あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

はけ(国分寺崖線)と水をたどり晩秋の小金井を歩く(東京)

2020-11-24 22:09:54 | JR東日本駅からハイキング
 2020年11月22日(日)

 新型コロナウィルスの第3次急拡大が気がかりの昨今だが、前日の強い北風も治まり穏
やかな日和になりそうなので、久しぶりにJR東日本の駅からハイキングに参加した。

 駅からハイキングのコース名は「はけ(国分寺崖線)と水をたどる晩秋の小金井ハイキ
ング」である。

 JR中央線の武蔵小金井駅に9時58分に着き、駅コンコースで受付を済ませて10時
07分に南口をスタートした。


 そばのイトーヨーカドーで昼食を購入して連雀通りに出て、西に向かう。市役所本庁舎
前に、第2次世界大戦の戦争犠牲者の霊を慰め永遠の平和を祈る慰霊碑があった。




 都立多摩科学技術高と小金井高の西南側信号を南へ、最初のポイントの「滄浪泉園(そ
うろうせんえん)」へ(入園料 大人100円、60歳以上50円)。
    
 滄浪泉園は、明治・大正期に三井銀行などの役員や外交官、衆議院議員などを歴任した
波多野承五郎氏の別荘の庭園で、友人の犬養毅元首相が名付けたとか。門前の石標文字も
犬養元首相の自筆という。

 武蔵野台地から沖積層台地へ移るところに位置し、古代多摩川が南へ移る途中に作った
古い段丘のひとつである国分寺崖線(がいせん)にあり、がけ下からは「ハケ」と呼ぶ豊
かな地下水が湧き出ている。

     
 園内は緑地保全地区になっていて、主にアカマツ、スギ、モミジなどの混成するうっそ
うとした森が池を囲む斜面に広がり、その中を一周する園路があるので回ってみた。

     
 園内のモミジはまだ青く、斜面を下ると池があり、周辺のモミジが色づき始めていた。






 池の一隅に、「東京の名湧水57選」に選定された湧水がハケ(崖下のく窪み)から流
れ出して池に入っていた。


     
 池の西側から南に回り東側に上がろうとする途中に、「おだんご地蔵」と呼ぶ正徳3
(1713)年に念仏供養のために祭られたというお地蔵さんと、寛文6(1666)年
に庚申様として祭られたという「鼻欠け地蔵尊」が立っていた。
          

     
 さらに上がると水琴窟(すいきんくつ)があり、傍らに小金井市と伊豆七島の三宅島村
との間で盟約された「友好都市記念碑」が岩に埋め込まれていた。
          

 一巡し終えて門に戻ると、小金井市内の地図が貼ってあり、希望者はもらえるようなの
で受付に声をかけていただいた。
     
 1万分の1図で、いくつかのコースも設定されていて、ゴース外の見どころもたくさん
表示されているので、これを利用して歩いてみたい。

      門を出たすぐ上で、1本のモミジが色づいていた。
     

 小金井警察署前交差点から南へ、新小金井街道沿いを下る。


 野川を越える貫井大橋のそばに「はけうえ遺跡」の説明パネルがあり、横の階段とその
下の小階段を下って住宅地の細道をさらに西進する。

 保育園の北側の斜面に大きなシラカシが立ち、200年以上になることが記されていた。
     


 すぐ先には真明寺↑があり、西に接するのが番目のポイント↓貫井(ぬくい)神社。

 天正18(1590)年、水の出る当地に水神様と貫井弁財天を祭って創立された神社。
現在の本殿は昭和60(1985)年の再建という。


 拝殿の左手から「東京の名湧水57選」に選定された湧水があり、境内中央部の弁天池
に流れ込んでいた。
     


 弁天池の周囲には何本かのモミジがあり、少し見ごろを過ぎてはいたがまだよい彩り。




     

         


