Sunday Songbook #1642

2024年03月31日 | Sunday Song Book

2024年03月31日プレイリスト
「フィリー・ソウルで棚からひとつかみ Part 4 『フィリー詣で』で棚からひとつかみ」
1. 明日の私 / 竹内まりや "ターンテーブル" '19('94)
2. DON'T LET THE GREEN GRASS FOOL YOU / WILSON PICKETT '71
3. TICK TOCK / CONNIE STEVENS '70
4. A MOTHER FOR MY CHILDREN / THE WHISPERS '74
5. MAMA CAN'T BUY YOU LOVE / ELTON JOHN '79
6. THE BEST OF BOTH WORLD / THE TEMPTATIONS "THE TEMPTATIONS" '80
7. IT'S GONNA TAKE A MIRACLE / LAURA NYRO "GONNA TAKE A MIRACLE" '71
8. YOU MAKE ME FEEL BRAND NEW / 山下達郎 "ON THE STREET CORNER 2" '86
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■内容の一部を抜粋
・近況
スタジオ仕事がちょっとテンパってやってるので今週のプログラムは前倒しして収録しているとのこと。スタジオ暮らしももうちょっとで一段落するかなという感じだという。

・フィリー・ソウルで棚からひとつかみ Part 4 『フィリー詣で』で棚からひとつかみ
3月はフィリー・ソウル三昧。いよいよパート4になってしまった。フィラデルフィアのシグマ・サウンドに行ってレコーディングした作品から選曲。今週は「フィリー・ソウルで棚からひとつかみ Part 4 『フィリー詣で』で棚からひとつかみ」。

・明日の私
今からちょうど30年前の作品でまりやさんの「明日の私」。地方都市から都会に出る心情を歌にしている。

・DON'T LET THE GREEN GRASS FOOL YOU
ウィルソン・ピケットの1971年、全米ソウル・チャート2位、全米でも19位に上るヒット・ソングで代表作の「DON'T LET THE GREEN GRASS FOOL YOU」。ウィルソン・ピケットはアラバマ生まれで、デトロイトにやってきてファルコンズというヴォーカル・グループからソロになり、また南部に行って、アラバマのマッスルショールズでヒット曲をたくさん出した。ちょっと低迷した頃にフィラデルフィアに連れてこられて、ギャンブル&ハフのプロダクションでレコーディングした。

・TICK TOCK
当時のフィラデルフィアの著名なプロデューサーはギャンブル&ハフ、そしてトム・ベル、それからここのところオンエアしているスタン・ワトソンといろんな人たちがいる。トム・ベルのところにも行列が来るほどオファーが来ていて、そんなところからヒットが生まれる。女優でありシンガーのコニー・スティーヴンスがトム・ベルと組んで、たぶんアルバム一枚分あるのだと思われるが、今聴けるのは4曲だけ。1970年のシングル「LA-LA (MEANS I LOVE YOU)」のB面で「TICK TOCK」。
曲をかけ終えて。
ヒットしてもおかしくない出来だが全然ダメだった。「時の運といいましょうか」と達郎さん。

・A MOTHER FOR MY CHILDREN
ザ・ウィスパーズはウェスト・コーストの双子の兄弟で有名。1974年にMFSBのBAKER-HARRIS-YOUNG (ベイカー・ハリス・ヤング)のプロデュースでアルバム『BINGO』をリリース。ここからシングル・カットされて全米ソウル・チャート32位の「A MOTHER FOR MY CHILDREN」。

・MAMA CAN'T BUY YOU LOVE
エルトン・ジョンが1977年にトム・ベルと数曲レコーディング。1979年に『THOM BELL SESSIONS』というEPで発売。その中からシングル・カットされてベスト10ヒットになった「MAMA CAN'T BUY YOU LOVE」。曲を書いているのはLeRoy Bell and Casey James、すなわちベル&ジェームズ。バック・コーラスはスピナーズ。

