Sunday Song Book #1181

2015年05月31日 | Sunday Song Book

2015年05月31日プレイリスト
「犬の歌で棚からひとつかみ」
1. 本気でオンリー・ユー (LET'S GET MARRIED) / 竹内まりや "ヴァラエティー" '84
2. BLACK DOG / LED ZEPPELIN "IV (Untiteled)" '71
3. BULLDOG / THE VENTURES "IN JAPAN" '65
4. HOUND DOG / BIG MAMA THORNTON '53
5. I WOULDN'T TREAT A DOG (THE WAY YOU TREATED ME) / BOBBY BLAND "DREAMER" '74
6. BUY ME A HOUND DOG / JIMMY REED "SOULIN'" '68
7. DOGS / THE WHO '68
8. 捨てられた仔犬のように / ザ・キング・トーンズ '68
9. マイ・ガーディアン・エンジェル(TV SIZE)/ 山下達郎 "京都人情捜査ファイル" '15
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■内容の一部を抜粋
・近況
「5月の上旬はシュガーベイブの『SONGS』のアルバムの『SONGS -40th Anniversary Edition-』、それのいろいろ作業をしておりましたが、ようやく完成をいたしました。来週(6月)7日に詳しいインフォメーションを申し上げます。ちょっと一休みしてですね(笑)、いろいろと地方へ行ったりしましたが、またスタジオに戻りまして、引き続きいろいろと曲書き、また入ってきますので、そういうような作業をしつつ、スタジオ仕事をやってる今日この頃でございます」と達郎さん。
番組は前倒しで収録しているそうだ。

・犬の歌で棚からひとつかみ
先週、先々週は「猫の歌で棚からひとつかみ」をやったので今週は犬だろうということで「犬の歌で棚からひとつかみ」。達郎さんはどちらかというと猫派より犬派なので「犬の歌で棚からひとつかみ」をやってみようということになったそうだ。

・本気でオンリー・ユー (LET'S GET MARRIED)
犬派と言ってる割に犬の歌が一曲もないという達郎さん。動物の歌は一曲もないという。そんなわけで今週もこじつけで選曲。まりやさんの1984年のアルバム『VARIETY』に入ってる「本気でオンリー・ユー (LET'S GET MARRIED)」。間奏の前"You & me in a small house with a dog"のところで達郎さんが犬の鳴き声を出している。ジューンブライド直前ということもあるとか。

・BLACK DOG
犬のタイトルがついた曲といえばこれ。レッド・ツェッペリンの1971年の4th Album、タイトルのついてないアルバム(『IV (Untiteled)』)はアメリカだけで実に1600万枚売れたという。ビルボードのロング・チャート259週なのに1位を取れなかったという不思議なアルバム。何れにしても傑作アルバムの1曲目「BLACK DOG」。アメリカではシングル・カットされて全米15位まで上がった。ハードロックはCDでかけても面白くないので今日はオリジナルLPからデジタル・プロセッシング。曲中に一度も"BLACK DOG"という言葉は出てこない。レッド・ツェッペリンは研究が進んでるので調べてみると、"BLACK DOG"には「意気消沈」とか「落ち込む」という意味があり、「人生の中で例えば女の子を獲得するとかいうことはなかなか思い通りにはいかない」というような歌だと言われている。

・BULLDOG
ヴェンチャーズの1965年のアルバム『IN JAPAN』から「BULLDOG」。もともとはファイア・ボールズというニューメキシコのインスト・グループの1960年のヒット曲だが、圧倒的にヴェンチャーズのほうが優れてる。特にライヴ演奏は素晴らしい。

・HOUND DOG
猫の歌は直接的に猫のことを歌ってる歌が多いけれど、それにひきかえ犬の歌は圧倒的に比喩的な歌が多い。1953年、R&Bのチャートで7週間1位を続けたビッグ・ママ・ソーントンのあまりにも有名な「HOUND DOG」。のちにエルヴィス・プレスリーががカヴァーしてメガ・ヒットになった。ビッグ・ママ・ソーントンは女性からの歌で女たらしの男に「あんた女たらしなだけだ 泣き喚いてるだけのただの犬だ」と罵倒している。エルヴィスのヴァージョンは男性からで歌詞が違う。

・I WOULDN'T TREAT A DOG (THE WAY YOU TREATED ME)
ボビー・ブランドの1974年のアルバム『DREAMER』からシングル・カットされて全米ソウル・チャート3位の「I WOULDN'T TREAT A DOG (THE WAY YOU TREATED ME)」。"お前が俺にしたようなことを 俺は犬にはしないだろう"という自虐的な歌。「別れた恋人の仕打ちにそれでも俺は諦めきれない」という弱い男の歌だとか。

・デビュー40周年記念企画・第2弾「山下達郎・オールリクエスト」
達郎さんは1975年4月25日にナイアガラ・レーベル第一弾アルバムとして発売されたシュガーベイブの『SONGS』でデビュー。今年でデビュー40周年を迎えた。この番組でもデビュー40周年記念企画・第2弾「山下達郎・オールリクエスト」を6月14日にオンエア。要するに聴取率週間なので特集することになった。今回は「Your Favorite~あなたの好きな山下達郎」と題して2012年以来3年ぶりの山下達郎特集。達郎さんの楽曲の中で「初めて聴いた曲」、「初めて買ったレコード、CD」、「大切な人と聴いた思い出の1曲」などの楽曲にまつわるエピソードとともにリクエストを5月31日からハガキとメールで募集。メールの宛先は tatsuro@tfm.co.jp 。詳しい情報はワーナーの山下達郎のサイトで。
http://wmg.jp/tatsuro/

・ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男
昨日5月30日から映画『ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男』が公開されてる。
http://jamesbrown-movie.jp

「素晴らしいですよ。どうぞご覧ください。あんまり封切館が多くないのがよくないですけれども」と達郎さん。

リスナーから「JBのアルバムたくさんあり過ぎて何から聴けばいいのかわかりません。達郎さんのお勧めがあれば教えてください」というお便り。
「ジャームス・ブラウンはアルバム・アーティストじゃないので、基本的にシングル・アーティストなので、シングルのベストものじゃないとジェームス・ブラウンを本当に楽しめません。なかなか曲が多いので難しいんですが一コ選べて申しましたら1991年に出ましたボックス・セット『STAR TIME』、今でも現行商品として輸入盤ですけれども存在してます。Amazonを見ますと4812円と書いてますね。これが今でもジェームス・ブラウンのボックス・セットではベストだと自分では思います。全盛期のいちばんいい時期のジェームス・ブラウンの作品が過不足なく入っております。全盛期を楽しむならこれだと思います。CD4枚組。ユニバーサル日本はもう出てないでしょ。ポリドールの向こうのインポート盤ですね。これがいいと思います。よしなにひとつ」と達郎さん。

・BUY ME A HOUND DOG
犬の歌はブルースでもいいのがたくさんある。ジミー・リードの1968年のアルバム『SOULIN』に入ってる「BUY ME A HOUND DOG」。

・DOGS
ザ・フーのメンバーは犬好きなんだとか。1968年にシングル・オンリーでリリースされた「DOGS」。歌詞はドッグ・レースと女の子の付き合いをかけてるようなイギリス人らしい作品。全英25位。

・捨てられた仔犬のように
キング・トーンズ1968年の大ヒット・ナンバー「グッド・ナイト・ベイビー」のB面に入ってる「捨てられた仔犬のように」。

・ネクタイ、名刺
リスナーから「達郎さんはどういうときにネクタイをしますか? ミュージシャンと書いた名刺をお持ちなんですか?」という質問。
ちゃんとしたレストランに行くときはスーツを着てネクタイを締めるそうだ。名刺は持たないとか。21歳の頃、CMで一生懸命働いてたときに名刺を作ったことがあるそうだが、お世話になった広告代理店の方に「山下さん、ミュージシャンは名刺を持っちゃいけないよ。ミュージシャンは自分の顔で勝負しなければならないんだ」というサジェスチョンを受けて、それ以来40年近く名刺を持たないで生きて来たという。

・マイ・ガーディアン・エンジェル(TV SIZE)
テレビ朝日系のドラマで木曜ミステリー『京都人情捜査ファイル』の主題歌「マイ・ガーディアン・エンジェル」。まだTVサイズしかオンエアできない。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2015年06月07日は、「リクエスト特集」
2015年06月14日は、デビュー40周年企画「Your Favorite~あなたの選ぶ山下達郎オールリクエスト」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Song Book #1180

2015年05月24日 | Sunday Song Book

2015年05月24日プレイリスト
「猫の歌で棚からひとつかみ(邦楽編)」
1. 光と君へのレクイエム / 山下達郎 '13
2. 猫が横切った / THE BIRTHDAY "NIGHT ON FOOL" '08
3. ねこ / 吉田美奈子 "扉の冬" '73
4. 僕と君と猫 / 遠藤賢司 "嘆きのウクレレ" '72
5. 天使の猫 / 斉藤和義 "和義" '13
6. ぼくの目は猫の目 / 忌野清志郎 "メンフィス" '92
7. 猫になる / 空気公団 "くうきこうだん" '99
8. 猫騒動 / コロムビア・アイキー・コルテット(中野忠晴)'33
9. 夏への扉 / 山下達郎 "RIDE ON TIME" '80
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■内容の一部を抜粋
・近況
「私、おかげさまでシュガーベイブの40周年記念アルバム『SONGS -40th Anniversary Edition-』。だいたい目処がつきましたが、この番組で申し上げておりますように大幅に当初の予定と違う出来になりました。最終決定を今やっておりますがですね。6月7日に具体的な内容を申し上げたいと思います。もうしばらくお待ちください。前二回リマスタリングしましたが、それと比べましても、あっと驚く大きな変化でございます。ご期待の上(笑)、お待ちいただきたいと思います」と達郎さん。

『SONGS -40th Anniversary Edition-』が一段落したのでテレビ朝日系でオンエアされてる『京都人情捜査ファイル』の主題歌「マイ・ガーディアン・エンジェル」のフル・ヴァージョンのミックスとダビングを行うそうだ。

