WANDERING SOULS

2012年01月31日 | 神戸、兵庫

1月8日(日)。
久しぶりにクルマに乗って神戸へ行った。
阪神・淡路大震災で倒壊した阪神高速を久しぶりに走った。
今回神戸に行くのに目的があった。
今年3月11日に閉店する神戸阪急に立ち寄ること。
最初にハーバーランドに行った。

ハーバーランドに到着したとき、渋滞の中で新春放談を聴いた記憶がよみがえった。
ちょうどパソコンを手に入れた頃だから1997年の正月だったかもしれない。
大瀧さんがホームページを開設したと話していた。
僕はまだインターネットをはじめてなかったので早く見たいと思った。

10年くらい前まで神戸にはよく行っていてハーバーランドの神戸阪急でも買い物をしたことがあった。
どういうかたちをした建物なのかよくわからないがドーム屋根になってるらしくて、
僕はそのドーム屋根の下で上を見上げたものだった。



なにかある。赤い何か。エスカレターに乗ってそれが何かを確かめに行った。



ハートのかたちをした風船だ。
あそこまで取りに行くのは無理だからしぼむまであのままなんだろう。
下を見下ろすと閉店セールのまっただ中だった。



ハーバーランドを後にして元町へ。
元町のギャラリーTANTO TENPOで鷲尾和彦写真展「WANDERING SOULS」が開催されてるので見に行った。
TANTO TENPOというギャラリーは元町というより中華街のはずれみたいなところにあった。
古い建物が残る栄町通の路地を歩いてたどり着いた。
鷲尾和彦というフォトグラファーを知ったのは5年ほど前のこと。
インターネットの自身のサイトで佐野元春のインタビューを掲載していて、
僕は知り合いからそのことを教えてもらった。
この人の写真は僕に何かを訴えかける。
そうした写真の存在は実はあまり多くない。
興味を持ってときどき活動を追って、近場で写真展が開催されると見に行くことにしている。
今回の写真展では世界中の彷徨う魂が写真のモデルになっている。
特に白黒で表現された世界観はジム・ジャームッシュの映画のようでもあり、
僕はしばらくのあいだ写真のストーリーを自分なりに組み立てようと試みていた。
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Sunday Song Book #1007

2012年01月29日 | Sunday Song Book

2012年01月29日プレイリスト
「GEORGE FISCHOFF(ジョージ・フィショフ)特集 Part 2」
1. いのちの歌 / 竹内まりや 01月25日発売ニューシングル
2. LAZY DAY / SPANKY & OUR GANG '67
3. I JUST CAN'T GET OVER YOU / PETER KASTNER '68
4. MIDSUMMER'S NIGHT / STEVE LEEDS '68
5. A BABY'S COMING /CHRIS & PETER ALLEN "ALBUM #1" '68
6. NOT ANOTHER DAY / THE TRENDS '68
7. WE WERE MADE FOR EACH OTHER / THE MONKEES "THE BIRDS, THE BEES & THE MONKEES" '68
8. 1-2-3 (YOU & ME) / DOROTHY MOORE "DOROTHY MOORE" '77
9. FOREVER / PERRY COMO '78
10. PIANO DANCING / GEORGE FISCHOFF '77
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■内容の一部を抜粋
・近況
今週の土曜日に誕生日を迎える達郎さん。
「いよいよ59歳になってしまいました。エンエン、あと一年。こわい。な感じでツアー続行しておりますが」と達郎さん。
番組は前倒しで収録。今週は名古屋。2月2日(木)、3日(金)が名古屋センチュリー・ホール。「名古屋のみなさん、お待ち申し上げております。先週は久しぶりの大阪でございまして。うまく行ってるはずでございます。なかなか前倒しというのは微妙な世界でございますが。頑張っていきたいと思います(笑)」と達郎さん。

・いのちの歌
まりやさんの1月25日発売のニュー・シングル「いのちの歌」。今週は発売されたのでフル・サイズ。

・GEORGE FISCHOFF(ジョージ・フィショフ)特集
ソングライター特集。'60年代に活躍したスクリーン・ジェムズのスタッフ・ライター。今回はソングライターだが作品数がそんなに多くないので時系列。ここ数年でいちばんマニアックな特集。先週に引き続いてパート2。

・LAZY DAY
キースのセカンド・ヒット「98.6」に続いて1967年にリリースされたヒット曲で全米14位。スパンキー&アワ・ギャングの「LAZY DAY」。ジョージ・フィショフとトニー・パワーズのコンビによる代表作。達郎さんはこの頃アマチュア・バンドをやりはじめた時期で、ギターとかコードに興味を持ちだしたときに聴いて、この曲のコード進行の凄さに驚いたという。いわゆるポップ・ソングのコード進行とは違う。ジョージ・フィショフはジュリアード音楽院のピアノ科を出て作曲家に転校した人なので、「LAZY DAY」の歌いだしのコード進行がめまぐるしく変わる。(達郎さんがギターによる実演をしながら説明)2拍ずつ全部変わっていくというので、高校1年生だった達郎さんにはひじょうにショッキングなコード進行だったそうだ。今でも鮮明に覚えてるとか。

・ I JUST CAN'T GET OVER YOU
先週かけたキースやジョージ・フィショフの名作はすべてシャッフル・ビート。シャッフル・ビートを2曲。
1968年の作品で、俳優のピーター・カスナーの「 I JUST CAN'T GET OVER YOU」。作詞はトニー・パワーズの後にコンビを組むことになるキャロル・ベイヤー・セイガー。

・MIDSUMMER'S NIGHT
同じく1968年、俳優のスティーブ・リーズの「MIDSUMMER'S NIGHT」。作詞はトニー・パワーズ。
シャッフル・ビートと言ったが久しぶりに聴いたら普通の8ビートだったと達郎さん。「でも曲はいいですね」と。

・A BABY'S COMING
ソフト・ロック系からもう1曲。ピーター・アレンはオーストラリアから出てきて香港でジュリー・ガーランドに認められて、のちにライザ・ミネリの旦那さんになる。ライザ・ミネリと結婚した翌年にクリス・アレンことアレン・ベルと出したデュオ・アルバム『ALBUM #1』に収録された「A BABY'S COMING」。フィショフ/パワーズの作品でプロデューサーはアル・カーシャー。

・NOT ANOTHER DAY
ザ・トレンズは4人組の黒人ヴォーカル・グループ。プロデュース&アレンジがジョニー・ペートなのでシカゴのレコーディングだと思われる。1968年の「NOT ANOTHER DAY」。

・WE WERE MADE FOR EACH OTHER
モンキーズの1968年のアルバム『THE BIRDS, THE BEES & THE MONKEES』に入ってる「WE WERE MADE FOR EACH OTHER」。ジョージ・フィショフとキャロル・ベイヤー・セイガーによる作品。

・竹内まりやさんのニュー・シングル
まりやさんの1月25日発売のニュー・シングル「いのちの歌」。カップリングは「輝く女性(ひと)よ!」。初回限定盤は「いのちの歌」のピアノ&ヴォーカル・ヴァージョンがボーナス・トラックとして収録されている。さらに「いのちの歌」のピアノ譜が封入されている。
そして「いのちの歌」のプロモーション・ビデオを作るにあたり投稿写真を募集していたが、まりやさんとスタッフがセレクトして無事プロモーション・ビデオが完成した。「みんなの写真」で「いのちの歌」のプロモーションビデオはワーナーのまりやさんの特設サイトで公開されている。
http://wmg.jp/mariya/

・'70年代、ミュージカルへ
'60年代にチャートインしたヒット曲は数曲しかないジョージ・フィショフ。そういう意味ではバリー・マンやキャロル・キングのようなヒット・メーカーとは言えない。もともとブロードウェイのミュージカルの作曲家をしていたので、'70年代くらいからミュージカルのほうにシフトしていく。作曲だけではなく、自らピアノを弾き歌うというパフォーマンスも行うようになる。有名な作品としては1970年に「ジョージー」というジョージ・フィショフとキャロル・ベイヤー・セイガーによる作品がある。この曲はトニー賞にノミネートされたミュージカルだということ。あとはオフ・ブロードウェイのミュージカルでジョージ・フィショフのワンマンショー「シェパード」がある。

・1-2-3 (YOU & ME)
1978年の作品から。ドロシー・ムーアは南部のジャクソン、ミシシッピーの黒人シンガー。「1-2-3 (YOU & ME)」は1978年全米ソウル・チャート93位。

・FOREVER
ペリー・コモのルー・ロウズを思わせる1978年の作品の「FOREVER」。

・PIANO DANCING
ジョージ・フィショフは今も現役で活躍してしいて、2000年代はゴーギャンのミュージカルをパフォーマンスを含めてやっていて、オフ・ブロードウェイではまだ上演中とのこと。
ソロ作品はほとんどがピアノのインストゥルメンタル作品。玉石混淆だがその中から1977年にコロンビアから出した12インチ「PIANO DANCING」。

・プレゼント
「いのちの歌」のプロモーション・グッズで特製温度計湿度計を20名に。締切は1月末。
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」プレゼント係
http://www.tatsuro.co.jp

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
02月05日は「オリジナル・ヴァージョン特集(ヒットソング、本当はこっちがオリジナル)」(予定)
http://www.tatsuro.co.jp
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Motoharu Radio Show #102

2012年01月25日 | Motoharu Radio Show

2012/01/24 OnAir - 3rd. Week - ウィンターソング特集
The Pixies Three:Cold, Cold Winter
Simon & Garfunkel:A Hazy Shade of Winter
The Four Freshmen:Oh Lonely Winter
Glen Campbell:Ghost On the Canvas
Aztec Camera:Walk Out to Winter
佐野元春:ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
Bill Withers:Wintertime
Fleet Foxes:White Winter Hymnal
Mumford & Sons:Winter Winds
The Dream Academy:Life In a Northern Town
Neil Young:Winterlong
Elton John:January
Bette Midler:The Rose
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■内容の一部を抜粋
・特集「ウィンターソング」
今週はウィンターソング特集。「今の季節にぴったりの曲を集めてみました」と元春。

・Cold, Cold Winter
'60年代のガール・グループ、ピクシーズ・スリーの「Cold, Cold Winter」。

・A Hazy Shade of Winter
1968年のヒット・レコード。「冬の歌といえばサイモン&ガーファンクル」と元春。

・Oh Lonely Winter
フォー・フレッシュメンの「Oh Lonely Winter」。

・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月1月の「3PICKS!」はボン・アイヴァー『Bon Iver』、ムーンライダース『Ciao!』、そしてグレン・キャンベル『Ghost on the Canvas』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週はグレン・キャンベル『Ghost on the Canvas』。

