goo blog サービス終了のお知らせ 

shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

B'z The Best XXV 1988-1998 (Pt. 1)

2013-06-20 | B'z
 今日から数回にわたり「B'z The Best XXV」(←白盤、黒盤って言うのかな?)の中から個人的に気に入っている曲を時系列に沿ってピックアップしていこうと思う。まず第1回の今日は、デビューから1994年頃までの、まだ本格的なハードロック路線にシフトする前の作品から...

①ALONE
 基本的にハードロック・ユニットであるB'zの一番の魅力はアップテンポの疾走系ナンバーだが、その一方でバラッドの名曲も少なくない。特に初期B'z屈指の名曲として忘れ難いのがこの「ALONE」だ。モトリー・クルーの「タイム・フォー・チェンジ」に似ているという声もあるが、私に言わせれば両者は似て非なるものであり、この「ALONE」の方が遥かに洗練されていると思う。出藍の誉れとはこういうのを言うのだ。名フレーズ連発の歌詞といい、涙ちょちょぎれるピアノやギターの響きといい、絶妙なタイミングで入ってくるバック・コーラスといい、これでもかとばかりに日本人の心の琴線を刺激しまくる “泣き” の要素が満載で、B'z ファンだけでなく一般の音楽ファンにまでも広くアピールするようなキラー・チューンに仕上がっている。個人的にはラストのコーラス・パートをアタマに持ってきたアルバム「In The Life」のヴァージョンがオススメだ。下に貼り付けた「BUZZ!!」のライヴビデオからの映像で、稲さんが弾くグランドピアノの上に立ってギターを弾いてる松ちゃん(←しかもくわえタバコときたもんだ!)がめちゃくちゃカッコイイ(^o^)丿 尚、エンディングの“Naked eyes in the sky♪” のパートが“出来な~い、い~んですか~い♪” に聞こえてしまうのは私だけかな?
B'z B'z ALONE Definitive ReleaseFF96F6F7


②BLOWIN'
 弾むようなリズムと親しみやすいメロディーで初期B'zの魅力爆発!と言える1曲が、宮沢りえのポテチCMでもおなじみの「BLOWIN'」だ。グランド・ファンク・レイルロードの「ウィアー・アン・アメリカン・バンド」を想わせるドラムスのイントロに続いてシンセが奏でるウキウキするようなサビメロが絶品で、まさにキタ━━━(゜∀゜)━━━!!! という感じ。時代を感じさせるデジタル・ビートと松ちゃんのよく歌うギターが絶妙にブレンドされたB'z ワールド全開のキラー・チューンだ。このメロディーを聴いて “風がブローウィンしてるみたいな” イメージを抱いたという稲さんの歌詞も絶好調で、 “風を受けて立ち上がろうとする君は美しい~♪” のラインなんかもう最高だ。スタジオ録音盤のスパッと断ち切ったように唐突に終わるエンディングもいいが、この曲のライヴ・アレンジはその上を行く秀逸さで、後半部の掛け合いの後、稲さんの “せーの!” に続いて“Blowin' in the wind!!!” とオーディエンスの大合唱で終わるところがめちゃくちゃカッコイイのだ(^o^)丿 
B'z BLOWIN' LIVE-GYM Pleasure 2008 GLORYDAYS

カルビー ポテトチップス (1992) CM


③ZERO
 今から4年ほど前のことになるが、B'zの新曲リリースのインターバルが1年以上開いた時期があって(←ちょうど「BURN -フメツノフェイス-」と「イチブトゼンブ」の間)、早よ新曲出ぇへんかなーと悶々としていた時に、キリンビールのCMソングとしてテレビからこの曲が流れてきて大喜びしたものだ。何を隠そう、初期B'zの名曲満載のDisc-1の中でも私が一番好きなのがこの「ZERO」なんである。イーグルスの「ヴィクティム・オブ・ラヴ」を高速回転させ、ハードに強化した骨太サウンドで完全武装、更に間奏部分にラップまで入れてみました、という感じのカッコ良いナンバーで、エンディングで電動ドリルを使うアイデア(←エディー・ヴァン・ヘイレン直系か...)も面白い効果を上げている。尚、この曲はライヴの超定番曲なのだが、前奏のファンキーなキーボードをバックにB'zのお二人がクルクル回るところ(1分42秒あたり)が好きで好きでたまらない。今年夏のエアロソニックのステージででスティーヴン・タイラーと一緒にクルクル回ってくれへんかなぁ...(笑)
B'z ZERO LIVE-GYM Pleasure 2008 GLORYDAYS


④愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない
 B'z のファンは曲名を略して言う傾向があって、「バッド・コミュニケイション→バッコミ」「愛のバクダン→愛バク」「レディ・ナビゲイション→レディナビ」「ウルトラ・ソウル→ウルソー」「ギリギリ・チョップ→ギリチョ」などが有名だが、そんな略語癖の恩恵を最も感じるのがこの「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない」...略して「愛まま」だ。この曲はB'z史上最も長い曲名を持つだけでなく最も売れたシングルで、あの大名曲「LOVE PHANTOM」よりも売れたというのだからビックリなのだが、ロック色が強かった前シングル「ZERO」からの揺り戻し(?)で再びポップ路線に回帰したのが世間にウケたのかもしれない。ただしポップといっても上昇下降を繰り返しながら縦横無尽に駆け巡る松ちゃんのギターは健在で、当時の彼らが目指していた “ハードとポップの融合” が新たなるステージに突入したことを感じさせるサウンドになっている。
B'z 愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない (Live)


⑤MOTEL
 1991年リリースの「レディナビ」以降ミリオン・セラーを連発して向かうところ敵なし状態の彼らだったが、1994年頃になると稲さんが脱アイドルを目指して髪を伸ばし始め、サウンド面でも行き過ぎたポップ化への反動なのか重くて暗い感じの曲が目立つようになる。この時期を世間では “B'zの暗黒時代” と呼んでいるのだが、そんな “暗黒時代” が行きつくところまで行った94年末にリリースされたのがこの「MOTEL」だ。この曲はそれまでの「愛まま」や「裸足の女神」といった煌びやかな “大衆ポップ路線” シングルとは激しく一線を画すセピア色イメージのブルージーなアコースティック・ナンバーで、初めて聴いた時はめっちゃ地味な曲やなぁと思ったが、二度三度と聴くうちにメロディーが頭から離れなくなって、気がついてみるとすっかりこの曲にハマっていたという、絵に描いたようなスルメ・チューンなんである。それにしても何という硬派な曲想のシングルだろう! 日本人でこれほど本格的なアメリカン・ロック・テイストを持ったサウンドを作れるアーティストを私は他に知らない。特に “Ooh-ooh it's a cruel world... Can't you see... ♪” で始まるラストの英詞パートがたまらんたまらん(≧▽≦) こんな通好みの渋~い曲が130万枚以上も売れたことが、当時のB'zの圧倒的なアーティスト・パワーを逆説的に証明している。
B'z MOTEL

B'z The Best XXV

2013-06-16 | B'z
 ポールの70'sシングル盤特集も一段落し、次は何にしようかなーなどと考えていたところへいきなりアマゾンから荷物が届いた。3月末に予約しておいた B'zのコンプリート・ベスト盤「B'z The Best XXV 1988-1998」と「B'z The Best XXV 1999-2012」だ。4月以降、新しく来た所長(←死ぬほど嫌ってた前所長がマシに思えるくらいの鬼畜野郎だ!)の肝いりで始まったクソしょーもないアホバカ・プロジェクトに忙殺されててすっかり時間の感覚を失くしていたが、大好きなB'zのCD発売日を忘れるくらい余裕のない毎日を送るなんて私としたことが本末転倒もいいところ... 特にこの1ヶ月ほどは毎日が “ムカ着火ファイアー” 状態だ。年度末には絶対に転勤希望を出すぞ|`Д´|ノ 
 とまぁそういう悲惨な状況なのでポールのネタはまだ「ロック・ショウ」も「オーヴァー・アメリカ・DXエディション」も残っているが、ハイレゾ・ダウンロードもまだやれてないし(←解凍プロセスがややこしいので時間のある時にしか出来ない...)CDやDVDを含めたすべての音源を十分に聴き込めてるワケではないのでそれらは7月のお楽しみに取っておくとして、6月後半はデビュー25周年で盛り上がってるB'zでいこうと思う。
 B'z は1998年にリリースした「プレジャー」と「トレジャー」がバカ売れしたのに事務所が味をしめたのか、その後「プレジャーⅡ」、「ウルトラ・プレジャー」、「ウルトラ・トレジャー」、「ザ・ミクスチャー」、「ラヴ&B'z」などベスト盤を乱発する傾向にあったので、この25周年記念ベスト盤の記事を初めて目にした時は正直「またか...」と思ったが、今回のは版権の問題をクリアしたのか初期の盤も含めた全シングル52曲を年代順に完全収録しており、それに加えて新曲も4曲収録、しかも全56曲中54曲分のミュージック・ビデオを完全収録(!)した特典DVDが付いているのだからこれこそまさに究極の “コンプリート・ベスト” である。
 私は膨大なヴォリュームを誇るこの特典DVDを目当てに買ったのだが、ハッキリ言ってこのDVDだけでも値段以上の価値があったと断言できる。映像で見るB'z 25年間の歴史は圧巻の一言だ。更に凄いことに、おまけ程度に思っていた本体CDの音を聴いてビックリ(゜o゜)  一体どんなリマスターを施したのかは知らないが、これまでのどの盤と比べても一聴して分かるほど音質が向上しているのだ。ただ単に音圧を上げただけという手抜きリマスターではなく、音の粒立ちがとても良くなりリアルな質感が楽しめるサウンドに仕上がっているのが嬉しい。これなら手持ちのベスト盤と収録曲が被っていても全然OKだ。これで3,000円しないのだからコスパは抜群に高い。
 それにしてもB'zのお二人は本当に凄い。25周年と一口に言うけれど、それだけの長期間にわたって第一線で活躍し、クオリティーの高い楽曲を生み出し続けているのはもう奇跡的という他ない。上記のDVDに収録されたミュージック・ビデオに出てくる昔のお二人の服装は時代を感じさせるものが多く(←特に90年代前半のバブル期!)、ファッションというものは時代と共に古びていくものだなぁと実感したが、その一方で彼らの音楽が色褪せることなく不変の輝きを放っていることに驚かされた。素晴らしい音楽は時に試練に耐えて愛され続けるのだ。
 私は1997年夏の「Calling」でB'zに目覚めた “遅れてきたファン” なのだが、それ以降16年間のシングル・アルバムはすべてリアルタイムで体験し、それぞれの曲に思い出が一杯詰まっている。彼らの曲を聴くとその頃の自分を思い出し、当時にタイムスリップしたような不思議な感覚が味わえるのだ。日本のアーティストでこんな思いをさせてくれるのは彼らだけである。そういう意味でも私にとってのB'zは特別な存在だ。
B'z 25th Anniversary DIGEST 1988-2013