・猫の歌で棚からひとつかみ
リスナーからの要望に応えて「猫の歌で棚からひとつかみ」。先週は洋楽編だったが今週は邦楽編。

・光と君へのレクイエム
達郎さんはどちらかというと犬派なので猫をテーマにした歌はひとつもない。2013年の秋にリリースしたシングル「光と君へのレクイエム」は松本潤さん、上野樹里さん主演の映画『陽だまりの彼女』のテーマ・ソング。この映画は猫が大変重要な役割を占める映画なのでこじつけてオンエア。リクエストも集まっているとか。

・猫が横切った
達郎さんの好きなTHE BIRTHDAY。2008年のアルバム『NIGHT ON FOOL』に入ってる「猫が横切った」。

・ねこ
達郎さんの世代で猫の歌というと吉田美奈子さんの1973年のファースト・ソロ・アルバム『扉の冬』に入ってる「ねこ」。キャラメルママの名演とともに歴史に残るアルバム。「ねこ」の細野晴臣さんのベースは今聴いても素晴らしいと達郎さん。

・「黒ネコのタンゴ」を頑なに拒まれる理由は?
リスナーからの質問で「黒ネコのタンゴ」を頑なに拒まれる理由は?
「シャレです、シャレ。最近は何かちょっときついことを言うと、すぐアレですね。世の中がささくれ立っていますね。シャレが通じねぇっていうやつ」と達郎さん。「黒ネコのタンゴ」はどこでもかかるので、どこでもかからない曲をかけるのがサンデー・ソングブック。

・僕と君と猫
達郎さんの世代で猫好きといえば遠藤賢司 さん。あらゆる歌で猫が出てくる。代表作の「カレーライス」にも出てくる。どの曲でもいいれけど今日は1972年のアルバム『嘆きのウクレレ』に入ってる「僕と君と猫」。ドラムスは林立夫さん、ベースは後藤次利さん、ピアノは松任谷正隆さんなのでフォージョーハーフ。この一年後にキャラメルママになる。遠藤賢司さんは昔、渋谷の道玄坂でカレー屋さんをやっていて、達郎さんも何度も伺ったことがあるそうだ。とても気立てのいい、やさしい猫好きらしい人なんだそうだ。こういう曲をかけるとその頃のことを思い出すという。

・天使の猫
2013年の斉藤和義さんのアルバム『和義』から「天使の猫」。達郎さんと斉藤和義さんは知り合いでツアー先なんかで会ったりするとか。「たいへん卓越したギタリスト、シンガー・ソングライターでございます」と達郎さん。ドラムは斉藤和義さん自身の演奏。

・犬の歌で棚からひとつかみ
来週は猫をやったので犬だろうということで「犬の歌で棚からひとつかみ」。来週は細かい仕事があるので前倒しで収録する予定。今からリクエストしても間に合わないかもしれないが6月に入ったらリクエスト特集をする予定。

・SONGS -40th Anniversary Edition-
1975年4月25日にナイアガラ・レーベル第一弾アルバムとして発売されたシュガーベイブの『SONGS』が40周年を迎えるので『SONGS -40th Anniversary Edition-』が発売になる。『SONGS』は1994年にCD化して、その後2005年に30th Anniversary Editionが発売。これまで二度CDになっている。当初は最新リマスター盤の通常盤と、ボーナス・トラックを収録したボーナス・ディスクが付いた二枚組仕様の初回盤で計画していたが、作業をしているうちにいろいろとアイディアが出てきて予定が変わってしまった。今、大幅改編に着手していて最終決定がまだ出てない。詳しい情報は6月7日にこの番組で告知するかたちで全貌を明らかにする。かなり大胆な企画になるという。

・ぼくの目は猫の目
忌野清志郎さんも猫の好きな人。でも犬も好き。清志郎さんの猫の歌といえば1992年にメンフィスに行ってブッカーTとMG'Sとレコーディングしたアルバム『MEMPHIS』に入ってる「ぼくの目は猫の目」。

・猫になる
空気公団は昔、達郎さんの事務所に所属していたのでデビュー時は仲良しだったそうだ。不思議な音楽を作るグループで、はじめは4人だったが今は2人でやってる。歌ってる山崎ゆかりさんはとっても才能のある人。1999年のデビュー・アルバム『くうきこうだん』に入ってる「猫になる」。

・猫騒動
リスナーからゴスペラーズの「猫騒動」にリクエスト。この「猫騒動」は1933年(昭和8年)の中野忠晴さんがオリジナル。この人は日本のヴォーカル・グループの始祖と言われる方。ミルス・ブラザーズにものすごく影響を受けてアカペラのヴォーカル・グループをはじめた人。戦後は歌謡曲の作曲家として「おーい中村君」など有名な曲を書いている。今日は中野忠晴さんのオリジナルでコロムビア・アイキー・コルテット名義の「猫騒動」。「昭和8年でこれだから一種の実験音楽ですね、当時の」と達郎さん。

・夏への扉
達郎さん自身の数少ない猫の歌。ロバート・ハインラインの小説『夏への扉』を歌にしたもので、もともと難波弘之さんのソロ・アルバムに書き下ろした曲。達郎さん自身もセルフ・カバーしていて1980年のアルバム『RIDE ON TIME』に収録している。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2015年05月31日は、「犬の歌で棚からひとつかみ」
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Sunday Song Book #1179