・THE BEST OF BOTH WORLD
テンプテーションズが1981年に全面トム・ベルのプロデュースでアルバム『THE TEMPTATIONS』を出している。でもCD化されてないのでたぶんあまり評判が良くないと思われる。この当時のテンプテーションズはデニス・エドワーズのリード・ヴォーカルの時代。今日オンエアする「THE BEST OF BOTH WORLD」は先週かけたトゥルー・リフレクションのグレン・レオナルドのリード・ヴォーカルによる一曲。トム・ベルとリンダ・クリードのコンビの曲。
曲をかけ終えて。
デニス・エドワーズがリード・ヴォーカルのトラックだとデニス・エドワーズの声が濃すぎてミスマッチという感じが否めず、グレン・レオナルドの裏声はスタイリスティックス風によくまとまっている、と達郎さん。

・竹内まりや 45周年特設サイト
竹内まりやさんのデビュー45周年が昨年の11月からスタートしていて、それを記念して特設サイトが本日オープンした。今後、様々な情報がアップされてゆく予定。
https://mariya45th.jp

・アルバム『DENIM』
竹内まりやさんが2007年にリリースした通算10枚目のアルバム『DENIM』をアナログ盤で再発。4月24日に発売。販促用の特典でアナログ盤を作ったことがあるけれど一般発売は初めて。180グラム重量盤2枚組仕様。詳しくは竹内まりや 45周年特設サイトにて。
https://mariya45th.jp

・IT'S GONNA TAKE A MIRACLE
ローラ・ニーロはフィラデルフィアのソウル・ミュージックが好きで自らの作品をシグマ・サウンドでギャンブル&ハフとやりたいという望みが叶って、1971年に『GONNA TAKE A MIRACLE』というアルバムをリリース。彼女の好きなカヴァー・ヴァージョンがたくさん入っているアルバム。バック・コーラスを務めているのはLabelle(パティ・ラベル&ザ・ブルーベルズ)。ローラ・ニーロ&ラベルの名義でシングル・カットされた「IT'S GONNA TAKE A MIRACLE」は全米46位。元々はザ・ロイヤレッツのヒット曲でテディ・ランダッツォの名曲。

・落語
落語に関するハガキが増えてるとのこと。リスナーから「初心者でも聴きやすい落語や噺家さんはいますか?」という質問。
あくまで達郎さん個人のサジェスチョンで。まずは圓生さん、それから志ん生さん、志ん朝さん、馬生さんという二人の息子。それから立川談志さん、その弟子筋の志の輔さん、談春さん、談笑さん、志らくさん、談慶さん以下、その辺が古典、新作併せた感じ。あとはそれ以前の金馬さん、可楽さん、それ以前の金語楼さん。小さんさん、さん喬さん、その弟子の喬太郎さん。春風亭柳昇さん、柳朝さん、その弟子の一朝さん、一之輔さん、きりがない。聞いてみておもしろかったらその人を追っかけるか、ネタがおもしろかったら、そのネタの他の人がやってるのを追っかけるか、そういうような形で枝分かれしていけばいいとのこと。

・YOU MAKE ME FEEL BRAND NEW
達郎さんもフィラデルフィアのR&Bにはものすごく影響を受けている。趣味が高じてアカペラでやっている。今日の最後は『ON THE STREET CORNER 2』から「YOU MAKE ME FEEL BRAND NEW」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2024年04月07日は、「新年度リクエスト大会」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Songbook #1641

2024年03月24日 | Sunday Song Book

2024年03月24日プレイリスト「フィリー・ソウルで棚からひとつかみ Part 3」
1. DREAMING GIRL / 山下達郎 '96
2. COULD IT BE I'M FALLING IN LOVE / THE SPINNERS '73
3. LOOK ON THE GOOD SIDE / THE INVITATIONS '74
4. LOVE AT LAST / THE MODULATIONS '75 "IT'S ROUGH OUT HERE"
5. IT REALLY HURTS / THE TRUE REFLECTION "WHERE I'M COMING FROM" '73
6. CLOSER THAN CLOSE / THE STYLISTICS "CLOSER THAN CLOSE" '81
7. OOPS IT JUST SLIPPED OUT / THE COURTSHIPS '73
8. YOU'RE MY LATEST, MY GREATEST INSPIRATION / TEDDY PENDERGRASS '81
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■内容の一部を抜粋
・近況
相変わらずしこしことスタジオ仕事に精を出しているという。もうちょっとで一段落するそうだ。