・グレン・キャンベル
1936年生まれ、現在76歳の米国のシンガー。ミュージシャンを目指してロサンゼルスに向かったのは1960年頃のこと。最初はセッション・ミュージシャンとしてスタジオでギターを弾いていた。かなり売れっ子のギタリストだったという。'60年代半ばになるとビーチボーイズのメンバーとして迎え入れられる。当時ビーチボーイズはブライアン・ウィルソンが体調を崩して一旦バンドを離れるということがあった。その代役として抜擢されたのがグレン・キャンベルだった。数ヶ月ビーチボーイズのメンバーとツアーを伴にするが、そのツアー中にグレン・キャンベルは怪我をしてしまう。結局そのツアーから離れてグレン・キャンベルはその後ソロのシンガーを目指す。そののち「恋はフェニックス(By The Time I Get To Phoenix)」が世界的なヒットになり一躍国民的なシンガーになった。現在76歳のグレン・キャンベルの新しいアルバムが出た。アルバムのタイトルは『Ghost on the Canvas』。このアルバムには"Final Studio Album"と書いてある。最後のスタジオ録音盤。昨年、グレン・キャンベルは自分がアルツハイマー型認知症だと公表した。悲しいけれどもうレコーディングはしないということ。グレン・キャンベルにとってとても辛い決断だったかもしれない。現在ツアー中ということだが、これもまた最後のツアーになるだろうということ。今年のグラミー賞ではきっとグレン・キャンベルの功績を称える場面があることだろう。新しいアルバム『Ghost on the Canvas』から「Ghost On the Canvas」。

・Walk Out to Winter
'80年代に元春がいいなと思ったソングライター、ロディ・フレイム。当時、アズテック・キャメラという名前で出ていた。英国のミュージシャンで当時19歳。ロディ・フレイムを指して天才ソングライターという人もいた。'80年代の英国というとサッチャー政権の下で若者や労働党にとってはかなりキツイ時代だった。そんな時代を背景にしてロディ・フレイムはデビュー・アルバムに「Walk Out to Winter」という素敵な曲を書いた。「冬に向かって歩き出そう 歩けば壁にぶち当たる僕らだけれど チャンスは白い雪の下に埋もれている」と歌っている。

・ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
ソングライターにとって冬というのはテーマとしてはとても魅力的だといっていい。一般的に冬というと、冷たい、厳しい、そして静かというイメージがある。僕らの人生の厳しい一面を冬のイメージで歌ってみるというソングライターは多い。元春が書いたウィンターソングで「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」。

・GreenPeople
環境問題に取り組むユースたちを紹介するレポート「GreenPeople」。毎週このコーナーでは環境を巡る社会活動を通じて様々なアクションを起こしている人たちを紹介。このコーナーの協力はNHKの環境特集番組「エコチャンネル」。
http://www.nhk.or.jp/eco-channel/

今週は「東京里山開拓団」。子どもたちが自然環境と触れ合える場を作るため東京八王子で荒れ果てた里山の開拓を行なっている。主に二十代から三十代の若い世代が中心になって2009年から活動している。

・Wintertime
ビル・ウィザースのウィンターソング。

・「ナイアガラDJトライアングル」
1月10日に放送したスペシャル・プログラム「ナイアガラDJトライアングル」が大反響。リスナーからのコメントを紹介。

・新しい世代のウィンターソング
先日来日したフリート・フォクセズの「White Winter Hymnal」。英国のバンドでデビュー・アルバムが世界的なヒットとなったマムフォード&サンズ。アーケード・ファイアと同じプロデューサーが手がけている。マムフォード&サンズの「Winter Winds」。

・「ナイアガラDJトライアングル」その2
ウェブネーム、LPを全部手放した人さんの「もうすぐ還暦を迎えるオールド・ナイアガラーです。大滝詠一の新譜を私が死ぬまでに聴けるかという希望はすでに諦めています。ラジオで聴けるだけでもありがたいことです」というコメントを読んで。
「大瀧さん、ファンの方にここまで言われていいんですか? 日本を代表するクルーナー・ヴォイス大滝詠一。気長に待ってますので是非新しいレコード、僕からもよろしくお願いします。一応、言っときました」と元春。

・Life In a Northern Town
ドリーム・アカデミーの「Life In a Northern Town」。

・フィードバック
「Motoharu Radio Show。番組ではみなさんからの楽しいフィードバックを待ってます。番組専用のウェブサイトを用意しているので、是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのコメントを送ってください。みなさんからの楽しいフィードバックを待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・「ナイアガラDJトライアングル」その3
「ちなみに(「ナイアガラDJトライアングル」の)放送の後、大瀧さんからメールが来て、大瀧さんの地元岩手県のご友人、そして88歳になられる大瀧さんのお母さんからも連絡があって、番組を楽しく聴いていただいたということ。よかったです。僕はそれを聴いてとってもうれしかったです」と元春。

・Winterlong
・January
ニール・ヤングの「Winterlong」とエルトン・ジョンの「January」を2曲続けて。

・The Rose
ベット・ミドラーの「The Rose」。
「夜がとても切ないとき 愛は幸運な人しかやってこないと思うとき 思い出して 冬の深い雪の下に暖かい太陽の種が宿って 春にはバラの花を咲かせるということを」と歌っている。

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・次回放送
2月7日火曜日放送
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Sunday Song Book #1006

2012年01月22日 | Sunday Song Book

2012年01月22日プレイリスト
「GEORGE FISCHOFF(ジョージ・フィショフ)特集 Part 1」
1. いのちの歌 / 竹内まりや 01月25日発売ニューシングル
2. DRIFTING / TONY MIDDLETON '62
3. RUN TO MY LOVIN' ARMS / LENNY WELCH '65
4. LOOK WHAT I GOT / GERRI THOMAS '65
5. SHE'LL BREAK THE STRING / MARCIE BLANE '65
6. AIN'T GONNA LIE / KEITH '66/li>
7. 98.6 / KEITH '66/li>
8. IN YOUR ARMS / BETTY EVERETT '66
9. A MAN NEEDS LOVE / BROTHERS GRIMM '66
10. WITH A KISS / KIKI DEE '66
11. 輝く女性(ひと)よ! / 竹内まりや 01月25日発売ニューシングル
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
先週は宮城県のイズミティ、岩手県の奥州市文化会館と東北ツアー。「素晴らしいお客さんで、いいライヴができた気がしますが。なにせ寒かった(笑)。特に奥州市文化会館の裏のですね、ホールの通路。ここは寒いなんてものじゃない(笑)。もう大変でございます。雪降っていましたがですね。でもお客さんは熱いお客さんでありがたかったです。またぜひどうぞ」と達郎さん。
ツアーは24本終わって残り40本。順調に推移しているとか。今週は今夜が広島のふくやま芸術文化ホール。そしていよいよ大阪に。26日(木)、27日(金)とグランキューブ大阪。大阪は3年ぶり。「久しぶりの大阪。今年はグランキューブ、4日。グランキューブ、はじめてでございます。さぁ、どうなりますか。頑張っていきたいと思っております」と達郎さん。

・いのちの歌
まりやさんの1月25日にリリースのニュー・シングル「いのちの歌」。NHKのドキュメンタリー・ドラマ「開拓者たち」(2012年の元旦から4週にわたってBSプレミアムで放映)の主題歌。今夜が最終回。

・GEORGE FISCHOFF(ジョージ・フィショフ)特集
ソングライター特集。'60年代に活躍したスクリーン・ジェムズのスタッフ・ライター。今回はソングライターだが作品数がそんなに多くないので時系列。ここ数年でいちばんマニアックな特集。今週来週の二週間。

・ジョージ・フィショフ
ジョージ・フィショフは1938年生まれ。現在73歳。インディアナ生まれだがニューヨークで活動していた。いわゆるロックンロールの作曲家ではなくて、バリー・マン、シンシア・ワイルとかキャロル・キングはロックンロールの世代で、そういうものに憧れて作曲家になった人たちだが、ジョージ・フィショフはもともとはピアニストで、ルドルフ・ゼルキンという有名なピアニストに師事してジュリアード音楽院を卒業した。クラシック畑のアカデミックな教育を受けた人。その後、ピアニストから作曲家に転じ、作曲家を志してブロードウェイでダンスやミュージカルの作曲をすることからキャリアをスタートさせた。1960年代の頭のこと。そんななかで作曲がすこしずつ売れるようになっていく。

・DRIFTING
ジョージ・フィショフの最初の作品。
ドゥーワップ・グループのウィローズのリード・ヴォーカル、トニー・ミドルトンの1962年の「DRIFTING」。歌い出しがエルヴィスのようだがれっきとした黒人シンガー。

・RUN TO MY LOVIN' ARMS
ジョージ・フィショフのはじめてのヒット曲。全米96位。
レニー・ウェルチも黒人シンガー。ミドル・オブ・ザ・ロードの人なのであまり泥臭い感じはしない。1965年の「RUN TO MY LOVIN' ARMS」は他にもジェイとアメリカンズやレターメン、イギリスのビリー・フィリーといろんな人がカヴァーしている。

・LOOK WHAT I GOT
ジョージ・フィショフは1962年と1965年の間にスクリーン・ジェムズと契約する。スクリーン・ジェムズのスタッフ・ライター、トニー・パワーズをパートナーにして、トニー・パワーズ作詞、ジョージ・フィショフが作曲するフィショフ/パワーズで1965年ぐらいから曲の量産をはじめる。1965年というとモータウンの全盛期なのでガールものやアイドルものが多い。
1965年の作品からジェリー・トーマスというピッツバーグ出身の黒人女性シンガーの「LOOK WHAT I GOT」。モータウン・クローンの一曲。

・SHE'LL BREAK THE STRING
マーシー・ブレインの「SHE'LL BREAK THE STRING」も1965年の曲。ジョージ・フィショフはアカデミックな人なのでコードの転調、曲のパターンが変化に富んでる。楽想の変化のアイディアがひじょうに優れている。それが達郎さんの好きな理由なんだとか。「SHE'LL BREAK THE STRING」はモータウンといってもひとひねりあり、ブレイクのアイディアが素晴らしい。

