SOUND MUSEUM - 音楽の美術館(スガシカオ)

2011年03月01日 | 佐野元春 Radio Days

■SOUND MUSEUM - 音楽の美術館(スガシカオ)
2011年2月27日(日)
NHK-FM PM7:20 - PM9:30
http://www.nhk.or.jp/sound-m/

PLAY LIST
01 約束 / スガシカオ
02 午後のパレード / スガシカオ
03 あまい果実 / スガシカオ
04 宇宙 / スガシカオ
05 コノユビトマレ / スガシカオ
06 はじまりの日 feat.Mummy-D / スガシカオ
07 Hands / Rhymster
08 月と専制君主 / 佐野元春
09 Rainbow Sleeves / Rickie Lee Jones
10 Heartland / Keith Jarrett
11 真夏の夜の事 / 初恋の嵐
12 Tom's Diner / Suzanne Vega
13 サヨナラホームラン / スガシカオ
14 Progress / Kokua
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
ひと組のアーティストの魅力を2時間10分かけてたっぷりとお届けする「FMサウンドミュージアム」。
今回は2月にニューシングル「約束」を発表したスガ シカオさんを特集します。
番組では昨年、11月にロンドンで行ったライブの秘蔵音源やスガさんと交流のあるアーティストからのスペシャルメッセージをご紹介します。
更に、今回はスガさんがブログで行っている詩/詞の投稿コーナー「輝け!Myリリック!」の番外編をお送りします。

・佐野元春のコメント
90年代でしたね。あるロック・フェスで自分はパフォーマンスをするところだったんですけれども、別のステージで、まだデビューしたてのスガさんがパフォーマンスをしていたんですね。その前から僕はスガさんの曲をなぜか知っていて、あれがスガさんだなって思って、そのステージを見たのを覚えています。スガさんがレコーディング・アーティストとしてスタートなさって、最初の頃の作品を聴く機会があって、とても気に入ったんですね。素晴らしいシンガー・ソングライターだなっていう印象がありました。特に僕もソングライティングをしているので、気になるのは彼がどういうことを歌っているのか、リリックの世界観ですよね。初期の彼の曲で僕が関心を持ったのは、彼の曲の中に頻繁に「月」という言葉が出てくるんですよね。曲によって「月」というものに、抱いてるイメージが違っていたと思うんですけれども、彼が「月」というものに詩人として関心を持ち、そしてそれを多用している、そのこと自体に僕はなんか関心を持ちましたね。そうですね、まもなく開かれる僕のライヴなんですけれども、大阪城ホール、自分の30周年アニバーサリー・ライヴの一環なんですけれどもね、ここでスガさんがゲストとして出演してくれるということで、とてもとてもうれしく思います。この放送がされる頃にはどんな曲をやるのか、多分わかってると思いますけれども、今はまだどの曲を歌ってもらえるのか決まってない段階なんで、なんかすごく楽しみにしています。NHK、ETVで、僕、「ザ・ソングライターズ」という番組をやっていて、スガさんも出演してくれましたよね。ゲストとして来てくれました。ホントにあの時楽しかったですね。スガさんと僕と、それからクリエイティブ・ライティングを目指す学生たちがいて、スガさんというソングライターはこうなんじゃないかな、ああなんじゃないかなと思っていたことを率直に質問して、やっぱズバズバ答えが返ってくると、あぁ、やっぱりねって、確認することができたのがすごく楽しかったですね。また集まってくれたクリエイティブ・ライティング志望の学生たちもね、フランクにスガさんにいろいろな質問をしていたんだけれども、そうした学生たちからの質問に、ホントに真摯に、丁寧に答えてるスガさんというのは、なんとも傍で見ていて清々しい。あっ、洒落言っちゃったかな(笑)。

今度ライヴにゲスト出演するし、「ザ・ソングライターズ」にも出演したし、その前も何度も対談とかインタビューをしているが、未だにあの空気感には慣れなくて、元春さんの人間性がわかってるので、緊張はしないけれど、元春さんの周りにある世界観に飲み込まれるような、元春さん本人に会った人にしかわからないと思うけれど、その空気感に捕らわれるというのか、そういうのがあるので、いつも話をしているときは頭がボッーとしているというか、冷静に考えられてないというか、そんな感じなんだ、とスガシカオ。
青春時代によく聴いたアーティストのひとりなので、詩の影響も曲の影響も受けているという。元春の書く、いわゆる大ヒットした曲じゃない曲の凄さというのは当時誰も真似できなかったし、あまりに凄かったので歌詞の面でも影響されている。今度の3月6日に大阪城ホールで行われる元春の30周年アニバーサリー・ツアーのファイナルでは自分の青春を背負って歌いたいと思ってるそうだ。


元春のセルフ・カヴァーアルバム『月と専制君主』からタイトル・ナンバーの「月と専制君主」。
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ALL FLOWERS IN TIME(FM COCOLO) #4

2011年02月28日 | 佐野元春 Radio Days

■ALL FLOWERS IN TIME #4
2011年2月26日(土) FM COCOLO 19:00 - 20:00
http://www.cocolo.co.jp/contpgm2/w_main.php?oya_id=278
出演: 佐野元春

Play List
1 C'mon / 佐野元春
2 ガラスのジェネレーション / 佐野元春
3 約束の橋 / 佐野元春
4 ジャスミンガール / 佐野元春
5 君の魂 大事な魂 / 佐野元春
6 クエスチョンズ / 佐野元春
7 Tonight / 佐野元春
8 レインガール / 佐野元春
9 ダウンタウンボーイ / 佐野元春
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■内容の一部を抜粋
2010年春からFM802の支援を受けているFM COCOLOは"WHOLE EARTH STATION"をキャッチ・フレーズにして四十五歳以上の世代を対象にした大人のためのラジオ局として生まれ変わった。土曜日午後7時からのこの枠は月代わりでミュージシャンがDJを担当する。今月二月は佐野元春をフィーチャー。

全四回放送の最終回。今週のテーマは「30 YEARS」。

・C'mon
セルフ・カヴァー・アルバム『月と専制君主』から。

Q1 佐野さんにとってのロック感は、この三十年の中で何か変化がありましたか?
元春: 僕は、そうですね、多感な頃にラジオからロック音楽を聴いて、あっこれはいいなぁと思い、もし自分で詩や曲を作る才能があるんだったら、作ってみたいと思い、楽器を買い、そして演奏を身につけ、やがて例えばディランとかそうした欧米のソングライターたちのように、自分で詩や曲を書いてみたいなということで、ソングライティングをはじめました。それ以来音楽に向かい合う自分の姿勢というものは、たぶん変わってないんじゃないかなと思います。

Q2 ではこの三十年の中でターニングポイントだったなぁと感じるのはいつですか?
元春: 何をターニングポイントと考えるのか、それによって違うと思いますけれども、創作の場を東京から一気にニューヨークに変えたこと、その後、ロンドンにも長く住んで、ロンドンでもソングライティングを続けたことがあります。そのように海外でクリエイティブな作業をしたということが、ひとつのターニングポイントになったんじゃないかなと思います。

Q3 たくさんの作品を作り続ける佐野さんですが、感性のアンテナはどんなふうに張っているのですか?
元春: よく詩曲を書くんですかといわれるんですけれども、ソングライターである自分というのは、作家と同じですから常に歌の題材を探していますし、普段の日常の生活の中でも、いろんなことをしながらでも言葉を探したり、メロディを浮かべたりとかしてるんです。それが当たり前の生活になっています。それがやがて曲や詩にまとまっていくということですね。

・ガラスのジェネレーション
元春: 「ガラスのジェネレーション」という曲は僕のキャリアの中でもかなり初期の曲ですね。たしか「アンジェリーナ」に続くシングル・カット・ナンバーだったと思います。よく自分が子どもの頃思っていたのは、親とかね、教師とか、いわゆる大人たちから叱られたときに、子どもである僕は言葉を持っていませんでしたから、言われっ放しで悔しいなと、なにか大人たちをギャフンといわせるような、なにか気の効いた言葉、台詞というかね、そういう一発かましてやりたいなと常に思っていたんだけれども、この「ガラスのジェネレーション」という曲の中でね、曲の最後に"つまらない大人にはなりたくない"と嘆いてるんだけれども、こういう言葉が、こういうラインが大人たちに一撃を喰らわせるんじゃないかななんて、そんなことを思いながら書いた曲です。

Q4 佐野さんがデビューした1980年当時は歌謡曲全盛だった時代。佐野元春作品はどんなふうに育っていったと実感していますか?
元春: 自分がキャリアをスタートさせたのは1980年。当時自分の音楽はさておき、メインストリームの音楽はアイドル歌手の音楽であったり、あるいは古い演歌の曲であったり、それからフォークの曲であったり。僕にとっては馴染みが薄いというか、聴いてもピンとこない曲が、いわゆるヒット・チャートを埋めていたわけですね。ですので自分がキャリアをスタートしたときにいちばん不安になったのは、僕が作るような曲を誰が聴いてくれるんだろうかということですね。いつかこのチャートに僕の曲が上がってくるような日がくるんだろうか、そういう不安がいつもありましたね。ただ仲間たちを見てみると、やっぱり僕と同じような音楽を作ってる人たちが多かったですし、やがて時代は変わってゆくんだろうなと、そんなことを思ってましたね。それまでになかった新しい言葉、それまでになかった歌い方、それまでになかったメロディ、ビート。とにかく新しいことに好奇心を持ってクリエイティブな作業をしていましたから、たぶん'80年代の僕というのはそうしたことの連続だったし、周りの人たちもそういうアーティストなんだなと見てくれていたんだと思います。'80年代に起こったことで新しいことは、それまでは作詞家がいて、作曲家がいて、編曲家がいて、また、そこにシンガーがいて、そういう共同作業で作られていたものが、僕のように自分で詩も書き曲も書き、バンドを集めて編曲も自分でして、で自分でレコードも作っちゃうという、そういう流れのいちばん最初のあたりに僕がいたのかなぁと思いますね。で、やがて僕のようなスタイルをする人たちがたくさん出て来て、それがひとつらなりになった。それは大きな力になりましたよね。そして流れになりました。そういうことが'80年代に起こった顕著な出来事なんじゃないかなと思います。

・約束の橋
元春: 「約束の橋」は'80年代後半、僕がロンドンに半年間ぐらい住んで、アパート借りてそこに住みながら、レコーディング・スタジオに通い作ったアルバム『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』、このアルバムに収録した曲ですね。リビングルーム寝転びながら、この「約束の橋」の詩を書いていたのを思い出しますね。

Q5 '80年代後半からレコードはCDに、そしてレコーディングもアナログからデジタルに変化しはじめましたが、それらが佐野さんの作品に与えた影響はありますか?
元春: 確かに'80年代、それまでのアナログのレコーディングから、そろそろデジタルなレコーディングに変わっていこうという、そういう変化はありましたね。ただレコードを作るときにいちばん大事なことは、ミュージシャンたちのよい音を、きちんとよい音で録り、そして僕はソングライターとしていい詩を書き、いい曲を書き、楽しく歌う、その曲にぴったりと合った歌い方で歌う。で、聴いてくれる人にごきげんな気持ちになってもらう。これが基本の作業ですから、レコーディングのやり方は確かに、大きくこの三十年で変わってきましたけれども、レコーディングに対する姿勢みたいなものは何も変わってないと思います。

Q6 自分の作品がレコードからCDに変わってしまうことへの抵抗というのはありましたか?
元春: 僕はアナログ・レコードで育って来た世代なので、'80年代の中盤くらいに、自分の作ったレコードが、CDサイズに小さくなったときは、ちょっと残念だなぁと思いましたね。というのは僕は多感な頃、そこに収録されてる音楽の素晴らしさだけではなく、それを包んでるパッケージですね、アートと考えてましたから、レコードというのは総合的な表現である。音だけではなく、音とかアート、言葉、それらをまとめて見せてゆくトータル・アートだと考えていたんですね。CDですとグラフィックの表現エリアがかなり狭まりますから、音とアートの関連で表現できることがかなり狭められてしまう、その点でがっかりしました。

・ジャスミンガール
元春: 自分より先輩のシンガー・ソングライター大瀧詠一さん「バチェラー・ガール」作ってますよね。山下達郎さんも「高気圧ガール」を作ってた。僕も何とかガールで曲書きたいなぁと思って書いた曲がこの「ジャスミンガール」です。

Q7 この三十年のあいだには'80年代のテクノ・サウンドや、'90年代のオルタナティヴ・ロックなど、音楽にも様々な変化がありましたが、佐野さんにとって刺激的だったものはなんですか?
元春: それは刺激と言っていいのかわかりませんけれども、'80年代においてはテクノロジーが生んだ音楽ですよね、いわゆるコンピュータを使った音楽、あるいはテクノ・サウンド。それは今までのポップ・ロック・ヒストリーにはなかったトーン、マナーのサウンドでしたから、それは新鮮に感じました。しかし自分がやろうとは思いませんでした。'90年代は特に新しいものは感じなかったです。既に僕は最初からオルタナティヴですし、最初からミクスチュアですから、僕はそうしたミクスチュア・ロック、あるいはオルタナティヴ・ロックって聞いても、あまり新鮮さは感じなかったですね。

・君の魂 大事な魂
元春: 2004年、僕は新しいレーベルを作りました。DaisyMusicレーベル。そのDaisyMusicレーベルの第一弾アルバムが『THE SUN』ですね。この『THE SUN』アルバムのリーディング・シングルとなったのがこの「君の魂 大事な魂」。言ってみればロッカバーラード的な感じですけれども、朗々とした愛の歌を歌ってみたい、世の中世知辛いですからね。なにか朗々とした愛の歌、僕のレパートリーに一曲加えたいなと思って書いた曲がこの曲です。

Q8 先月セルフ・カヴァーのアルバム『月と専制君主』をリリースしましたが、三十年目にこのアルバムを作ろうと思ったのはなぜですか?
元春: 何といっても僕のアニバーサリーということよりも、三十年間僕の音楽を支持して来てくれたファンにとっての楽しいアニバーサリー・イヤーであってほしいな、そんな気持ちがあったんですね。ですので僕もベスト・アルバムを出したり、ライヴ・コンサートもいつもとは形態の違ったものをやったり、とにかくファンに喜んでもらおうという気持ちが強かったですね。その中の一環として考えついたのがこのセルフ・カヴァー・アルバムでした。

・クエスチョンズ
セルフ・カヴァー・アルバム『月と専制君主』から。

Q9 昨年から3つの違ったスタイルでのコンサート・ツアーを展開して来た佐野さん。佐野さんにとってこのツアーはどんなものでしたか?
元春: 僕はレコード制作も大事として捉えていますけれども、それよりももっと大事に捉えてるのがこのライヴ・パフォーマンスですね。やはりレコードを作っただけでは作品は完成しない。コンサートで、バンドで披露して、自分の身体を使って演奏し歌い、それをファンに届けて、それで初めて曲というのは完成するんじゃないかなと思ってるんですね。今回30周年アニバーサリーということで、僕のライヴ表現も多様になって来てるんですけれども、パート1、2、3と分けて、それぞれ3つの違うバンドと、3つの違うパフォーマンス、これが実現できたことは本当に楽しかったですし、うれしかったです。