・フィリー・ソウルで棚からひとつかみ Part 3
三月はフィリー・ソウル月間になってしまったが、まだかけたい曲があって今週もフィラデルフィア産のソウル・ミュージックの特集「フィリー・ソウルで棚からひとつかみ Part 3」。

・DREAMING GIRL
季節柄「DREAMING GIRL」にリクエストが集まってるそうだ。

・COULD IT BE I'M FALLING IN LOVE
スピナーズはミシガンで結成されたグループ。モータウンでレコーディングしたがみそっかすで、手柄は全部、フォー・トップスとテンプテーションズに取られた。そんなわけでアトランタと契約して、トム・ベルがスピナーズに目をつけ、緻密な作曲とプロデュースで1973年にアルバム『SPINNERS』を発表した。このアルバムのB面最後に入ってる「COULD IT BE I'M FALLING IN LOVE」は全米ソウル・チャートNO.1、全米でも4位に上る大ヒット・ナンバーになった。達郎さんが二十歳のころに聴いていたアルバムで特にB面のながれが素晴らしいそうだ。

・LOOK ON THE GOOD SIDE
インビテイションズはニューヨークとフィラデルフィアを行ったり来たりしてレコーディングしている。「LOOK ON THE GOOD SIDE」は作曲とアレンジがボビー・マーティン。1974年、全米ソウル・チャート43位。「イントロの素晴らしさ。本当に何百回と聴きました」と達郎さん。

・LOVE AT LAST
モデュレイションズはワシントンD.C.のヴォーカル・グループ。1975年のアルバム『IT'S ROUGH OUT HERE』から「LOVE AT LAST」。MFSBによってレコーディングされている。
曲をかけ終えて。
インビテイションズのリード・ヴォーカリストはルー・カートン。のちにソロとして活躍。モデュレイションズのリード・ヴォーカリストはラリー・アレン。

・IT REALLY HURTS
モデュレイションズと同じでワシントンD.C.の4人組のヴォーカル・グループで、フィラデルフィアでレコーディングしたトゥルー・リフレクション。1973年のアルバム『WHERE I'M COMING FROM』から「IT REALLY HURTS」。この曲でファルセットで歌ってるのがグレン・レオナルド。のちにテンプテーションズのメンバーになる。
曲をかけ終えて。
シグマ・サウンド(スタジオ)の2ブロック先にフィラデルフィア・シンフォニーのリハーサル・ルームがあって、若手のフィラデルフィア交響楽団のメンバーを引っ張ってきて、ストリングスのレコーディングをしたというバックグラウンドがあるそうだ。

・フィリー・ソウルで棚からひとつかみ Part 4
来週は年度末だけれど勢いで「フィリー・ソウルで棚からひとつかみ Part 4」。1970年代初頭のフィラデルフィア・ソウルの大ブームにあやかろうとして、外部、違う国、イギリスからも、シグマ・サウンドのスタジオ・ミュージシャンに演奏してほしいと、全然関係ないところからフィラデルフィアに続々とやってくるようになった。来週はそういうやつを特集する。題して「『フィリー詣で』で棚からひとつかみ」。

・アルバム『DENIM』
竹内まりやさんが2007年にリリースした通算10枚目のアルバム『DENIM』をアナログ盤で再発。4月24日に発売。180グラム重量盤2枚組仕様。詳しくはワーナーミュージックの竹内まりやサイトにて。
https://wmg.jp/mariya/

・CLOSER THAN CLOSE
1970年代の中期になるといろいろと分裂して枝分かれしてゆく。でも1970年代後期や1980年代にもいいものが多い。スタイリスティックスの1981年のアルバム『CLOSER THAN CLOSE』からトム・ベルの作品で「CLOSER THAN CLOSE」。

・OOPS IT JUST SLIPPED OUT
コートシップもしくはコートシップスという名義で数枚シングルを出しているグループの「OOPS IT JUST SLIPPED OUT」。ボビー・マーティンがアレンジしていて、リリースが1973年なのでフィラデルフィア・ソウルと推測される。作曲しているのはゲイリー・ナイトとジーン・アレンのコンビ。

