shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

【感動】ポール大阪公演2日目に行ってきた(^o^)丿 (Pt. 4)

2013-11-18 | Paul McCartney
 ピアノの前に座って “この曲を震災の犠牲になった人たちに捧げます” と言ってからポールが弾き始めたのはまごうことなき「レット・イット・ビー」のイントロだ。この曲はこれまでの人生で何百回、いや何千回聴いてきたかわからないが、本物が目の前で歌う「レット・イット・ビー」に感無量(≧▽≦) 心が洗われるというか、理屈抜きで音楽って素晴らしいなぁ... と実感させてくれる極めつけのバラッドだ。歌い終えた後、ポールが “政治家たちにも(この言葉を)聞かせてやりたいね” と呟いていたのが妙に心に残った。
 そして次の曲は... キタ━━━(゜∀゜)━━━!!!  このコンサートの視覚的ハイライト、「リヴ・アンド・レット・ダイ」だ。レーザー光線が飛び交う中、火柱がこれでもかとばかりにガンガン上がるというド派手な演出がお約束のこの曲、DVDではこれまで数えきれないぐらい見てきたが(←年々火力がアップしてきてるように感じるのは気のせいか...)、いざ実際に体験してみるといやはや物凄い迫力だ。それにしてもよく消防局の許可が下りたなぁ... 特に最後のマグネシウム大爆発ドッカーン!のド迫力は凄まじかった。両手で耳を塞ぎ、心臓に手を当ててよろけるしぐさをするポールは茶目っ気たっぷりだ(^.^)
 大爆発のコーフンも冷めやらぬうちに再びマジック・ピアノがステージ中央に運び込まれる。さぁ、いよいよ待ちに待った「ヘイ・ジュード」だ。4万人のビートルズ・ファンと共に “ナナナッナー♪” コーラスするのをめっちゃ楽しみにしてきたんよね(^o^)丿 曲のリフレイン・パートに入るとポールはいつものように “OK、ダンセイ ダケ!” “OK、ジョセイ ダケ、ジョセイ!” “OK、ミンナデ Everybody, c'mon!” と見事な仕切りをみせ、4万人のオーディエンスは両手を上げて左右に揺らしながら曲に酔いしれる。会場全体が一つになったこの大コーラス大会は間違いなくこのコンサートのクライマックスだった。それではポールの名指揮者ぶりをとくとご覧ください↓
Paul McCartney 2013-11-11 Osaka


 ここで本編が終了し、一旦ステージを降りたポール達だが、すぐに日の丸とユニオンジャックを抱えてステージに再登場、両国の国旗を振り回して友好をアピールするサービスぶりに頬が緩む。こういう演出めっちゃ好きやわぁ(^o^)丿 アンコール・パート1の1曲目は「デイ・トリッパー」だ。アンコールということで私のいたスタンド席はみんな立ち上がって歌い、手拍子している。もう残された時間は少ない...と思うと悠長にデジカメなんか撮っている場合ではない(>_<)
2013.11.12 Paul McCartney Live in大阪 -2


 曲が終わり、 “モット キキタイ?” と聞くポールに対して“イエー!” と叫ぶオーディエンス。 “ホナ イコカ”(←ポール、コテコテやな...笑)の一言と共に始まったのが懐かしのウイングス・ナンバー「ハイ・ハイ・ハイ」だ。「ソイリー」とのコンボで “ロックなポール” を強烈にアピールするのに一役買っていた「USAライヴ」のヴァージョンに比べると少しテンポを落としてはいるが、それでもギンギンにロックしているところが凄い。放送禁止の原因になった “ドゥヤ ゴナ ドゥヤ スウィート バナナ~♪” のパートを大声で歌うのはめっちゃ楽しかったなー(^.^)
京セラドーム 大阪弁のポールマッカートニー Day Tripper + Hi,Hi,Hi + Get Back (Paul McCartney / Osaka Japan) 2013.11.12


 ポールは “Everybody, say Yeah!” “Say, OK!” “Say, All right!” “Yo-yo-yo-yo-yo!” “Yeah, yeah, yeah, yeah, yeah!” “Whooooooooo!” “Ha ha ha ha ha...”とひとしきり観客を盛り上げる。1曲終えるごとに“アリガトー、オーサカ”と言ってくれたり、こーやって常にオーディエンスのことを気にかけ、楽しませようとしてくれるところがポールの大きな魅力だ。そんなこんなのやり取りの後、聞こえてきたこのイントロは... おお、ロックンロール3連発のシメは何と「ゲット・バック」ではないか! クーッ、たまらん!!!!! リズムに合わせて大きな手拍子がドームに響き渡る。この高揚感はライヴでしか味わえない(≧▽≦)  曲が終わった後、まるで小学生が掃除の時間に指先でバランスを取ってホウキを立たせるみたいにヴァイオリン・ベースで遊ぶポール...(笑) きっとコンサートの出来の良さにご満悦なのだろう。
Paul McCartney - Get Back (2013.11.12 Osaka)


