Sunday Song Book #1207

2015年11月29日 | Sunday Song Book

2015年11月29日プレイリスト
「棚からひとつかみ+リクエスト」
1. ずっと一緒さ / 山下達郎 "レイ・オブ・ホープ" "オーパス" '08
2. A GIRL LIKE YOU / THE YOUNG RASCALS '67
3. GIVE ME THE CUE / GENE CHANDLER "GET DOWN" '78
4. HE'S GOT THE POWER / THE EXCITERS '63
5. AIN'T NOTHIN' LIKE THE LOVIN' WE GOT / SHIRLEY BROWN with BOBBY WOMACK "FIRE & ICE" '89
6. THE LADY'S LETTER / POPS STAPLES "DON'T LOOSE THIS" '15
7. 蒼氓 / 山下達郎 "僕の中の少年" "オーパス" '88
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■内容の一部を抜粋
・近況
「ツアーも17本終了しました。本日29日は北見市民会館。生まれてはじめて行くところでございます。どういうところか、楽しみでございます。今日はそういうわけで北海道グルッと回りますのでですね、前倒しでございます。こっから今日北見で、12月2日3日、水木とですね、今週はニトリ文化ホール。札幌でございますね。旧北海道厚生年金。厚生年金もいよいよ閉じるという。ただそれの代わりのホールが今計画中でそれができるまでは閉めないという。ようなことはアレしてますがはじめからそうしろという感じですね。今週から来週、北海道グルッと回りまして来週の日曜日が釧路でございます」と達郎さん。

・PERFORMANCE 2015-2016
山下達郎デビュー40周年。「PERFORMANCE 2015-2016」は40th Anniversaryのツアー。35都市64公演で半年に渡るロング・ツアー「PERFORMANCE 2015-2016」。ツアー
に関する詳細は特設サイトにて。
http://www.tatsuro.co.jp/live/

・棚からひとつかみ+リクエスト
前倒し収録なので先週に引き続いてレギュラー・プログラムの「棚からひとつかみ」+リクエスト。

・ずっと一緒さ
リスナーからのリクエストで「ずっと一緒さ」。

・A GIRL LIKE YOU
リスナーからのリクエスト。ザ・ヤング・ラスカルズの1967年のベスト10ヒットで「A GIRL LIKE YOU」。

・GIVE ME THE CUE
ジーン・チャンドラーの1978年のアルバム『GET DOWN』からB面の2曲目「GIVE ME THE CUE」。'60年代から'70年代にかけてシカゴを代表するシンガーといえばカーティス・メイフィールド、ジェリー・バトラー、ウォルター・ジャクソン、そしてこのジーン・チャンドラー。プロデュースド・バイ・カール・デイヴィス、アレンジはトム・トム 84。

・「BOMBER」のイントロ
リスナーから「『BOMBER』のイントロには本物の削岩機の音が使われてるのでしょうか?」という質問。
削岩機のS.E.(サウンド・エフェクト)を使ってるそうだ。音響効果のことを業界用語でサウンド・エフェクトという。

・HE'S GOT THE POWER
エキサイターズの「HE'S GOT THE POWER」にリクエスト。リスナーはYouTubeで聴いてCDを購入したらヴァージョン違いだったとか。公式でEMIから出ているエキサイターズのCDはすべてアルバム・ヴァージョンでシングル・ヴァージョンはないそうだ。1990年にライノから発売された『THE BEST OF GIRLS GROUPS』というコンピレーションがあって、今手に入るかどうか微妙だけれど、VOL.1に入ってるエキサイターズの「HE'S GOT THE POWER」はシングル・ヴァージョンでリアル・ステレオだとか。ジェフ・バリーとエリー・グリニッチの作品。1963年、全米57位。
エキサイターズは'60年代前半にニューヨークで活躍した男性一人、女性三人のヴォーカル・グループ。リード・ヴォーカルのブレンダ・リードは'60年代、'70年代のソウル・シンガーに引けをとらないパワーのある人。男性一人のリーダー、ハーブ・ルーニー。後にブレンダ・リードと結婚してブレンダ&ハーブとしてデュエットでレコードを出したりした。この一人息子がディールのメンバーであるL.A. リードで、後にベイビー・フェイスと組んで大作曲家になる。

・AIN'T NOTHIN' LIKE THE LOVIN' WE GOT
サザン・ソウルの重鎮、シャーリー・ブラウンはアーカンソーで生まれで、セントルイスで歌手をやってるときに、アルバート・キングに見出されてスタックスと契約。不倫ソングの傑作「WOMAN TO WOMAN」というヒット曲がある。'80年代にはサザン・ソウルが下火になり、みんなジャクソン、ミシシッピーの駆け込み寺と言われたマラコ・レーベルに移籍。1989年に『FIRE & ICE』というアルバムに入ってる、ボビー・ウーマックとデュエットした「AIN'T NOTHIN' LIKE THE LOVIN' WE GOT」が全米ソウル・チャート46位になった。「作曲したのがビリー・オズボーン。アレですね、ジェフリー・オズボーンのお兄さんですね。LTDのメンバー。それからブレンダ・リーがシンガーです。ジェリー・バトラーとのデュオが有名ですが。珍しいコンビの作品でございます。マラコらしい一作」と達郎さん。

・『北』で棚からひとつかみ
ツアーで二週間近く北海道にいることから東京に戻れないので、来週はAIR-Gのスタジオで収録することになった。博多で収録したときは南だったので南部人の特集だったが、今度は札幌、北なので「『北』で棚つか」。選曲はまだしてないとか。

・「クリスマス・イブ」(2015 クリスマス・スペシャル・パッケージ)
今年発売32年を迎える「クリスマス・イブ」のキャンペーンで、CDシングルのスペシャル・パッケージを2015年12月14日から12月25日の期間限定で販売することが決定した。達郎さんのデビュー40周年記念も兼ねていて、現行商品である「クリスマス・イブ」(30th Anniversary Edition)に、シュガーベイブの『SONGS』のジャケットを手掛けた金子辰也さん(シングル「クリスマス・イブ」のジャケットも手掛けている)のイラストによる、今年だけの三方背ボックスをかぶせた、2015 クリスマス・スペシャル・パッケージ。



・TOWER RECORDS CAFE表参道店 presents 山下達郎スペシャル企画
「クリスマス・イブ」(2015 クリスマス・スペシャル・パッケージ)のリリースとデビュー40周年を記念して、表参道のTOWER RECORDS CAFE(レコード屋とカフェが一緒になった店舗)で、CD販売期間と同期間となる12月14日(月)から12月25日(金)までの期間に、『TOWER RECORDS CAFE表参道店 presents 山下達郎スペシャル企画』と題したいろいろなオリジナル企画の開催が決定している。「クリスマス・イブ」(2015 クリスマス・スペシャル・パッケージ)のほかにTOWER RECORDS CAFE表参道店限定のオリジナル・グッズの販売、「PERFORMANCE 2015 - 2016」のオフィシャル・ツアー・グッズや、アーティストフォト、ライヴ・フォトが展示され、更にカフェ・メニューとして「クリスマス・イブ」の楽曲からシェフがインスパイアされて考案した「クリスマス・イブ・スペシャル・コース」が用意されている。メインがクリスマスの定番のロースト・ビーフ。それに前菜は間奏にパッヘルベルの「カノン」が入ることから、3パートのヴァイオリンで弾かれていることになぞらえて、3種の前菜というよくわからないもの(笑)。スイーツはクリスマス風のものになるらしい。これらのメニューにパンを添えて、「クリスマス・イブ」の歌詞にちなんで「お一人様メニュー」にしている。この他にタツローくんのカフェ・ラテというオリジナル・メニューを用意しているそうだ。
詳しくはワーナーミュージック・ジャパンの山下達郎スペシャル・サイトにて。
http://wmg.jp/tatsuro/
http://tower.jp/restaurants/cafe/omotesando

・「クリスマス・イブ」楽曲配信
11月22日から12月25日まで期間限定の「クリスマス・イブ」楽曲配信が今年もはじまっている。また本日11月29日からはSUBARUのインプレッサSPORTのCMソングの「踊ろよ、フィッシュ」と「高気圧ガール」の配信もスタートしている。

・THE LADY'S LETTER
ステイプル・シンガーズのお父さん、ポップス・ステイプルズ。2000年に亡くなってしまったが、病の床で娘のメイヴィス・ステイプルズに1998年に録音したソロ作品のテープを渡して、「Don't loose this(これをなくすなよ)」とことづけた。このテープをもとに、ウィルコのジェフ・トゥイーディーが手を加えて、サムシング・エルスを付け加えて今年の初めにポップス・ステイプルズのソロが無事に発売された。アルバム『DON'T LOOSE THIS』からステイプル・シンガーズ・マターの「THE LADY'S LETTER」。

・ジングル
リスナーから「スタートのジングルはなぜアトムの子なんですか?」という質問。
「この番組がはじまったのがちょうど『ARTISAN』の直後だったので「アトムの子」を使ったんです。ただそれだけ。それがいまだに続いてる(笑)」と達郎さん。CM前のジングルにはタイトルはない。一回録り直しているそうだ。エンディングの「GROOVIN'」も『ARTISAN』に入ってるからだとか。

・蒼氓
1988年のアルバム『僕の中の少年』に収められている「蒼氓」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

12月06日は「『北』で棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
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SOUND AVENUE 905 Motoharu Radio Show #08

2015年11月25日 | Motoharu Radio Show

2015/11/24 OnAir - 4th. Week - Dr.kyOnを迎えて、アラン・トゥーサンが残した音楽を振り返る
01.Glen Campbell:Southern Nights
02.The Band:Holy Cow
03.The Meters:Ride Your Pony
04.Irma Thomas:It's Raining
05.Ernie K. Doe:Mother-In-Law
06.Little Feat:On Your Way Down
07.Robert Plant & Alison Krauss:Fortune Teller
08.Albert King:Get Out of My Life Woman
09.Allen Toussaint:Yes We Can Can
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■内容の一部を抜粋
佐野元春 : こんばんは佐野元春です。この番組は東京赤坂TBSのスタジオからお届けしています。さて、先日11月9日。ニューオリンズが生んだ伝説的なミュージシャン、アラン・トゥーサン氏が亡くなりました。今夜は彼が残した素晴らしい音楽を振り返ってみたいと思います。スタジオにはニューオリンズ音楽をこよなく愛するキーボード・プレーヤー、Dr.kyOnをゲストに迎えています。お楽しみに。火曜の夜はMotoharu Radio Show。DJ、佐野元春でお送りします。

