Sunday Song Book #1389

2019年05月26日 | Sunday Song Book

2019年05月26日プレイリスト
「リクエスト特集」
1. 夏への扉 / 山下達郎 "RIDE ON TIME" '80
2. LADY WILLPOWER / GARY PUCKETT & THE UNION GAP '68
3. SUCH A NIGHT / DR. JOHN '73
4. WITHOUT HER / BLOOD, SWEAT & TEARS "CHILD IS FATHER TO THE MAN" '68
5. THE DEVIL GUN / FRANKIE MILLER "HIGH LIFE" '74
6. SINCE I FELL FOR YOU / LAURA LEE "WEMEN'S LOVE RIGHTS" '72
7. EARLY MORNING HUSH / B.J.THOMAS "SONGS" '73
8. ROUTE 66 / CHUCK BERRY "NEW JUKE BOX HITS" '61
9. 俺の空 / 山下達郎 "レイ・オブ・ホープ" '11
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■内容の一部を抜粋
・近況
ツアーの初日まで二週間を切りリハーサルも佳境に入ってるはず、と達郎さん。番組は前倒しで収録しているそうだ。

・PERFORMANCE 2019
今年も全国ホール・ツアーが開催される。6月から10月まで5ヶ月間、26都市50公演。初日は6月6日(木)千葉県の市川市文化会館。詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

・リクエスト特集
リハーサルを行ってるので今週も「リクエスト特集」。

・夏への扉
ちょうど季節なのでリクエストが集まった。1980年のアルバム『RIDE ON TIME』から「夏への扉」。

・LADY WILLPOWER
ゲイリー・パケット&ザ・ユニオン・ギャップの3枚目のシングル「LADY WILLPOWER」。1968年、全米チャート2位。ゲイリー・パケット&ザ・ユニオン・ギャップはデビュー・シングルから4枚目のシングルまで連続ミリオンセラーの記録を持っている。

・SUCH A NIGHT
ドクター・ジョンの「SUCH A NIGHT」は1973年、全米チャート42位。ザ・バンドのラスト・ワルツのパフォーマンスのほうが知られている。

・WITHOUT HER
ブラッド、スウェット&ティアーズはアル・クーパーの肝いりで結成されたブラス・ロックというかクロスオーバーのグループ。アル・クーパーが抜けてからメガ・ヒットになったがファースト・アルバムも評価の高い一枚。1968年のアルバム『CHILD IS FATHER TO THE MAN』に入ってる「WITHOUT HER」はハリー・ニルソンの作品だが、ハーブ・アルバートのサード・シングルとして出た曲のカヴァー・ソング。

・THE DEVIL GUN
フランキー・ミラーはブリティッシュのパブ・ロックの人。アラン・トゥーサン・プロデュースの1974年のセカンド・アルバム『HIGH LIFE』から「THE DEVIL GUN」。

・SINCE I FELL FOR YOU
ローラ・リーはシカゴ出身の黒人女性シンガー。ゴスペル畑から出てきたので歌唱力は抜群。リクエストはアルバム『WEMEN'S LOVE RIGHTS』から達郎さんのお好きな曲をというもの。1974年のアルバム『WEMEN'S LOVE RIGHTS』はインビクタス、ホットワックスから出たホーランド=ドジャー=ホーランドのプロデュース作品。古いブルース・ソング「SINCE I FELL FOR YOU」がシングル・カットされて全米ソウル・チャート24位、全米チャート76位。大変長い曲で後半は前半のカラオケが延々流れるので歌の部分だけ切り取って。

・アンコール上映
5月17日(金)から2012年に公開された『山下達郎シアター・ライヴ PERFORMANCE 1984 - 2012』がアンコール上映されている。いよいよ5月30日(木)まで二週間限定上映。昨年公開されたまりやさんのライヴ・ドキュメンタリー映画『souvenir the movie ~Mariya Takeuchi Theater Live~』も同時にアンコール上映されている。ただし二本立てではなくそれぞれ別々の上映となる。上映時間は各劇場によって異なる。詳しくはワーナーミュージックの山下達郎特設サイトにて。
https://wmg.jp/tatsuro/

・EARLY MORNING HUSH
B.J.トーマスの1973年のアルバム『SONGS』からキャロル・キングの作詞作曲「EARLY MORNING HUSH」。

・CD、アナログ、シングルに関する質問
リスナーから「レコード、CD何枚くらいお持ちですか?」という質問。
CD、アナログ、シングル全部合わせて6万枚ぐらいだとか。

CD断捨離中のリスナーから「アーティストをアルファベット順で並べたときにどの頭文字がいちばん多いですか? 棚が足りなくなったらどうしてるのでしょうか?」という質問。
SとTが多いそうだ。ひとりで整理するので棚の隙間が詰まったら後ろに全部移動していくという。ABC全部揃えるのに2年半くらいかかったとか。

・ROUTE 66
映画『カーズ』のファンだという3歳のリスナーからのリクエスト。チャック・ベリーの「ROUTE 66」。1961年のアルバム『NEW JUKE BOX HITS』に収録されている。

・俺の空
広島市のリスナーから「昨年夏からの工事が終わり、我が家の隣に15階建てのビルが完成しました。晴れた日の夜にはベランダからきれいな月が見えてました。涙を拭くタオルを手にしてラジオの前で待ってます」というお便りとリクエスト。2011年のアルバム『RAY OF HOPE』から「俺の空」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2019年06月02日は、引き続き「リクエスト特集」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Song Book #1388

2019年05月19日 | Sunday Song Book

2019年05月19日プレイリスト
「リクエスト特集」
1. 踊ろよ、フィッシュ / 山下達郎 '87
2. MY SPECIAL ANGEL / THE VOGUES '68
3. PRETTY FLAMINGO / MANFRED MANN '66
4. IF YOU WANT ME TO STAY / SLY & THE FAMILY STONE '73
5. WINNERS & LOSERS / HAMILTON, JOE FRANK & REYNOLDS '75
6. BABY BLUES / LOVE UNLIMITED ORCHESTRA "RHAPSODY IN WHITE" '74
7. MY ONE AND ONLY LOVE / DORIS DAY "DUET" '62
8. PLEASE MR. POSTMAN / THE MARVELETTES '61
9. 本気でオンリーユー (LET'S GET MARRIED) / 竹内まりや "ヴァラエティ" "エクスプレッションズ" '84
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■内容の一部を抜粋
・近況
来月からはじまるコンサート・ツアー「PERFORMANCE 2019」のリハーサル真っ最中。「(ライヴを再開して11年目になり)レパートリーがたくさん増えましたので、演奏可能なレパートリー曲が'80年代の倍以上なので、何を選ぼうかというですね、常に消去法といいましょうか、やりたい曲があっても、これをやるとこっちができないとか、こっちもやりたい、そういう感じでございますね。選曲に苦労しているリハーサルでございますが、一所懸命、おかげさまで順調に進行しております」と達郎さん。

・リクエスト特集
ため録りがあるとハガキが山のように増えるので、今週も先々週に引き続いて「リクエスト特集」。

・踊ろよ、フィッシュ
達郎さんの曲へのリクエストはひとり一曲みたいな感じなので何をかけても同じなんだそうだ。札幌市のリスナーから5月13日に10歳になった娘さんのためにというリクエストで「踊ろよ、フィッシュ」。

・MY SPECIAL ANGEL
先週、「最近亡くなったミュージシャンをしのんで、棚からひとつかみ」の特集をしたが、今週もまずはハル・ブレインから。ザ・ボーグス1968年のベスト10ヒット「MY SPECIAL ANGEL」。

・PRETTY FLAMINGO
マンフレッド・マンはリーダーのマンフレッド・マン率いるグループで、その後アース・バンドとか名前を変えながら活動が続いた。その最初期の1966年のヒット「PRETTY FLAMINGO」。
曲をかけ終えて。「全然関係ない話なんですけれど『(闇金)ウシジマくん』の映画を観たときにマンフレッド・マンだ! ウシジマくんがマンフレッド・マンに似ているんです。マンフレッド・マンが似てるんじゃなくて。くだらない話ですいません(笑)」と達郎さん。

・IF YOU WANT ME TO STAY
スライ&ザ・ファミリー・ストーンのリクエストもコンスタントに来るけれど中でも多いのが「IF YOU WANT ME TO STAY」。1973年、全米ソウル・チャート3位のミリオンセラー。

・WINNERS & LOSERS
我孫子市の超常連のリスナーからのリクエスト。毎回観に行った展覧会や芝居、コンサートのレポートを書いて送ってくださるとか。今週はクリムトのポストカードで、「国立新美術館と、あともうひとつクリムトやってますね。行きたいけど今、全然時間が取れない(笑)」と達郎さん。リクエストはハミルトン、ジョー・フランク&レイノルズ1975年のアルバム『FALLIN' IN LOVE』からシングル・カットされた「WINNERS & LOSERS」。全米21位。

・BABY BLUES
宇都宮市の超常連のリスナーから7ヶ月のお孫さんのお便りとリクエスト。バリー・ホワイト率いるラヴ・アンリミテッド・オーケストラの1974年のアルバム『RHAPSODY IN WHITE』に入ってる「BABY BLUES」。

・アンコール上映
金曜日から2012年に公開された『山下達郎シアター・ライヴ PERFORMANCE 1984 - 2012』がアンコール上映されている。5月17日(金)から二週間限定。昨年公開されたまりやさんのライヴ・ドキュメンタリー映画『souvenir the movie ~Mariya Takeuchi Theater Live~』も同時にアンコール上映されている。ただし二本立てではなくそれぞれ別々の上映となる。上映時間は各劇場によって異なる。詳しくはワーナーミュージックの山下達郎特設サイトにて。
https://wmg.jp/tatsuro/