Q10 次のライヴは来月3月6日、大阪城ホールでの30周年アニバーサリー・ツアー・ファイナルですが、大阪という街でのライヴ。佐野さんにとってどんな思い出がありますか?
元春: 大阪という街でのライヴ。デビュー以来幾度となくね、この街でライヴをしてきました。いちばん最初にこの街で演奏したのはバーボンハウスというライヴハウス。三日間連続て演奏しました。一日目、二日目ほとんどお客いませんでしたけれども、三日目満杯になってほっとしたというね、で、何だかこの大阪の人たちに受け入れられたような、そんな気持ちになって、その次に大阪の厚生年金とか、いくつか経験を踏み、やがて大阪フェスティバルホールでコンサートができるようになった。毎回多くのオーディエンスが集まってくれて、そして僕たちの音楽に熱狂してくれた。僕は東京生まれ、東京育ちなので、大阪のことは全然わかってないですけれども、文化の違う彼らにね、本当に熱狂的に受け入れられたということは、僕にとって本当にうれしいことでした。そういうこともあって、毎回大阪のコーサートは僕も楽しみにしてるんですけれども、キャリアの中で何回か大阪城ホールでのライヴありました。今回も30周年ということで、僕の曲を多感な頃に聴いてくれた方たちから、また最近になって僕の音楽に興味を持ってくれた新しい世代まで、みんな一堂に集まってもらって、僕も心を込めてこれまでみなさんが愛してくれた曲をガンガン演奏していく、そういうオールタイムヒッツ的なライヴになってるので、大阪城というハコを借りて、目一杯僕たち演奏を楽しみたいと思うのでね、集まってくれた広い世代のみなさんも目一杯楽しんでもらいたいなと、そんなふうに思ってます。

・「ALL FLOWERS IN TIME」ファイナル公演
3月6日(日)に大阪城ホールで行われる佐野元春30周年アニバーサリー・ツアー「ALL FLOWERS IN TIME」ファイナル公演。ゲストとして伊藤銀次、スガシカオ、杉真理、堂島孝平、山下久美子、LOVE PSYCHEDELICO、スカパラホーンズ(NARGO/北原雅彦/GAMO/谷中敦)、and more...が出演。

・堂島孝平からのコメント
小学校4年生のときに「Wild Hearts」を聴いたという堂島くん。
「僕にとって佐野さんは、初めて日本の音楽ってかっこいいなと思わせてくれた方で、初めてコンサートを見たミュージシャンも佐野さんです。日本のアイドル、ヒーローが佐野さん」と堂島くん。
最近、コヨーテバンドとのライヴを見たけれど、大阪城ホールではホーボーキングバンドと一緒にやれるのが楽しみだと話した。

・レインガール
セルフ・カヴァー・アルバム『月と専制君主』から。
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ALL FLOWERS IN TIME(FM COCOLO) #3

2011年02月19日 | 佐野元春 Radio Days

■ALL FLOWERS IN TIME #3
2011年2月19日(土) FM COCOLO 19:00 - 20:00
http://www.cocolo.co.jp/contpgm2/w_main.php?oya_id=278
出演: 佐野元春

Play List
1 夏草の誘い / 佐野元春
2 悲しきRADIO / 佐野元春
3 Wild Hearts / 佐野元春
4 楽しい時 / 佐野元春
5 ドクター / 佐野元春
6 君が気高い孤独なら / 佐野元春
7 Rock & Roll Night / 佐野元春
8 彼女が自由に踊るとき / 佐野元春
9 スターダストキッズ / 佐野元春
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■内容の一部を抜粋
2010年春からFM802の支援を受けているFM COCOLOは"WHOLE EARTH STATION"をキャッチ・フレーズにして四十五歳以上の世代を対象にした大人のためのラジオ局として生まれ変わった。土曜日午後7時からのこの枠は月代わりでミュージシャンがDJを担当する。今月二月は佐野元春をフィーチャー。

全四回放送の第三回目、今週のテーマは「BAND」。

・夏草の誘い
セルフ・カヴァー・アルバム『月と専制君主』から。

Q1 佐野さんが初めてバンドを組んだのはいつ? それはどんなバンドでしたか?
高校生の頃、15歳のとき。ドラム、ベース、ギターのフォーピースのバンドだったそうだ。最初ははっぴいえんどとか、はっぴいえんどが影響を受けた欧米のバンド、バッファロー・スプリングフィールドなどをやっていたが、次第に元春が作るオリジナルを演奏するバンドになったとか。

Q2 その当時、憧れていたバンドにはどんなバンドがありますか?
ドアーズとかジェファーソン・エアプレインなのだそうだ。ビートルズ、キンクス、ストーンズは一時代前のバンドだったとか。'60年代末のことで、ベイエリアのサンフランシスコを中心としたサイケデリックなバンドがいいなと思っていたという。

Q3 バンドを組むことの魅力ってなんですか?
元春: 一人でやるよりか、みんなでやったほうが楽しいですし、バンドというのはそれぞれミュージシャン、違った音楽の背景がありますから、1+1が3にも4にもなるという、そういう化学変化があるんですよね。一人でやるときよりも、バンドと一緒に音楽を作っていくのが楽しいです。

Q4 佐野さんのバンド、ハートランドとの出会いを教えてください。
元春: ハートランドはメンバーひとり一人、個別に出会っていって、そして最後にドラマーが決まらず、オーディションの形式でやった。当時、原田真二 & クライシスでドラムを叩いてた古田たかしがまだ16歳か17歳ぐらいだったんだけれども、とにかく僕はごきげんなドラマーを探していて、通り一遍の8ビートを叩くドラマーじゃなくて、サーカスのショウの中で叩いてるドラマーみたいな、派手なドラマーを探してたんですね。そんな中、古田たかしとの出会いがあり、彼はまさしくそうしたタイプのドラマーでね、彼が決まることによって第一期のハートランドの形が決まりました。

・悲しきRADIO
元春: 初期の僕らの「悲しきRADIO」という曲は特にライヴで爆発する曲で、典型的なロックンロール・ナンバーなんですけれども、いろいろとドラマがあり、起伏もあり、ライヴ向けのアレンジにして披露してきましたから、ファンの中でも楽しみにしている人多いと思うんですね。

Q5 ハートランドともに全国ツアーを行ってきた中で、バンドの完成度を高めることでしていたことってありますか?
長くバンドを続けていくことが大事。共にいつまでもクリエイティブでいようという精神が大事になってくるそうだ。どうしても長く一緒にいると馴れ合いになってしまって、クリエイティブでいようという気持ちがややもすると後退する。常にバンドに刺激を与え、常に新しい音楽を彼らにもたらし、クリエイティブでいようということを実践した、彼らもよくついてきてくれたと元春。

Q6 そんな中で完成したハートランドを解散しようと思ったのはなぜですか?
元春: 僕たちハートランドは14年活動を共にしてきました。レコーディングに、またスタジオ・ワークに、またライヴにですね。小さな小さなライヴハウスから、球場クラスのコンサートまで、本当に僕たちは多くの感動の場面を共有した仲間といえますね。何度かクリエイティブなピークを自分たちは体験しました。14年のうちで3回ぐらい経験したんですけれども、解散しようというときにはこれ以上のクリエイティブなピークは作れるんだろうか、といったところになかなか答えが出ないという状態だったんですね。惰性でバンドを続けるより、クリエイティブにピークをこれ以上作れない、そこに自信がないんだったらば、お互いの道を進もうということで別れました。

・Wild Hearts
元春: 「Wild Hearts」、アルバム『Cafe Bohemia』に収録した曲ですね。ライヴでもexバンドであるザ・ハートランド、特に演奏中間部、ダディ柴田がごきげんなサキソフォン・プレーをいつも披露してくれて、オーディエンスだけではなくて、僕たちバンドもね、ダディ柴田のプレーをいつも楽しみにしていました。

Q7 '90年代、アルバム『FRUITS』の制作をきっかけにザ・ホーボーキングバンドを結成することになりますが、その経緯は?
元春: ザ・ハートランドを解散した後、ウダウダしていてもしょうがない、前進しなければいけないということで、無理矢理レコーディング・セッションを組んだんですね。アルバム『FRUITS』というレコード。このアルバム『FRUITS』のレコーディング・セッションに、僕が気になるセッション・プレーヤーを呼んで、そこで彼らとセッションする中で、いい音を作っていこう、こういうふうに考えました。結果で言うと、その『FRUITS』というアルバムのレコーディング・セッションに集まってくれた何人かが、集ってできたのが、後のホーボーキングバンドですね。

Q8 アルバムを作る時点では、そのときのメンバーを、次のバンドのメンバーにするというヴィジョンはなかったのですか?
元春: おぼろげに次のバンドのメンバーが見つかったらいいなとは思ってましたけれども、またこの『FRUITS』というセッションが、ひとつのオーディションのようなかたちになるということは、考えていましたけれども、具体的にはイメージはなかったです。

Q9 ホーボーキングバンドとハートランド。ふたつのバンドの共通点と、また違うところはどこですか?
元春: exバンドであるハートランドもホーボーキングバンドも、共通していえるのは、みんな優れたミュージシャンたちということですね。そして僕の言葉をちゃんと聞いて演奏する、演奏のための演奏家ではなく、シンガー・ソングライターの言葉を聞きながら演奏してくれる、そういうスキルの高いミュージシャンたち、これが両バンドのミュージシャンたちに共通しているところです。ザ・ハートランド、ホーボーキングバンド、プレーヤーが違いますから、僕の曲をバッキングするときに、多少のサウンドの違いというのはありますけれども、それは僕にとっては大したことじゃないです。とにかく僕の言葉を聞いてくれて、そしてそこに適切な演奏してくれる。そしてロックンロール音楽に敬意を持って接し、音楽を馬鹿にしないということですよね。ここが暗黙の了解としてあったので、バンドは変わりましたけれども、サウンドも少し変わったのかもしれないですけれども、その音楽に向かうスピリット、精神ですね、ここは共通していたので違和感はなかったです。

・ドクター
元春: ホーボーキングバンドも演奏するのが大好きな連中ですから、「ドクター」というこの曲を演奏するときも、彼らは本当に喜んで演奏してました。その様子を見て、僕だけではなくて、プレーヤーひとり一人にピンスポットが当たるような、そういう場面を作ろうということで、ギタリスト佐橋くん、あるいはkyOnですよね、彼らがごきげんなインタープレーを披露しやすいように、そういう場所を設けて、そういうアレンジにしたのを覚えてます。

Q10 アーティストとしてのキャリアが長くなり、オリジナル曲も増えると、ライヴでの選曲もさらに悩むようになると思いますが、佐野さんはライヴで演奏する曲をどんなふうに選んでますか?
元春: ライヴでの選曲はふたつ考え方があって、ひとつは新しいアルバムを出したときのプロモーショナルなセットリストにする。それからもうひとつは、ライヴというのはファンが楽しみに集まってくれるわけですから、ファンが好んでくれるセットリストにする。時と場合に応じてこのふたつの考えを混ぜたり、ひとつの傾向を強くしたりします。

Q11 コヨーテバンドのメンバーはどうやって選んだんですか?
元春: 僕の下の世代でも、ロックンロール音楽に愛情を持ち、またプレイヤビリティの高いミュージシャンというのは何人か出てきて、僕の目に留まりました。当然、そうした彼らの音楽をレコードを聴き、ライヴで観るということになりましたね。その中からコヨーテバンドのメンバーが集まってくれました。

・君が気高い孤独なら
元春: 「君が気高い孤独なら」。これは『COYOTE』というアルバムに収録した曲であり、『COYOTE』からのシングル・カット・ナンバーですね。久し振りに明るい調子のダンサブルな曲を歌ってみようということで書いてみました。多少、モータウン的な響きがあるかもしれませんけれども、年代は問わずですね、世代は問わず、楽しく踊りたくなるような曲を書いてみよう、ということで書いた曲です。当然ライヴでもそうして作って演奏してますから、オーディエンスみんな踊ってました。うれしかったです。

・「ALL FLOWERS IN TIME」ファイナル公演
3月6日(日)に大阪城ホールで行われる佐野元春30周年アニバーサリー全国大都市ツアー「ALL FLOWERS IN TIME」ファイナル公演。ゲストとして伊藤銀次、スガシカオ、杉真理、堂島孝平、山下久美子、LOVE PSYCHEDELICO、スカパラホーンズ(NARGO/北原雅彦/GAMO/谷中敦)、and more...が出演。

・スガシカオからメッセージ
高校生のときから元春のファンだという。「ヤングブラッズ」のミュージック・ビデオを撮影したことで知られる代々木公園に仲間4,5人と行って記念撮影したこともあるそうだ。同じステージには一度だけ立ったことがあるけれど、ガチでということになるとはじめてだから、自分の青春を全部背負ってステージに出ようと思ってるとスガシカオは話した。

・彼女が自由に踊るとき
セルフ・カヴァー・アルバム『月と専制君主』から。
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ALL FLOWERS IN TIME(FM COCOLO) #2

2011年02月13日 | 佐野元春 Radio Days

■ALL FLOWERS IN TIME #2
2011年2月12日(土) FM COCOLO 19:00 - 20:00
http://www.cocolo.co.jp/contpgm2/w_main.php?oya_id=278
出演: 佐野元春

Play List
1 ジュジュ / 佐野元春
2 アンジェリーナ / 佐野元春
3 New Age / 佐野元春
4 Strange Days / 佐野元春
5 水上バスに乗って / 佐野元春
6 荒野の何処かで / 佐野元春
7 Young Forever / 佐野元春
8 日曜の朝の憂鬱 / 佐野元春
9 シュガータイム / 佐野元春
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
2010年春からFM802の支援を受けているFM COCOLOは"WHOLE EARTH STATION"をキャッチ・フレーズにして四十五歳以上の世代を対象にした大人のためのラジオ局として生まれ変わった。土曜日午後7時からのこの枠は月代わりでミュージシャンがDJを担当する。今月二月は佐野元春をフィーチャー。

全四回放送の第二回目、今週のテーマは「RECORDING」。

・ジュジュ
セルフ・カヴァー・アルバム『月と専制君主』から。
「今回はホーボーキングバンドと一緒にモータウン・サウンドに挑戦しました」と元春。

Q1 レコーディングを行うとき、最もこだわることはなんですか?
サウンド作りに時間とお金をかけるそうだ。'80年代は日本のレコーディング環境に満足できなかったので、海外、ニューヨークやロンドンに行ってレコーディングする機会が多かったという。そこで出会ったロックンロールの歴史を深く刻んだエンジニア、プロデューサー、ミュージシャンたちからいろんなことを学んだとか。

Q2 そんなレコーディングの中で感じる音楽の持つ力とはどんなものですか?
文化の違う人間が一堂に集まり、ロックンロールを通じてひとつになれるということ。

・アンジェリーナ
元春: 「アンジェリーナ」は僕が1980年、『Back To The Street』というデビュー・アルバムに収録した曲であり、僕の最初のシングル・カット曲ですよね。僕が聴いてきたそれまでの日本語の曲というと、3分間の中で文字量が、全体を10とすると文字の量が6ぐらいに聴こえた。でも僕は「アンジェリーナ」という曲でもって、その文字の量を倍に増やしたかったんですね。というのは僕の上のジェネレーションが感じる情報処理能力よりも(笑)、若いほうが当然情報処理能力が高いわけで、3分間ウダウダ同じようなこと歌ってられてもつまんないなという話があって、それだったらば聴き手が追いついていけないくらい情報量がいっぱい詰まった詩が書きたい。で、ロックンロールのビートに乗せてそれを歌いたい。そのへんのことを考えて作ったのが「アンジェリーナ」でした。