・Southern Nights
グレン・キャンベルの'70年代のヒット・レコード「Southern Nights」。曲を書いたのはアラン・トゥーサン。

Dr.kyOnがニューオリンズの音楽に出会ったのは十代後半に聴いたDr.ジョンのアルバム『GUMBO』だったとか。アルバム全曲がニューオリンズ音楽のヒット・パレードで、「陽気なノリノリの曲もあれば、何このテンポみたいな(笑)。当時で言ったらロックをメインにストーンズやビートルズを聴いてた人間にとって、ありえないくらいの感じのビートに出会えて、これがでかかったなと」。アルバムの曲は全曲カヴァーで、オリジナルを聴いていく中で、ほとんどの作曲、プロデュースにアラン・トゥーサンが関わっていることがわかった。

ニューオリンズの音楽はピアニストが重要な位置を占めていて、アラン・トゥーサンの先輩にタッツ・ワシントンやプロフェッサー・ロングヘアーというファッツ・ドミノと並んでピアノで支えていた人たちがいた。タッツ・ワシントンは1907年ぐらいの生まれ、プロフェッサーは1910年代の生まれ。彼らが競い合ってたのを1930年代生まれのアラン・トゥーサンが纏めるような立場にいた。アラン・トゥーサンはプロフェッサーのことを「バッハ・オブ・ロックンロール」と呼んでいたが、アラン・トゥーサン自身は自ら表立って活動するのではなく、プロデュースなどでヒット曲を作り上げていく立場にいた。

・Holy Cow
ザ・バンドが'60年代のR&Bシンガー、リー・ドーシーのヒット曲をカヴァーした「Holy Cow」。当時、リー・ドーシーの曲はほとんどアラン・トゥーサンが曲を書いてプロデュースしていた。

BO GUMBOSはデビューした1989年にニューオリンズでライヴを行っている。BO GUMBOSの名前の由来はニューオリンズの名物料理のガンボ(ごった煮)に、ボ・ディドリーの「BO」をくっつけたもの。ファースト・アルバムのレコーディングのためニューオリンズに行って、ちょうど開催されていたジャズ & ヘリテイジ・フェスティバルでアラン・トゥーサンに会って一緒にセッションしたとか。地元のミュージシャンとの対バンにアラン・トゥーサンが出てきて、彼の弾くピアノの横でDr.kyOnはアコーディオンを弾いてセッションした。ニューオリンズの街のあちこちで音楽の祭典が行われていて、メイン会場は競馬場、そのほかホールやライヴハウス、港などで開催されていた。当時、ミーターズが復活していて、それが観られたことがよかったとDr.kyOnは話す。ファンク・バンドとして知られるミーターズも、ニューオリンズではFUNKではなくFONKという音楽で紹介され、FUNKよりもうひと味ちがう音楽の代表的なバンドとして有名だったという。アラン・トゥーサンのプロデュースでデビューした。

・Ride Your Pony
リー・ドーシーのヒット曲をカヴァーしたミーターズの「Ride Your Pony」。曲はアラン・トゥーサン。彼らはいろんなレコーディングでバッキング・バンドとして活躍した。

佐野元春から「アラン・トゥーサン関連のレコード、なにか持ってきて」というリクエストに、Dr.kyOnが持ってきたのはアーマ・トーマス。ニューオリンズでは欠かせないレディ・ソウル。このシンガーを聴くようになったきっかけはストーンズの「Time Is On My Side」。ストーンズのヒット曲として知られるが先に歌ったのはアーマ・トーマスで、アラン・トゥーサンがプロデュースした彼女のアルバム『Wish Someone Would Care』に収録されていた。そのようにしてアーマ・トーマスに出会って聴くようになったが、初期の数枚はイケイケではなく独特のムードを持っていたとか。それで本当に好きになったそうだ。

・It's Raining
Dr.kyOnのリクエストでアーマ・トーマスの「It's Raining」。

Dr.kyOnはニューオリンズでアーマ・トーマスに会ってる。ニューオリンズにお店がありレストラン&バーとして表向きはやっていたが、お店の裏に知り合いしか入れないスペースがあって、そこには楽器がスタンバイしてあり、アーマはそこで歌いたくなったら知り合いだけの前で歌っていたのだとか。親しくなってからBO GUMBOSはそこでライヴをやらせてもらったという。最近も音楽活動をやっていて来日公演も2011年、2013年とビルボードライブで行っていて、Dr.kyOnも聴きに行ったそうだ。バック・バンドは今のメンバーでドラムからキーボードは二人という編成。

・Mother-In-Law
Dr.kyOnのリクエストでアーニー K ドゥの「Mother-In-Law」。アラン・トゥーサンが23歳のときに書いた曲でプロデュースをしている。アラン・トゥーサンがはじめて全米チャートのNO.1を獲得した曲。大瀧詠一さんも好きな曲で、ドラムをやっていたこともありリズム主体の曲が好きだったとか。「Mother-In-Law」は「義母」という意味。ちなみに当時の邦題は「継母(ままはは)」。何か問題でもあったのか再リリースの時には「いじわるママさん」に変わっていたという。

追悼コメントの紹介。
アート・ネヴィル「アラン・トゥーサンの死に大きな悲しみを覚えています。ニューオリンズが生んだ伝説的な存在でした。私たちのこれからのために残してくれた音楽をありがとう」。

ポール・マッカートニーは『Venus and Mars』のレコーデイングで南部に行ってアラン・トゥーサンはピアノで参加している。「アラン・トゥーサンが亡くなったと聞きとても残念です。ニューオリンズで彼と仕事をして、彼がいかに優しくて寛大な人であるか知りました。心からのお悔やみと愛を」。

リトル・フィート「あなたがいなくなると寂しくなります。愛のこもった思い出は忘れられません。ご冥福をお祈りします」。

・On Your Way Down
リトル・フィートのアルバム『Dixie Chicken』からアラン・トゥーサンの曲のカヴァーで「On Your Way Down」。

Dr.kyOnはアラン・トゥーサンがアーマ・トーマスに書いた曲を片っ端からセッションした時期があるそうだ。レコードを聴いてコピーしたとか。ニューオリンズ・スタイルのピアノについて、ニューオリンズで言われたことはピアノは両手で弾くもの、タッツ・ワシントンはポール・マッカートニーに誘われたときに「俺はあんな片手の音楽は嫌いだ」といったエピソードがあるくらい、右手と左手では違うことをやる。左手はゆっくり、ためて、深いビートを刻み、右手は鎖に繋がれてるけど、ころころころころ走り回ってる犬のように弾け、という表現でいわれる。一方はハネてるけれど、もう一方はハネてないみたいなリズムの取り方をする。左はブキウギのリズムを刻み、右は細かいフレーズを弾く、そして全体的にもたったようなスウィング感があるという感じ。最も大事なのはダンス音楽であるということ。

・Fortune Teller
元春が個人的に好きなのがロバート・プラントとアリソン・クラウスの「Fortune Teller」。この曲は他にローリング・ストーズ、ホリーズ、ザ・フーといったバンドがカヴァーしている。

・Get Out of My Life Woman
ブルース・シンガー、ブルース・ギタリストのアルバート・キングの「Get Out of My Life Woman」。この曲もいろんな人がカヴァーしていて、ホーボーキングバンドの古田たかしさんもカヴァーしているとDr.kyOn。「僕は長年付き合ってるけれど一度も聴いたことがない。不覚でした」と元春。

Dr.kyOnにとってニューオリンズ音楽の魅力とはの質問に「どの曲もダンサブルなんだけれど、しかし独特の湿り方がある。それはごった煮感覚だと思うんですね。乾いた感じではない何か」と話している。いろんなものがごっちゃになってる感じなんだと。

アラン・トゥーサンはスペインのマドリッドでツアーの途中、コンサートの後にホテルで亡くなった。

・Yes We Can Can
1973年のポインター・シスターズのヒット曲「Yes We Can Can」をアラン・トゥーサン自身の歌と演奏で。

佐野元春 : 今夜のMotoharu Radio Show、楽しんでいただけましたか? 今夜はアラン・トゥーサンの追悼ということでゲストにスタジオにはDr.kyOnを迎えました。実をいうと番組はじまってはじめてなんですね。ゲストを迎えたというのは。

Dr.kyOn : あぁっ、そうですか。

佐野元春 : で、まぁ本当にね、先日のことになりますけれどアラン・トゥーサンが亡くなったという知らせを受けて。これはやっぱりロック番組やってるかぎりはね、きちんとした特集をやりたい。で、ひとりでやるのも、ちょっとな、つまんないなということで、まず思いついたのはね、kyOnだったんですね。

Dr.kyOn : ちょうどよかったです。本当に。

佐野元春 : kyOnは忙しいミュージシャンですから、連絡しても「その日ライヴやってる」とか言われちゃうんじゃないかと思ったんだけれど奇跡的に。

Dr.kyOn : ちょうど。今日はアランが呼んでくれました(笑)。

佐野元春 : 最近はどうしてる?これからどうするんですか?

Dr.kyOn : これからですね。佐野元春という某シンガー・ソングライターのですね、35周年ツアーというのがもうまもなくありまして...

佐野元春 : なんかまだセットリスト出てない話...

Dr.kyOn : そうですね。たぶん...

佐野元春 : 早くしろって...

