Sunday Song Book #1268

2017年01月29日 | Sunday Song Book

2017年01月29日プレイリスト
「『NUGGETS』で棚からひとつかみ」
1. アトムの子 / 山下達郎 "アルチザン" "オーパス" '91
2. I HAD TOO MUCH DREAM (LAST NIGHT) / THE ELECTRIC PRUNES '66
3. DIRTY WATER / THE STANDELLS '66
4. RESPECT / THE VAGRANTS '67
5. PUSHIN' TOO HARD / THE SEEDS '67
6. PSYCHOTIC REACTION / COUNT FIVE '66
7. SOMEONE TO LOVE / THE GREAT!! SOCIETY!! '66
8. 7 AND 7 IS / LOVE '66
9. SEARCHIN' IN THE WILDERNESS / ALLEN POUND'S GET RICH '66
10. ACTION WOMAN / THE LITTER '67
11. I HAD TOO MUCH DREAM (LAST NIGHT) [LIVE] / THE ELECTRIC PRUNES "STOCKHOLM '67"
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■内容の一部を抜粋
・近況
全国ツアーのリハーサルが2月の中頃からはじまるそうだ。
「PERFORMANCE 2017」は3月18日(土)の千葉県市川市文化会館を皮切りに全49公演の予定。チケットの一般発売は2月4日(土)、午後12時より。
http://www.tatsuro.co.jp/live/

「昔と違いましてですね、私のリスナーの方もですね、特にライヴ来られる方、四十代、五十代、六十代、だんだんお年を召していらっしゃいまして、みなさん余裕が出てきましたので、じゃあ旅行がてらに金沢に行ってみようかとか、そういう方がたくさんいらっしゃいます。従いまして全国どこに行っても(笑)、昔はローカル色が割りと豊かだったんですけれども、最近はそうした旅行がてらの方が多いのでですね、あまり東京とか大阪と変わらないノリになってきたりしますが。それもまぁまた、楽しい感じでございますので、そろそろライヴの準備がはじまる頃でございます」と達郎さん。

ツアーのリハーサルがはじまって、ツアーがはじまると番組はリクエスト、「棚からひとつかみ」で終止することになりそうだとか。

・『NUGGETS』で棚からひとつかみ
日本が最後のCDの国になりつつあるので、断末魔の灯火、あるいは最後のあがきのように、最近はオールディーズもののCDがたくさん出るようになったという。昨年の年末12月21日にワーナーから「NUGGETS(ナゲッツ)」というシリーズが発売された。1960年代後期のいわゆるサイケデリック、ガレージ・ミュージックのコンピレーション『NUGGETS』。エレクトラ・レーベルが1972年に『NUGGETS』というアルバムを発売。当初は話題にならなかったが、パンク・ムーブメントと呼応して、パンク、ニュー・ウェーブの時代に'60年代のガレージ・ミュージックの聖典とも呼ぶべき存在になった。アメリカではひじょうに有名なカタログだがレーベルを飛び越えたコンピレーションのために今まで日本盤が出たことは一度もない。アメリカではライノが'90年代の終りに『NUGGETS』のボックスを作ったが、日本では今回が初CD化。それに便乗して日本独自編集の『NUGGETS 2』と『NUGGETS 3』というコンピレーション共々3枚同時に発売された。サンデー・ソングブックではこうしたパンキッシュな音楽はあまりかけないが、たぶんもう二度とCDにならないと思われるので、特に日本盤で発売されるのはこれが最初で最後という感じがするので、今週は『NUGGETS』で棚からひとつかみ。

・アトムの子
ご自身のお子さんが中学受験するというリスナーから「一生懸命がんばってる子どもを応援したいので」とお子さんが好きな「アトムの子」にリクエスト。

『NUGGETS』は1972年にパティ・スミスのギタリスト、レニー・ケイが編んだコンピレーションでエレクトラ・レーベルから発売された。'80年代には'60年代のガレージ、サイケの聖典とも言われて続編が続々と出たけれど、日本ではレーベルを超えていたので日本盤が作られなかった。この度、ワーナーミュージック・ジャパンから『オリジナル・ナゲッツ』というタイトルでリリース。日本だけ独自に『NUGGETS 2』と『NUGGETS 3』というコンピレーションも同時に発売された。ほとんどが1966年、1967年の曲でサイケ、ガレージといってもヒット曲が中心でカルト・ミュージックではないそうだ。