 それにしてもおとといのミュージック・ステーションは凄かった(^o^)丿 B'zが4曲歌うと聞いて前日から楽しみにしていたのだが、そんな期待を裏切らない充実したパフォーマンスにテレビの前で大コーフン(≧▽≦)  まずは番組オープニングから新曲の「Q&A」がキタ━━━━(゜∀゜)━━━━!! いきなりテンションMAX状態だ。この曲はイントロからパワー全開で突っ走る痛快無比な疾走系ロックンロールで、王道ロックだけが持つ理屈抜きのカッコ良さに痺れてしまう。血湧き肉躍るとはこういうのを言うのだろう。稲さんのヴォーカルが生み出すうねるようなグルーヴはまるでワインディングを駆け抜けていくスポーツカーのような爽快さだし、縦横無尽に弾きまくる松ちゃんのエッジの効いたギターはいつ聴いても最高だ。要所要所でここぞとばかりに飛来するブラスも効果的で、“クエーッション!アーンサー!” というバック・コーラスもテンション・アップに一役買っている。聴けば聴くほどクセになる心憎いアレンジだ。
B'z「Q&A」MUSIC STATION


 “B'z の好きな曲BEST 10” は、90年代のポップ色の強いナンバーやバラッドが上位を占めるというほぼ予想通りの結果で(←「LADY NAVIGATION」はちょっと意外... 私は「Blowin'」が入ると思ってた...)、後半ではそこから選ばれた3曲を演ってくれたのだが、TVでは18年ぶりとなる「LOVE PHANTOM」(←イントロのツイン・リード・アレンジが新鮮!)、TV初披露の「裸足の女神」(←稲さんが松ちゃんにドリルを渡す時の表情がいい!)、リクエスト第1位の「ultra soul」(←エンディングで “ウルトラソウル、ハイ!” の3連発やってほしかったなー)という怒涛の神曲ラッシュに日頃のストレスも吹っ飛んだ。何かめっちゃ元気出たぞー\(^o^)/ やっぱりB'zは最高やわ。
B'z「LOVE PHANTOM - 裸足の女神 - ultra soul」MUSIC STATION


 Mステでは演らなかった残り3曲の新曲の中では「HEAT」が出色の出来。ちょうど「裸足の女神」を裏返しにした様なキャッチーなメロディーを持ったポップ・チューンで、名曲「恋心」の流れを汲む “昔ながらのB'z” 的な癒し系ナンバーだ。ガンガンとハードに迫るイケイケ・ロックだけでなく、このようにミディアム・テンポで親しみやすい爽やかなポップ・チューンをさりげなく作れる懐の深さがB'zの凄さだと思う。
B'z / HEAT


【特報】今夜9時からYouTubeでB'zの特番が(←MCはあの伊藤政則氏)、そして真夜中には読売テレビで(←関西在住でラッキー)「B'z Live-GYM Pleasure 2013 SP」が放送されます。いやぁ~、盛り上がってまいりました(^o^)丿 ファンの方は要チェックです!

GO FOR IT, BABY -キオクの山脈- / B'z

2012-04-07 | B'z
 やっとのことで1週間が終わった。新しい職場の水がイマイチ自分に合わないこともあって、めちゃくちゃストレスの溜まる毎日だったのだが、こんな時は元気になれる曲を聴いて気持ちを切り替えるに限る... ロックだ... ノリノリのロックしかない。
 とまぁこのように酸欠状態の金魚みたいに口をパクパクさせてロックのプリミティヴな衝動を求めていた矢先、先月アマゾンで予約しておいた B'z のニュー・シングル「GO FOR IT, BABY -キオクの山脈-」が届いた。何というグッド・タイミング、まさに干天の慈雨、ネコにカツオ節、shiotch7 に B'z である。この曲のサビは先行オンエアされているペプシの CM で聴いてすでに脳内リフレイン状態だったが、これでフル・ヴァージョンをアルテック・ヴァレンシアの大音量で思う存分楽しめるのだ。私にとってこれ以上の活力剤はない(^.^)
 ペプシのCMでオンエアされていた 1st beat の「GO FOR IT, BABY -キオクの山脈-」は「SPLASH!」を想わせるようなミディアム・テンポの骨太ロックで、ジョーン・ジェットの「アイ・ラヴ・ロックンロール」のように高揚感を煽るようなリフを巧く使ったカッコ良いナンバーだ。王道中の王道をいく松ちゃんのエッジの効いたギター・リフといい、稲さんの一人追っかけコーラスといい、この曲には B'z サウンドの魅力がこれでもかとばかりに詰め込まれており、隠し味的に使われているシンセも効果抜群、途中のブリッジ部分で松ちゃんのヴォーカルが聴けるというのも楽しい。
 この曲は歌詞も最高だ。 “あの日に帰りたいと望んでも There is no turning back♪” ときて “Go for it, baby コエテユケ 幸福の瞬間を じっと見つめたら 捨てちまいなよ あの日の僕はもういないんだから~♪” とキメる歌詞は、不本意な転勤で前の職場を懐かしんで凹みまくっていた私にめっちゃ元気をくれたし、ラストの “本当の最高はこれから始まる~♪” というフレーズも「The Best Is Yet To Come」みたいな感じで聴く者にポジティヴなエネルギーを与えてくれる。この曲は “楽しかった過去にいつまでも囚われるな、記憶の山脈を乗り越えて、前を向いて進んでいこうぜ!” という力強い応援歌なのだ。
 更に特筆すべきはこの曲の PV のカッコ良さで、ハッキリ言ってもう鳥肌モノ! 監督はフランス人らしいが、何度見ても曲想とバッチリ合った斬新な映像処理に目を奪われ、画面に釘付けになってしまう。それにしても2012年の今、楽曲としての高いクオリティーを維持しながらこれほどロックのプリミティヴなパワーを体現しているバンドが他にあるだろうか? ホンマに B'z ってカッコエエなぁ(≧▽≦)
 2nd beat の「仄かなる火」は「永遠の翼」タイプの典型的な B'z バラッド。ヘヴィーなロックのカップリング曲として2曲目にバラッドを持って来るというのは彼らのいつものパターンで、どうしても ド派手な 1st beat の箸休め的な存在になってしまう危険性を秘めているが、この曲は何度も繰り返し聞くうちにハマってしまう中毒性を秘めたスルメ・チューンで、松ちゃんのよく歌うギター・ソロがごっつうエエ感じ。「アローン」のセルフ・パロディーみたいな後半部の “Waiting for the sunshine~♪” の懐かしさ溢れるメロディー展開もたまらんわ(^o^)丿
 3rd beat の「流星マスク」、まるで昭和のヒーロー・アニメか何かと間違えそうなタイトルだが、歌詞の一節 “流れる星を追いかける マスクの男~♪” (←ココの一気にたたみ掛けるようなメロディー展開が好き!)からテキトーにでっち上げたような安直さに笑ってしまう。曲調はアップテンポで底抜けに明るいポップ・ロックで、「GREEN」(2002年)や「ザ・サークル」(2005年)あたりに入っていても違和感がなさそうな、ちょっと懐かしい B'z サウンドが楽しめるところが嬉しい。後半部で激しく自己主張する松ちゃんのラウドなギターがこの曲をピリリと引き締めているところもニクイですな。
 付属 DVD には「GO FOR IT, BABY -キオクの山脈-」の PV とライヴ3曲の計4曲分の映像が収録されている。PEPSI NEX presents B'z 1 DAY LIVE at SHIBUYA-AX のライヴ映像では「さよなら傷だらけの日々よ」、「イチブトゼンブ」、「Liar! Liar!」の3曲が見れるが、特に「さよなら...」がバリバリのハードロックにアレンジされていることにビックリ(゜o゜)  松ちゃんのギターもめっちゃアグレッシヴやし、稲さんも完全に戦闘モード... 不覚ながらこんなにライヴ映えする曲やとは正直思わなんだ。やっぱり B'z はどこまでも奥が深いわ。

B'z / GO FOR IT, BABY -キオクの山脈-


B'z / pepsi NEX TVCM Tshirts Live篇(30sec)