 アンコール・パート2ではアコギを抱えたポールが登場、“サンキュー、オオキニ”(←骨の髄までエンターテイナー!)からいきなり「イエスタデイ」のイントロをつまびき歌い始める。これまで数えきれないぐらい歌ってきたであろうこの名曲を慈しむかのように淡々と歌うポール。ドーム全体がシーンと静まり返り、ポールの歌声に酔いしれている。生で聴く「イエスタデイ」はまさに鳥肌モノの素晴らしさだった。
 大喝采を浴びながら再びヴァイオリン・ベースを手にして “You wanna keep rockin', huh?” とオーディエンスを煽っておいて「ヘルター・スケルター」へとなだれ込む。71歳という年齢を考えれば3時間近いコンサートのラス前にこんな大ハードロック・ナンバーを持って来ること自体、普通なら無謀としか言いようがないのだが、ポールは疲れたそぶりも見せずにむしろシャウトを楽しんでるようにすら見えるほどノッている。余程コンディションが良いのだろう。
 さて、怒涛のハードロック大会も終わり、この夢のような時間にも終わりが近づいていることを肌で感じながら、“このまま時が止まってくれたらエエのに...” と思っていると、マイクを持ったポールが “ソロソロ カエル ジカンデス” と言って肩をすくめてみせ、おやすみポーズをとる(←この仕草、めっちゃ萌えます...)。あらん限りの声を振り絞って “NO!!!!!” と叫ぶ私。しかし無情にも時は止まらず、ポールはコンサート・クルーとバンド・メンバー、そしてオーディエンスに感謝の言葉を述べ、最後の曲、いや、メドレーに突入。「ゴールデン・スランバーズ~キャリー・ザット・ウエイト~ジ・エンド」の、いわゆる“アビー・ロード・メドレー” だ。特にポールを含むフロント3人で展開する例のギター・バトル大会はもう大盛り上がりでまさに圧巻と言えるパフォーマンスだった。
 曲が終わり、“あ~、とうとう終わってしもうたか...” と何とも言えない寂しさを感じていると、ポールが “サンキュー、マタアイマショウ オーサカ!” “オオキニ ホナマタ! See you next time!” と “次” を期待させる言葉を連発(^o^)丿 コンサートを見るまではその年齢を考えて “多分これが最後” と思っていたが、こんなに元気なんやったらホンマにまた日本に来てくれそうだ。その時は絶対に大阪だけでなく東京も行ってやるぞ!と固く心に誓った私。終演時刻は21時55分(←規制退場でドームを出るのに20分かかったが...)で、トータル2時間40分におよぶ史上最高のエンターテインメント・ショーはこうして幕を閉じた。この日私達が目にしたのは、グループ解散後はビートルズの亡霊と戦い、ジョン亡き後は一人でビートルズを背負い続けてきた男が達した無我の境地とでもいうべきか、どこまでも自然体で音楽を心から楽しんでいる一人の天才アーティストの姿だった。
Paul McCartney 2013-11-12 Osaka


 かつて音楽評論家の水上はるこさんがポールのオーストラリア公演を見た後で “ビートルズはもういない。しかし私はポール・マッカートニーの中にかつて私を魅了したビートルズとそっくり同じものを見た。” という趣旨のことをパンフレットに書かれていたが、この言葉の意味を実感しながら私は帰路に着いた。帰宅時間はは23時40分、一応翌日も仕事があるのですぐに風呂に入って寝なければと思ったが、日付が変わってもコーフン状態は変わらずで、とても眠れる状態ではない。結局パンフレット読んだり「NEW」を聴いたりはっぴやパーカーをとっかえひっかえ着たりしながら(笑)3時半まで起きていた。
 私はポールと同じ空間を共有できたこの2013年11月12日という日を一生忘れない。こんなに満たされた気持ちになったのは生まれて初めてだ。ポールのお蔭で日々のストレスも雲散霧消、寿命が軽く10年は延びたように感じる。今はただ、 “ありがとう、ポール!” と言うことしかできない。そして私はポールと同じこの時代に生まれてきたことを心から神に感謝したいと思う。
【セットリスト】:
  1. Eight Days A Week
  2. Save Us
  3. All My Loving
  4. Listen To What The Man Said
  5. Let Me Roll It
  6. Paperback Writer
  7. My Valentine
  8. 1985
  9. Long And Winding Road
 10. Maybe I'm Amazed
 11. I've Just Seen A Face
 12. We Can Work It Out
 13. Another Day
 14. And I Love Her
 15. Blackbird
 16. Here Today
 17. NEW
 18. Queenie Eye
 19. Lady Madonna
 20. All Together Now
 21. Lovely Rita
 22. Everybody Out There
 23. Eleanor Rigby
 24. Mr. Kite
 25. Something
 26. Ob-La-Di, Ob-La-Da
 27. Band On The Run
 28. Back In The USSR
 29. Let It Be
 30. Live And Let Die
 31. Hey Jude
~ Encore 1 ~
 32. Day Tripper
 33. Hi Hi Hi
 34. Get Back
~ Encore 2 ~
 35. Yesterday
 36. Helter Skelter
 37. Golden Slumbers~Carry That Weight~The End

