Sunday Song Book #1376

2019年02月24日 | Sunday Song Book

2019年02月24日プレイリスト
「ロイ・オービソン特集 Part 2」
1. SWEETEST MUSIC / 竹内まりや "ミス・M" リマスター盤 2月27日発売 '80
2. MEAN WOMAN BLUES / ROY ORBISON '63
3. BLUE BAYOU / ROY ORBISON '63
4. IT'S OVER / ROY ORBISON '64
5. OH, PRETTY WOMAN / ROY ORBISON '64
6. BORNE ON THE WIND / ROY ORBISON '64
7. SHE / ROY ORBISON '67
8. LANA / THE VELVETS '61
9. THAT LOVIN' YOU FEELIN' AGAIN / ROY ORBISON & EMMYLOU HARRIS '80
10. NOT ALONE ANY MORE / TRAVELING WILBURYS "TRAVELING WILBURYS" '88
11. YOU GOT IT / ROY ORBISON '89
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■内容の一部を抜粋
・近況
番組は前倒しで収録しているという。スタジオに入って仕事をしている感じだとか。

・ロイ・オービソン特集 Part 2
先週に引き続いて「ロイ・オービソン特集 Part 2」。達郎さんもこうしてまとめて聴くのは久しぶりなので懐かしい記憶が蘇ってくるとのこと。1963年以降のロイ・オービソンの活動と悲劇的な経験、ドラマチックな人生を織り交ぜて。

・SWEETEST MUSIC
まりやさんのRCAのカタログが昨年から毎月一枚というスケジュールでデジタル・リマスター盤が発売されている。今週2月27日は1980年のフォース・アルバム『MISS M』がリマスター、ボーナス・トラック付きで出る。アナログA面がL.A.録音で、当時のエアプレイ、デヴィッド・フォスター、ジェイ・グレイドン、デヴィッド・ハンゲイト、ジェフ・ポルカロのメンバーとレコーディングしている。洋楽のカヴァーではなくて書き下ろし、もしくは彼らが持っていたストックから提供してもらっている。「SWEETEST MUSIC」は作詞がデヴィッド・ラズリー、作曲がピーター・アレン(ピーター・アレンのストックから提供)。他にはジェイ・グレイドンとデヴィッド・フォスターの書き下ろしの「SECRET LOVE」やロジャー・ニコルスの作品などが入ってる。今日はアナログA面1曲めの「SWEETEST MUSIC」。

・MEAN WOMAN BLUES
エルヴィス・プレスリーのカヴァー。1963年の全米5位「MEAN WOMAN BLUES」。達郎さんはこの曲が大好きでライヴではもう30年以上この曲の一節を歌っている。「エルヴィスのヴァージョンではなくて、ロイ・オービソンのヴァージョンでやってるというのが、私の、ライヴの、特徴であります(笑)」と達郎さん。

・BLUE BAYOU
「MEAN WOMAN BLUES」は両面ヒットで、B面が全米29位の「BLUE BAYOU」。1977年にリンダ・ロンシュタットがカヴァーしてプラチナ・シングルになり、'70年代にロイ・オービソンがまた注目を浴びる一助になった。南部っぽいテックスメックスの匂いが満載の一曲。バイユーは南部の沼とか湿地帯のことで、そこに彼女を置いてきた、もう一度会いたいという歌。

・ IT'S OVER
「MEAN WOMAN BLUES」から年明けたこの曲もロイ・オービソンのファンには人気の高い曲。1964年、全米9位、全英1位の「 IT'S OVER」。先週かけた「CRYING」は24歳の時の歌で、「 IT'S OVER」は27歳のときの歌唱。素晴らしい声。シンガーのボビー・ゴールズボロがロイ・オービソンのコーラスをしていた時代の思い出として、「ロイ・オービソンは風邪を引いても声が変わらなかった」という逸話が残っている。

ロイ・オービソンといえばサングラスがトレード・マークだが、これも有名な話があって、1963年にイギリス・ツアーを行ったが前座はなんとビートルズ。そのときに直前のアメリカ・ツアーでメガネを忘れてしまって、持っていたのがサングラスしかなく、目が悪く、メガネがないと見えないので、仕方なくサングラスをしたそうだ。それが気に入って、それからサングラスがトレードマークになった。