ULTRA Treasure / B'z

2010-08-13 | B'z
 「B'z VIVE-GYM 2010 Ain't No Magic」DVD から何となく始めた “真夏のB'z祭り” もいよいよ最終回、今日は2008年にデビュー20周年記念としてリリースされた2枚のベスト盤のうち、ファン投票で選ばれた上位30曲に新曲を加えた “裏ベスト” 的存在の「ULTRA Treasure」の方を取り上げたい。
 このアルバムは本体の2枚組 CD に前年のライヴハウス・ツアーの模様を丸ごと収録した DVD が付いた “2CD+DVD” 版と、DVD の代わりに新曲「いつかまたここで」入りの1トラック・ボーナス CD が付いた “3CD” 版という2種類の変則フォーマットでリリースされた。この “DVD と新曲の両方が欲しければ2セット買え” と言わんばかりのファンをナメきったリリース方法には呆れてモノも言えないが、アホバカ・レコード会社の露骨な商業主義に付き合う義理はさらさら無いので、私は DVD 付きの方を購入し、新曲はレンタルで済ませることにした。そもそも CD 1枚に1曲だけやなんて資源の無駄遣いも甚だしいし、こんな姑息なことやっとったら反感買うだけやと思うねんけどねぇ...(>_<)
 ファン投票(←因みに私が投票したのは「ROCK man」「ピエロ」「夢見が丘」)による選曲に関しては、これまでのベスト盤と被っている曲も少なからず入っており、正直言って中途半端な感じは否めない。確かに「Home」が英語詞ヴァージョンやったのはめっちゃ嬉しいし、「BLOWIN'」の新録ヴァージョンもライヴ感溢れる仕上がりで中々カッコ良い。NHK 特番で稲さんが歌詞を何度も推敲しながら完成させるプロセスが見れた新曲「グローリー・デイズ」もかなりの名曲だ。しかし収録曲の大半は既に持っている音源なのでどうしても有り難味が薄いのだ。20周年記念を謳うのなら、バリバリのロック・アレンジで過去の名曲に新たな生命を吹き込んだ名盤「ザ・ミクスチャー」のように、いっそのこと全曲を新感覚で再レコーディングしてくれたら最高やったのに、などとついつい贅沢なことを考えてしまう。
 何だかネガティヴなことばかり書き連ねてしまったが、2枚の CD はオマケみたいなもので、私にとっての「ULTRA Treasure」は特典 DVD こそがメイン・アイテム。ここに収められたライヴはスタジアム級の大会場で行われる通常の LIVE-GYM とは違い、ライヴハウスのような小さな会場で行われる SHOWCASE と呼ばれるもので、ステージとの距離が近いこともあってオーディエンスのノリもハンパではない。彼らのライヴ DVD は「イン・なんば」を除いては大会場のものばかりなので、SHOWCASE の映像が見れるだけでも大変貴重なのに、 Zepp Tokyo で行われたシークレット・ライヴを19曲丸ごと収録というのはものすごい大盤振る舞いというか、この DVD 単体で3,300円でも安いくらいの超お買い得盤なのだ(^o^)丿
 この時のライヴ映像はシングル「SUPER LOVE SONG」の初回盤特典 DVD に1曲だけ収録されていたが、今回のはそれよりも遥かに高画質。カメラアングルも過去のライヴ DVD の中でもトップクラスと言えるもので、松ちゃんの指の動きなんかもよくわかるし、ライヴの熱気や会場の一体感がビンビン伝わってきて大コーフンしてしまう。LIVE-GYM のようなギミックは一切ナシで、ロックバンドの原点とも言うべきプリミティヴなパワー全開のライヴ・パフォーマンスが堪能できるのも嬉しい。
 セット・リストには③「HOT FASHION -流行過多-」、⑥「ロンリー・スターズ」、⑪「春」、⑰「Out Of Control」、⑲「おでかけしましょ」のようにライヴであまり演らないレア曲が一杯入っていて、ここら辺にも LIVE-GYM との違いが出ているし、アンコールで我が愛聴曲⑱「ARIGATO」を演ってくれたのが何よりも嬉しい。この曲、テレ朝とのタイアップでよく流れてはいたけれど番組での使われ方がヘンだったので世間の評価はイマイチかもしれないが、私的にはゼッペリンの「天国への階段」にも通じるドラマチックな展開を持った屈指の名曲だ。松ちゃんの弾くイントロを聴いて “おぉ~” というどよめきが湧き起こるところも面白い。
 それ以外でも、②「FRICTION」、⑬「F・E・A・R」、⑮「BANZAI」、⑯「ALL-OUT ATTACK」のような疾走系ロックンロールは圧巻の一言に尽きるし、⑦「泣いて泣いて泣きやんだら」や⑫「ながい愛」のようなヘヴィーなバラッドも説得力抜群だ。面白かったのはフュージョンっぽいギター・アレンジが斬新な⑨「太陽のKomachi Angel」と、「juice」のイントロに騙された(笑)⑭「アラクレ」で、“進化し続ける B'z ” が楽しめる。ライヴこそが B'z の原点であり、その熱いステージを体験して初めて B'z の真の凄さが分かる... そのことをこの DVD は如実に語っている。やっぱり B'z はエエなぁ(^o^)丿

B'z - ROCK man 【B'z the Best "ULTRA Treasure"】


B'z ビーズ - Fear (Showcase Zepp Tokyo 2007)


ARIGATO (限界高画質)
コメント (4)

LOOSE / B'z

2010-08-11 | B'z
 B'z ファンの間では “昔の B'z ” とか “最近の B'z” といった言い方をよく耳にする。まぁ20年以上も第一線で活躍していれば音楽性が変化して当然だろう。「SURVIVE」で彼らに入門してそれ以降リアルタイムで聴いてきた私には今の “ライヴ感溢れるハードな歌謡ロック路線” がツボなのだが、90年代前半の J-Pop バブル黄金期の作品も大好きだ。打ち込みによるデジタル・ビートを強調したサウンド・プロダクションは確かに今の耳で聴くと時代を感じさせるが、曲のコアとなるキャッチーなメロディーは時を越えて心に迫ってくるモノがあるし、何よりも説得力抜群の稲さんのヴォーカルとハードにロックする松ちゃんのギターのコンビネーションは唯一無比、サウンドが打ち込みだろうが生音だろうがそんなこと関係ナシの素晴らしさだ。
 B'z にハマッた1997年当時の私はまだパソコンを持っておらずアマゾンもヤフオクも知らなかったので、そんな “昔のB’z” のアルバムをブックオフのセールで1枚、また1枚と買い集めながら後追いの形で追体験していった。「いつメリ」や「愛まま」といったキラー・チューンの数々はもちろんのこと、「孤独のRunaway」、「RUN」、「Pleasure」、「YOU & I」、「TIME」、「恋心」といった非シングル曲の素晴らしさに触れ、B'z に生涯の音楽を感じたものだ。そんな彼らが J-Pop の枠内で “やれることは全てやり尽くした” といえる大傑作が1995年にリリースされたこの「LOOSE」である。
 B'z のアルバムの冒頭1曲目というのはガツン!とくる強力なナンバーが置かれるのが常だが、このアルバムの出だしも強烈だ。松ちゃんがかき鳴らすギターと稲さんのシャウトだけで聴く者の心をワシづかみにする1分余りの小曲①「spirit loose」は、続く②「ザ・ルーズ」のイントロ的な役割を果たしており、①から間髪を入れずに②の爆裂ドラムへとなだれ込む瞬間がめちゃくちゃカッコ良い。ブラス・セクションも加わってド派手にドッカンドッカンと花火を打ち上げ、ギターが縦横無尽にハジケまくるという理想的な展開で、 “Oh yeah アタマが痛い~♪” で始まるはっちゃけた歌詞も「恋心」に通じる面白さがあって、オラオラ系の曲調とピッタリ合っており、①②セットで最高のオープニング・ナンバーになっている。
 このアルバムに入っているシングル3曲のうち、圧倒的な存在感を誇るのが⑧「LOVE PHANTOM」だ。究極の様式美と言える荘厳なイントロから一転してギターが唸り、デジタルなビートに乗って畳み掛けるようにスピード感溢れるメロディアス・ハードロックが展開されていくこの曲は、4分40秒の中にありとあらゆる売れ線ロック(←もちろん良い意味です)のエッセンスを詰め込んだ感があり、これこそまさに90’s J-Pop が到達した最高峰。絵に描いたような名曲とはこういうのを言うのだろう。曲のクライマックスで稲さんがステージ・セットの一番上からダイヴする(もちろん実際に飛んでいるのはスタントマンなのだが...)というライヴ・パフォーマンスも衝撃的だった(゜o゜) 残る2曲③「ねがい」と⑦「love me, I love you」はそれぞれシングルとは違うテイクが収められており、前者はギター・リフを主体としてリズムを強調した “BUZZ STYLE”、後者はベースを打ち込みから生音へと差し替えた “with G Bass” と呼ばれるヴァージョンになっている。
 ⑤「BAD COMMUNICATION」はダンサブルな打ち込み系サウンドの既発オリジナル・ヴァージョンとは打って変わってアグレッシヴなアコギ・アレンジがめちゃくちゃカッコ良い “000-18ヴァージョン” (000-18とはこの曲で弾いているギターの型番のことで、トリプルオー・エイティーンと読みます)で、ドゥービー・ブラザーズの「ロング・トレイン・ランニン」とタイマンを張れそうなぐらい凄まじいグルーヴ感が圧巻の骨太アメリカン・ロックに仕上がっている。バッコミにはこの他に全編英語詞で歌った“E.style” や 生音主体のライヴ・アレンジで再レコーディングされた“ULTRA Pleasure Style” など、様々なヴァージョンがあるが、私的にはこの 000-18 が断トツの素晴らしさだと思う。
 バラッド系では何と言っても④「夢見が丘」、コレに尽きる。哀愁舞い散る旋律がたまらないドラマチックな曲想、ちょっとハスキーで雰囲気抜群なヴォーカル、心の琴線をビンビン震わせる鬼気迫るギターソロと、文句ナシの名曲名演だ。特にラストのサビでギターとヴォーカルがユニゾンするところなんかもう鳥肌モノで、私的には B'z 隠れ名曲の筆頭候補に推したいキラー・チューン。シングル・カットしていたら大ヒットしていたに違いない。
 アルバム前半が凄すぎて後半は少し弱い気がするが、そんな中ではミディアム・テンポのロック・ナンバー⑬「drive to MY WORLD」が出色だろう。テンションの高さはハンパないし、何よりもハード・ドライヴィングなギターが良い。尚、ジャケットに載っていない隠しトラック⑭「spirit loose Ⅱ」は松ちゃんのギターソロで、1分弱という短さが残念なくらいのグルーヴィーな演奏だ。
 前作「ザ・7th ブルース」で打ち出したヘヴィー・ロック色を保ちつつもキャッチーな聴き易さにも十分配慮して「IN THE LIFE」や「RUN」から更に進化した “B’zの王道ロック” が聴けるこのアルバムは洋邦問わずすべてのロック・ファン必携の1枚だと思う。

