shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

ULTRA Treasure / B'z

2010-08-13 | B'z
 「B'z VIVE-GYM 2010 Ain't No Magic」DVD から何となく始めた “真夏のB'z祭り” もいよいよ最終回、今日は2008年にデビュー20周年記念としてリリースされた2枚のベスト盤のうち、ファン投票で選ばれた上位30曲に新曲を加えた “裏ベスト” 的存在の「ULTRA Treasure」の方を取り上げたい。
 このアルバムは本体の2枚組 CD に前年のライヴハウス・ツアーの模様を丸ごと収録した DVD が付いた “2CD+DVD” 版と、DVD の代わりに新曲「いつかまたここで」入りの1トラック・ボーナス CD が付いた “3CD” 版という2種類の変則フォーマットでリリースされた。この “DVD と新曲の両方が欲しければ2セット買え” と言わんばかりのファンをナメきったリリース方法には呆れてモノも言えないが、アホバカ・レコード会社の露骨な商業主義に付き合う義理はさらさら無いので、私は DVD 付きの方を購入し、新曲はレンタルで済ませることにした。そもそも CD 1枚に1曲だけやなんて資源の無駄遣いも甚だしいし、こんな姑息なことやっとったら反感買うだけやと思うねんけどねぇ...(>_<)
 ファン投票(←因みに私が投票したのは「ROCK man」「ピエロ」「夢見が丘」)による選曲に関しては、これまでのベスト盤と被っている曲も少なからず入っており、正直言って中途半端な感じは否めない。確かに「Home」が英語詞ヴァージョンやったのはめっちゃ嬉しいし、「BLOWIN'」の新録ヴァージョンもライヴ感溢れる仕上がりで中々カッコ良い。NHK 特番で稲さんが歌詞を何度も推敲しながら完成させるプロセスが見れた新曲「グローリー・デイズ」もかなりの名曲だ。しかし収録曲の大半は既に持っている音源なのでどうしても有り難味が薄いのだ。20周年記念を謳うのなら、バリバリのロック・アレンジで過去の名曲に新たな生命を吹き込んだ名盤「ザ・ミクスチャー」のように、いっそのこと全曲を新感覚で再レコーディングしてくれたら最高やったのに、などとついつい贅沢なことを考えてしまう。
 何だかネガティヴなことばかり書き連ねてしまったが、2枚の CD はオマケみたいなもので、私にとっての「ULTRA Treasure」は特典 DVD こそがメイン・アイテム。ここに収められたライヴはスタジアム級の大会場で行われる通常の LIVE-GYM とは違い、ライヴハウスのような小さな会場で行われる SHOWCASE と呼ばれるもので、ステージとの距離が近いこともあってオーディエンスのノリもハンパではない。彼らのライヴ DVD は「イン・なんば」を除いては大会場のものばかりなので、SHOWCASE の映像が見れるだけでも大変貴重なのに、 Zepp Tokyo で行われたシークレット・ライヴを19曲丸ごと収録というのはものすごい大盤振る舞いというか、この DVD 単体で3,300円でも安いくらいの超お買い得盤なのだ(^o^)丿
 この時のライヴ映像はシングル「SUPER LOVE SONG」の初回盤特典 DVD に1曲だけ収録されていたが、今回のはそれよりも遥かに高画質。カメラアングルも過去のライヴ DVD の中でもトップクラスと言えるもので、松ちゃんの指の動きなんかもよくわかるし、ライヴの熱気や会場の一体感がビンビン伝わってきて大コーフンしてしまう。LIVE-GYM のようなギミックは一切ナシで、ロックバンドの原点とも言うべきプリミティヴなパワー全開のライヴ・パフォーマンスが堪能できるのも嬉しい。
 セット・リストには③「HOT FASHION -流行過多-」、⑥「ロンリー・スターズ」、⑪「春」、⑰「Out Of Control」、⑲「おでかけしましょ」のようにライヴであまり演らないレア曲が一杯入っていて、ここら辺にも LIVE-GYM との違いが出ているし、アンコールで我が愛聴曲⑱「ARIGATO」を演ってくれたのが何よりも嬉しい。この曲、テレ朝とのタイアップでよく流れてはいたけれど番組での使われ方がヘンだったので世間の評価はイマイチかもしれないが、私的にはゼッペリンの「天国への階段」にも通じるドラマチックな展開を持った屈指の名曲だ。松ちゃんの弾くイントロを聴いて “おぉ~” というどよめきが湧き起こるところも面白い。
 それ以外でも、②「FRICTION」、⑬「F・E・A・R」、⑮「BANZAI」、⑯「ALL-OUT ATTACK」のような疾走系ロックンロールは圧巻の一言に尽きるし、⑦「泣いて泣いて泣きやんだら」や⑫「ながい愛」のようなヘヴィーなバラッドも説得力抜群だ。面白かったのはフュージョンっぽいギター・アレンジが斬新な⑨「太陽のKomachi Angel」と、「juice」のイントロに騙された(笑)⑭「アラクレ」で、“進化し続ける B'z ” が楽しめる。ライヴこそが B'z の原点であり、その熱いステージを体験して初めて B'z の真の凄さが分かる... そのことをこの DVD は如実に語っている。やっぱり B'z はエエなぁ(^o^)丿

