shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

武道館ライヴのギフト盤・ボーナス盤特集② / Paul McCartney

2015-06-25 | Paul McCartney
①Another Girl in Budokan
 5月末に出た武道館ギフトCD-R。他にもボーナスCD-RやらDVD-Rやらで武道館関連のアイテムは色々出ていたが、意外にも純粋なギフトCD-Rとしてはこれが2枚目だ。メーカー・インフォに “録音席はアリーナD席一列目。臨場感豊かな音源で、音の明瞭度と言った点では、ステージからの距離が影響しているのか、「それなり」ではありますが、音の安定感を感じさせます。流石に曲間のポールのMCの煽りに対しての歓声ボリュームは大きめでステージからの距離を感じますが、「そういうものだ」と思って聴けば、別に気になりませんし、このポジションならではの楽しみ方が出来ると思います(MCがここまで遠いのは初でした。)「要は音が遠いんだろ?」と言われそうですが、実際、この録音ならではの良さが各所で満載。曲前のMCパートが強烈なあのYesterdayなんて本当に凄いです。主役はポールじゃなくて観客みたいになってしまっています。ウィングスが来日実現して武道館でやったライヴを当時極上音質で録音したらこんな感じで録れたのではないでしょうか。昔の公民館みたいなところでやってるライヴをカセットデンスケで録音したみたいな、実に面白い2015年録音盤。” とあったので、かなり “音が遠い” ことだけは十分に分かった。しかし “「そういうものだ」と思って聴けば、別に気になりません...” ってどんな音にも使える名言やな(笑)
 聴いてみた感想は予想通りの “遠い音” で、それ以上でもそれ以下でもない。私がこれまで目にした LH のインフォでこれほど正直に真実を語っているものは他に記憶がないと言えるほど説明通りの “音” である。ウイングス云々の記述もあるが、言われてみれば私の手持ちのクイーンの70年代来日公演のオーディエンス録音盤が確かこんな音だった。それにしても “カセットデンスケで録音したみたい” って、何ちゅー自虐的なインフォやねん(笑) LH、完全に開き直っとるな...(-。-)y-゜゜゜ しかし不思議なことに、ポールのMCはあんなに遠いのに、何故か「死ぬのは奴らだ」でのパイロの爆発音だけは結構生意気な音で録れていた。
 曲間のオーディエンス・ノイズは確かに盛大だが、曲の最中は皆さん行儀よく聴いておられるので気持ち良く音楽に浸れるのがいい(^.^)  いくら最前列を確保しても、隣にアウアウや絶叫オバサン(←終演後の断末魔が微かに入ってた...笑)がいたらそれこそ商品として使い物にならないからだ。そういう意味で、座席はイマイチながら優良オーディエンスの皆さんに恵まれたこのテーパーさんは実にラッキーだったと言えるだろう。私としては気分転換に他の盤では味わえない “ちょっと遠い席の音” を楽しめるユニークな1枚だ。
Another Girl [Another Girl in Budokan]

Live And Let Die [Another Girl in Budokan]


②One Night In A Judo Arena
 LHの「Closed Soundcheck at Budokan 2015」が一夜にして売り切れ、ヤフオクで1万円超えという凄まじい高値で取り引きされていたことは前にも書いたが、そんな市場ニーズをあのLHが指をくわえて見ているはずがない。案の定、予約完売の2週間後に同 SC の2nd edition を出してきたのだ。私は “さすがLHは上手い商売しよるなー” “1万8千円で落札した人は今頃ブチ切れとるやろなー” “今高値で入札中の人はキャンセルしたいやろなー” などと面白がっていたのだが、ボーナス盤を見て他人事と笑っていられなくなった。何と 1st edition に付いていた青っぽいジャケの “アンコール” 絶叫盤とは又違う新音源がボーナス盤として付属していたのだ。武道館音源に拘る私としては、これはエライコッチャである。
 メーカ・インフォを要約すると “新たに出現した極上高品質オーディエンス録音。「CLOSED SOUNDCHECK AT BUDOKAN」テーパーから提供された高音質オリジナル音源で、録音ポジションはアリーナ後方席ながら、ドイツ製の優れたマイクシステムを使ってるだけあって、音の整合性やクールな響き、パンチの効いたクリアネスは実に素晴らしく、曲によっては途中で手拍子も聞こえますが、とにかく音が自然で美しく、聴いていて不快になることは全くありません。高低のバランス、音の抜けの良さは圧倒的に素晴らしく、音の濁りが全くないクリアーで広がりがあるサウンド。「BUDOKAN 2014」「OUT THERE LIVE AT BUDOKAN」と肩を並べるばかりか、それらを凌駕するようなまさに最高クラスの作品です。音のクリアネス、端正な音像、安定感と、どれをとっても驚くほどに素晴らしく、これならプレスCDでのリリースも問題無しのハイ・クオリティ。これこそがベスト武道館音源なのかも・・・注目の新ソースです” とのこと。
 ブートはとにかく宣伝文句の行間を読んで総合的に判断するしかない。このボーナス盤に関しては直観的に “当たり” だと感じたのだが、“でもなぁ、もう既に 1st edition を持ってるからこのボーナス盤目当てに 2nd edition を買うのもなぁ...” と一瞬迷いが生じた。まぁ常識的に考えればオマケ目当てで同じ盤を2枚買うなどありえない。だがしかし、駄菓子菓子、ビートルズに関する限り私に常識は通用しない。 ”迷ったら買え!” というのが家訓なのであり座右の銘なのであり、信条であるからして、“買うのを躊躇って後から後悔” するなど絶対に許されないのだ。そもそもコレをボーナス盤と考えるから話がややこしくなるのであって、2,800円の武道館新音源「One Night In A Judo Arena」にSCの予備がタダで付いてくると考えれば全く問題ない。私はこのロジックに従って即買いを決めた。
 で、結果的にその判断は大正解(^.^)  予想通りの、いや予想以上の高音質盤である。音に芯があって抜けが良く、ヴォーカルも演奏も明瞭そのもので、一言でいうと私の大好きな音なのだ。同じ愛聴盤でも、EVボックスのマトリクス音源が高級料理店のA級グルメの味なのに対し、この「ジュードー・アリーナ」の音はまさに “安くて美味しい” B級グルメの味といった感じで、音圧・バランス・クリアネスのどれをとっても文句ナシの、日常聴きに相応しい1枚だ。
 オーディエンス・ノイズに関しては、“ポール!” と叫ぶ男どもの声が少なからず入ってはいるが、あくまでも普通の歓声の範疇であり、アウアウのような気持ち悪さ・不快さはない。それと、人によってはズレた手拍子が目立って聞こえるのが気になるかもしれないが、私はこの程度ならOKだ。とにかく個人的には LH系武道館ブートの中で最も気に入っている1枚で、プレスされた “絶叫マシン” 盤よりも絶対にこっちの方が上だと思う。特にパイロの爆発音なんかはリスニングルームで大砲をぶっ放してるのかと思えるぐらいの凄まじさで、EV ボックスを軽く凌駕するド迫力(≧▽≦) ホンマにこれがボーナス盤でエエんかいな?
Another Girl [one night in a judo arena]

Live And Let Die [one night in a judo arena]
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