・AIN'T GONNA LIE
フィラデルフィア生まれの白人男性シンガー、キースのデビュー作とセカンド・ヒットがヒットしてジョージ・フィショフとトニー・パワーズのコンビの認知度が世の中に広まっていくことになる。達郎さんが中学から高校に入る頃に聴いた曲で、そのときは誰が書いてるかなんて知らなかったが自分の音楽的な嗜好に決定的な影響力を与えた一曲なんだとか。1966年の全米39位、達郎さんが死ぬほど好きな曲で「AIN'T GONNA LIE」。アレンジがジョー・レンゼッティー、プロデュースがジェリー・ロス、コーラスがトーケンズ。ジェリー・ロスとジョー・レンゼッティーは後のフィラデルフィア・サウンドの創始者、創成期の立役者。この曲のビートをシャッフル・ビートというがジョージ・フィショフはジャズ・テイストから入ってるのでシャッフル・ビートの曲が多い。イーストコーストのこういうサンシャイン・ポップが当時の達郎さんの心に響き、深夜にFEMからながれてくるキースにノックアウトされた思い出があるそうだ。

・98.6
キースのセカンド・ヒット。1966年の暮にリリースされて全米7位。

・JA共済
今週からJA共済がスポンサーに加わった。TSUTAYAとJA共済の共同スポンサーとなったが、番組ジングルはTSUTAYA SUNDAY SONG BOOK。

・竹内まりやさんのニュー・シングル
まりやさんの1月25日にリリースのニュー・シングル「いのちの歌」。初回限定のみ2大特典。「いのちの歌」のピアノ&ヴォーカル・ヴァージョンがボーナス・トラックとして収録される。さらに「いのちの歌」のピアノ譜が封入される。NHKのドキュメンタリー・ドラマ「開拓者たち」(2012年の元旦から4週にわたってBSプレミアムで放映)の主題歌。今夜が最終回。
そして「いのちの歌」のプロモーション・ビデオを作るにあたり投稿写真を募集していたが、まりやさんとスタッフがセレクトして無事プロモーション・ビデオが完成した。「いのちの歌」のプロモーションビデオはワーナーミュージックのまりやさんの特設サイトで1月25日から公開する。
http://wmg.jp/mariya/

・IN YOUR ARMS
シカゴをベースにして活動していた黒人女性シンガー、ベティ・エベレット。いい曲をたくさん歌っていたが、ほとんどイギリスのグループにカヴァーされてヒットした。本人のヴァージョンはなかなか世に出なかった不幸な人。1966年の「IN YOUR ARMS」はジョージ・フィショフとトニー・パワーズのコンビの一作。プロデュースド・アレンジはジョニー・ペートでカーティス・メイフィールドでお馴染みの人。

・A MAN NEEDS LOVE
スクリーン・ジェムズはイギリスにたくさんの曲を売り込んでいた。その中から2曲。
ブラサーズ・グリムは5人組のヴォーカル・インストゥルメンタル・グループ。「A MAN NEEDS LOVE」はジョージ・フィショフとトニー・パワーズのコンビの一作。

・WITH A KISS
エルトン・ジョンとのコラボで有名なキキ・ディー。'60年代もたくさん作品を出していた。ファースト・アルバムを出したのは1968年のこと。「WITH A KISS」はそのアルバムにも収録されていたがシングルが出たのは1966年。

・輝く女性(ひと)よ!
まりやさんの1月25日にリリースのニュー・シングル「いのちの歌」のカップリング曲。今回はフル・ヴァージョン。達郎さんのアレンジ。昨年、コーセイのスキンケア化粧品「グランデーヌ ルクサージュ」のCMソングとしてオンエアされていた。

・プレゼント
「いのちの歌」のプロモーション・グッズで特製温度計湿度計を20名に。締切は1月末。
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」プレゼント係
http://www.tatsuro.co.jp

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
01月29日は引き続きソングライター「GEORGE FISCHOFF(ジョージ・フィショフ)特集」
http://www.tatsuro.co.jp
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Motoharu Radio Show #101

2012年01月18日 | Motoharu Radio Show

2012/01/17 OnAir - 2nd. Week - 僕のレコードライブラリーから ~ インディーロックの最前線
Real Estate:It's Real
Yuck:Get Away
Lil Wayne:How to Love
Bon Iver:Calgary
Foster the People:Pumped Up Kicks
Cults:Go Outside
Kurt Vile:Jesus Fever
St. Vincent:Cruel
M83:Midnight City
Destroyer:Kaputt
佐野元春:Happy End
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・特集「2012年新春僕のレコードライブラリーから」
「2012年新春。僕のレコードライブラリーから欧米インディ・ロックの現在を聴いてみたいと思います」と元春。

・It's Real
ニューヨークの中心部から川を挟んで目と鼻の先ニュージャージー出身のリアル・エステイトがUKのドミノ・レーベルからリリースした「It's Real」。

・Get Away
ロンドンのインディ・ロック・バンド、ヤック。彼らが昨年出したデビュー・アルバムから。
「これは思い切ったバンド名ですね。英語で"Yuck"といえば例えば胃の調子が悪くなったときの"おえっ"といった感じだと思います」と元春。

・How to Love
米国のヒップホップ・レーベル「キャッシュマネー」からのラッパー、リル・ウェインの「How to Love」。

・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月1月の「3PICKS!」はボン・イヴェール『Bon Iver』、ムーンライダーズ『Ciao!』、そしてグレン・キャンベル『Ghost on the Canvas』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週は『Bon Iver』。

・ボン・イヴェール
米国ウィスコンシン州出身のソングライター、ジャスティン・ヴァーノンのソロ・プロジェクトが「ボン・イヴェール」。フランス語で「よい冬」という意味なんだそうだ。アルバムのカバーはウィスコンシン州の冬の景色が描かれている。昨年のグラミー賞で4部門にノミネートされて話題になった。インディ・アーティストとしては異例の快挙。ジャスティン・ヴァーノンは現在31歳。デビュー・アルバムは彼が25歳のときに作られた。その経緯が面白い。そのデビュー・アルバムは彼の父親が持っていた山小屋に3ヶ月間こもって曲作りからレコーディングまで純粋に音楽に没頭して作った。そこででき上がったアルバムが評判になってヒットした。さらにカニエ・ウェストが彼の音楽に注目して自分のレコードに採用した。また、ピーター・ゲイブリエルは彼の曲をカヴァーしている。そのようにプロのミュージシャンからも高く評価された。今回紹介するのは2枚目のアルバム『Bon Iver』。全米アルバム・チャート初登場2位を記録している。全10曲のタイトルはすべて地名。リリックを見ると特にその土地のことを歌ってるということではなさそうだ。地名から何か触発されて曲を作ったということだろう。ソングライター、ジャスティン・ヴァーノンが作る透明な世界観が素晴らしい。アルバム『Bon Iver』から「Calgary」。

・ツイッター
「さて、Motoharu Radio Showでは今番組を聴いてくれている全国リスナーのみなさんがインターネット上で楽しくコミュニケーションできるツイッターという仕組みを採用しています。ここに参加したいという方は今からURLをお知らせするので是非書き取ってください。番組からツイッターのお知らせでした」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・Pumped Up Kicks
フォスター・ザ・ピープルは米国ロサンゼルスのインディ・ロック・バンド。昨年デビューしたバンドでデビュー・アルバムは昨年のグラミー賞でオルタナティブ・ミュージック・アルバムの部門にノミネートされて話題になった。

・Go Outside
ニューヨークの男性女性デュオのカルツ。'70年代にあるカルト教団が起こした事件をテーマにしている。「人が持ってる不安というものがそうしたカルトに向かわせてしまう。それがバンドの最大のコンセプトだ」彼らはそんなふうに言ってる。
「そうですね。最近よくインターネットの中でも自称教祖と言ったり、自分のことをシャーマンと名乗ったりして、聖者を気取ったプロフィール写真を載せている人がいます。まずはそういう人には気をつけろということだと思います」と元春。

・GreenPeople
環境問題に取り組むユースたちを紹介するレポート「GreenPeople」。毎週このコーナーでは環境を巡る社会活動を通じて様々なアクションを起こしている人たちを紹介。このコーナーの協力はNHKの環境特集番組「エコチャンネル」。
http://www.nhk.or.jp/eco-channel/

今週は「IVUSA(イビューサ)国際ボランティア学生協会」。学生の持つ行動力や熱意で社会を元気にすることを目的に1992年から活動を行なっている。

・ニュー・アルバム
リスナーからの「今年は佐野さんの新しいアルバムも聴けそうですね」というコメントを読んで。
「どうもありがとう。そうですね。今年は新作のレコーディングに頑張ってみたいと思っています。作品を作るときはいつも思うんですけれども、どんなアルバムにしようかと、あれこれ考えてるとき、それがいちばん楽しいですね。どんなアルバムになるか僕も楽しみです。少し時間がかかると思いますが頑張ってやってみたいと思います」と元春。

・Jesus Fever
米国フィラデルフィア出身のソングライター、カート・ヴァイルの「Jesus Fever」。

・Cruel
女性ソングライター、セイント・ヴィンセントはギタリストとしてもユニークなサウンドを作っている。

今回取り上げたアーティストのほとんどは二十代から三十代といった世代。彼らの音楽をよく聴いてみるとそこにあるのは'80年代のポップ・アイディア。ファッションにしても音楽にしてもよく流行は繰り返すという。でもよく見てみると単純な繰り返しではない。見た目やちょっと聴いた限りでは同じだが中身が違う。表現というのは時代を追って一見繰り返してるように見えるが実は進化している。そんなふうに言える。ちょっと理屈っぽくなったが次に紹介する2曲は'80年代を思わせるようなサウンドが楽しい。

・Midnight City
フランスのバンド、M83は2009年に来日公演を行なっている。

・Kaputt
カナダのソングライター、ダン・ベイジャーのソロ・プロジェクト、デストロイヤー。新しいレコードから。

・フィードバック
「Motoharu Radio Show。番組ではみなさんからの楽しいフィードバックを待ってます。番組専用のウェブサイトを用意しているので、是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのコメントを送ってください。みなさんからの楽しいフィードバックを待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・Happy End
「僕からみなさんに一曲。新年明けて何か新しくはじめようと思う方も多いと思います。そんな方にぴったりな曲。ちょうど20年前に出した自分のアルバム『sweet16』からこの曲を贈りたいと思います。Happy End。今夜はこの曲を聴いてお別れです」と元春。

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・次回放送
1月24日火曜日
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Snday Song Book #1005