・YOU'RE MY LATEST, MY GREATEST INSPIRATION
テディ・ベンダーグラスの1981年のアルバム『IT'S TIME FOR LOVE』は、達郎さんが数あるテディ・ベンダーグラスのアルバムの中で1枚選べと言われたら迷うことなく選ぶアルバムだとか。そのアルバムからシングル・カットされて1981年、全米ソウル・チャート4位、全米43位の「YOU'RE MY LATEST, MY GREATEST INSPIRATION」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2024年03月31日は、「フィリー・ソウルで棚からひとつかみ Part 4『フィリー詣で』で棚からひとつかみ」
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Sunday Songbook #1640

2024年03月17日 | Sunday Song Book

2024年03月17日プレイリスト「フィリー・ソウルで棚からひとつかみ Part 2」
1. パレード / 山下達郎 '76
2. MY LOVE IS FREE / DOUBLE EXPOSURE '77
3. WHEN THE FUEL RUNS OUT / EXCECTIVE SUITE '74
4. YOUR LOVE HAS PUT A SPELL ON ME / THE FINISHING TOUCH '74
5. NEVER LET YOU GET AWAY / ANTHONY WHITE "COULD IT BE MAGIC" '76
6. ONLY TO YOU / TEDDY PENDERGRASS "THIS ONE'S FOR YOU" '82
7. NEWSY NEIGHBORS / DOUBLE EXPOSURE "FOURPLAY" '78
8. MY HEART / THE STYLISTICS "1982" '82
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■内容の一部を抜粋
・近況
スタジオでコーラスをやったので今日は声が嗄れ気味だとか。レコーディングでお籠り、話題がないという。

・フィリー・ソウルで棚からひとつかみ Part 2
達郎さんの世代でフィリー・ソウルというとスリー・ディグリーズとかヒゲダンス。ヒゲダンスは別にフィリー・ソウルではなく、リズム・パターンをもってきてアレンジしたもの。そういうようなリクエストが来ているそうだが、サンデー・ソングブックなので日本のラジオ・ステーションであまりかからないやつ、CD化されてないやつ、YouTubeでしか聴けない、そういうようなやつをピックアップ。今週は「フィリー・ソウルで棚からひとつかみ Part 2」。

・パレード
フィラデルフィア・ソウルに影響を受けた山下達郎作品。60年代のフィラデルフィア産のポップソング、特にアレンジや作曲の技法にものすごく影響を受けたという。『NIAGARA TRIANGLE VOL.1』に収録された「パレード」はいわゆるフィラデルフィア・ポップのイディオムで制作しているとか。

フィラデルフィア・ソウル・ミュージック。フィラデルフィアは50年代のドゥー・ワップの時代からずっと続いている。モータウンのあと、60年代末から70年代、80年代に行くところまでに全盛期を迎えた。フィラデルフィアのスタジオ・ミュージシャンのMFSBによる演奏、そしてシグマ・サウンドというスタジオの音、そこに取り巻くミュージシャンと作曲家、作詞家、ヴォーカリスト、グループ、そういうものをひとまとめにしてフィリー・ソウルという呼び方をしている。ケニー・ギャンブル、レオン・ハフが立ち上げたレーベル、フィラデルフィア・インターナショナルが70年代の頭に全盛期を迎えて、そこのスタジオ・ミュージシャンがその後、枝分かれして、ドラムのアール・ヤング、ベースのロニー・ベイカー、ギターのノーマン・ハリス、ヴィブラフォン奏者のヴィンセント・モンタナという人たちが新しいグループを作って、1974年にサルソウル・レーベルができて、たくさん素晴らしい作品が生まれた。

・MY LOVE IS FREE
ダブル・エクスポージャーは4人組のヴォーカル・グループ。1977年、全米ソウル・チャート22位の「MY LOVE IS FREE」。