Q3 今まででいちばん印象深いレコーディング・スタジオはどこですか?
ロンドンのオリンピック・スタジオ。UKのロックンロール・バンドが名盤を作ってきた歴史があるので雰囲気があった。元春がレコーディングしてたときには、二階でポール・マッカートニーやティアーズ・フォー・フィアーズがレコーディングしていたという。いちばん印象深いのはまだフレディ・マーキュリーが生きていた頃のクィーンがレコーディングしてたことだそうだ。朝早くスタジオに行って、アシスタント・レコーディング・エンジニアに「クィーンのレコーディング・スタジオを見たい」って言って、まだクィーンが来る前のスタジオを見学したのだという。

Q4 1983年にニューヨークでレコーディングを行いましたが、ニューヨークに求めたものはなんだったんですか?
元春: 1980年代中盤に差し掛かる頃、僕は日本でのキャリアを一旦横において、ニューヨークにかなり長い間住むことになるんですよね。そこで誰もやったことがないサウンドを作り出したい。そういうのが僕の希望としてあった。レコーディングの方法も日本にいる限り日本でのやり方でしかないですから、やはりニューヨークに行って、インターナショナルな世界基準のレコーディングの方法をスキルとして身につけたい。こういうのがあったんですね。当時最も僕の心を捉えたのはストリート・レベルで起こっていたヒップホップ・カルチャーの炸裂ですよね。僕と同じ年格好の若い連中がみんなマンハッタンに入ってきてました。西ドイツから、東アジアから、フランスからね、カナダから、みんな集まってた。そういう連中たちがここでヒップホップ、ラップの音楽をやってるのを見て、これは面白いなと思い、僕はファーイーストから来ましたので、日本語を使ってのラップ音楽を作ってみんなのことをびっくりさせようと、そんなところから、ニューヨークでのレコーディングはヒップホップ傾向の強いアルバムになりましたね。それが『Visitors』です。

Q5 その当時、佐野さんが感じたヒップホップの魅力とは何だったんですか?
元春: ヒップホップだか何だかそんな名前はどうでもよかった。僕ははなっから言葉と音楽に興味を持ってたし、特に'60年代ボブ・ディランの楽曲を聴くと、例えば「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」などは今聴いても言葉が中心となったスキッフル・ビートのロックンロール、それをヒップホップ、ラップの様式に変えてやろうとすればできなくはないと思うんですよね。ですので僕が興味があるのはヒップホップとかロックンロールとか、そうした様式ではなく、そこで何が歌われてるのか、言葉とビートの関係はごきげんなのかどうか、そこが僕のいちばんの関心事です。

・New Age
元春: これはアルバム『Visitors』に収録した曲ですよね。当時まだインターネットはなかったんですけれども、'80年代半ば頃の話ですから。ただ社会学者なんかがいろんなことを物を言いはじめていて、いわゆる産業が中心の社会から情報が中心の社会に変わろうとしているなんてことを予見してる社会学者など出て来始めた頃なんですね。で、僕も当時二十代にあって、何かこうこれからの世界どういうふうに捉えようかなというのにすごく興味があった。地球というものがひとつ神経細胞的な広がりをもって、それが後のネットワークというふうに言われることになるんですけれども。そして国境を越えて時間を越えて人々が結びつき合う、そんな世界がもうすぐ来てるんじゃないかなという予感があり、それに伴う痛みとか、それに伴う喜びとか、そういうのを3分間のロックンロールにできないのかなぁなんて思って作ったのがこの「New Age」という曲ですね。

Q6 佐野さんがレコーディングする中で大切にしてることってなんですか?
偶然なのだという。物事を理知的に進めて行って得られる結果もわかるが、それは予想される結果。音楽を制作する現場でいちばん大切なものは1+1が3にも4にも5にもなるという公式。そのためにはレコーディングへの取り組みは柔軟でなければいけないし、子どものような心、子どものような目を持って音楽に接しないと素晴らしい偶然というのは出てこない。バンドの仲間とバカ話をしながら、そのバカ話の中から瓢箪から駒のようにいいアイディアが出てくることがある。言ってみれば遊び。そうした遊びの精神を大切にしていると元春。

Q7 曲ができてレコーディングに進む、その間のプロセスはどうなってるんですか?
詩や曲はデジタル・レコーダの中に留めておいて、他のミュージシャンと緻密なコミュニケーションが必要なものはデモ・テープを作り、その必要のない、直感的にジャム・セッションで良い結果が得られると思ったものは、頭の中で組み立てて、リハーサルでバンドにフレーズなどを指定して、アンサンブルを聴きながら段々まとめ上げてゆく、クラシック音楽でいうと指揮者のような役割をしていると元春。

・水上バスに乗って
元春: '90年代にリリースした『FRUITS』というアルバムに収録した曲「水上バスに乗って」ですよね。レコーディングには10年くらい年の違うプレイグスというバンドとやりました。深沼元昭、後に僕のサブバンド、コヨーテバンドのギタリストとして活躍してくれる人なんですけれども、その彼のバンド、プレイグスをバックに歌った曲ですね。それまで僕は十数年来、exバンドであるハートランドをバックに歌ってきたわけですけれども、そうしてハートランド以外のバンドで演奏し、レコーディングするのはこれが初めての経験となりました。

Q8 ライヴでレコーディングされたものと違ったアレンジで演奏される曲もありますが、それはなぜですか?
元春: よく'80年代、'90年代とレコードにした曲をライヴでは大幅にアレンジを変えて披露することも多かったですね。それはなぜかと言うと演奏を楽しみたかったからです。そして長い長いツアー、同じ曲を同じかたちで何回も演奏すると飽きてしまいますから、そうすると演奏のスリルというものがなくなり、そうするとライヴに活気がなくなってくるんですね。僕自身もバンドも常にその楽曲に新しい新鮮な気持ちで付き合いたかったので、どんどんツアーの中でアレンジを変えてゆくという結果になりました。

・荒野の何処かで
元春: 僕は2004年に自分のレーベルを設立します。DaisyMusicレーベルですね。で、そのDaisyMusicレーベルからの第一弾アルバムが『THE SUN』。それに続く二枚目のアルバムがこの『COYOTE』ですね。それまでのサ・ホーボーキングバンドではなく、新しいバンドを求めて、僕よりもずっとキャリアの若いドラム、ベース、ギター、キーボードを集めてのレコーディングとなりました。何を歌いたいか明確な時でしたから、『COYOTE』というアルバムは自分のキャリアの中でも、すごくうまくいったいいアルバムになりましたね。

・山下久美子からのメッセージ
久美子: 山下久美子です。佐野くん、お元気ですか? まずは30周年おめでとうございます。同じデビューということで、'80年代はいろんな場面でご一緒させていただくことがたくさんあったから、今でも思い出すことがものすごくあって、なかなか短い時間では語り尽くせなかったりする(笑)、そのくらい、ものすごく胸に溢れてしまうという、そんな感じで困ってしまうんですけれど。今回30周年を迎えたということで、今もなお佐野くんがものすごく元気で、キラキラ輝いて活躍してるってことが、すっごくうれしいです。そしてこれからも素敵に思い描いてることを、いろんな形にしてゆくんだろうなと、そんなふうに思うと楽しみでしょうがないんですけれど。あの、ちょぅど20周年のとき、佐野くんとお会いして、「これは僕にとって通過点だ」と語ってたことが、すっごい印象に残ってまして。きっと、だから今もそういう大きな通過点を過ごしてるんだろうなぁっていうふうに勝手に想像しています。そして、ちょっと余談ですが、その頃、双子の娘の一人を、一歳になったばかりの娘を連れて佐野くんのコンサート、渋谷公会堂、我々にとってもひじょうに思い出深い場所にて、佐野くんのコーサートを観に行ったことが、今もすっごい私にとっては大切な宝物のような思い出になってるんですけど。娘がすごーい楽しそうに佐野くんのライヴを最初から最後までニコニコで踊りながら観ていた姿が、なんかとっても微笑ましいといいますか、すっごく一緒に過ごせたというか、同じく空間とか時間を共有できたことが、とっても私誇らしくて。なんていっても彼女にとって初めてのコンサートが佐野元春だよって(笑)、いつか誰かに語るってことが、私はなんか今からとても楽しみでしょうがありません。そういうことも含めていろんな場面でいつも佐野くんに力をもらってるような気がしてます。是非、これからも、益々輝いて、益々真のアーティストとして、いろいろな思いを貫いてほしいなと思います。今度3月6日の大阪城ホールでのコンサート、すごく楽しみにしてます。十年ぶりでしょうか、一緒に歌えるのは。本当に楽しみにしてます。これからも是非、がんばってください。山下久美子でした。

元春: 3月6日、大阪城ホールでの僕の30周年アニバーサリー・ツアー・ファイナル。僕の友人である山下久美子さんも出演してくれるということ、うれしいですね。みなさんも楽しみにしていてください。では、ここで先月リリースした僕のニュー・アルバム『月と専制君主』から、オリジナルは1984年のアルバム『Visitors』からの一曲、「日曜の朝の憂鬱」。
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ALL FLOWERS IN TIME(FM COCOLO)

2011年02月08日 | 佐野元春 Radio Days

■ALL FLOWERS IN TIME
2011年2月5日(土) FM COCOLO 19:00 - 20:00
http://www.cocolo.co.jp/contpgm2/w_main.php?oya_id=278

出演: 佐野元春

Play List
1 ヤングブラッズ / 佐野元春
2 SOMEDAY / 佐野元春
3 バルセロナの夜 / 佐野元春
4 誰かが君のドアを叩いている / 佐野元春
5 ラジオ・デイズ / 佐野元春
6 風の手のひらの上 / 佐野元春
7 月と専制君主 / 佐野元春
8 Night Life / 佐野元春
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
2010年春からFM802の支援を受けているFM COCOLOは"WHOLE EARTH STATION"をキャッチ・フレーズにして四十五歳以上の世代を対象にした大人のためのラジオ局として生まれ変わった。土曜日午後7時からのこの枠は月代わりでミュージシャンがDJを担当する。今月二月は佐野元春をフィーチャー。

全四回放送の第一回目、今週のテーマは「SONGWRITING」。

・ヤングブラッズ
セルフ・カヴァー・アルバム『月と専制君主』から。
「今回はホーボーキングバンドが大好きなラテン・ロックなサウンドにアレンジしました」と元春。

Q1 初めて曲を書いたのはいつ?
十三歳ぐらいの頃で海外のシンガー・ソングライターを手本にして作りはじめたとのこと。学校の図書館にある詩集から好きなものを選んでメロディをつけたとか。

Q2 初めて曲をつけた詩は?
ドイツの詩人ヘルマン・ヘッセの「赤いプナの木」という詩が、少年だった自分の心を捉えたので、その詩にメロディをつけたそうだ。

Q3 既に楽器を使って曲をつけたのですか?
十二歳、十三歳でギターとピアノを習得していたから、ギターやピアノを弾きながらメロディを作ったとか。

・SOMEDAY
元春: 「SOMEDAY」という曲は僕にとって大事な曲ですね。レコーディング・アーティストとしてデビューした1980年。キャリアの初期の頃、僕の存在を知ってもらった、そのきっかけとなった曲です。当時、『Back To The Street』というアルバムを出して、デビュー・シングルとなった「アンジェリーナ」、それに続く「ガラスのジェネレーション」、シングルは切っていたのですが、なかなかセールスに結びつかなかった。一方僕らはバンドと一緒に全国トゥワーに出かけていって、どこの会場も、まぁ、お客さんたちが集まって熱狂してくれてるので、レコード売れなくてもいつかは売れるんじゃないかなという楽天的な気持ちでいました。しかし、一枚出し、二枚出し、三枚シングル出しても売れないということになると、レコード会社もやきもきしてきて、僕もセカンド・アルバム『Heart Beat』を作った頃には三枚目新しいアルバムを作った時点であまり売れなかったら、僕の音楽キャリアもこれでお陀仏かなって思ってたんですね。で、そんな背水の陣で制作に入ったのがアルバム『SOMEDAY』。そのアルバム・タイトル・ナンバーが「SOMEDAY」という曲。まぁ、自分で自信がありました。その当時、メッセージしたいことがうまく言葉になって出てきましたし、何といっても、それを包むサウンドがなかなかいい感じでまとまっていたので、これいけるんじゃないかなと思ってました。で、仲間のバンド、ハートランドを街の小さなリハーサル・スタジオに集めて、編曲など僕が全部して、自分で録音して、自分でミックスして、で、それをエンジニアの吉野金次さんのところに持って行き、こんなサウンドの曲をレコーディングしたいんですけれど手伝ってもらえますかって言ったら、いいですよって言ってくれたので。当時、吉野金次さんといえば唯一僕が日本の中で信頼できるレコーディング・エンジニアでした。古い音楽ファンであればはっぴいえんどなどの音楽を手掛けたことで有名ですよね。その彼と一緒に作り上げたのがこの「SOMEDAY」。もうひとつこの「SOMEDAY」というサウンドにまつわる話といえば丁度大瀧詠一さんから声をかけられていて、『Niagara Triangle Vol.2』という、このアルバムに参加がありました。大瀧詠一さんのレコーディング現場を見学する機会があって、そのときにかなり大掛かりなレコーディングだったんですけれども、そこで奏でられてるサウンドが、とても素晴らしかったんですね。僕も小さい頃よく聴いていたザ・ロネッツのようないわゆるフィル・スペクター・サウンド、ウォール・オブ・サウンドなんて言われてますよね。音の壁なんて言って、なにかオーケストラなポップ・サウンド、ロック・サウンドと言っていいと思うんですけれども、大瀧詠一さんは正にそうしたサウンド作りをしていた。僕もこうしたサウンドを作ってみたいなと思い、その大瀧詠一さんのレコーディング現場を見たことがきっかけでこの「SOMEDAY」のレコーディングということになりましたね。同じようにウォール・オブ・サウンド、フィル・スペクター・サウンドにチャレンジした僕のはじめての曲、これが「SOMEDAY」です。

Q4 ソングライティングでは言葉とメロディはどちらが先に生まれてくるのですか?
大抵詩とメロディが同時に浮かんでくる。言葉の中にはそれにぴったりのメロディがもう既にあり、良いメロディにはもう既にそのメロディにぴったりの言葉が含まれてると思ってると元春。

Q5 ソングライティングで心掛けてることは?
聴き手が新鮮なイメージを喚起してくれる、そういう表現を工夫してやってみようと常に考えてる。曲を書こうとして書くんじゃなくて、常日頃から思い付いたことをメモして、それを後のソングライティングに役立てていると元春。

Q6 詩や曲を書く場所はいつも決まってるんですか?
場所はほとんど決まってなくて、自分の生活の中でその作業はいつも自分の隣にあるものだと思ってると元春。

・バルセロナの夜
ストレートならラヴソングを書いてみたいと思い書いた曲。自分の経験が基になっているが、聴いた人が自分の歌だと思ってもらえるように、親密に思ってもらえるように、少し工夫して書いたと元春。

Q7 影響を受けたソングライターは?
ボブ・ディラン、トム・ウェイツ、ランディ・ニューマンといったシンガー・ソングライター系の作品、特に詩の世界観は欧米のシンガー・ソングライターから学んだことが大きいという。プロになってからは同時代のソングライターがどんな曲を書いたかを気にしていて、ラジオのDJをしながら同時代の音楽を聴いていたとか。

・誰かが君のドアを叩いている
出だしの"街角から街角に神がいる"は'90年代初頭、新興宗教の勧誘がすごくてウンザリしたので、それを皮肉ってそうした出だしにしたという。

Q8 自分の昔の曲を聴いて懐かしく思うことはありますか?
自分から改めて自分の曲を聴くことはないが、街を歩いていてながれてきたりすると、その当時に出会った人たちの顔や、どんな生活をしていたかを思い出すという。自分の書いた曲からいろんな思いになるのは不思議な感じなんだとか。

