先日のCafe Manoucheライブ終了直後に川瀬さんから最新作のこのCDを直接購入。一般発売は10/19とのことなので、1週間早く聴けるのが妙に嬉しい。この「ちょっとでも早く新作を聴きたい感」ってめっちゃ久しぶりやなぁ(≧▽≦) リアルタイムで活躍してるアーティストでは Cafe Manouche と Janet Seidel と B'zぐらいか(←好みが無茶苦茶やん!) 何よりもまず目を引くのがカラフルなジャケット。ピンク/イエロー/ブルーをあしらったタイトル文字、上下縁、そして中村さんのセーターの色使いが実に新鮮である。早速1曲目から聴いていく... タイトル曲の①Decarajue は中村さんのオリジナルで、フランス語で「ズレてる」って意味らしい。派手さはないものの、妙に心に引っ掛かる曲とでもいえばいいのか、聴き終えた後も何故か頭の中で鳴り続けるタイプの曲だ。そうさせているのは中村さんの輪唱的曲想と川瀬さんの絶妙なリズム・カッティング。ホンマに匠の技ですな。一通り聴き終えた感想としては... 予想してたのと何かちょっと違う。前作にあったあの緊張感と性急とでもいうべき疾走感はここにはない。「究極のジプシー・スウィング」といえる前作に対して「さらに深化し続けるジプシー・スウィング」といえるくらいアレンジが練られている。それが一番顕著に現れているのが⑩のMinor Swingだ。マヌーシュ・スウィング界で最もカヴァーされてきたであろうこの大名曲は、だからこそというべきか、どうしてもアレンジが似通ってくるものだが、Cafe Manouche のヴァージョンは一味も二味も違う。のっけから全開で斬新なソロを展開する山本さん、1分54秒からのわずか30秒の間に「言いたいことをすべて言い切ったような」ソロを聞かせる中村さん、そのバックで顎が落ちそうなくらい気持ちの良いリズムを刻み続ける川瀬さん... こんな Minor Swing 聴いたことない! これこそが Cafe Manouche の新境地であり、ジプシー・スウィングの未来形なんだと思う。CDの帯に「ジプシースウィングのこれからの扉を開けるアルバム」と書いてあったが、まさに看板に偽りなしの名盤だ。
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