B'z ライブ 【LOVE PHANTOM】


B'z BAD COMMUNICATION(000-18)


夢見が丘/B'z
コメント (2)

ACTION / B'z

2010-08-09 | B'z
 「MONSTER」で “メロディー回帰” を果たした B'z が翌2007年にリリースしたアルバムがこの「ACTION」だ。表面的には「MONSTER」の路線をより推し進め、メロディアスなハードロックをベースにしながらも様々なスタイルの楽曲が満載の多彩な内容になっているが、人の心の “闇” の部分に焦点を当てたようなシリアスで内省的な歌詞の曲が多いせいか、アルバム全体に漂う空気感は開放的な「MONSTER」に比べて何となく重苦しい感じがする。アルバム・タイトルの「ACTION」は “光を求めてアクションを起こそう” というところからきているとのことで、そういった “闇” を突き抜けたところに “希望の光” が見えるということなのだろうが、ノリノリで煌びやかなロックンロール集を期待して聴くと肩透かしを食いそうな渋~いアルバムだ。
 松ちゃんによるとこのアルバムはプリプロダクションの段階から難航を極めたらしく、特に曲作りの面でかなり苦労したとのこと。そのせいか即効性のある旋律を持ったシングル向きの曲は「MONSTER」に比べて少ないようで、どちらかと言うとじっくりと時間をかけて聴き込めば聴き込むほど好きになっていくタイプのアルバムと言えるだろう。収録曲は全17曲で70分近くある大作に仕上がっているが、個人的には中間部で少々ダレるような部分もあり、出来ればあと数曲削って12曲50分ぐらいに絞ればちょうど良かったように思う。
 アルバムの出だしは①「純情ACTION」、②「黒い青春」、③「SUPER LOVE SONG」と、エッジの効いたメロディアスなハードロックの3連発で、もうコレだけでテンション上がりまくりである(≧▽≦) 最初はシングル候補だったという①はタネも仕掛けも無い疾走感あふれるロックンロールで、 “やっぱり B'z はこうでなくちゃ!” との思いを強くする。ダークでネガティヴな歌詞が印象的な②もジャジーなイントロから一転ハードなギターが唸りを上げて爆走するという凝った作りでインパクト抜群だ。アグレッシヴなリフ攻撃が快感を呼ぶシングル曲③はとにかくワイルドに突っ走る勢いが圧巻の一言で、 “相乗効果でヨクなろう~♪” のラインがたまらなく好きだ。
 その③の 3rd beat (←要するにシングルのB面ですね)だったのが⑦「FRICTION」で、PS2 の「バーンアウト・ドミネーター」というアクション・レーシングゲーム用に彼らが書き下ろした痛快無比な疾走系ロックンロール。私がこのアルバム中一番好きなナンバーで、エアロスミスもブッ飛ぶカッコ良さである。超高速ドライヴの BGM としても最高だ。歌詞は全編英語で歌われており、 “shouting out my name ~♪” のパート(0分48秒あたり)が “シャリが旨いねぇ~♪” に聞こえる空耳チューン(笑)としても必聴だろう。尚、このアルバムに収録されているのは “LAP 2” ヴァージョンで、ヴォーカルもギターも新たにレコーディングし直されているのだが、どちらか一方を選べと言われれば、激しさ全開のシングル・ヴァージョン(下の YouTube のヤツ)の方が好きだ。
 その⑦と並ぶ超愛聴曲がアルバムのラストを飾る⑰「BUDDY」だ。前年に行われたライヴ・ジム “モンスターズ・ガレージ” で終演後の客出し時に流れていたのを聴いて以来ずぅ~っと気になって仕方が無かったのだが、このアルバムに収録されると知った時は大喜びしたものだ。レコーディングにあたって歌詞やアレンジが少し変えられており、私的にはどちらかというと元のヴァージョンの方が好きなのだが、中間部に加えられた稲さんのラップっぽい言葉の速射砲が実に新鮮で、絶妙なアクセントになっている。絆をテーマにした歌詞といい、歌謡ロック的なメロディーといい、アルバム中で最も B'z らしいナンバーと言っていいだろう。
 私が良い意味で一番驚かされたのが⑭「トラベリンメンのテーマ」だ。エンジニアが持ってきたビートルズのレコーディングに関する本を見てコレは面白そうだということになり、ドラムスはリンゴ・スターを模倣してマイクを立てたり布をかけたりで、ベースもカール・ヘフナーのヴァイオリン・ベースを使ってレコーディングされたという。確かにサビのギターのフレーズとかコーラスの付け方とか、中期ビートルズの薫りが色濃く立ち込めているのが嬉しい(^o^)丿 特にリンゴ・スターのグルーヴを見事に再現したシェーン・ガラースのドラミングは絶品だ。ビートルズ・ファンの方は話のネタに1度聴いてみて下さいな。
 ナックの「マイ・シャローナ」みたいなリフが耳に残る⑤「パーフェクト・ライフ」もキャッチーで大好きな1曲だ。洋楽ファンの中にはこういう手法をすぐに “パクリだ!” と糾弾したがる人がいるが、松ちゃんの遊び心がワカランのかなぁ...(>_<) 私はこのようにどこかで聞いたような懐かしいフレーズを基に新しい曲を作っていく手法は大歓迎だ。叉、稲葉節も絶好調で “マイナス掛け合わしてプラスにしてしまぇ~♪” とはいかにも数学教師の免許を持つ稲さんらしいラインだが、歌詞全体に流れる空気はポジティヴなもので、凹んだ時に聴くと元気をくれそうだ。
 このアルバムは歌詞の面で他の盤とは激しく一線を画す深さを持っているのが大きな特徴だが、イジメをテーマにした④「満月よ照らせ」では「今夜月の見える丘に」のような美しいメロディーに乗せて人間の心の内に潜む暗黒面を鋭く描写しており、 “あると思い込んでた友情はそこにはなかった...笑える話じゃないか” といった自虐的な歌詞が強烈だ。エアロスミスの「ドリーム・オン」を意識したようなイントロで始まる⑬「光芒」もドラマチックな展開が鳥肌モノの超大作バラッドで、テンションの高さはピカイチだろう。最後のサビの部分の歌詞が心に突き刺さる。
 赤と黒のコントラストが目を引くジャケットはアルバム・タイトルの「アクション」を表現しようとしたものだそうだが、首を90°左に傾けてよくよく見るとシルエットがバルタン星人になっている。こういうはっちゃけた遊び心を忘れない B'z がたまらなく好きだ(^o^)丿

Bz FRICTION


B'z ACTION「BUDDY」


B'z トラベリンメンのテーマ

MONSTER / B'z

2010-08-07 | B'z
 私はオリジナル・アルバムの中にシングル曲以外で好きな曲がどれくらい入っているかをそのアーティストと自分との距離感を測る評価基準にしている。ビートルズのように名曲含有率がほぼ100%などというケースは例外中の例外で “シングル曲は面白いけれど、それ以外のアルバム曲は埋め草だらけ” というパターンの方が圧倒的に多い。
 私が B'z を好きな理由の一つはここにある。前回書いたように「Calling」「Liar! Liar!」という2枚のシングルに魅かれて買ったアルバム「SURVIVE」の持つ “ジャンルを超えた多様性” が自分の嗜好とピッタリ合っており、シングル曲以外にも良い曲が一杯詰まっていたこともあって、私にとっての B'z は他のアーティストとは違う特別な存在になっていった。
 「SURVIVE」以降、彼らはどんどんハードロック色を強めていき、乱暴に言うと “ハードロックか熱唱型バラッドか” という感じの、 “統一感はあるけどちょっと単調” なアルバムが何枚か続いた。しかもサウンドや歌詞に重点を置く余り、肝心のメロディーが薄くなってしまっているような曲もいくつかあって、強いて言えばそれが少々不満だった。しかし、最近のアルバムはどれも「SURVIVE」を想わせるヴァラエティー豊かな内容になっており、楽曲のクオリティーの高さにも一段と磨きがかかってきているように思う。そんな “メロディー回帰” のきっかけとなったアルバムが2006年に出たこの「MONSTER」である。
 このアルバムを聴いてまず感じたのは全編に漂うレッド・ゼッペリンへの憧憬である。雰囲気としては「フィジカル・グラフィティ」や「イン・スルー・ジ・アウトドア」あたりの多様性を髣髴とさせるものがあるが、野放図なエネルギーを感じさせながらもそれらを緻密なアレンジによって聴きやすくまとめ上げているところが B'z の B'z たる所以である。
 まずは何と言ってもアルバム・タイトル曲の⑧「MONSTER」が凄い。その壮大な曲想は「カシミール」を想わせるスケールのデカさだし、ヘヴィーなギター・リフと荘厳なストリングスの絡みが生み出す凄まじいまでのグルーヴはまさに圧巻で、B'z を単なる J-Pop と思ってる人が聴いたら驚倒するだろう。稲さんのシャウトもめちゃくちゃカッコ良く、私的には何度聴いても鳥肌モノのキラー・チューンだ。
 このアルバムのもう一つの特徴は⑤「ケムリの世界」、⑨「ネテモサメテモ」、⑫「雨だれぶるーず」と3曲もブルースっぽい曲が収録されていること。特に⑨はシンデレラの名盤「ロング・コールド・ウインター」の泥臭いデルタ・ブルースのエッセンスが散りばめられたネチこいサウンドに面白い歌詞が乗っかった超愛聴曲だ。⑤は意味深な歌詞が面白いし、⑫もゼッペリンの名曲「シンス・アイヴ・ビーン・ラヴィング・ユー」の影響を色濃く感じさせるコテコテのブルースだ。
 上記以外の曲ではドライヴ感溢れる①「ALL-OUT ATTACK」、レゲエのビートを巧く使った爽やか系ポップ曲④「恋のサマーセッション」、上木彩矢によるカヴァー・ヴァージョンでも有名な⑪「ピエロ」あたりが気に入っている。シングル曲では⑥「衝動」が圧倒的に素晴らしい。楽曲全体を貫く疾走感はまさにロックンロールの王道を行くもので、そのテンションの高さはハンパではない。車を運転中に聴くとアクセルを全開にしたくなる衝動に駆られる危険な(笑)ナンバーだ。尚、このアルバムにはギター・ソロやラストのシャウト部分が差し替えられた MONSTER MIX が収録されている。②「SPLASH!」では “カッティングの魔術師” 松ちゃんの職人技が堪能できるし、少々耳タコ気味の⑭「OCEAN」も聴けば聴いたでやっぱり名曲だ。③「ゆるぎないものひとつ」は聴き込めば聴き込むほど味わいが増すスルメ・チューンで、シングル向きというよりは “アルバムの中でキラリと光る隠れ名曲” という感じのナンバーだ。
 ハードロックありブルースありレゲエあり王道バラッドありと、非常にヴァラエティーに富んだこのアルバムは、 B'z のアーティストとしての懐の深さを改めて満天下に知らしめた傑作であり、古き良き70'sハードロックの薫りを現代に蘇らせる屈指の名盤だと思う。