Dr.kyOn : よろしくお伝え下さい(笑)。

佐野元春 : いやぁ... 35周年。kyOnも長いですけれどね、僕も35年ということでレコード作ったりライヴやったりしてきましたけれどね。でも、ねぇ、全然、なんというか、楽しいです。音楽をずっと続けられるというのは素晴らしいです。

Dr.kyOn : そういうことです。

佐野元春 : DJ、佐野元春、ではまた次回に。
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Sunday Song Book #1206

2015年11月22日 | Sunday Song Book


2015年11月22日プレイリスト
「棚からひとつかみ+リクエスト」
1. 高気圧ガール / 山下達郎 "メロディーズ" "オーパス" '83
2. EVERYBODY LOVES A CLOWN / GARY LEWIS & THE PLAYBOYS '65
3. LET THE PEOPLE TALK / STEPTONES '76
4. HELPLESSLY / MOMENT OF TRUTH "MOMENT OF TRUTH" '77('75)
5. LET'S CELEBRATE / MIDNIGHT STAR "PLANETARY INVASION" '84
6. SMILING DAYS~ほほえみの日々~(60sec) / 竹内まりや '15
7. LONG PROMISED ROAD(LIVE) / CARL WILSON "LONG PROMISED ROAD" '15
8. あしおと / 山下達郎 "メロディーズ" '83
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■内容の一部を抜粋
・近況
ツアーは14本終了した。「神奈川県民ホール、先週の日曜日、その翌日15,16と大変に素晴らしいお客さんでいいライヴができたと思います。お越しくださいましたみなさん、ありがとうございました。またよろしくお願いします。本日明日、連休祝日、いよいよ東京でございます。最初の東京、今回のツアーの。中野サンプラザ、おなじみでございます。今日明日、22,23と中野サンプラザでございます。お出でになられる方、お待ち申し上げております。これで16本が終わりました。あっという間に4分の1が消化されました。今週は週末から北海道ツアーでございます。帯広、北見、札幌、釧路と廻ってまいります。とりあえず今週の11月27日金曜日が帯広ではじまります。来週の29日が北見。生まれて初めて北見にまいります。お出でになるお客さま、お待ち申し上げております」と達郎さん。

・PERFORMANCE 2015-2016
山下達郎デビュー40周年。「PERFORMANCE 2015-2016」は40th Anniversaryのツアー。35都市64公演で半年に渡るロング・ツアー「PERFORMANCE 2015-2016」。ツアーに関する詳細は特設サイトにて。
http://www.tatsuro.co.jp/live/

・棚からひとつかみ+リクエスト
今週もレギュラー・プログラムの「棚からひとつかみ」+リクエスト。

・高気圧ガール
サンデー・ソングブックのスポンサー、SUBARUのインプレッサSPORTはずっと「踊ろよ、フィッシュ」でテレビCMと番組の中のラジオ・スポットをやっていたが、この度、CM使用曲が「高気圧ガール」に変わった。テレビはもうすでに変わっていて、番組のほうでも来週あたりから「高気圧ガール」に変わる予定。「そんな30年以上前の曲を使っていただいてありがたい」と達郎さん。気の早いリスナーからリクエストが届いているそうだ。
http://www.subaru.jp/impreza/special/

・EVERYBODY LOVES A CLOWN
ゲイリー・ルイス & ザ・プレイボーイズの1965年のベスト10ヒット「EVERYBODY LOVES A CLOWN」。邦題は「涙のクラウン」。達郎さんの大好きな曲で高校生の頃夢中になって聴いたそうだ。リクエストしたリスナーはFM放送に少しノイズが入るのでモノラルで聴いてるという。達郎さんもラジオはモノラルで聴いてるとか。電波状態が安定するからと。

・LET THE PEOPLE TALK
達郎さんがツアー中、夜寝る前にネットで注文したレコードから。ステップトーンズはデトロイトの4人組黒人ヴォーカル・グループ。ナインチェインズというメインストリーム・レーベルから'70年代中期にディストリヴュートされているグループ。ボロボロのシングルしかなかったそうだけれどコンディションのいいシングルが見つかったそうだ。ドラマティックス・タイプのたいへんリード・ヴォーカルがいい声してると達郎さん。1976年の「LET THE PEOPLE TALK」。テンプテーションズからはじまってドラマティックスにいってというような複数のリードの兼ね合いというスタイル。達郎さんがツアー先の島根から東京に戻ったら届いていたとか。

・HELPLESSLY
ステップトーンズのシングルを聴いて「もうちょっと何か聴きたいな」とCD棚を見て目に止まったのがモーメント・オブ・トゥルース。「HELPLESSLY」はルーレットから出たシングルで1975年、全米ソウル・チャート74位。もともとはスタジオ・グループで半分でっち上げとして活動していたがクラブで流行ったためツアー用にメンバーを再結成してサルソウルからアルバムを出したという。サルソウルはディスコでチャラチャラしているというイメージだったそうだが、今聴くと録音がちゃんとしていて、特にアルバムはいい音なのだとか。ルーレットから出たシングル「HELPLESSLY」の原盤をサルソウルが買い取って、当時ディスコで全盛を極めていたミキサーのトム・モールトンが、シングルをアルバム用にリミックスして、ストリングスをブラスに差し替えたりして、1977年のアルバムに収録した。

・LET'S CELEBRATE
「HELPLESSLY」を聴いた後に更に何か聴きたくなってモーメント・オブ・トゥルースの横にあったのがミッドナイト・スター。安直だけれどと達郎さん。ミッドナイト・スターの1984年の名盤アルバム『PLANETARY INVASION』から「LET'S CELEBRATE」。

・「クリスマス・イブ」(2015 クリスマス・スペシャル・パッケージ)
今年発売32年を迎える「クリスマス・イブ」のキャンペーンで、CDシングルのスペシャル・パッケージを2015年12月14日から12月25日の期間限定で販売することが決定した。達郎さんのデビュー40周年記念も兼ねていて、現行商品である「クリスマス・イブ」(30th Anniversary Edition)に、シュガーベイブの『SONGS』のジャケットを手掛けた金子辰也さん(シングル「クリスマス・イブ」のジャケットも手掛けている)のイラストによる、今年だけの三方背ボックスをかぶせた、2015 クリスマス・スペシャル・パッケージ。



・TOWER RECORDS CAFE表参道店 presents 山下達郎スペシャル企画
「クリスマス・イブ」(2015 クリスマス・スペシャル・パッケージ)のリリースとデビュー40周年を記念して、表参道のTOWER RECORDS CAFE(レコード屋とカフェが一緒になった店舗)で、CD販売期間と同期間となる12月14日(月)から12月25日(金)までの期間に、『TOWER RECORDS CAFE表参道店 presents 山下達郎スペシャル企画』と題したいろいろなオリジナル企画の開催が決定している。「クリスマス・イブ」(2015 クリスマス・スペシャル・パッケージ)のほかにTOWER RECORDS CAFE表参道店限定のオリジナル・グッズの販売、「PERFORMANCE 2015 - 2016」のオフィシャル・ツアー・グッズやフォト、ライヴ・フォトが並んでいて、更にカフェ・メニューとして「クリスマス・イブ」の楽曲からシェフがインスパイアされて考案した「クリスマス・イブ・スペシャル・コース」やタツローくんのカフェ・ラテというオリジナル・メニューを用意しているそうだ。「クリスマス・イブ」の歌詞にちなんで「お一人様メニュー」なのだとか。
詳しくはワーナーミュージック・ジャパンの山下達郎スペシャル・サイトにて。
http://wmg.jp/tatsuro/
http://tower.jp/restaurants/cafe/omotesando

・「クリスマス・イブ」楽曲配信
今日11月22日から12月25日まで期間限定の「クリスマス・イブ」楽曲配信が今年もスタートした。また来週11月29日からはSUBARUのインプレッサSPORTのCMソングの「踊ろよ、フィッシュ」と「高気圧ガール」の配信もスタートする。

・「PERFORMANCE 2015-2016」ツアー・チケット一般発売
今週末11月28日から「PERFORMANCE 2015-2016」の2016年1月6日広島・福山公演から1月28日の大阪・フェスティバルホール公演までのチケットが一般発売される。ツアーに関する詳細は特設サイトにて。
http://www.tatsuro.co.jp/live/

・SMILING DAYS~ほほえみの日々~(60sec)
まりやさんが担当しているベルメゾンのBELLE MAISON DAYS(ベルメゾンデイズ)のCMソング「SMILING DAYS ~ほほえみの日々~」の60秒のCMサイズ。

・LONG PROMISED ROAD
発売されたばかりのカール・ウィルソンのライヴ・ソースから。カール・ウィルソンが1981年4月13日にソロ・アルバムのプロモーションとしてニューヨークのボトムラインでライヴを行った。当時、ニューヨークのFMでオンエアされたエアチェック音源が発売された。リズム・セクションと女性コーラスを従えたカール・ウィルソンのソロ・パフォーマンス。この中から1971年のビーチボーイズのアルバム『SURF'S UP』に収録されていたカール・ウィルソン自身の曲で「LONG PROMISED ROAD」。

・あしあと
1983年のアルバム『MELODIES』から「あしあと」にリクエスト。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

11月29日は引き続き「棚からひとつかみ+リクエスト」
http://www.tatsuro.co.jp
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SOUND AVENUE 905 Motoharu Radio Show #07

2015年11月18日 | Motoharu Radio Show

2015/11/17 OnAir - 3rd. Week - What is HIP?
01.Stealers Wheel:Stuck In the Middle With You
02.Talking Heads:And She Was
03.R.E.M.:Stand
04.Parliament:Give Up the Funk (Tear the Roof Off the Sucker)
05.Funkadelic:Standing On the Verge of Getting It On
06.Rage Against the Machine:Take the Power Back
07.佐野元春 & ザ・コヨーテバンド:キャビアとキャピタリズム
08.Sly & The Family Stone:Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin)
09.The Meters:People Say
10.Dr. John:Right Place Wrong Time
11.佐野元春 & ザ・コヨーテバンド:東京スカイライン
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■内容の一部を抜粋
佐野元春 : こんばんは佐野元春です。この番組は東京赤坂TBSのスタジオからお届けしています。今週もやってきましたMotoharu Radio Show。待っていてくれたみなさん、どうもありがとう。さて今夜のテーマは「What is HIP?」。ごきげんなファンク・ミュージックのレコードを集めてみます。火曜の夜はMotoharu Radio Show。DJ、佐野元春でお送りします。