・OH, PRETTY WOMAN
この頃からイギリスで人気が出て、その後もイギリスで人気が衰えず、それが復活のきっかけにもなる。1964年に彼にとって最大のヒットが生まれる。全米NO.1のミリオン・セラー「OH, PRETTY WOMAN」。1990年に同名の映画の主題歌となり若い世代に知られるきっかけとなった。

達郎さんが中学に入る頃、ロイ・オービソンのレコードはすべて廃盤だった。達郎さんがロイ・オービソンの名前を知ったのはザ・ヴェンチャーズ。達郎さんが中学一年の1965年に発表されたヴェンチャーズのアルバム『KNOCK ME OUT!』に「OH, PRETTY WOMAN」が入っていて、そこに解説を書いていたのが亀渕昭信さん。亀渕昭信さんの解説にロイ・オービソンのヒット曲だと書かれていた。その当時はレコード屋に行けばレコードは何でも置いてあると思っていたが、東京の目白のレコード屋で「すいません、ロイ・オービソンのレコードをください」「全部廃盤です」と言われた。それから一年か二年して池袋のデパートの地下で、発売されていたシングル盤が返品になり、ジャケットに穴を開けて100円で販売する「100円シングル」(新品だけど返品のシングルなので)の中にロイ・オービソンがあった。生まれて初めて買ったロイ・オービソンのシングルは1964年にイギリスのみで発売された「BORNE ON THE WIND」。それが日本盤で発売された。達郎さんは聴いて「なんてこの人は歌がうまいんだろう」と驚いた記憶があるそうだ。

・BORNE ON THE WIND
1964年、全英15位の「BORNE ON THE WIND」。邦題は「つむじ風に乗って」。リリース時は「OH, PRETTY WOMAN」よりも前になるが同じ年のイギリスでのヒット曲。この頃本当にロイ・オービソンはイギリスで人気があった。

達郎さんはロイ・オービソンを聴くにはちょっと遅れてきた少年だった。3,4年遅れて入っていった。ロイ・オービソンをリアルタイムで聴いていたのは大瀧詠一さんの世代ということになるが、リアルタイムといっても洋楽にのめり込んでる人しかロイ・オービソンは聴いてなかった。達郎さんは運良く100円シングルで主要ヒット曲、「MEAN WOMAN BLUES」や「OH, PRETTY WOMAN」がどんどん手に入るようになり、夢中になってロイ・オービソンを聴くようになった。

1964年のミリオン・ヒットの頃から、それまでのパートナーのジョー・メルソンとだんだん距離を取るようになり、新しいコンビになる。ビル・ディーズと組んで実績が出たのが「OH, PRETTY WOMAN」。これから新たな平野が開けると思いきや、1966年に奥さんのクローデットがバイクで事故死。ロイ・オービソンは精神的なショックで曲が書けなくなり、それに重なってツアー中に3人いた子どもが火事で2人死亡する。それ以降、'60年代は全く曲が書けなくなり、そこからロイ・オービソンの低迷がはじまる。そんな時代にモニメント・レーベルから移籍するがヒット曲が出なくなる。それでも達郎さんは一所懸命シングルを買っていた。

・SHE
1967年のシングル「SHE」はキング・レコードで発売してくれて、ラジオでもかかっていた。亡くなった奥さんへの鎮魂歌といえるような一曲。ロイ・オービソンとビル・ディーズの共作。

・竹内まりや「ミラクル・ラブ」
2月18日から6週間に渡りAbemaTVで配信される橋本環奈さんの主演ドラマ『1ページの恋』の主題歌に竹内まりやさんの「ミラクル・ラブ」が起用される。もともとは1991年に牧瀬里穂さんに提供した曲のセルフカバー。

『1ページの恋』
https://abema.tv/video/title/90-1222

・竹内まりやRCA時代のリマスター盤
まりやさんのRCAのカタログが昨年から毎月一枚というスケジュールでデジタル・リマスター盤が発売されている。11月21日にデビュー・アルバム『BEGINNING』、12月26日にセカンド・アルバム『UNIVERSITY STREET』、1月23日はサード・アルバム『LOVE SONGS』が発売。今週2月27日はフォース・アルバム『MISS M』、3月27日はフィフス・アルバムの『PORTRAIT』と5ヶ月連続のリリース。ボーナス・トラック付き。詳しくは竹内まりや40周年特設サイトにて。詳しくは竹内まりや40周年特設サイトにて。
https://www.mariya40th.com