衝動


MONSTER


B'z ネテモサメテモ
コメント (2)

SURVIVE / B'z

2010-08-04 | B'z
 1週間のご無沙汰でした。実はパソコンが突然壊れてしもうたんですわ。買うてまだ1年半やというのに何ちゅーへタレ・パソコンや!とにかく液晶がヤラれてしもうては使いモンにならへん(+_+) 一応修理に出してきたけれど、 “お盆を挟むので通常よりも1週間長めに見ておいて下さい” とのこと。オイオイ、お盆を挟むって、まだ8月の初めやのに一体いつまでかかるっちゅーねん?液晶部ってめっちゃ高ぅつくらしいんで、5年保障に入っといたのが不幸中の幸いやけど。ということで Vista 君が退院するまでは引退していた XP 君に復帰してもらって、細々と更新していきます。それにしても YouTube はコマ送り状態やし、反応遅すぎてイライラするわ(>_<)
 愛車の方はもう絶好調で、毎朝このセドナ・レッド嬢で京奈和道をバビュ~ン!しながら通勤しているのだが、前が空いた時にアクセルをガバッと踏み込むと、クオーーーンという乾いたエンジン音と共に矢のように加速していく。その滑らかな吹け上がりは快感の一言で実に気持ちがいい(≧▽≦) 今までの車と一番違うのは高速になればなるほど地面に吸いつくように安定感が増すところで、高速コーナーもまるでミズスマシのように(?)6速全開フラットアウトでイケるのが嬉しい。街中でもストレートでもコーナーでも速い... 今の F1 で言うとレッドブルみたいにオールマイティーな車やね(^o^)丿 でもあんまり調子に乗ってると免許が何枚あっても足りなくなりそうなので自重しなければ...(>_<)
 運転も音楽もスローが苦手で疾走系が大好きな私にとって、ドライヴの BGM として絶対に欠かせないのが B'z である。洋邦・ジャンルを問わず昔の音楽しか聴かない私を、リアルタイムでCDやDVDの発売日が待ちきれずにワクワクさせてくれる殆んど唯一の存在が彼らなのだ。車が変わってただでさえイケイケ・オラオラ気分なところに先週の DVD 発売が重なって、テケテケ→ウクレレに続く祭り状態になっている(^o^)丿
 私が B'z を知ったの1997年夏のこと(←遅い!)、当時ロック/ポップスとジャズ以外のことは何も知らなかった私は周りの話題についていく為に仕方なくTVやラジオで J-Pop を勉強することにした。まぁ大半は小室系の軽薄な使い捨てダンス音楽ばかりで正直ウンザリだったが、ある時耳にした1曲に耳がピタリと吸い付いた。凡百の J-Pop とは明らかに曲の佇まいが違う。1度聴いただけで心をギュッとワシヅカミにされるようなヴォーカルと、美味しいフレーズのアメアラレ攻撃で心憎いほどよく歌うギター、そして何よりも70's~80'sロックのエッセンスを濃縮還元したようなサウンドに完全KO されてしまった。その曲のタイトルは「Calling」、アーティスト名は B'z といった。
 自分がそれまで聴いてきた洋楽ロックと共通する空気を B'z の音楽に感じた私は早速台湾盤のシングル・コンピレーション・ベスト「単曲集」Vol.1 & 2 を購入、大コーフン状態で盛り上がっているところへトドメとばかりにリリースされたのが次のシングル「Liar! Liar!」で、そのバリバリにストレートなロック・サウンドを聴いて私の B'z 熱は決定的となり、その約1ヵ月後に出たこの「SURVIVE」というアルバムも発売日にゲットした。
 音楽的に見て、B'z は前作「LOOSE」で J-Pop アーティストとしては行き着くところまで行ってしまった感があり、このアルバムから次のステップとして “ハードロック・ベースの J-Rock アーティスト” へと大きく舵を切ったように思う。シングルで言うと AC/DC みたいなタテノリ・ロック「Real Thing Shakes」あたりが分水嶺か。その前作「ミエナイチカラ」を “ロック色の強い J-Pop” とすれば、次作「FIREBALL」は“メロディアスなハードロック” といえるぐらいの大きな違いが感じられるのだ。
 このアルバムでも随所にそういったハーロック志向が見受けられるが、それが最も顕著に表れたのが冒頭の①「DEEP KISS」だろう。重量感溢れるドラミングが生み出すリズムに乗って松ちゃんのハード・エッジなギター・リフが轟き渡り、切っ先鋭いナイフのような稲さんのハイトーン・ヴォーカルが炸裂... こんなアグレッシヴなロックはちょっと他では聴けない。とにかくそのハードなサウンドに度肝を抜かれるが、 “しなる鞭のような意地がある~♪” のラインの比喩表現の冴えも見事としか言いようがない。サビのメロディーが「飾りじゃないのよ涙は」に似てるかも?
 ①の余韻に浸る間も与えずに②「スイマーよ」のイントロがスルスルと滑り込んでくる。このように曲間ギャップをつめることによってアルバム全体のスピード感に拍車がかかっており、後の「ultra soul」や「ROCK man」に繋がるこの疾走系チューンの魅力が際立っているように思う。それにしてもライヴでクロールしながら歌う稲さん、何をやっても絵になるなぁ(^・^)
 稲さんにしか歌えない泣きのロッカ・バラッド③「Survive」、アクセルを床までベタ踏みしたくなるカッコ良いロック・シングル④「Liar! Liar!」、90年代初め頃のB’zの薫りを漂わせる⑤「ハピネス」、資生堂化粧品 CM に使われ “メイク魂に火をつけろ~♪” というキャッチコピーと曲想がコワイぐらいに合っていた⑥「FIREBALL」、凹んだ時に元気をくれる⑦「Do me」、歌詞がグッと心に響く⑧「泣いて泣いて泣きやんだら」、稲さんの “ミャオミャオ~♪” が妙に耳に残る⑨「CAT」、歌詞も面白いしイントロの軽快なピアノとその後に続くグルーヴィーな曲想とのギャップもめっちゃ楽しい⑩「だったらあげちゃえよ」、ラス前にひっそり置かれた箸休め的佳曲⑪「Shower」、AC/DC の「Furor」みたいなギター・リフが印象的なロック・パートと稲さんが松ちゃんのことを歌ったという歌詞に涙ちょちょぎれるバラッド・パートを B'z お得意の2曲合体技によって最も美しい形で融合させた⑫「Calling」... すべての曲に顔があり、それらが絶妙な統一感を醸し出している。
 B'z の “ハードロック宣言” ともいえるこのアルバムは過去の B'z のポップな側面のみを溺愛する昔ながらのファンの間では賛否両論だったようだが、そういう人達は彼らの本質のほんのイチブしか分かっていない。B'z は有象無象の J-Pop とは激しく一線を画すロック・ユニットなのだ。「FIREBALL」の歌詞じゃないが、当時オルタナ系が主流だった洋楽ロックに愛想を尽かしてジャズ一辺倒に傾いていた私のロック魂に再び火をつけたこの「SURVIVE」こそが私の B'z 入門盤であり、ここから B'z との長い付き合いが始まったという意味でも忘れられない1枚なのだ。

【B'z】 SURVIVE 店頭用VTR


B'z - Liar!Liar! (LIVE-GYM '99)