・風の手のひらの上
元春: '90年代、ホーボーキングバンド結成後、彼らと米国に渡り、ウッドストックでレコーディングした曲ですね「風の手のひらの上」。それまでexバンドであるハートランド、ひじょうにプレイヤビリティの高い友人たちだったんですけれども、活動十四年目にして解散ということになり、その後何年間かブランクがあるんですけれども、その後結成したのがこのホーボーキングバンド。で、バンドのメンバー全員'70年代の音楽に恩恵を受けていましたから、であるんだったらば、その'70年代米国の良質の音楽を奏でていた、その中心地でもあったウッドストックに行ってレコーディングしよう、僕からの提案にみんな頷いてくれまして、んでレコーディングした。プロデューサーにはジョン・サイモン。それからザ・バンドのメンバーですとか、ジョン・セバスチャンといった、僕たちにとっては馴染みの深いミュージシャンたちが参加してくれました。実際ウッドストックという、'70年代の米国の良質の音楽を奏でていたメッカといっていいですね、そこでレコーディングし、業界を長年生き抜いてるそうした名うてのミュージシャンたちと、言葉を交わしたり、時を一緒に過ごしたりするということは、本当に僕たちにとってよい経験になったと思います。

・杉真理さんからのメッセージ
初めて会ったのは三十六七年前のあるコンテスト会場。バックレーン元春セクションの曲のセンスがあまりにいいのでただ者ではないと思い、舞台袖で声をかけたそうだ。当時杉さんはオリジナルを二十、三十と書いてたので鼻高々だった。「佐野くん、一体何曲くらいオリジナル持ってるの?」って訊いたら、高校生だった元春は「六百曲」と答えたそうだ。桁違いの「六百曲」という発言に驚いて、杉さんは曲作りに精を出すようになったとか。この間会ったとき元春は「いつも一杯曲作ってるよね」と杉さんに言ったそうだが、あの「六百曲」発言でエンジンがかかったので責任を取ってほしい(笑)と話した。
いつも共作しようと話をしていて先延ばしになってるので、いつか一緒に曲を作ろうというメッセージを最後に残した。

・月と専制君主
セルフ・カヴァー・アルバム『月と専制君主』から。
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McDonald's SOUND IN MY LIFE

2011年01月30日 | 佐野元春 Radio Days

McDonald's SOUND IN MY LIFE
2011年1月29日(土) PM2:00 - 2:55 TOKTO FM系列
Personality: 小林克也
Guest: 佐野元春

Play List
佐野元春 / ヤングブラッズ
Todd Rundgren / I Saw The Light
Manassas / It Doesn't Matter
Prince / Raspberry Beret
佐野元春 / ジュジュ
佐野元春 / Someday
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋

番組専用ウェブサイトから引用してます。

・FLASH BACK TALK
本日のMcDonald’s SOUND IN MY LIFEはゲストに佐野元春さんをお迎えしてお送りしました!佐野元春さんが選んだフラッシュバックイヤーは1972年!その理由とは・・・「Sweet16-16歳になった年!」

この時代はロックンロールが今では考えられないくらい社会的に力を持っていましたね。当時はラジオばっかり聴いていました、お小遣いは少ないですからレコードもたくさんは買えないですから、まずラジオで情報を得て自分の買いたいレコードのベスト10を書いていましたね。どれも欲しいんだけど、どれを買おうか迷ったりそんな事をやっていました。とにかくラジオが情報源でしたね、その頃に買ったアナログ盤もまだ持っていますよ。今回のアルバム「月と専制君主」はアナログ的なサウンドを作る事を意識しました。ミュージシャンも選びましたし、要所要所に意識をしましたね。

そして、佐野元春さんのセレクトソングはTodd Rundgrenの「I Saw The Light」!
この曲はラジオで聴いて、一発で気に入っちゃいましたね。

・記念日REQUEST「SOMEDAY」
今年の3月末に、父が定年退職します。 でも、私は、まだ父のことを、きちんと「お父さん」と呼んだことがありません。
本当のお父さんは、私が中学生の時に亡くなって、母が再婚した相手が今のお父さん。
でも母とはずいぶん年の差があったし、私自身、思春期で、受け入れることができなくて、
10代の頃は、話しかけられても、無視するか、首の動きで返事をするか。
さすがに社会人になってからは、ある程度、まともな会話はできるようになりましたが、
それでも、タイミングを逃してしまって、今の今まで、父のことを「お父さん」と呼んだことは
ありませんでした。しかし、今、まさに父の定年を前にして、私をここまで育ててくれたのは
まぎれもなく、今の父と母であり、私が、受験や就職で悩んだ時も、動揺する母や悩む私を
「大丈夫。なんとかなるよ」と、包み込んでくれたのは、父でした。
だから、父が定年する時は、頑張って言いたいと思います。
「今までありがとう!お疲れ様、お父さん」って。リクエストは、父が、母と私を無理やり
カラオケに連れていって、よく歌っていた曲です。もしかしたら、父は“いつか”本当の家族に
なるんだって気持ちで、この曲を歌っていたのかもしれません。

番組専用ウェブサイトからの引用終わり。

・おそば屋さん
克也さんと元春は以前おそば屋さんであったそうだ。白金台あたりの有名店で、元春は野球帽をかぶっていたとか。

・16歳
元春: 僕はね、16歳って、とっても男の子にとっては大事な年だと思ってるんですよ。僕も16歳のときには免許取りましたし、バイクに乗って行動範囲がいっぺんに広がった。いろいろなことが、新しく知る年なんです、16というのは。だからチャック・ベリーの曲「Sweet Little Sixteen」って曲ありますでしょ。16はね、男の子にとっては、僕はマジックな年だと思ってます。

克也: 「Sweet Little Sixteen」はだけど、16歳の女の子の(笑)

元春: あっ! 女の子(笑)

二人爆笑。

・クイズ
元春: 僕がこれまでセッションした中でいちばん印象的な(感銘を受けた)ミュージシャンは誰だったでしょうか? 1番、ジョージィー・フェイム。2番、オノヨーコ。3番、ジョン・サイモン。

・I Saw The Light
元春がラジオで聴いて一発で聴いて気に入った曲。
元春: すごくロマンティックだなと思いました。そして16歳、多感ですから、まだ世の中のことあまり知らないんですが、こうしたロマンティックな音楽に惹かれましたね。

・ It Doesn't Matter
元春: 僕らはね、思い出してみると、このマナサスの前にCrosby, Stills, Nash & Young、デイヴィッド・クロスビーとか、スティーヴン・スティルスだとか、ニール・ヤングとかね、彼らが結成したバンドがあって、その音楽をよく聴いていたんですね。で、彼らが解散するということになって、独自の活動をする。スティーヴン・スティルス何やるんだっていったら、このマナサスというバンドを結成した。じゃあ聴いてみようということで聴いて、感銘を受けました。スティーヴン・スティルスはいろんな音楽要素を持ってると思うんですけれども、ラテン的な感じだとか、マイアミ・ソウル的な感じ、その部分が好きでした。当時は米国西海岸の文化が日本に紹介されていて、僕も西海岸の文化とはどういうものなのかなって興味深く見ていた頃です。

曲を聴き終えて。

元春: 2011年の今、このマナサス「It Doesn't Matter」ながれるのはいい感じですね。いい雰囲気です。今の時代に合ってると思います。

・ナレーション
元春がデビューした頃のCMでナレーションをしていたのは克也さんだったそうだ。その頃、人伝いに「佐野というのは普段大人しいのに、ステージに出るとがらっと変わっちゃうんだよ」と聞かされてたとか。

克也: 人の前でがらっと変わっちゃうというのはどういうことなんですかね? どういう化学反応が起きてるんですかね?

元春: ステージは多くのオーディエンスと楽しい気持ちを共有したいですから、僕が盛り上がってないと楽しい気持ちにならないですね。

克也: それじゃあ、説明になってない(笑)。なんか破れかぶれになるのか、それとも、役者っぽいこともやるじゃないですか、そのときの精神構造と似てる?

元春: あぁ、えーっとね、そうだね、日常からあんまり、がぁーといってると、舞台と日常と区別がつかなくなっちゃうでしょ。だから、どっかで調整つけてるかもしれないですね。区別をつけるということについてはね。

克也: あー、そうか、そうか。一応、これは自分の使命だと。表現するということのね。そのときは自分の全身全霊を使うんだという意識?

元春: そうだね。僕の中のある部分を目立たせるという感じですかね。そして僕自身をわかりやすく見てもらうという感じ(笑)。

克也: なるほどね。ホントに佐野さんは真面目。いつも恒例でゲストにプレゼントする曲があるんです。

プリンスの「Raspberry Beret」がかかる。

克也: 佐野さんと共通点があるというのは作風じゃなくてね、僕は佐野さんの音楽を聴いていてジョン・レノンだとか、プリンスだとか、レニー・クラヴィッツとかね、エフェクトのかけ方がよく似てるんですよ。おそらく自分の声、アーティストみんな大好きです。だけど同時にこの声なんとかなんないのかなっていう欲求不満みたいなものが相当あるアーティストじゃないかと思ったんですよ。

元春: あぁ、僕も自分の声、あんまり満足できてないですねぇ。だからよくエフェクトかけます。ショートディレイかけたり、フィードバックかけたり。あとシングル・ボイスじゃなくてダブル・ボイスにしたりだとか。あの、いじりますね、はい。

克也: ねえ。プリンスもそうなんです、最近は違うんですけど。で、佐野さんも最近はまたちょっと違う考え方になったみたいで、新しいアルバムを聴くと、あっ、違うよ、考え方が違ってきたよみたいな...

元春: 今回のアルバムでは自然に自分の声を響かせるというふうにしてますね。

ここで先程のクイズの答えの発表。答えはジョージィー・フェイム。

元春: ジョージィー・フェイムとセッションしたときに僕は三十いくつだったんですけれども、ジョージィー・フェイムは50過ぎてたんですよね。そしてジョージィー・フェイムが僕に示してくれことは、年齢がいっても、声がどんなふうに変わっても、ラヴ・ソングをきちんと歌えるようなれって。「Moto、五十過ぎてもラヴ・ソングをきちんと歌えるシンガーになれ」ってジョージィー・フェイムはそう言った。で、僕、もう今五十歳過ぎましたけれども、ジョージィー・フェイムのその言葉を思い出しますね。

・アルバム『月と専制君主
30周年アニバーサリーということで楽しいものをファンに送りたいという発想で作ったと元春。思いっきり遊んで作ったとか。

克也さんはiTunes Store限定で発表したシングル「月と専制君主 - Boys & Girls Version - Single - Motoharu Sano」でコラボレーションしたCoccoについて、「佐野さんの持ってないような、ちょっとマッドネスがある人でしょ?」と話した。

元春: 僕もマッドネスあります(笑)。

克也: (机をバンバン叩きながら)まいった。そういうのが呼び合ったんだマッドネスが?

元春: 種類の違うマッドネスが(笑)

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NIGHT RAMBLER [MONDAY]

2010年12月29日 | 佐野元春 Radio Days

■NIGHT RAMBLER [MONDAY]
2010年12月27日(月) FM802 25:00-28:00
DJ:野村雅夫
GUEST:佐野元春
http://funky802.com/service/homepage/index/1125

午前2時代に佐野元春がゲスト出演しました。

Playlist
君がいなければ / 佐野元春
折れた翼 / 佐野元春
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
野村「どうもはじめまして。たいへん光栄でございます」

元春「どうもありがとう」

野村「すごい存在感、佐野さんがスタジオにいるというだけで空気が濃密になったような感じがしますけれども」

元春「気のせいです」

野村「いや~、この空気感がね、きっと電波に乗って伝わるんじゃないかと思いますけれども。あのこの番組は真夜中の生放送なんです。そういう観点から改めて佐野さんのナンバーに、ざっーと耳をすましてみると、夜にまつわるといいますか、夜というシーンをモチーフにしたものが、けっこう多いんじゃないかなという気がしたんですよ」

元春「言われる通りですね。夜というのはソングライターにとってとても魅力的なテーマですよね。自分が十代、二十代、僕は遊びに行くっていったら夜遊びに行きましたから。書く詩も時間帯は夜ということになります。夜、それから、好きな時間帯としては夜から朝に明けていく一瞬ですよね」

野村「夜明けという言葉もよく出てきますよね」

元春「夜は人々の悲しみとか、人々のネガティブな感情を、そっと覆い隠すような、そんな時間ではないかなと僕は思うんですよね。ですので、その時間帯に人々の感情がいろいろ変化する。その状態が面白いと思って、ソングライティングするときも夜を時間帯にとることが多かったです」

野村「こうやって真夜中にラジオをやってますと、やっぱりリスナーのみなさんによく言われるのは、深夜のラジオって距離がなんか近しい感じがする。お昼とは少し違う空気感といいますか、心情の、なんていいますか、表に出てくるその感じも変わってくるってことなんですかね?」

元春「そうだと思います。昼間はいろいろな人に対面しなければならないけれども、夜になると一人の時間ができますよね。そうすると自分に向きあう時間も長くなる。なので、特にラジオは一対一のコミュニケーションが可能なメディアですから、夜の番組ですと特にそこが強調されるような気がしますね」

野村「う~ん、なんか佐野さんの言葉でそんなこと言っていただけると、深夜やってる冥利に尽きるなという感じがありますけれども(笑)。あの、30周年ということで佐野さんからのファンとしてはプレゼントなのかなと思うんですけれども、待望のニュー・アルバムが来年1月26日にリリースということになりまして。タイトルは『月と専制君主』なんですよね。これは'84年の『Visitors』から'99年の『Stones and Eggs』までのアルバム作品に収められてる曲をチョイスしてきて、そこに新しい息吹、新しい音を吹き込んでゆく、でスローガンとしては『元春クラシックを現代(いま)に鳴らせ』ということなんですけれども。佐野さんのサウンドって常に新しいなと、その時代その時代思うんですよ。その新しさっていうのは時代が求めるものなんでしょうか? それとも佐野さんが貪欲に前へ前へということなんでしょうか?」

元春「どっちかっていうと直感ですね。例えば自分のフェイバリットのバンドのひとつにローリング・ストーンズがいますけれども。ローリング・ストーンズ、典型的なストレートなロックンロールバンドとみんな思ってるけれど、よく'60年代から現在までのレコードを聴いてみると時代時代のビートの流行を取り入れてるんですよね。例えば'70年代であればディスコ・ビートやってるし、'80年代に入ればヒップホップのグルーヴを取り入れたりとか、すごくリズムに対して敏感なバンドだなってことを感じる。なので僕も直感的にその時代に好まれるグルーヴとか好まれるビート、それを採用してきた気がします」

野村「今振り返ってみるとロックが誕生してきてもう半世紀近く経ってるわけですけれども、時代時代の象徴的な音ってありますよね。今もディスコ・ビートとか仰いましたけれども。まぁ10年単位ぐらいでおおよそ分かれてくると思うんですが、ああいうものって、なぜそういう時代によって音の違いっていうのがこんなに鮮明に出てくるんでしょうかね?」

元春「不思議だよね。やっぱりそれは人々の心模様というところと関係してると思うんですよね。あるいは学者によっては景気と関係してるんじゃないかとかね(笑)。いろんなこと言う人がいますけれども。やはり人の心ですから計測不能なところがあって、どうしてこの年代はこのビートが流行ったんだろうとかね、まぁ研究家にとって面白いテーマかもしれないけれども、僕らミュージシャンにとってはとにかく直感的に...」