・WHEN THE FUEL RUNS OUT
エグゼクティブ・スイートは4人組のヴォーカル・グループ。1974年、全米ソウル・チャート48位の「WHEN THE FUEL RUNS OUT」。未だCD化されていない。

・YOUR LOVE HAS PUT A SPELL ON ME
先週もかけたフィニシング・タッチというグループ。公には2枚しかシングルが出てない。そのうちの1974年の「YOUR LOVE HAS PUT A SPELL ON ME」。

・NEVER LET YOU GET AWAY
アンソニー・ホワイトはキーボード・プレーヤーで作曲家。1976年にフィラデルフィア・インターナショナルでソロ・アルバム『COULD IT BE MAGIC』を出した。そのときは全くヒットもせずに話題にもならなかった。90年代に入ってヒップホップ・シーンでサンプリングされて注目。歌のうまい人だったのでオリジナル盤がものすごく高騰した。昨年、1976年のアルバム『COULD IT BE MAGIC』が紙ジャケでCD再発。1月28日の放送で紹介したが、今日はそのときかけた曲とは違う曲で「NEVER LET YOU GET AWAY」。

・ONLY TO YOU
次はスター・シンガーのテディ・ペンダーグラス。テディ・ベンダーグラスは絶頂期の1982年に自動車事故に遭って車いす生活を余儀なくされた。そのリハビリ中に発売されたアルバム『THIS ONE'S FOR YOU』、後からわかったことだけれど、リハビリ中にレコーディングされたものではなくて、いわゆるアウトテイク集なので統一感がなくバラバラ。今日はアシュフォード&シンプソンが作曲・プロデュースした、アルバムのいちばん最後に入ってる「ONLY TO YOU」。この曲だけフィラデルフィアのシグマ・サウンドではなくて、ニューヨークのシグマ・サウンドでのレコーディング。達郎さんは『POCKET MUSIC』のときにニューヨークのシグマ・サウンドでレコーディングしたことがあるそうだ。

・アルバム『DENIM』
竹内まりやさんが2007年にリリースした通算10枚目のアルバム『DENIM』をアナログ盤で再発。4月24日に発売。販促用の特典でアナログ盤を作ったことがあるけれど一般発売は初めて。180グラム重量盤2枚組仕様。詳しくはワーナーミュージックの竹内まりやサイトにて。
https://wmg.jp/mariya/

・NEWSY NEIGHBORS
1曲目にかけたダブル・エクスポージャーが再び登場。先ほどの曲はファースト・アルバムに入っていたけれど、今度の曲は1978年のセカンド・アルバム『FOURPLAY』に収録された「NEWSY NEIGHBORS」。
曲をかけ終えて。
リード・ヴォーカルはジェームズ・ウィリアムス。「この人はうまい。素晴らしい声してます」と達郎さん。ダブル・エクスポージャーは史上初の12インチ・アーティストと言われている。サルソウルのディスコ全盛時代。当時はドラムのキックの4つ打ちはみんなで馬鹿にした。「なんだディスコかよ」と言われたものだが、ディスコ・ミュージックの歴史でキックの4つ打ちがいちばんダンスが踊りやすい。ドラムが安定している。ベニー・グッドマンの時代にはキックの4つ打ちでダンスをしたが、だんだん複雑になっていって、簡単なものを軽視するようになったが、また戻って、これがマシン・ミュージックになって、マシンのドラムの4つ打ちに転化してゆく。

・MY HEART
今日の最後はステイリスティックス。1982年のアルバム『1982』に入ってるケニー・ギャンブル作曲・プロデュースの作品「MY HEART」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2024年03月24日は、引き続き「フィリー・ソウルで棚からひとつかみ Part 3」
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Sunday Songbook #1639