・Stuck In the Middle With You
イギリス、グラスゴー出身のバンド、スティーラーズ・ホィールの'70年代の「Stuck In the Middle With You」。
「なんとなくビートルズを思わせるような曲ですね。作曲したジェリー・ラファティーは当時、グラスゴーのポール・マッカートニーなんて呼ばれてました」と元春。

・And She Was
・Stand
元春の好きな'80年代のオルタナティヴなバンド二組。トーキング・ヘッズの「And She Was」とR.E.M.の「Stand」。

佐野元春 : さてMotoharu Radio Show。今夜のテーマは「What is HIP?」。この後、ごきげんなファンク・ミュージックのレコードをたっぷりと聴いていきたいと思います。そうですね、ファンク・ミュージックということで僕が強烈に印象に残っているのは1983年、ニューヨーク、マンハッタンのクラブで観たあるライヴでした。ジョージ・クリントン & ザ・Pファンク・オールスターズ。当時、泣く子も黙るファンク・ミュージック界のゴッドといっていいと思います、ジョージ・クリントンですね。一時、音楽界から離れていたジョージ・クリントンが、久しぶりにシーンに戻ってきたということで、メディアもファンの人たちもみんな大騒ぎしていました。そのジョージ・クリントンが率いていたふたつのバンド、パーラメント、そしてファンカデリックですね。'70年代に結成されて、その後、多くのレコードを残しました。ドラムンベースに16ビートのリズム・カッティング。そこにホーン・セクションが加わったごきげんなダンス音楽です。その後、ソウル・ミュージックだけではなく、ロック音楽にも大きな影響を与えました。ではここでジョージ・クリントンが率いていたふたつのバンド、パーラメント、そしてファンカデリック。それぞれのレコードを聴いてみたいと思います。まずパーラメント。曲は「Give Up the Funk」。そしてファンカデリック「Standing On the Verge of Getting It On」。ともに'70年代のレコード2曲聴いてみます。

・Give Up the Funk (Tear the Roof Off the Sucker)
・Standing On the Verge of Getting It On

佐野元春 : 僕が'80年代に実際にニューヨークのクラブで観たパーラメント、そしてファンカデリックのライヴ。夜9時からはじまって約4時間続きました。驚いたのがほとんど曲がシームレスでつながっていたことです。4時間ぶっ続けのライヴということで客もミュージシャンも相当タフでないとやってられないという感じでした。観客はほぼ99%黒人たち、そこに僕のような東洋人、そして僅かに白人がいるという、そんな景色でしたね。しかしパーラメント、そしてファンカデリックのサウンド。その後の音楽界に与えた影響はとても大きかったようです。それはスヌープドッグ、ドクター・ドーレといった黒人ミュージシャンたちだけではなく、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、そしてレージ・アゲンスト・ザ・マシーンといった白人のバンドにも大きなインスピレーションを与えたと思います。ではここでレージ・アゲインスト・ザ・マシーンのレコードを聴いてみたいと思います。米国ロサンジェルスのバンド、1990年に結成しています。レージ・アゲインスト・ザ・マシーンの曲というとよく過激で政治的な歌詞と言われます。でも僕が聴くかぎりそれ以上にとても文学的なリリックですね。一級のビート・ポエトリーだと思います。曲は「Take the Power Back」聴いてみたいと思います。そしてもう1曲。僕のレパートリーの中にもファンク・ミュージックと言っていい曲があります。つい最近出した新しいアルバム『Blood Moon』から曲は「キャビアとキャピタリズム」。2曲続きます。

・Take the Power Back
・キャビアとキャピタリズム

佐野元春 : Motoharu Radio Show、特集「What is HIP?」。今夜はごきげんなファンク・ミュージックのレコードを集めています。さて、1970年代。米国サンフランシスコ周辺で流行ったファンキーなサウンドのことをベイエリア・ファンクなんて呼んでました。よく知られているのは例えばタワー・オブ・パワー、ブラスセクションを使ったごきげんなファンク・バンドですね。このベイエリア・ファンク。遡って行くと'60年代のこのバンドに当たります。スライ & ザ・ファミリーストーン。ファンク、ロックというジャンルを超えて'60年代から'70年代、本当に重要なバンドだったと思います。バンドを率いていたのはスライ・ストーンですね。このスライ・ストーンが作った音楽はその後、実に多くのミュージシャンに影響を与えたと思います。マイルス・デイヴィス、カーティス・メイフィールド、パブリック・エナミー、そしてプリンス。そうしたミュージシャンたちが彼の音楽へリスペクトを表明しています。では音楽に戻ってスライ & ザ・ファミリストーン、1969年のレコード「Thank You」。

・Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin)

佐野元春 : Motoharu Radio Show、特集「What is HIP?」。今夜はごきげんなファンク・ミュージックのレコードを集めています。今聴いてみたスライ & ザ・ファミリストーン、米国サンフランシスコのバンドです。一方、米国南部にもごきげんなファンク・バンドがいました。ザ・ミーターズ。'70年代、アラン・トゥーサンがプロデュースして素晴らしいアルバムを残しています。正にニューオリンズ・ファンク・バンドの代表といっていいと思います。ニューオリンズといえばジャズ発祥の地ですね。スペイン、フランス、カリブ、アフリカなどの文化が交じり合った独特の文化を持った街です。そんなニューオリンズの街で生まれたファンク・ミュージック。ニューオリンズ音楽独特の少しハネたリズムが楽しくて聴いていて飽きません。ミーターズ、'70年代のレコードから1曲。そしてそのミーターズのサポートで録音したDr.ジョンのレコードも一緒に聴いてみたいと思います。ザ・ミーターズ「People Say」そしてDr.ジョン「Right Place Wrong Time」。ニューオリンズ・ファンク2曲聴いてみます。

・People Say
・Right Place Wrong Time

リスナーからの「東京は寒いですか? DJもリスナーの方々も免疫力を上げて益々お元気で」というコメントを読んで。
佐野元春 : そうですよね。免疫力が大事だという話はよく聞くんですが、じゃあどうやったら免疫力が上がるのか? みなさんの知恵を訊いてみたい気がします。僕の場合は本当にありきたりなんですけれども、ストレスを溜めない、そしてビタミンCと腹筋ですね。これでなんとかやってます。免疫力アップ、もしいいアイディアがあったら是非、番組までコメントを送ってください。

火曜の夜はMotoharu Radio Show。番組ではみなさんからリクエストをお待ちしています。聴きたい曲があれば是非リクエストをお寄せください。宛先はメール・アドレス mrs@tbs.co.jp 。

佐野元春 : 番組ここまで聴いてくれてありがとう。そろそろお別れの時間が来てしまいました。Motoharu Radio Show、今夜のテーマは「What is HIP?」。ごきげんなファンク・ミュージックのレコードを集めてみましたけれども、楽しんでいただけましたか? 「HIP」という言葉にはかっこいいとかスタイリッシュという意味がありますけれども、何が「HIP」かというのはたぶん時代とともに変化してゆくものなんじゃないかと思います。時代の流行り廃りに関係なく、是非、みなさんひとり一人の「HIP」を探していってください。Motoharu Radio Show。今夜、ラストの曲は僕のアルバム『Blood Moon』からの曲でお別れしたいと思います。リスナーのみなさんとはまた次回、お会いできるのを楽しみにしています。佐野元春 & The Coyote Band、曲は「東京スカイライン」。

・東京スカイライン
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Sunday Song Book #1205

2015年11月15日 | Sunday Song Book

2015年11月15日プレイリスト
「棚からひとつかみ+リクエスト」
1. MAGIC TOUCH / 山下達郎 "コージー" '98
2. LOVELY DAY / BILL WITHERS '77
3. DON'T TAKE YOUR SWEET LOVIN' AWAY / GHETTO CHILDREN '75
4. ON A MAGIC CARPET RIDE / KIKI DEE '68
5. THINK ABOUT TOMORROW / THE ETHICS '68
6. SMILING DAYS~ほほえみの日々~(60sec) / 竹内まりや '15
7. LOVE DON'T LET ME DOWN / BOBBY BLOOM "WHERE ARE WE GOING" '70
8. 群青の炎 / 山下達郎 "コージー" '98
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
今年のツアーは12本が終了して今日と明日は神奈川県民ホール。
半蔵門のTOKYO FMのスタジオ、いつも収録している4スタが新装して壁がきれいになったという。古いテープレコーダーを取り外したら部屋が広くなったとか。二週間地方を回って帰ってきたらスタジオがきれいになっていたそうだ。前は照明が暗くて押し入れの中で番組の収録をしているみたいで、ものが見えにくかったけれど、照明が明るくなってだいぶ楽になったと達郎さん。

・PERFORMANCE 2015-2016
山下達郎デビュー40周年。「PERFORMANCE 2015-2016」は40th Anniversaryのツアー。35都市64公演で半年に渡るロング・ツアー「PERFORMANCE 2015-2016」。ツアーに関する詳細は特設サイトにて。
http://www.tatsuro.co.jp/live/

・指先のケア
リスナーから「ミュージシャンの方は喉以外にも指先のケアもされてるかと思いますが、達郎さんはじめメンバーの方はどのようなケアをされてるのでしょうか?」という質問。
達郎さんとギタリストの佐橋佳幸さんは爪が割れないように、爪の補強、特に人差し指の爪が割れないようにしてるとか。他は別にしてないそうだ。

・棚からひとつかみ
今週はレギュラー・プログラムの「棚からひとつかみ」。

・MAGIC TOUCH
1998年のアルバム『COZY』から「MAGIC TOUCH」。なぜかリクエストがまとまってきたという。

・LOVELY DAYS
ビル・ウィザースの1977年のアルバム『MENAGERIE』からのシングル・カット「LOVELY DAYS」。君を見ると今日一日が素敵な日になるような気がする、という明るい歌。1977年、全米ソウル・チャート6位、全米チャート30位。