・LANA
1961年、ロイ・オービソンと同じモニメント・レーベルにいたヴェルヴェッツというドゥー・ワップのグループに「LAUGH」という曲を提供。日本ではA面とB面を入れ替えて、日本では「LANA」がヒットした。このシングルも亀渕昭信さんが推した。後にロイ・オービソンはセルフ・カヴァーする。

奥さんの突然の死とお子さんの突然の死で精神的にダメージを受け、1967年頃からヒット曲が激減する。アルバムは作り続け、ライヴも続けたのだが、時代の変遷というのもあるが、なによりも不運が重なったという感じ。でも他の誰とも違うスタイル、特にイギリスでの人気が高かったので、いわゆる業界シンパシーがずっと続いていく。1970年になり、もう半分忘れられた存在になりかけたとき、いろんな人のカヴァーが出てくるようになった。リンダ・ロンシュタットの「BLUE BAYOU」など。

・THAT LOVIN' YOU FEELIN' AGAIN
1980年に日本未公開の映画『ROADIE』で歌われたロイ・オービソンとエミリー・ハリスとのデュエット・ソング「THAT LOVIN' YOU FEELIN' AGAIN」が全米55位。ロイ・オービソンは作曲にも関わっている。この曲がカントリーの部門でグラミー賞を受賞した。このあたりからロイ・オービソンの再評価がじわじわと出てくるようになった。ロイ・オービソンを聴いた人たちがミュージシャンになって発言力を増してくるというような背景があった。

'80年代の後期にロイ・オービソンの再評価が高まってゆく中でロイ・オービソンを中心にしたライヴが開催されることになる。そこに関わったジェフ・リンが電話でロイ・オービソンのレコードを作る話をし、そのプロジェクトにジョージ・ハリスンが、さらにボブ・ディランとトム・ペティが加わって、ディランのスタジオでレコーディングを行いアルバムができた。

・NOT ALONE ANY MORE
レコード会社の契約の関係でそのプロジェクトは匿名でアルバムを出すことになった。それが『TRAVELING WILBURYS』で1988年に発売したら大ヒット。ロイ・オービソンが復活した。その中からロイ・オービソンのパート「NOT ALONE ANY MORE」。

・YOU GOT IT
『TRAVELING WILBURYS』のヒットでロイ・オービソンの新しい時代、新しい平野が開けると思いきや1988年の暮に心臓発作で休止してしまう。最後は死後に発表されたアルバム『MYSTERY GIRL』からシングル・カットされてベスト10ヒットになった「YOU GOT IT」。ジェフ・リン、ロイ・オービソン、トム・ペティの共作。プロデュースはジェフ・リン。

・番組の終わりに
日本未公開の映画『ROADIE』のDVDが出ていたことを知り、達郎さんはアマゾンで中古品を購入したという。

・今後の予定
来週はオンエア日が3月3日なので「ひなまつり」をやりたいが、ちょっとスタジオが立て込んできて締切が迫ってきたので、たぶんリクエスト特集になるかもしれないとのこと。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2019年03月03日は、「リクエスト特集(予定)」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Song Book #1375

2019年02月17日 | Sunday Song Book

2019年02月17日プレイリスト
「ロイ・オービソン特集 Part 1」
1. ミラクル・ラブ / 竹内まりや '92
2. OOBY DOOBY / ROY ORBISON '56
3. CLAUDETTE / THE EVERLY BROTHERS '60
4. UPTOWN / ROY ORBISON '60
5. ONLY THE LONELY / ROY ORBISON '60
6. BLUE ANGEL / ROY ORBISON '60
7. I'M HURTIN' / ROY ORBISON '60
8. RUNNING SCARED / ROY ORBISON '61
9. CRYING / ROY ORBISON '61
10. DREAM BABY / ROY ORBISON '62
11. IN DREAMS / ROY ORBISON '63
12. COME BACK TO ME / ROY ORBISON '60
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■内容の一部を抜粋
・近況
そろそろレコーディングがはじまるそうだ。今週20日(水)、21日(木)は梅田クラブクアトロでアコースティック・ライヴ。「3月ももう一回やります。北海道の小樽にてやります」と達郎さん。