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16 コメント

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マッカートニー・イン・オーサカ (plinco)
2013-11-19 01:32:38
4回に及ぶ、マッカートニー・イン・オーサカ、ありがとうございます。まだ続きがあるのかもしれませんがとりあえずお疲れさまです。一夜のコンサートを語るのにこれほど長く熱いレポート、、過去に記憶がありません。
ドームの熱気と興奮が伝わってきます。
人から聞いた話では、水一滴も飲まずに3時間弱を演り通したポール、スゴイとしか言いようがないです。
人生最良の夜。素晴らしいです。
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最高でした(^.^) (shiotch7)
2013-11-19 19:38:58
plincoさん、こんばんは♪
お久しぶりです。
いやー、もう最高でしたよ、ポールのコンサート。
39曲すべてが一騎当千の大名曲で構成されてるセットリストなんて
他のアーティストではちょっと考えられませんもんね。
一生の思い出ですわ。

あれから1週間経ちましたが未だにコーフン冷めやらずといった感じで
毎日ポールのライヴ音源を聴いてドームを思い出してます。
ブートでもエエから大阪2日目のライヴDVD出ぇへんかなー
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Unknown (みながわ)
2013-11-19 19:52:01
shiotchさんどうも。
なんという贅沢なセットリストでしょう。
確かにビートルズナンバーが多いですが、70年代のソロあり、ウィングスあり最近の曲ありで文句のつけようがないです、この上ペッパーズのリプライズバージョンが聞きたいだのマイラブが聞きたいだの言ったらバチが当たりそうですね(それは私です)。

1曲1曲全部にコメントを入れたいのですが、そこはぐっと押さえて、一つだけ、1985のエンディングでは(少なくとも私はの周りでは)私一人だけバーンド オーンザ ラーンと歌ってました。

家に帰ってから思ったのは、この思いを自分のブログで思いっきり書けたらいいなということでした。
実現する分かりませんがちょっと考えてしまいました。
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兄弟盃をください m(_ _)m (shiotch7)
2013-11-19 21:47:48
みながわさん、連続コメントありがとうございます。
そーなんですよ、今回のセットリスト、ポールのキャリアの集大成みたいな感じで
ビートルズ、ウイングス、ソロの曲が絶妙なバランスで並べられてましたよね。
私は「ユア・マザー・シュッド・ノウ」が新曲と差し替えられたのがちょっと残念でしたが
でもあれだけ豪華なセトリってちょっと他のアーティストでは考えられません。
ホンマにエエもん見れました(^.^)

>1985のエンディングでは私一人だけバーンド オーンザ ラーンと歌ってました
うわー、私と同じや~
アレがない1985なんて臥龍点睛を欠きますよねー
みながわさんとは不思議なくらいに気が合いますね。
じゃあ次にポールが来てくれた時は二人で
バーンド オーンザ ラーンをブチかましましょう!

みながわさんのブログ、めっちゃ読んでみたーい!
ビートルズにキャンディーズに音壁に藤圭子...
何か考えただけでワクワクしてきちゃいます。
その時が来たらぜひ兄弟ブログの盃をください、アニキ!
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アニキは照れくさい(^^ゞ (みながわ)
2013-11-20 23:22:03
shiotchさんどうも。
shiotchさんの兄弟ブログってとても魅力的ですが、
考えてみれば音楽の知識はshiotchさんに遠く及ばないし持っている盤の数も2桁以上違いそうなので、すぐにネタ切れになりそうですね。

やるとしても今回のコンサート限定になるかもしれないし、あまり期待しないでいて下さいね。(^_^;
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オジキでどうですか(笑) (shiotch7)
2013-11-21 00:50:12
みながわさん、こんばんは♪
“兄弟” とか “盃” とか、どうも任侠映画の見すぎですね。
じゃあ “アニキ” はやめて “オジキ” でどうですか(笑)

>音楽の知識はshiotchさんに遠く及ばないし...
いやいや、とんでもないです。
「さすギタ」や「夢逢え」、「さらシベ」といった楽曲の特集や
ゴフィン&キング、音壁、藤圭子祭りをやるきっかけを作ってくださったのも、
「ラスト・フライト」や「オーヴァー・アメリカⅡ」を教えてくださったのもみーんなみながわさん。
いつもインスピレーションをいっぱい与えて下さって感謝感謝です。
それにネタなんてレコードじゃなくても YouTube 上にゴロゴロ転がってますがな...