・DON'T TAKE YOUR SWEET LOVIN' AWAY
ルーレット・レーベルのR&Bから。ゲットー・チルドレンはフィリーのグループだが実態はよくわからない。プロデュース、アレンジはボビー・マーティンなので典型的なフィリー・ダンサー。1975年のゲットー・チルドレンのシングル「DON'T TAKE YOUR SWEET LOVIN' AWAY」。

・ON A MAGIC CARPET RIDE
2011年にイギリスのRPMからキキ・ディの'60年代の作品を収録したコンピレーションが出ている。キキ・ディは'70年代に入ってエルトン・ジョンのロケット・レーベルからヒットがたくさん出たけれど、'60年代からずっと活動していてフォンタナでかなりの数の作品を作っている。フォンタナでの最後のシングル、1968年のシングルのB面「ON A MAGIC CARPET RIDE」はテディ・ランダッツオの作品。リアル・ステレオ。

・個人的に気に入ってる会場は?
リスナーから「達郎さんが個人的に気に入ってる会場は?」という質問。
中野サンプラザは達郎さんのホームグラウンドだけどホールとしてはちょっと使いにくいホールなんだそうだ。達郎さんの場合はオーケストラピットを潰してステージを客席側に出してやらないとちょっと回りこみが激しいとか。NHKホールのほうがそういう意味では遥かにやりやすいという。大阪フェスティバルホールは壊す前のところはほんとうに最高で、新しくなっても根性が入ってるとか。でも好きなホールは釧路市民文化会館、鹿児島市民文化ホール、長野、このあいだの倉敷、だいたい'80年代に作られた何とか文化ホールはおしなべて割といいところなんだそうだ。

・THINK ABOUT TOMORROW
ジ・エシックスは'60年代から'70年代あたまに何枚か作品を出したフィリーのグループ。リード・ヴォーカルのロン・タイソンは裏声の綺麗な人。この人を含めて後にラヴ・コミッティーというグループに変わって、ロン・タイソンはその後、テンプテーションズのメンバーになる。ジ・エシックスの1968年のファースト・シングルで「THINK ABOUT TOMORROW」。

・SMILING DAYS ~ほほえみの日々~
最近、まりやさんがベルメゾンのBELLE MAISON DAYS(ベルメゾンデイズ)のCMソングをやっている。今日はテレビでオンエアされてる「SMILING DAYS ~ほほえみの日々~」の60秒のCMサイズ。「まだCD化の予定はわかりません。この先でございますね。気長に」と達郎さん。

・LOVE DON'T LET ME DOWN
日本でもリイシューCDがたくさん出ている。その中からソニー編。7月29日にカマストラ、ブッダの作品がどっと出た。
ボビー・ブルームの1970年のアルバム『WHERE ARE WE GOING』は名盤だが割りとデモに近い音でモノラル。ボビー・ブルームは作曲家としてたくさんヒット曲を持っている。代表的なものはトミー・ジェームズ & ションデルズの「MONY MONY」、1910フルーツ・ガム・カンパニーの「INDIAN RIVER」、ステイプル・シンガーズのデビュー・ヒットになる1971年の「HEAVY MAKES YOU HAPPY」、それから自ら1970年に「MONTEGO BAY」というヒット曲がある。「MONTEGO BAY」がベスト10ヒットになったのでブッダ、カマストラがソングライターとしてのデモをまとめてアルバム化したのが『WHERE ARE WE GOING』。主としてアンダース & ポンシア、ジョン・リンド、ボビー・ブルームの4者による共作で構成されているアルバムで名曲がたくさん収められている。今日はその中から達郎さんの好きな「LOVE DON'T LET ME DOWN」。
曲をかけ終えて。
「このボビー・ブルームという人はギリシヤ彫刻みたいなルックスをした人。しかも声が本当に素晴らしい。このとき24歳。この4年後、1974年に銃の暴発で28歳で亡くなってしまいます。生きていたらもっと素晴らしい曲を書いていたと思いますけれど。ちょうど僕、シュガーベイブやってるときで、このボビー・ブルームの死を聞いて、渋谷のジアンジアンというライヴハウスで演奏してるときに『MONTEGO BAY』を歌ったことがあります。追悼の意味を込めて歌いますとかいって。私は21でございましたが若さゆえっていうアレですね。それを思い出しますが。ボーナス・トラック付きのうれしいリイシューです」と達郎さん。

・今ツアーすべて終えると通算ライヴが760回
リスナーのお便りによると...
1976年7月30日の下北ロフトの初ライヴから2014年10月10日の名古屋ボトムラインまでライヴ公演回数は686回。今回のツアー64本を入れると760回。40年で760回だから年平均19回。あと240公演で1000回。これから毎年25回ライヴを行うと10年で1000回になるそうだ。

・小さい頃から大きかったですか?
リスナーからの「小さい頃から大きかったですか?」という質問。
中学生の頃は大きいほうでかなり後ろのほうだったとか。運動は苦手で通知簿は3だったとか。今は172センチで65キロくらい。

・群青の炎 - ULTRAMARINE FIRE -
最後も1998年のアルバム『COZY』から「群青の炎 - ULTRAMARINE FIRE -」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

11月22日は引き続き「棚からひとつかみ+リクエスト」
http://www.tatsuro.co.jp
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SOUND AVENUE 905 Motoharu Radio Show #06

2015年11月10日 | Motoharu Radio Show

2015/11/10 OnAir - 2nd. Week - Nothing But Pop - 何はともあれポップ
01.Stevie Wonder:My Cherie Amour
02.The Bangles:Manic Monday
03.Prince & The Revolution:Take Me With U
04.Bette Midler:Teach Me Tonight
05.Bette Midler:Be My Baby
06.佐野元春:君がいなくちゃ
07.Fine Young Cannibals:She Drives Me Crazy
08.Don Henley:The End of the Innocence
09.War:Why Can't We Be Friends?
10.佐野元春:月と専制君主 - Boys & Girls Version -
11.The Blow Monkeys:Digging Your Scene
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
佐野元春 : こんばんは佐野元春です。この番組は東京赤坂TBSのスタジオからお届けしています。今週もやってきましたMotoharu Radio Show。待っていてくれたみなさん、どうもありがとう。さて今夜のテーマはNothing But Pop。何はともあれポップ、ですね。みなさんの体温がちょっぴり上昇する、そんなポップ・チューンを集めています。火曜の夜はMotoharu Radio Show。DJ、佐野元春でお送りします。

・My Cherie Amour
スティービー・ワンダーの'60年代の名曲「My Cherie Amour」。「泣く子も黙る名曲というのはこんな曲のことを言うんじゃないでしょうか」と元春。

・Manic Monday
'80年代のガール・グループ、バングルス。1986年の「Manic Monday」。月曜日の朝起きたとき、あぁ、まだ日曜日の朝だったらいいのになぁ、と歌っている。

・Take Me With U
バングルスの「Manic Monday」を書いたのはプリンスで同時期にヒットしていたのが「Take Me With U」。

佐野元春 : 僕は実を言うとカヴァー曲というのはあまり興味がないです。やはりオリジナルを超えるというのは相当大変なことではないかと思うんですね。ただ最近聴いたこのシンガーのカヴァー・レコードはちょっとまいってしまいました。ベッド・ミドラー。歌のうまさには定評のある実力派のシンガーです。そのベッド・ミドラーが往年のガール・グループのヒット曲だけを集めたカヴァー・レコードを出しました。タイトルが『It's The Girls』。「これが女の子というものよ」、そんなニュアンスでしょうか。アルバムではロネッツ、シュレルズ、エクサイターズ、そしてシュープリームスといった'50年代、'60年代に活躍したガール・グループのヒット曲がたくさんカヴァーされています。正にNothing But Pop。今夜のテーマにぴったりのレコード。ベッド・ミドラーの歌声、さっそくここで2曲聴いてみたいと思います。この曲はスタンダード・ナンバーですね。これまで何人ものシンガーが歌ってきました。'50年代の曲です。「Teach Me Tonight」。そして'60年代、ロネッツのヒット・レコード。フィル・スペクター・プロデュース。この曲もそうですね、泣く子も黙る名曲と言っていいと思います。「Be My Baby」。ベッド・ミドラーのレコード、2曲続きます。

・Teach Me Tonight
・Be My Baby

火曜の夜はMotoharu Radio Show。番組ではみなさんからリクエストをお待ちしています。聴きたい曲があれば是非リクエストをお寄せください。宛先はメール・アドレス mrs@tbs.co.jp 。

佐野元春 : 今夜はみなさんに聴いてもらいたいレコードを持ってきました。今年の7月僕の新しいアルバムが出ました。タイトルは『Blood Moon』。番組ではこのアルバムからの曲を聴いていただいています。アルバムを作るときというのはもちろん曲作りからはじまります。よく、「テーマを決めてアルバムを作るんですか? 」というような質問をもらうんですけれども、大抵は特にテーマを決めずにどんどん曲を書いていきます。1枚のアルバム、大体10曲から15曲くらい作ってレコーディングするということになります。ただ曲を書いてると、調子に乗って10曲、15曲、ときには20曲以上曲ができることがあります。そうすると1枚のアルバムには入りきらないということでアウト・テイクになる曲も出てきます。ただアウト・テイクといっても出来の悪い曲ではなく、たまたまアルバムの雰囲気になじまないということで、決して捨ててしまうわけではありません。今回この『Blood Moon』というアルバムを作ってるときもそうしたアウト・テイクが何曲かありました。今夜はその中から1曲。これはすでにシングル曲としてアルバムが出る前にリリースしました。「君がいなくちゃ」という曲。随分昔に書いて、長い間ほっておいた曲なんですけれども、ついにレコード化されてなんだか宿題を出し終えたみたいな、そんな気持ちがしています。では聴いてください。僕の曲で「君がいなくちゃ」。