2015年05月17日 | Sunday Song Book

2015年05月17日プレイリスト
「猫の歌で棚からひとつかみ(洋楽編)」
1. マイ・ガーディアン・エンジェル(TV SIZE)/ 山下達郎 "京都人情捜査ファイル" '15
2. THE CAT / JIMMY SMITH '64
3. WHAT'S NEW PUSSYCAT? / TOM JONES '65
4. NASHVILLE CATS / THE LOVIN' SPOONFUL '66
5. LOVE KITTEN / NOREEN CORCORAN '63
6. BLACK CAT MOAN / DON NIX & FRIENDS "GOING DOWN" '02
7. OLD BLACK CAT BLUES(JINX BLUES)/ KOKOMO ARNOLD '35
8. PUSSYCAT / SYLVIA "SWEET STUFF" '76
9. YEAR OF THE CAT / AL STEWART '76
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■内容の一部を抜粋
・近況
ここのところシュガーベイブの『SONGS -40th Anniversary Edition-』の企画をいろいろと練ってるという。最終決定までにはまだ時間がかかりそうだけど、かなり大きな変化があったとか。これまで1994年に一回と、2005年に大滝詠一さんが自分でリマスターした30th Anniversary Editionのリイシューがあるけれど、この2枚より大幅に内容を変えようということで話し合っており、それもとんでもないことになる可能性が出てきて、今週はまだ何も言えないが来週になると具体的な決定が出ることになりそう。「従いまして今(『SONGS -40th Anniversary Edition-』は)7月8日の発売を予定していましたが、ちょっと遅れる見込みです。まぁ別に新譜じゃありませんのでですね、40周年ですので、半分道楽みたいなものですから。少々遅れてもしっかりとしたものを出して、これが最終ヴァージョンになりますので、キチッと時の試練に耐える、将来に耐えるアイテムにしようかなと思って、鋭意やっておりまして。毎日毎日(笑)、リマスターのCDを聴いて耳がウニになっております」と達郎さん。

・猫の歌で棚からひとつかみ
ここのところNHK-FMでサーフィン・ホットロッドとか先週はワン・コード・ソングとか変なのばっかりやってるが、段々エスカレートして、そもそもは春先に未年にちなんで羊の歌の特集をやったところ、リスナーからの要望が増えて、それに乗って今週は猫の歌。未年、午年というのはあるけれど猫年はないので猫の歌。今週は猫の歌をいろいろと集めて「猫の歌で棚からひとつかみ」。

・マイ・ガーディアン・エンジェル(TV SIZE)
テレビ朝日系のドラマで木曜ミステリー『京都人情捜査ファイル』の主題歌「マイ・ガーディアン・エンジェル」。高橋克典さん主演で、京都を舞台に実際に実在する警察組織で犯罪被害者支援室、被害者のメンタリティをフォロー・アップする組織で奮闘する警察官の職員の姿を描いたドラマ。
まだフルサイズのミックスが終わってないので今週はテレビ・サイズをオンエア。「マイ・ガーディアン・エンジェル、ガーディアン・エンジェルは守護神という意味ですけれども。警察もののドラマなのでそのような雰囲気に合うような曲にしました。ちょっといつもの曲調と違いますが、'70年代のマイアミ・ソウルとかそういう感じで自分は作ったつもりでありますので(笑)、ギターもいつもと違うテイストでございます。ちょっと今回はTVサイズはシンプルに作りました。本チャンはもうちょっと音が厚くなる予定なんですが、TVサイズは歌をはっきりと聴かせたいので、バックを薄めに作ったTVサイズでございますので、TVサイズオンリーの楽器構成、ミックスになる予定でございます。CD化もちろんされる予定ですが、今のところシングル化の予定は未定でございます」と達郎さん。

・THE CAT
ジミー・スミスの「THE CAT」。達郎さんの世代で猫の歌といえばこれ。ジャズ・オルガニストといえば達郎さんの世代ではジミー・スミス。ジミー・スミスといえばこの曲「THE CAT」。1964年、ルネ・クレマン監督の『危険がいっぱい』という映画の主題歌として発表された。アメリカではビルボード67位というスマッシュ・ヒットだが日本ではかなりのヒットを記録した。バーブからのアルバムが黒猫のフォトでこの印象が強くて日本ではジャズのアルバムとしてもシングルとしてもかなりのヒットを記録した。アレンジとプロデュースはラロ・シフリン。

・WHAT'S NEW PUSSYCAT?
猫の歌といえば達郎さんの世代ではまずこれ「WHAT'S NEW PUSSYCAT?」。トム・ジョーンズがピーター・セラーズ主演、ウディ・アレン出演の映画『WHAT'S NEW PUSSYCAT?』(邦題『何かいいことないか子猫チャン』)の主題歌。シングル・カットされて1965年、全米3位。トム・ジョーンズの大ヒット作でハル・デイヴィッドとバート・バカラックの作品。とんでもない転調の曲で、中学生の終わり頃に初めて達郎さんは聴いて腰を抜かしたという。バカラックでないと作れない転調の曲。それだけにインパクトの強い一曲。