・竹内まりや40周年記念アルバム
竹内まりや40周年記念アルバムの発売が決定した。アルバムタイトルは『Turntable』。モア・ベスト&レアリティーズ&カバーズというコンセプトごとに分けられた3枚組。8月21日に発売。DISC1は『EXPRESSIONS』に収録されなかった楽曲。DISC2はアルバム未収録の楽曲やレア音源を収録。岡田有希子さんに提供した「ファースト・デイト」ほかセルフ・カヴァー、初出音源満載。DISC3はサンソンの納涼夫婦放談や年忘れ夫婦放談で披露した竹内まりやの課外活動が初CD化。ディズニー映画『ダンボ』日本版エンドソング「BABY MINE」の英語ヴァージョンを収録。詳しくは竹内まりや40周年特設サイトにて。
https://www.mariya40th.com

・PERFORMANCE 2019
今年の全国ホール・ツアーが決定した。6月から10月まで5ヶ月間、26都市50公演。5月11日から7月公演分のファミリーマート先行受付がはじまっている。エントリーは本日5月19日18時まで。詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

・MY ONE AND ONLY LOVE
先週、追悼特集をしたが、また訃報が入ってきた。ドリス・デイが5月13日に亡くなった。享年97歳。大往生だが歌手、女優と華々しいキャリア。息子さんはテリー・メルチャーで先に亡くなっている。達郎さんのいちばん好きなシンガーのひとりなので特集を組みたいそうだが、「サンソンでドリス・デイの特集、大丈夫かな? ジェット・ストリームでしてくんないかな? そういう感じがしますけれど」と達郎さん。取り急ぎ今日はアンドレ・プレヴィンのアレンジで1962年のアルバム『DORIS DAY DUET ANDRE PREVIN』に入ってる「MY ONE AND ONLY LOVE」。東日本大震災の一周年の2012年にかけた記憶があるとか。「アンドレ・プレヴィンも先日亡くなりましたね。天国で同じ曲やってるかもしれません」と達郎さん。

・PLEASE MR. POSTMAN
リスナーから「カーペンターズの[PLEASE MR. POSTMAN]のオリジナルのマーベレッツをお願いします」というリクエスト。「PLEASE MR. POSTMAN」というとビートルズなのだが今はカーペンターズなんですね、と達郎さん。マーベレッツはモータウンのガール・グループ。1961年のデビュー・ヒットにして全米NO.1の「PLEASE MR. POSTMAN」。モータウン・レーベル初の全米NO.1シングルでもある。

・本気でオンリーユー (LET'S GET MARRIED)
松本市の女性のリスナーから長女が結婚式を挙げたというお便りと、「私たちの結婚式手違いでかけてもらえなかった」という「本気でオンリーユー (LET'S GET MARRIED)」へのリクエスト。

・番組の終わりに
「だんだん暖かくなってきましたが気温差が激しいというですね、気候でございます。季節柄という感じですが、季節の変わり目でございます。みなさまくれぐれもお身体お大事に」と達郎さん。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2019年05月26日は、引き続き「リクエスト特集」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Song Book #1387

2019年05月12日 | Sunday Song Book

2019年05月12日プレイリスト
「最近亡くなったミュージシャンをしのんで、棚からひとつかみ」
1. パレード / 山下達郎 '76
2. THE MAGIC GARDEN / THE 5TH DIMENSION "THE MAGIC GARDEN" '68
3. HAVA NAGIRA / DICK DALE & HIS DEL-TONES "KING OF THE SURF GUITAR" '63
4. LOOKING UP TO YOU / MICHAEL WYCOFF '82
5. I'LL RUN TO YOUR SIDE / SIDNEY JOE QUALLS "SO SEXY" '79
6. JOANNA / SCOTT WALKER '68
7. ROCK AND ROLL IS HERE TO STAY / DANNY & THE JUNIORS '58
8. DRIFT AWAY / DOBIE GRAY '73
9. 片想い / 山下達郎 "アルチザン" '91
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■内容の一部を抜粋
・最近亡くなったミュージシャンをしのんで、棚からひとつかみ
達郎さんは昔から音楽が好きで'60年代からリアル・タイムでロックンロールを聴き続けてきた。自分が歳を重ねると共に、愛聴していたミュージシャンが次々と鬼籍に入っていくので、しみじみとした気分になるのだとか。特に今年入ってから相次いでいろいろな方の訃報が飛び込んできて、それぞれが一週間もしくは二週間の特集が組める方々なんだけれども、そういうプログラムを綿密に構築する時間的な余裕がなくて、今週は今年に入って亡くなられた方を中心に「最近亡くなったミュージシャンをしのんで、棚からひとつかみ」という企画。音楽は明るい曲ばかりなので明るく偲べるかなという感じなんだそうだ。

・パレード
「パレード」は達郎さんがシュガー・ベイブ時代に作った曲で当時はライヴでもやっていた。アルバム『SONGS』には収録できなかった。現在『SONGS』のCDに入ってるのはボーナス・トラックでシュガーベイブのデモ音源の「パレード」。達郎さんがソロになる前の1976年に大瀧詠一さんと伊藤銀次さんと達郎さんの3人で作った『NIAGARA TRIANGLE』というアルバムにソロ名義で収録しているのが公式のテイク。それがその後、『ポンキッキーズ』などに使われて認知されている。上原裕さんのドラム、寺尾次郎さんのベース、坂本龍一さんのピアノ、達郎さんのギターという4リズムでレコーディングしたものに、ブラスとコーラスを足したもの。

・THE MAGIC GARDEN
最近亡くなったミュージシャンの偉業を偲んで。まずはハル・ブレイン。3月11日に亡くなった。享年90歳なので大往生。達郎さんが最も敬愛するドラマー。達郎さんもドラムをやっていたのでドラマーを初めて意識した人のひとり。今はレッキング・クルーなんて誰でも口にするが、昔は達郎さんがハル・ブレインと言ったとき、「誰それ?」と散々言われた。今は普通にハル・ブレインという名前がメディアに上がっていい時代になったと達郎さん。本当は特集してもいいのだけれど、'90年代に一度特集しているので、今特集しようとしたらもう少しそのときより突っ込んだ内容にしなければならない。そうすると時間と手間がかかるので、ちょっと今はできないそうだ。一段落して心の余裕ができたらハル・ブレインの特集を組んでみたいとか。今日はフィフス・ディメンション。1967年のアルバム『THE MAGIC GARDEN』からジミー・ウェブの名曲「THE MAGIC GARDEN」。「このあいだ特集したジョー・オズボーンと天国で演奏していることでしょう」と達郎さん。

・HAVA NAGIRA
サーフィン・ミュージックの草分け、ディック・デイルが3月16日に亡くなった。享年81歳。今は誰でも「MISIRLOU(ミザルー)」を知ってる時代だけどチャートには入ってない。ヒットしてない。そのときのヒットというものが歴史に残るか残らないかは別問題。例えばディック・デイルの作品は好きな人が口にして継がれてゆくもの。もうどこに行っても「MISIRLOU」なので、達郎さんがいちばん好きなのは「KING OF THE SURF GUITAR」という歌入りの曲なんだけれど、今日はちょっと趣向を変えて「MISIRLOU」に勝るとも劣らないグルーヴの演奏、1963年のレコーディングで「HAVA NAGIRA」。いわゆるトラディショナル・ソングでインスト・グループがたくさんカヴァーしているが、ディック・デイルのヴァージョンが秀逸。スパニッシュ・メロディのナンバー。ディック・デイルはもともとプロのサーファーだったがサーフ・ボードをギターに持ち替えてサーフ・ミュージックをはじめた。

・LOOKING UP TO YOU
次はR&B系でマイケル・ワイコフ。3月13日に亡くなった。67歳だった。達郎さんよりちょっと上だが同世代。キーボード・プレーヤーでシンガー。スティービー・ワンダーのレコーディングに参加したあたりから名前が知られるようになった。いちばん有名なのはRCAでのセカンド・アルバム『LOVE CONQUERS AL』に収められ1982年にシングル・カットされてソウル・チャート47位の「LOOKING UP TO YOU」。リオン・ウェアの作品。マイケル・ワイコフは洒落た音楽をやってた人で、'80年代以降はドラッグとアルコール中毒に悩まされて、最後はゴスペルに救いを求めた。ちなみに息子はDJ マイケル・ワイコフ。DJで活躍している。

・I'LL RUN TO YOUR SIDE
シドニー・ジョー・クオールズはR&Bのシンガー。享年65歳。南部からシカゴに移り、1974年にベイカー・レーベルでシングル・ヒットを出した。この人はアル・グリーンに傾倒している人で、アル・グリーンに似た歌い方をしていて、逆に評価は低かったのだが、1979年のアルバム『SO SEXY』がいい出来で達郎さんもよく聴いていた。その中から「I'LL RUN TO YOUR SIDE」。当時は達郎さんと同い年だと知らなかったそうだ。

・スマホ
北九州市の56歳の超常連のリスナーからスマホ・デビューのお便りを読んで。
「私はちなみに今でも電話とメールはガラケーです。セキュリティーの問題がありますので。iPhone、スマホ関係はネット見るだけにしております。そういう人間もおりますので(笑)。いいんです、そんなもん。人が作ったものなんですからね。わかりますからそのうち。そんなものがですね、少しくらい遅かったり、わからなかったりしてもですね、別になんでもないんです。そんなものは。ええ」と達郎さん。

・JOANNA
スコット・ウォーカーは3月26日に亡くなった。76歳。ウォーカー・ブラザーズからソロ、その後のひじょうにアヴァンギャルドな作品と沢田研二さんに似た感じがある。「大スターからそれを拒否した、そうした、語弊あるかな(笑)。でも、ちょっとテイストがですね、スピリットとかそういうものが似てるような感じがしますが」と達郎さん。スコット・ウォーカーも特集したいそうだが、全く余裕がないという。今日はすごくベタなやつで1968年の「JOANNA」。全英チャート7位。心の余裕ができたら近日中にスコット・ウォーカーの特集をするつもりと達郎さん。