・君がいなくちゃ

佐野元春 : 佐野元春 & The Coyote Band「君がいなくちゃ」聴いていただきました。この曲今のところCDやレコードになっていないんですがダウンローディングで販売してるのでよかったらチェックしてみてください。

・She Drives Me Crazy
1989年のファイン・ヤング・キャニバルズの「She Drives Me Crazy」。

・The End of the Innocence
「She Drives Me Crazy」と同じ年に米国でイーグルスのドン・ヘンリーのソロ「The End of the Innocence」がヒットした。
「大人になってゆくにつれて、ともするとなくしてしまいがちなイノセンスについて歌った曲」と元春。

リスナーからの「(1976年の国内音楽の特集に触れて)学生の頃、この頃の音源を手に入れるのがなかなか難しく何度も断念したことがあります」というコメントを読んで。

佐野元春 : 僕も以前、'80年代に番組をやっていたときは、とにかく昔の音源を揃えるってのが一苦労でしたね。それこそ番組の一時間前にレコード・コレクターの友人に電話をして、あわててレコードを借りたということもよくありました。何を隠そう、その友人とは伊藤銀次です。その節は本当にお世話になりました。もし番組を聴いてくれていたらお礼が言いたいですね。どうもありがとう。

リスナーから「Why Can't We Be Friends?」にリクエスト。

佐野元春 : 「Why Can't We Be Friends?」という曲。'70年代、アニマルズのエリック・バードンを中心に結成されたWARというバンドのヒット・レコードです。このWARというバンド。ソウルやジャズ、ラテンのリズムをミックスした、今でいうジャム・バンドの先駆けのようなバンドでしたね。僕も好きでよく聴いています。

・Why Can't We Be Friends?

リスナーからCoccoとデュエットした「月と専制君主 - Boys & Girls Version -」にリクエスト。

佐野元春 : 以前、僕が書いた「月と専制君主」という曲があるんですが、この曲をセルフ・カヴァーしようということで彼女にヴォーカルを依頼したことがありました。けっこう難しいハーモニー・パートだったんですけれども、とても上手にやりこなしてくれて素晴らしいレコードになりました。この場を借りてお礼が言いたいです。ではそのレコード、是非みなさんに聴いてもらいたいと思います。Coccoのヴォーカルをフィーチャーして「月と専制君主 - Boys & Girls Version -」です。

・月と専制君主 - Boys & Girls Version -

火曜の夜はMotoharu Radio Show。番組ではみなさんからリクエストをお待ちしています。聴きたい曲があれば是非リクエストをお寄せください。宛先はメール・アドレス mrs@tbs.co.jp 。

佐野元春 : 番組ここまで聴いてくれてありがとう。そろそろお別れの時間が来てしまいました。Motoharu Radio Show、今夜のテーマはNothing But Pop。何はともあれポップ、ですね。思わず楽しくなってスマイルしてしまう。そんなポップ・チューンを集めてみましたけれども、楽しんでいただけましたか? 僕の場合、じぶんが演奏するときはフォークやブルース、そしてR&Bに近いロックなんかが好きなんですが、ラジオから音楽を聴くというときにはやはりポップ・チューンですね。クルマの中で聴いたりしてると思わず身体が揺れてくるようなそんな楽しい曲を聴くのが好きです。Motoharu Radio Show。今夜、ラストの曲もポップ・チューンでお別れしたいと思います。リスナーのみなさんとはまた次回、お会いできるのを楽しみにしています。ブロウ・モンキーズ、曲は「Digging Your Scene」。

・Digging Your Scene

佐野元春 : 今夜のMotoharu Radio Show、楽しんでいただけましたか? さて12月からいよいよ僕の35周年アニバーサリー・コンサートが全国各地で開かれます。今回はいつも一緒にやってるコヨーテバンドに加えて、昔の仲間が来てくれます。ロックンロールのオーケストラ、つまりロッケストラという編成でやってみたいと思います。'80年代の曲から新しい曲までたっぷり演奏したいと思います。是非、みなさん会場まで集まってください。待ってます。DJ、佐野元春、ではまた次回に。
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Sunday Song Book #1204

2015年11月09日 | Sunday Song Book

2015年11月08日プレイリスト
「逝ける南部人を偲んで」
1. STORMY / THE CLASSICS IV '68
2. TRACES / THE CLASSICS IV '69
3. MIDNIGHT / THE CLASSICS IV '69
4. MIGHTY CLOUDS OF JOY / B.J.THOMAS '71
5. THE LETTER / THE BOX TOPS '67
6. SOUL DEEP / THE BOX TOPS '69
7. ALWAYS ON MY MIND / WILLIE NELSON '82
8. ALWAYS ON MY MIND / WAYNE CARSON "WRITER" '00
9. DOWN IN THE BOONDOCKS / BILLY JOE ROYAL '65
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
ツアーは早くも10本を消化して福岡公演が終わったところ。10月30日、31日の大阪フェスティバルホールから直接福岡へ行って東京には帰っていないという。ツアーが込み入ってるときは東京に戻れず地方で番組を収録することがある。これまでも広島や仙台でやってるが今回は博多のFM福岡で11月6日に収録しているそうだ。今週は11月9日(月)が倉敷市民会館、11日(水)は島根県松江市の島根県民会館。ライヴはほぼ順調に推移しているとか。15日(日)は神奈川県民ホール。

・PERFORMANCE 2015-2016
山下達郎デビュー40周年。「PERFORMANCE 2015-2016」は40th Anniversaryのツアー。ツアーに関する詳細は特設サイトにて。
http://www.tatsuro.co.jp/live/

・逝ける南部人を偲んで
達郎さんが十代、二十代の頃に聴いていたいろいろなシンガー、ソングライター、ミュージシャンたち、現在七十代、八十代で達郎さんより一回り上の世代の人たちの訃報が飛び込んでくることが多くなり、今年は特にサザン・ロックというか、'60年代のまだハード・サウンディングではないサザン・ポップ、カントリー系やR&B系の南部のポップ・ミュージックを担っていたミュージシャンが相次いで亡くなった。今週はそれをピックアップして「逝ける南部人を偲んで」と題して、達郎さんが若い頃に聴いていたミュージシャン、ソングライター、プロデューサーを中心に特集。選曲の過程で二人に絞りアトランタのバディ・ビューイという有名なソングライター、ナッシュビルのウェイン・カースンという有名なソングライターを中心に名曲の数々を聴く。

アメリカ南部は音楽の宝庫でカントリー・ミュージック、R&B、白人音楽も黒人音楽もいろいろなかたちで、ナッシュビル、テキサス、ジョージア、アラバマ、フロリダ、ニューオリンズあたりの南の地区の音楽の豊穣な世界を、達郎さんも夢中になって聴いていた。とりわけ好きだったのはアトランタの音楽。達郎さんが中学から高校にかけてヒットしていたクラシックス・フォーというグループの作曲をしていたのがバディ・ビューイとジェイムス・コブという二人のソングライター・チーム。そのバディ・ビューイが先日亡くなった。享年74歳。もともとはフロリダ生まれでニューヨークに行ってアトランタに腰を落ち着けて、ソングライター、プロデューサーの活動を行っていた。トミー・ローのヒット曲からロイ・オービソンのバック・バンドを経て、ソングライターで大成功して、クラシックス・フォーに幾多の曲を書いて、その後、アトランタ・リズム・セクションのスタッフになってゆく。そんな中でバディ・ビューイの最大のヒット曲は言うまでもなくクラシックス・フォー。

・STORMY
クラシックス・フォーの1968年、全米3位の「STORMY」。リード・ヴォーカリストのデニス・ヨーストのハスキーな声で一世を風靡した。デニス・ヨーストは2008年に亡くなっている。

・TRACES
'70年代以降のサザン・ロックというとオールマン・ブラザーズとかレナード・スキナードといったブルース・ベーシックなハード・サウンディングを代表する、そういうようなものになってゆくが、'60年代はむしろメロウなサウンドが、'60年代後期にひじょうに流行った時代がある。サザン・ロックというよりサザン・ポップ。カントリーっぽくもないしあまり黒くもない。アトランタ地区のポップ・ミュージックはこうしたさわやかなきれいな音色(おんしょく)、ナッシュビルにしてもアトランタにしても、スタジオ・ミュージシャンはきれいな音色を出す人が多いので、そういうようなものを利用して作られた音楽。クラシックス・フォーもそんなふうなひとつ。デビュー作の「SPOOKY」が大ヒットして(作曲はバディ・ビューイではない)、セカンド・ヒットが「STORMY」。サード・ヒットが1968年、全米5位のミリオン・セラーの「TRACES」。ヴェトナム戦争が激烈を増してゆく中で逆にこうした癒し系の音楽が生まれてきたということも言える。

・MIDNIGHT
達郎さんがいちばん好きなクラシックス・フォーの曲「MIDNIGHT」。全然ヒットしなかったアルバムからシングル・カットされた。1969年、全米58位というスマッシュ・ヒット。彼女の髪が黒くて真夜中にデートして僕は彼女の髪をジョークで「MIDNIGHT」と呼んだという失われた恋の切ない歌。この頃になるとデニス・ヨースト & クラシックス・フォーという名義。ひじょうにソフトな音楽。クラシックス・フォーの諸作品はほとんどバディ・ビューイとジェイムス・コブという二人のソングライター・チームによって書かれた。

・MIGHTY CLOUDS OF JOY
バディ・ビューイはその後、アトランタ・リズム・セクションのマネージャーになり音楽業界に関わってゆく。ロイ・オービソンのバック・バンド「キャンディ・メン」のドラマー、ロバート・ニックス。バディ・ビューイがロバート・ニックスと共作してB.J.トーマスに提供した一曲「MIGHTY CLOUDS OF JOY」。達郎さんはこの曲がB.J.トーマスの最高傑作だと思ってるという。1971年、全米34位のスマッシュ・ヒット。日本ではB.J.トーマスというとバート・バカラックの一連の作品で有名だが、達郎さんはB.J.トーマスがバカラックに合ってると思ったことは一度もないとか。むしろチップス・モーマンやバディ・ビューイとジェイムス・コブといった南部系の作家の作品のほうが圧倒的に合ってると思ってるそうだ。