2024年03月10日 | Sunday Song Book

2024年03月10日プレイリスト「フィリー・ソウルで棚からひとつかみ」
1. 希望という名の光 / 山下達郎 '10
2. STOP, LOOK, LISTEN (TO YOUR HEART) / THE STYLISTICS '71
3. DON'T PUT ME DOWN / THE FINISHING TOUCH "UNRELEASED" '7?
4. THEY SAY THE GIRL'S CRAZY / THE INVITATIONS '73
5. WHO AM I? / FLASHLIGHT '76
6. I DON'T WANT TO MAKE YOU WAIT / THE DELFONICS '73
7. BIG STONE WALL (AROUND YOUR HEART) / TAPESTRY '73
8. YOU GOT TO KNOW BETTER / TOUCH OF CLASS '77
9. GOOD LUCK / THE ETHICS '74
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■内容の一部を抜粋
・近況
レコーディングが佳境に入って、スタジオでうんうんやってるそうだ。

・フィリー・ソウルで棚からひとつかみ
レコードの整理をしていて、ここ数年で買ったフィラデルフィア・ソウルのシングルが整理できたという。フィリー・ソウルといってもひじょうに範囲が広いので完全に「棚からひとつかみ」。かけたい曲を中心に「フィリー・ソウルで棚からひとつかみ」。

・希望という名の光
東日本大震災から13年。前年の2010年に出した「希望という名の光」が震災後にずいぶんオンエアされた。

・STOP, LOOK, LISTEN (TO YOUR HEART)
フィラデルフィアが生み出したリズム&ブルースの数々、今週は60年代末から70年代を中心に。ザ・スタイリスティックスの1971年のデビュー・アルバム『THE STYLISTICS』のいちばん最初に入ってる「STOP, LOOK, LISTEN (TO YOUR HEART)」は全米ソウル・チャート6位。

フィラデルフィアは50年代、その前のジャズの時代から音楽が盛んでドゥー・ワップもたくさんある。映画『ロッキー』にもドゥー・ワップが出てくる。60年代はカメオ/パークウェイというレーベルがあってチャビー・チェッカー、ボビー・ライデル、たくさんヒット曲を出し一世を風靡した。そこの流れからミュージシャン、プロデューサー、作曲家、作詞家、アレンジャー、たくさん人材が出てきて、それが60年代末から70年代に更に大きなムーブメントになった。
スタン・ワトソンが作ったフィリー・グルーヴというレーベルがあって、この人のプロデュースでたくさん曲が生まれたが、いかんせん販売力が弱くて数年でつぶれてしまった。その基礎からフィラデルフィア・インターナショナルのケニー・ギャンブル、レオン・ハフの大きなヒットに繋がった。

・DON'T PUT ME DOWN
フィニシング・タッチというグループの未発表の曲が90年代の終わりに入ってCD化された。その中から1972,3年の作品と思われる「DON'T PUT ME DOWN」。

・THEY SAY THE GIRL'S CRAZY
ジ・インビテーションズはニューヨーク出身のヴォーカル・グループ。制作されてるのがフィラデルフィアのMFSBと呼ばれるスタジオ・ミュージシャンのグループ、アレンジはボビー・マーティンと、フィラデルフィアのスタッフによるレコーディング。1973年、全米ソウル・チャート17位の「THEY SAY THE GIRL'S CRAZY」。

・WHO AM I?
フラッシュライトが1976年に出したアルバム『FLASHLIGHT』から「WHO AM I?」。
曲をかけ終えて。
フィニシング・タッチとフラッシュライト、このあたりのフィラデルフィアのレコーディングはスタン・ワトソンというプロデューサーが手掛けている。フィリー・グルーヴというレーベルのオーナー。ギャンブル&ハフと並んでフィラデルフィアのローカルで大変活躍した人。いかんせん商売があまりうまくなかったらしくて、長くレーベルを続かせることができなかった。

・I DON'T WANT TO MAKE YOU WAIT
フィリー・グルーヴ・レーベルで最も活躍したのがデルフォニックス。デルフォニックスの1973年のアルバム『ALIVE & KICKING』からのシングル・カットで全米ソウル・チャート22位の「I DON'T WANT TO MAKE YOU WAIT」。プロデュースはスタン・ワトソン。アレンジはMFSBのバイブ奏者のヴィンセント・モンタナ。

・アルバム『DENIM』
竹内まりやさんが2007年にリリースした通算10枚目のアルバム『DENIM』をアナログ盤で再発。4月24日に発売。販促用の特典でアナログ盤を作ったことがあるけれど一般発売は初めて。180グラム重量盤2枚組仕様。定額制音楽配信サービスでの配信も同日からスタート。詳しくはワーナーミュージックの竹内まりやサイトにて。
https://wmg.jp/mariya/