・アンコール上映
昨年公開されたまりやさんのライヴ・ドキュメンタリー映画『souvenir the movie ~Mariya Takeuchi Theater Live~』のアンコール上映が決定した。今回はそれに加えて2012年に公開された『山下達郎シアター・ライヴ PERFORMANCE 1984 - 2012』が同時にアンコール上映される。共に今週5月17日(金)から二週間限定。ただし二本立てではなくそれぞれ別々の上映となる。上映時間は各劇場によって異なる。今回は前売り券の販売はない。詳しくは竹内まりや40周年特設サイトにて。
https://www.mariya40th.com
あるいはワーナーミュージックの山下達郎特設サイトにて。
https://wmg.jp/tatsuro/

・関ジャム完全燃SHOW
本日よるテレビ朝日系列にて音楽バラエティー番組『関ジャム完全燃SHOW』で竹内まりや特集がオンエアされる。詳しくは竹内まりや40周年特設サイトにて。
https://www.mariya40th.com
https://www.tv-asahi.co.jp/kanjam/

・竹内まりや40周年記念アルバム
竹内まりや40周年記念アルバムの発売が決定した。アルバムタイトルは『Turntable』。モア・ベスト&レアリティーズ&カバーズというコンセプトごとに分けられた3枚組。8月21日に発売。DISC1は『EXPRESSIONS』に収録されなかった楽曲。DISC2はアルバム未収録の楽曲やレア音源を収録。岡田有希子さんに提供した「ファースト・デイト」ほかセルフ・カヴァー、初出音源満載。DISC3はサンソンでおなじみ、いわゆる「課外活動」と言われた、納涼夫婦放談や年忘れ夫婦放談で披露した竹内まりやの課外活動が初CD化。ディズニー映画『ダンボ』日本版エンドソング「BABY MINE」の英語ヴァージョンを収録。詳しくは竹内まりや40周年特設サイトにて。
https://www.mariya40th.com

・PERFORMANCE 2019
今年の全国ホール・ツアーが決定した。6月から10月まで5ヶ月間、26都市50公演。5月11日から7月公演分のファミリーマート先行受付がはじまっている。エントリーは5月19日18時まで。詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

・ROCK AND ROLL IS HERE TO STAY
デヴィット・ホワイトは作曲家。享年79歳。もともとはドゥー・ワップ・グループのダニー&ザ・ジュニアーズでスタート。その時代のヒット曲は今やロックンロールのアンセムとなっている。1958年、全米19位の「ROCK AND ROLL IS HERE TO STAY」。フィラデルフィア・ドゥー・ワップ。

・DRIFT AWAY
ギタリストのレジー・ヤング。南部のメンフィス、ナシュビルで長いあいだ活躍した。享年82歳。1973年のドビー・グレイのミリオンセラー「DRIFT AWAY」はレジー・ヤングの代表作。

・片想い
5月になるとこの曲。1991年のアルバム『ARTISAN』から「片想い」。

・近況
ツアーのリハーサル真っ最中だとか。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2019年05月19日は、「リクエスト+棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Song Book #1386

2019年05月05日 | Sunday Song Book

2019年05月05日プレイリスト
「リクエスト+棚からひとつかみ 」
1. N.O. / 電気グルーヴ '94
2. THE HORSE / CLIFF NOBLES & CO. '68
3. THE LITTLE OLD LADY(FROM PASADENA) / JAN & DEAN '64
4. DAY BY DAY / THE FOUR FRESHMEN "LIVE IN TOKYO '68" '69
5. POETRY IN MOTION / JOHNNY TILLIOTSON '60
6. RIDE ON TIME / スターリン "奇跡の人" '92
7. BLUE MONDAY PEOPLE / CURTIS MAYFIELD "THERE'S NO PLACE LIKE AMERICA TODAY" '75
8. HERE COME THE HURT / GAYLE HARRIS '63
9. I SHALL BE RELEASED / THE BAND "MUSIC FROM BIG PINK" '68
10. NEVER GROW OLD / 山下達郎 "レイ・オブ・ホープ" '11
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■内容の一部を抜粋
・近況
「この番組もいよいよ平成が終わりまして令和に入ってまいりました。令和最初の、もう何かと言うと、さよなら平成、こんにちは令和のオンパレードでございますけれども。一応(笑)。合わせて」と達郎さん。
今週からツアーのリハーサルがはじまるとか。ちょっとレコーディングが長引いてるので、レコーディングをやりながらツアーのリハーサルをはじめる感じなのだそうだ。

・リクエスト+棚からひとつかみ
番組のほうは仕事がテンパってるのでリクエストを中心に「リクエスト+棚からひとつかみ」。

・N.O.
「で、ですね。唐突なんですけども、今日は最初にですね、一曲おかけしたい作品があります。数年前に石野卓球さんがですね、イベントのオープニングに私の[希望という名の光]のア・カペラを使ってくださいました。とってもうれしい出来事があったんですけれども。遅ればせながら(笑)、そのことへの御礼とそして応援の気持ちを込めまして、電気グルーヴ、N.O」と達郎さん。

・THE HORSE
フィラデルフィアのクリフ・ノーブルズ&カンパニー。クリフ・ノーブルズはヴォーカリストなんだけれどヒット曲はなんとインストゥルメンタル。1968年のミリオンセラー「THE HORSE」。達郎さんの記憶では日本盤が出なかったという。達郎さんがはじめて聴いたのはブッカーT & MG'Sのほうで、FENでクリフ・ノーブルズのオリジナルを聴いてうまい演奏だと思ったとか。今になって資料を見たらスタジオ・ミュージシャンの演奏だった。

・THE LITTLE OLD LADY(FROM PASADENA)
ジャン&ディーンの「THE LITTLE OLD LADY(FROM PASADENA)」(邦題は「パサディナのおばあちゃん」)は1964年の大ヒット・ナンバー。

・DAY BY DAY
フォー・フレッシュメンの「DAY BY DAY」のライヴ・ヴァージョン。東京でのライヴが東芝からアルバム化されたことがある。1968年8月15日、大手町のパレスホテルでのディナー・ショー。『LIVE IN TOKYO '68』というタイトルで1969年に発売されたが未だに未CD化。でも近いうちにCD化されるという情報もある。

・マイナンバー
リスナーから「マイナンバー制度がはじまって今年で4年経つそうですが、カード未取得者が7割もいるそうです。達郎さんはマイナンバー・カードを作りましたか?」という質問。
「全然作ってませーん。んな、一から十まで役人の言うとおりにはなりませーん」と達郎さん。

・POETRY IN MOTION
ジョニー・ティロットソンの1960年、全米2位の「POETRY IN MOTION」。達郎さんは小学校4年生のときに山中湖におじに連れて行かれて、湖のほとりの、昔のラッパのスピーカーから「POETRY IN MOTION」がながれていたことを覚えているそうだ。

・RIDE ON TIME
スタリーンの遠藤ミチロウさんが亡くなった。遠藤ミチロウさんといえば1992年のスターリンのアルバム『奇跡の人』で「RIDE ON TIME」をカヴァーしたことがある。「この番組でも一回かけたことがあります。とってもパンクな[RIDE ON TIME]なんですけれども。ご本人の弁によりますと至極まっとうなアプローチだという。とってもそのときうれしくてですね、光栄な思いで一杯でありました。心よりご冥福お祈りします。日本のパンクのパイオニアといいましょうか、草分けといいましょうか、そういう存在でありました」と達郎さん。

・最近亡くなったミュージシャンを偲んで棚からひとつかみ
来週は今年に入って亡くなったミュージシャンの追悼。特定の人物を特集していては間に合わないくらい多くの方が亡くなった。最近亡くなったミュージシャンを偲んで棚からひとつかみ。でも明るい曲ばかり、と達郎さん。

・アンコール上映
昨年公開されたまりやさんのライヴ・ドキュメンタリー映画『souvenir the movie ~Mariya Takeuchi Theater Live~』のアンコール上映が決定した。今回はそれに加えて2012年に公開された『山下達郎シアター・ライヴ PERFORMANCE 1984 - 2012』が同時にアンコール上映される。共に5月17日(金)から二週間の限定公開。ただし二本立てではなくそれぞれ別々の上映となる。上映時間は各劇場によって異なる。詳しくは竹内まりや40周年特設サイトにて。
https://www.mariya40th.com
あるいはワーナーミュージックの山下達郎特設サイトにて。
https://wmg.jp/tatsuro/

・BLUE MONDAY PEOPLE
カーティス・メイフィールドの1975年のアルバム『THERE'S NO PLACE LIKE AMERICA TODAY』から」「BLUE MONDAY PEOPLE」。『THERE'S NO PLACE LIKE AMERICA TODAY』は達郎さんの人生の中で1,2を争う好きなアルバム。「BLUE MONDAY PEOPLE」は東日本大震災のときに一度かけたことがあるそうだ。

・HERE COME THE HURT
ゲイル・ハリスは1950年代から1960年代にかけて、ファビュラス・ウェイラーズというワシントン州タコマのロックンロール・バンドにヴォーカリストとして入った。ブルー・アイド・ソウル系でシングル二枚しか確認できなかったが、そのうちの一枚にリクエスト。1963年のシングル「HERE COME THE HURT」。カルトなリクエストが来たときはまずシングル盤の棚を見るそうだ。達郎さんもいつ買ったのか覚えてないという。たぶん二十代か三十代の頃にアメリカでシングル一枚10セントでたくさん買った中の一枚だろうとのこと。