・ミラクル・ラブ
2月18日から6週間に渡りAbemaTVで配信される橋本環奈さんの主演ドラマ『1ページの恋』の主題歌に竹内まりやさんの「ミラクル・ラブ」が起用される。もともとは1991年に牧瀬里穂さんに提供した曲のセルフカバー。シングルのカップリングで発売されたが、アルバムにはまだ正式に入っておらず、ボーナス・ディスクなどにしか入ってない。

『1ページの恋』
https://abema.tv/video/title/90-1222

・ロイ・オービソン特集 Part 1
今週来週の二週間に渡って「ロイ・オービソン特集」。ロイ・オービソンは1988年の12月に亡くなったので没後30年が過ぎた。ロイ・オービソンは大変にドラマチックな人生を送った人で他の誰とも違うシンガー。今でも人気がありONE AND THE ONLYの人。'60年代が全盛期なのでその時代と今とでは音楽が違っているし、死後30年経って再評価もたくさんなされているし、資料もたくさん出ているので、それらをなぞっても時間がかかる。代表曲が多いのでそれだけかけても二週間終わる。特集を組んで後悔していると達郎さん。力不足が否めず荷が重いので、今の一般的な評価やプレイリストとはちょっと違う選曲、特に後期のものは達郎さんの私的な経験の中から選んだ、達郎さんの好きな、言わば「ロイ・オービソンで棚からひとつかみ」のような特集になったという。

ロイ・オービソンは1936年、昭和で言うと11年生まれ。服部克久さんと同じ年。1988年没なので52歳。52歳は早逝の人が多くて美空ひばりさんや石原裕次郎さんも52歳で亡くなっている。いわゆるロカビリー・シーンから出てきたが、声はあまり野蛮なものではなく優しいきれいな声をしている。最初はロカビリーのバンドを組んでロカビリーやカントリーをやっていたが、あまりヒットが出なくて、自分の本来の声のトーンである高音がきれいな曲をバラードに乗せることによってヒットが出て全盛期を迎える。

・OOBY DOOBY
十代の頃にバンドを組んで、その時代のロックンロール洗礼を浴びて、アマチュア・バンドに毛が生えたようなものを作って、メンフィスのサン・レーベル、エルヴィス・プレスリーやジョニー・キャッシュなど錚々たる人たちが出た登竜門から1956年に出した「OOBY DOOBY」が20万枚くらいのヒットになって、ロイ・オービソンの歌手としてのスタートが切られた。全米54位の出世作。のちにC.C.R.がカヴァーする。

・CLAUDETTE
その後はサン・レーベルでヒットが続かずRCAに移籍するも鳴かず飛ばず。そんな頃にツアーでエヴァリー・ブラザーズと遭って、結婚したばかりの愛妻クローデットさんのことを歌った「CLAUDETTE」という曲を、エヴァリー・ブラザーズが気に入りレコーディングしてくれた。それがエヴァリー・ブラザーズの1958年のウルトラ大ヒット・シングル「ALL I HAVE TO DO IS DREAM」のカップリングで発売されて、B面だけど全米30位のヒットになった。これが運命の別れ道になり、ここから運が開けてくる。その後3,4年下積みが続くけれど南部のフレッド・フォスターがオーナーのモニュメント・レーベルに移籍して、だんだんロイ・オービソンは運が開けてくる。

・UPTOWN
・ONLY THE LONELY
同時期に出会ったジョー・メルソンと共作し曲を作りはじめてからいい作品が生まれて、フレッド・フォスターの寛容なレコード・システムの中で、時間をかけて作るシステムが確立した。1960年、全米72位の「UPTOWN」、そして1960年全米2位の「ONLY THE LONELY」。

・BLUE ANGEL
1960年、ロイ・オービソンの快進撃がはじまる。ジョー・メルソンとロイ・オービソンのソングライター・チームにナシュビルのスタジオ・ミュージシャン、プロデューサー、フレッド・フォスターの採算度外視のレコーディング・スケジュール、後から後からヒット曲が出てくることになる。代表曲1960年、全米9位の「BLUE ANGEL」。当時のロカビリー・シーンではひじょうに特異な存在だったロイ・オービソン。「ONLY THE LONELY」がヒットしたのでイントロでスキャットする路線をしばらく続けることになる。

・I'M HURTIN'
1961年、全米27位の「I'M HURTIN'」もイントロがスキャット。バックは南部の代表的なコーラス・ユニット、アニタ・カー・シンガーズ。

・SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2019
3月16日(土)、17日(日)に北海道小樽GOLDSTONEにて、達郎さん、難波弘之さん、伊藤広規さんのトリオによるアコースティック・ライヴを行う。それぞれ19時開演。チケット申込方法等詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

・竹内まりやRCA時代のリマスター盤
まりやさんのRCAのカタログが昨年から毎月一枚というスケジュールでデジタル・リマスター盤が発売されている。11月21日にデビュー・アルバム『BEGINNING』、12月26日にセカンド・アルバム『UNIVERSITY STREET』、1月23日はサード・アルバム『LOVE SONGS』が発売。来週2月27日はフォース・アルバム『MISS M』、L.A.にてエアプレイのメンバーとレコーディングした作品。3月27日はフィフス・アルバムの『PORTRAIT』と5ヶ月連続のリリース。ボーナス・トラック付き。詳しくは竹内まりや40周年特設サイトにて。詳しくは竹内まりや40周年特設サイトにて。
https://www.mariya40th.com

・RUNNING SCARED
1961年、ロイ・オービソン初の全米NO.1の「RUNNING SCARED」。ヒット曲の形式が似てきたのでマンネリ化を防ぐため、ジョー・メルソンとロイ・オービソンのコンビが新しい曲調を考えた。代表作中の代表作。

・CRYING
「RUNNING SCARED」に続いて究極のロイ・オービソンの歌「CRYING」。1961年、全米2位。究極のトーチ・ソング。1981年にドン・マクリーンがリバイバルさせてベスト10に入った。

・DREAM BABY
1962年のベスト10ヒット「DREAM BABY」。

・IN DREAMS
1963年のベスト10ヒット「IN DREAMS」。デビット・リンチが1986年の映画『ブルー・ベルベット』で使って話題になった。

・COME BACK TO ME
今でこそロイ・オービソンは日本で知られているが、'60年代の全盛期、ロイ・オービソンは日本で人気がなかった。アメリカほど日本で知られてないことを危惧したニッポン放送の亀渕昭信さんが1960年のアルバム『LONELY AND BLUE』に入ってる「COME BACK TO ME」を1963年に、レコード会社を説得して発売したところ、これが日本で大ヒットして(日本でしかヒットしてない)、ここからロイ・オービソンの知名度がアップした。「COME BACK TO ME」は「ONLY THE LONELY」よりも前にレコーディングされて、イントロのスキャットのパターンはこの曲からはじまった。この曲のイントロを発展させて「ONLY THE LONELY」のイントロにしたことが今では知られている。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2019年02月24日は、引き続き「ロイ・オービソン特集 Part 2」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Song Book #1374

2019年02月10日 | Sunday Song Book

2019年02月10日プレイリスト
「ROCK! ROCK! と 66 で棚からひとつかみ」
1. BLUE VALENTINE'S DAY / 大瀧詠一 "ナイアガラ・カレンダー '78" '77
2. ROCK, ROCK, ROCK / JIMMY CAVALLO & HOUSE ROCKERS '56
3. ROUTE 66 / THEM "THE ANGRY YOUNG THEM" '65
4. ROCK, ROCK, ROCK / AMOS MILBURN & HIS ALADDIN CHICKENSHACKERS '53
5. 66-5-4-3-2-1 / THE TROGGS '66
6. ROCK, ROCK, ROCK / RICHARD BERRY & THE PHARAOHS '57
7. CONSTANT RAIN / SERGIOMENDES & BRASIL '66 '66
8. ROCK, BABY, ROCK / BOB HICKS & THE FENDERS '59
9. ROCK ME AGAIN & AGAIN & AGAIN & AGAIN & AGAIN & AGAIN / LYN COLLINS '74
10. SWEET LITTLE '66 / STEVE EARLE "EXIT 0" '74
11. MAGIC TOUCH / 山下達郎 '93
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■内容の一部を抜粋
・近況
番組は前日の土曜日に収録しているそうだ。「雪がすごく降ると言ってる割には今、収録しているときはですね、あんまり(笑)。なんか5センチ積もるとかいうアレでしたけれども。ちょっと人騒がせですけれども。でも日曜日どうなるかまだわかりませんがですね。天気予報も最近、こう何といいますか、過大に(笑)、少し盛ったほうが安心かなって、そういうアレですけれども。でもそれで三連休、旅行中止にされた方とかいらっしゃるかと思いますけれど、え〜しょうがないですね(笑)。しょうがないですねって他人事ですが(笑)。私はもうひたすらお籠りでございます。なのであんまり寒い思いをしなくてもすみますけれども。でも本当に北海道のほう零下30度とかですよ、そういうところもあります。本当に体に障りますのでですね、みなさまお身体お大事に。全国的に寒い連休になってしまいましたが」と達郎さん。

