あるきメデス

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JR東日本駅からハイキングで小机駅北部を歩く(神奈川・横浜)

2018-04-24 10:33:51 | JR東日本駅からハイキング
 2018年4月21日(土)

 最高気温が25℃を超える予報だったが、JR東日本の駅からハイキング『触れよう!
”歴史”感じよう!”自然”イイね「小机春の散策」♪』というコースに参加した。

 スタートはJR横浜線の小机(こづくえ)駅。この辺りのウオーキングは初めてだが、
我が家の最寄り駅からは元町・中華街行き直通電車で、乗り換えは東横線菊名駅の1回だ
けで済み、10時10分に小机駅に着いた。



 改札を出て受付を済ませ、10時20分に南口からスタートした。県道12号に出て西
にすぐ、南西への細道を入ると突き当たりが雲松院である。

 曹洞宗の寺で、小机城主だった小田原北条氏の家老・笠原越前守信為が、主君北条早雲
と実父信隆の菩提を弔うために建立したとか。

 山門を入ると境内はやわらかな新緑に包まれ、足下に紅白のツツジが色鮮やかに並ぶ。
2本のシダレザクラは新緑に覆われ、刈り込まれたツツジもあちこちに咲く。




 宝暦3(1753)年建立の本堂と安政5(1858)年建立の山門は、横浜市の有形
文化財に指定されている。



 本堂背後の斜面上にも何色かのツツジが咲き競い、右手斜面にはたくさんのフジが開花
していた。


 県道12号に戻り西に向かう。小机土井谷戸交差点を右折して北へ、JR横浜線の踏切
先のT字路を西に入り、南北に走る国道466号・第三京浜道路際まで進む。


 北側の台地は「小机城址市民の森」で、もうそう竹に浸食された林間の急坂を上がると
空堀(からぼり)↓があり、さらに上がって本丸広場に出た。



 小机城は、鶴見川に突き出た丘陵上の要害で、室町時代の15世紀半ば頃までには築城
されたと考えられるとのこと。

 戦国時代には、小田原北条氏の関東進出で重要な軍事拠点となり、城も改築したよう。
北条氏の重臣・笠原越前守信為が城代となった後、北条三郎、氏信、氏堯(うじたか)、
氏満が城主になっている。


 豊臣秀吉の小田原攻めでは戦闘の記録はなく、徳川家康の関東入り後に廃城になり、現
在は「小机城址市民の森」として整備され、大きな空堀や土塁(どるい)、本丸、二の丸
などが、ほぼ原型のまま残されているという。
     
 本丸広場から竹林などの間を北東に進んで二の丸広場に行き、折り返すように遊歩道を
櫓台(やぐらだい)、土塁、空堀などの説明を見ながら本丸跡に戻る。

 二の丸広場


      櫓台
     

 本丸跡には、「横浜市内城址の分布図」もあり、幾つもの城跡があることが分かった。
     

 T字路に戻って北へ、新横浜公園沿いの広い道路に出て、東に少しで鶴見川流域センタ
ーに入る。


 北側を東西に流れる鶴見川の防災・洪水の情報パネル展示や、鶴見川流域の航空写真、
流域の生き物を展示した水族館などがあるが、今日は1階の水族館のみ公開していたので
一巡して観覧する。


    

 センターの北側から東側にかけての広い一帯は鶴見川多目的遊水池になっていて、新横
浜公園と呼ばれ、北側には野球場、二つの運動場、球技場、草地広場などがあり、多くの
市民が様々な運動や散歩などを楽しんでいた。




 東側は、日産フィールド小机と呼ぶ運動場と、Jリーグ横浜F・マリノスのホームグラ
ンド・日産スタジアムなどがある。


 鶴見川多目的遊水池は、鶴見川の洪水流を一時的に取り込むことで、周辺地域や下流域
を洪水の危険から守るために設けられたもの。総貯水量は390万立方mで、東京ドーム
約3倍分もの水をためることができるという。


 新横浜公園の東寄りにある県道13号・横浜生田線の亀甲橋を渡りながら、草地広場↑
や減勢池↓、鶴見川の流れなどを見下ろし、北側の新羽町(にっぱちょう)に入る。


 鶴見川



 橋のすぐ北に、わずかな境内の浅間神社が祭られていた。北に延びる県道の東側一帯は
新しい住宅地だが、西側台地下には農家らしい古くからの民家が続いている。

 600m余り進んで専念寺入口交差点を西に入り、コースポイントではないがその専念
寺に行く。

 道路際に横浜市の銘木古木に指定されたケヤキが立ち、本堂への階段横などツツジが見
頃である。





 高台にある本堂からは新横浜駅方面のビル街が望まれ、西側にあるハンカチの木に花が
咲く。ハンカチの花を見たのは久しぶり。その先には観音堂がある。
    


 参道の西側には温室が並び、そのひとつに紫色の花が咲いていた。
    

 次のT字路際に地蔵堂があり、その前に明治14(1881)年造立の道祖神が祭られ
ている。


 新羽小学校入口交差点で県道13号に分かれて西へ、新羽小の北側を上がって新羽中の
校門前に出た。校門横の木に、「注連引百万遍(しめびきひゃくまんべん)の藁蛇(わら
へび)」というわらで作った蛇がしばりつけてある。