2012年01月15日 | Sunday Song Book

2012年01月15日プレイリスト
「棚からひとつかみ」
1. 輝く女性(ひと)よ! / 竹内まりや 01月25日発売ニューシングル
2. 真冬の帰り道 / ランチャーズ '68
3. DON'T YOU KNOW / BUTTERSCOTCH '70
4. AUTUMN AFTERNOON [UNRELEASED] / THE ASSOCIATION "INSIDE OUT" '11('67)
5. DAY AFTER DAY (NIGHT AFTER NIGHT) / THE REFLECTIONS "LOVE ON DELIVERY" '75/li>
6. SEARCH YOUR HEART / GEORGE JACKSON "DON'T COUNT ME OUT" '11('68)
7. I'M JUST A PRISONER / CANDI STATON '69
8. TO LOVE YOU / THE PIPKINS '70
9. いのちの歌 / 竹内まりや 01月25日発売ニューシングル
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■内容の一部を抜粋
・近況
ツアーは約1/3が終了したところ。先週は松山、高松と四国を回り、今週は昨日から東北へ。昨日、本日は仙台公演。番組は前倒しで収録している。仙台の旧宮城県民会館、東京エレクトロンホール宮城がまだ復旧してないので、街ひとつ上に行ったイズミティ21というホールでライヴを行なっている。今週は仙台、1月18日(水)が岩手県奥州市文化会館。奥州市は水沢市だったので旧水沢市文化会館。「東北のそうしたリスナーのみなさまにいろいろな思いを届けられればという気持ちでがんばってやりたいと思っております」と達郎さん。

・輝く女性(ひと)よ!
まりやさんのニュー・シングル「いのちの歌」のカップリング曲。昨年、コーセイのスキンケア化粧品「グランデーヌ ルクサージュ」のCMソングとしてオンエアされていた。

・棚からひとつかみ
先週は「2011年リイシュー盤で棚からひとつかみ」でファンキーなもの、ソウルフルなもの、ディープなものいろいろと取り揃えてだったが、今週はその延長線。

・真冬の帰り道
この季節にちなんだGSの曲。ランチャーズは4人組のヴォーカル・インストゥルメンタル・グループ。加山雄三さんのバックでおなじみだが、その後独立してメンバーの喜多嶋修さん(喜多嶋舞さんのお父さん)の全曲書き下ろしの曲で構成されている1968年のファースト・アルバム『フリー・アソシエイション』からシングル・カットされてヒットした「真冬の帰り道」。達郎さんはこの曲を聴くと、ちょうど今頃の季節に中学からの帰り道を思い出すという。記憶とともにある一曲だそうだ。

・DON'T YOU KNOW
バター・スコッチは'60年代に大活躍したソングライター・チーム、アーノルド/マーティン/モロー、クリス・アーノルド、デビッド・マーティン、ジェフ・モローの3人組。ミドル・オブ・ザ・ロード、いわゆるバブルガム系の作家チーム。一番有名なのはデビッド・マーチンが自分で歌った「CAN'T SMILE WITHOUT YOU」で、のちにバリー・マニロウやカーペンターズがカヴァーした。そのバター・スコッチが1970年に出したアルバムがリマスタリングでイギリスから出た。この中から唯一曲のヒット曲、1970年、全英17位の「DON'T YOU KNOW」。シングルはフェードインしないし、達郎さんが持ってるアルバムもフェードインしないのに、このCDはフェードインではじまっているとか。

・AUTUMN AFTERNOON [UNRELEASED]
アソシエイションのオリジナル・モノラル・ミックス・アルバムがCD化されて、しかもボーナス・トラックがたくさん付いてるという。「WINDY」と「NEVER MY LOVE」という2曲の大ヒット曲が入ってるオリジナル・モノラル・ミックス・アルバム『INSIDE OUT』が昨年の後半に出た。今回はボーナス・トラックに入ってる「AUTUMN AFTERNOON」。「NEVER MY LOVE」を書いたドン&ディック・アドリシという兄弟のソングライター・チーム、アドリシ・ブラザーズのペンになる曲。ライナーにはディック・アドリシのインタビューが載っていて、当時日本人の有名なグループがこの「AUTUMN AFTERNOON」と「NEVER MY LOVE」をレコーディングしたとかで、そのときのエピソードを話しているそうだ。その日本人グループとはジャニーズ(オリジナル・ジャニーズ)で、ジャニーズのレコードは結局出なかったという(達郎さんは彼らの音源をDATで持ってるが、探したけれど見つからなかったそうだ。また機会があればとのこと)。アソシエイションもレコーディングしたが当時発売が見送られたとか。

・DAY AFTER DAY (NIGHT AFTER NIGHT)
ザ・リフレクションズは実態のわからないグループ。黒人の4人組のヴォーカル・グループで1975年に発売されたアルバム『LOVE ON DELIVERY』がその筋では人気が高くかつ値段も高い。昨年出たリマスター盤からA面の1曲目「DAY AFTER DAY (NIGHT AFTER NIGHT)」。1975年、全米ソウル・チャート37位。今回のリイシュー盤の解説は鈴木啓志さんが書いている。完璧なライナーでデータが全て書いてあるそうだ。ボーナス・トラックもついてるので買う価値のある一枚と達郎さん。

・プレゼント
まりやさんのニュー・シングル「いのちの歌」は1月25日にリリース。発売を記念して特製温度計湿度計というグッズが作られた。今回はこの温度計湿度計を20名にプレゼント。締切は1月末。
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」プレゼント係
http://www.tatsuro.co.jp

・ソングライター特集「ジョージ・フィショフ」
これからツアーが立て込んでくるので特集をしようと準備中なのだとか。スクリーン・ジェムズのスタッフ・ライター、ジョージ・フィショフのソングライター特集。達郎さんの大好きな作曲家で日本では、と言うか世界でもあまり知られてないそうだ。最近特集したヘレン・ミラーとかジャック・ケラーよりマイナーな作曲家だが素晴らしい作曲家。ジュリアードのピアノ科を出たアカデミックな人。

・代官山蔦屋書店
今年からスポンサーが変わって代官山蔦屋書店の提供になった。中高年のために昨年オープンしたばかりで、本、レコード、コーヒー・ショップ、レストランといったいろいろなカルチャーの複合施設。
http://tsite.jp/daikanyama/store-service/tsutaya.html

・SEARCH YOUR HEART
イギリスのエース・レコードがマッスルショールズのフェイム・サウンズ関連のCDを出し続けている。サザン・ソウルの作曲家、ジョージ・ジャクソンのフェイムでのレコーディングがまとめられて発売となった。「SEARCH YOUR HEART」はウィルソン・ピケットやジェームス・カーのレコーディングで知られている曲。今回はジョージ・ジャクソン自ら歌った「SEARCH YOUR HEART」。1968年のレコーディングでおそらくデモ・ヴァージョン。

・I'M JUST A PRISONER
イギリスのエースからキャンディ・ステイトンのフェイムでのレコーディングがまとめられて発売となった。日本盤のライナーは鈴木啓志さんが書いている。これも圧巻のライナーで是非とも国内仕様でと達郎さん。この中から1969年のアルバムからシングル・カットされて1970年に全米ソウル・チャート13位、全米56位になった「I'M JUST A PRISONER」。この曲もジョージ・ジャクソンの名曲。

・TO LOVE YOU
ピプキンズは作曲家のロジャー・グリーナウェイとセッション・シンガーのトニー・バロウズ(エジソン・ライトハウスのシンガー)の二人が作ったUKのグループ。ほとんどノベルティでおふざけだが中にはいい曲もある。1970年の「TO LOVE YOU」はシングルのB面として発表されたがUKポップ然とした一曲。

・いのちの歌
まりやさんのニュー・シングル「いのちの歌」。NHKのドキュメンタリー・ドラマ「開拓者たち」(2012年の元旦から4週にわたってBSプレミアムで放映)の主題歌。1月25日にリリース。今回もまだドラマ用のテレビ・サイズ。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
01月22日・29日はソングライター「GEORGE FISCHOFF(ジョージ・フィショフ)特集」(予定)
http://www.tatsuro.co.jp
コメント (2)
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Motoharu Radio Show #100

2012年01月14日 | Motoharu Radio Show

2012/01/10 OnAir - 1st. Week - ナイアガラDJトライアングル
19.The Beach Boys:Don't Worry Baby
20.Matt Munisteri presents Brock Mumford:Orange Crate Art
21.植木 等:サーフィン伝説
22.Stevie Wonder:Never Dreamed You'd Leave in Summer
23.ハナ肇とクレイジー・キャッツ:ハイそれまでヨ
24.坂本九:悲しき六十才(ムスターファ)
25.Carpenters:We've Only Just Begun
26.レキシ:狩りから稲作へ feat. 足軽先生・東インド貿易会社マン
27.笠置シヅ子:七福神ブギ
28.ナイアガラ・トライアングル:A面で恋をして
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■内容の一部を抜粋
・ナイアガラDJトライアングル
今夜はいつもの番組枠を拡大して特別番組を二部構成でお送りする。ナイアガラ・トライアングル Vol.2のメンバー、大瀧詠一さん、杉真理さんをゲストに迎えてのDJショー。題して「ナイアガラDJトライアングル」。

・100回目
第二部はレギュラー・プログラムの時間帯、午後11時から午前0時までの1時間。今回の放送ではじまって100回目を迎える。

・Don't Worry Baby
次のお題は「ブライアン・ウィルソン」。
元春が好きなエピソードがある。パーティ会場で憧れのフィル・スペクターを見かけたブライアン・ウィルソンだが声がかけられずに柱の影でもじもじしていたという。いかにもブライアン・ウィルソンのシャイな性格がうかがえるエピソードだと元春。元春が選曲したビーチボーイズの「Don't Worry Baby」はフィル・スペクターの「Be My Baby」のような曲が書きたいと思って作った曲だと言われている。最近のインタビューでブライアン・ウィルソンは「Be My Baby」以上の曲はまだ自分では書けていないと話してるとか。「Be My Baby」というのは不思議な曲。単純な循環コードの曲だけれど未だに新しいアーティストを引きつける魅力がある。フィル・スペクターがプロデュースしたジョン・レノンの『Rock'n'Roll』アルバムにはアウトテイクに「Be My Baby」のカヴァー・ヴァージョンがある。このカヴァーも鬼気迫る表現で素晴らしいと元春。