野村「直感なんですね、そこは」

元春「うん。ライヴで演奏して、みんながごきげんに歌ったり踊ったりしてくれればOKなわけですから」

野村「そこはやはりライヴは大きいですか、それを感じとる、その直感には」

元春「とても大きいですね」

野村「あの、これ佐野さんのお言葉だったと思うんですけれども、好き勝手にやってきた、それはやっぱりデビュー当初から変わらずといった感じですか?」

元春「そうだね。やはり表現というのはある個性から生まれてくると思うんですよね。例えば会社の決め事であれば、それは会社に勤めてる人たちの合議によって民主的になにか物事が決められていってよい成果が得られるということだと思うんだけれども。アーティストの作業っていうのはどこまでいっても孤独ですから、自分で何もかも決めなければいけない。ですので自分流のやり方を貫くしか方法がないんですよね。他の人がこうしたらどうとか、ああしたらどうとか、まぁアドバイスは受けるけれども最終的にジャッジメントするのは自分しかいない。だからそうした意味でも自分が好き勝手にやっていくしか道はないんです」

野村「そうですよね。おそらくクリエイティブな作業というのはとても楽しいし刺激に満ちているけれども、今の言葉でいうと孤独な部分もある。あぁ、先程お伺いした夜っていう部分と、ちょっと繋がってくるのかなって、パーソナルな部分ですね、そんな気もしますけれども。今の日本の音楽シーン、特に若い人たちが作ってる音っていうのはお聴きになったりされますか?」

元春「あの、耳に入ってきますね。で、自分はこうした創作、制作の世界にいて感じるのは、クリエイティブな世界に年齢は関係ないということですよね。若いとか若くないとか、そういうことは全く関係ない。むしろ、どれだけごきげんな表現をやってるか、ごきげんな表現をやってるやつが偉い、クールでっていう話だと思うんですよ。だから、そういう耳で、このバンドすごくいい感じだねとか、このソングライター素晴らしいねとか、そういう自分なりの耳は持ってます」

野村「そういう意味で先輩後輩だとかいうよりも、まず音で聴いて、今の言葉でいうと、ごきげんかどうか、そこがやっぱり唯一のものさしになると」

元春「そうです。若い世代でも聴くに堪えない音楽はあるし、僕より年上の人でも素晴らしく瑞々しい若い感性を持った音楽を作る人もいる。そういうことです」

野村「そうですよね。じゃあ、その『元春クラシックを現代(いま)に鳴らせ』という、いま佐野さんが直感で選ばれたいまのサウンドで聴いてみたいんですけれども。ニュー・アルバム『月と専制君主』の中から一曲お届けしようと思うんですけれども。曲紹介を佐野さんからお願いできますか?」

元春「そうだね。この番組はミッドナイトだし、スロー・ソングがいいんじゃないかと思ってこの曲を聴いてください。アルバム『月と専制君主』ら[君がいなければ]」

・君がいなければ

野村「お届けしましたのは佐野元春さんの1月26日リリースになります『月と専制君主』に収録されています[君がいなければ]でした。今年はやっぱりアニバーサリー・イヤー、30周年ということで精力的にライヴ活動を行われました。本当にお忙しかったと思うんですけれども、けっこうタフじゃなかったですか、体力的にも?」

元春「30周年アニバーサリー・ツアーということでパート1、パート2、パート3に分けて、今年の夏ぐらいから、ずっと連続して、ライヴ・ツアーをやってますけれども。30年間ずっとライヴ・ツアー、こうしてやってきてますので(笑)、一旦、ロードに出ると、それ用の身体になるんですね。ですので、ずっーとツアーを続けてたほうが逆に楽という、そういう感じです」

野村「すごいですね~。こう、張りつめたものが、やはり一旦途切れてしまうと、よりはずっと張りつめてたままで、そのモードに入ってしまうほうがいいという...」

元春「のほうが楽ですね」

野村「あ~、なるほど~。30周年アニバーサリー・ツアー、そのファイナルがいよいよ大阪と東京で開催されるということになりまして、ここ大阪では、年が明けまして2011年3月6日、日曜日、会場は大阪城ホール」

元春「30年ずっと僕の音楽を支援してきたファンの人たち、あるいは僕の楽曲をどっかで知って好きになってくれた人たち、そういう人たちのためのアニバーサリーであってほしいなという気持ちもあるので、大阪城ホールでのライヴは、まずみんなが、ファンの人たちが愛してくれた、よく知られた曲をヒットパレード的に演奏していくという、そういうオールタイムヒット的なものになるし、またこのツアーのラストとしては、大阪、東京とふたつ大きいイベントをセットしてるんですけれども、その東京のイベントともまた違うセットリストで行きたいと思ってる。ですので、大阪城ホールExclusiveな内容になると思います」

野村「ひじょうに贅沢な一夜になりそうですね。チケットは1月29日発売ということですので、もういまから手帳にメモしていただいて、忘れないようにということですね、1月29日発売です。そしてこの一連の30周年の流れの中で面白い新たな試みがありますよね。それがこちらなんです」

「コヨーテ、海へ」がBGMでながれる。

野村「そうです。佐野元春 × 堤幸彦 WOWOWスペシャルドラマ『コヨーテ、海へ』。こちらは全編に佐野元春さんの楽曲が使用されたロードムービーということで、海外のロケを中心にニューヨーク、そしてブラジルということで、その監督、脚本は『TRICK』シリーズでお馴染みの堤幸彦監督なんです。まずこの二人がタッグを組むという(笑)、ひじょうにこれもそれぞれのファンにとって興奮する試みなんですよね。で、その堤監督がもともと佐野さんの音楽、佐野さんも大いなる影響を受けられたビート・ジェネレーション、ビートニク、かなり造詣が深いということでオリジナルの脚本をしたためられて、で映像化にあたっては実際に佐野さんが音楽を監修されると、そういうかたちで参加されると。こういうことってあまりないですよね?」

元春「初めてですね、自分のキャリアの中では。自分はミュージシャン、まぁソングライターですね。で堤監督は映像の表現者。互いに違う分野で表現を続けているわけですけれども。こうして映像と音楽をコラボレーションしようというときは二人とも一+一が二の結果を求めるんじゃなく、一+一が三にも四にも五にもなる、そういう結果を求めてコラボレーションに向かうわけですね。だから堤監督がこの映画を作るにあたって、自分のこの曲を使っていただいてね、彼が一+一が三にも四にも五にもなったなと思ってくれたらうれしいですね」

野村「いや~なってるんじゃないかなと思いますけれどもね~。僕も一足先に拝見しましたけれども、僕たちの世代も、そして佐野さんの世代も、またこう、ビートニクに触れる、そしてまた理解を深めるいいきっかけになるんだろうなと僕は思いましたね」

元春「僕もそう思いますね。堤監督もそれなりにビートに対して意見を持ってますし、またそれがたぶん今回のこの映画に現れてると思います。特に登場した若い二人がね、'50年代ビートの精神に触れてゆくくだり、いくつかありましたね。いちばん印象に残ってるのがニューヨーク、マンハッタンのダウンタウンの教会、たぶんセントマークスチャーチだと思うんですけれども、そこでたどたどしく日本語で詩のリーディングをし、最初は理解されないんだけれども、最後に外国のオーディエンスたちに理解してもらって拍手をもらうという。あのシーンが感動的だった」

野村「あそこは本当によかったですね。カメラの動きもよかったですね」

元春「はい。カメラの動きもよかった。あの正に、あの映画で描かれたのは1984年の冬のことだったと思うんですけれども。正に僕は1984年の冬、あのセントマークスチャーチで詩のリーディングをしました。ですので登場人物の彼を見て、その頃の自分をちょっと思い出しました」

野村「重ねられた部分もありますよね。ああいうポエトリー・リーディングというのは、ニューヨークでは、当時佐野さんが行かれた当時、かなり活発に...」

元春「はい。ひとつの公認されたアートフォームとしてありました」

野村「日本でももっと活発になるといいのになってよく思うんですよ...」

元春「僕もそう思います。ただヒップホップのリリックを書いてる連中たちはそれに近いことをやってますよね。言葉の音楽化というね、言葉をいかにかっこよく音楽的に響かせるかというのは、日本ではヒップホップのアーティストたちが一所懸命やってる。それから進化してもっとフリーフォームのポエトリー・リーディングももっと発展していいのかなって思います」

野村「もう一度そういう言葉の力といいますか、音とその意味、そのぶつかり合っていく部分というのがね、もっとこう注目されてもいいのかなぁというふうに、言葉がね、軽く扱われる時代でもありますから、そんなふうにも思いますけれどもね。このドラマを見ると示唆してくれる部分というのがたくさんあって、それぞれご覧になる方みなさん違った刺激を受けられると思います。このスペシャルドラマ『コヨーテ、海へ』は来年1月3日月曜日、夜8時にWOWOWで放送されます。是非ご覧ください」

元春「そうですね」

野村「さっ、それではこの『コヨーテ、海へ』の中でもとっても印象的に使われている一曲をお届けして佐野さんとお別れしたいと思います。この曲も歌詞がね、いい感じで映像とシンクロしてくるところがたまりませんでした。是非ドラマご覧いただきたいと思います。今夜のゲストは佐野元春さんでした。ありがとうございました」

元春「どうもありがとう」

・折れた翼

野村「年が明けて1月3日月曜日、夜8時から放送されるWOWOWのスペシャルドラマ『コヨーテ、海へ』。全編に佐野元春さんの楽曲を使用したロードムービーになってます。是非ご覧ください」ね。その中でも使用されてる曲。佐野元春[折れた翼]をお届けしました」

●佐野元春 新作『月と専制君主』Web CM

http://www.moto.co.jp/sidewalktalk/
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Super J-Hits Radio

2010年12月28日 | 佐野元春 Radio Days

■Super J-Hits Radio
2010年12月26日(日) FM802 19:00-21:55
DJ:加藤美樹
GUEST:佐野元春
http://funky802.com/sjr/index.php

21時代に佐野元春がゲスト出演しました。

Playlist
ヤングブラッズ / 佐野元春
君がいなければ / 佐野元春
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
かとみき「先日はWOWOWスペシャルドラマ『コヨーテ、海へ』の試写会で、トークショー(12/8 なんばHatch)でお世話になりまして」

元春「こちらこそありがとうございました」

かとみき「ちょっと予定より長くなってしまいまして...」

元春「でもよかったんじゃないですか。楽しいお話がたくさんできました」

かとみき「とっても楽しかったです。1月3日、WOWOWで放送になるドラマなんですけれども、佐野元春さんの楽曲が全面に使われている堤幸彦監督と佐野さんのコラボレーションというかたちでの作品になってます。これ、拝見すると佐野さんのね、言葉が広がるなと思いますので」

元春「音楽と映画のコラボレーションというのは無限の可能性がありますから。僕もやってみて楽しかったです」

かとみき「楽しいトークショーをご一緒させていただきましたが、今年佐野元春さんは30周年アニバーサリー・イヤーの真っ只中ということで、大変充実の一年だったかなと思うんですけれども」

元春「う~ん。気持ちはいつもと変わりはないんですけれども、やることはたくさんありますね。やっぱり自分自身のアニバーサリーというか、自分の音楽を支えてきてくれたファンのためのアニバーサリー・イヤーであってほしいな、という気持ちからレコードを作ったり、普段より多くライヴをやったり、そうして過ごしてます」

かとみき「いっぱい楽しませていただきましたけれども、そんなお話を今日は伺いたいと思うんですが、まずお忙しい中、2010年、個人的にプライヴェートでハマったものがあります?」

元春「2010年、個人的にハマったものですか? う~ん、ハマったものはね、え~、空調ですかね」

かとみき「空調?」

元春「はい」

かとみき「ほ~、それはスタジオの?」

元春「いや、あの~、自分の部屋の空調なんですけれども、友人に勧められて空調機の中にアロマテラピーのエッセンスを入れて加湿だけじゃなくて香りでもってリラックスしたりだとか。いろんな種類があるんで何を使ったらいいのかわからないので、とりあえず10種類くらい買ってきて、次々試して、それが楽しかったです」

かとみき「何の香りが好きなんですか、今?」

元春「みんな変なネーミングがついてるんだよね。ミッドナイト・ロマンスだとかさ」

かとみき「ふふふ。そんな名前がついてるんですか?」

元春「はい。何だろう、これ? と思いました(笑)」

かとみき「ミッドナイト・ロマンスって素敵ですね」

元春「うん、まあね(笑)」

かとみき「どんな香りで楽しまれてるのか、ちょっと気になるところですけれども。30周年アニバーサリー・イヤー、様々な活動がありました。そして今も続いております。軽くピックアップさせていただきますと、NHKの『ザ・ソングライターズ』シーズン2。これは7月から9月の放送でした。そして[3つの違うバンドと、3つの異なる表現]をテーマにした、パート3に渡って、またファイナルで作られるツアーもあります。それからセルフカヴァー・アルバムのレコーディング。さらには堤幸彦監督とのコラボで『コヨーテ、海へ』というWOWOWスペシャルドラマなどなどあるわけですが。『ザ・ソングライターズ』シーズン2...」

元春「ええ。テレビ番組の話になりますけれども、本当に多くの方からね、評価をいただいて、とても光栄でした」

かとみき「今回のは桜井和寿さんにはじまって、割と若手のアーティストと会うことが多かったのかなと思うんですけれど」

元春「そうです。サカナクションの山口さん、そして(アジアンカンフージェネレーションの)後藤くんが来てくれましたね」

かとみき「RHYMESTERとかくるりの岸田さんもいらっしゃいましたけども、こうして後輩のミュージシャンたちと会って、ソングライティングについて語るというのはご自身もかなり影響とか発見とかあるのかなと思って...」

元春「そうですね。ソングライターということでいえば誰が年上で誰が年下とか関係なくて、ごきげんなリリックを書いてる人が偉いということになりますから(笑)。まずは自分自身もこうして何十年もライティングをしてるんだけれども、他のソングライター、どんなことを考えてどんなふうに曲を作ってるか、詩を書いてるのかね、それを知りたいと思ったのがきっかけなんですよ。国内有数のソングライターたちがゲストとして来てくださってね、彼らの個人的なソングライティングのお話を聞けるというのはとても刺激的。やはりお話を伺ってみるとどの方も優れた独自の感性を持たれている。ライティングのメソッドを持ってるなぁということを思いました」

かとみき「以前、佐野元春さんは作詞作曲は才能も必要なんだけれど、技術と経験も必要だということを仰ってたんですけれども...」

元春「そうですね」

かとみき「30年の中でご自身のソングライティングに変化はありました?」

元春「やっぱ、あったと思います。実際詩を書く、曲を書くという作業はね、自分を知る作業なのかなぁと思うんですよね、無意識に自分が生み出した詩や曲を改めて聴いてみると、あぁあの時代、自分はこんなことを考えていたな、このような人と出会って、こんなお話ができたんだなって、自分自身を窺い知ることができる。その点において何か自分を知る作業かなぁと思ったりしてるんですよね。当然経験を積めば、そして長く人生を生きていれば、それなりに色々なことを見たり、知ったり、聞いたりするわけで、その中でソングライティングも変わってきてるかな、変化してるかなって思います」

かとみき「今回1月26日にセルフ・カヴァー・アルバムが出ます。( http://www.moto.co.jp/sidewalktalk/ )『月と専制君主』。こちらは'84年~'99年までの曲が入ってますけれども、アルバムの中の名曲がピックアップされている、そんなセルフカヴァー・アルバムなんですが。今回このアルバムを選曲して改めて自分の書いた言葉、ソングライティングを見つめ直して発見もあったのかなと思うんですけれども」