 天明年間(1781~9)の大飢饉の時にこの地に疫病が流行し、そのとき通りがかっ
た旅の行者から、わらで作った大きな蛇を村の出入り口のヒイラギの木に巻き付け、疫病
から村を守ることを教わったとのこと。それがこの地・中之久保の伝統行事として残り、
横浜市指定無形民俗文化財になっているという。


 すぐ先の突き当たりを右折し、北側の高台にある新羽丘陵公園に12時28分に着き、
ベンチで周辺の豊富な新緑や、南側の新羽小と新羽中、東南側の町並みなどを眺めながら
昼食にした。



 13時50分に公園を出た。公園のそばから西方に高圧送電線が延び、周辺には豊富な
新緑の森や畑などが望まれる。南側の民家では、庭先の鯉のぼりが風をはらんで気持ちよ
さそうに泳いでいる。
     

        
 西側の斜面を下って行くと、路傍の林でシャガがたくさん花を見せる。県道140号・
港北産業道路の大竹交差点に出て、東北へと上がる緩斜面際の民家に、大きなツツジが花
をたくさん見せていた。



 県道を500mほど進み、左手山腹にある西方寺(さいほうじ)の石段を上がる。正面
の山門、本堂、そして鐘楼ともに趣あるかやぶき屋根である。


 西芳寺は建久5(1190)年に鎌倉に建立され、のち鎌倉の極楽寺に移され、室町時
代の明応4(1495)年に海路から鶴見川を遡って当地に移建されたという。

 現在の本堂は享保6(1721)年、鐘楼は宝永5(1708)年、山門は弘化年間
(1844~7)の建立で、いずれも横浜市の文化財に指定されている。


        
 境内のあちこちにアヤメが咲き、モミジやツツジなど緑が豊富で、横浜市の名木古木に
指定されたイチョウも目についた。


 葉桜になったソメイヨシノの並ぶ参道を出て、寺を後にする。台地縁の旧道を北に少し
で、新羽郷総鎮守の杉山神社があった。

 延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)に記された古社で、言い伝えでは、景行
天皇の時代、日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征の折この地を通過しており、武尊
の崩御後に村民がその徳を慕って創建したという。


 次のT字路を左折して西へ、その先は緩やかなサインカーブ状の道筋が延びている。最
初のカーブを半円状に進んだ辺りに光明寺の看板があり、コースポイント外だが境内に向
かって上がる。

 室町時代の明応5(1496)年の開創で、武相不動尊二十八番霊場の第二十六番札所
のよう。酉年には本堂に祭られた大聖不動明王が開帳されるという。

 石段を上がった本堂は、近年の再建らしくコンクリート造り。高台なので展望がよく、
東側間近に高架になっている横浜市営地下鉄ブルーラインが見下ろせる。


 境内には、やはり市の名木古木のケヤキが立ち、石段際には小さな弁財天のほこらが祭
られていた。


 さらに緩いカーブを半円状に進むと、北側に蓮華寺があった。本堂は民家風の質素なた
たずまい。境内には、枝を切り払ってすっきりしたクスノキが目につき、参道横にシュロ
の花が咲く。
        


 200mほど進んだT字路で右折して畑の中の台地を上がる。起伏の多い斜面の向こう
に新横浜駅周辺のビル群が望まれ、近くの畑にはナノハナが花盛り。



 左側眼下に国道466号・第三京浜道路が近づき、富士見橋でその上を横断する。その
先も畑が多く、ビニールハウスの並ぶ秋本農園前を西進する。

 仲町台三丁目の新しい住宅地に入り、ソディックと呼ぶ大きな工場横を北へ、くわがた
公園で最後の小休止をした。



 市営地下鉄ブルーラインが地上に出たところを越え、北原交差点を渡ると総合種苗メー
カー「サカタのタネ」の大きな建物があり、西側の「グリーンプラザ」と呼ぶ庭園が公開
されていた。



 サカタのタネが開発したオリジナル品種を中心に展示しているようで、様々な彩りのパ
ンジーがたくさん花を競って咲く。




 ゴールの、横浜市営地下鉄ブルーラインの仲町台(なかまちだい)駅はすぐ近い。14
時32分に着いた。


 この日の横浜市の最高気温は25.5℃だったが、湿度が低くて風もあり、新緑や花も
豊富で、爽やかなウオーキング日和だった。

(天気 快晴、距離 9.5㎞、地図 駅からハイキング地図(2万5千分の1 荏田)、
 歩行地 横浜市港北区、都筑(つづき)区、歩数 19.900) 
 



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