・I SHALL BE RELEASED
ザ・バンドの1968年のファースト・アルバム『MUSIC FROM BIG PINK』のラストに入ってる「I SHALL BE RELEASED」。ボブ・ディランの曲。

・NEVER GROW OLD
今、野村不動産のプラウドというCMで達郎さんの「NEVER GROW OLD」がオンエアされている。2011年のアルバム『RAY OF HOPE』から「NEVER GROW OLD」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2019年05月12日は、「最近亡くなったミュージシャンをしのんで、棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Song Book #1385

2019年04月28日 | Sunday Song Book

2019年04月28日プレイリスト
「男性裏声シンガーで棚からひとつかみ Part 2」
1. 夜翔 (NIGHT-FLY) / 山下達郎 "メロディーズ" '83
2.EASY TO LOVE / LEO SAYER '77
3. HEAVEN ONLY KNOWS / LOVE COMMITTEE '76
4. BE MINE / THE TREMELOES '67
5. I WANT TO PAY YOU BACK / THE CHI-LITES '71
6. FUNNY HOW LOVE CAN BE / THE IVY LEAGUE '65
7. THE MAKING OF YOU / CURTIS MAYFIELD "CURTIS" '70
8. TWO FACES HAVE I / LOU CHRISTIE '63
9. SIDE SHOW / BLUE MAGIC '74
10. 群青の炎 / 山下達郎 "コージー" '98
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■内容の一部を抜粋
・近況
「十連休がはじまりました。いよいよ後数日で平成とお別れでございまして。新しい令和という元号がですね、はじまります。平成はいろいろございましたけれども、新しい令和という時代が穏やかなものとなりますよう祈らずにはいられません。そんな優等生的な言葉しか申し上げられませんがですね、スタジオ(レコーディング)やっておりますので(笑)、正直言ってそれどころじゃねぇ、そういう感じでございますが。そういう方いらっしゃると思いますが、何が十連休だよっていう。盆も正月もねぇよ。そんなこと言うとなんか怒られるんだそうですよ。働き方改革で。なんか額に汗して働くのがそんなに悪いことかなぁ、昭和生まれはそんなふうに思ったりしますが。このへんでやめときましょう」と達郎さん。

・男性裏声シンガーで棚からひとつかみ Part 2
先週に引き続いて「男性裏声シンガーで棚からひとつかみ」。先週は割とベタで代表的な作品ばかりだったが今週は達郎さんの趣味を入れて幅広く「男性裏声シンガーで棚からひとつかみ Part 2」。

・夜翔 (NIGHT-FLY)
達郎さんの裏声の曲から。1983年のアルバム『MELODIES』から「夜翔 (NIGHT-FLY)」。

・EASY TO LOVE
レオ・セイヤーは地声と裏声のコントラストがはっきりしている上手い人。1977年のアルバム『THUNDER IN MY HEART』からのシングル・カットで1978年の春に全米36位となった「EASY TO LOVE」。「ジェフ・ポルカロのドラミングが素晴らしい」と達郎さん。レオ・セイヤーとアルバート・ハモンドの共作。

・HEAVEN ONLY KNOWS
フィラデルフィアのエシックスというグループで活動を開始したロン・タイソン。エシックスが発展的解消してラヴ・コミッティという4人組のヴォーカル・グループになり、その後ロン・タイソンはテンプテーションズの裏声担当のメンバーになり、日本にも何度か来日している。ロン・タイソンがラヴ・コミッティ時代の作品で1976年、全米ソウル・チャート32位の「HEAVEN ONLY KNOWS」。

・BE MINE
トレメローズ1967年、全英37位の「BE MINE」。達郎さんはこの曲で裏声の練習をしたとか。もともとはイタリアのスクーターズというグループの作品をカヴァーしたものだが、曲は圧倒的にトレメローズのほうが優れているという。

・I WANT TO PAY YOU BACK
パワーのある、声が通る裏声の他に、やわらかな、スウィートな裏声、裏声と地声の違いがはっきりとしない人たちの中から。ザ・チャイライツはシカゴのヴォーカル・グループ。リーダー、リード・ヴォーカル、プロデューサー、ソングライターのユージン・レコードの歌い方もスウィートな典型。1971年のアルバム『GIVE MORE POWER TOTHE PEOPLE』からのシングル・カット「I WANT TO PAY YOU BACK」。

・FUNNY HOW LOVE CAN BE
'60年代に活躍したジョン・カーターとケン・ルイスのソングライター・コンビが自分たちでグループを組んで出したヒット曲「FUNNY HOW LOVE CAN BE」。1965年全米8位。ソングライター・コンビのグループなのでスタジオ・ミュージシャンがレコーディングに参加している。どの曲だかわからないがジミー・ペイジもそのひとり。

・竹内まりや Music & Life 〜40年をめぐる旅〜 再放送決定
NHK総合で3月26日(火)にオンエアされた「竹内まりや Music & Life 〜40年をめぐる旅〜」。好評につき再放送が決定した。5月4日(土)深夜0時35分から。詳しくは竹内まりや40周年特設サイトにて。
https://www.mariya40th.com

・アンコール上映
昨年公開されたまりやさんのライヴ・ドキュメンタリー映画『souvenir the movie ~Mariya Takeuchi Theater Live~』のアンコール上映が決定した。今回はそれに加えて2012年に公開された『山下達郎シアター・ライヴ PERFORMANCE 1984 - 2012』が同時にアンコール上映される。共に二週間の限定公開。5月17日(金)から二週間限定。ただし二本立てではなくそれぞれ別々の上映となる。上映時間は各劇場によって異なる。詳しくは竹内まりや40周年特設サイトにて。
https://www.mariya40th.com
あるいはワーナーミュージックの山下達郎特設サイトにて。
https://wmg.jp/tatsuro/

・THE MAKING OF YOU
カーティス・メイフィールドもユージン・レコードや先週のスモーキー・ロビンソンと同様に、裏声と地声の差が曖昧。達郎さんはスモーキー・ロビンソンに一度会ったことがあり、その話を訊いたことがあるそうだ。スモーキー・ロビンソンは自分が裏声を出しているという意識がなく、変声期があまりなかったということを述べていたとか。「だから小田和正さんと似た感じだと思います」と達郎さん。カーティス・メイフィールドも裏声と地声の差がなめらかではっきりと分けない感じ。ヴォーカル・グループ出身のリード・シンガーがそういうことを作っているので、ソロになったときにヴォーカル・グループのバックアップがないと線が細いとかいう批判は当たらない。1970年のソロ・ファーストのアルバム『CURTIS』から「THE MAKING OF YOU」。

・TWO FACES HAVE I
ルー・クリスティはイタリア系の白人でドゥー・ワップ・グループ、クラシックスのメンバーだった。その後、ソロになりセカンド・ヒットの「TWO FACES HAVE I 」は1963年全米6位。

・SIDE SHOW
フィラデルフィアの5人組のヴォーカル・グループ、ブルー・マジック。リード・ヴォーカルはテッド・ミルス。1974年、全米ソウル・チャートNO.1の「SIDE SHOW」。

・群青の炎
最後は達郎さんの1998年のアルバム『COZY』から「群青の炎」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2019年05月05日は、「リクエスト+棚からひとつかみ (予定)」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Song Book #1384

2019年04月21日 | Sunday Song Book

2019年04月21日プレイリスト
「男性裏声シンガーで棚からひとつかみ Part 1」
1. 悲しみのJODY / 山下達郎 "メロディーズ" "オーパス" '83
2. HEY THERE LONELY GIRL / EDDIE HOLMAN '68
3. LET HIM RUN WILD / THE BEACH BOYS "SUMMER DAYS (AND SUMMER NIGHTS)" '65
4. LET'S PUT IT ALL TOGETHER / THE STYLISTICS '74
5. PEANUTS / THE FOUR SEASONS "SHERRY & 11 OTHERS" '62
6. LET ME DOWN EASY / THE ISLEY BROTHERS "HARVEST FOR THE WORLD" '76
7. MR. LONELY / THE LETTERMEN "PORTRAIT OF MY LOVE" '65
8. OOO BABY BABY / THE MIRACLES '65
9. LOST WITHOUT U / ROBIN THICKE '07
10. TOUCH ME LIGHTLY / 山下達郎 "ムーングロウ" '79
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■内容の一部を抜粋
・近況
レコーディングは今週が締切なのでがんばっているとのこと。

・男性裏声シンガーで棚からひとつかみ Part 1
今週は二月に一度の聴取率週間。今日は「男性裏声シンガーで棚からひとつかみ」。先週、選曲をはじめてリストアップしたところ星の数ほどあり頭が痛くなってきたという。オールディーズの番組なので新しいものは選曲せずに'60年代、'70年代、'80年代という感じで選んだとか。代表的なものを中心に割とベタなプログラム。一週間じゃ間に合わないので二週間やることにして今日は「男性裏声シンガーで棚からひとつかみ Part 1」。今週は裏声を売り物にしているシンガーを中心にヴォーカル・グループも含めて上手い人をずらっと並べたそうだ。

・悲しみのJODY
達郎さんは日本のポピュラー・ミュージックの世界で裏声を比較的多用している、今はもう少しスタイルが違うけれど、'70年代、'80年代は割と珍しいパターンの歌を作ってきたので、まずは山下達郎の曲から。1983年の「悲しみのJODY」。

・HEY THERE LONELY GIRL
エディ・ホルマンはニューヨーク、フィラデルフィア、イースト・コーストで活躍した。'60年代の頭、十代のときからミュージカルに出たりして活躍。「HEY THERE LONELY GIRL」は1970年の春に全米2位。ルビー&ザ・ロマンティックスのヒット曲のカヴァー。達郎さんはライヴでよくやっていたとか(1978年のアルバム『IT'S A POPPIN' TIME』に収録されている)。