今回のコンサート限定でもポール専門でも昭和偏向でもスケベブログでも(笑)何でも構いませんので
ブログをされる時はぜひ知らせてくださいね。
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大大大感動!ポール最高。 (moondreams)
2013-11-23 09:28:27
shiotch7さん おはようございます。

大阪公演の4Pにわたる詳細レポート 今 ジックリ
読まさせていただきました。★素晴らしい!!!僕が行った
東京2日目公演も再びよみがえってきました、有り難う。

演奏曲目は、皆が満足するめにはオールナイトでポールが
演奏しなきゃならんので無理やと思いますが(笑)
アウト・ゼア・ツアーとしては最終形なのかな?

新嫁さんに気を使って「マイ・ヴァレンタイン」を演奏したが、
僕はこの曲の代わり『マイ・ラヴ』を聴けたらと公演後
思いました。でもでも、全体として大満足のLIVEで
ポールに感動とエネルギーを頂きましたよ。(^.^)
ほんとよかったよね~。(長々すんません)
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まだ余韻に浸ってます (shiotch7)
2013-11-23 21:24:14
moondreamsさん、こんばんは♪
このレポートはあの日の感動を形に遺しておきたくて一生懸命書きました。
喜んでいただけて嬉しいです。
それにしても今回のポールは予想を遥かに超えて凄かったですよね~
演奏曲目は日によって差し替えがあったようですが
おっしゃるように皆が満足するにはオールナイト、いや、それでも足りないかも...笑
新曲を入れたこのセトリがツアーの最終形なんでしょう。
だって「アウト・ゼア・ツアー」ですもんね。

確かにジャズ・アルバムからの曲ということもあって「マイ・ヴァレンタイン」だけちょっと浮いてましたね。
でも新嫁のナンシーさん、一歩下がってポールについていくという感じがして好感度大でした。
育ちの良さが滲み出ているというか、自分が自分がと出しゃばらないところが
前の地雷女やオノヨーコとはエライ違いですな。
ポールも良き伴侶に巡り合えて幸せそうでした。
この分だと数年後に又来てくれるかも...(^.^)
その日を楽しみに頑張っていきましょう!
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じわじわと来ています (shoppgirl)
2013-11-26 17:37:41
 shiotch兄さま、こんばんは。

グッズを大人買いされてますねー(笑)
羨ましい。

レポート楽しみながら拝見しました。
大阪では東京よりMCが多いかな?

最終日はサプライズのサイリウムとそれから
ユニオンジャックのギターを弾いていました。

良い良いとは聴いていましたが
聴いてビックリ観てビックリ。
媒体で見るよりずーっと若くてエネルギッシュ。
ナンシーさん効果でしょうか。充実している感じがしました。

心から神に感謝したい。
そう仰る兄さまに同感です!
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我が人生に一片の悔いなし! (shiotch7)
2013-11-26 20:35:34
shoppgirl姐さん、こんばんは♪

あれから2週間経ちましたが、未だにコンサートの余韻に浸りながら
毎日ポールばかり聴いてます。
姐さんが仰るようにホンマにジワジワきますねー
この何とも言えないシアワセ感をどう表現すればいいんでしょう?
まだ当分は社会復帰できそうにないな...

グッズ売り場は凄かったデス、ハイ。
自分は人混みが超ニガテなのでバーゲン会場とか絶対に無理なんですが
あの時だけは必死でポール・グッズを買い漁ってしまいました。
一番嬉しかったのはやっぱりあの “はっぴ” ですね。
でもいつ着たらエエんやろ...(笑)

大阪公演のMCめっちゃ面白かったです。
少しでもファンを喜ばせたいというポールのサービス精神には頭が下がりますねー
いっぱい大阪弁しゃべってくれましたが、そんな中で自分的には “ホナ イコカ” がツボでした。

さっき姐さんのブログを覗いたんですが、真っ赤に染まったドーム、ホンマにキレイですねー
実際にあの場所におられたなんてホンマに羨ましいです。
ユニオンジャックのギターのことは知りませんでした。
早速画像検索してみます。情報感謝です(^.^)
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