・NASHVILLE CATS
達郎さんの世代で猫の歌といえばこれ。ラヴィン・スプーンフルの1966年のビルボード8位で「NASHVILLE CATS」。ラヴィン・スプーンフルの最後のベストテン・ヒットになった。

・LOVE KITTEN
ガール・ポップものから。猫はキャット、キティ、キトゥンとかいろんな呼び方があるがそんな中から一曲。歌ってるノリーン・コウコランは十代の頃から女優をやっている、いわゆるティーンネイジ・ムービーによく出てた人。達郎さんの世代でいうとビーチボーイズがテーマ曲をやった映画『GIRL ON THE BEACH』に主演した。この人が数少ないけれどシングルを出していてそのうちの一曲。ニノ・テンポの作曲、プロデュースで「LOVE KITTEN」。シフォンズの「ONE FINE DAY」の焼き直しみたいな曲だが出来はとてもよくてガール・ポップ史に残っている。

・BLACK CAT MOAN
ドン・ニックスはメンフィス・マンの白人ミュージシャン、通好みの人。ベック・ボカード & アピスの「BLACK CAT MOAN」の作曲とプロデュースをしていて、自分でも1973年のアルバムで「BLACK CAT MOAN」をセルフ・カバーをしている。2002年のアルバム『GOING DOWN』でも「BLACK CAT MOAN」をレコーディングしていて、こちらのヴァージョンの出来がいちばんいい。"輝くお日様が丘の上に顔を出す 眩しく窓ガラス越しに それでも雨になるかもしれない 黒猫のうなり声が聞こえた 俺が家に帰りたがってるから"という望郷の歌。

・猫の歌で棚からひとつかみ(邦楽編)
「猫の歌で棚からひとつかみ」、洋楽100パーセントでは面白くないので来週は邦楽編。日本にも猫好きのミュージシャンがたくさんいるのでとのこと。でも「黒ネコのタンゴ」はかけないそうだ。

・SONGS -40th Anniversary Edition-
1975年4月25日にナイアガラ・レーベル第一弾アルバムとして発売されたシュガーベイブの『SONGS』が40周年を迎えるので『SONGS -40th Anniversary Edition-』が発売になる。番組の冒頭で言ったように現在プランを検討中。あっと驚く企画になるかもしれないとか。

・OLD BLACK CAT BLUES(JINX BLUES)
先ほどのドン・ニックスの「BLACK CAT MOAN」。黒猫というのはひじょうに縁起の悪い動物という感じで捉えられている。ブルースでもたくさんネタがある。代表的なものはココモ・アーノルド。戦前に活躍したブルース・シンガーでその後のロバート・ジョンソンとかエルモア・ジョーンズの作品に影響を与えた人。1935年の「OLD BLACK CAT BLUES(JINX BLUES)」は年老いた黒猫のブルースで、自分の運命がいかに虚しいかを延々と嘆いている歌。

・PUSSYCAT
猫のオスはトムキャット、メスはプッシーキャット。プッシーキャットにはちょっとエッチな意味があってそういう歌もたくさんある。いわゆるセクシー・ソングに猫はずいぶん使われていて、その中から達郎さんの好きなシルヴィア・ロビンソンがシルヴィア名義で出した1976年のアルバム『SWEET STUFF』(未CD化作品)から1975年の先行シングル「PUSSYCAT」。全然ヒットしなかった。

・YEAR OF THE CAT
「猫の歌ということではこの曲が最高峰だと思います」と達郎さん。スコットランド、グラスゴー出身のシンガー・ソングライター、アル・スチュアートの1976年のシングル「YEAR OF THE CAT」は全米8位。アルバム『YEAR OF THE CAT』は全米5位のプラチナ・アルバムになった。プロデュード・バイ・アラン・パーソンズ。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2015年05月24日は、「猫の歌で棚からひとつかみ(邦楽編)」
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Sunday Song Book #1178

2015年05月10日 | Sunday Song Book

2015年05月10日プレイリスト
「ワン・コード・ソングで棚からひとつかみ」
1. RUN THROUGH THE JUNGLE / CREEDENCE CLEARWATER REVIVAL "COSMO'S FACTORY" '70
2. THERE WAS A TIME / JAMES BROWN '68
3. WANG DANG DOODLE / HOWLIN' WOLF '61
4. COCONUT / NILSSON '71
5. 99 YEAR BLUES / HOT TUNA "BURGERS" '72
6. I DON'T KNOW IF I CAN MAKE IT / DAWSON SMITH '75
7. MONA / BO DIDDLEY '57
8. THANK YOU / SLY & THE FAMILY STONE '70
9. 俺の空 / 山下達郎 "レイ・オブ・ホープ" '11
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■内容の一部を抜粋
・近況
相変わらずのスタジオ暮らしとシュガーベイブのアルバム『SONGS』40周年記念盤の計画をやっているとか。毎日やることが違って、シュガーベイブのマスターのチェックをやったかと思えば、人に書いた曲のちょっと手直しとか、自分の曲の手直しとか、毎日やってることが違うそうだ。そんなわけで「ここはどこ? わたしは誰?」のような状態だという。

・ワン・コード・ソングで棚からひとつかみ
今日はリスナーからの提案でコード1コでできてる曲を集めた「ワン・コード・ソングで棚からひとつかみ」。達郎さんの曲でワン・コードの曲はないのであたまの曲はなし。