B'z Calling

B'z LIVE-GYM 2010 Ain't No Magic at TOKYO DOME

2010-07-29 | B'z
 待ちに待った B'z の最新ライヴDVDが届いた。アマゾンでかなり前に予約しておいたもので、運良く発売日前日のフラゲに成功だ(^.^) タイトルは「B'z LIVE-GYM 2010 “Ain't No Magic”at Tokyo Dome」で、 昨年末に発売されたアルバム「マジック」を引っ提げて彼らが今年の1月~3月に行った全国ツアーの中から最終日の東京ドーム公演の模様を約2時間半に亘って収録したものだ。今回は普通のDVD版とブルーレイ版の2種類が同時発売されたが、ブルーレイ・プレイヤーもハイヴィジョン・テレビも持っていない私は当然DVD版。そもそもブルーレイってそんなに普及してるんかね??? 普通のパソコンとの互換性もないし、画質にそれほどこだわりの無い私は今のDVDで十分満足だ。
 私は彼らのDVDは必ず買うことにしているが、とにかくそのライヴ・パフォーマンスの完成度の高さには毎回感心させられる。ロックの黄金時代だった1970~80年代、英米のハードロック系バンドはまずファンに凄いライヴを見せつけ、感激したファンがレコードを買い、また次のライヴにも足を運ぶというのが活動形態の基本であり、特にブリティッシュ・ロックの世界ではそれが小さな会場で行われていたためにバンドのカリスマ性をより増幅させる要因となっていたように思うのだが、B'z はその原始的とも言えるロック・バンドの基本的な方法論をこの21世紀に、ドーム級の巨大スタジアムで実践し続けているのである。これはもう凄いとしか言いようがない。
 彼らのライヴの魅力、それは稲葉さんのカリスマ性とシャープな動き(←ホンマにカッコエエわ...)、松本さんの音楽監督としての比類なき才能に加え、ハイ・クオリティーな楽曲の波状攻撃、ズバ抜けて高い演奏力、度肝を抜くようなアイデア満載のステージ・セット、と挙げていけばキリがないが、何よりもバンドが一体となって生み出す途方も無いエネルギーの奔流が5万人を超える大観衆を圧倒するのだ。
 以下、今回のライヴの簡単な感想です;
 ・いきなり①「DIVE」、②「Time Flies」とテンション上がりまくり。稲さんのグラサン+金ピカ・スーツ姿がめっちゃカッコエエわ(^o^)丿
 ・お二人同時の “B'z の LIVE-GYM にようこそ!” に至るまでの絶妙なやり取り、特に松ちゃん面白すぎ...(^.^) ファンは必見でしょう。
 ・上記の “ようこそ!” から間髪を入れずに我が愛聴曲③「MY LONELY TOWN」のイントロへとなだれ込む瞬間がタマランo(^-^)o
 ・バックの巨大スクリーンの3つの円がスティッチに見えるのは私だけ?
 ・④「今夜月の見える丘に」のイントロが何と「ムーン・リヴァー」だった... 松ちゃん、ニクイ演出やねぇ... (o^-')b
 ・④「今月」、⑤「PRAY」、⑥「TIME」、⑦「TINY DROPS」、⑧「OCEAN」という怒涛の歌い上げ系バラッド5連発はさすがにキツイ(>_<) 個人的には「夢の中で逢いましょう」とかを挟んでチェンジ・オブ・ペースを考えても良かったのでは?と思う。
 ・⑪「Mayday!」で、演奏しながらアリーナ席頭上を縦断するフライングステージは圧巻! B'z のライヴはスケールが違うわ(゜o゜)
 ・メンバー紹介時の松ちゃんの“サンシャイン60も スゴクイイケド、ココからの眺め もっとサイコーデス” 発言にはワロタ☆('-^*)/
 ・⑭「LOVE IS DEAD」に行く前に松ちゃんとサポメンが繰り広げるジャジーなセッション「JAZZY BULLETS」がめっちゃエエ感じ。このメンバー、ジャズもバリバリに上手いやん(o^-')b
 ・⑰「だれにも言えねぇ」の間奏で何故か「ゴッドファーザー愛のテーマ」をつま弾く松ちゃんとカメラ目線の稲さんのツーショット...役者やのぉ(^∇^)
 ・パワー・スポット “だれにも言えねぇ井戸” ネタが最高!松ちゃんのオトボケも絶好調やし、稲さんの井戸を覗き込む後ろ姿にも大爆笑。B'z のお二人面白すぎるわ。とにかく今回はいつも以上にリラックス・ムードが伝わってきて楽しいなったら楽しいなヽ(^o^)丿
 ・⑱「MOVE」の炎のリフ攻撃めっちゃカッコエエ(´∀`) 血湧き肉躍るとはまさにこのこと。
 ・⑳「long time no see」での稲さんの喋りにグッときた。この人いつもホンマにエエこと言うね... (;´Д`)ノ
 ・(21)「愛まま」で5万人のCメロ大合唱のシーンがタマラン!
 ・(22)「イチブトゼンブ」のバラッドverから通常verへの流れが絶妙!
 ・エンドロールで東京の夜景をバックに流れる「PRAY」がこれまた鳥肌モノ(≧▽≦)
とまぁ印象に残ったパートをサッと書き出してみたが、これまでのライヴとの一番の違いはとにかくユーモアたっぷりの演出で “自然と笑わせてくれる” 遊び心満載のステージに尽きると思う。それでいてキメるところはビシッとキメるのだから、ライヴであれDVDであれ十分に元を取ったという満足感で一杯だ。私にとって B'z のライヴはリアルタイムで体験できる “最高のロック・ショー” なのだ!!!

※今回のツアー映像はまだアップされてないようなので、過去のライヴ映像に音声をシンクロさせた【MAD】ヴァージョンで。この B'zMONSTER21 っていう職人さん、なかなかエエ仕事してまんなぁ...

B'z LIVE-GYM 2010 _Ain't No Magic_ at TOKYO DOME


【MAD】 Introduction ~ DIVE / B'z


【MAD】 PRAY / B'z

MAGIC (DVD) / B'z

2009-12-21 | B'z
 B'z「MAGIC」の初回限定盤には特典として “マジカル・バックステージ・ツアー” (←「マジック」に引っ掛けた「マジカル・ミステリー・ツアー」のパロディやね...)というDVDが付いており、レコーディングの様子に Summer Sonic 09 や Showcase のライブ映像、更にシングル3曲のPVメイキングといった貴重な映像が楽しめる。日本には “再販制度” とかいうワケのわからんシステムがあり原則としてCD新譜は値引きしての販売出来ないのに対し、CD+DVDは再販制度対象外のため値引きしての販売が可能、ということで、アマゾンではDVD付きの初回盤で3,102円、DVDなしの通常盤が2,940円...つまりわずか162円の上乗せでこの内容の濃いDVDが手に入るというワケだ。この特典DVD、去年のNHK特番みたいな感じでB'zのお二人に密着取材、博多→ハワイ→東京と、ニュー・アルバムのレコーディング風景がバッチリ楽しめてまさに “メイキング・オブ・マジック” という塩梅だ。
 アルバムのメイキング映像の中では、ハワイ編が抜群に面白い。松本さんがアコギの弾き語りでタイトル曲「マジック」を “歌のお兄さん” (笑)に歌って聴かせるシーンや「MY LONELY TOWN」のアレンジを練りながら “B'zとして久々の会心の一発、出たよ(^.^)” と饒舌に語る松本さんと稲葉さんのやり取り、「long time no see」で絶叫しながら爆裂ドラミングを聴かせるチャド、「Freedom Train」のコーラス・パートを稲葉さん+シェーン+バリー(←レッド・ゼッペリンのTシャツが目立ってます...)でハモるシーンetc... 中でもバンドのメンバーでプレイバックを聴いてるシーンでジュアンが「DIVE」の “こんなんじゃ いやだもん!” の部分が “Tiny Little Animals” って聞こえると言うシーンでは一同大爆笑!アメリカ版空耳アワーだ(笑)。アメリカで撮った「DIVE」PVのメイキングもめっちゃ面白い。ドラマに出てきそうな砂漠の真ん中にある小さな田舎町での撮影で、特に爆発をバックにバイクでジャンプするシーンなんかもう最高だ。
 東京編では「イチブトゼンブ」のPV撮影の裏側が実に興味深かった。爽やかな青空の下で撮るよりも車が潰されて山積みになっているジャンクヤードで撮った方が曲に深みが出てくるという。そんなモンかねぇ~(>_<) 
 Showcase のリハーサルでは松本さんの “集中しなくていいですから...スルーするだけで...” という言葉に一同大爆笑。実にリラックスした雰囲気がエエ感じだ。セットリストを検討するシーンに続いて「Vampire Woman」のレア映像のイチブが見れる。「Crazy Rendezvous」も懐かしい!歌詞を “ちょっと落ち着いてきたね 岸和田だよ ここは~♪” というように In Your Town な歌詞アレンジもお約束だ。バリーやシェーンの日本語MCもめっちゃ面白い。 「蒼い弾丸」で弾いてるユニークなギターはラウドネスの高崎さんとトレードしたものらしい。
 「MY LONELY TOWN」の軍艦島PV撮影のメイキングを挟んでサマソニのライブ映像が「DIVE」、「MY LONELY TOWN」、「イチブトゼンブ」と3曲連続ノーカットで収録されている。これがまた超高画質でめっちゃ嬉しい。そんなこんなでトータル約67分、見どころ満載のこの特典DVDは大傑作アルバム「MAGIC」を2倍3倍と楽しむのに欠かせない。私の場合は先にCDを聴き込んでからこのDVDを見たので、“へぇ~、この曲はこんな風に作られていったんか!” というシーンが一杯あって面白さもひとしおだった。毎回こんなん付けてくれたらめっちゃ嬉しいなぁ...(≧▽≦)