 境内を一巡してさらに西へ。神社横の皇帝ダリアがたくさんの花を見せ、そばに立つ実
をつけたムクロジが色づく。
     

 少し先で車道に出て南下して、野川の鞍尾根橋を渡って右岸沿いの遊歩道に入る。橋の
西側、幼稚園の大きなイチョウが目についた。
     


 野川は西隣の国分寺市東恋ヶ窪を源とし、国分寺崖線に沿って「はけ」からの湧水を集
めながら東南に流れ、四季折々の自然が息づくうるおいのある川として親しまれている。

 野川の両岸には桜並木が続き、春は花見によさそう。少し進んで、流れに接した土の道
に下ってしばらく進む。


 新小金井街道の貫井大橋下を過ぎ、次の荒牧橋で上の遊歩道に戻る。



 沿道の民家に咲くサザンカや橋から流れを見下ろしたりしながら進むと、前原小の手前
から流れは暗渠(あんきょ)になった。
     



 その先300m前後は、校庭沿いの水の見えない遊歩道を前原小入口交差点まで進む。

 車道を北へ少し、野川の新前橋際から再び野川右岸の遊歩道に入る。その先、桜並木は
無くなっていた。


 次の天神橋で左岸に回ると、近くの民家の鉢植えの花がたくさん咲き競う。


 別のお宅では花が主の盆栽が並び、珍しいマユミの盆栽があった。ちょうどご主人が手
入れをされていたので声をかけ、撮らせてもらう。
    
 聞くと、このように盆栽でマユミの花をたくさん咲かせるのは難しいという。


 左岸にシダレザクラの並木が現れ、近くの民家ではナツメの黄葉↓やユズの実、ビワの
花などが見られる。
         




 色づき始めた大きなムクロジの先、「はけの小路」のパネルのところを入り、細い流れ
に沿って進み、市立はけの森美術館前に出た。


     

 ここは、大正から昭和にかけて近代洋画壇の重鎮として活躍した画家・中村研一の作品
を中心に、絵画や陶磁器など約800点を所蔵する美術館のよう。

 中村研一は福岡県出身、帝展や日展などいわゆる官展系を中心に作品を発表しており、
戦災で東京のアトリエを焼失し、1945年にこの地に移り住んで終生この地で制作を続
けたという。
             
 入館して、1階展示室での新収蔵記念「ふたたびの北京官話」と、2階展示室での自画
像や裸婦などいずれも中村研一作品の展示を観賞した(撮影禁止・入館料一般200円)。



 館の背後の斜面は「美術の森緑地」と呼ぶ豊富な樹林に覆われた緑地があり、館のすぐ
後の建物が中村研一の旧宅で、カフェとして利用できる。


 この緑地は、大岡昇平の小説「武蔵野夫人」のモデルになった地として知られ、国分寺
崖線に位置している。その緑地の中には「東京の名水57選」に選定された湧水もあり、
その横からもうそう竹林の間を上がって背後の道路際に出た。
     

 そばの信号を渡り、住宅地を北に延びる中山谷通りを進んで東京農工大の西南端に出た。
信号を渡り農工大の南側沿いに東進する。正門付近のイチョウがかなり色づいていた。


 東南端まで進んで信号のところで左折して北へ、東側の栗山公園に入る。



 児童用の遊具が2か所にあり、中央部の池の周囲は豊富な木々が立ち並び、モミジな
ど色づくものも多い。
     

          

     




 一巡してそれらを眺めてから、池の南東側にあったベンチで昼食にした。


 公園を出て少し北進して東京農工大の東門前を右折して東へ、すぐ先のT字路から北に
進む。
    

     
 駅西側高架下の「nonowa」と呼ぶ商店街を抜ける。14時01分にJR中央線の東小
金井駅にゴールした。


 14時08分発下り中央線電車で帰途についた。


(天気 快晴、距離 6㎞、地図 駅からハイキング地図(1/2.5万図は吉祥寺))
 歩行地 小金井市、歩数 13,900)




アウトドアランキング


にほんブログ村 アウトドアブログ ウォーキングへにほんブログ村

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 深まり行く晩秋の彩り(埼玉... | トップ | 所沢航空記念公園 今年の紅葉... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
歩き (H.T)
2020-11-26 14:28:42
素晴らしい風景写真です。
私も機会があれば是非歩いてみたいと思いました。
返信する
多摩の緑陰を (saikoroat)
2020-11-26 18:38:33
H.Tさん、いつもありがとうございます。
多摩地方は予想以上に緑と水が多く、コロナの影響を受けずに混雑なしで歩けるコースがたくさんあります。
不要不急の外出自粛が言われなければ、また別の場所を訪ね歩きたいと思います。
返信する

コメントを投稿

JR東日本駅からハイキング」カテゴリの最新記事