B'z - ROCK man 【B'z the Best "ULTRA Treasure"】


B'z ビーズ - Fear (Showcase Zepp Tokyo 2007)


ARIGATO (限界高画質)

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4 コメント

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Unknown (めそ)
2010-08-15 18:48:23
はじめまして。
真夏のB'z祭り、楽しく拝見しました。

>2枚の CD はオマケみたいなもので、私にとっての「ULTRA Treasure」は特典 DVD こそがメイン・アイテム。

ですよね~。自分も3CDの方はレンタルで済ませました。
SPLASH!の時は結局3種購入してしまいましたからね。

自分は98年、学生時代にPleasureをレンタルで聴いて以来の野郎ファンです。
ここからかなり長文になってしまいますが、B'z祭りに触発されて
自分もB'zにハマっていった過程を改めて書き綴りたくなりました。ご容赦を。

98年当時TSUTAYA会員になったばかりで、とりあえずその時大ヒット中だったB'zのベスト盤でも借りてみるか、という理由で手にしたのがきっかけです。
また、当時の自分はあまりJ-POPをフルで聴く習慣がありませんで、
アニソンやアニメのサウンドトラック・・・リアルタイム世代ではないんですが、
特に宇宙戦艦ヤマトのような壮大なスケール感のあるBGMを好んで聴いており、
B'zについてはサビだけ聴いて「なんでこんなねちっこい声で叫んでるだけのうるさい音楽が毎回ヒットするんだろう」などと思っていた時期で
これを機に実際にフルサイズで聴いてみてヒットの要因を探ってやろうという興味もレンタルした理由の一つでした。

で、冒頭のLOVE PHANTOMのイントロを聴いて「間違ってクラシックのCDでも借りてきちゃったか?」などと勘違い。
間もなくXファイルやヒットチャート番組で耳にしていたあのサビが流れて「やっぱりB'zだった」と分かり
そこから続く怒涛の展開に度肝を抜かれてしまったわけです。「こんな凄い曲だったのか・・・・」
あの時味わった興奮と驚嘆は今でも忘れられません。
今後洋・邦問わずどんな名曲を聴こうとおそらくもうあの時のあの感覚を超えることはないだろうと思えるくらい。

そして、その後も圧倒されるような曲が続く続く。
洋楽どころかJ-POPにも疎かったこと、サビだけで判断して決してB'zに対して良い印象は持ってなかったこと、
壮大なスケール感のあるサウンドが好みだったこと・・・全てがプラスに働き、全て聴き終わった頃にはすっかりB'zサウンドの虜。
サビだけ聴くと苦手に思えた稲葉ヴォーカルも一度全編通してハマってしまえば、不思議なもので
逆にその中毒性と凄みのファンになっていました。
「こりゃ売れるわけだ・・・」と納得し、イチブだけで判断していた自分を反省したのでした。
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Unknown (めそ)
2010-08-15 18:59:59
(続き)
その後B'zをきっかけにその他のJ-POPについても以前より興味を持って聞くようになり
同時にB'zの過去のオリジナルアルバムも次々に追体験していくこととなりました。