BMBB 4010 MY LONELY TOWN

MAGIC (Pt. 2) / B'z

2009-12-20 | B'z
 B'z のニュー・アルバム「MAGIC」はこれまにないぐらい曲の配列がしっかりと考え抜かれており、アルバムが単なる曲の集合体以上の輝きを放っている。それを最も感じたのが①→②→③とハイスピード・ロックンロールでたたみかけた直後にやってくる④「MY LONELY TOWN」を聴いた時で、1ヶ月前に曲単体でシングルとして聴いた時は最初少し地味な印象がありその後何度も繰り返し聴くうちにジワジワと良くなってきたのだが、アルバムの中のこの位置に置かれるとそれまで気付かなかった不思議な魅力を発散し始めるのだ。どこがどうと上手く言葉で表現できないのが情けないが、それこそがお二人がこのニュー・アルバムに封じ込めたMAGICなのかもしれない。曲の作りとしてはミスチルの「ニシエヒガシエ」みたいなイントロから徐々に盛り上がっていって後半一気にたたみかけるハードボイルドな展開が圧巻だし、ソリッドな爆裂ギターと効果的に挿入されるストリングスのサジ加減も絶妙だ。とにかくこの「マイロリ」、軍艦島(←B'zのおかげでその存在を初めて知った...)で撮影されたPVもシビレるほどカッコエエし、今では超のつく愛聴曲だ。
 ⑤「long time no see」は私の大好きな隠れ名曲「希望の歌」路線のキャッチーなナンバーで、 “もしB'zが昭和歌謡をやったら...” みたいな感じの森田公一とトップギャランっぽいメロディーがたまらない。これもライブでめっちゃ盛り上がりそうな1曲だ。⑥「イチブトゼンブ」は松本さんがコアなファンだけでなく今時の一般ピープルにまで広くアピールすることを念頭に置いて職業作家に徹して書き上げたようなポップなナンバーで、B'z流のハードロックを巧くコーティングして聴きやすく仕上げたサウンド・プロダクションの妙が素晴らしい。
 ⑦「PRAY」はまさにB'zバラッドの王道といえる1曲で、窪田等さんのナレーションと絡めてF1総集編のエンディング・テーマに使えばぴったりハマりそうな壮大なナンバーだ。彼らのバラッドの中にはたま~に “歌詞はエエねんけどメロディーがやや薄味で面白みに欠ける” ものがあるのも事実だが、この曲は心の琴線を震わせる泣きのメロディーに溢れており、エモーショナルなギター・ソロと相まって大袈裟ではなく魂を激しく揺さぶられる名唱であり名演だと思う。大音量でサウンドの中に身を委ねるような聴き方がオススメだ(^o^)丿
 アルバム・タイトル曲⑧「MAGIC」は松本さんの掻きむしるようなギターに絡む稲葉さんのブルースハープという図式から何となくあの名作「ルース」を思い出してしまうが、この曲はクセになるサムシングを持っている。まさにB'z MAGICと言うしかないが、純度120% B'zの魅力が炸裂するナンバーだ。私的には “とけないままMAGIC~♪” のメロディーが耳について離れないし、稲葉さん渾身の “イェッ!” や “ヘイッ!” という掛け声にもシビレてしまう(≧▽≦) ⑨「Mayday!」はイケイケのカッコイイ曲で、ライブでステージ上を所狭しと走り回るお二人の姿が目に浮かぶ。ライブを念頭に置いた曲作りの典型というか、 “メイデイ!” と叫ぶオーディエンスとの掛け合いなんかめっちゃ盛り上がりそうだ。B'z印のブラスが効いている。⑩「TINY DROPS」はお約束的なバラッドで人によって好き嫌いが分かれそうな曲だと思うが、私的には予定調和すぎるというか他の曲が派手な分、少しインパクトが弱い気もする。
 ⑪「だれにも言えねぇ」はベース・ソロにラウドなギターが絡むイントロに続いていきなりパーカッションの乱れ打ちで、まるで山本リンダが腰を振りながら出てきそうな雰囲気のオラオラ系サウンドにビックリ(゜o゜)... ちょうど21世紀版「太陽のKomachi Angel」みたいな感じの歌って踊れる楽しいナンバーで、その遊び心溢れる作りがたまらなく好きだ。70's昭和歌謡とB'zロックの融合が実に高い次元で結実しており、178さんブログのアルバム曲アンケートでは第2位という人気ぶりだ。
 ⑫「夢の中で逢いましょう」も一度聴いたら忘れられないような切ないメロディー横溢の歌謡ロックで、イントロのギターの音色なんかもうたまらない。この涙ちょちょぎれる感覚はある一定年齢以上の日本人にしか分からないだろう。哀愁のメロディーを素晴らしいロックに昇華させたお二人の感性には脱帽だ。⑬「Freedom Train」はボン・ジョヴィ直系のストレートなロックで、B'zらしさが溢れる1曲。ブラス群のアレンジや中間部に挿入されている語りなんかもどことなく昔のB'zっぽい雰囲気で、アルバムのクロージングとしては文句なしの存在感を誇るナンバーだ。
 これまではニュー・アルバムをしばらく聴き込んだ後は特に気に入った曲ばかりピックアップしてCD-Rに再配列して楽しんだものだったが、このアルバムの収録曲はイチブではなく1枚通してゼンブが大好きで、文句なしにB'zの最高傑作だ。尽きることを知らないお二人の音楽への情熱、そして驚くべき創造性はデビューから20年を過ぎて衰えるどころか更に進化し続け、J-Rock界では前人未到の領域に到達したように思う。B'zの円熟と進化の結晶であるこのアルバムをリアルタイムで体験できて本当に幸せだ。

05 long time no see


12 夢の中で逢いましょう

MAGIC (Pt. 1) / B'z

2009-12-19 | B'z
 アマゾンで予約しておいたB'zのニュー・アルバム「MAGIC」が届いたのがちょうど11月半ばで、とにかくこの1ヶ月というもの、車の中ではこのアルバムばかり聴いているが全く飽きない(^o^)丿 そもそも今回のアルバムは2月にDVD「GLORY DAYS」をリリースして自らの20周年に一区切りをつけたB'zが半年もたたないうちに両A面シングル「イチブトゼンブ / DIVE」(8月)をリリース、その大ヒットの余韻も冷めやらぬうちに最新シングル「MY LONELY TOWN」(10月)や稲葉さんとスラッシュという夢のようなコラボ・シングル「SAHARA」(11月)が次々とリリースされ、ファンとしては嬉しい悲鳴を上げていたところへドッカと届いたのがこの「MAGIC」なのだ。前作「ACTION!」が素晴らしい内容だっただけに期待はいやがおうにも高まったが、実際に聴いてみてB'zは私の予想を遥かに超えて強大だった。
 この「MAGIC」を聴いて感じた事は (1)B'z最大の武器であるアップテンポなロック曲が大勢を占め、アルバム1枚が一気呵成に聴けてしまう、(2)これまでの彼らのアルバムには “穴埋め曲” 的なナンバーが数曲入っていたものだが、このアルバムはすべての楽曲のクオリティーが非常に高く、シングル・ヒットしそうなポテンシャルを持ったナンバーが並んでいる、(3) どこか懐かしさを感じさせる60'sGSや70's昭和歌謡っぽいメロディーが随所に散りばめられている、(4)B'zの原点である80's ハードロックの要素がテンコ盛り、といったところか。
 アルバム冒頭を飾る①「Introduction」から②「DIVE」への流れは完璧だ。①はタイトル曲⑧のサビのメロディーを巧く使って②のオーヴァーチュア風に仕上げてあり、シングル・ヴァージョンにおけるスローなヴァースの部分をカットしていきなりラウドなギター・リフから入りそのまま一気に突っ走る展開はアルバムに絶妙な緊張感をもたらしている。「FRICTION」の流れをくむストレートアヘッドな疾走系ロックンロールが最高に気持ちイイ(^o^)丿
 ③「Time Flies」は初期のモトリー・クルーを彷彿とさせるアグレッシヴなイントロにいきなりKOされる。このへヴィーなリフ攻撃はミック・マーズ降臨という感じだし、そこへリッチー・サンボラが乱入してくるようなセカンド・リフにもゾクゾクする。中間部のギター・ソロに入るタイミングなんか「ビート・イット」のエディー・ヴァン・ヘイレンを思わせるカッコ良さだ。しかもエディーと見せかけておきながら続いて出てくるのはガンズのスラッシュみたいなエモーショナルで骨太なソロというあたり、松本さんの遊び心というか、ギタリストとしての懐の深さがよく分かる。何よりも80'sハードロックを聴いて育ってきた私のような者にはたまらない展開だ。常日頃から思っているのだが、松本さんはテクニックも凄いがそれ以前に音楽家としてのセンスが抜群だと思う。そしてトドメは何と言ってもたたみかけるようなサビのメロディーだ。この “み~つめる キャッツアイ♪” なメロディーが耳に焼き付いて離れないB'zファンは私一人ではないだろう(≧▽≦) “ボクのせいじゃないと 口に出してしまったら そこから先に道はない 自分のせいだと思えばいい そして自分を変えればいい...♪” は稲葉さんの書いたラインの中でも最も優れたもののひとつではないだろうか?星の数ほど存在するB'z関連のHPやブログの中で私が最も信頼しているB'zファン178さんのブログで行われている “アルバム「MAGIC」で一番好きな曲は?” というアンケートでも2位以下を大きく引き離してトップを突っ走るキラー・チューンだ!(つづく)

03 Time Flies


イチブトゼンブ・DIVE / B'z

2009-08-05 | B'z
 今日仕事から帰るとアマゾンで予約しておいた B'z の新曲「イチブトゼンブ / DIVE」が届いていた。暑さ負けでグッタリして帰ってきても、ヤフオクやアマゾンのブツが届いていると疲れも一気に吹き飛ぶ(^.^) ましてやそれが待ちに待ったB'zの新曲であればなおさらである。黄色いパッケージがいかにも夏らしい。6月にプロモーション用として期間限定で YouTube でワン・コーラス1分10秒だけ聞けてた時は音声をCD-RWに落としてリピート再生していた(笑)ので「DIVE」の1コーラス目だけは耳に穴があくほど聴きまくったが、その後、両A面のもう1曲のタイトルが「イチブトゼンブ」と判明し、月9の何とかいうドラマの主題歌になったということで世間では結構盛り上がっていたらしいが、あの手のドラマは見る気がしないのでアマゾンで予約した後はひたすら発売日を指折り数えながら待ち続けた。発売日の2週間も前から YouTube でフル試聴可能な PV も、逆に発売日へのワクワク感も何もあったもんじゃないので出来るだけ見ないように我慢していた。本当は明日が発売日なのだが、アマゾンでフラゲ出来てうれしーなったらうれしーな(^o^)丿 いよいよ B'z の1年4ヶ月ぶりのシングルを大音響で聴けるのだ。確かに去年は20周年ということでベスト盤やら特番やらDVDやらで盛り上がったが、やはり新曲が聴ける嬉しさは格別で胸が高鳴る。
 ①「イチブトゼンブ」、6月の時点では “スローなバラッドか、それともポップなミディアム調か...” と予想していたが、ズバリ後者だった。まずは何ちゅーてもイントロがエエなぁ... この歌心溢れるギター、松本さん絶好調やね(^.^) 稲葉さんのヴォーカルは相変わらず凛としてカッコイイ!特に一人追っかけコーラス(?)のパートなんかもう鳥肌モノだ。曲全体の印象としてはハードな要素をある程度封印して B'z ファン以外にもアピールするような作りになっているが、そこはそれ、稲葉さんらしい詞に松本さんらしいメロディーで、ハードなロックからポップなドラマ主題歌までこなしてしまうB'z の懐の深さが実感できる。聴けば聴くほどその良さがジワジワと染み渡ってくるような1曲だ。
 ②「DIVE」はくぐもった様なサウンド処理されたヴォーカルから入っていきなりラウドなギターが炸裂する。やっぱりアップテンポでハードに迫るB'z が最高やねぇ(^o^)丿 6月の時にも書いたように、 “「ウォーク・ドント・ラン」なギター・リフに「ビッグ・マシーン」的なハードロック処理を施し、それで「ステイ・グリーン」を包んでじっくり焼き上げ、仕上げにライブを意識して「BANZAI」の打ち上げ花火的なフレイヴァーをたっぷり効かせて出来上がり、という感じの曲” である。その心地良い疾走感といい、圧倒的なテンションの高さといい、 ロックな衝動に溢れためっちゃカッコ良いナンバーだ。 “こんなんじゃいやだもん” というフレーズを高速でここまでカッコ良く響かせるヴォーカリストは稲葉さんをおいて他にいないだろう。とにかくハードでありながらメロディアスにロックするという80年代アメリカン・ハードロックのエッセンスを消化し、ものの見事に自分たちのサウンドへと昇華させているところが凄い。松本さんの縦横無尽なギターが唸り、稲葉さんの “ラララララ~♪” 波状攻撃が炸裂、まさに “夏だ!B'zだ!サマー・フェスだ!” という感じの、ライブで最高に盛り上がれるキラー・チューンだ。
 ③「National Holiday」、いかにも松本さんなギターのイントロに続いて出てくる歌詞 “だらだら過ごしたら あっと言う間 昼過ぎ スケジュールはガラ空き 今日は国民の休日” って、一日中音楽ばっかり聴いてて出不精の自分のことを言われてるのかと思った(笑) 要するにB'z版 “書を捨て街へ出よう!” みたいないわゆるひとつの “お出かけソング” なのだが、何気ない平凡な日常が実に上手く描写されており、稲葉さんの表現力というか、言葉を操る才能には脱帽だ。それにしても“ラランラランラランララン~♪” って、この盤には “ラララ” がやたらと多用されているが、稲葉さん、よっぽど気分が良かったのかな??? そんな楽しい歌詞が “愛まま” 系のライトでポップな感じの曲想とピッタリ合っててとっても軽やかな曲に仕上がっている。①②③とこれだけヴァラエティーに富んでいながらその全てが傑作と言うのだからB'zは凄い。1年半近く待った甲斐があったというものだ。
 このCDシングル、3曲10分44秒をもう何回リピートしたかワカランけど、何かめっちゃ元気出てきたぞー(^o^)丿 やっぱり B'z は最高の活力源やね。よっしゃー、明日から頑張ろ... ♪ラララララァ~ 未来へと DIVE!!!