・LET HIM RUN WILD
達郎さんの世代で裏声といえばビーチボーイズのブライアン・ウィルソン。1965年のアルバム『SUMMER DAYS (AND SUMMER NIGHTS)』から珠玉の名曲「LET HIM RUN WILD」。

・LET'S PUT IT ALL TOGETHER
ロックンロール、R&Bの世界だから'50年代ぐらいから裏声で歌う人が出てくる。多くはヴォーカル・グループのトップをやる人。その人がリードも兼ねるかたちで裏声で歌う。ドゥー・ワップにそれが多く見られて、その前はゴスペル・ミュージックとかそういうものもあった。裏声中心に歌うスタイルのシンガーはヴォーカル・グループから出てくる人が大多数。ヴォーカル・グループのリード・シンガーとしての裏声シンガーがたくさんいる。スタイリスティックスのヴォーカリスト、ラッセル・トンプキンス・ジュニアはそうしたなかでも日本で最も有名な人。1974年のヒット・ナンバー「LET'S PUT IT ALL TOGETHER」。当時の邦題は「祈り」。

・PEANUTS
現代の裏声で歌う人と比べるとみんなタッチが強い。この頃はまだマイクの性能が発達してなかったので地声がちゃんと届く裏声。録音技術が発達したため最近の人はもっとマイクに近づけて弱いニュアンスでもオケに乗るという具合になってきている。そういう意味では裏声で歌ってもパワー全開だったのはフランキー・ヴァリ。1962年のフォー・シーズンズのデビュー・アルバム『SHERRY & 11 OTHERS』に収められている「PEANUTS」。もともとは1957年のリトル・ジョー&ザ・スリラーズのヒット・ソングのカヴァー。ドゥー・ワップのカヴァーだったがフォー・シーズンズのカヴァーは優れていて、後にフォー・シーズンズのヴァージョンをカヴァーする人が出てくる。

・LET ME DOWN EASY
これまで聴いてきたパンチのある裏声から'70年代に入ってくるとだんだんソフトな歌い方になってくる。録音技術が発達して今までにない音像が作れるようになってきたから。そんな中でシンガーもスタイルを変えてくる人が出てくる。そんな中のひとりがアイズリー・ブラザーズのロナルド・アイズリー。この人はシャウトしても凄くパワーがあるが裏声で歌っても同様に表現力が出せるオールマイティーなシンガー。1976年のアルバム『HARVEST FOR THE WORLD』に入ってる珠玉の名曲「LET ME DOWN EASY」。

・竹内まりや Music & Life 〜40年をめぐる旅〜 再放送決定
NHK総合で3月26日(火)にオンエアされた「竹内まりや Music & Life 〜40年をめぐる旅〜」。好評につき再放送が決定した。5月4日(土)深夜0時35分から。詳しくは竹内まりや40周年特設サイトにて。
https://www.mariya40th.com

・PERFORMANCE 2019
今年の全国ホール・ツアーが決定した。6月から10月まで5ヶ月間、26都市50公演。4月13日からはじまっていた6月公演分のファミリーマート先行受付チケットは本日4月21日18時まで。詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

・MR. LONELY
男性裏声シンガーで日本で有名なのはレターメン。1965年のレターメンのアルバム『PORTRAIT OF MY LOVE』に収められている「MR. LONELY」。もともとはボビー・ヴィントンのヒット曲。TOKYO FMがFM TOKYOだった時代に、「ジェット・ストリーム」のテーマ曲、フランク・プゥルセル・グランド・オーケストラのヴァージョンの「MR. LONELY」が評判になったので、東芝がレターメンのヴァージョンを発売し大ヒットした。日本以外ではチャートに入ってない。レターメンのスタイルはもともとグリー・クラブというかバーバーショップと呼ばれるリード・ヴォーカルの上にハーモニーを付けている。バーバー・ショップはだいたい4人で、そのベースがなくなったのがレターメンのスタイル。いわゆるカレッジでは一般的なスタイル。

・OOO BABY BABY
'60年代の白人のシンガーは地声から裏声に上げて、裏声から地声に戻していく過程のひっかかる感じを売り物とする特徴があった。R&Bだとちょっとニュアンスが変わってくる。R&Bの世界でウィスパーに近いニュアンスでいちばん最初に画期的な実力を示したのがミラクルズのスモーキー・ロビンソン。'50年代から活躍しモータウンで大成功。スモーキー・ロビンソンは一聴してわかる素晴らしい特徴を持ったシンガー。1965年のミラクルズの代表作「OOO BABY BABY」。スモーキー・ロビンソンやカーティス・メイフィールドなどもともとグループで歌っていた人がソロになると、のちの評論家はグループで歌わないと真価が発揮できない、ソロでやると弱くなるという批判をする。今はネットで柔らかい歌い方をするシンガーの批判など多い。でもそれは録音の変化で今までと違った音像が作れるので、そういうものに合わせていく、ニーズがあるのでそういうふうになるので、時代によって歌い方がいろいろと変わるのを、昔が良かったというように単純に批判しないほうがいいかなと思っている、と達郎さん。

・LOST WITHOUT U
今週は'60年代、'70年代の裏声シンガーを聴いてきたが、今のスタイルとちょっと違うので、最後は割と最近の裏声シンガーの作品から。ロビン・シックの2007年の「LOST WITHOUT U」。スタジオのレコーディングの密室間がよく出ている歌い方と達郎さん。スモーキー・ロビンソンから40年の時間の開きがあるけれど連綿と続いている共通点がある。

・TOUCH ME LIGHTLY
「悲しみのJODY」を作った当時は裏声で歌うシンガーが少なく、差別化という意味でずいぶんと作ってきたそうだ。1979年のアルバム『MOONGLOW』に収められた「TOUCH ME LIGHTLY」はもともとはキング・トーンズのために作った曲でセルフ・カヴァー。

・今後の予定
何しろ数が多いので来週も引き続き「男性裏声シンガーで棚からひとつかみ Part 2」。ロックンロール、R&Bをバランスよく散りばめて。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2019年04月28日は、「男性裏声シンガーで棚からひとつかみ Part 2」
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Smoke & Blue 2019

2019年04月20日 | 佐野元春

個人サイトに佐野元春 & The Hobo King Band 'Smoke & Blue 2019'のレビューをアップしました。
よろしくお願いします。

個人的には今回、「Complication Shakedown」が聴けたのは望外の喜びでした。
「この困難な状況の中を歩いて行こう」と歌う元春に分断された世界情勢を重ねてしまった。
「今夜が何か特別な夜になるのならそれは平成最後のライブだということ。
今最後に歌った曲にかかってるとしたら、Good Night To The Worldということかな。
余計なこと言っちゃったかな」と元春。
荒吐のピロウズがあるものの、そうですね、佐野元春のワンマンライブでは平成最後ですね。
ライブ・フッテージでは何度も大阪で特別なことがありました。
佐野元春のキャリアの1ページには平成最後のライブとして今夜のことが記されることになりそうです。
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Sunday Song Book #1383

2019年04月14日 | Sunday Song Book

2019年04月14日プレイリスト
「リクエスト特集」
1. 色・ホワイトブレンド / 竹内まりや "リクエスト" "エクスプレッションズ" '87
2. YELLOW JACKET (UNDUBBED VERSION) / THE VENTURES "IN THE VAULTS VOLUME 4" '07('65)
3. IT SHOWS IN THE EYES / ASHFORD & SIMPSON "PERFORMANCE" '81
4. TOUCHING ME / THE OVATIONS '72
5. HONEYBEE / THE NEW BIRTH "AIN'T NO BIG THING" '71
6. GOTTA FIND AWAY / THE MOMENTS '73
7. THAT'S THE WAY I FEEL ABOUT CHA / BOBBY WOMACK '71
8. SO MANY ROADS / OTIS RUSH '60
9. アトムの子 / 山下達郎 "アルチザン" "オーパス" '91
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■内容の一部を抜粋
・近況
番組は前倒しで収録しているそうだ。レコーディングがはじまっており、今月は立て込んでいてウンウン唸ってやっているとのこと。5月になるとツアーのリハーサルがはじまるという。

・リクエスト特集
レコーディングを行っているため今週は「リクエスト特集」。郵便物が値上げになることから「はがきオンリー」では心苦しいと思いはじめているとか。「あんまりの値上がりしだしますと、そろそろ考えなきゃなんないので、なんとかしてくれよという感じですが」と達郎さん。

・色・ホワイトブレンド
この時期になるとリクエストが集まる竹内まりやさんの「色・ホワイトブレンド」。

・YELLOW JACKET (UNDUBBED VERSION)
ヴェンチャーズの1965年のアルバム『ON STAGE』はライヴ・アルバムと見せかけながら実は偽ライヴ。その中から拍手を抜いたUNDUBBED VERSIONの「YELLOW JACKET」。

・IT SHOWS IN THE EYES
アシュフォード&シンプソンの1981年のライヴ・アルバム『PERFORMANCE』のD面に入ってるスタジオ録音の「IT SHOWS IN THE EYES」。シングル・カットされて全米ソウル・チャート34位。

・TOUCHING ME
ジ・オベーションズはメンフィスの男性3人組のヴォーカル・グループ。リード・ヴォーカルのルイス・ウィリアムスはサム・クックに傾倒していて、サム・クックそっくりの歌い方をするいわゆるサム・クック・クローンと呼ばれる人たちの中でいちばん有名な人。南部のサザン・ソウルの範疇に入るので、'60年代はたくさん活動していたがあまりヒット曲はない。ゴールド・ワックス時代のキャリアはジェームス・カーとかスペンサー・ウィギンスといった人たちに影響を与えたとされている。ずっとその後も活動を続けた中でヒット曲がないわけではない。いちばん知られた曲は1972年、全米19位の「TOUCHING ME」。アルバム『HAVING A PARTY』に収録されている。