そんな中で宝島社より出版された「音楽誌が書かないJ-POP批評シリーズ『丸ごとB'z大全』」という本。
B'zサウンドの変遷や稲葉歌詞の面白さと奥深さ、パクリ問題・・・などなど
単なるファン目線ではなく、様々な角度からB'zを徹底批評・分析しており
B'zの過去の作品を追っていく上で非常に良い参考書になりました。
いわゆる元ネタとされる洋楽を聴くきっかけにもなりました。

やはり聴く者を興奮させる共通のエッセンスがあるのでしょう、エアロスミスやツェッペリンが特に気に入っております。
スティーブン=タイラーのライブパフォーマンスを初めて見た時(B'zとも共演した2002年W杯ライブですね)は
稲葉以外で初めて凄い、いや稲葉以上のヴォーカル力かもと思わされたものです。
とにかくシャウトの表現方法の多彩やコミカルさと豪快さを兼ね備えた動きに「本場」を感じました。

ツェッペリンの方は好きになるまでやや時間を要しました。
ああいうリフ主体で6~7分の長尺の曲が普通、というのにはなかなか自分の耳が慣れていなかったのです。
慣れるきっかけとなってくれたのはまたしてもB'zでして、それが実は「THE CIRCLE」。
よりツェッペリンの影響を強く感じさせる「MONSTER」ではなくその前作「THE CIRCLE」なのです。
B'zファンの間でも非常に好みの分かれるあのアルバム。
TAKが余分な装飾音を排除しバンドサウンドだけで表現することにこだわったという
おそらくB'zのオリジナルアルバム史上もっとも地味~な聴き心地に
自分も初聴段階ではあまりにも引っ掛かるものがなく
遂にB'zからも駄作が出てしまったかと思ったのですが、何度か繰り返し聴いている内に
次第にこのアルバムの聴き方・楽しみ方のコツが分かってきました。
上手く言葉で説明できませんが、それまでのB'zのサウンドと同様に完全に受け手に回った聴き方ではダメで、
ちょっとバンドサウンドのグルーヴ感、音の強弱のメリハリに耳を順応させていくような聴き方が必要、という感じでしょうか。
耳が慣れてしまえば、そのスルメ感がかなりお気に入りとなりました。
この時にかなり耳が訓練されたお陰で、一気に自分とツェッペリンサウンドの間の壁が崩れ、楽しめるようになったのです。
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Unknown (めそ)
2010-08-15 19:01:39
(続き)

流石に聴き始めた当時に比べると、最新作への期待感は薄れましたが
それでも、今も「熱狂させてくれる」というベクトルにおいてB'zに替わる邦楽ミュージシャンには巡り会えていません。
抑制されたメディア露出や、未だ映像化されていない過去の名演の数々など飢餓感が絶妙に保たれている状態なんですね。
今後もB'zの音楽は聴き続けていくし、自分が徐々に年齢に応じた落ち着いた音楽を聴くようになって
熱狂をあまり欲しなくなっても、おそらく一生ものの付き合いになっていくでしょう。

長文失礼しました。m(__)m
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ようこそ♪ (shiotch7)
2010-08-15 21:48:39
めそさん、はじめまして♪
コメントありがとうございます。
熱い想いが伝わってきますね(^.^)

「LOVE PHANTOM」の衝撃性、痛いほど分かりますよ(笑)
好きなアーティストとの出会いは運命的なモノを感じますよね。

「THE CIRCLE」って後期ツェッペリンの薫りがしますね。
冒頭の2曲には度肝を抜かれました。
「パルス」の疾走感もたまりませんね。

>おそらく一生ものの付き合いになっていくでし
ょう

まったく同感です。
13年間 B'z を聴き続けてますが、全然飽きません。
これからもシビレるようなロックをガンガン聴かせてほしいですね。






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