北方四島周辺海域で日本漁船が一昨年夏、ロシア国境警備艇に銃撃・拿捕(だほ)され乗組員1人が死亡した事件で、日本政府側が事件の物的証拠としてロシア側に引き渡しを求めている同漁船が露国営漁業関連企業にすでに譲渡されていたことが明らかになった。ロシア側は、船体の日本引き渡しを今後とも拒否する姿勢だ。来月初めの主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)開催時に日露首脳会談が予定されており、同問題が取り上げられる可能性が出てきた。
ロシア連邦資産庁、極東・サハリン州代表部の担当者は、昨年4月に北海道根室市のカニかご漁船「第31吉進丸」の船体を裁判所から同庁の管理下に置いた後、国営「漁業資源」会社の資産に移管したことを明らかにした。諸手続きはすべて完了しており、同漁船は、サハリン州内の港に係留されているという。
一方、国営「漁業資源」会社側は、「回答はできない」と拒否。同国営会社を統括しているロシア下院国家漁業委員会(クライニー委員長)も、問い合わせに回答していない。
これに対し、日本政府筋は「これまで通り漁船の船体返還を求めていく。それが、北方領土周辺海域でのこうした事件の再発防止につながるとロシア側には主張している」と述べ、今後とも日露両国の協議で同問題を取り上げる姿勢を示した。
日本漁船銃撃・拿捕事件
2006年8月16日、北方領土・貝殻島付近で操業中のカニかご漁船「第31吉進丸」(北海道根室市・坂下登船長)がロシア国境警備艇に銃撃され、密漁と領海侵犯の容疑で拿捕された事件。銃撃で乗組員の盛田光広さん(当時35歳)が死亡。坂下船長は、密漁の罪を認め罰金を支払い帰国した。第二次大戦後、ソ連が北方領土を不法占拠してから、同海域で銃撃で死亡者が出たのは1956年以来。銃撃事件については、根室海上保安部が殺人か傷害致死容疑の適用を視野に捜査を続けている。
@こんなところでも一方的にロシア側に押し切られている。
ロシア側の意図はミエミエだが、なんとしてでも物証を押さえ、殺人罪で起訴してほしいものだ。
(写真は40発近い弾痕が残る「第31吉進丸」)
ロシア連邦資産庁、極東・サハリン州代表部の担当者は、昨年4月に北海道根室市のカニかご漁船「第31吉進丸」の船体を裁判所から同庁の管理下に置いた後、国営「漁業資源」会社の資産に移管したことを明らかにした。諸手続きはすべて完了しており、同漁船は、サハリン州内の港に係留されているという。
一方、国営「漁業資源」会社側は、「回答はできない」と拒否。同国営会社を統括しているロシア下院国家漁業委員会(クライニー委員長)も、問い合わせに回答していない。
これに対し、日本政府筋は「これまで通り漁船の船体返還を求めていく。それが、北方領土周辺海域でのこうした事件の再発防止につながるとロシア側には主張している」と述べ、今後とも日露両国の協議で同問題を取り上げる姿勢を示した。
日本漁船銃撃・拿捕事件
2006年8月16日、北方領土・貝殻島付近で操業中のカニかご漁船「第31吉進丸」(北海道根室市・坂下登船長)がロシア国境警備艇に銃撃され、密漁と領海侵犯の容疑で拿捕された事件。銃撃で乗組員の盛田光広さん(当時35歳)が死亡。坂下船長は、密漁の罪を認め罰金を支払い帰国した。第二次大戦後、ソ連が北方領土を不法占拠してから、同海域で銃撃で死亡者が出たのは1956年以来。銃撃事件については、根室海上保安部が殺人か傷害致死容疑の適用を視野に捜査を続けている。
@こんなところでも一方的にロシア側に押し切られている。
ロシア側の意図はミエミエだが、なんとしてでも物証を押さえ、殺人罪で起訴してほしいものだ。
(写真は40発近い弾痕が残る「第31吉進丸」)