・I HAD TOO MUCH DREAM (LAST NIGHT)
エレクトリック・プルーンズはシアトル出身のグループ。トレモロとサイケ・サウンドで人気が出た。「I HAD TOO MUCH DREAM (LAST NIGHT)」は1967年初頭全米11位のデビュー・ヒット。邦題は「今夜は眠れない」。達郎さんが中学二年から三年にかけての曲なのでほとんどリアル・タイムで聴いているという。FENを聴きはじめた頃でFENでしょっちゅうかかっていたそうだ。

・DIRTY WATER
1966年全米11位の「DIRTY WATER」ガレージ・ミュージックとして有名なもの。ザ・スタンデルズはロサンジェルスの4人組。ビートルズをはじめとするブリティッシュ・インベージョンの波に呼応してアメリカの音楽もそうした匂いが出てきた。「イントロだけ聴くとヴァン・モリソンかなという、ゼムとかストーンズとかそういう匂いがします」と達郎さん。

・RESPECT
ニューヨークのザ・ヴェイグランツは後にマウンテンで有名になるレスリー・ウェストが参加していたグループとして知られている。1967年の「RESPECT」はオーティス・レディングの作品でアレサ・フランクリンのヒット曲として知られているが、その一月か二月前のシングルでせこちらはヒットしなかった。達郎さんは『NUGGETS』に入ってるので知ったとか。当時日本盤は出なかったという。「なんだこれラスカルズじゃないか」と達郎さんは当時思ったという。アトランティックから出てるのでアトランティックにラスカルズはふたつもいらないと思われたのか演奏力はあるのに不運だった。

・PUSHIN' TOO HARD
ロサンジェルスのシーズは達郎さんの好きなグループ。1967年、全米36位の「PUSHIN' TOO HARD」。「スカイ・サクソンのちりめんがかったなんともいえない声に、いわゆる2コード・ミュージックで延々いくのがたまんない」と達郎さん。

・PSYCHOTIC REACTION
サン・ホセのグループ、カウント・ファイブの1966年、全米5位「PSYCHOTIC REACTION」。サン・ホセから一歩も出なかった学生バンドに毛が生えた様な一発屋のグループ。ラジオでヒットして一発当てた、サイケ、ガレージものでは当時たいへん有名な曲。

前半は『オリジナル・ナゲッツ』から。ここからの後半は日本独自編集の『NUGGETS 2』と『NUGGETS 3』から。

・SOMEONE TO LOVE
ザ・グレート!! ソサエティー!! はサンフランシスコのグループ。後にジェファーソン・エアプレインで活躍するグレイス・スリックが所属していたグループとして知られている。ジェファーソン・エアプレインの出世作「SOMEBODY TO LOVE」の元のヴァージョン、1966年のレコーディングで「SOMEONE TO LOVE」。

・7 AND 7 IS
ラヴはロサンジェルスのグループ。1966年、全米33位の「7 AND 7 IS」。「ラヴのこれが最高傑作だと思います」と達郎さん。達郎さんは23歳のときに「オールナイトニッポン」の2部でこの曲をかけてプロデューサーに怒られたという。

・SEARCHIN' IN THE WILDERNESS
UKのアラン・パウンズ・ゲット・リッチは資料があまりなくヨークシャあたりのグループとしかわからないとか。1966年のレコーディングで「SEARCHIN' IN THE WILDERNESS」。曲をかけ終えて。「うるせー(笑)。すごい。珍盤奇盤一歩手前だな、これ」と達郎さん。

・ACTION WOMAN
ザ・リッターはミネアポリスのグループ。1967年の「ACTION WOMAN」は番組でお世話になってる広島のCOOL HANDというレコード・ショップの竹内さんのリクエスト。

・I HAD TOO MUCH DREAM (LAST NIGHT) [LIVE]
1曲めにかけたエレクトリック・プルーンズの「I HAD TOO MUCH DREAM (LAST NIGHT)」のライヴ・ヴァージョン。1967年12月14日、スウェーデンのストックホルムでラジオ番組用のライヴ・レコーディング。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2017年02月05日は「『BIRTHDAY』で棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Song Book #1267