・ROCK! ROCK!(66)で棚からひとつかみ
今週はまた恐怖の聴取率週間。2月4日で達郎さんは66歳になったので、プロデューサーから66歳なので「ROCK! ROCK!(66)で棚からひとつかみ」の提案があり、それで選曲をはじめたはいいけれど、とても大変だったという。リスナーからはロックの特集なのでツェッペリンやパープルがかかるというふうに予想するお便りが来ていて、それでは「サンソン」ではなくなるのでひねってみたとか。66歳記念「ROCK! ROCK!(66)で棚からひとつかみ」。聴取率にはちっとも貢献できない番組ができてしまったと達郎さん。めちゃくちゃカルトでヒット曲ほとんどなくて、達郎さんが生まれた頃の古い曲が中心になったそうだ。要するに"Rock"と連呼しているやつと"66"でまとめた特集。

・BLUE VALENTINE'S DAY
今週はバレンタインズ・デイ。大滝詠一さんの曲にリクエストが集まった。1977年のアルバム『NIAGARA CALENDAR '78』に入ってる「BLUE VALENTINE'S DAY」。

・ROCK, ROCK, ROCK
もともと"Rock"は1950年代に白人系の南部のヒルヴィリーやカントリー系の音楽とブルース、黒人系の音楽が合体して生まれた。その前はジャズで、ジャズもロックンロールもダンス・ミュージック。踊らせるための音楽なのでビートが強い。"Rock'n'roll"という言葉は造語で、アラン・フリードという有名なDJが黒人音楽を白人の子どもたちに聴かせるために、レース・ミュージック、ハーレム・ミュージックと差別的な用語で言われてきたものをロックンロールと名付けて、それが全米に広まってロックの時代がはじまった。そのアラン・フリードが制作に関わった『ROCK, ROCK, ROCK』という映画のテーマ・ソングを歌っていたのがジミー・カバウロ。ニューヨーク生まれの白人のバンド、ジミー・カバウロ&ハウス・ロッカーズの「ROCK, ROCK, ROCK」は1956年の作品。ジミー・カバウロ&ハウス・ロッカーズはニューヨークの黒人音楽の殿堂、アポロ・シアターに出た最初の白人編成のバンドで、ブルー・アイド・ソウルの原点という感じもする。

・ROUTE 66
先週オンエアしたフォア・フレッシュメンの「ROUTE 66」にはたくさんのカヴァーがあるけれど、ロックンロールのカヴァーといえばヴァン・モリソン率いるゼムの「ROUTE 66」。1965年のゼムのデビュー・アルバムに入っている。

・ROCK ROCK ROCK
アメリカの音楽はダンス・ミュージックから発展したものがほとんどだった。ジャズはもともとダンス・ミュージックだったが、レコードが生まれ、その発展とともに聴くための音楽の要素が出てきて商業的に成功した。その後にミュージシャンの自我が出てきて、自分のアンデンティティを演奏で表現したいとビ・バップとかモダン・ジャズという個人的な音楽のスタイルになった結果、ダンス・ミュージックとしてのコマーシャルなものが減っていき、それとともに踊れなくなり、音楽的に高度になってゆく。一般的なコマーシャリズムともかけ離れていったので、その代わりに出てきたのがブキウギやジャンプ・ブルースといったダンス・ミュージックだった。そこからロック・ミュージックにつながってゆく。その時代に影響力があったのはエイモス・ミルバン。1953年のエイモス・ミルバン&ヒズ・アラジン・チキン・シャッカーズの「ROCK ROCK ROCK」。

・66-5-4-3-2-1
次は66。トロッグスの1966年の「66-5-4-3-2-1 」はシングルのB面で出たが人気のある曲。電話番号の歌。トロッグスらしいメタファーに満ちた曲。