DIVE / B'z
コメント (2)

B'z 新曲「DIVE」 1コーラス・プロモーション

2009-06-17 | B'z
 去年のB'zは20周年記念ということで「ウルトラ・プレジャー」、「ウルトラ・トレジャー」という2種類の超ベストCD、それに20年間の集大成DVD「ヒドゥン・プレジャー」、そして意表を突いたNHK特番への出演と、八面六臂の大活躍で、ファンとしてはB'z三昧の素晴らしい1年を満喫させてもらった。年が明けてもそのコーフンは覚めやらず、「グローリー・デイズ」DVDで20周年記念フィーバーの余韻に浸ることができたものの、ファンとは贅沢なものでそろそろ新曲が聴きたくなってくる。ちょうど去年の4月にリリースされた「BURN -フメツノフェイス-」以来1年以上のインターバルが空き、飢餓状態もだんだん臨界点に近づきつつあった頃、テレビで “キリンZERO” のCM(「しかも...」でバックに本物の鹿が映り込んでくるのにはワロタ...)を見て “あ~早く新曲聴きたい!” と思っていた矢先に“Suzuki Swift” の車のCMソングに新曲「DIVE」が決定。といっても私は基本的にテレビを見ないのでどうしたものかと悩んでいた(CMは待ち伏せでけへんし...)ところ、YouTube で見られるのを知り、早速チェック。わずか15秒のCMながら、新曲の持つ “快適なスピード感” と鮮やかなブルーが眩しい海岸線を風を受けて疾走する車の映像がピッタリ合っている。“ラララララ~♪”のフレーズが耳に残るアップテンポのロック・サウンドが耳に心地良い。早よフル・ヴァージョン聴きたいなーと思っていると、今度は本家本元のビーイングから“B'z 新曲「DIVE」1コーラスプロモーション映像” が YouTube にアップされたのだ。
 B'zファン178さんのブログによると初日だけで2万8千回の再生回数を達成、Most Viewed の第7位にランクインしたというが、やっぱり15秒CMに比べると1コーラス71秒、しかも花火打ち上げまくりのライブ映像付きというのは全然印象もインパクトも違う。CMの方がキーが高かったので多分間奏後に転調しているのだろう。「ウォーク・ドント・ラン」なギター・リフに名盤「ビッグ・マシーン」的なハードロック処理を施し、それで名曲「ステイ・グリーン」を包んでじっくり焼き上げ、仕上げにライブを意識して「BANZAI」の打ち上げ花火的なフレイヴァーをたっぷり効かせて出来上がり、という感じの、実にカッコイイ曲なのだ。キャッチーなメロディー、心地良い疾走感、圧倒的なテンションの高さ... もうお世辞抜きで何回聴いても鳥肌モノだ。松本さんのハードなギターに続いて大量投下される “ラララララ~♪” がこれまたB'zファンの心の琴線をビンビン刺激する。私は鼻歌で歌えるメロディーこそが最高だと常日頃から思っているのだが、これこそまさに稲葉さんの鼻歌ではないか!ロック・スピリット溢れるカッコ良いギター・サウンドと唯一無比の力強いヴォーカルの絶妙なコンビネーションこそがB'z最大の魅力だと云い切ってしまいたくなるカッコ良さ。ライブでドッカンドッカン花火が上がり、稲葉さんの “せ~のでDIVE!” の掛け声で会場全体が大きく揺れる様子が手に取るように目に浮かぶ。とにかくライブで映える、というかライブを前提にして書かれた、夏にピッタリのノリノリのハードロックに仕上がっている。様々なニーズに合った曲を書くことのできる “職業作家・松本孝弘” 会心の1曲といえるだろう。それと、これは両A面シングルということなのでもう1曲の方も大いに楽しみだ。スローなバラッドでくるのか、それともポップなミディアム調でくるのか、と想像するだけでも楽しい。8月5日の発売日が待ちきれない!!! それにしてもこの曲はクセになるなぁ... (≧▽≦)

B'z 新曲「DIVE」1コーラスプロモーション映像


B'z - BURN -フメツノフェイス-

B'z GLORY DAYS

2009-02-26 | B'z
 今朝起きてみるとテーブルの上にアマゾンから届いたメール便が置かれていた。母が新聞を取ろうとしたら土砂降りの雨に濡れながら郵便受けに入っていたらしい。朝の7時にメール便??? あの濡れ方はどう考えても一晩中雨ざらしになってたとしか思えん(>_<) コンサート当日も雨、DVD配達日も雨、そしてパッケージも水滴をイメージしたエンボス加工と、とことん雨尽くしである。前回の「ヒドゥン・プレジャー」みたいにフラゲでけたらエエなぁと思いながら昨日は1時間おきぐらいにアマゾンの「配送状況の確認」をクリックして心待ちにしていたのだが、一体いつ配達したんやろ?今見たら「24日に配達完了」になってるやん。日付が変わる前に配達ってか??? アマゾン恐るべし(゜o゜) とにかく1分1秒でも早く見たいけど、仕事サボるわけにもいかんので、帰ってからのお楽しみ...
 で、ついさっき見終わったところなのだが、今はただ、とにかく感動した!という言葉しかでてこない。演奏曲目では「孤独のRunaway」(←超カッコイイ!)や「NATIVE DANCE」といったDVD初収録映像(たぶん...)、それにファンなら涙なしには見れない新曲「「いつかまたここで」「グローリー・デイズ」が入っているのが嬉しい。しかし、そんなことはこの際大きな問題ではない。このDVDが特別なのは、ファンがB'zに寄せる熱き想い、B'zからそんなファンへの感謝の気持ち、そして両者を結ぶゆるぎないものひとつ...つまり信頼関係というミエナイチカラがコンサート映像全編に横溢しているところである。あえて超ド派手なステージ演出を極力抑えてシンプルにすることによって、懐かしい楽曲の数々を楽しみながらB'zの20年間の歩みをしみじみと振り返ることができるというわけだ。一度は封印したプレジャーを5年ぶりに復活させたのはそういう理由からだと思う。
 まずはオープニング・ムービーで白人の少女が赤ん坊からB'zのヒット曲と共に成長していく映像が映し出されるのだが、突然その女性がステージ上に現れスクリーンに大写しになり “Well, I really don’t know how to say it, but I guess I love you...” と呟く。何というカッコイイ演出だろう!20周年の集大成ライブにふさわしい秀逸なオープニングである。又、「恋心」でのTAKハートマークも笑えるし、89年の「TV初登場シ-ン」の映像でクネクネと腰を振りまくる姿なんかもう大爆笑モノ。「サウンド・ジョーカー」コーナーでリラックスした雰囲気で昔のエピソードを紹介するお二人の喋りも楽しい。「LOVE PHANTOM」のレーザー&スモーク、「juice」の火炎放射、「愛バク」の花火と音の饗宴、短パン復活「ギリcho」のカラフルなタオル乱舞と、お祭り気分も最高潮だ。そしてRUNを歌う前の稲葉さんのMCには涙ちょちょぎれる。男の私でも惚れ惚れするカッコ良さだ。恒例の「お疲れ~!」の後、フィールドを1周しながらファンに手を振り再びステージに上がってハグする二人のBrotherhoodにも熱いものがこみ上げてくる。
 今の世の中、確かに嫌なことや鬱陶しいことも多いが、その一方でこんなに素晴らしい世界が存在する。ポジティヴでビューティフル... 大袈裟でなく、人間やっててよかったなぁと実感する。私はB'zファン暦12年になるが、このDVDを見て改めて彼らのファンであることを誇りに思う。そしてファンの一人として彼らに最大級の感謝の言葉を送りたい気持ちでいっぱいだ。

グローリーデイズ