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藤井8冠のタイトル戦20連勝

2024-02-15 04:13:39 | 身辺雑記


 藤井8冠が不滅の記録と言われた、大山康晴15世名人のタイトル戦19連勝を越えた。と言っても大山名人の時代はタイトルが4つから5つになった時代だから、38連勝しなければ、追いついたとは言えないのかも知れない。時代が違うのだから、どちらが強いとか考えるは止めた方が良い。どちらにも違った難しさがある。

 藤井8冠は今も強さを増しているので、さらにタイトル戦を勝ち続けると考えて良いだろう。38連勝と言っても勝ち続ければ2年少しで、達成してしまうのだから、無いとは言えないだろう。それくらい外の棋士を引き離して強い。タイトルを取ってから、奨励会の頃のどんどん強くなった頃と同じくらいの速度で強さを増しているのだから、人間として別格な人だ。

 藤井聡太8冠はまだ21歳である。まだまだ強くなって行く年齢である。現状でタイトル戦で勝てる可能性があるのは、永瀬9段だろう。31歳で一番強い時かも知れない。王座戦でも、もしかしたら永瀬王座は勝てていた可能性がかなりあった。

 きわどいタイトル戦だった。最終盤の永瀬王座見落としの藤井7冠の逆転勝ちが2回もあった。あの2番の将棋で永瀬王座の見落としがなければ、王座防衛で連続5回となり、永世王座になれたはずだ。将棋自体はほぼ互角と言えるものだった。過去藤井8冠との対戦成績は7勝15敗 となった。

 永瀬9段は先日の朝日杯の決勝戦で、藤井8冠に勝ち優勝した。1戦だけならば、しかも持ち時間が短いトーナメント戦では、永瀬9段は藤井8冠に勝てる可能性が最も高いといえるだろう。問題はタイトル戦は持ち時間が長いし、5戦か7戦だから、勝ちきるのは難しい気がする。

 藤井8冠と5回以上戦った棋士で一番対戦成績が良い棋士は、大橋貴洸七段で4勝2敗である。唯一勝ち越している棋士である。B1組の棋士で31歳であるから、タイトル戦に出れれば、藤井8冠とおもしろい対局になるはずだ。しかし、今年度の成績は 14勝12敗なので、当分無理と考えなければ成らない。

 次に対戦成績がよいのが久保9段である。藤井8冠の4勝3敗である。久保九段ならば、タイトル戦の経験もあるし、出てくる可能性はあるが、最近振り飛車戦で負けなくなっているので、タイトルを奪うと言うことになれば難しいと考える。

 現状では対藤井8冠戦で成績の良い棋士は他には居ない。まず、当分タイトルを奪うような棋士はいないと思える。それくらい外の棋士との実力差があると思える。何しろ一流棋士との戦いの中で、8割5分の勝率なのだ。これはほぼ負けないという恐ろしい成績なのだ。

 今後藤井8冠を追い越せる棋士が現われるとすれば、藤本4段と伊藤7段ではないだろうか。伊藤7段は21歳。藤井8冠には小学生大会時代に勝ったことがある。それで藤井少年を泣かせたのだ。しかし、現状では連敗が続いている。

 伊藤7段はすでに藤井8冠とタイトル戦を戦っている。現在2回目の対戦中の棋王戦が行われている。第1局は持将棋だった。伊藤7段が後手だったので、持将棋を狙ったとして、批判する人も居るようだが、とんでもない話だ。これは将棋である。藤井8冠の先手番。勝てる可能性は低い。

 まずここで負けてしまえば、藤井8冠が勢いに乗り、タイトル奪取はないと思わなければならない。まず、持将棋を狙いで藤井8冠に挑んでいこうというのであれば、立派な戦略である。今まで負け続けているのだ。何かしなければならないというのは、当たり前の事だろう。

 持将棋は引き分けである。藤井8冠に一度も勝ったことがなく、8連敗中の伊藤7段としては、引き分け作戦も流れを変えるためには悪くない作戦ではないだろうか。まず初戦で負けてしまえば、もうタイトルを奪う可能性はほぼ無くなる。

 その意味で、まず連敗から引き分けに変え、流れを変えたとも言える。問題は今度は先手番の二月24日の金沢対局である。ここで伊藤7段が勝てば、勝負は全く分からなくなる。24日は大注目の1線になる。あと10日今からわくわくする。

 藤本4段はまだ18歳である。今年度の勝率42勝7敗(0.8571) である。藤井8巻を超えている。まだまだ強くなる可能性が高い。藤本四段は、初参加となった王位戦で挑戦者決定リーグ入りを決めた。トップ棋士を含めた12人で、藤井王位への挑戦権を争う。タイトル戦初挑戦になる可能性もある。

 後生畏るべしという。つまり、将棋名人を目指す若者は藤井8冠の将棋とその勉強の仕方を学んで、研鑽を積んでいる。藤井8冠がここまで強くなったのは、AIの登場である。AIは羽生7冠の全盛期に現われた。現われて一番注目して、AIが人間を越えると断言した最初の人だ。

 羽生永世7冠はAIを最初に取り入れたわけだが、その学習方法はまだ、藤井8冠のように有効には出来なかった。そのためにだんだん後れを取った。しかし今また藤井8冠の学習法を研究し、取り入れてまた復活をした。復活をしてまたトップ棋士になったが、さすがに藤井8冠からタイトルを奪うのは、53歳、体力的に無理かも知れない。

 やはり、次の世代がAI学習法を取り入れて、こなして強くならなければ、藤井8冠には勝利できないだろう。今将棋がおもしろいのはこの点なのだ。私は将棋が理解できて良かったと思っている。AIは人間の暮らしを変えようとしている。どういう可能性があるか、またその危うさは何なのか。将棋を通してみることが出来る。

 生成AIと言うものがあるらしい。人間よりも判断力が高い可能性が出てきている。裁判のような、法律という判断基準があるものでは、人間よりも客観的判断がすでに出来るはずだ。早く取り入れるべきだと思う。そして、すぐにでもやるべきは、行政の許認可業務である。

 条件を入れれば結果は明かである。行政の業務は激減するはずだ。人間が判断するから、おかしな事が起きがちだ。おかしな事を既得権とする人達がいて、行政の許認可業務をAI任せにしたくないと考えているのだろう。そう、パー券キックバック方式が無駄になる。

 情状酌量とか、精神鑑定とか、さじ加減とか、その裏に人間関係や社会の情勢とか、世論の力とか、政治力の違いとかが関わってくる。こういうことはないほうが良い。きっぱりと客観判断された方が、健全な社会と言えることは多い。特に裁判所の判決のゆがみは、裁判官の人事が絡んでいて、政府に有利に働いている。

 将棋の話から、話がそれてしまったが、「はやく、AIを利用する、客観判断が出来る世界になって貰いたいものだ。」



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