・HONEYBEE
ニュー・バースは総勢17人の大所帯バンド。RCAレーベルのセカンド・アルバム『AIN'T NO BIG THING』(1971年)に収録されている「HONEYBEE」。

・GOTTA FIND AWAY
モーメンツの1973年のアルバム『MY THING』からシングル・カットされた「GOTTA FIND AWAY」は全米ソウル・チャート16位、全米でも68位まで上がった。S.E.好きにはたまらない一曲と達郎さん。

・PERFORMANCE 2019
今年の全国ホール・ツアーが決定した。6月から10月まで5ヶ月間、26都市50公演。昨日13日午後3時から6月公演分チケットのファミリーマート先行受付がはじまっている。4月21日の午後6時まで。詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

・THAT'S THE WAY I FEEL ABOUT CHA
ボビー・ウーマックの1971年のアルバム『COMMUNICATION』からシングル・カットされて全米ソウル・チャート2位、全米チャート27位の「THAT'S THE WAY I FEEL ABOUT CHA」。邦題は「お前がすべて」。ボビー・ウーマックの音楽はいわゆるパターン・ミュージックでメロディーというものの定形がない。そういう意味では日本の歌謡シーンとは全く相容れないスタイル。日本では作品がほとんど紹介されなかったという。今はだいぶR&Bが認識されてきた。

・SO MANY ROADS
オーティス・ラッシュの1960年のレコーディングで「SO MANY ROADS」。オーティス・ラッシュはミシシッピー生まれ。シカゴに行ってシカゴ・ブルースの巨人になった。

・アトムの子
秋田から名古屋の学校に進学したリスナーからのリクエスト。将来は楽器店、ライヴハウスの経営を目指しているという。今の心境にぴったりではじめて聴いた達郎さんの曲「アトムの子」をリクエスト。

・今後の予定
聴取率週間のため「男性裏声歌手特集」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2019年04月21日は、「男性裏声歌手特集」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Song Book #1382

2019年04月07日 | Sunday Song Book

2019年04月07日プレイリスト
「内田正人さん追悼 ザ・キングトーンズ特集 Part 2」
1. DOWNTOWN / SUGAR BABE '75
2. 一度だけのディスコ / ザ・キングトーンズ '76
3. LET'S DANCE BABY / ザ・キングトーンズ & マリエ "レザレクト" '78
4. TOUCH ME LIGHTLY / ザ・キングトーンズ & マリエ "レザレクト" '78
5. DOO WOP TONIGHT! / ザ・キングトーンズ '80
6. IN THE STILL OF THE NIGHT / ザ・キングトーンズ '80
7. ラストダンスはヘイジュード / ザ・キングトーンズ '81
8. SWIMG LOW, SWEET CHARIOT / ザ・キングトーンズ "渚の「R&B」" '82
9. 夢の中で会えるでしょう / ザ・キングトーンズ "ソウル・メイツ" '95
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■内容の一部を抜粋
・近況
サンデー・ソングブックは当初はサタデー・ソングブックとして1992年10月に放送がスタートして、この4月で放送26年半を迎えることになった。本年10月に27周年になる。この番組はオールディーズの番組で、オールディーズとは古い曲のことで、古くてもいい曲、"OLDIES BUT GOODIES"という呼び方をするけれど、古いけれどいい曲をかける番組。山下達郎自身の新譜、関係各位、そうしたものの新譜がかかることもあるけれど、基本的には"OLDIES BUT GOODIES"、古いけれどもいい曲をかける番組。「この番組はいわゆる台本がございません。喋ってることは全部その場で考えてるアレでございます。曲の順番だけありますけれども、放送作家、構成作家という存在がございません。私とそれからディレクターの山岸女史と、それから技術の丸山くん、そしてアシスタントのオオツカくん、今日から新参加になりました。この4人だけでやっております。完全家内製手工業の番組でございます。27年間ですね、不都合もございましたけれど、基本的に(笑)、長いことやれております。今年度も引き続きお世話になります。引き続きリスナーのみなさまにはご愛顧の程を何卒よろしくお願い申し上げます」と達郎さん。
番組は直近で収録していて、東京は花冷えなのでスタジオの外の半蔵門のお堀にはまだ桜が咲いているという。達郎さんはお籠りで曲を書いてるそうだ。

・内田正人さん追悼 ザ・キングトーンズ特集 Part 2
先週から年度をまたいで「内田正人さん追悼 ザ・キングトーンズ特集 Part 2」。先週は1970年代の中期、ポリドール時代までだったが、今週はポリドールを離れ、いろいろなレコード会社に移籍した'70年代中期以降の曲を聴きながらヒストリーを辿る。

・DOWNTOWN
年度替わりなので1曲めは番組がスタートしたときいちばん最初にかけたシュガーベイブの「DOWNTOWN」。この曲はもともとキング・トーンズに提供するつもりで書いた曲だが没になってしまったのでシュガーベイブのレパートリーになった。シングル・カットもされて今やシュガーベイブの代表曲。

・一度だけのディスコ
1976年に東芝に移籍して第一弾のシングルが宇崎竜童さんのペンになる「一度だけのディスコ」。作詞は島武実さん、作曲は宇崎竜童さん、編曲は萩田光雄さん。未CD化。達郎さんは宇崎さんのところに話を伺いに行ったという。宇崎さんは「一度だけのディスコ」より以前キング・トーンズに曲を書いたが、結局使われないで終わってしまったそうだ。その曲は裏声を使った作曲技法で書いたというが使われなかったので、ダウンタウン・ブキウギ・バンドのシングル「スモーキン・ブギ」のB面に収録。アルバム『続 脱どん底』にも収録した「恋のかけら」だとか。作詞が阿木燿子さんでないのは、曲の依頼をしてきたのがキング・トーンズの所属事務所、小澤音楽事務所の創設者の小澤惇さんで、ダウンタウン・ブキウギ・バンドの東芝のディレクターを通して行われ、ちょうどその打ち合わせのときに近くにいたのが島武実さんだったということ。キング・トーンズには阿木燿子さんより島武実さんのほうがあってるんじゃないかという判断だった。プロデュースをしているのが東芝の渋谷森久さんで、越路吹雪さんや加山雄三さん、クレイジー・キャッツなどのプロデュースをした大物プロデューサー。東芝を辞めた後も劇団四季からディズニーランド、本田美奈子さんを手掛けた昭和史を彩る大プロデューサー。レコーディングの歌入れに宇崎さんは立ち会ったそうだが、内田さんは基本的にディレクターやA&Rの指示通りに歌う、'60年代の歌謡シーンを生きてきた制作態度だったとか。

・LET'S DANCE BABY
シングル「一度だけのディスコ」の後にキング・トーンズは東芝からアルバムを出すことになるが、そのアルバムに達郎さんが書き下ろしたのが「LET'S DANCE BABY」。1978年のことだが当時達郎さんはCMをずいぶんやっていて、小澤音楽事務所の子会社からCMの発注があったという。そんな関係であるとき音楽出版社に出向いたら、小澤音楽事務所の出版社のディレクターから「山下くん、君のことを探してたんだ。今度キング・トーンズのアルバムを作るんで曲を書いてほしいんだ。詞はもうできてるんだ」と言われたとか。コンセプト・アルバムで3曲分の詞を渡されて、そのうちの2曲が日本語詞で吉岡治さん。演歌の大御所で代表作は「大阪しぐれ」。もう一曲は当時YMO関係にたくさん詞を提供していたクリス・モスデルさん。でも達郎さんはその当時、曲書きのスランプだったのでウンウン唸ってやっとこさ3曲書き上げたそうだ。キング・トーンズのレコーディングには一切関わらなかった。1978年はそんなわけでスランプで曲が足りず、ちょうどいいからアルバムに収めようとしたら、「これはいい曲だから」とシングル・カットされることになった。達郎さんの生まれて初めてのシングル・カットになったナンバーでもある。キング・トーンズの1978年のアルバム『RESURRECT』から「LET'S DANCE BABY」。

・TOUCH ME LIGHTLY
キング・トーンズの1978年のアルバム『RESURRECT』から「TOUCH ME LIGHTLY」はクリス・モスデルさんの英語詞に達郎さんが曲を付けたもの。内田さんを想定して当時のスウィート・ソウル路線で一曲書いてみようと思ったのだとか。達郎さんも自分で気に入り1979年のアルバム『MOONGLOW』でセルフ・カヴァーしている。リスナーから『RESURRECT』の「TOUCH ME LIGHTLY」のベースは誰かという質問。「高橋ゲタ夫さんです。うまいですよね。ドラムは林立夫さんだと思います。ギターは松原くんかなぁ? 松木さんのクレジットもありますが、松木さん、もうちょっと手数少ないので。松原くんかなぁって気がしますが。いずれにしましても素晴らしいプレイと素晴らしい歌であります」と達郎さん。でも東芝時代はヒット曲が出ずに「アルバムもあの。。いま聴くといいんですけれど(笑)。これ進み過ぎてるんですよ。40年前ですからね(笑)」と。

・DOO WOP TONIGHT!
1980年にSMSレコードに移籍。シングル「DOO WOP TONIGHT! 」は大瀧詠一さんのプロデュース。その筋では話題になったが、これも進み過ぎている一曲。ヴェルベッツの1961年の「TONIGHT」を脚色して翻案。訳詞も大瀧詠一さん。「しかもダイレクト・カッティング、一発録り、モノラル盤。大瀧さんらしい一作」と達郎さん。