・RUN THROUGH THE JUNGLE
クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルの1970年のアルバム『COSMO'S FACTORY』から「RUN THROUGH THE JUNGLE」。この時代のCCRは全部両A面シングルで「UP AROUND THE BEND」のカップリング。全米4位。サイド・ギターがD7をずーっと弾いてる。

・THERE WAS A TIME
ワンコードというとジェームズ・ブラウンだが、本当にワン・コードで貫いてる曲はそんなにないそうだ。1968年、R&Bチャート3位、全米チャート36位の「THERE WAS A TIME」。ライヴ音源から切り取ってシングル・カットしたという。日本ではワン・コードだと「コード1コしかない。手抜きか?」と言われる。「わたし、RIDE ON TIMEの歌を出したときに、知り合いの歌手の人が『これイントロないから手抜きですよね?』って言われたことがあります(笑)。日本の歌謡というのはそういうセンスなんですよね。ちゃんとイントロがあって、たくさんコードがあって、変化がたくさんいくという。従いまして今のジェームズ・ブラウンみたいなワン・コードの曲だと手抜きだって言われた時代であります」と達郎さん。この曲はブラスが通奏低音だがギターはひたすらワン・コード。

・WANG DANG DOODLE
ブルースにはワン・コードの曲がたくさんある。シカゴの大御所ハウリン・ウルフの1961年のシングル「WANG DANG DOODLE」。ココ・テイラーのヴァージョンも有名。作詞作曲ウィリー・ディクソン、シカゴ・ソウルの有名曲。

・COCONUT
ニルソンの1971年のアルバム『NILSSON SHMILSSON』からシングル・カットされた「COCONUT」というカリプソ・ソング。1972年に全米8位まで上がった。

・99 YEAR BLUES
ジェファーソン・エアプレインから脱退したギタリストのヨーマ・コウコネンとジャック・キャサディンが結成したブルース・グループ、ホット・ツナの1972年のアルバム『BURGERS』から「99 YEAR BLUES」。

・サーフ・ロック、ホットロッドetc.~山下達郎リマスタリングコレクション
5月4日にNHK-FMで「今日は一日“アナログ時代のアメリカン・ポップス”三昧」という番組が放送された。午後5時台に達郎さんがゲスト出演して「サーフ・ロック、ホットロッドetc.~山下達郎リマスタリングコレクション」を90分ほど生放送した。番組にはそのときのプレイリスト要望のお便りが届いてるとか。現在、達郎さんのホームページに掲載中。
http://www.tatsuro.co.jp

・SONGS -40th Anniversary Edition-
1975年4月25日にナイアガラ・レーベル第一弾アルバムとして発売されたシュガーベイブの『SONGS』が40周年を迎えるので7月8日に『SONGS -40th Anniversary Edition-』が発売になる。これまで番組で内容について取り上げてきたが方針が変わる可能性が出てきたという。どう変えるかまだ秘密、来週まで少し待ってほしいとのこと。

・京都人情捜査ファイル
テレビ朝日系のドラマで木曜ミステリー『京都人情捜査ファイル』(高橋克典さん主演)の主題歌を達郎さんが書き下ろした。タイトルは「マイ・ガーディアン・エンジェル」。今日オンエアする予定だったが、『SONGS -40th Anniversary Edition-』のことでバタバタしていてデータが間に合わず来週になったという。今はフル・ヴァージョンを作ってるそうだ。

・I DON'T KNOW IF I CAN MAKE IT
ファンク・ナンバーでずーっとワン・コードというのは意外とないとか。ドーソン・スミスはイースト・コーストのトランペッターで歌も歌う人らしい。詳しいことはわからないという。1975年のシングル「I DON'T KNOW IF I CAN MAKE IT」はR&Bチャート79位。達郎さんの好きなジョージ・カーのプロデュース、アレンジの一曲でドーソン・スミスの自作曲。

・MONA
ボ・ディドリーの1957年の「MONA」。途中一瞬コードを変えるそうだが、「僕、好きなんで大目に見て(笑)」と達郎さん。

・THANK YOU
ワン・コードの究極といえばスライ&ファミリー・ストーンの「THANK YOU」。1970年のミリオン・ヒット。

本当にずーっとワン・コードの曲はオルタナ・カントリーにあるけれど歌詞がわからなければ面白くないのでそういうのはやめたそうだ。3分間聴いてられる曲を選んだとか。

・俺の空
達郎さんにはワン・コード・ソングはないけれど、ファンク・ナンバーとかはダンス・ミュージックなので同じコードでずーっとやってるとグルーヴが出てトランス状態になる。そういうような狙いなのでワン・コード・ソングではないけれど最後は達郎さん自身の曲で、「イエロー・キャブ」でも「クィーン・オブ・ハイプ・ブルース」でもいいけれど、一番新しいところで2011年のアルバム『RAY OF HOPE』から「俺の空」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2015年05月17日は、「猫の歌で棚からひとつかみ」
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今日は一日“アナログ時代のアメリカン・ポップス”三昧

