shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

4・21ポール@京セラドーム (Pt. 4) ~ホナ イクデ~

2015-04-26 | Paul McCartney
 ゆったり・まったり感横溢の「サムシング」が終わるとポールは再びヴァイオリン・ベースに持ち替え、“イッショニ ウタッ テヤー!” とオーディエンスを煽る。曲はもちろん「オブラディ・オブラダ」だ。ショーが始まってから約90分が過ぎたこのあたりからアップテンポの曲を並べて後半へ向けて一気に加速していくという実に考え抜かれたセトリだなぁと感心させられるが、その緩急の妙を際立たせるアッパー系チューンの先鋒としてはみんなで歌えるこの曲以上のナンバーはないだろう。オーディエンスの大合唱にポールも “Very good!!!”“Awesome!!!” とご満悦(^.^)  アリーナなのに一人だけずーっと座って聴いていた前列の年配の男性がついにこの曲で立ち上がって手拍子をし始めたのが印象的だった。
ポールマッカートニー 京セラ 2015・4・21⑬オブラディオブラダ・バンドオンザラン


 「バンド・オン・ザ・ラン」に続く「バック・イン・ザ・USSR」では、ジェット音に続くイントロの入りの部分で鉄壁を誇るバンド・アンサンブルに綻びが見え、何となくドサクサで始まったような感じが面白かった。そんなこんなでノリの良い曲が続いた後、ポールはピアノの前に座り「レット・イット・ビー」を歌い始める。オーディエンスも大コーフン状態から一旦クールダウンし、切々と歌い上げるポールの歌声に聴き入っているようだ。
Back in the USSR - Paul McCartney at Osaka Dome 2015


 「レット・イット・ビー」が終わると幻想的な照明とスモークの中、ドラムのエイブがシンバルをシャカシャカやって何やら怪しげなムードに... “一体何が始まるんや???” と身構えていたらいきなり「リヴ・アンド・レット・ダイ」のイントロを弾き始めるポール。セトリは同じでもアレンジ面で色々と新しい試みを取り入れてファンを楽しませようとするポールのプロフェッショナリズムに頭が下がる。アリーナ席ということでドッカンドッカンと立ち昇る火柱も、目も眩むようなレーザー光線乱舞も、そしてお約束の “倒れ込むラスティ” もしっかり楽しめた。去年もし長居スタジアム公演が実現していたら屋外ということで火薬の量とかもっと凄いことになってたんやろなぁ... という思いもちらっと脳裏を横切ったが、まぁそれは次回のお楽しみに取っておこう(^.^)
Paul McCartney - Live And Let Die Live in Osaka


 もはや伝統芸能とでもいうべき “マグネシウム大爆発→耳を塞ぎ心臓に手を当ててよろけるしぐさのポール” を堪能した後はいよいよお待ちかねの「ヘイ・ジュード」コーラス大会だ。前回は確か “ダンセイ ダケ”“ジョセイ ダケ” という言い方だったが、今回は何と “ウタッテ ジョシ” “OK カモン ダンシ!” とエエ歳したオバチャン・オッチャンを女子・男子呼ばわり(笑)  前回はスタンド席ということで座ったまま合唱したが、この大コーラス大会はやっぱりアリーナ席で立ったまま歌う方が断然気持ち良い。ずーっと立ちっぱなしで脚はかなり痛かったけど、そんな痛みも忘れさせるぐらい幸せな気分になれた「ヘイ・ジュード」だった。
ポールマッカートニー 京セラ 2015・4・21⑰ヘイジュード


 アンコール・ナンバーの前には恒例の国旗振りパフォーマンスが行われたが、今回は日の丸、ユニオンジャックに加えて星条旗も登場、ステージ上で3本の国旗がゆらめく様はなかなか壮観だった。話は逸れるが、私は政治には無関心なのでこれまで日の丸に対しては賛成派でも反対派でもなかったが、日の丸を振るポールの姿を見て国旗に対する敬意というものを教わった気がした。
 ここでポールは再びヴァイオリン・ベースを手にして拳を突き上げ、“サイコォー!” “ホナ イクデ!” とオーディエンスを煽りまくる。コンサートも終盤に差し掛かり、カタコト日本語の勘を取り戻しつつあるようだ。ソリッドなギター・リフをバックにギンギンにロックするポールのヴォーカルが圧巻だ。 (つづく)
ポールマッカートニー 京セラ 2015/4/21 day tripper
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