2017年01月22日 | Sunday Song Book

2017年01月22日プレイリスト
「リクエスト特集」
1. ずっと一緒さ / 山下達郎 "レイ・オブ・ホープ" "オーパス" '08
2. ANDREA / THE SUNRAYS '66
3. MUSTANG SALLY / WILSON PICKETT '66
4. LOTTA LOVE / NICOLETTE LARSON '78
5. IF ONLY YOU KNEW / PATTI LABELLE '83
6. WILL YOU LOVE ME TOMORROW / THE SHIRELLES '60
7. TWIST & SHOUT / THE TOP NOTES '61
8. ALL DAY MUSIC / WAR '71
9. LOVE CAN GO THE DISTANCE / 山下達郎 '99
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■内容の一部を抜粋
・近況
年末から年始にかけて新曲の曲書き、歌詞書き、歌入れで正月はあまり気持ちの余裕がなかったけれど、ようやく一段落して、二三日大阪に行って文楽を観たという。今週から新曲の仕上げと、また新しい曲をやりたいとのこと。全国ツアーのリハーサルが来月からはじまるので、それまでに何曲かできればと考えつつやってるそうだ。

・リクエスト特集
年末恒例リクエスト特集のフォロー・アップと考えていたが、ここ数年、ツアーがあったため年末の大掃除ができず、3年ぶりに大掃除をしたら、そのどさくさに紛れて整理してあったリクエスト・カードを一山なくしたという。音源が揃っているものの誰からのリクエストかわからないものもあり、予定通りではないが、それでも「リクエスト特集」には変わりがありません、と達郎さん。

・ずっと一緒さ
2008年のシングル「ずっと一緒さ」は"冬はもうすぐ終わるよ"という歌詞があるのでこの時期になるとリクエストが多くなるそうだ。

・ANDREA
ビーチボーイズの弟バンドと言われるサンレイズ。プロデューサーはブライアン、カール、デニスのお父さん、マレー・ウィルソン。男性5人組のヴォーカル・インストゥルメンタル・グループ。リーダーで曲を書いてるリック・ヘンは大変才能のある人。1966年のセカンド・ヒット「ANDREA」は全米チャート41位。

・MUSTANG SALLY
ウィルソン・ピケットの1967年、R&Bチャート6位、全米チャート23位の「MUSTANG SALLY」は、チャートとしてはスマッシュ・ヒットだが、たくさんのカヴァーがあるスタンダード。曲をかけ終えて。「ロジャー・ホーキンスの素晴らしいドラム」と達郎さん。

・LOTTA LOVE
ニコレット・ラーソンの「LOTTA LOVE」はニール・ヤングの作曲で1978年のベスト10ヒット。ニコレット・ラーソンの代表曲の一曲で邦題は「溢れる愛」。

・IF ONLY YOU KNEW
パティ・ラベルの1983年の「IF ONLY YOU KNEW」はソウル・チャートで4週連続1位。全米チャートは46位。達郎さんは1983年頃は毎年ニューヨークに行っていて、朝から晩までこの曲がかかっていた記憶があるそうだ。「フィラデルフィア・サウンドのエコーがしております」と達郎さん。

・NUGGETS特集
昨年の年末にワーナーから「NUGGETS(ナゲッツ)」というシリーズが発売された。1960年代後期のいわゆるサイケ・エラ、サイケ、ガレージ・ミュージックのコンピレーション『NUGGETS』。パティ・スミスのギタリスト、レニー・ケイがまだレコード・ショップで働いていた頃に考えて、エレクトラから『NUGGETS』というアルバムを発売。当初は話題にならなかったが10年、20年経つうちにこれが'60年代、ガレージ・ミュージック、サイケ、パンクといったものの原点の音楽と呼ばれるようになった。アメリカではひじょうに有名なカタログだがレーベルがクロスオーバーしてるために今まで日本盤が出たことは一度もない。そのオリジナル『NUGGETS』と呼ばれる1972年のオリジナル・ヴァージョンがワーナーミュージック・ジャパンから日本初CD化された。それに呼応して『NUGGETS 2』と『NUGGETS 3』という日本独自のコンピレーションが昨年の12月に発売された。この3枚を来週駆け足で紹介する予定。

・BLESSINGS
宮里陽太さんが11月にライヴ・アルバムをリリースしたが、早くも3月15日に3枚めとなるオリジナル・アルバム『BLESSINGS』を発売する。今回は全曲本人の作曲によるアルバム。全12曲中4曲がL.A.録音で、その他8曲は日本で一緒にライヴを回ったメンバーと11月に録音。詳しくはワーナーのサイトにて。
http://wmg.jp/artist/miyazatoyota/