・ROCK, ROCK, ROCK(THIS DANCE IS CRAZY)
次はドゥーワップ。歌っているのはリチャード・ベリー。リチャード・ベリーは「LOUIE LOUIE」のオリジネイター。ルイジアナ出身でドゥーワップ・グループをたくさん作ってる。今日オンエアするのはリチャード・ベリー&ファラオズ。1957年のシングル「ROCK, ROCK, ROCK(THIS DANCE IS CRAZY)」は「LOUIE LOUIE」の次のシングルだった。
曲をかけ終えて。リチャード・ベリーはルイジアナ出身だがウェスト・コースト・ドゥーワップの人で、ウェスト・コーストでひじょうに重要な位置を占めた人だった。「ホントに大瀧さんごのみの一曲でございます。きっと喜んだと思います(笑)」と達郎さん。

・CONSTANT RAIN
セルジオ・メンデス&ブラジル '66の1967年、全米71位の「CONSTANT RAIN」。アメリカでのチャートは意外と振るわなかったが日本では人気があった曲。

・SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2019
達郎さんのアコースティック・ライヴ「SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2019」、達郎さん、難波弘之さん、伊藤広規さんのトリオによるアコースティック・ライヴを2月は大阪の梅田クラブクアトロで行う。2月20日(水)、21日(木)、それぞれ19時開演。チケット受け付けは明日11日(祝・月)の23時59分まで。申込方法等詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

・ROCK, BABY, ROCK
2月4日で達郎さんは66歳になったので、それにこじつけて「ROCK! ROCK!(66)で棚からひとつかみ」。要するに"Rock"と連呼しているやつと"66"。連呼しているのはほとんど'50年代。"Rock"という言葉は今よりもその頃のほうが新鮮だったといえる。
次は達郎さんが"Rock Rock Rock"と"66"をデータで探し回って100曲ぐらい調べて見つけた曲。ボブ・ヒックス&ザ・フェンダーズの詳しいバイオはわからないが兄弟を含めた4人組の編成だと資料に書いてあるそうだ。フェンダーズというぐらいなのでフェンダー・ギターのいい音がしているとか。「ROCK, BABY, ROCK」は1959年のレコーディングで典型的なロカビリー・サウンド。エルヴィスからはじまってカール・パーキンス、ジェリーへ・ルイス、そうした南部の歌い方でいい声していると達郎さん。

・ROCK ME AGAINST & AGAINST & AGAINST & AGAINST & AGAINST & AGAINST
'70年代に飛んでリン・コリンズ。テキサス出身で1969年からジェームス・ブラウンのレビューに参加してかなりの人気を博した。1974年のシングル「ROCK ME AGAINST & AGAINST & AGAINST & AGAINST & AGAINST & AGAINST」。全米ソウル・チャート53位。

・SWEET LITTLE '66
次はカントリー系。オルタナ・カントリーの範疇に入る曲。スティーヴ・アールというテキサスのギタリストが歌っている。1987年のアルバム『EXIT 0』に入ってる「SWEET LITTLE '66」。この場合の66は66年型のシボレーのこと。'80年代にカントリーのレコードを買っていた時期がありその中にあったという。

・MAGIC TOUCH
横浜市の19歳の浪人生のお便りを読んで。2月25日、26日に昨年落ちた大学を受験するという。リクエストは1993年のシングル「MAGIC TOUCH」。"君はひとりじゃない/たとえどんな時でも"と"おいで もうすぐ季節が変わる"という歌詞に勇気をもらったとか。

・今後の予定
来週、再来週はロイ・オービソンの特集。レアな曲をオンエアというよりもロイ・オービソンのヒストリーを追う特集。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2019年02月17日・24日は、「ロイ・オービソン特集」
http://www.tatsuro.co.jp
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Sunday Song Book #1373