・NATALE(ナターレ) 2015 ~ラ チッタデッラのクリスマス
神奈川県のJR川崎駅前の複合商業施設「ラ チッタデッラ」で11月12日(木)からスタートする「NATALE(ナターレ) 2015 ~ラ チッタデッラのクリスマス」というイベント(イルミネーションの噴水ショー)に「クリスマス・イブ」が使われる。2013年の「クリスマス・イブ」30th Anniversary EditionのCDシングルの初回限定盤DVDに収録されたショート・フィルムは「ラ チッタデッラ」でロケが行われたそうだ。そのときもイルミネーションの噴水ショーに「クリスマス・イブ」が使われたが今回は二年ぶりにまた使用される。12月24日は達郎さんのバンドのサックス奏者、宮里陽太さんのクリスマス・ライヴが同施設で行われる。詳しくは「ラ チッタデッラ」のホームページにて。
http://lacittadella.co.jp/natale2015/

「逝ける南部人を偲んで」後半はウェイン・カースン。デンバー、コロラドの出身。ミズーリーを経てソングライターとしてナッシュビルに落ち着く。たくさんヒット曲を持ってる典型的な南部のソングライターの一人。

・THE LETTER
ウェイン・カースンの代表作は1967年の「THE LETTER」。ボックス・トップスはメンフィスの5人組の白人ヴォーカル・インストゥルメンタル・グループ。4週間連続全米NO.1のミリオン・セラー。「THE LETTER」は後にジョー・コッカーでも流行った。作曲はウェイン・カースン。当時はウェイン・カースン・トンプソンと名乗っていた。ボックス・トップスのヴォーカルはアレックス・チルトン。当時17歳だった。アレックス・チルトンは2010年に享年59歳で亡くなった。先ほどのデニス・ヨーストもそうだが南部人というのはしゃがれ声というか渋い声。

・SOUL DEEP
ボックス・トップスの中で達郎さんが好きな一曲「SOUL DEEP」。1969年、全米18位。アレックス・チルトンはこの後、ボックス・トップスをやめてからビッグ・スターというカルトなバンドを作って人気を誇った。

・ALWAYS ON MY MIND
ウェイン・カースンでいちばん有名な曲は「ALWAYS ON MY MIND」。最初、ブレンダ・リーが歌って、それからエルヴィスに受け継がれて、1984年にウィリー・ネルソンが取り上げてプラチナ・ディスクとなり、その年のグラミーのソング・オブ・ザイヤーを獲得した。その後、ペット・ショップ・ボーイズのカヴァーでも有名になった。
ウィリー・ネルソンが番組でかかるのははじめてかもしれないと達郎さん。実は達郎さんはウィリー・ネルソンが好きで夜寝るときによく聴いてるそうだ。「こんな哀しい声してる人いませんが」と達郎さん。
「僕は君を愛してなかったのかもしれない チャンスは何度でもしっかりあったのに 思いやりに欠けていたのかもしれない もっと君を大事にできたのかもしれない」という歌い出し。最後は「もう一回戻ってほしい 愛はまだなくなっていない もう一度チャンスをくれないか」という切実な歌。

・ALWAYS ON MY MIND
ウェイン・カースンは何度かソロを出していて'70年代の初めにモニュメント・レーベルから出したレコードは話題にならなくて未だCDにもなっていない。2000年に『WRITER』というタイトルでCDが出ている。その中にウェイン・カースンが自ら歌う「ALWAYS ON MY MIND」が入ってる。ウェイン・カースン享年72歳。

・DOWN IN THE BOONDOCKS
「逝ける南部人を偲んで」の特集を企画しているときにビリー・ジョー・ロイヤルの訃報が飛び込んできた。10月6日、享年73歳。ジョージア生まれのアトランタ・サウンドの要。プロデュースド・バイ・ジョー・サウス。デモを歌ってそれがヒットした。1965年の「DOWN IN THE BOONDOCKS」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

11月15日はレギュラープログラム「棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
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SOUND AVENUE 905 Motoharu Radio Show #05

2015年11月04日 | Motoharu Radio Show


2015/11/03 OnAir - 1st. Week
01.The Ad Libs:The Boy from New York City
02.The 5th Dimension:Wedding Bell Blues
03.Cilla Black:Alfie
04.Mary Wells:My Guy
05.The Temptations:My Girl
06.佐野元春 & ザ・コヨーテバンド:いつかの君
07.佐野元春 & ザ・コヨーテバンド:空港待合室
08.MONGOL800:OKINAWA CALLING
09.Cocco:ジュゴンの見える丘
10.Jamie Cullum:These Are The Days
11.Ben Sidran:Song For a Sucker Like You
12.Daryl Hall & John Oates:You've Lost That Lovin' Feelin'
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■内容の一部を抜粋
佐野元春 : こんばんは佐野元春です。この番組は東京赤坂TBSのスタジオからお届けしています。今週もやってきましたMotoharu Radio Show。待っていてくれたみなさん、どうもありがとう。今夜はこの季節、秋に聴くとグッとくるR&Bヒットを何曲か持ってきました。そして沖縄をベースに活動するアーティスト二組紹介したいと思います。火曜の夜はMotoharu Radio Show。DJ、佐野元春でお送りします。

・The Boy from New York City
1965年のアドリブスのヒット「The Boy from New York City」。エルヴィス・プレスリーなどに曲を提供していた'50年代の有名なソングライター・チーム、リーバー&ストーラーの作品。

・Wedding Bell Blues
フィフス・ディメンションの「Wedding Bell Blues」のオリジナルはシンガー・ソングライターのローラ・ニーロが作詞作曲。「大好きなボーイ・フレンドに早く結婚しょうよと迫ってる女の子の歌、ですよね」と元春。フィフス・ディメンションがカヴァーして1969年にNO.1になった。

・Alfie
バート・バカラックとハル・デイヴィッドが書いた名曲中の名曲「Alfie」。シンガーは英国の女性シンガー、シラ・ブラック。

佐野元春 : シラ・ブラック、曲は「Alfie」。いつ聴いてもため息が出てしまう素晴らしい曲ですね。リリックもとてもおもしろいです。アルフィーという言ってみればちょっと女にだらしない男の歌です。このアルフィーのことが大好きな女の子が歌の中ではこんなこと言ってます。「アルフィー、今がよければそれでいいの? 生きてゆくには本当の愛に気付かなくっちゃ意味がないのよ」そんなふうに歌ってます。それにしてもこのシンガー、シラ・ブラックの歌唱力が素晴らしいですね。じぶんも曲を書くのでよくわかるんですけれども、バート・バカラックのメロディというのは相当複雑ですね。歌向けのメロディというか、どちらかというと器楽的なメロディと言っていいと思います。ですのでバカラックの曲を歌うシンガーは相当歌唱力が要求されるということになります。実際、この「Alfie」を歌ったシラ・ブラック。彼女もレコーディングのときに相当苦労したということをあるインタビューで語ってました。この曲はディオンヌ・ワーウィックもカヴァーしていて、こちらも素晴らしいレコードです。機会があれば是非、聴いてみてください。あー、それともうひとつ。いろいろと調べていたらシラ・ブラックの「Alfie」。この曲はビートルズで有名なアビーロード・スタジオでレコーディングされてるんですけれども、なんとそのレコーディングのドキュメンタリーがYouTubeに載ってました。バート・バカラックがどんなふうにレコーディングしてるのか、その様子がわかるとても興味深い内容で僕はとても興奮しました。もしみなさんも興味があればご覧になってください。
https://www.youtube.com/watch?v=IDF_taQnoXk

佐野元春 :今夜のMotoharu Radio Show。この季節、秋に聴くとグッとくる曲みなさんと聴いてます。秋というと僕の場合は何だかソウル・ミュージックが聴きたくなりますね。夏はガンガンロックンロール。一息ついて秋はしっとりとディープにソウル・ミュージック。そんな感じでしょうか。今夜用意してきたのは'60年代モータウン・レーベルからの曲。いずれもソングライター、スモーキー・ロビンソンが作曲、プロデュースをした曲です。1曲目はメリー・ウェルズが歌う「My Guy」。ちょっとじぶんのことになってしまうんですけれども、僕のレパートリーに「週末の恋人たち」という曲があるんですけれども、この「My Guy」という曲を参考に編曲したのを覚えています。メリー・ウェルズ1964年のヒット・レコードですね。続く1965年この「My Guy」に続いて、そのアンサー・ソングと言ってもいい曲「My Girl」。この曲がリリースされます。テンプテーションズが歌ってヒットしました。いずれの曲も当時モータウン・レーベルの副社長でもあったスモーキー・ロビンソンが作曲、プロデュースをした曲です。ではここでレコードを聴いてみたいと思います。メリー・ウェルズ「My Guy」。そしてザ・テンプテーションズ「My Girl」。2曲続きます。

・My Guy
・My Girl

火曜の夜はMotoharu Radio Show。番組ではみなさんからリクエストをお待ちしています。聴きたい曲があれば是非リクエストをお寄せください。宛先はメール・アドレス mrs@tbs.co.jp 。

佐野元春 : 今夜はみなさんに聴いてもらいたいレコードを持ってきました。今年の7月僕の新しいアルバムが出ました。タイトルは『Blood Moon』。前回に続いてこのアルバムから何曲か聴いていただきたいと思います。このアルバムを出したのは7月。そして翌月の8月から僕とバンドはツアーに出ました。全国いろいろな街で演奏しましたが、今回のツアーで特に印象に残ってるのは、これまでに比べてお客さんの熱気がすごかったということですね。僕はとてもうれしかったのは通常ライヴというと新しい曲よりどちらかというと古い曲が盛り上がるという傾向があります。僕なんかも人のコンサートに行って馴染みの曲が演奏されたりすると、うれしくなって気持ちが上がりますよね。でも今回のツアーでは新しいアルバムの曲を中心にセットリストを組んでみたんですけれども、これ予想以上にみなさん楽しんで聴いてくれたようで、僕もバンドもとてもうれしかったです。そんな楽しい夏のツアーの思い出を振り返りつつ、今夜もリスナーのみなさんには僕の新しいアルバム『Blood Moon』からの曲を聴いていただきたいと思います。今回アルバムはアナログ盤も出しているので今夜はそのアナログ・レコードの音で聴いてみてください。「いつかの君」そして「空港待合室」2曲続きます。