・WILL YOU LOVE ME TOMORROW
ガール・グループの代表的なグループ、ザ・シュレルズの「WILL YOU LOVE ME TOMORROW」は1961年に2週連続してチャートNO.1。キャロル・キングとジェリー・ゴフィンの作品で、達郎さんも『ON THE STREET CORNER』でカヴァーしている。

・TWIST & SHOUT
ビートルズの映画を観て「TWIST & SHOUT」が気になったリスナーからのお便り。「ウィキペディアで調べたらアイズリー・ブラザーズがオリジナルではないと書いてあり、オリジナルが聴きたくなったので是非お願いします。達郎さんはビートルズの映画観ましたか?」。「観ましたよ(笑)」と達郎さん。「TWIST & SHOUT」はバート・バーンズが曲を書いた。1961年にトップ・ノーツという黒人ヴォーカル・グループが最初にレコーディング。プロデュースしたのは若きフィル・スペクター。曲を書いたバート・バーンズやアトランティックのエグゼクティブのジェリー・ウェクスラーは、そのときのフィル・スペクターのオーバー・プロデュースぶりを口を極めて罵ってる記録が残っている。バート・バーンズは自分の曲を台無しにされたと発奮して、自らアイズリー・ブラザーズのプロデュースを行い、これが「TWIST & SHOUT」の最初のヒットになった。ビートルズはこのヴァージョンをもとにしてじぶんたちの「TWIST & SHOUT」を演奏している。その逸話を知りトップ・ノーツのヴァージョンを聴くとフィル・スペクターが相当いじくったなという感じがします、と達郎さん。プロデュースはスペクターだが、アレンジャーはなんとテディ・ランダッツォ。ニューヨーク録音。

・ALL DAY MUSIC
ウォーの1971年の最初期のヒット曲でソウル・チャート16位、全米チャート35位の「ALL DAY MUSIC」。

・LOVE CAN GO THE DISTANCE
「寒い季節なのでこの一曲」と達郎さん。1999年の「LOVE CAN GO THE DISTANCE」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2017年01月29日は「『NUGGETS』で棚からひとつかみ」
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Sunday Song Book #1266

2017年01月15日 | Sunday Song Book

2017年01月15日プレイリスト
「『酉(CHICKEN)』で棚からひとつかみ」
1. ヘロン / 山下達郎 "コージー" "オーパス" '98
2. CHICKEN BONE BONE / THE MANHATTAN TRANSFER "JUNKIN'" '71
3. CHICKEN / QUICKSILVER "COMIN' THRU" '72
4. CHICKEN PICKIN' / DON RICH & THE BUCKAROOS '67
5. 17TH CENTURY CHIKEN PICKIN' / IMPELLITTERI "SCREAMING SYMPHONY" '96
6. FUNKY CHICKEN PART 1/ WILLIE HENDERSON '70
7. CHICKEN SHACK / IKE & TINA TURNER "THE SOUL OF IKE & TINA" '65
8. CHICKEN OF THE SEA / THE GO-GO'S '64
9. THE CHICKEN / JAMES BROWN "THE POPCORN" '69
10. バードメン / THEE MICHELLE GUN ELEPHANT "CHICKEN ZOMBIES" '97
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■内容の一部を抜粋
・近況
寒波が全国的に襲来している。「天気予報を見ると暴風雪、新潟とか金沢、すごいです。また雪がたくさん降るところがございます。お見舞い申し上げます。寒いですのでインフルエンザも流行っております。お身体、みなさま、くれぐれもお大事に」と達郎さん。新曲のレコーディングはほぼ終わり、あとちょっと細かいダビングが待っているという。もう一曲録ろうと思って曲のアレンジの打ち込みをしているところだそうだ。

・『酉(CHICKEN)』で棚からひとつかみ
先週に引き続いて「『酉(CHICKEN)』で棚からひとつかみ」パート2。

・ヘロン
達郎さんの曲でトリ絡みの曲は「チキン」でなければある。ヘロンは鷺(サギ)のこと。リクエストもたくさん届いてるとか。

・CHICKEN BONE BONE
マンハッタン・トランスファーの1971年の実質的なデビュー・アルバムの1曲目で「CHICKEN BONE BONE」。マンハッタン・トランスファーは1975年にブレイクしたので達郎さんはリイシューで聴いたという。

