コニー・エヴィンソンはミネソタを中心に活動するジャズ・ヴォーカリスト。声質はジェニー・エヴァンス似で、私の大好きな「クール&ハスキー」系。これまで8枚のCDを出しており、ストレートにジャズを歌ったものが2枚、ミュージカル集1枚、クリスマスソング集1枚、ペギーリー・トリビュートが1枚、ビートルズ・トリビュートが1枚、そしてホットクラブ・バンドをバックにジプシー・スウィングを歌ったものが2枚である。ペギーリーにビートルズにジプシー・スウィング?それって私の3大フェイバリットやん!!! コニーちゃんとはめっちゃ気が合いそうだ(笑) 今日ここでご紹介するのはそんなジプシー・スウィングを歌った1枚「ジプシー・イン・マイ・ソウル」である。因みにこの盤ではアメリカの3つのホットクラブ・バンドがバックを務めており、そっちの方も聴き所といえるかも。まずはナット・キング・コールで有名な①Nature Boy。原曲の持つ哀愁を上手く引き出しながらもテンポを上げてスインギーに歌っている。これはいい!リズムギターが大活躍でのっけからマヌーシュ・ワールド全開だ。タイトル曲の③Gypsy In My Soul、いきなり「マイナー・スウィング」のメロディーから入っていつの間にか「ジプシー・イン・マイ・ソウル」になり、エンディングで再び「マイナー・スウィング」に戻る、という見事なアレンジ。彼女のスキャットがめっちゃ雰囲気あるんよね。クラリネットもエエ味出しとるし、これはたまらんなぁ...(≧▽≦) ジャンゴの④Nuages も幻想的でマヌーシュの香りに溢れてるし、イントロの軽快なリズム・カッティングが心地良い⑤Lover Come Back To Me ではストレート・アヘッドなコンテンポラリー・ジャズと伝統的なマヌーシュ・スウィングの見事な融合が聴ける。⑥Lullaby Of The Leaves ではギターとヴァイブをバックにジャジーな雰囲気を醸し出しており、この曲の名唱№1に断定したいほど素晴らしいヴァージョンだ。⑨Caravan ではエリントンが泣いて喜びそうなぐらい原曲からエキゾチックなムードを引き出すのに成功している。そしてラストはスイングの極致が聴ける⑮'S Wonderful!変幻自在のスキャットを聞かせるコニーちゃん、もうノリノリである。ジャズとかマヌーシュとかを超越して、すべての音楽ファンに推薦できる名盤だ。
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