元春「ソングライターというのはどこか傲慢なところがあるんですね。昔書いた曲でも現代(いま)の時代に鳴り響くのかどうか、それを知りたい、確かめてみたい、そういうような欲があるんだけれども。さらに未来に向けてね、何か解き放つ、そのようなオーラがあるのかどうか。これをちょっと自分で検証してみたいという気持ちもありましたね」

かとみき「そこから生まれたアルバムと考えていいんですか?」

元春「はい」

かとみき「今の時代に新鮮に言葉が響くアルバムだなぁというのを感じました」

元春「あぁ、うれしいです。とてもうれしいです」

かとみき「そのアルバムの中からですね、まずは[ヤングブラッズ]をいこうかなと思います」

元春「あぁ、いいですね。これは僕もとてもレコーディングうれしかったんです。というのはexバンドであるザ・ハートランドのメンバーと、今のバンドであるホーボーキングバンド、このメンバーが合体したバンドなんですよ。僕の30周年ということでみんな集まってくれて、ごきげんにみんな演奏して是非聴いてほしい」

かとみき「曲がなかなか終わらない感じの楽しい演奏ですよね。では1月26日にリリースになります『月と専制君主』から[ヤングブラッズ]」

・ヤングブラッズ

かとみき「来年1月26日にリリースになる佐野元春さんセルフカヴァー・アルバム『月と専制君主』から、まずは[ヤングブラッズ]。意外にもラテンな感じのアレンジですよね」

元春「ラテン・ロック。マイアミ・ロック的な感じだよね」

かとみき「なんかバンドのメンバーもみんなお好きなんですよね?」

元春「うん。ザ・ハートランドのメンバーもそうだったし、ホーボーキングバンドのメンバーもね、ラテン・ロック好きなのにね、好きじゃないフリするんだよね。なぜか」

かとみき「ふふふ。なんででしょう?」

元春「僕なんかサンタナとかさ、大好きで。あのパッションていうの?」

かとみき「バンドのメンバーは古田たかしさん、井上富雄さん、Dr.kyOnさん、そして長田進さんということで。長田さん今回は全曲入ってる...」

元春「そうそう」

かとみき「ね。ザ・ハートランドのメンバーとホーボーキングバンドのメンバーの合体となってますけれども。まぁ、ごきげんに、今ね、曲の最中にも仰ってましたけれども、みんなの弾いてる顔が浮かぶんだよねって」

元春「それとても大事なことですよね。やっぱりバンドですからレコード聴いてるみなさんもバンドのメンバーの顔を思い浮かべてほしいなぁと思います」

かとみき「ごきげんな仲間たちと作った『月と専制君主』なんですが、ヤングブラッズがラテンになるとは思わなかったのと同じく、ひじょうに今回アレンジが新しく、全て新たにレコーディングされているということで。リ・アレンジというのは楽しい作業でしたか?」

元春「ずっと昔からね、レコードに収録した曲をライヴで全然違うアレンジで演奏したりすることはよくあったので、そういうリ・アレンジということでいえば、特別自分にとっては新鮮なものではないんですけれども、今回はリ・アレンジというよりかは、昔の言葉、昔のメロディ、昔の曲を使って、今の自分の声、今の自分の感性で作り変えるとしたら、新たに作り変えるとしたら、どんなふうになるのかなという、そういう作業でしたね。ですのでセルフカヴァーという言い方よりもリ・クリエイトっていう言葉のほうがぴったりときます」

かとみき「'80年代、'90年代に作った言葉が音とともに新たに響くというのは、すごく感じられました。あの佐野さんの言葉というのは時代に向けてメッセージを伝え、そして一石を投じてるけど、時代を超えるというか、いつも新鮮に響くんですよね」

元春「気のせいです」

かとみき「あ、そうですか。ふふふ。気のせいですね(笑)。ふふふ。その気のせいの素晴らしい言葉が、そしてビートが、音が詰まっている『月と専制君主』なんですけれども。しかし全部で10曲です。これは30年の歴史の中で選ぶのは大変だったかなと思うんですけど」

元春「最初はね、大変になるかなと思ったんですけれども、バンドと一緒にスタジオに入って、これまで僕たちが演奏してきた楽曲をかたちを変えて演奏する。そうするとバンドの連中たちも、みんな楽しんで参加してくれる、そういう作業の中で意外と絞り込むの早かったですね」

かとみき「みんなメンバーが好きなことを言ったり、これやりたいとか仰るんですか?」

元春「いや、何というのかな、とにかく昔の楽曲はどのメンバーもさんざんステージでやってきた楽曲ですから、オリジナルの編曲が身体に染み付いちゃってる。だからそれが出てこないように全く違うアレンジを彼らに出して全く新しい曲をやるように彼らに演奏してもらう。そこが大変でしたね。これ[ヤングブラッズ]なんだけど[ヤングブラッズ]じゃないんだよみたいな(笑)。やってるうちに作業を楽しく感じてもらえたのかな、みんな楽しくやってましたね」

かとみき「ではアルバムの中からもう一曲聴かせていただきたいんですが。もともと好きなんですけどアルバム『The Circle』の中に入ってる[君がいなければ]という曲が改めてこのアルバムに入って美しい曲だなぁと」

元春「あぁ、うれしいですね。ありがとう」

かとみき「とても素敵なラヴ・ソングです。佐野元春さん『月と専制君主』から[君がいなければ]」

・君がいなければ

かとみき「1月26日発売になります佐野元春さんのニュー・アルバム『月と専制君主』から[君がいなければ]をお届けしました。このアコースティック・ギターの音がやさしいですね」
 
元春「ああ、ありがとう。アコースティック・ギターは自分が弾いて、エレクトリック・ギターは長田が弾いてます」

かとみき「右と左でね、聴こえてきますけれどもね、ヘッドフォンでひとつひとつ音を楽しむのもいいですね」

元春「ええ。今回はバンド・メンバーの演奏をきちんと聴かせるというミックスをしてるので、是非ヘッドフォンでじっくり楽しんでもらうのもいいと思います」

かとみき「音がいいですよね」

元春「はい。ありがとう。アナログ的な太い温かい音ですよね。そのことを理解しているマスタリング・エンジニアを使いました」

かとみき「で、このアルバムが素敵だなと思うのは[君がいなければ]のあとに[レインガール]が入ってる。アルバム全体の流れもとっても美しいですよね。そこは相当こだわったかなと思うんですけれども」

元春「やっぱり曲順というのはアルバムの性格を決めますからね。3つも4つもアイディアを出して、聴いてくれる人たちの気持ちに立って聴いてみて、その中で詰めていきます」

かとみき「全10曲。1月26日に発売になります『月と専制君主』。新しく作られた曲たちというアルバムですね」

元春「そうですね」

かとみき「ニュー・アルバムです。さっ、このアルバムを楽しみにされてる方も、ツアーを楽しみにされてる方も多いかなと思いますけれども。30周年を記念して今年から来年にかけてね、[3つの違うバンドと、3つの異なる表現]をテーマにしたライヴを佐野さんは行ってらっしゃいます。まずポエトリー・リーディングでのライヴがパート1で、パート2はつい先日までツアーを廻ってらっしゃいましたコヨーテバンドとのツアーです。『ソウルボーイへの伝言』ですね。今回このツアーも楽しそうでしたね。けっこう旅を楽しんだのかなと思うんですけども」

元春「一週間以上ずっと行きっ放しというそういうツアー組みは'80年代に多かったんですけれどね久し振りでしたね。コヨーテバンドは大体10才くらい下なんですけれども、改めてツアーをしてみると、精神年齢ぴったりとくるなという感じ? そしてキレがいいですね。ですので僕のクラシック、ロックンロールをやったときにそれを感じます。なんてたって彼らが多感な頃聴いていた[ヤングブラッズ]だとかを、彼らは本当レコードが擦り切れるまで聴いてくれたらしくて、実際僕と一緒に演奏することですから、ごきげんな演奏になるのは当たり前かなと思いました」

かとみき「そのバンドとのツアーも終わって今度はまた新たに3つ目のバンドということでお馴染みのメンバーとのライヴになります。それが『All Flowers In Time』。パート3のライヴになるわけですが、ホーボーキングバンドと一緒です。そして今回は長田進さんも一緒ということで。このあとにはファイナルも続いてるということなんですけれども」

元春「アニバーサリー・ツアーの最後を飾る大阪でのライヴ、東京でのライヴということになりますから、自分のアニバーサリーというよりかはファンのためのアニバーサリーという気持ちが強いです。ですので時間はいつもより長いコンサートになるでしょうし、ファンの人たちが今まで愛してくれたそういう曲をヒットパレード的にどんどん演奏していくようなオールタイムヒッツ的な楽しいライヴにしたいと思う」

かとみき「ノンストップで楽しめるような感じになるかなと想像してしまいます。ファイナルのほうは3月6日日曜日大阪城ホールとなってます。こちらはチケット、1月29日土曜日となります。これ『All Flowers In Time』パート3のほうとファイナルでもライヴの内容は変わってくるんですね?」

元春「違います。この大阪と東京、僕のツアーのいちばん最後ファイナルと名前を付けてますけれども、演奏内容も違いますし、特に東京と大阪と内容を変えてみたいと思ってます」

かとみき「あっ、そうなんですか!」

元春「ええ。ですので大阪Exclusiveな、そういう内容にしたいと思ってます」

かとみき「大阪は大阪だけの素晴らしいライヴ。期待しております」

元春「はい」

かとみき「最後にですね、来年の意気込みを是非漢字一文字で」

元春「そうですね。[新(しん)]。新しい[新(しん)]」

かとみき「[しん]。新しい。30周年を終えて31年目に入るところで?」

元春「アーティストとして、ミュージシャンとして、ソングライターとして常に自分を更新していきたいという気持ちがいつもあるんですね。ですので来年の抱負ということで漢字ひとことで言うと[新]ということになります」

かとみき「[新]。英語だと?」

元春「[NEW]。ははは。芸がないよね。ははは」

かとみき「ふふふ。すぐ返ってきました(笑)。新しい佐野さんも楽しみにしております。今年もどうもありがとうございました」

元春「ありがとうございました」

かとみき「よいお年をお迎えください」

元春「よいお年を」

かとみき「来年もよろしくお願い致します」

元春「よろしくお願いします」

かとみき「佐野元春さんでした」
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FRIDAY WEEKEND BASH

2010年12月11日 | 佐野元春 Radio Days

■FRIDAY WEEKEND BASH
http://funky802.com/bash/

2010年12月10日(金) FM802 AM11:00 - PM15:00
DJ: 山添まり
GUEST: 佐野元春

Play List
ジュジュ / 佐野元春
Victoria / The Kinks
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
佐野元春はPM13:20-13:40の「GRAND MARBLE clip your heart」に出演。
山添「この時間は音楽との出合い、感動をテーマに毎週お届けしています。あなたの人生を変えてくれたライヴ、思わず涙がこぼれたコンサート、そんな音楽からもらった感動を是非教えてください」

・デビュー30周年
昨年の802のロック大忘年会と呼ばれている「RADIO CRAZY」に出演した元春。MCで「ロックンロールは世代を超えるって本当かな?」と言った。

山添「今年佐野さんは30周年ですけれど、30年というと本当に長いですよね」

元春「確かに時間で振り返ってみると30年というのは長いですよね。自分は1980年にデビューして、そのあいだ何枚かのスタジオ・アルバムを出してきたんですが、自分のアーティストとしての時間の単位でいうと、アルバム1枚あたり大体2年費やしている感じなんですよね。それで換算するとまだ20年も経ってない感じ? 13年か14年くらいしか経ってない感じですね」

・2011年1月26日発売ニュー・アルバム『月と専制君主

山添「ニュー・アルバムの『月と専制君主』。セルフ・カヴァー・アルバムということ。曲を選ばれるのも大変だったんじゃないですか?」

元春「この作品を作るにあたってバンドと一緒にレコーディング・スタジオに入って、次々と演奏してみたんですけれどね。過去の曲でも今の時代に鳴り響いてるかどうか、演奏すると直感でわかるんですよ。ですので過去の曲の中から今の時代にも鳴り響く曲、また未来に向けて鳴り響くだろう曲、それを選曲の基準として並べました」

山添「でもそれはすごく大変だったんじゃないですか?」

元春「楽しかったです。バンドのメンバーも僕のexバンドであるザ・ハートランドのメンバー、そして現在のザ・ホーボーキングバンド、その合体のミュージシャンたちですね。ですのでどの曲もオリジナルの演奏が身についている(笑)。僕が新しく提出した新しいアレンジを彼ら戸惑うかなと思ったんですが、意外と楽しんで演奏してくれて、なんだよこの曲こんななっちゃうのかよみたいな(笑)。そういう楽しい場でした」

山添「一緒にやってきた仲間たちも同じような驚きと喜びもあって...」

元春「何よりも30年振り返って僕が誇りとして思ってるのは、よきミュージシャンに恵まれたということですね。こうして30年目を迎えて古くからのザ・ハートランドのメンバー、そしてザ・ホーボーキングバンドのメンバーが一堂に集まってくれる。これが何といっても30年間の僕の財産であり誇りであると思ってます」

山添「ここで1曲リスナーのみなさんに聴いてもらおうということで、佐野さんに選んでいただきたいと思うんですが」

元春「そうですね。ちょっと遊びでやってみた曲があるんです。'60年代モータウン・サウンド僕大好きで、ホーランド=ドジャー=ホーランドのプロデュースのレコードをたくさん聴いたんですけれども、この曲をちょっと聴いてみてください。僕の新しいアルバム『月と専制君主』から曲はジュジュ」

・ジュジュ

山添「いやあ~佐野さん。『月と専制君主』からジュジュを聴かしていただきましたが。アレンジもねぇ、すごい(笑)」

元春「そうですね。ホーランド=ドジャー=ホーランド、'60年代モータウンの感じで遊んでみました(笑)。バンドのメンバーもなんか楽しくやってくれました」

・ランチ
リスナーから「昨日のお昼に友達とホテル・ランチしました。そこで何と元春さんがランチをなさってました。元春さんのテーブルだけ全く違うオーラで輝いてました。すごい見かけるだけでラッキーな気分になりました」というメッセージ。

元春「見られましたね(笑)」

山添「ちなみに何をお召し上がりになりました?」

元春「ハンバーグを食べました(笑)」

山添「ホントですか。でも後光が射してたっていう(笑)」

元春「気のせいです(笑)」

・全国クラブハウス・サーキット
4日に三重の松坂ではじめて元春のライヴを観たというリスナーからのメッセージ。

元春「今回ね、30周年アニバーサリー・ツアーということで普段は県庁所在地で、ホールでやることが多いんですけれども、衛星都市に素晴らしいライヴハウスが今たくさんありますから、今回のパート2、全国クラブハウス・サーキットではそうした衛星都市のクラブハウスに行って演奏をしているんです。ですので普段会えないファンの方たちとも会えて、すごく僕自身も楽しいです」

・役者デビュー
山添「802で8日にWOWOWスペシャルドラマ 堤幸彦 × 佐野元春『コヨーテ、海へ』の試写会をやったんですが、この監督の堤幸彦さんとは?」

元春「堤監督は自分の音楽をずっとフォローしてくれて、ほんで今回縁があってね、映像と音のコラボレーションやってみましょうという話になりました」

山添「佐野さんもご自身ちょっと出演されているという、ふふふ」

元春「(笑) ホントに、あの他の役者の方に迷惑をかけないようですね、台詞をキッチリ覚えて臨みました」

山添「それだけではなく、ちらっとうかがったんですがドラマにも出演されるという、SPEC(笑)」

元春「(笑) SPECもね、堤監督が監督なさってるということで、佐野さん出てみないか、まぁ30周年の勢いに乗ってですね、また出てしまいました(笑)」

山添「どうですか? お芝居、ちょっと気持ちいいなぁみたいな(笑)」

元春「あの、役者さんの見る目が変わってきましたね。映画とかテレビを見ても、その役者さんが演じている、その裏側を感じることができるようになったというかね、ちょっと不思議な感じです」