・Orange Crate Art
杉さんの選曲。ヴァン・ダイク・パークスとのコラボレーションの「Orange Crate Art」をジャズ系のギタリスト、マット・ムニステリがカヴァーしている。元春は聴きながらフォスターとかの作曲家のマナーに沿ってる気がしたそうだ。大瀧さんは「眠れよい子よ」と聞こえたとか。

・サーフィン伝説
大瀧さんにとってこのお題は難しかったそうだ。ブライアン・ウィルソンといえばビーチボーイズ。ビーチボーイズといえばサーフィン。サーフィンといえば植木等さんの「サーフィン伝説」。
タイトルに伝説がついてるのは'90年代に「スーダラ伝説」で当てて、以来伝説がシリーズ化されたらしい。録音は1995年くらいで伝説シリーズもそろそろネタ切れ。大瀧さんが「サーフィン音頭」というアイディアを前に持ってて(結局実現しなかったが)、それがスタッフの手により「サーフィン伝説」に仕立てられたとか。植木等さんと大瀧さんは1976年から付き合いがあり、1980年代に「実年行進曲」を一緒にやったそうだ。植木さんのレコーディングには一時間ぐらいセレモニーがあるそうだ。まず無駄話があり、一時間ぐらいしてから「譜面ある?」と訊くんだとか。譜面を見ながらこの音がおかしいとかいうのが儀式であり、歌がはじまると譜面を無視するのだとか。

・片寄明人さんのコメント
『ナイアガラ・トライアングル Vol.2』が発売されたときは中学2年生になったばかりの頃だったとか。当時、レコード購入者の中から抽選で大瀧さんのDJパーティに招待されるという企画があったそうだ。そのイベントには杉さんと元春もゲストで出演することになっていたという。運よく抽選で当選してDJパーティが行われた池袋のデパートに行くと大瀧さん一人のDJパーティになっていて杉さんも元春も出なかったそうだ。一番前の座席で見ていると大瀧さんが片寄少年を見て「こどもがいるな」と仰ったんだとか。そのDJパーティのエピソードで覚えてるのは何かの曲、「ハートじかけのオレンジ」だったかもしれないが、2ヴァージョン聴いて違いがわかれば福生スタジオで雇うというクイズがでたことで、答えはタンバリンが入ってるか入ってないかだけの違いだったという。そのときに貰った大瀧さんのサインは今でも実家に大事に取ってあるそうだ。
片寄さんからのお題は「センチメンタル」。昨今、よく言われる「泣ける曲」の選曲。

・ゴーストライター
片寄さんがプロになって大瀧さんと再会したときに、大瀧さんは「僕のゴーストライターをやらない?」とまじめに訊いたそうだ。もちろん冗談だったのだが、片寄さんはそれでビビってしまって未だにトラウマになってるという。「悪いことした(笑)。あの人なんかいじめやすいのかな(笑)。フフフ」と大瀧さん。

・Never Dreamed You'd Leave in Summer
「泣ける曲」として元春が選曲したのはスティービー・ワンダーの「Never Dreamed You'd Leave in Summer」。邦題は「夏に消えた恋」でマイケル・ジャクソンが亡くなったとき、その追悼式でスティービー・ワンダーはこの曲を歌ったという。「君が夏にいってしまうなんて思いもしなかった 秋には元気にやってるよと言っていたのに どうして君はいなくなってしまったのか」という別れの曲。元春のオールタイム・泣ける曲だという。いちばん最後のライン「どうして君はいっちゃったの」を聴くとキュンとしてしまうらしい。

・ハイそれまでヨ
杉さんの選曲はハナ肇とクレイジー・キャッツ。センチメンタルではないが泣けてくる曲。
植木等さんはフランク・シナトラのようなクルーナー志望で、日本でいうとディック・ミネさんに憧れていたという。

・悲しき六十才(ムスターファ)
大瀧さんも杉さんと同じネタ。ネタがかぶって泣けてくるそうだ。坂本九さんの「悲しき六十才(ムスターファ)」。大瀧さんの実体験が入ってるという。「ムスターファ」というトルコの歌があり、トルコ語がわからなかった青島幸男さんがその頃ヒットしていた「悲しき十六歳」をひっくり返して六十歳にして適当にでっち上げたそうだ。
「まぁ、六十歳が悲しいのなら、私本年六十四歳になるのに、いったい私はどうしたらいいのでしょう、というのがオチです」と大瀧さん。

・We've Only Just Begun
次のお題は「事始め」。元春の選曲はカーペンターズの1970年のヒット「We've Only Just Begun」。ポール・ウィリアムズ作詞、ロジャー・ ニコルズ作曲。「二人の人生ははじまったばかり」と結婚についての歌らしい。

・カーペンターズ
カーペンターズはいろいろな作家が曲を書いている。バート・バカラックが曲を書いた「Close To You」はよく知られている。大瀧さんが最初にバカラックを知ったのは「Baby It's You」、ウォーカー・ブラザーズの「Make It Easy On Yourself」。ハーブ・アルバートは「This Guy's In Love With You」がヒットしたので第二弾をバカラックに依頼したところ、「昔の曲があるけどどうだ」とサジェストされたらしい。しかし、ハーブ・アルバートは自分には合ってないからと断り、それを聞いたカーペンターズが自分たちが歌うと取り上げたのが「Close To You」だった。
杉さんは当時「こんなのロックじゃないから」とカーペンターズを聴かなかったらしい。ビートルズの曲を何曲か取り上げてて「Ticket To Ride」のハード・ロッキンなサウンドがカーペンターズ版になるとソフトになりすぎてて「えぇ~?」という感じだったらしい。あとになって改めてカーペンターズの音楽を聴いて「スミマセンでした~」となったそうだ。

・狩りから稲作へ feat. 足軽先生・東インド貿易会社マン
「事始め」というお題で杉さんが選曲したのはレキシの「狩りから稲作へ」。日本が縄文時代、狩猟社会から稲作をはじめることになったが、それを取り上げてる曲だという。レキシというユニットには堂島孝平さんも参加したりしているらしい。「狩りから稲作へ」はラップが素晴らしいそうだ。レキシはすべて歴史を題材にして歌ってるという。大瀧さんはこの曲を聴いてピート・シーガーの「Turn Turn Turn」を思ったとか。聖書から詩を作ったのが「Turn Turn Turn」。歴史上最も古い詩とされている。ディランのアルバム『John Wesley Harding』は聖書の中のいろいろな物語から作詞したものだと元春。

・七福神ブギ
「事始め」ということで大瀧さんが選曲したのは笠置シヅ子さんの「七福神ブギ」。大瀧さんは毎年正月に七福神めぐりをしているそうだ。服部良一さんは戦前からブギを書いてるらしい。笠置シヅ子さんで大ブレークしかけたところで戦争がはじまったとか。だから「東京ブギウギ」は戦後になってからのヒット。もしも戦争がなければもっと凄いことになってたと思うと大瀧さん。「東京ブギウギ」はかなり年を取ってからのヒットだが戦後の暗い世相を吹き飛ばしたいという思いがあったのではないかと大瀧さんは分析している。

・A面で恋をして
ヴォーカルのレコーディングはスタジオに3本マイクを立ててレコーディングしたそうだ。『ナイアガラ・トライアングル Vol.2』のバック・カバーのモノクロの写真がそのときのもの。杉さんは大瀧さんの歌入れが見られるということでドキドキしたという。大滝さんは歌入れを絶対人に見せないことで知られている。歌詞の振り分けも素晴らしい。元春の「ドライブルル~」は大瀧さんからの指示で行われた。元春はデビュー・シングル「アンジェリーナ」ですでに歌詞を擬音化して入れていたが、人の曲でこんなことをやってもいいのかという戸惑いがあったとか。杉さんは前のアルバムに「悲しきクラクション」という曲があり、松本隆さんが仕掛けたのか、偶然なのかわからないが、「クラクション鳴らして」という歌詞を歌うことになり、収まるべきのところに収まってるという気がしたという。元春は大瀧さんのことだから二重にも三重にも四重にも五重にもトリックが仕掛けられてるはずだと。「40周年になったらまた新たな秘話が更に出てくるんじゃないでしょうか」と大瀧さん。

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・次回放送
1月17日火曜日
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Motoharu Radio Show #099

2012年01月13日 | Motoharu Radio Show

2012/01/10 OnAir - 1st. Week - ナイアガラDJトライアングル
01.The Beatles:Rock and Roll Music
02.佐野元春:Bye Bye C-Boy
03.ブルー・コメッツ:ウェルカム・ビートルズ
04.The Monkees:I Wanna Be Free
05.The Hospital:BEE MEN(恋の蜜蜂男)
06.うなずきトリオ:B面でうなずいて(大滝Remix)
07.金沢明子:イエロー・サブマリン音頭
08.アロハ・ブラザース:恋はボリショイ
09.宇宙人(ナレーター:中本修)+谷啓:これが宇宙人の声だ + 愛してタムレ(大滝Remix)
10.Crosby, Stills & Nash:Marrakesh Express
11.Ben Folds Five:Jackson Cannery
12.トリオこいざんす:イヤーかなわんわ
13.John Lennon:Whatever Gets You Thru the Night
14.John Lennon:Imagine (from album "Acoustic")
15.落合博満:サムライ街道
16.黛ジュン:天使の誘惑
17.Salena Jones:WHISKY(ウイスキーが、お好きでしょ)
18.オックス:ガール・フレンド
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■内容の一部を抜粋
・ナイアガラDJトライアングル
今夜はいつもの番組枠を拡大して特別番組を二部構成でお送りする。今回の放送ではじまって以来99回目。そして100回目を迎える。ナイアガラ・トライアングル Vol.2のメンバー、大瀧詠一さん、杉真理さんをゲストに迎えてのDJショー。題して「ナイアガラDJトライアングル」。

・99回目
第一部は午後9時10分から午後10時45分までの1時間35分。

・ナイアガラ・トライアングル Vol.2
1982年のリリース。当時のアルバム・チャート2位。今年はその『ナイアガラ・トライアングル Vol.2』がリリースされて30周年。ラジオで三人が揃うのは十年振り。スタジオにはスタッフが気を利かせて『ナイアガラ・トライアングル Vol.2』のポスターが貼ってあるという。

・アルバム・ジャケットのサイン入りパネル
当時、『ナイアガラ・トライアングル Vol.2』のアルバム・ジャケットを大きくしたパネルがあって、三人のサイン入りパネルをふたつ作ったという。ひとつは現在行方不明。もうひとつは大瀧さんの家にあるそうだ。昨年、そのパネルをテレビ番組に提供したことがあったとか。奥田民生さんと真心ブラザーズがコラボレーションして「A面で恋をして」を歌った(確かCX系「僕らの音楽」)。そのときに「何か出してくれ」という要望があり提供したという。