2019年02月03日 | Sunday Song Book

2019年02月03日プレイリスト
「リクエスト特集」
1. HAPPY HAPPY GREETING / 山下達郎 "レアリティーズ" '02
2. 1-2-3 / LEN BARRY '65
3. ROUTE 66 / THE FOUR FRESHMEN "IN PERSON VOL.2" '63
4. A DREAM GOES ON FOREVER / TODD RUNDGREN '74
5. TAKE ME TO THE RIVER / SYL JOHNSON '75
6. YOU FOOLED ME/ GREY & HANKS '78
7. A MAN LIKE ME / JIMMY JAMES '72
8. PRETTY WORLD / SERGIO MENDES & BRASIL '66 '69
9. 蒼氓 / 山下達郎 "僕の中の少年" "オーパス" '88
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■内容の一部を抜粋
・近況
明日2月4日は達郎さんの誕生日。66歳になるそうだ。お祝いのお便りがたくさん届いてるという。先週、定期検診で血液検査をやってきたとか。どこも悪いところはなく、コレステロールの数値が1,2だけ上だったが、心配するようなものではなかったという。古希はかぞえなのであと3年、少しお酒を控えたほうがいいと思ってるとか。

・リクエスト特集
番組では誕生日に絡めて何年かに一度、バースデー特集などやってきたが、この3,4年のツアーでレコードの整理が捗らず、音源のお皿探しが大変なので断念したとか。その代りにこの数年、リスナーからリクエストやお便りが増えて山のようになっている状態なので、今週はリスナーからのリクエストに応えて「リクエスト特集」。番組はハガキのみの受け付けだが、少ない人数で制作してるため、メールを受け付けると処理能力の限界を超えてしまうという。

・HAPPY HAPPY GREETING
明日、達郎さんの誕生日なので「HAPPY HAPPY GREETING」にリクエストが集まった。

・1-2-3
レン・バリーはドゥーワップ・グループ、ダベルズのリード・ヴォーカリストでスタートしたフィラデルフィア出身のシンガー。1965年、全米2位の「1-2-3」。

・ROUTE 66
66歳にちなんだリクエストで、タイトルに66が付いている「ROUTE 66」。達郎さんのお気に入りはフォア・フレッシュメン。できればライヴということなので1963年のライヴ・アルバム『IN PERSON VOL.2』から。

・A DREAM GOES ON FOREVER
トッド・ラングレンの1974年のシングル「A DREAM GOES ON FOREVER」。「HALLO IT'S ME」のあとのシングルで一人多重の宅録。

・TAKE ME TO THE RIVER
シル・ジョンソンの「TAKE ME TO THE RIVER」は1975年、ソウル・チャート7位。「TAKE ME TO THE RIVER」はもともとアル・グリーンの作品。トーキング・ヘッズのカヴァーもヒットした。

・YOU FOOLED ME
グレイ&ハンクスは作曲家、プロデューサーの二人チーム。'70年代の後期にいろいろな曲がヒットした。もともとジェリー・バトラー関係から出てきた人たち。1978年にソロ・プロジェクトを立ち上げた。全米ソウル・チャート19位の「YOU FOOLED ME」はアルバム・ヴァージョンが長いので、オリジナル・シングル・ヴァージョンをオンエア。ノット・オンCDなのでアナログ盤をデジタル・プロセッシングしたとか。

・今後の予定
来週はまた恐怖の聴取率週間。プロデューサーから66歳なので「ROCK! ROCK!(66)で棚からひとつかみ」の提案があり、おもしろそうだからそれでいってみることにしたそうだ。この先、曲書きとタイアップがまた入ってくるので、2月の後半はロイ・オービソンの特集を二週間かけて行う予定。

・SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2019
達郎さんのアコースティック・ライヴ「SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2019」、達郎さん、難波弘之さん、伊藤広規さんのトリオによるアコースティック・ライヴを2月は大阪の梅田クラブクアトロで行う。2月20日(水)、21日(木)、それぞれ19時開演。チケット受け付けは2月8日(金)の午後12時からはじまり11日(祝・月)の23時59分まで。申込方法等詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

・A MAN LIKE ME
ジミー・ジェイムズは'60年代にイギリスでジミー・ジェイムズ&ザ・ヴァガボンズのリード・ヴォーカリストとして活躍していたが、'70年代に入りソロになった。ビドゥのプロデュース、ソングライティングで作品を作ったがなかなかヒットしなかった。その中の一枚で「A MAN LIKE ME」。

・PRETTY WORLD
セルジオ・メンデス&ブラジル66の1969年のアルバム『CRYSTAL ILLUSIONS』からシングル・カットされて全米62位の「PRETTY WORLD」。

・蒼氓
広島市の小学校6年生の女の子からのリクエストで「蒼氓」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2019年02月10日は、「ROCK! ROCK!(66)で棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
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