・CHICKEN
サンフランシスコのクイックシルバー・メッセンジャー・サービス。1972年の最終オリジナル・アルバム『COMIN' THRU』に収録された「CHICKEN」。ディノ・ヴァレンティノの趣味でトラッドをアレンジしたもの。昔録ってた曲にブラスとかをかぶせて最終アルバムなので契約を全うするために作られたと思われる。ゲイリー・ダンカンの演奏がいい味出している。1972年にはグループの名前もクイックシルバーと短くなっている。

・CHICKEN PICKIN'
カントリーではギターの奏法でチキン・ピッキンというのがある。そのチキン・ピッキンの代表的なインスト曲。弾いてるのはビートルズの「ACT NATURALLY」のオリジナルで知られるバック・オーウェンズというカントリー・シンガーのバック・バンド、バッカルースのリード・ギタリストのドン・リッチ。チキン・ピッキンの代表的な奏者。1967年のドン・リッチ&バッカルースの「CHICKEN PICKIN'」。

・17TH CENTURY CHICKEN PICKIN'
アメリカのチキン・ピッキンはいろんなところに普及していて次の曲はハード・ロック。クリス・インペリテリは世界最速のギタリストと謳われている。1996年のアルバム『SCREAMING SYMPHONY』に収録された「17TH CENTURY CHICKEN PICKIN'」はカントリー・フレーバーを意識してつけたタイトル。

・FUNKY CHICKEN PART 1
ウィリー・ヘンダーソンはバリトン・サックス奏者。シカゴのプランズウィック・レコードのプロデューサー。タイロン・デイヴィスのヒット曲の大部分を手がけている。ウィリー・ヘンダーソン&ザ・ソウル・エクスプロージョンズの「FUNKY CHICKEN PART 1 」は1970年、ソウル・チャート22位、全米チャート91位。ウィリー・ヘンダーソンとトムトム(トーマス・ワシントン)とカール・デイヴィスの三者の共作。

・リクエスト特集
来週は年忘れリクエスト大会で紹介しきれなかったリクエスト・カードから「リクエスト特集」。

・CHICKEN SHACK
アイク&ティナ・ターナーの1965年のアルバム『THE SOUL OF IKE & TINA』に入ってる「CHICKEN SHACK」。「ティナ・ターナーは歌上手いですねぇ。真に上手い人です」と達郎さん。

・CHICKEN OF THE SEA
'60年代中期に何枚かシングルを出したグループ、ゴーゴーズ。男性3人組のウェスト・コーストのグループでベリンダ・カーライルのいたグループではない。「CHICKEN OF THE SEA」は日本ではビクターが結構プッシュしたので割りと有名な曲。「CHICKEN OF THE SEA」というのはカナヅチ、泳げない人という意味だとか。未CD化なので達郎さんの持ってるアナログ盤から。アレンジはペリー・ボトキン・ジュニア。

・THE CHICKEN
ジェームス・ブラウンの1969年のアルバム『THE POPCORN』から「THE CHICKEN」。「THE CHICKEN」は人気の高い曲でジャコ・パストリアスとかカヴァーがたくさんある。

・バードメン
ミシェル・ガン・エレファントの「バードメン」。1997年のアルバム『CHICKEN ZOMBIES』から。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2017年01月22日は「リクエスト特集」
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Sunday Song Book #1265

2017年01月08日 | Sunday Song Book

2017年01月08日プレイリスト
「『トリ(チキン)』で棚からひとつかみ」
1. ドーナツ・ソング / 山下達郎 "コージー" "オーパス" '98
2. CHICKEN LITTLE / PICO PETE '56
3. CHICKEN SHACK BOOGIE / AMOS MILBURN '48
4. CHICKEN STRUT / THE METERS '70
5. DIXIE CHICKEN / LITTLE FEET "DIXIE CHICKEN" '73
6. DO THE FUNKY CHICKEN / RUFUS THOMAS '70
7. CRAZY CHICKEN / GRAHAM CENTRAL STATION "NOW DO U WANTA DANCE" '77
8. CHICKEN SOUP WITH RICE / CAROLE KING "REALLY ROSIE" '75
9. CHICKEN CHOW MEIN / B.BUMBLE & THE STINGERS '63
10. 鶏肌(チキンスキン) / 忌野清志郎 LITTLE SCREAMING REVUE "RAINBOW CAFE" '98
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■内容の一部を抜粋
・近況
明日1月9日は成人の日。「成人のみなさま、おめでとうございます。なかなか厳しい時代ですけれども、僕が成人した時代もそんなにいい時代でもなかったんですよね。ですので立派にドロップ・アウトしてミュージシャンになりましたが。その時代、その時代にいいことも悪いこともあります。今のメディアは何かというと、ネガティブなネガティブな未来を想起しますが、そういうのを少しでも若い力で切り開いて行ってもらいたいと思います」と達郎さん。

