1996年ということです。とはいっても調べてみたら当時日本でのインターネットの普及率は人口の大体3%ということなので、まだまだみんなが使うというには程遠い時代でした。そんな1996年、当時ラジオではこの曲がよくかかっていましたね。シェリル・クロウ、曲は「If It Makes You Happy」。

・If It Makes You Happy

・Grateful When You're Dead / Jerry Was There
英国のバンド、クーラ・シェイカーが伝説のバンド、グレイトフル・デッドをリスペクトした「Grateful When You're Dead / Jerry Was There」。

・Jackson Cannery
ベン・フォールズ・ファイブの「Jackson Cannery」。

佐野元春 : さて聴いていただいてるこのMotoharu Radio Show。期間限定の放送ということで、残すところあと4回となりました。そこで番組の内容なんですが、ちょっと僕からの希望もありまして、残る週何回かに分けて僕のアルバムを特集させてもらってます。題して「佐野元春'90年代レコード特集」。振り返って僕が'90年代に出したスタジオ・アルバムは全部で6枚。『TIME OUT!』、『sweet16』、『THE CIRCLE』、『FRUITS』、『THE BARN』、そして『Stones and Eggs』。毎週、それぞれ一枚のアルバムを取り上げて、当時のことを振り返りながら、アルバムの曲を聴いていただいています。この機会なんで是非、そうですね15歳から25歳くらいの若いリスナーのみなさんにも僕の音楽を楽しんでもらえたらいいなと思っています。佐野元春'90年代レコード特集。今夜は僕が1996年に出したアルバム『FRUITS』、このアルバムを特集します。アルバム『FRUITS』、まずはこの曲から「楽しい時」。

・楽しい時

佐野元春 : 「楽しい時」。このレコードにはブラス・セクションで東京スカパラダイスオーケストラが参加してくれました。とても楽しいセッションでしたね。この後に行った全国ツアーでも彼らと一緒だったんですけれども、とにかく明るくて笑いの絶えないツアーでした。聴いていただいてるアルバム『FRUITS』。それまで一緒にやっていたバンド、ザ・ハートランド。そのバンドが解散したあとで作った最初のレコードでした。レコーディングにはいろいろなミュージシャンが参加してくれました。中でもキーボードのDr.kyOn、ギター : 佐橋佳幸、ベース : 井上富雄、そしてドラムス : 小田原豊。彼らは後にザ・ホーボーキングバンドという僕にとって最強のバッキングバンドになります。正にこのアルバムのレコーディングがきっかけで彼らとの出会いがありました。ではそのアルバム『FRUITS』から曲は「ヤァ! ソウルボーイ」、そして「すべてうまくはいかなくても」。2曲聴いてください。

・ヤァ! ソウルボーイ
・すべてうまくはいかなくても

佐野元春 : 佐野元春'90年代レコード特集。今夜は1996年に出したアルバム『FRUITS』を特集しています。とにかく前のバンドが解散してから二年くらい経っていてようやく実現したアルバムでしたね。今、手元に当時のレコード会社の宣伝文句があるのでちょっと読んでみたいんですが「人生のフルーツ。時には甘く、時にはほろ苦く。全17曲。このアルバムはポップの傑作だ」ということ。まぁ、そうですね、自分で言うとちょっと恥ずかしい気がしますが。僕が自分でこのアルバムについて説明するとしたら「ひとりビートルズ『WHITE ALBUM』」。そんなふうに言いたいですね。ビートルズの『WHITE ALBUM』をご存じの方は言うまでもないですが、いろいろなジャンルの音楽が一枚のアルバムの中に収まっています。このアルバム『FRUITS』もポップ、ロック、ジャズ、フォーク、そしてスポークンワーズ。いろいろな音楽が詰まっています。いってみればくだもの屋さんの軒先のような感じですね。とにかく自分の音楽の引き出しを目一杯開けてみたというそんなアルバムです。そして思い出すのはこのアルバムは僕の母親に捧げたアルバムでもあります。ちょうどこのアルバムを作る一年前、母親が亡くなりました。僕にとって常に大きなインスピレーションを与えてくれたそんな存在でしたから、亡くなったときには本当に悲しい気持ちでいっぱいになりました。 (パチンと指を鳴らす) そんな個人的なこともありつつはじまったアルバム『FRUITS』のレコーディング・セッション。音楽に戻って、先ほど母親の話をしましたが、実をいうと父親と一緒になるとき、ちゃんと結婚式を挙げていなかったという話を聞いて、じゃあ歌の中で式を挙げようということで書いた曲「天国に続く芝生の丘」。続いてウィリアム・ブレイクのポエトリーに刺激されて書いた曲「経験の唄」。アルバム『FRUITS』から2曲聴いてください。

・天国に続く芝生の丘
・経験の唄

佐野元春 : どうでしたか? 佐野元春'90年代レコード特集。その第四回目、今夜はアルバム『FRUITS』を特集しました。気に入っていただけるとうれしいです。今夜番組でかけたのは最新リマスタリングの音で聴いていただきました。マスタリング・エンジニアはテッド・ジャンセン。ここ十年以来一緒にやっている信頼できるマスタリング・エンジニアです。この佐野元春'90年代リマスタリング・シリーズですが、3月にソニー・ミュージックから販売されるということ。本当にいい音になってるので、僕もとてもうれしいです。みなさんも僕の'90年代レコードのリマスタリング・アルバム、是非気にかけていてください。ここで番組からのお知らせです。

火曜の夜はMotoharu Radio Show。番組ではみなさんからリクエストをお待ちしています。聴きたい曲があれば是非リクエストをお寄せください。宛先はメール・アドレス mrs@tbs.co.jp 。番組からのインフォメーションでした。

佐野元春 : 今夜は僕が1996年に出したアルバム『FRUITS』を特集しました。みなさんはミュージック・マガジンという雑誌を知ってるでしょうか? このアルバムはそのミュージック・マガジン誌で確か年間ベスト・アルバムに選ばれたんじゃないかと思います。一生懸命作ったのでとてもうれしかったのを覚えています。ではアルバム『FRUITS』。特集最後の曲。2曲メドレーですね。「霧の中のダライラマ」そして「そこにいてくれてありがとう」。今夜はこの曲を聴いてお別れです。

・霧の中のダライラマ
・そこにいてくれてありがとう-R・D・レインに捧ぐ

佐野元春 : 今夜のMotoharu Radio Show、楽しんでいただけましたか? 番組では専用のアプリケーションを用意しています。アプリケーションはすべて大文字でMRSですね。MRS で検索してダウンロードしてみてください。来週ですけれども'90年代レコード特集、来週はバンドと一緒にアメリカに渡って作ったアルバム『THE BARN』を特集します。DJ、佐野元春、ではまた来週。
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