・BIG STONE WALL (AROUND YOUR HEART)
タペストリーはヴォーカル・グループと思われる。1973年の「BIG STONE WALL (AROUND YOUR HEART)」はスタン・ワトソンのプロデュース作品。

・YOU GOT TO KNOW BETTER
ニュージャージー出身だがフィラデルフィアを拠点に活躍していたタッチ・オブ・クラス。4人組の黒人ヴォーカル・グループ。1977年のアルバム『I'M IN HEAVEN』。プロデュースとアレンジがジョン・デイヴィス。「YOU GOT TO KNOW BETTER」は全米ソウル・チャート45位。シグマ・サウンドでのレコーディング。

・GOOD LUCK
最後はギャンブル&ハフの曲。歌っているのはエシックスというニュージャージーを代表するヴォーカル・グループ。ヒット曲がなかったが、ラヴ・コミッティという名前に変えて活動を続けていく。裏声できれいな声で歌っているのがロン・タイソン。後にテンプテーションズのメンバーになる。エシックスの最後のシングルで1974年の「GOOD LUCK」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2024年03月17日は、引き続き「フィリー・ソウルで棚からひとつかみ」
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Sunday Songbook #1638

2024年03月03日 | Sunday Song Book

2024年03月03日プレイリスト「ひなまつりで棚からひとつかみ」
1. HEY! BABY / 竹内まりや "ターンテーブル" '19('89)
2. OH, NEIL / CAROLE KING '59
3. CIAO BABY / LYNN RANDELL '67
4. THE OTHER SIDE OF LOVE / THE CARAVELLES '68
5. BE MY BOY / THE PARIS SISTERS '61
6. JUST BE GOOD TO ME / THE S.O.S.BAND '83
7. FEELIN' LUCKY LATELY / HIGH FASHION '82
8. LONELY BLUE NIGHTS / ROSIE '61
9. ミラクル・ラブ / 竹内まりや "ターンテーブル" '19('92)
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■内容の一部を抜粋
・近況
能登半島地震から早二ヶ月。「関東地方でも一昨日、地震がぐらっと明けがた来まして、目が覚めまして、なんか眠れなくなって一時間ぐらい音楽を聴いたりしてました」と達郎さん。

・ひなまつりで棚からひとつかみ
本日はひなまつり。この季節になるとサンデー・ソングブックでは「ひなまつり ガール・シンガー、ガール・グループ、ガール・ポップ特集」を30年間コンスタントにやってきたけれど、もう2024年なので、いわゆる昔のアイドル歌謡、60年代のアイドル歌謡はさすがに音源が少し古びてきた。なのでガール・ポップ、ガール・シンガーというよりは女性シンガー、フィーメイル・ポップ、そういうようなもので、今週はズバリ「ひなまつりで棚からひとつかみ」。いつものサンソンのひなまつりより、ちょっと円熟した味を加味して特集するとのこと。

・HEY! BABY
竹内まりやさんの1989年のシングル「シングル・アゲイン」のカップリング。もともとは森下恵理さんに書いた曲のセルフ・カヴァーで「HEY! BABY」。

・OH, NEIL
まずは60年代初頭のガール・ポップ全盛時代の一曲。ニール・セダカの出世作で1959年のベストテン・ヒット「Oh! Carol」。ハイスクールのときガール・フレンドだったキャロル・キングのことを歌った。この曲のアンサー・ソング「OH, NEIL」を1959年、キャロル・キング自身が作曲、当時結婚していたジェリー・ゴフィンが歌詞を書いた。達郎さんが「OH, NEIL」を知った時代は同年1959年と資料に書いてあったが、最近、1960年説もある。

・CIAO BABY
宮治淳一さんとの新春放談で盛り上がったオーストラリアのアイドル・シンガー、リン・ランデルの「CIAO BABY」(1967年)。オリジナルはトイズでラリー・ワイスとスコット・イングリッシュの作曲。