・GO! GO! NIAGARA
大瀧さんは35年前にはじめたラジオ番組「GO! GO! NIAGARA」のマスター・テープを全部持ってるそうだ。現在そのリマスタリングを行ってる。しかし機材が変わるのでその度に新しくやり直してるという。だから全く終わらないとか。締め切りがないので終生続くかもしれないと。

・ビートルズ
リスナーから「ナイアガラDJトライアングル」のためにお題を募った。最初のお題は「ビートルズ」。『ナイアガラ・トライアングル Vol.2』のテーマのひとつが「ビートルズ」だったとか。元春はアルバム『Abbey Road』、『Let It Be』といった解散間際から聴いてるそうだ。杉さんは「A Hard Day's Night」の頃からなので1963年か64年。小学生の頃に出会って「とにかく学校で教わらない音楽だったので衝撃的だった」と話している。大瀧さんはビートルズが出たときだから1964年の1月から聴いてて中学から高校にかけてという感じだったとか。

・Rock and Roll Music
元春の選曲。元春が子どもの頃生まれてはじめて聴いたビートルズの曲。3歳上のいとこの女の子がビートルズの大ファンで、彼女が夢中になってるビートルズってどんなのか知りたくて、彼女がいないときに部屋に忍び込んでシングルをターンテーブルに乗せて聴いてみたとか。そのシングルが「Rock and Roll Music」だった。いとこの彼女を喜ばせたくて小学3年生くらいのときにカタカナで「トゥザミネモザロックンロールミュージック」と覚えたそうだ。そしていとこと公園に自転車で散歩に行くときに、彼女の後ろで自転車をこぎながら大きな声で「トゥザミネモザロックンロールミュージック」と歌ったらば、彼女が振り向いて「どうやってあんたそれ覚えたの」って元春に興味を示してくれたという。元春のロック・パフォーマーとしてのいちばん最初の出来事だとか。

・Bye Bye C-Boy
杉さんの選曲。杉さんはビートルズにあこがれて小中高大学とバンドを組んだそうだ。でもどうしたらビートルズっぽくなるのかわからなかったという。そんなときに大学で組んでたバンドでコンテストに出たら、あるバンドがホルンを2つ入れてまるで『SGT.Peppers』みたいなサウンドをやってたそうだ。リードシンガーは黒いサングラスをかけてピアノを弾いてて、杉さんはかっこいいと思ったとか。こんなにビートルズっぽく日本語でできるのか衝撃を受けた曲、それが「Bye Bye C-Boy」だったそうだ。当時、ステージに袖で「佐野くん、何曲くらい曲持ってるの?」と訊いたところ「600曲」と元春少年は答えたという(「はったりでしたけれどね」と元春)。
この曲は元春が16歳か17歳の頃に書いた曲で『ナイアガラ・トライアングル Vol.2』に収録できたことがうれしかったという。いつかレコーディングしたいと思っていたがファースト・アルバムにはなじまない曲で宙ぶらりんになっていたとか。十代の頃に会ってた杉さんとトライアングルに参加して再会したことは何かの縁を感じる出来事だったそうだ。

・ウェルカム・ビートルズ
大瀧さんの選曲。1966年にビートルズが来日公演を日本武道館で行った。大瀧さんはテレビで来日公演を見て、いちばん感激したのは前座のドリフターズが歌った「のっぽのサリー」だったという。「おもしろかったんだよね」と大瀧さん。ビートルズを迎えるのに当って前座が歌ったのが「ウェルカム・ビートルズ」だった。ブルー・コメッツのスタジオ録音から。

・I Wanna Be Free
続いてのお題は「B面でも恋をして」。
元春が13歳、14歳の頃、テレビで「モンキーズ・ショー」をやっててその番組を見るのが好きだったという。元春が初めて買った7インチ・シングルは「モンキーズのテーマ」で、「モンキーズ・ショー」のテーマ曲だった。そのB面に収録されていたのが「I Wanna Be Free」。A面はアップテンポのポップ・ロックだったが、B面はフォーキーで、ロマンティックなスローの曲だった。何度も何度も聴くうちにB面の「I Wanna Be Free」のほうが好きになったそうだ。元春の選曲。
作詞作曲はボイス&ハート。モンキーズはアルドン・ミュージックという音楽出版社のドン・カーシュナーがテレビ局と組んではじめたプロジェクトだった。だからほとんどのアルドン・ミュージックの作家がモンキーズにつぎ込まれた。ビートルズに対抗して作られたアイドル・グループということだが、大瀧さんは「単純に儲けたかっただけじゃないの」という意見。スティーブン・スティルスもピーター・ヌーンの同伴でモンキーズのオーディションに行ったとか。

・BEE MEN(恋の蜜蜂男)
杉さんの選曲。1980年の初頭にホスピタルというインチキ・グループがいた。「ライブカプセル」というカセットのCMで外人のモデルがナース姿でニューウェイブ風の曲を演奏しているというものがあった。でも実は演奏しているのは杉さんのバンドで、リード・ヴォーカルはサンディさんだった。需要がありレコードになったがB面を急遽作ることになった。その曲が「BEE MEN(恋の蜜蜂男)」。作詞作曲は杉さん。現在は杉さんのアルバム『SONGWRITER』のボーナス・トラックに収められてるそうだ。

・B面でうなずいて(大滝Remix)
大瀧さんの選曲。トライアングルの「A面で恋をして」の前にレコーディングしたうなずきトリオ。実は大瀧さんによればうなずきトリオもトライアングルの一環のつもりだったとか。1982年1月1日に発売されたうなずきトリオの「うなずきマーチ」のB面が「B面でうなずいて」。このB面はスタッフ(高平哲郎さん)が製作したもので大瀧さんは関わってない。今回は市販版を大瀧さんが特別編集したスペシャル・エディション。

・イエロー・サブマリン音頭
続いてのお題は「抱腹絶倒」。
元春の選曲。クレイジーキャッツ・リスペクトの一曲。大瀧詠一プロデュース作品。大瀧さんによればプロデュース作品の中でいちばんの自信作だとか。実はこの曲の最初のアイディアは杉さんだったとか。1979年に遊びで作ったそうだが、杉さんの大学の後輩、竹内まりやさんに頼んで歌ってもらおうと思ったが勇気がなくて、大瀧さんのところに持っていったという。

・恋はボリショイ
杉さんの選曲。「恋はボリショイ」はアロハ・ブラザースのロシアをテーマにした曲。「ロシア大使館に持っていくと喜ぶかもしれないね」と元春。一回、東京タワーのイベントでロシア人の前で歌ったことがあるそうだ。ロシアのイベントが直前に行われた後で「ソレチガイマスヨ」と怒られるんじゃないかと思ったと杉さん。

・これが宇宙人の声だ + 愛してタムレ(大滝Remix)
大瀧さんの選曲。「抱腹絶倒」というお題が難しかったとか。宇宙人の声というのがあまり面白くなかったから自分で編集して「びろ~ん」を入れたそうだ。

・伊藤銀次さんのコメント
「伊藤銀次です。今日は何やら大瀧さんと佐野くんと杉くんのナイアガラ・トライアングル Vol.2のメンバーが集まって、何やら楽しいことをしてるという噂を聞きましてですね、わたくしもナイアガラ・トライアングル Vol.1の一員としてしゃしゃり出てですね、一言二言言わしていただきたいなと思っております。『ナイアガラ・トライアングル Vol.2』30周年ということでおめでとうございます。まさかですね、まさかなんて言うと大瀧さんに怒られるかもしれませんけれど、『ナイアガラ・トライアングル Vol.1』をやってたとき、そのVol.2が出て、しかもですね、たくさんの人に支持されるなんて思いもよりませんでしたけれど。ようやくナイアガラというものが世に認知されたのかなんて、Vol.1として先輩面して喜んでおりますが(笑)」

・Marrakesh Express
伊藤銀次さんのコメントに続いて、銀次さんからトライアングルにちなんで「好きなスリーピース・バンドの一曲」というお題。
元春の選曲はクロスビー、スティルス&ナッシュの「Marrakesh Express」。元春が多感な頃にラジオで聴いた曲だとか。杉さんはクロスビー、スティルス&ナッシュとはっぴいえんどを一緒に聴いていたそうだ。大瀧さんは高校生の頃、1964年65年にバーズを聴いて、イギリスのバンドではホリーズを聴いていた。バッファロー・スプリングフィールドは細野晴臣さんが聴いていたとか。大瀧さんは製鉄会社に就職して事務の仕事を三ヶ月間くらいやってて、音楽を全く聴いてなかった時期があるそうだ。1967年から1968年にかけてエアポケットなんだとか。その頃に出たのがバッファロー・スプリングフィールドとかモビー・グレープ。細野さんに言われてバッファロー・スプリングフィールドを聴いてて、1969年にバーズとホリーズが一緒になってやると聞いたときは驚いたが期待したそうだ。はっぴいえんどはカントリー・ロックや西海岸のフォーク・ロックを意図してやっていたとか。

・Jackson Cannery
杉さんの選曲。ベン・フォールズ・ファイブの「Jackson Cannery」。ピアノのベン・フォールズを中心にしたベース、ドラムのトリオ。本当はジャズもうまい人たちだけれど悪ぶってるんじゃないかと杉さん。

・イヤーかなわんわ
大瀧さんの選曲。トリオこいさんずの「イヤーかなわんわ」。この曲で紅白歌合戦に出場した。1960年か1961年の曲。作詞は岩谷時子さんで作曲は宮川泰さん。

・堂島孝平さんのコメント
「『ナイアガラ・トライアングル Vol.2』30周年おめでとうございます。堂島孝平です。『ナイアガラ・トライアングル Vol.2』の30周年に寄せて自分がコメントできるなんていうのは僕はとても幸せなことだと思っております。30年前というのはですね、僕、堂島孝平は5歳ということで、まだ何にもよくわかってなかったときであります。リアルタイムで『ナイアガラ・トライアングル Vol.2』を知っていたわけではなくてですね、むしろ佐野さん、杉さん、そして大瀧さん、個人のアルバムを先に聴いていまして。その御三方が一緒にやってるというその『ナイアガラ・トライアングル Vol.2』を聴いたのが、僕二十歳くらいのときです。これからも是非僕のあこがれる、そしていつまでもかっこいい先輩方でいてもらいたいなと思います。宜しくお願い致します」