・IN THE STILL OF THE NIGHT
シングル「DOO WOP TONIGHT! 」のB面はファイブ・サテンズの「IN THE STILL OF THE NIGHT」。訳詞はキャロルとかフィンガー・ファイブの担当A&Rの方がペンネームで書いている。どちらの曲も1981年のアルバム『DOO-WOP STATION』に収録されているが、アルバムはDJで繋ぐノンストップ・スタイル。

・ラストダンスはヘイジュード
SMSから何枚かアルバムを出すのだが、現在のキング・トーンズ評価の根幹はこのSMS時代の一連のレコードでそれに深く関わっているのが大瀧詠一さん。シングル「DOO WOP TONIGHT! 」の後に一年のあいだにキング・トーンズはたくさんシングルを出すことになる。メンバーの加生スミオさんの作品、井上大輔さんの作品といい曲があるけれど時間の都合で今回はかけられないとか。この後1981年の「ラストダンスはヘイジュード」は再び大瀧詠一さんと組んだ作品。ビートルズの大ヒット曲「HEY JUDE」は作者のポール・マッカートニーがドリフターズの「ラストダンスは私に」にインスパイアされて作ったのでコード進行が似ている。そのエピソードからこの2曲を同じコード進行上で繋げたシングルを作った。大瀧詠一さんのプロデュース。B面は「グッドナイト・ベイビー」の英語ヴァージョン。達郎さんはチャートに入ってるのか調べたそうだが入ってなかったという。

・SWIMG LOW, SWEET CHARIOT
SMS時代にアルバムを3枚リリースしている。独立記念日に横須賀の米軍キャンプでライヴ演奏したライヴ・アルバム、大瀧詠一さんのプロデュース作品をまとめてDJ形式でノンストップで繋いだ『DOO-WOP STATION』、1982年にはカセットだけの企画(当時はカセットが大きなシェアを占めていた)、カヴァーで網羅された一枚『渚の「R&B」』。メンバーの成田邦彦さんはインタビューで「『渚の「R&B」』は自分が一番好きな作品かもしれない。自分たちの好きなようにやれた作品だから」と話している。事実キャンプで歌っていた曲はのびのびと歌っているが、そんな中の一曲でアメリカのトラッド・ソング「SWIMG LOW, SWEET CHARIOT」。完全なバーバーショップ・スタイル。米軍キャンプでやっていたスタイルだと思われる。

'60年代の保守本流の歌謡曲からみれば異端だが美しき異端といえる。日本のフォーク・ロック・ムーブメント、同じようなインディ、保守本流から外れたメカニズムが、だんだん運動論として発展するのに連れて、それまで得なかったキング・トーンズの美しき異端性がシンパシーを生んだ、そういうものを持っていたと言える。昔は今と比べてアメリカの文化は遠かった。そういう憧憬が音楽を志す者にとって重要な要素だった。また圧倒的な情報不足からくる誤解もあって、そんな時代にロックンロールに対する認識がなまじ正確だったためにいろいろと苦悶、努力された先輩方、それがキング・トーンズという存在だった。

・夢の中で会えるでしょう
大瀧詠一さんや達郎さんと同じようにシンパシーを抱いたひとり高野寛さん。今週の最後は高野寛さんがキング・トーンズにインスパイアされて作った曲「夢の中で会えるでしょう」(1994年)。それを1995年のキング・トーンズのアルバム『SOUL MATES』でカヴァーした「夢の中で会えるでしょう」。

・今後の予定
曲書きで追われてるので来週は「リクエスト特集」。一段落したら「裏声男性シンガー特集」をやってみようと思ってるそうだ。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2019年04月14日は、「リクエスト特集」
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Sunday Song Book #1381

2019年03月31日 | Sunday Song Book

2019年03月31日プレイリスト
「内田正人さん追悼 ザ・キング・トーンズ特集 Part 1」
1. 明日の私 / 竹内まりや '94
2. 小さい悪魔 / 藤木孝 '61
3. 彼氏の気持ちはワークワク / 田代みどり '62
4. グッド・ナイト・ベイビー / ザ・キング・トーンズ '68
5. 捨てられた仔犬のように / ザ・キング・トーンズ '68
6. オンリー・ユー / ザ・キング・トーンズ "愛のノクターン" '69
6. 煙が目にしみる / ザ・キング・トーンズ "愛のノクターン" '69
8. 愛のノクターン / ザ・キング・トーンズ '69
9. 暗い港のブルース / ザ・キング・トーンズ '71
10. いつも夢中 / 大瀧詠一 "ナイアガラ・ムーン" '75
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■内容の一部を抜粋
・近況
明日から新年度、平成も後一月で終わる区切りの季節。達郎さんはそれとは全く関係なくて曲書き。なので番組は前倒しで収録しているそうだ。6月頃からツアーがはじまるのでそれまでにオーダーされた曲を仕上げなければならないので大変だとか。

・内田正人さん追悼 ザ・キング・トーンズ特集 Part 1
キング・トーンズの内田正人さんが亡くなったので追悼を兼ねてキング・トーンズの特集。特集するのが遅すぎて20年前にやっておくべきだった特集だという。ほとんどの関係者が亡くなっているし、とにかく語るべきことが多すぎるとのこと。歌謡曲ではない洋楽志向で、それゆえサブカルチャーの立場を余儀なくされるというスタイルで、そのことを語りつつ特集しないと、キング・トーンズの本当の意味での位置がわからないそうだ。一般メディアで言われてるドゥー・ワップ、「グッドナイト・ベイビー」では語れない、ひじょうに深いものがあるとか。今週、来週、年度を超えて二週間、「内田正人さん追悼 ザ・キング・トーンズ特集 」。

・明日の私
年度代わりなので毎年かけている「明日の私」。竹内まりやさんの1994年のシングル。

キング・トーンズのリード・ヴォーカリスト、内田正人さんが亡くなった。1936年生まれだからロイ・オービソンと同じ年。30歳過ぎた遅いレコード・デビューの人。もともと1958年にプラターズに憧れて5人組のグループを結成する。当初は女性を含めた5人組でファイブ・トーンズと名乗っていた。その後、女性が抜けて4人組になりキング・トーンズという名前になった。'60年代は主に米軍キャンプを回って活動していた。米軍キャンプ回りではプラターズ・スタイルだったので、どちらかというとR&Bよりのスタイルでやっていた。同時代の歌謡曲スタイルのヴォーカル・グループ、ムード歌謡の人たちはジャズ、ラテン、シャンソン、タンゴの要素が強かったが、そういうものとは違うR&Bのテイストを身につけたグループとしてだんだん業界で知られるようになった。'60年代はレコーディングにバック・コーラスとしてしばしばクレジットされるようになる。そんな時代の作品から2曲。

・小さい悪魔
・彼氏の気持ちはワークワク
1961年の藤木孝さんのテイチクからのシングル「小さい悪魔」。ニール・セダカの「LITTLE DEVIL」のカヴァー。アレンジは宮川秦(ひろし)さん。その翌年1962年の田代みどりのこれもテイチクからのシングル「彼氏の気持ちはワークワク」。ポール・ピーターセンの「SHE CAN'T FIND HER KEYS」のカヴァー。漣健児さんの訳詞。どちらにもキング・トーンズはバック・コーラスでクレジットされている。

和製ポップスの仕事をしながらキャンプ回りは続けていた。1960年代の国内の音楽は歌謡曲が中心で、ロックンロール以前の洋楽ジャンル、ジャズ、ラテン、シャンソン、タンゴがまだまだ強い影響力を持っていた。大多数のリスナーも既存の歌謡サウンドにシンパシーを持っていた時代。レコード会社の音楽制作スタッフはもとより、作曲、編曲、演奏者からレコード・エンジニアに至るまで、当時最先端だったロックンロールとかR&Bの知識力は圧倒的に不足していた。そこから生じる技術的不足のために英米と同じ音像をレコーディングに再現するのは相当困難な時代だった。
したがって和製ポップスからグループ・サウンズに至るまで、当時の達郎さんのような中高生の洋楽リスナーの音楽的評価は近似値としての洋楽テイスト、その割合の大小だった。その中で優れた近似値を提示していたのが加山雄三さん、作曲家では宮川秦(ひろし)さん、寺内タケシさんをはじめとするインストゥルメンタル、その後に続く一連のグループ・サウンズのムーブメントとたくさんいる。
そんな中で1969年にキング・トーンズというヴォーカル・グループの曲がじわじわと日本でヒットする。それはそれまで聴いたことのない近似値で、米軍キャンプ回りで吸収したアメリカのテイストが既成の音楽マーケットから隔離された純粋培養の存在としてユニークに作品を生み出したと言える。

・グッド・ナイト・ベイビー
1968年にリリースされたときはそれほどでもなかったがじわじわと売れて1969年にかけてオリコンのチャート2位まで上がった出世作の「グッド・ナイト・ベイビー」。
この曲の誕生まで紆余曲折があったという話。日本グラモフォン、後のポリドール、そしてユニバーサルの元。ここと専属契約したが邦楽のセクションはどこも手を挙げず、結局洋楽のセクションの制作となった。このグループの特質を活かした作詞・作曲をしようとするものが誰も出てこなかった。しようがないので当時洋楽のA&Rだった松村孝司さん、「コーヒー・ルンパ」なんかをヒットさせた人で、この人が「むつ・ひろし」というペン・ネームで書いたのが「グッド・ナイト・ベイビー」。作詞を手がけた大日方俊子さんも制作セクションで「ひろ・まなみ」というペン・ネームで作詞をした。このコンビは後に和田アキ子さんのヒット曲「どしゃぶりの雨の中で」を書くことになる。