・ライヴ
山添「そして30周年アニバーサリー・ツアーのファイナルが大阪城ホールで行われます」

元春「そうですね。久し振りです、大阪城ホールで演奏するのは。1980年からこの街には何度となく来て、主に大阪のフェスティバルホールで演奏させてもらいましたけれども、いろいろな世代を超えてこの大阪城ホールたくさん集まってきてほしいですね。僕の情熱の限り、30周年の総括とまではいかないかもしれないけれども、バンド仲間連れてね、素晴らしいライヴを展開したいって思ってます」

山添「ライヴといえばこのコーナーは毎週リスナーのみなさんからのライヴの感動をお伝えしてるんですが、佐野さんにとって忘れられないライヴをひとつ挙げるとしたら、どんなものがありますか?」

元春「1993年に観たライヴなんですけれども、僕の好きなバンドのひとつにUKバンド、ザ・キンクス、このレイ・デイヴィスの地元で行われたツアー最終日のギグを観る機会があったんですけれども、これが素晴らしかった。特に地元ということでファンの受け入れ態勢がライヴ前から万全という感じですよね。ツアー最終日ですから、よく帰ってきたねという温かさもあり、ホールでのライヴ・コンサートのよさというのもとても強く感じることができましたね。93年、レイ・デイヴィスの地元におけるキンクスのライヴ。これがいちばん印象に残ってます。地元のファンから温かく迎えられて泣きそうになってるレイ・デイヴィス。観ていて胸がキュンとなりました。曲は僕の気に入りのVictoria」

・Victoria

●SPEC ~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿~
TBSで毎週金曜日午後10時から放送されてるドラマ「SPEC ~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿~」の最終回に元春が出演します。

この写真は12月3日に放送された辛の回から。そうです、僕は毎週観てました。仏壇の遺影ですね。静止画をデジカメで撮影しました。



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THE NAKAJIMA HIROTO SHOW 802 RADIO MASTERS

2010年12月09日 | 佐野元春 Radio Days

■THE NAKAJIMA HIROTO SHOW 802 RADIO MASTERS
http://funky802.com/masters/

2010年12月9日(木) FM802 PM15:00 - 19:00
DJ: 中島ヒロト
GUEST: 佐野元春

Play List
コヨーテ、海へ / 佐野元春
月と専制君主 / 佐野元春
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
午後6時台に出演。
昨夜は仲間とお魚の店に行って梅酒をちょこっと飲んだそうだ。

・セルフ・カヴァー・アルバム『月と専制君主(CD+DVD)』について

中島「セルフカヴァーというかたちを取られました。これは佐野さんご自身のアイディアで?」

元春「30周年ということもあってファンに何か楽しいものをプレゼントしたいと思って、そういう理由があったんですけれども。いざバンドとレコーディング・スタジオに入って自分の昔の曲を歌いはじめてみると、すごく意味深いことをしているような(笑)、気持ちになって夢中になりましたね。ですので結果新作を作るのと同じくらいの情熱で作りました」

中島「テーマは『元春クラシックを今に鳴らせ』ということですけれども。これはどういう方法で進んでいったのかなと思うんですけれども」

元春「バッキング・ミュージシャンを先に言うと僕のexバンドであるザ・ハートランドのメンバー。そして現在のバンドであるザ・ホーボーキングバンドのメンバーの合体バンド(笑)。ですのでデビュー30年を振り返っていちばんうれしいことはね、そうして30周年を迎えたときにかつての友人たちが集まって、また音を奏でられるということですよね。ここがいちばんうれしい」

中島「みんなで楽しんで音を作っていったという感じなんですか?」

元春「どのメンバーもオリジナル・アレンジが身にしみているミュージシャンたちなので、今回僕が提案した新しいアレンジを聴いてね、なんだこの曲こんななっちゃうのかみたいなね(笑)。そういう楽しいレコーディングでした」

中島「過去の自分の曲を歌うということで、今佐野さんが同じ言葉を発せられるときって感情の部分とか、何年経っての気持ちの変化だとか、そういうのはどうなのかなと思うんですけど」

元春「むしろね、昔のまま鳴り響いてくれみたいな、そういう気持ちがあった。だから過去に作った自分の歌が、やっぱり今でもちゃんと今の時代に鳴り響いてほしいし、未来に向けて鳴り響いてほしいという、こういうわがままと言っていいかもしれない、ソングライターのそういう欲みたいなものがあるんですよね。そこに歌の中に何か普遍性のようなものが宿っていてほしいという想いですよね。だから今回のこのセルフ・カヴァー・アルバムは自分でその辺りを検証するような、そういう内容になってます」

中島「過去の佐野元春を知らない若い世代にも、今の佐野元春を届けたいと強く感じるんですけれども、そういうところも意識された?」

元春「もちろんです。僕の音楽を知らない世代もいると思いますけれども、今回のこのアルバムを聴いてね、是非感想が欲しいですよね」

中島「今回はアナログ・サウンドにこだわってレコーディングを行ったということで、実際にアナログもまたリリースされると?」

元春「アナログ盤(『月と専制君主(CD+アナログ盤)』)出します」

30周年アニバーサリー・ツアー・ファイナル'All Flowers In Time'について

中島「30周年アニバーサリー・ツアー Part.3のファイナルはここ大阪と東京で大規模なスペシャル・イベントをしていただけるそうなんですが。どんな感じでいきましょう?」

元春「自分自身のアニバーサリーというか僕の音楽を長きに渡って聴いてくれた、まぁ支援してくれたリスナーのみなさん、ファンのみなさんにとってのアニバーサリーであってほしいなという願いもあるんですよね。ですのでこの大阪城ホールのライヴではもうみんなが親しんでくれた、よく知られた曲を立て続けに演奏する、そういうオールタイムヒッツ的なセットリストにしたいと思ってます。それとこのファイナル。大阪、東京でやるんだけれども東京と大阪の内容もまた変えてやります。ですので大阪Exclusiveな、大阪だけでの公演内容となります」

中島「なんかあの佐野さんと交流のあるゲストの方も招かれるなんて話をうかがってるんですが?」

元春「まだ秘密なんだけれどね」

中島「今回のアニバーサリー・ツアーは6歳以上18歳以下に限りキャッシュバック形式のニューエイジ割引という新たな試みが行われてますね」

元春「僕はずっとロックンロール音楽に接してきた。ロックンロール音楽の瑞々しさといえば十代の多感な心を歌うことが多いですよね。今では自分は十代ではなくなったけれども、そうした瑞々しさを失いたくないという気持ちでやってる。だから当時僕が十代に向けて書いたロックンロールは、やっぱり今の十代にも聴いてほしい。そう思うと中学生、高校生、18歳までのオーディエンスは来てくれたらばキャッシュバックするという、そういう新しいシステムをとってます」

中島「さらに30周年アニバーサリーの特別企画で、映画監督の堤幸彦さんが、佐野さんの楽曲にインスパイアされて製作されたスペシャルドラマ『コヨーテ、海へ』が来年1月3日(月)夜8時からWOWOWでオンエアされます。音楽監修を佐野さんご本人が担当されたという事で、全編に渡り、佐野さんの楽曲が使用されています」

元春「あのね、僕もチョイ役で出てる」

中島「最後にひとことメッセージをいただけますか」

元春「僕は1980年にレコーディング・アーティストとしてデビューして新しいアルバムを作る毎に関西、大阪でライヴをやってきました。いろいろな時代の僕にアクセスしてくれたリスナーのみなさん多いと思うんですけれども、いろいろな思い出があります。この次の大阪城ホールにみなさん集まってもらってね、是非いろいろな世代の人たちと再会したいな、そんな気持ちで一杯です。ご機嫌なライヴにしたいと思ってますのでみんな集まってください」
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Panasonic Melodious Library

2010年08月30日 | 佐野元春 Radio Days

■Panasonic Melodious Library
http://www.tfm.co.jp/ml/index.html

2010年8月29日(日) JFN系列38局ネット 10:00-10:30
パーソナリティ: 小川洋子
アシスタント: 藤丸由華
ゲスト: 佐野元春

Playlist
希望/佐野元春
君の魂 大事な魂/佐野元春
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・Melodious Library
パーソナリティの小川洋子が未来に残したい文学遺産を毎週一冊ずつ紹介する番組。今週は「読書の楽しみ」について小川洋子と佐野元春が対談。

・30周年アニバーサリー・ツアー
元春のデビュー30周年を記念したライヴ・ツアーが2010年夏から2011年春まで行われる。「3つの違うバンドと、3つの異なる表現」がそのアニバーサリー・ツアーの主題で、これまで佐野元春のライヴを支えてきた3つのバンド、井上鑑ファウンデーションズ、コヨーテバンド、ホーボーキングバンドがそれぞれ夏のツアー、秋冬のツアー、初春のツアーと順番に登場する。

・佐野元春の本棚
スタジオには元春の本棚をイメージして本がたくさん並べられたとか。アレン・ギンズバーグの詩集、ジャック・ケルアックの『オン・ザ・ロード』、ジョージ・マーティンの『耳こそすべて』、そしてボブ・ディランのレコード。その中には元春の著作『ビートニクス - コヨーテ、荒地を往く』もある。

・読書とはどういうものなのか?
小川洋子からの質問で「読書とはどういうものなんでしょうか?」。
読書とはいつも自分を目覚めさせてくれるものと元春。

・ビート文学に惹かれた理由
日本語でソングライティングを行うためにボブ・ディランやトム・ウェイツ、ランディ・ニューマンのレコードが参考になったと元春。14、15歳当時特にディランのレコードをよく聴いたそうだが、ディランの創作の背景にビート作家からの影響があると本で読んで、そうして出合ったのがビート作家の作品群だったとか。

・現代詩について
言葉というのは身体表現を伴った上で相手に伝達されるもの。詩にしても声に出して表現することで何かしら伝達としての力が出てくると元春。そうして考えると現代詩は活字としての詩だから、表現がどんどん難しくなっていって、本来言葉の持ってる身体性が剥ぎ取られてしまったため、本来の力が発揮できなくなった。活字としての詩は文学的なディレッタントとして終わっているという感想を持っていたと元春。シンガー・ソングライターは音楽つきの言葉で悪戦苦闘している。彼らこそが現代の詩人なのではないかとそういうふうに思ったそうだ。

・ボブ・ディラン
ボブ・ディランのレコードを聴くと言葉の持ってる力とその可能性が限りなくある。音楽と言葉が一緒になると、1+1が3にも4にも5にもなって、大きな力になることを子供心に発見したそうだ。

・歌のテーマ
元春がはじめて曲を書いたのは13歳の頃だったという。何を歌ったらいいのかわからなかったので、海外の詩集を買ってきて、その翻訳詩に曲をつけて作詞作曲としていたそうだ。ヘルマン・ヘッセの「赤いブナの木」という詩にフォーク・ロック調の曲をつけたのが最初に作った曲だったとか。

・図書館
小学生、中学生の頃は図書館が好きで、よく図書館で時間を過ごしたそうだ。小学校三年生、四年生の頃に「偉人伝」のシリーズを読破したという。

・希望
2004年のアルバム『THE SUN』から。
この曲の主人公は十分に成熟した男性。家族を持ち、子どもを持ち、これから「希望」というのはどう考えていこうか、自分の若い頃に直感で感じた「自由」とはこれから自分の中でどうなってゆくのか、そうしたところに思いを馳せた曲だと元春。

・『アンジェリーナ~佐野元春と10の短編~』
元春の曲からイメージして小川洋子が書いた短編集。
この短編集について、とても光栄だったと元春。映画や小説から触発されて曲を書くことはあるが、その逆のことをしたんだなと感慨深かったそうだ。
小川洋子は全然苦労しなかったそうだ。曲の中にすでに物語があるので、よく聴いて、よく見てそれを救い上げるだけで小説になったのだという。
良い曲とは他人に発見してもらわないと良い曲じゃない、と元春。普遍性を持たせようとするが技術的にそれを行ってもうまくいった試しがないそうだ。正直に曲を書いて、後は聴いてくれる人の評価を待つ。聴き手によって良さが発見されたときに、曲ははじめて良い曲になるのだという。小川洋子によって自分の曲の良さが発見されたので、うれしかったし、大きな自信にもなったと元春。

・君の魂 大事な魂
2004年のアルバム『THE SUN』から。
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Panasonic Melodious Library

2010年08月24日 | 佐野元春 Radio Days

■Panasonic Melodious Library
http://www.tfm.co.jp/ml/index.html

2010年8月22日(日) JFN系列38局ネット 10:00-10:30
パーソナリティ: 小川洋子
アシスタント: 藤丸由華
ゲスト: 佐野元春

Playlist
君が気高い孤独なら/佐野元春
荒地の何処かで/佐野元春
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・Melodious Library
パーソナリティの小川洋子が次の世代に残したいと考える文学作品を毎週一冊ずつ紹介する番組。今週は1951年に発表されたJ.D.サリンジャーの小説『ライ麦畑でつかまえて』を取り上げて、この作品の魅力を小川洋子と佐野元春の二人が語り合うスペシャル・プログラム。

・ライ麦畑でつかまえて
佐野元春が『ライ麦畑でつかまえて』をはじめて読んだのは15歳の頃だとか。佐野元春は主人公のホールデン・コールフィールドが置かれてる設定に注目したと話す。ニューヨークのマンハッタン、都市というケイオスにはいろいろな欲望とか子どもには理解できないような複雑な人間模様がある。そうしたものが渦巻いてるケイオスをホールデンは無邪気な心で渡りきっていこうとする。大変なエネルギーと知恵と経験が必要だが15歳の少年にそれを望んでも無理。だから自分の置かれてる状況と自分との間にコンフリクトが当然起こる。そこを描ききった小説だと分析している。そうすると『ライ麦畑でつかまえて』はトム・ソーヤやハックルベリー・フィンと同じように少年のサバイバルのストーリーで、ただその舞台が都会だということに佐野元春はホールデンが自分に似た誰かのように感じたという。多感な頃は聖なるものと邪悪なものを一瞬のうちに見抜く特別な力が備わっていて、ホールデンは自分のことよりも他者に思いを寄せる。それは彼に取って当たり前の感覚なのだけれど、それを大人たちの都合によって汚されてしまうのが、感覚的にたまらなく嫌だというコンフリクトが、この小説の全体を貫いているひとつの魅力なんじゃないかと思ってるそうだ。

・君が気高い孤独なら
2007年のアルバム『COYOTE』から。
この曲のテーマは「孤独ってそんなに悪いもんじゃないよ」ということだそうだ。人は孤立してはいけないけれど、孤独というのは楽しめると思うとか。ホールデンの抱えていた孤独と共通するんじゃないか、と元春。

・It depressed me
ホールデンの抱えていた心の闇というのに興味があると元春。ホールデンはいつもこんなふうにつぶやいている。"It depressed me"(やんなっちゃうぜ)。1950年代当時の流行語だったとか。そうしたつぶやきもまるで自分に似た誰かというふうに感じ共鳴していたという。ちなみにホールデンの前は鉄腕アトムに共鳴していたとか。小学校六年生の頃、手塚治虫に会いに行ったことがあり、仕事場近くのアニメーションの工場を見学させてもらったという思い出があるそうだ。