2015年05月04日 | 山下達郎

NHK-FM「今日は一日“アナログ時代のアメリカン・ポップス”三昧」山下達郎出演分
「サーフ・ロック、ホットロッドetc.~山下達郎リマスタリングコレクション」プレイリスト

1. MOON DAWG / THE GAMBLERS '61
2. MISERLOU / DICK DALE & THE DEL-TONES '62
3. BAJA / THE ASTRONAUTS '63
4. CHERRY CHERRY COUPE / THE BEACH BOYS "LITTEL DEUCE COUPE" '63
5. LET'S GO! / THE ROUTERS '62
6. G.T.O. / RONNIE & THE DAYTONAS '64
7. KICK OUT / THE SAFARIS '63
8. FOUR IN THE FLOOR / THE SHUT DOWNS '63
9. TROPHY RUN / BOB MOORE & THE TEMPS '63
10. SURFSIDE DATE / THE TRIUMPHS '64
11. BAY CITY / BUZZ & BACKY '65
12. SLAUGHTER ON 10TH AVENUE / THE VENTURES '65
13. THE CRUEL SEA / THE VENTURES "THE FABULOUS VENTURES" '64
14. JUNGLE STOMP / JOHNNY CLARK '63
15. POWDER PUFF / THE CITY SURFERS '63
16. KING OF THE SURF GUITAR / DICK DALE & THE DEL-TONES '63
17. BALLAD OF OLE' BETSY / THE BEACH BOYS "LITTEL DEUCE COUPE" '63
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Sunday Song Book #1177

2015年05月03日 | Sunday Song Book

2015年05月03日プレイリスト
「棚からひとつかみ+リクエスト」
1. あまく危険な香り / 山下達郎 '82
2. STAND BY ME / BEN E.KING '61
3. ブルー・ジーン No.1 / 寺内タケシとブルー・ジーンズ '65
4. 青空のある限り / ザ・ワイルド・ワンズ '67
5. WHEN A MAN LOVES A WOMAN / PERCY SLEDGE '66
6. THE GIRL DON'T CARE / GENE CHANDLER '67
7. RAINY NIGHT IN GEORGIA / TONY JOE WHITE "CONTINUED" '69
8. 片想い / 山下達郎 "アルチザン" '91
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■内容の一部を抜粋
・近況
番組は直近の収録で終わったらまたスタジオに戻るそうだ。「私は相変わらず(笑)。すごく雑多に仕事が来ておりまして。こういうのがいちばん疲れるんですよね。スタジオだったらスタジオ、なんか曲を作るだとか、アレンジするとか、シングルの締め切りとか、そうやって同じ仕事をずーっとやってるわけじゃなくて。毎日毎日細かく細かく仕事が違うというこの一週間であります。こういうの(笑)、いちばん疲れます。連休が済んだら一段落しますが。連休中はバダバタしておりましてですね。ちょいと健康に気をつけつついかなきゃなんないと」と達郎さん。

・棚からひとつかみ+リクエスト
こういうスタジオ暮らしのときはおなじみの「棚からひとつかみ」。ほんの少しリクエストをまぶしつつ「棚からひとつかみ+リクエスト」。

・あまく危険な香り
今年3月下旬から番組を聴いてるという1976年生まれのリスナーから、1982年の「あまく危険な香り」にリクエスト。

・STAND BY ME
ベン E. キングの訃報が飛び込んできた。4月30日逝去。本名はベンジャミン・ネルソン。享年76歳。生まれはノースカロライナ、ニューヨークのハーレムに移ってきてムーングロウズという有名なヴォーカル・グループのメンバーになり、その後、ファイブ・クラウンズというドゥーワップ・グループに参加。このファイブ・クラウンズがドリフターズに名前を変えさせられて、それまでいたドリフターズから全然違うグループがドリフターズを名乗り、ここのリード・ヴォーカルとしてたくさんヒットを出した。その後、いろいろとマネージャーと揉めたりしてソロへ。自分が書いた曲「STAND BY ME」(プロデューサーのリーバー / ストーラーが「Elmo Glick」のペンネームで共作)で1961年に全米NO.1の大ヒット。今から54年前の曲だがこの曲でベン E. キングは不動の地位を獲得した。アトランティック・レーベルのトム・ダウドによる素晴らしいエンジニアリングでとても54年前の作品とは思えない仕上がりになっている。

・ブルー・ジーン NO.1
加瀬邦彦さんが亡くなった。享年74歳。ということはベン E. キングと同世代ということになる。加瀬邦彦さんは寺内タケシとブルージーンズからはじまって、ワイルドワンズを結成、その後、作曲家として沢田研二さんを筆頭にいろいろな人に曲を提供した。ギタリスト、作曲家、プロデューサー。「私若い頃に加瀬さんといくつか作品をご一緒させていただきまして、コーラス・ボーイなんかもやりまして、かわいがってもらいました。特にワイルドワンズのみなさんには本当に仲良くしていただきました」と達郎さん。加瀬邦彦さんの作曲家としての草分けは1965年、彼が24歳のとき。寺内タケシとブルージーンズのメンバーの頃で代表作のインストゥルメンタル「ブルー・ジーン NO.1」。