・Whatever Gets You Thru the Night
堂島孝平さんのコメントに続いて、堂島さんからのお題は「今年の干支にちなんで龍、ドラゴン」。堂島さんは年男だそうだ。
元春の選曲はジョン・レノンの「Whatever Gets You Thru the Night」。ジョンは1940年生まれで干支は辰。生きていれば今年72歳だった。1974年の全米NO.1。エルトン・ジョンが助け舟を出してビートルズ解散後初めて1位を獲った曲。

・Imagine (from album "Acoustic")
杉さんの選曲。元春と同じく辰年生まれということでジョン・レノンを選曲。名曲「Imagine」のアコースティック・ヴァージョン。生ギター一本で歌ってるライヴ・ヴァージョン。大瀧さんは途中の「ユ、ウーウウ」と歌うところがロイ・オービソンだと指摘。

・サムライ街道
大瀧さんの選曲。PP&Mの「Puff, The Magic Dragon」を考えてたそうだが誰かと被りそうなのでやめて、ドラゴンズにちなんで選曲。曲はダウンロード販売で購入したとか。

・天使の誘惑
次のお題は「誘惑」。
元春の選曲は黛ジュンさんの「天使の誘惑」。元春は黛ジュンさんの大ファンだったとか。大人調の演歌よりライトなポップスが大好きだったそうだ。当時のシングルには「ハワイアン・ロック」と書いてある。どこがハワイアンなのかと元春。大瀧さんによるとスチール・ギターが入ってるので「ハワイアン」と言ってたそうだ。スチール・ギターを弾いてるのはライオンさん(小林潔)。多羅尾伴内楽團でスチールを弾いてるのもライオンさん。アロハ・ブラザーズでも1曲だけ参加してもらったとか。'60年代当時の日本のポップスは「ベースがみんなピックド・ベースでかなりグルーヴィーな演奏だ」と元春。ベースは江藤さんでドラムは石川さんのコンビだと大瀧さん。ほかのもすごいらしい。当時イタリアの歌曲が日本のポップスでよく取り上げられていたのはサンレモ音楽祭という音楽イベントが当時あり、'60年代以前はアメリカン・ポップスよりヨーロピアン・メロディーが日本では主流だったかららしい。戦前からラテン音楽が流行っていたのは日本語が乗りやすいからだと大瀧さん。

・WHISKY(ウイスキーが、お好きでしょ)
杉さんの選曲は「ウイスキーが、お好きでしょ」。今回はサリナ・ジョーンズのヴァージョン。もともとは石川さゆりさんがジャズを歌うというオファーだったのでジュリー・ロンドンをイメージして「Cry Me A River」みたいな曲を作ろうとしたのだとか。

・ガール・フレンド
大瀧さんの選曲。「誘惑」は「Temptation」。「Temptation」といえばテンプテーションズ。テンプテーションズといえば「My Girl」。ということで「マイガール」という歌詞が出てくるオックスの「ガール・フレンド」。
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Sunday Song Book #1004

2012年01月08日 | Sunday Song Book

2012年01月08日プレイリスト
「2011年リイシュー盤で棚からひとつかみ Part 2」
1. ヘロン / 山下達郎 "コージー" '98
2. NIGHT PEOPLE / ALLEN TOUSSAINT "MOTION" '78
3. IN THE MIDDLE OF LOVE / H.P.RIOT "H.P.RIOT" '73
4. GIVE LOVE A TRY / TWILIGHT "STILL LOVING YOU" '81
5. GET TOGETHER / DINO VALENTI '6?
6. SLIP AWAY (DEMO) / CLARENCE CARTER '67
7. ARTHUR CONLEY (CD)">THIS LOVE OF MINE / ARTHUR CONLEY "SOUL DIRECTIONS" '68
8. IF YOU COULD ONLY BE ME / THE GIRLS FROM PETTICOAT JUNCTION '68
9. 愛してるって言えなくたって / 山下達郎 "レイ・オブ・ホープ" '10
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■内容の一部を抜粋
・近況
ツアーは続行中で1月年明けは四国からはじまる。今日1月8日が初仕事だと達郎さん。本日の日曜日は愛媛県、松山市民会館。松山は3年ぶり。明日の成人の日は香川県のアルファあなぶきホール。松山、高松のみなさん、よろしくお願いします、と達郎さん。それが終わって今週末からはいよいよ仙台へ。旧宮城県民会館、東京エレクトロンホール宮城は損壊で使えないのでイズミティ21大ホールに。1月14日(土)、15日(日)。よろしくお願いします、と達郎さん。

・ヘロン
仕事始め前なので景気よくとのこと。1998年のシングルで「ヘロン」。

・2011年リイシュー盤で棚からひとつかみ Part 2
お正月に昨年を振り返りたくさん出たリイシュー盤の紹介をするという企画で「2011年リイシュー盤で棚からひとつかみ」。昨年2011年に発売されたオールディーズもののリイシュー盤、コンピレーション盤の中から選ぶ。先週に引き続いてパート2。先週は元旦だったのでまったりとメロウな感じだったが、今週は仕事始めなのでファンキーなもの、ソウルフルなもの、ディープなものいろいろと取り揃えて。

・NIGHT PEOPLE
アラン・トゥーサンはニューオリンズを代表する作曲家、プロデューサー、キーボード・プレーヤーそしてシンガー。アラン・トゥーサンのワーナー時代のレコーディング音源を全て収録した『COMPLETE WARNER RECORDINGS』はもともとはライノのハンドメイドという通販用のレーベルから出ている。それをワーナーが日本用として対訳を付けて販売している。昨年国内盤がSHM-CD仕様で再発されたとか。1978年のアルバム『MOTION』からシングル・カットされた「NIGHT PEOPLE」。

・IN THE MIDDLE OF LOVE
オールディーズのコンピレーションでいいのというとライノかイギリスのエース。その中で頑張ってるのが「LOVE & HATE」というレーベル。サンフランシスコのオークランドとか西海岸のそのあたりの音源、'70年代、'80年代のメガ・レア音源を発掘して出しているとんでもないレーベルだとか。
H.P.ライオットの1973年のアルバム『H.P.RIOT』から「IN THE MIDDLE OF LOVE」。オリジナルはン百ドルするらしい。オークランドのファンク・ミュージック全盛時代のレコード。グラハム・セントラル・ステーションとタワー・オブ・パワーが合体したような音。歌が弱いところもタワーオブ・パワーに似ている。後にスタジオ・シーンで活躍するマイケル・ベアードがドラムを叩いている。

・GIVE LOVE A TRY
同様にLOVE & HATEレーベルから出たベイエリア・レコーディングでトワイライト。トワイライトはグループを装っているが実は個人ユニット。ローレンス・ロスという人の多重録音、マルチプレイ作品。1981年のアルバム『STILL LOVING YOU』から「GIVE LOVE A TRY」。ひとり多重録音にしては演奏がうまいけれど歌が弱いので売れなかったのかもしれないと達郎さん。オリジナルは何百ドルするらしい。

・GET TOGETHER
クイックシルバー・メッセンジャー・サービスのリード・シンガー、ディノ・ヴァレンティ。グリニッヂ・ヴィレッヂ時代は「アンダーグランドのディラン」と称されカリスマ的な人気を誇っていた。彼が作曲した「GET TOGETHER」はヤング・ブラッズの代表作として知られていて、その時代のアンセムとなっている。ディノ・ヴァレンティのヴァージョンは公式に発表されてなかったが、息子さんのプロデュースにより未発表集が作品化された。ギターの弾き語りだからデモ・ヴァージョンだと思われる。'60年代中期のレコーディング。

・代官山蔦屋書店
先週からスポンサーが変わって代官山蔦屋書店の提供になった。中高年のために昨年オープンしたばかりで、本、レコード、コーヒー・ショップ、レストランといったいろいろなカルチャーの複合施設。広大な敷地に様々なカルチャーがある場所で達郎さんも見に行ったとか。中でも白眉なのが雑誌のバック・ナンバー。'70年代の平凡パンチがiPadで閲覧できたりするそうだ。駐車場も広いので是非一度お訪ねになられることをお勧めします、と達郎さん。
http://tsite.jp/daikanyama/store-service/tsutaya.html

・ジングル
今年から番組中程のCMがなくなった。もう少ししたらジングルとかを考えてみたいと思ってるそうだ。しばらくがたがたするかもしれないとのこと。

・プレゼント
「いのちの歌」のプロモーション・グッズでオリジナル温度計湿度計を20名に。温度計湿度計希望とハガキにわかるように書いてほしいとのこと。締切は1月末。
〒102-8080 東京
「山下達郎サンデー・ソングブック」プレゼント係
http://www.tatsuro.co.jp

・まりやさんのニュー・シングル
まりやさんのニュー・シングルは「いのちの歌」。NHKのドキュメンタリー・ドラマ「開拓者たち」(2012年の元旦から4週にわたってBSプレミアムで放映)の主題歌。
そして「いのちの歌」のプロモーション・ビデオを作るにあたり投稿写真を募集することになった。「みんなの写真」で「いのちの歌」のプロモーションビデオを作ろう!という企画。詳しくはワーナーミュージックのまりやさんのサイトかまりやさんのオフィシャル・サイトで。締め切りが1月10日なので今週が最後の告知になる。
http://wmg.jp/mariya/
http://www.mariyat.co.jp//index.html

・SLIP AWAY (DEMO)
達郎さんが昨年一番聴いたCD。マッスルショールズのフェイム・スタジオはアラバマのリック・ホールという人が作った。ここから幾多のサザン・ソウルの名作が世に出た。このフェイム・スタジオの1961年から1973年のコンピレーション・アルバムガ出た。その中からレア物。クラレンス・カーターの最大のヒット曲「SLIP AWAY」は1968年、全米R&Bチャート2位、全米6位。そのデモ・ヴァージョン。余計な物が入ってなくてかえって良いそうだ。

・THIS LOVE OF MINE
エース・レーベルから出たアーサー・コンレイのバラード集から。この中から「THIS LOVE OF MINE」。プロデュースはトム・ダウド。オリジナルは1968年のアルバム『SOUL DIRECTIONS』。

