shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

4・21ポール@京セラドーム (Pt. 5) ~マタ アイマショウ~

2015-04-27 | Paul McCartney
 アンコール2曲目は「ハイ・ハイ・ハイ」だ。前回も感じたことだが「USAライヴ」での火の出るような演奏に比べ、かなりテンポを落としたアレンジなので迫力的にはいま一つといった感じ。もうちょっとテンポを上げて疾走してくれたら大喜びなのだが...
 アンコール・パート1の最後の曲は予想通り「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」だ。ファンとしては自分のセトリ予想が当たると嬉しいものだが、この曲は多くの人が予想していたのではないだろうか。ここで今回のセトリ変更を整理してみると、
 (1) 「エイト・デイズ・ア・ウイーク」→「マジカル・ミステリー・ツアー」
 (3) 「オール・マイ・ラヴィング」  →「キャント・バイ・ミー・ラヴ」
 (4) 「あの娘におせっかい」     →「ジェット」
 (22) 「エヴリバディー・アウト・ゼア」→(14)「ホープ・フォー・ザ・フューチャー」
 (34) 「ゲット・バック」       →「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」
という結果になった。この5曲の中で自分の予想に最も自信があったのが前回東京2日目に演った「ジェット」と「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」で、特に後者は福岡公演でも演っていたこともあり、90%以上の確率でセットインすると思っていた。逆に完全に予想外だったのが「キャント・バイ・ミー・ラヴ」で、私はてっきりこの2月にNYで行われたバレンタイン・コンサートで演った「ワン・アフター・909」か「マッチボックス」あたりがくるものと思っていたので、これはもう参りましたという他ない。まぁ何にせよ、今回の来日公演では我々ファンは事前のセトリ予想であーでもないこーでもないと大いに夢を見させてもらったという感じがする。
 と、ここまで書いてきてふと思ったのだが、ポールのライヴって、例えるならディズニーランドみたいなものではないか。私の知り合いの中にはディズニーランドのリピーターが何人もいて、私は常々 “同じテーマパークに何回も通って一体どこがオモロイねん?” と不思議に思っていたのだが、アウト・ゼア・ツアー2度目の参戦を果たした今になって彼女らの気持ちが痛いほどよくわかった。スプラッシュ・マウンテンやスター・ツアーズは何度乗っても楽しいように、ポールの曲も何十回何百回聴いても楽しめる珠玉の名曲揃いだ。セトリの曲入れ替えは、新しいアトラクションの導入みたいなものだろう。つまり我々はみんな、ポール・マッカートニーという史上最高のエンターテイナーのリピーターなのだ。だからたとえセトリが同じであっても心底楽しめるのである。他のアーティストでは絶対にこうはいかない。
20150421 京セラドーム Osaka Paul McCartney


 アンコール・パート2の最初の曲は「イエスタデイ」だ。これまで何千回とそうしてきたように、アコギ1本で淡々とこの名曲を歌うポール。万感胸に迫るとでも言えばいいのか、ジワジワと感動が押し寄せてくる。周りを見回すとオーディエンスの一人一人がそれぞれの想いを込めて、ポールと共にこの名曲を口ずさんでいる。いや~、これはホンマに心に沁みますなぁ...
 「イエスタデイ」の後、いつものようにジョン・ハメルとの絡みで(←もう一発ハードなロックをキメてこい!とばかりにベースを渡されて煽られる例のパフォーマンス)オーディエンスを湧かせ、「ヘルター・スケルター」へとなだれ込む。ただ、この曲はリズムが複雑なせいか、周りのオーディエンスはどう乗っていけばいいのか戸惑っていたみたいで、曲に合わせて頭だけを振っている人が多かったように思う。同じハードロック系なら「バースデー」みたいなノリの良い曲の方がアンコールには合っているかもしれない。
ポールマッカートニー 京セラ 2015/4/21 Yesterday


 さて、ピアノの前に移動したポールが “モウ カエル ジカンデス” と、この夢のようなショーの終わりが近づいていることを告げるとオーディエンスは “え~ (>_<)” というこれまたお約束のレスポンス。私はと言えば “モウ...” よりも前回の “ソロソロ...” の方が据わりが良かったなぁ... などとアホなことを考えているうちに「アビー・ロード・メドレー」が始まる。泣いても笑ってもこの曲で最後だ。私は脚の痛みも忘れて声を限りに歌いまくった。曲が終わると全身の力がスーッと抜けていくのを感じたが、ポールの “マタ アイマショウ、オーサカ! ホナマタ! See you next time!!!” という言葉を聞いて、これはひょっとするとまた来てくれるかもしれない... と未来への希望が湧いてきた。この分なら本当に “次” があるかも... (^.^)
ポール・マッカートニー 京セラ 2015・4・21ゴールデンスランバー


 ということで前回と同じ全37曲、2時間45分に及ぶライヴが終わった。開演前はしつこいぐらいに規制退場を言われていたのだが、実際に終わってみるとみんなそそくさと出口に向かっている。今回はアリーナということで記念に例の紙吹雪を拾って帰ろうと目論んでいたのだが、残念なことに私のいたDブロックから遥か彼方のA~Bブロックあたりまで行かないと手に入らない。痛い脚を引きずり、出口に向かう人々の流れに逆らってまで紙吹雪を拾いに行く根性が無かった私はそのまま隊列に加わってアリーナを後にした。
 ドームの外に出るとめっちゃ寒くて思わず上着を羽織る。時刻はちょうど午後10時を回ったところだ。私はそのまま帰路に着き、家に着いたのは午後11時過ぎだった。戦利品のキャップをかぶり、上機嫌で “ただいま~” と家に入ると母親がそんな私を見て大笑い(^o^)丿 母が言うには50を過ぎたオッサンの私がまるで子供のように嬉しそうな表情でひょこっと顔を出したのが面白くてたまらなかったらしく、 “アンタがそんな顔するなんて、ポールってホンマに凄い人なんやなぁ...” としきりに感心していた。
 その日の晩はコーフンしていてとても眠れる状態ではなく、日付が変わってからも去年のスカパー放送を観たりビートルズの武道館ライヴDVDを観たりして、結局寝たのは朝の4時半過ぎだった。翌日の仕事は睡眠不足と筋肉痛でボロボロだったが、終始ニコニコヘラヘラしていたらしく、仲の良い同僚たちから “そんなに夢中になれるモンがあるなんてエエですねー” と羨ましがられたり、上司のK部長から “お金はそういう使い方するのが一番エエねんで。” と言っていただいたりした。去年のチケット騒動の時にも書いたが、こんな素晴らしい仲間に恵まれて幸せだ。
 今回のポールのライヴ、チケット代:18,600円、ツアー・グッズ代:14,500円、そしてかけがえのない思い出:priceless... (≧▽≦)  雨後のタケノコのように次から次へとリリースされそうなブートレッグの購入でまたまた散財するかもしれないが、ポールの “マタ アイマショウ” の言葉を信じて、コツコツと地道にお金を貯めるとしよう。 -完-
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