・青空のある限り
加瀬邦彦さんは寺内タケシとブルージーンズを脱退して、ワイルドワンズを結成するが、脱退の理由は「ビートルズを客席で観たかった」だった。達郎さんは中学生の頃にジャズ喫茶でワイルドワンズを観ていたそうだ。ドラムの植田芳暁さんがドラムでリード・ヴォーカル。当時、達郎さんはドラムを叩いていたので植田芳暁さんに憧れたという。1967年のシングル「青空のある限り」。達郎さんはライヴでこの曲を初めて聴いたのだけど、加瀬邦彦さんが弾くファズギターに「かっこいい!」と思ったそうだ。

・WHEN A MAN LOVES A WOMAN
パーシー・スレッジが4月14日に亡くなった。享年73歳。パーシー・スレッジといえば1966年のミリオン・ヒット「WHEN A MAN LOVES A WOMAN」。邦題は「男が女を愛する時」。達郎さんが中学生のときにラジオで聴いた「STAND BY ME」や「男が女を愛する時」がR&Bという世界に足を踏み入れたとっかかりになったとか。パーシー・スレッジはバラード・シンガーで、アップテンポになるとちょっと音程が悪かったりタイムが悪かったりする。「男が女を愛する時」のクレジットでは一緒にいたメンバーが書いたことになってるが、本当はパーシー・スレッジが書いたと今では言われている。アラバマ生まれのパーシー・スレッジがアラバマで当時勃興してきたマッスルショールズのスタジオでレコーディングした不朽のスタンダード。アトランティックのプロデューサー、ジェリー・ウェイクスラーはパーシー・スレッジの歌が気に入らなくて録り直して出したのだが、出たシングルは元の歌だったというオチがついてるという有名な逸話が残っている。

・今後の予定
リスナーからの「一曲を通してコードを1コしかつかってないワンコード特集というのはいかがでしょうか?」というお便りに乗って来週は「ワンコード・ソングで棚つか」。豊中市の超常連のリスナーからのお便り「猫で棚つか」も楽しいので予定しているそうだ。

・SONGS -40th Anniversary Edition-
1975年4月25日にナイアガラ・レーベル第一弾アルバムとして発売されたシュガーベイブの『SONGS』が40周年を迎えるので7月8日に『SONGS -40th Anniversary Edition-』が発売になる。最新リマスター盤。1994年にCD化して、その後2005年に30th Anniversary Editionが発売。通常盤と初回盤があり、初回盤は1994年盤と2005年盤の2枚を統合するかたちでそれぞれのボーナス・トラックをすべて収録して、さらにボーナス・トラックを加えられたらと計画中。そうすると1枚のCDに収まらないのでボーナス・ディスクが付いた二枚組仕様。新しく書き下ろした原稿を含むブックレットを加えたコンプリート・ヴァージョンが初回限定盤。ボーナス・ディスクは今まだ内容は未定で、いっその事、全部新しい音源にしたいという気になってるのと、LFデモは入れておいたほうがいいかなとか、内部で意見が分かれてるという。詳しい情報はワーナーの山下達郎のサイトで。
http://wmg.jp/tatsuro/

・京都人情捜査ファイル
テレビ朝日系のドラマで木曜ミステリー『京都人情捜査ファイル』の主題歌を達郎さんが書き下ろした。タイトルは「マイ・ガーディアン・エンジェル」。高橋克典さん主演で、京都を舞台に実際に実在する警察組織で犯罪被害者支援室、被害者のメンタリティをフォロー・アップする組織で奮闘する警察官の職員の姿を描いたドラマ。4月30日のよる8時からスタート。
「マイ・ガーディアン・エンジェル」のTVサイズの着うたフルは現在配信中。番組では来週TVサイズのオンエアを予定している。詳しい情報はワーナーの山下達郎のサイトで。
http://wmg.jp/tatsuro/

・THE GIRL DON'T CARE
このところブランズウィック・レーベルが日本のインディ・レーベル「ULTRA VYBE」から再発されている。
http://www.ultra-vybe.co.jp/y/brunswick/

ジーン・チャンドラーのブランズウィックのコンプリート・シングル・コレクションが4月15日にリリース。この中から1967年、全米R&Bチャート16位、全米チャート66位の代表作「THE GIRL DON'T CARE」。

・RAINY NIGHT IN GEROGIA
リスナーからのリクエスト。トニー・ジョー・ホワイトは南部人。達郎さんはトニー・ジョー・ホワイトとかジョー・サウスとかの顔立ちが好きで、シュガーベイブ時代に憧れてもみあげを伸ばしていたそうだ。1969年のアルバム『CONTINUED』に収められている「RAINY NIGHT IN GEROGIA」。邦題は「雨のジョージア」。1970年のブルック・ベントンのヴァージョンも有名。"スーツケースの横で迷いながら 夜を過ごすために暖かい場所を探す 激しい雨が降り 君の声が聞こえるみたいだ 大丈夫よって 雨に煙るジョージアの夜 きっと世界中で雨が降ってるんだろう" ギター一本で回るミュージシャンのワンナイトスタンドの歌。

・片想い
この季節になるとリクエストが集まる5月がテーマの「片想い」。1991年のアルバム『ARTISAN』収録。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2015年05月10日は、「ワンコード・ソングで棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
コメント
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