・IF YOU COULD ONLY BE ME
「ペチコート作戦」というテレビ番組があったそうだ。日本でも1964年にTBSでオンエアされたことがある。原題は「PETTICOAT JUNCTION」で主人公は3人の女性。その3人の女性の歌をザ・ガールズ・フロム・ペチコート・ジャンクションとしてキャピトルがまとめてCD化した。その中からスパンキー&アワ・ギャングのファースト・アルバムに入ってる曲として知られている「IF YOU COULD ONLY BE ME」。1968年の作品。

・愛してるって言えなくたって
昨年の今頃はじまったドラマ「冬のサクラ」の主題歌。シングルの発売日二日後に地震が起こった。
「それがもったいないと自分では思っておりますが、アルバムに入ってるので、まっいいかという感じでございます。この季節にはこの曲と思いました。久しぶりにお聴きをいただきましょう」と達郎さん。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
01月15日はレギュラープログラム「棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunsay Song Book #1003

2012年01月01日 | Sunday Song Book

2012年01月01日プレイリスト
「2011年リイシュー盤で棚からひとつかみ Part 1」
1. HAPPY GATHERING DAY / 山下達郎 "レイ・オブ・ホープ" '11
2. LOVE BROUGHT ME BACK / D.J.ROGERS "LOVE BROUGHT ME BACK" '78
3. I'M GROWN ACCUSTOMED TO HIS FACE / SHELBY FLINT '64
4. MOONSHINE / JAMES BURTON & RALPH MOONEY '68
5. WHEN THE BOYS GET TOGETHER / JOANIE SOMMERS '62
6. 愛のめざめ (I'M NOT A LITTLE GIRL ANYMORE) / 朱里エイコ '76
7. IT'LL NEVER HAPPEN AGAIN / CONNIE STEVENS '66
8. HAPPY HAPPY GREETING / 山下達郎 "レアリティーズ" '02
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・代官山蔦屋書店
本日からスポンサーが変わってTSUTAYAに。中高年のために昨年オープンしたばかりの代官山蔦屋書店。広大な敷地に様々なカルチャーがある場所で達郎さんも見に行ったとか。ジングルは「TSUTAYA SUNDAY SONG BOOK」だが代官山蔦屋書店がスポンサーとなる。
http://tsite.jp/daikanyama/store-service/tsutaya.html

「TSUTAYAさんはレコード、書籍、カルチャー一般の小売の業者さんであります。私も昔からレコードでたくさんお世話になっております。今まで以上にスポンサーと番組が直結したものですので、番組でオールディーズのCDを紹介しますと、それが直接TSUTAYAさんにフィードバックするという、今まで以上にクロースなスポンサーが付いてくれましたのでですね、たいへんうれしく思っております。引き続き何卒SUNDAY SONG BOOK宜しくお願い致します」と達郎さん。

「スポンサーが変わりましてCMの構成も変わりましたので、しばらくがたがたするかもしれません。一月、二月。ジャックスでいちばん最初にはじめたときもですね(笑)、落ち着くまで半年くらいかかりました。あと全国統一放送じゃなかったり、最初はしましたのでそういうこともありました。また初心に帰って一からやってみたいと思います」と達郎さん。

・近況
昨年のツアーは一段落して19本終わったところ。新年は来週の日曜日の松山市民会館からはじまる。
徳山、佐賀はほんとうにいいお客さんで、おかげ様でいい演奏ができました、と達郎さん。

・HAPPY GATHERING DAY
2010年にケンタッキーフライドチキンの40周年記念として作った「HAPPY GATHERING DAY」。シングル「希望という名の光」のカップリングとなり、その後、2011年のアルバム『RAY OF HOPE』にも収められた。この「HAPPY GATHERING DAY」が昨年末からお正月にかけて綾瀬はるかさん主演のCM「お年玉バーレル」で再びオンエアされている。1月5日までの期間限定だとか。

・2011年リイシュー盤で棚からひとつかみ Part 1
今年は大滝詠一さんとの新春放談は都合によりお休みで、レギュラー・プログラムからスタート。
昔からやってみたかったというお正月に昨年を振り返りたくさん出たリイシュー盤の紹介をするという企画で「2011年リイシュー盤で棚からひとつかみ」。今週来週の二週間。
昨年2011年に発売されたオールディーズもののリイシュー盤、コンピレーション盤の中から選んで「棚からひとつかみ」。
昨年は忙しくてなかなかCDが聴けなかったが、12月26日に中野サンプラザが終わってから、ここ数日で聴くだけ聴いてその成果を届けるとのこと。

・LOVE BROUGHT ME BACK
まずは日本発売、紙ジャケから。ゴスペル畑から出てきたキーボード・プレーヤー、ソングライター、そしてヴォーカリスト、D.J.ロジャースの「LOVE BROUGHT ME BACK」は全米ソウル・チャート20位。1978年にEW&Fのカリンバ・レーベルに移籍して初のアルバム『LOVE BROUGHT ME BACK』のタイトル曲。ジェームス・ギャドソンのドラム、達郎さんの大好きなベース・プレーヤー、ケニー・バークのリズム・セクションの素晴らしいパターン・ミュージック。「すごく知的なチョッパーでございますが」と達郎さん。ソニー・レコードのDSDリマスタリングでいい音しているそうだ。1978年頃のアナログ・レコーディングはいい音しているので、リマスタリングするとそれが際立つのだとか。

・I'M GROWN ACCUSTOMED TO HIS FACE
ワーナー関係のカタログから。コレクターズ・チョイスから出る予定だったが潰れてしまってライノが引き受けて発売された。中でもシェルビー・フリントのシングル・セレクションのコンプリート盤『THE COMPLETE VALIANT SINGLES』が待望のリイシュー。「I'M GROWN ACCUSTOMED TO HIS FACE」は1964年のシングルで、映画、ミュージカルの『マイ・フェア・レディ』の挿入歌。オリジナルはレックス・ハリソンが歌っていて「I'M GROWN ACCUSTOMED TO HER FACE」というタイトルだった。

・MOONSHINE
名ギタリストのジェームス・バートンの1956年から1959年のレア音源を集めたコンピレーション『THE EARLY YEARS 1956 -1969』がエース・レーベルから出た。この中からスチールギターのラルフ・ムーニーと二人で作った1968年のアルバム『JAMES BURTON & RALPH MOONEY』に入ってた「MOONSHINE」。

・WHEN THE BOYS GET TOGETHER
さきほどのシェルビー・フリントと続いて今度はジョニー・ソマーズの『THE COMPLETE WARNER BROS. SINGLES』。「WHEN THE BOYS GET TOGETHER」は1962年全米94位。大ヒット・シングル「JOHNNY GET ANGRY」に続いて二匹目のドジョウを狙って作られたがヒットしなかった。作曲は「JOHNNY, GET ANGRY」と同じシャーマン・エドワーズ。作詞はハル・デイヴィッド。

・BGM
今年から番組中程のCMがなくなった。数週間したら真ん中にBGMを作る予定だとか。

・竹内まりやさんのニュー・シングル
まりやさんのニュー・シングルは「いのちの歌」。2008年のNHK朝ドラ「だんだん」の劇中歌。のちに主演の茉奈佳奈さんがシングルとして発表した曲。このときは作詞家が誰なのかは明らかにされてなかったが、「だんだん」で主題歌と語りを担当したまりやさんがMIYABIというペンネームで作詞をしている。作曲は村松崇継さん。
この曲が本日スタートのNHKのドキュメンタリー・ドラマ「開拓者たち」(満州の開拓者の話で満島ひかりさんが主演。元日から4週間に渡ってBSプレミアムで放映)の主題歌としてオンエア。それに伴い2012年1月25日にリリース。初回限定のみ2大特典。「いのちの歌」のピアノ&ヴォーカル・ヴァージョンがボーナス・トラックとして収録される。さらに「いのちの歌」のピアノ譜が封入される。
カップリングは9月17日よりスタートしたコーセイのスキンケア化粧品「グランデーヌ ルクサージュ」のCMソングとしてまりやさんが書き下ろした「輝く女性(ひと)よ!」。
そして「いのちの歌」のプロモーション・ビデオを作るにあたり投稿写真を募集することになった。「みんなの写真」で「いのちの歌」のプロモーションビデオを作ろう!という企画。
詳しくはワーナーミュージックのまりやさんのサイトかまりやさんのオフィシャル・サイトで。
http://wmg.jp/mariya/
http://www.mariyat.co.jp//index.html

・愛のめざめ (I'M NOT A LITTLE GIRL ANYMORE)
達郎さんの大変好きな日本人の歌手、朱里エイコさん。2004年に亡くなったが、達郎さんが中学生の頃にラジオのレギュラー番組をやっていたとか。ラジオはまだその頃オールナイトではなく午前1時か2時に終了していた。朱里エイコさんの番組は午後11時か11時半にスタート。ラジオで聴いてとても歌が上手いと思ったそうだ。日本の女性シンガーの中で歌がうまかった。その後渡米してアメリカでかなりの人気を博した。そして帰国後も1970年代にヒットを飛ばした。16歳で渡米して日本人で初めてカーネギーホールで歌ったとかいろんな実績がある。日本では早すぎて(時代に先んじていて)なかなか評価されなかった。日本での評価と自分のスタンスの違いに悩んで晩年は不遇な生活を送ったとものの資料には書いてあるそうだ。
1976年にタワー・オブ・パワーとレコーディングして、それをシングル・カットした「愛のめざめ (I'M NOT A LITTLE GIRL ANYMORE)」。作曲・演奏がタワー・オブ・パワー。昨年、ワーナー在籍時代の1971年から1979年のすべての作品を収録したボックス・セットが発売された。

・IT'LL NEVER HAPPEN AGAIN
コニー・スティーヴンスのシングル・コレクションもライノから出てるが、それよりも少し先に出た日本のワーナーのシングル・コレクションのほうが一枚上なのだとか。ネット限定発売だそうだ。達郎さんのオススメ。曲はワーナー・ブラザーズ時代の最後の曲で「IT'LL NEVER HAPPEN AGAIN」。ティム・ハーディンのカヴァー。1966年のシングル作品。

・HAPPY HAPPY GREETING
超常連からのリクエスト。2002年のアルバムから。

・プレゼント
「いのちの歌」のプロモーション・グッズで特製温度湿度計を20名に。夫婦放談の感想を書き添えて応募してほしいとのこと。締切は1月末。
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」プレゼント係
http://www.tatsuro.co.jp

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
2012年01月08日は引き続き「2011年リイシュー盤で棚からひとつかみ Part 2」
http://www.tatsuro.co.jp
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