・いつかの君
・空港待合室

佐野元春 : 僕は沖縄に何人か友人がいるんですけれども、ここのところ沖縄が抱えてる問題に友人たちも頭を悩ませています。僕は政治家ではないので政治的な目で沖縄を見るということはないです。じゃあどんな目で見るかというと、それはヒューマニズムの目ということになります。このヒューマニズムの目で見てみると、今沖縄の友人たちがどんなに胸を痛めてるかわかる気がします。沖縄で僕がいちばん魅力を感じるのは彼らの音楽ですね。何度かコンサート・ツアーで沖縄に行ってますけれども、音楽が生活の中に自然に馴染んでる、そこが素晴らしいなと思います。そこで今夜は沖縄をベースにしたミュージシャンの二組のレコードを聴いてみたいと思います。まずモンゴル800。'90年代に沖縄で結成されたスリーピースのバンドですね。今年8月に新作アルバムを出しています。その新作アルバムから1曲聴いてみます。続いて女性シンガー・ソングライター、Cocco。デビュー当時から彼女の才能は素晴らしいなと思って聴いていました。今夜紹介したいのは彼女が書いた「ジュゴンの見える丘」という曲。今、米軍基地の移転で問題になってる沖縄県辺野古ですね。ここにはほとんど絶滅に近いジュゴンが生息してると言われてます。沖縄で生まれて育ったCoccoにしか書けない素晴らしい曲だと思います。では音楽に戻ってモンゴル800曲は「OKINAWA CALLING」。そしてCocco「ジュゴンの見える丘」。沖縄をベースに活動するアーティスト二組聴いてみます。

・OKINAWA CALLING
・ジュゴンの見える丘

・These Are The Days
・Song For a Sucker Like You
ジャズ・オリエンテッドな曲。元春の好きな二人のピアノマンの曲でジェイミー・カラムの「These Are The Days」とベン・シドランの「Song For a Sucker Like You」。

マイカーを買ったリスナーからのコメントを読んで。
「この番組もドライヴをしながら聴いてくれてるリスナーの方をちょっと意識してプレイリストとランニングオーダーを組んでいます。ドライヴのときに聴きたい音楽などあれば是非、番組まで曲のリクエストを送ってください」と元春。

火曜の夜はMotoharu Radio Show。番組ではみなさんからリクエストをお待ちしています。聴きたい曲があれば是非リクエストをお寄せください。宛先はメール・アドレス mrs@tbs.co.jp 。

・You've Lost That Lovin' Feelin'
オリジナルはライチャス・ブラザーズ。'80年代にホール&オーツがカヴァーしてヒットした。歌の中では「心が離れてしまったんだね / でも君の愛が必要なんだ / もう一度愛する気持ちを思い出して」と歌ってる。ソングライター・チーム、バリー・マンとシンシア・ウェルが書いた名曲。
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Sunday Song Book #1203

2015年11月01日 | Sunday Song Book

2015年11月01日プレイリスト
「リクエスト特集」
1. 世界の果てまで / 山下達郎 "オーパス" '95
2. CARRY ON / CROSBY,STILLS,NASH & YOUNG "DEJA VU" '70
3. BROWN EYED WOMAN / BILL MEDLEY '68
4. SHINE ON / JOE ENGLISH "LIGHTS IN THE WORLD" '80
5. LET'S STRAIGHTEN IT OUT / LATIMORE '74
6. OOO BABY BABY / THE MIRACLES '65
7. SO WRONG / PETE BARIN WITH THE BELMONTS '62
8. LOVE CAN GO THE DISTANCE / 山下達郎 '99
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■内容の一部を抜粋
・近況
「実は私は今日は前倒しでございます。先週は月曜日、26日に横須賀やって。昨日、一昨日と大阪フェスティバルホール。無事に滞り無く終わってるはずでございます。お出でいただいた方、ありがとうございます。今週は博多にまいります。4日、5日、水木と福岡サンパレスでございます。こっから来週は倉敷、島根と廻ってまいります。いよいよ連チャンの公演が増えてまいりますが。今週は博多。福岡サンパレス。お出でくださるお客さま、お待ち申し上げております」と達郎さん。

・PERFORMANCE 2015-2016
山下達郎デビュー40周年。「PERFORMANCE 2015-2016」は40th Anniversaryのツアー。ツアーに関する詳細は特設サイトにて。
http://www.tatsuro.co.jp/live/

・リクエスト特集
ツアーは8本終了してそろそろ落ち着いてきているが、もう一息といった感じなので、今週もリクエスト特集。

・世界の果てまで
季節柄この曲にリクエストが集まってるとか。「世界の果てまで」のシングルは1995年11月1日発売なので今年20周年ということになる。

・CARRY ON
クロスビー、スティルス、ナッシュ & ヤングの1970年のアルバム『DEJA VU』は700万枚売れたアルバム。その中から「CARRY ON」。「数年前、クロスビー、スティルス & ナッシュ、ニューヨークでライヴがちょうどやってまして、観る機会がございました。1曲目がこのCARRY ONでございました。いちばんお終いがTEACH YOUR CHILDREN。私、高校一年のときにホリーズのライヴを観まして。グラハム・ナッシュはその頃と全く体型が変わらないですね。声もほとんど同じですしね。私が16のときに観た人がですね、還暦になってもまだ現役でやってるという。ああいうのを観るのがうれしいので、私もグラハム・ナッシュにあやかってですね、一所懸命頑張りたいと思っております」と達郎さん。

・BROWN EYED WOMAN
ライチャス・ブラザーズのビル・メドレーの「BROWN EYED WOMAN」。1968年、全米チャート43位のスマッシュ・ヒットだが、バリー・マン、シンシア・ワイルの名作。

・事前に知ってる曲?
リスナーから「リクエストでかかる曲は達郎さんは事前に知ってる曲なのでしょうか?」という質問。
今日かかる曲は全部知ってる曲。知らない曲でも、達郎さんはレコード集めるのが趣味なので、友だちがたくさんいるから、クラシック、カントリー、あらゆる分野に人脈があるので、わからない曲は直接訊いて的確な答え、そしてレコードを借りて番組でオンエアするのだとか。ただ好き嫌いがあるので、達郎さんは'80年代の末あたり、例えばJAPANとかデュランデュランとかは他の番組でも聴けるし、ジャーニーとかエイジアとかも他でも聴けるので、じぶんの専門の'50年代、'60年代、'70年代、'80年代の初めから中期までのオールディーズ・ソングをかけるようにしているそうだ。'80年代、'90年代のヒップホップは松尾潔さんとかの専門家にリクエストしたほうがいいし、現代音楽とかフリー・ジャズは家で聴くけれど、日曜日の午後2時にかけてもしょうがないと考えてるとのこと。

・SHINE ON
ジョー・イングリッシュはニューヨーク生まれだが、縁あってポール・マッカートニーのウィングスのドラマーとヴォーカルになり、シー・レベルを経由して、'80年代に入るとじぶんのバンドを結成して何枚かアルバムを出している。その1980年のアルバム『LIGHTS IN THE WORLD』に入ってるAOR然とした曲「SHINE ON」。

・ LET'S STRAIGHTEN IT OUT
ラティモアはマイアミ・ソウルの重鎮。1974年、全米ソウル・チャートNO.1の「 LET'S STRAIGHTEN IT OUT」。

・逝ける南部人を偲んで
来週は今年に入って達郎さんの好きなサザン・ロック、サザン・ポップ、それからカントリー系の作曲家、プロデューサーの訃報が相次いで飛び込んできたので、彼らの追悼をまとめて「逝ける南部人を偲んで」と題して、ナッシュビル、アトランタあたりのソングライター、プロデューサー、シンガーの特集を計画しているそうだ。この先まだまだツアーは続くので、引き続きリクエストも募集している。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

・OOO BABY BABY
ザ・ミラクルズの「OOO BABY BABY」。作詞作曲はスモーキー・ロビンソン。1965年、全米R&Bチャート5位、全米チャート16位。当時としては大ヒットではないものの、今やドラマ、映画で使われてスモーキー・ロビンソンの代表作になった名曲。「とにかくもうスモーキー・ロビンソンの歌がですね(笑)、もう超絶であります」と達郎さん。

・SO WRONG
マニアック・ツアーの開演前にかかっていたドゥーワップにリクエスト。ピート・バリン・ウィズ・ザ・ベルモンツの「SO WRONG」。ディオンのバックアップ・バンドのベルモンツが1962年に出したシングルで、リード・ヴォーカルのピート・バリンはベルモンツのブロンクスの友だちだとか。

・マスクにこだわりはありますか?
リスナーから「体調管理にマスクは必需品だと思いますが何かこだわりはありますか?」という質問。
鳥のくちばしみたいなマスクは街中でしてると怪しい人みたいなので、なるべく普通のかたちの性能のいいやつ、銀行強盗みたいな大きなものではなく、普通の四角いやつだとか。「具体的なメーカーだと、またいろいろ言われますので(笑)。普通のやつです。でもマスクは人混みだと必須なので、私とコーラスの3人はみんなマスクやっております。大変でございます。頑張ります(笑)」と達郎さん。

・LOVE CAN GO THE DISTANCE
1999年の「LOVE CAN GO THE DISTANCE」。達郎さん自作のドゥーワップで作詞はアラン・オディ。

11月08日は「逝ける南部人を偲んで」
http://www.tatsuro.co.jp
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