・THE OTHER SIDE OF LOVE
2月18日の放送でザ・キャラベルズ(イギリスの女性デュオ)の1968年の「THE OTHER SIDE OF LOVE」をオンエアしたが、リマスターするときにサンプリング・レートを間違えてキーが低くなっていた。そのときスタジオで、ラジオのチェックできなかったので、リスナーからの指摘で判明したとか。というわけでもう一回「THE OTHER SIDE OF LOVE」。
曲をかけ終えて。「この曲のベースは誰が弾いてるのだろう? ご存じの方教えてください」と話したが、気になったので調べたそうだ。Russ Stablefordという、この時代の大変有名なスタジオ・ミュージシャン。「ということはドラムはClem Cattiniかな、という感じがしますが」と達郎さん。この曲とかラヴ・アフェアを聴いてた頃はこの時代のスタジオ・ミュージシャンの資料なんか何もなかったそうだ。

・BE MY BOY
次はガール・グループの超常連、パリス・シスターズ。ファースト・ヒットで1961年、全米56位の「BE MY BOY」。

・JUST BE GOOD TO ME
アトランタ出身の大所帯ヴォーカル・インストゥルメンタル・グループ、S.O.S.バンド。1983年、全米ソウル・チャート2位の「JUST BE GOOD TO ME」(シングル・ヴァージョン)。ジミー・ジャムとテリー・ルイスのプロデュース&アレンジ。

・フィラデルフィア・ソウルで棚つか
現在、レコーディング中であまり凝った特集はできないけれど、最近レコードを整理していて、フィリー・ソウルをまとめて棚に収めたら、いろいろと出てきたとか。来週は「フィリー・ソウルで棚からひとつかみ」を予定しているそうだ。

・アルバム『DENIM』
竹内まりやさんが2007年にリリースした通算10枚目のアルバム『DENIM』をアナログ盤で再発。4月24日に発売。販促用の特典でアナログ盤を作ったことがあるけれど一般発売は初めて。180グラム重量盤2枚組仕様。定額制音楽配信サービスでの配信も同日からスタート。今、デビュー45周年記念でSNS(公式YouTube、公式X、公式Facebookなど)を公開中。詳しくはワーナーミュージックの竹内まりやサイトにて。
https://wmg.jp/mariya/

・FEELIN' LUCKY LATELY
ハイ・ファッションは女性二人、男性一人という珍しいR&Bのヴォーカル・グループ。女性二人というのがAlyson WilliamsとMeli'sa Morgan。1982年のアルバム『FEELIN' LUCKY』からのシングル・カットで全米ソウル・チャート32位の「FEELIN' LUCKY LATELY」。
曲をかけ終えて。プロデュース&アレンジがJacques Fred Petrus。Changeの人なので音が似ている。彼がイタリアからニューヨークに移って本格的に仕事をはじめたころの作品なので素晴らしい音がしている。

・LONELY BLUE NIGHTS
ロージー・ハムリンはサンディエゴ出身の女性シンガー。ロージー&ザ・オリジナルズの「ANGEL BABY」で有名。セカンド・ヒットになる、1961年、全米66位の「LONELY BLUE NIGHTS」。

・鼻うがい
リスナーから「喉を守るために心がけていることは?」という質問。
鼻うがい。生理食塩水を鼻の穴から入れて鼻を洗うので花粉症の人にも効くそうだ。森光子さんに教えてもらったとか。森光子さんは浅丘ルリ子さんから教えてもらって、浅丘ルリ子さんは渥美清さんから教えてもらったという(「逆だったかな」と達郎さん)。

・竜二
リスナーから「達郎さん、おすすめのギャング映画、ぜひ教えてください」という質問。
金子正次主演・脚本 川島透監督作品『竜二』(1983年) 。やくざが堅気になる話。

・ミラクル・ラブ
竹内まりやさん、1992年のシングル「マンハッタン・キス」のカップリングで「ミラクル・ラブ」。牧瀬里穂さんに書いた曲のセルフ・カヴァー。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2024年03月10日は、「フィリー・ソウルで棚からひとつかみ(予定)」
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