・『トリ(チキン)』で棚からひとつかみ
今年は酉年なので鳥にちなんで「『トリ(チキン)』で棚からひとつかみ」。十二支(の干支)の酉はニワトリなので、単に「トリ」と言ってはじめると際限なく広がるので、今日は「トリ(チキン)」しばりで棚からひとつかみ。「ケンタッキーのまわし者かそういう感じもいたしますが」と達郎さん。英語で「チキン」というと臆病者というニュアンスがあるし、「チキン」というダンスが流行った時代もあり、ロックンロールではチキンというギターの奏法もある。いろいろなファクターがあるので今回は大ロックンロール、大ファンク大会。

・ドーナツ・ソング
達郎さんとまりやさんの楽曲に「トリ」の曲はないのであたまは違う曲でとのこと。昨年のリクエスト大会の中から「ドーナツ・ソング」。リクエストしたリスナーは「一年間がんばったご褒美にドーナツを買いに行きます。達郎さんはドーナツ好きですか?」という質問。「再三申しておりますが実家がパン屋でございましたので(笑)、甘いものがダメなんですが(笑)。ですから割りと甘みの少ない普通のプレーンなやつ、何だいそれ」と達郎さん。

・CHICKEN LITTLE
ピコ・ピートはどこの誰かは全然わからない。シングルは1956年の「CHICKEN LITTLE」一枚だけしかない。リトル・リチャードのクローンでカリフォルニアのインディ・レーベル、ジェットから出ている。

・CHICKEN SHACK BOOGIE
チキンというタイトルが付いた曲で代表的なのがジャンプ・ブルースの大家、エイモス・ミルバーンの出世作1948年の「CHICKEN SHACK BOOGIE」。R&BチャートでNO.1を5週間も続けた。「チキンシャック」というのは鳥小屋とかそういうような意味。ドラムはアール・パーマーで今日オンエアしたのはイギリスのエースから出ているアール・パーマーのコンピレーションから。そのコンピには「CHICKEN SHACK BOOGIE」が1956年だとクレジットされているので、ひょっとしたらリレコかもしれないと達郎さん。

・CHICKEN STRUT
ニューオリンズに飛んでザ・ミーターズ。1970年、R&Bチャート11位、全米50位の「CHICKEN STRUT」。大瀧詠一さんが影響を受けた一曲。

・餅
神戸市のリスナーからの質問で「山下家のお餅は切り餅、丸餅どちら?」。
「東京の人間なので角餅です。角餅にすまし汁、三葉をふって。それとうちの母親が仙台なので、自己流のにんじんの切り干し、細切れそういうのを入れておりましたが」と達郎さん。

・DIXIE CHICKEN
リトル・フィートの1973年の代表的なアルバム『DIXIE CHICKEN』(達郎さんはリトル・フィートのアルバムの中でいちばん好きなのだとか)からタイトル・ソング「DIXIE CHICKEN」。

・DO THE FUNKY CHICKEN
ニューオリンズ・フレーバーの曲が2曲続いたあとはメンフィス。メンフィスのR&B界の重鎮、ルーファス・トーマス。シンガー、ソングライター、DJとしても大変な実績のある人。彼の代表作でチキンというダンスを扱った曲で「DO THE FUNKY CHICKEN」。1970年、R&Bチャート5位、全米28位。

・名画座
リスナーから「達郎さんがお好きな名画座はありますか?」という質問。
達郎さんは予備校さぼって映画ばかり観てた時代があったとか。「私は池袋の生まれ育ちなので名画座といえば文芸座、文芸地下ですが。文芸座、文芸地下、飯田橋の佳作座、渋谷の前線座、新宿の武蔵野館、京王名画座と回ればこれで一週間経ってしまいますね。その時代に(笑)、死ぬほど映画が観られましたのは本当に後のミュージシャン生活にどれだけ(笑)、プラスになってるかというそういう感じでございますが」と達郎さん。

