あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

3度目の四国遍路(前編)・徳島その1

2010-03-22 21:42:33 | 3度目の四国遍路
 2010年2月19日(金) 前半第1日 
 =1番霊山寺~5番地蔵寺、別格1番大山寺=



 5時30分に起床、ホテルサービスの朝食は7時だが、予定の列車に間に合わ
せるため昨日買ったサンドイッチなどを食べ、6時40分に東横イン徳島駅前を出た。

 JR徳島駅7時05分発の高徳線に乗り、1番霊場の最寄り駅、板東(ばんどう)
に7時40分に着いた。


 無人の駅待合室で白衣を着け菅笠を被る。いよいよ3度目の四国遍路が始まる。
1番霊場霊山寺(りようぜんじ)に参拝し、納経所にある歩き遍路のノートに住所氏名
と出発年月日を記入する。

 この本堂の右手にある納経所の方から、お茶と和菓子のお接待をいただいた。

 2番霊場極楽寺までは県道12号を西に1.4㎞と短い。境内の中ほどにに樹齢
1200年という長命杉が大きくそびえ↓、白梅が見ごろ。


 3番金泉寺(こんせんじ)に向かう途中で、新しい民宿の案内をもらう。金泉寺も、
納経所のそばの紅梅、白梅が見ごろだった。


 金泉寺の近くにあった割烹(かっぽう)茶屋。


 JR高徳線の踏切を越えて間もない延喜式内社の岡上神社には、「岡の宮の大
クス」と呼ぶ見事なクスが立つ。

 樹齢700年と推定され、大きく枝を広げている。

 徳島自動車道をくぐり、番外霊場の愛染院(あいぜんいん)にも立ち寄る。山門
に大ワラジが、本堂内には数え切れないほどのわらじが奉納されていた。



 第2次大戦中、食糧増産のために禁止された藍染めづくりの技術を、ひそかに
守ったという岩田ツヤ子ゆかりの藍染庵↑前を通過、山すそにある4番大日寺に
向かう。


 4番霊場大日寺は、朱塗りの山門の2回が鐘楼となっている。

 本堂と大師堂の間に、西国三十三観音霊場の本尊の木像が並んでいた。

 徳島自動車道に近い吹きさらしの東屋(あずまや)で、冷たい風にさらされなが
ら昼食をする。一時、風花(かざはな)も舞う。その間、若い女性と大荷物の若い
男性のいずれも歩き遍路が追い抜いて行く。


 近くの梅畑で、古木の紅梅がかなり開花していた。

 5番霊場地蔵寺は、背後の五百羅漢堂の方から入って下る。いつも通過して
いるので、五百羅漢堂も拝観したかったが、今回は別格1番にも回るので、時計
とにらみ合わせやはり省略した。


 地蔵寺では、新しい方丈(ほうじよう)の前に以前にもあった水琴窟(すいきんくつ)
が、心地よい水音を奏で、大師堂前には、樹齢800年という大イチョウが立つ。


 神宅小の先で6番へのへんろ道に分かれ、北に向かう別格1番への道へ。大ク
スが目を引く野神社や飛地蔵堂を過ぎ、車道を離れて裸木のままの柿畑の間を上
がる。


 いったん車道に出た後、へんろ地図にない山道となり、両側の下草はウラジロが
多い。

 ひと汗かいて上り、「大山寺の大杉」と呼ぶ樹高28mの大杉の先が山門、屋根
は破損しているのか、ブルーのカバーに覆われていた。

 別格霊場1番大山寺(たいさんじ)は、標高450mの地にあり、山門を入ってさらに
217段の急石段がきつい。


 本堂↑前には、かなりの樹高の大イチョウが立っていた。上りでは大汗をかいた
のに、納経を終えるともう寒い。

 下りも同じ道を戻る。行く手に、明日向かう吉野川流域の展望が開ける。


 徳島自動車道の北で6番安楽寺への道へ。下り道なので急いだが、6番安楽寺
に着いたのは16時49分になった。今夜はこの宿坊泊まりなのでお参りは明日と
して、2度目の宿坊に入った。

 103号室は明るくて温かい。17時30分からお勤めがあり、車遍路のペア、歩き
遍路は男性1人と女性1人、それに私の5人が参加した。

 ご住職からは、「歩き遍路での出会いを大事に」とのお話など。お勤めを終わって
5人で夕食に。

 安楽寺の山号は温泉山、その山号どおり宿坊の湯は温泉である。遅く着いたの
で温泉への入浴は夕食後となった。

【コースタイム】JR板東駅7:49ー1番霊山寺7:59~8:28ー2番極楽寺8:41~9:06ー
 3番金泉寺9:40~10:03ー4番大日寺11:28~47ー自動車道近くの東屋(昼食)
 11:58~12:20ー5番地蔵寺12:34~13:00ー神宅小13:25ー別格1番大山寺14:42
 ~15:16ー自動車道下16:00ー6番安楽寺16:49

 (天気 晴一時曇、距離 25㎞、歩行地 徳島県鳴門市、板野町、上板町、
 歩数 43,600、遍路地図(注) 10~11、90-1図)

 (注) 遍路地図とは、「四国遍路ひとり歩き同行二人」[地図編]第8版(へんろ
  みち保存協力会 2007.2.1発行)(黄色の表紙)をいい、その掲載図を示す。
コメント (2)
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