・捨てられた仔犬のように
達郎さんは当時、高校一年か二年で、どちらかというと洋楽でもあまりヒット曲に目を向けないマニアックな曲が好きな仲間内では、A面の「グッド・ナイト・ベイビー」よりもB面の「捨てられた仔犬のように」、作詞・作曲、そしてアレンジはキング・トーンズのベース・シンガーの加生スミオさんで、当時の日本のヴォーカル・グループのサウンドでは珍しくR&B的で「このグループ、すごいよ」と言っていたそうだ。

1968年の日本の歌謡スタジオ・シーンではR&Bのトラックを構築するのがほぼ不可能だった。オリジナル・ソングの「捨てられた仔犬のように」のほうが「グッド・ナイト・ベイビー」よりも若干メロディの構造が幾分垢抜けている部分がある。でもブラスのアレンジは一昔前のビッグ・バンドの手法で、例えばメンフィス・ホーンズのように三管でやったらもっと雰囲気が出たはず。でも達郎さんだってそれはずっと後になってそう思っただけで、当時はただ漠然とした疑問符であったという。

内田正人さんのインタビューを読むと当初内田さんはレコード・デビューを嫌がったということを話している。どんなに洋楽的な志向とか発想を持っていても、当時の状況では安易にムード歌謡の方向に持っていかれることを知っていたということ。自分のスタイルは日本で理解されないことを直感していたように感じられる。

その後も自らのプラターズのスタイルに対するある種の頑なさが見え隠れしていて、R&Bの認識が正確だったゆえに時代的に日本の音楽シーンとは折り合いの悪い活動を余儀なくされるんじゃないかということだろう。あるインタビューで「グッド・ナイト・ベイビー」に対するコメントがあり、「あの曲は難しい曲で、"涙こらえて"の部分は演歌でしょ? あれをどうすれば演歌じゃなく歌えるかってんで、そこでファルセットが出てきたんだ」と話している。「そういうメロディに関する感性がすごく敏感な方だったと思います」と達郎さん。

「今日と来週のキング・トーンズの特集でどうしても申し上げなきゃいけないことがありまして。無駄と知りつつ申し上げるんですけれども。キング・トーンズはドゥー・ワップ・グループではありません。彼らの音楽的原点であるプラターズの全盛期の活動というのは厳密にはドゥー・ワップ・グループとして定義されておりませんでした。ただアメリカの文化史も相当アバウトになっちゃったんで、今、みんな一緒くたにされてしまった結果そうなりました。ましてドゥー・ワップはおろかですね、バーバーショップ、オープン・ハーモニー、ジュビリー・スタイル、カルテット・スタイル、そうしたコーラス・スタイルに関する明確な音楽的説明が今や全くなされなくなった(笑)、今の時代の中ですと、キング・トーンズというのは結果的に近似値としてのドゥー・ワップとしてのカテゴライズしか選択の余地がなかったんで、ドゥー・ワップということになります。蛇足ですけれども、鈴木雅之と山下達郎以前には日本のメディアにドゥー・ワップという単語はありませんでした。ドゥー・ワップ自体が'60年代以降の用語で造語でありますのでですね、キング・トーンズのみなさんが自分たちがドゥー・ワップ・スタイルと意識したことは、それは後付であります。これだけは言っとかなくてはなんない。もうひとつですが。今、ウィキペディアとかそういうデータを見てますと、キング・トーンズのグッド・ナイト・ベイビーはアメリカでアトコのレーベルから発売されましてですね、ビルボードのR&Bチャートで48位を獲ったという。これは虚報です。私の知り合いのそうしたチャートのエキスパートに4人確認取りましたけれども、全員が否定しました。R&Bチャートに入っておりませんし、もしくは全米チャートにも入っていません。ただひとつ、キャッシュ・ボックスの1969年の5月に最高114位という、このランキングが記録に残る唯一のものです。上柴とおるさんからうかがいました。でも、それは今はもう本当に検証することになしに拡散するんです(笑)、一般メディアがね。グッド・ナイト・ベイビーはビルボードのR&Bチャートに入ったんだと。それあの嘘ですので。かといって彼らのそれがステータスが傷つくとか全然ありません。実力とは関係ない話なんですけれども、データは正確にやらないと駄目だという、ネット時代の弊害があります。長くなりました」と達郎さん。

・オンリー・ユー
・煙が目にしみる
「グッド・ナイト・ベイビー」のヒットがありファースト・アルバムが1969年に発売されて、セカンド・アルバムがすぐ発売される。セカンド・アルバムにはキング・トーンズのアイドルであるプラターズのナンバーが何曲か入ってるので、こちらのほうが本来のキング・トーンズのスタイルとして重要。セカンド・アルバム『愛のノクターン』から2曲続けて「オンリー・ユー」と「煙が目にしみる」。
曲をかけ終えて。「要するに内田さんは早すぎたんです、少しね、時代が(笑)」と達郎さん。

・JALのハワイ・キャンペーンのCM
達郎さんの新曲がJALのハワイ・キャンペーンのCMに使用されることになった。「LEHUA, MY LOVE」というタイトルでレフアは「オ匕ア・レフア」というハワイの花のこと。悲しい伝説があるそうでそこから取ったそうだ。3月29日からテレビCM、ウェッブなどでオンエア。
http://www.jal.co.jp/inter/route/hawaii/index.html

・PERFORMANCE 2019
今年の全国ホール・ツアーが決定した。6月から10月まで5ヶ月間、26都市50公演。チケット一般発売等詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

・愛のノクターン
キング・トーンズのアルバムにはプラターズのカヴァーの他にも加生スミオさんが書くオリジナル・ナンバーが垢抜けていていい曲が多い。この曲もそんな曲の一曲で1969年にシングル・カットされた「愛のノクターン」。所属していた日本グラモフォン、ポリドールはアトランティックを持っていたのでスタックスのR&Bが出てくる。セカンド・アルバム『愛のノクターン』には「ドック・オブ・ザ・ベイ」が入ってる。

・暗い港のブルース
米軍キャンプ回りで培ったR&Bの認識が正確だったゆえに時代的にムード歌謡全盛だった日本の音楽シーンとは折り合いが悪かった。ムード歌謡はどちらかというとラテンに近いテイストでロックンロールとはまた違っていた。内田さんにはそういうものに対する警戒心があった。でもレコード会社や制作サイドとしてはそっちのほうがヒットが生みやすいのでラテン・テイストの曲を取り上げることになった。1971年のシングル「暗い港のブルース」はオリコンのチャートで19位。「グッド・ナイト・ベイビー」に次ぐヒットになった。もともと1963年に「グッド・ナイト・ベイビー」のアレンジをしている早川博二(ひろつぐ)さん、トランペット奏者でモダン・プレイボーイズという自分のバンドを持っているが、そのバンドのインストゥルメンタルがルーツ。この曲になかにし礼さんが歌詞をつけてフランク赤木さんが日本グラモフォンからシングルを出し、なかにし礼さんが歌詞を全面的に書き直しキング・トーンズでレコーディングした。このヴァージョンは藤圭子さん、ちあきなおみさんなどがカヴァーしている。

内田さんのインタビューを読むとこうしたムード歌謡には行きたくないというはっきりとした意志が感じられる。日本で果たしてR&Bがやれるというのかというある種の諦観もあった。日本ではキング・トーンズというと和製フォー・シーズンズはまだましなほうで、ムード歌謡の変形だと思ってるリスナーがまだ多い。「甲高い声」というあさっての形容詞も見られる。日本のシーンでは自分たちはアウトサイダーだというのがプラターズに対する強い意志を生んだ。そういうところは達郎さんも痛いほど理解できるし、そういう意味では達郎さんと似ているところもあって今回の特集のかたちになった。

1974年に若い作家がキング・トーンズに曲を書いて、それをキャラメル・ママがバックを務めてアルバムを作る企画があった。その企画に賛同して達郎さんと伊藤銀次さんが書いたのが「DOWN TOWN」をはじめとする3曲だが、結果曲を書いたのは達郎さんと銀次さんのふたりだけ。結局企画が流れてしまい、もったいないのでシュガーベイブの曲として「DOWN TOWN」をレコーディングすることになった。

その企画がはじまるときに達郎さんはルイードで行われたキング・トーンズのライヴを観に行った。企画の立案者が当時のトレンドだったスタイリスティックスのような感じの曲を歌ったらどうだろうとサジェスチョンをしたそうだが、それを内田さんは「あまり僕は気が乗らないんだ、こういうの」とステージで話して「YOU'RE EVERYTHING」を歌ったという。それが素晴らしかったと達郎さん。その話を大瀧詠一さんにしたらそれに興味を示して、その後、大瀧さんはキング・トーンズを起用することになった。大瀧さんは男性ヴォーカル・グループを欲していて女声はシンガーズ・スリーに出会い、混声はシュガー・ベイブがいて、純粋に男声コーラスはすべて一時代前のスタイルしかいなかったので、「DOWN TOWN」の逸話を聞いてキング・トーンズに声をかけて、ここでようやく満足いくコーラス・グループに出会え、創作意欲が芽生えて、それが後のキング・トーンズのプロデュースに繋がってゆく。大瀧さんは生前なぜかキング・トーンズの話を達郎さんにもスタッフにもあまり細かくしなかった。

・いつも夢中
大滝詠一さんの1975年のアルバム『ナイアガラ・ムーン』でキング・トーンズに「恋はメレンゲ」のバック・コーラスを依頼。最後に大瀧さんがアカペラでリード・ヴォーカルを取り、キング・トーンズをバッグに歌うという企画が出る。ここからキング・トーンズがより若い聴衆にアピールする可能性が出てくる。続きはまた来週。今週最後はその福生でのレコーディング・セッションで録音した「いつも夢中」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2019年04月07日は、「内田正人さん追悼 ザ・キング・トーンズ特集 Part 2」
http://www.tatsuro.co.jp
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