・ワイヤレス
リスナーから「達郎さんはライヴでワイヤレスを採用されてませんが、音質等のこだわりの理由があればご享受ください」というお便り。
「私はアリーナのツアーをやらないのでホールのツアーしかやりませんので、100%ワイヤードです。うちのバンドは伊藤広規、佐橋佳幸、ホール・ツアーに関して全員ワイヤードです。シンセも全てワイヤードです。ワイヤレスはだいぶ音が良くなってきましたが、きちっとしたケーブルのワイヤードにはまだ敵いません。音質の問題です。ワイヤレスP.A.なんて絶対やめてほしいって言ってますが。ヘッドフォンももちろんワイヤードです。古い人間なので別に何と言われても関係ありません。死ぬまでそれでやります」と達郎さん。

・CRAZY CHICKEN
今度はファンクもの。グラハム・セントラル・ステーションの1977年の『NOW DO U WANTA DANCE』のB面の1曲目に入ってる「CRAZY CHICKEN」。
曲をかけ終えて。「世の中でいちばん暑苦しい音楽のひとつでありますグラハム・セントラル・ステーション。グラハム率いる...亡くなってしまいましたね。(中略)冬だからまだ温まりますけれど夏の最中にこれ聴こうものならドテラ着て鍋焼きうどん食ってるようなそういう心持ちにさせられます」と達郎さん。

・CHICKEN SOUP WITH RICE
キャロル・キングが1975年にテレビ・アニメのために曲を書き下ろした。絵本作家のモーリス・センダックという人の共同作業でCBSのアニメ・スペシャル番組で放映されたと資料には書いてある。日本題は『おしゃまなロージー』(原題『REALLY ROSIE』)に入ってるライス入チキン・スープ、「CHICKEN SOUP WITH RICE」。

・CHICKEN CHOW MEIN
B.バンブル&ザ・スティンガーズの1963年の「CHICKEN CHOW MEIN」。要するに鳥焼きそば(笑)。この人はクラシックを換骨奪胎するので有名。エマーソン、レイク&パーマーの「NUT ROCKER」はB.バンブル&ザ・スティンガーズのアレンジを土台にしている。「CHICKEN CHOW MEIN」はビゼーの「カルメン」のメロディーだが、それがなぜ「CHICKEN CHOW MEIN」なのかわからない。

・鶏肌(チキンスキン)
邦楽で「トリ」を探したけれどほとんどなかったそうだ。忌野清志郎リトル・スクリーミング・レビューの1998年のアルバム『RAINBOW CAFE』から「鶏肌(チキンスキン)」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2017年01月15日は引き続き、酉年にちなんで「『トリ(チキン)』で棚からひとつかみ」
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Sunday Song Book #1264

2017年01月01日 | Sunday Song Book

2017年01月01日プレイリスト
「『新年』で棚からひとつかみ」
1. ROCK'N'ROLL お年玉 / 大瀧詠一 "ナイアガラ・カレンダー" '77
2. FUNKY NEW YEAR / EAGLES '78
3. HAPPY NEW YEAR BABY / JOHNNY OTIS '47
4. HAPPY NEW YEAR / BEVERLEY '66
5. AFTER NEW YEAR'S EVE / THE HEARTBEATS '58
6. A LONELY NEW YEAR / BARBARA CHANDLER '64
7. NEW YEAR'S RESOLUTION / OTIS REDDING & CARLA THOMAS "KING & QUEEN" '67
8. 春よ来い / はっぴいえんど "はっぴいえんど" '70
9. HAPPY HAPPY GREETING / 山下達郎 "レアリティーズ" '02
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■内容の一部を抜粋
・近況
番組は今年の十月で満25周年を迎える。

・『新年』で棚からひとつかみ
この24年間「新年」の特集をしたことがないので「お正月」、「ニュー・イヤー」にちなんで「『新年』で棚からひとつかみ」。

・ROCK'N'ROLL お年玉
大瀧詠一さんが亡くなってもう三年が経ってしまった。毎年新年の恒例だった「新春放談」ができないのは残念だと達郎さん。新春放談は四半世紀続けたのであのような会話のキャッチボールは他の人ではできないんだと話す。1977年の暮れに発売された『ナイアガラ・カレンダー '78』に収録された「ROCK'N'ROLL お年玉」。新春放談の一曲目はいつもこの曲だった。

・FUNKY NEW YEAR
イーグルスの1978年のシングル「PLEASE COME HOME FOR CHRISTMAS」のB面「FUNKY NEW YEAR」。オリジナル曲でイーグルスにしては珍しくファンクな楽曲。大晦日のパーティーで飲みすぎて頭が回らない情けない歌。