・献身ということ
この小説の中で語られているいちばん大切なことは「献身ということ」ではないかと元春。街で暮らしていて誠実さということや他者への献身といった本当はあって然るべきのことが、経験という都合によって覆い隠されてしまったり、二の次にされてしまったりすることで、僕らの人間性が後退してしまうことへの恐れといったものを、十代のホールデンはわかっていた。ホールデンの行動はそうした世の有りように対する抵抗だった。抵抗しても無駄なのに抵抗せずにいられない。ホールデンは自分が傷ついても抵抗した。

・禅
サリンジャーの小説『フラニーとゾーイ』。東洋の思想に興味があったサリンジャーによってフラニーとゾーイ兄弟ふたりそれぞれが大乗仏教と小乗仏教に興味を持っているという設定になっていた。『フラニーとゾーイ』を読んで元春は禅を知ることなったそうだ。

・荒地の何処かで
2007年のアルバム『COYOTE』から。

■禅マインド ビギナーズ・マインド
世界中で読まれている禅の入門書『禅マインド ビギナーズ・マインド』がこの度発売されました。佐野元春は帯に推薦文を書いています。

僕は待っていた。待望の翻訳だ。
ZENがビートを作った。
アレン・ギンズバーグを代表とする
ビートニクたちのバイブル。
本書は、禅というシンプルな生き方に
興味を持つ人にとって、
やさしく平易な手引書となるだろう。
佐野元春
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BINTANG GARDEN

2010年08月23日 | 佐野元春 Radio Days

■BINTANG GARDEN
「MALPASO~長田進の30年(くらい)~」
http://funky802.com/service/homepage/index/1623

2010年8月21日(土) FM802 23:00-24:00
DJ: 田中和将(GRAPEVINE)
GUEST: 長田進

Playlist
ROSEBUD/長田進 WITH GRAPEVINE
欲望/佐野元春
DARLIN' FROM HELL/GRAPEVINE
LADY MADONNA~憂鬱なるスパイダー~/LOVE PSYCHEDELICO
俺の車(スペシャルセッション)/長田進×田中和将
FREE WORLD(スペシャルセッション)/長田進×田中和将
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・MALPASO~長田進の30年(くらい)~
プロとして活動をはじめて30年を迎える長田進の奇跡をGRAPEVINEの田中和将が語るプログラム。GRAPEVINEのプロデューサーでもある長田進は今年、「長田進 WITH GRAPEVINE」名義でアルバム『MALPASO』を発表している。

・長田進
セッション・ミュージシャンとしてキャリアをはじめたのでデビューがいつなのか正確に覚えてないそうだ。1958年4月4日生まれの52歳。ギタリスト、プロデューサー、コンポーザー。22歳でプロとしてライヴ活動を開始。1989年にバンド、Dr. Strange Loveを結成。並行して奥田民生、Cocco、PUFFY、井上陽水、浜田省吾などレコーディング、ライヴに参加してきた。

・佐野元春のコメント
「こんばんは佐野元春です。長田くん三十周年おめでとうございます。僕が初めて長田くんと知り合ったのは1986年のことだったと思います。僕のバンドでギタリストが必要だということでオーディションをしました。その日オーディションには5人くらいギタリストが参加してくれました。で長田くんはその5人のうちいちばん最後の参加だったんですね。そのギタリストたちを現場でケアしていたのは僕のローディたちなんですけれど、ローディがツツツと僕のところへやって来まして『佐野さん、あの最後の長田っていうギタリストだけは絶対にバンドに加入させないでください』とこういうふうに言うんですね(笑)。なんでかって訊いたら『態度悪すぎます』そういうんですね(笑)。態度とギタープレイとそれは違いますからギタープレイがよければいいんじゃないかと僕は思っていて。実際オーディションの時間になって彼が部屋に入って来て、それまでのギタリストたちみんな椅子に座って課題曲を弾いたんですよ。ただ長田くんだけは立ち上がって股を広げてね、オレがロックンロール・ギタリストだぞみたいな、そういう態度で弾きはじめたんですよ。内心僕はね、いけるなと。僕の一声でですね、バンドに加入してもらった。彼は多様な音楽性を持ったギタリストだと思います。僕自身も作る楽曲がロックンロールもあるし、R&Bもあるし、ヒップポップもあるし、いろんなタイプの楽曲があるんですけれども、それをこなしてくれるギタリストということで、かなり音楽的な引き出しが多い人じゃないとやってられないんですね。その点、長田くんのギターのスタイルというのは、ロックンロール・ギターがべースにあるんですけれども、ジャズもR&Bもファンクもそつなくこなしてくれるというか、それぞれの表現にそれぞれにすごくいい表現をしてくれるので、そこがハートランド時代、彼と一緒にやって楽しかったところですね。僕も長田くんも数字でいうとね、三十年やってきたということなんだけれども大好きなロックンロール音楽を淡々と自分のやり方でやってきたと思いますね。僕がソングライターとして、あるいはシンガーとして、彼はギタリストとしてやって来た。今でも彼はいい友達ですし、来年一月から始まる僕の三十周年アニバーサリー・トゥワー。ここでは彼がギタリストとして僕のバンドに復活するという素晴らしいニュースもある。だからなにか過去を振り返って思い出に浸るという気持ちは全然ないですけれども、今の僕にとっては来年アニバーサリー・トゥワー、ここで奏でるサウンドはどんなふうになるんだろうと、それを楽しみにワクワクしている気持ちです。長田くんと最初に会ったオーディションの日。あの日から比べるとですね、立派に成長したなと(笑)。僕はそう思います。来年僕の三十周年アニバーサリー・トゥワー、ごきげんなプレイを期待しています。また一緒に遊ぼう。佐野元春でした」

「佐野元春というのは僕をひとつ上のステージに引き上げてくれた、自分の音楽人生の中ですごく大事な人です」と長田進。
オーディション当日は地方でイベントのライヴの仕事があったそうだが、オーディションには途中で帰らなければ間に合わなかったとか。そこで長田進は「途中で帰ります」と言ってオーディションに行った思い出があるそうだ。

・欲望
「欲望」は佐野元春に呼ばれてレコーディング・スタジオでギターをダビングした曲だという。佐野元春から「イントロにギターを入れてほしいんだけれど、ギターが鳴り出した瞬間に上から神が降ってくる感じにしてほしい」と言われたとか。
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ディア・フレンズ

2010年04月27日 | 佐野元春 Radio Days

■ディア・フレンズ
JFN系列全国ネット 2010年4月26日(月) 11:00-11:30
DJ:赤坂泰彦
GUEST:佐野元春

Playlist
ラジオ・デイズ / 佐野元春
Young Forever / 佐野元春
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・ラジオ・デイズ
元春がかつてNHK-FMでDJを務めていた「サウンドストリート」の当時の模様を振り返りながら作った曲。ちなみに4月26日はFM TOKYOが開局した日で、今年で40周年になるという。

・30周年を迎えて感じたことは?
「長いようで短いようで、短いようで長いようで、長いようで短い(笑)」と元春。

・ニチイ Everyday Thanks
元春が感謝しているのは「ラジオDJ」。
http://www.tfm.co.jp/thanks/
http://www.tfm.co.jp/thanks/index.php?itemid=28509

・Young Forever
FM TOKYOで赤坂さんがレギュラーでやっていた番組の最終回に、元春が花束を持って現れたそうだ。当時、ウッドストックでホーボーキングバンドとレコーディングした新曲のサンプル盤CDを持って。それが「Young Forever」だったとか。"同じ夜明けを見つけて/同じ言葉に傷ついた/変わらない君だけが/そこにいてくれた"という歌詞がDJとリスナーを繋いでる言葉に聴こえたと赤坂さん。



■ディア・フレンズ
JFN系列全国ネット 2010年4月27日(火) 11:00-11:30
DJ:赤坂泰彦
GUEST:佐野元春

Playlist
Innocent / 佐野元春
Sitting In The Park / Georgie Fame
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・3月21日
今年の3月21日で元春はデビュー30周年を迎えた。その日はレコーディング・スタジオにいたそうだ。スタッフがショート・ケーキを用意してお祝いしてくれたとか。ちなみにシングル「アンジェリーナ」がリリースされた1980年の3月21日はリハーサル・スタジオにいたという。

・Innocent
「リスナーに感謝ということでありがとうという気持ちを込めて書いた曲」と元春。

・これからの音楽界について
「今まで通りいい曲を書いて、いいライヴをする、これに尽きますね。それの発表の形態とか、どうやって売ったらいいのかというのは僕の友人たちが考えること。いつの時代でも自分が満足できる、自分がエキサイトできる曲を書き、ライヴをやる。これに尽きます」と元春。

・ニチイ Everyday Thanks
今日、元春が感謝しているのは「ロックンロール」。
http://www.tfm.co.jp/thanks/
http://www.tfm.co.jp/thanks/index.php?itemid=28538

・自分の曲に対してニュートラルな気持ちでいるためにしていることは?
スタジオにいるときはわざとあくびをするという。そうすることによってリラックスするし、リフレッシュに繋がるのだという。

・Sitting In The Park
元春は十代の頃、好きな女の子が来るのを公園のベンチに座って待っていたという。女の子になかなか声がかけられず、でも公園で待ってると彼女が通りかかることを知っている。日なたぼっこしながらベンチに座って待ってる。そんな曲が実際にあった。いろいろな人が歌ってるそうだが今回はジョージィ・フェイムのヴァージョン。

・音楽の神様がいたとして、ひとつあなたに賞をあげようとするならタイトルは何ですか?
「一言声をかけてあげるならでもいいですよ」と赤坂さん。
「もうちょっとましなことができたんじゃねぇか」と元春。
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BEAT EXPO

2009年12月31日 | 佐野元春 Radio Days

■BEAT EXPO
http://funky802.com/expo/index.php

2009年12月30日(水) FM802 19:00 - 21:00
DJ: 早川和余
GUEST:佐野元春

Playlist
ラジオ・デイズ / 佐野元春
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
FM802のロック・フェスティバル「RADIO CRAZY」が12月29日、30日に行われた。
会場となったインテックス大阪に設置された特設スタジオに出番前の佐野元春が生出演。

早川「どうですか? 会場の空気をちょっとだけ味わいながら通ってブースまでお越しになられた感じは?」
元春「そうですね。あんまり年末という気がしないよね」
早川「ははは。そうなんですよね。今日30日ですよね。佐野さんは年末にライヴを行うことも多いと思うんですが、そうすると年を締めくくる感じの過ごし方というのは?」
元春「うん。でもバンドのメンバーと一緒だからね。すごく楽しい」
早川「みんなでカウントダウンしたりとか。そんなことしたりするんですか(笑)」
元春「う~ん。そういうことはしないですね。みんなでライヴが終わった後、集ってね。楽しい話をしたり、そうするといつの間にか年が明けたりして。そういうのが楽しい」
早川「2009年があと一日と4時間ちょっとぐらいで終わっちゃうわけですが、佐野さんにとって今年ってどんな年でした?」
元春「今年はね、『COYOTE』ってアルバムを出して、そのプロモーショナル・ツアーがずっとあって、今日もそのツアーで廻ってきたバンドをね、一緒にやってきたバンドを連れてきたわけだけれども。また彼らと一緒に演奏できる...まぁ、6ヶ月間くらい彼らと会ってなかったんだけれども、東京と大阪で今回演奏できるのをすごく楽しみにしていて、東京で演奏してきたばかりなんだけれども、いい感じだった」
早川「いい感じでしたか。その空気をそのまま大阪に持ってきた感じですか?」
元春「そうだね」
早川「今日はインテックス大阪というとても広い会場で、お客さんも若い方がすごく多いと思うんでけれども...」
元春「いいね」
早川「はじめて例えば見る方もいらっしゃると思うんですけれど、どういう感じでライヴを迎えたらいいんですかね?」
元春「あぁ。僕らのバンドの音楽でね、みんな歌ったり踊ったり楽しんでくれるとうれしい」
早川「佐野さん、ダンスお得意ですよね?」
元春「いや、僕は、ダンスしないよ?」
早川「ダンスしませんか?(笑)」
元春「僕は演奏して歌います」
早川「ステップが... 私、昔ライヴで、ホントにステップが素敵で...ええ」
元春「あぁ」
早川「今日もあと一時間くらいでライヴがスタートするわけですけれど、今回はラジオから生まれた年末のロック・フェスということで『RADIO CRAZY』なんですが。やっぱり佐野さんというとレディオというイメージがすごくあるんです。今回このイベントに関してはどう思われますか?」
元春「僕はねラジオが好き。テレビよりもラジオのほうがいいよね。小さい頃からラジオからいろんな曲を聴いて育ってきたから、今回のイベントのタイトル『RADIO CRAZY』って付いてて、あっ、いいなと思いました」
早川「なんかラジオというのも、最近音楽を聴くツールでもいろいろ変化があったりして、だいぶ変わってきてるかなぁと思うんですが、佐野さんが思うラジオ、2010年に向けてどんなラジオを望まれますか? 突然こんな質問で申し訳ないんですが」
元春「ラジオは反体制のメディアだからね」
早川「反体制」
元春「うん、うん、うん。その利点を生かしてゆくのがいいんじゃないかな」
早川「おぉっ~。確かに見えない分いろいろと頭の中でどんどん世界が広がりますから」
元春「はい。だからラジオとロックンロール、相性いいと思うよ」
早川「おおっ。このあともちろん佐野さんのライヴの模様もラジオを通して、のちほどお届けしたいなと思ってますので、楽しみにしています。ちなみに来年は佐野さん30周年を迎えられるんでしたっけ?」
元春「そうだね。レコーディング・アーティストとしてはじまって30周年目ですね」
早川「いそがしくなりそうですか、来年は?」
元春「うん。新しい曲とか、それからアニバーサリーの全国ツアーとか、いろいろと予定しています」
早川「お忙しいと思うんでお身体には気をつけて、来年もお過ごしください。もちろんこのあとすぐライヴがはじまるということですが、いま会場でこの放送を聴いてらっしゃる方、そしてラジオで聴いてらっしゃる方、みなさんにメッセージをいただけませんか?」
元春「もうすぐ佐野元春 & THE COYOTE BAND、ステージに向かいます。楽しみに待っていてください」
早川「というわけでお別れに1曲おかけしたいと思います。もしかしたらこの曲も聴けるかもしれません。佐野さんのほうから曲紹介お願いできますか?」
元春「では僕の新しいアルバムですね、『COYOTE』というアルバムからこの曲を聴いてください。ラジオ・デイズ」
早川「じゃあ最後に決め台詞をお願いできますか? 行きますよ」
元春「なんだっけ?(笑)」
早川「(小さい声で)RADIO CRAZY。うふふ。あのカメラに向かって、じゃあ。ふふふ」
元春「(小さい声で)いくよ。一緒にやるんじゃないの?」
早川「うふふ。じゃあ、みなさん、このあとも楽しんでください。せーのー」
元春・早川「RADIO CRAZY」
早川「うふふ」



残念ながら僕は「RADIO CRAZY」に参加していませんがセットリストは以下のようです。

■RADIO CRAZY
http://radiocrazy.fm/top.html

2009年12月30日(水) インテックス大阪
R-STAGE 4号館 午後8時スタート

佐野元春 & THE COYOTE BAND
佐野元春(Vocal, Guitar, Harmonica)
深沼元昭(Guitars)
小松シゲル(Drums)
高桑圭(Bass)
リクオ(Keyboards)

Set List
1 星の下 路の上
2 君が気高い孤独なら
3 ヒナギク月に照らされて
4 裸の瞳
5 夜空の果てまで
6 世界は誰の為に
7 アンジェリーナ~メドレー
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