・HAPPY NEW YEAR BABY
ジャンプ・ミュージック、ブルース、R&Bの大御所ジョニー・オーティスの1947年の作品で「HAPPY NEW YEAR BABY」。ジョニー・オーティス&ヒズ・オーケストラというクレシジット。途中出てくる女性はキャシー・クーパーというシンガー。

・HAPPY NEW YEAR
「HAPPY NEW YEAR」というと達郎さんが昔から探してるシングルがあって、イギリスのベバリーという、ベバリー・マーティンという女性のシンガーでフォーク系で有名な人。旦那さんと二人でシンガー・ソングライターとして活動していたこともあった。途中リタイアしたこともあったが今でも現役で歌っている。この人のデビュー曲、1966年のレコーディングでデラニー・レーベルの第一弾のシングル「HAPPY NEW YEAR」。カセットしか持ってなかったそうだが、この曲はランディ・ニューマンの曲で、イギリスのエース・レーベルから先日、ランディ・ニューマンの初期の作品がCD化されて収録。バックはジミー・ペイジ、ジョン・ポール・ジョーンズ、ニッキー・ホプキンス、アンディ・ホワイトという錚々たるメンバー。ランディ・ニューマンのデモが残っていてピアノのイントロなんて全く同じ。かなりデモに忠実なアレンジが施されている。余談だが達郎さんが初めてランディ・ニューマンを目にしたのはウォーカー・ブラザーズのアルバムに入っていた曲で「I DON'T WANT TO HEAR IT ANYMORE」と日本盤の「ダンス天国」のB面「LOOKING FOR ME」。「ランディ・ニューマンってどういう人なんだろう」と思ってるうちにヒット曲が出てきたという記憶があるそうだ。

・AFTER NEW YEAR'S EVE
ドゥーワップの重鎮ハートビーツの1958年の「AFTER NEW YEAR'S EVE」。達郎さんがドゥーワップと出合ってちょうど50年になるという。達郎さんのライヴの開演前の一時間のBGMはドゥーワップをかけているが、昨年けっこういいシングルが手に入ったので今年のBGMはいい選曲になっているそうだ。「お早目にいらしてください(笑)」と達郎さん。

・ヤナセ自動車
今年からスポンサーにヤナセ自動車が参加。昔やっていたインディ・レーベル「アルファ・ムーン」はヤナセの資本だったのでヤナセ自動車はおなじみ、と達郎さん。

・タツローくんカレンダー
ファンクラブで毎年作ってる、とり・みきさんのキャラ、タツローくんの2017年のカレンダーを20名にプレゼント。

■リクエスト・お便り・プレゼントの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

・クリスマス・イブ
「クリスマス・イブ」が1月2日付のオリコン・チャートでチャートインしたので31年目。1983年に出したときに1984年、1985年も出しておけば35年連続だったけれど、「欲張っちゃいけない」と達郎さん。

・A LONELY NEW YEAR
アイドル・シンガー、バーバラ・チャンドラーの1964年のシングル「A LONELY NEW YEAR」。

・新曲
リスナーから母子ともども達郎ファンだというお便りを読んで。「早く新曲出さなきゃ。ふふふ。しょうがない。あっ新曲の詩を書いております。もうすぐ歌入れです。すいません(笑)」と達郎さん。

・NEW YEAR'S RESOLUTION
オーティス・レディングとカーラ・トーマスの1967年のデュエット・アルバム『KING & QUEEN』から「NEW YEAR'S RESOLUTION」。「新年の抱負、新年の決意」ともいうべきタイトル。

・春よ来い
邦楽ではお正月の曲があまりない。古井戸の「お正月だよ」はちょっと暗いかなと達郎さん。お正月ネタだとこれが最高かなということで、はっぴいえんどの1970年のファースト・アルバム『はっぴいえんど』、俗称『ゆでめん』から「春よ来い」。リード・ヴォーカルは大瀧さん。大瀧さん、22歳。

・HAPPY HAPPY GREETING
1月1日なので「HAPPY HAPPY GREETING」にリクエストが集まっているそうだ。

・番組の最後に
「今年も一年サンデー・ソングブック、何卒ご愛顧のほど引き続きよろしくお願い申し上げます。みなさまにとってより佳き一年でありますように」と達郎さん。

2017年01月08日は、酉年にちなんで「『トリ(チキン)』で棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
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