日本ラグビーの躍進で、ラグビーが再びブームだ。中でも、ニンニン・ルーティンで有名になった五郎丸選手が大注目されている。
力量、ルーティンスタイルもさることながら、一度聞いたら忘れない、「五郎丸」の姓も相当なインパクトになっている。
五郎丸姓の由来は、福岡の地名にあるらしい。そもそも、九州には変わった姓が多く、五郎丸の「丸」つながりで言えば、薬師丸も源五郎丸も九州発祥だ。
「丸」は、文字通り、丸い輪っか状の物や、玉状の物を表す。
城の「本丸」や「二の丸」も、石垣の囲いを表し、曲輪(くるわ・郭)として、四角でも五角でも、囲われたものを「丸」と呼ぶ。
地名由来によると、「丸」は開拓地を表すそうだが、昔は周りを環濠で囲う集落が多かったから、こうした村や地域のことを「丸」と呼んだのではなかろうか。
テレビの特集で、五郎丸の発祥を、殿様が「五郎丸」という侍を一カ所に集めていたからその地名と姓になったと言っていたが、むしろ、五郎という有力な侍の一族が開拓して住んでいたことから、そこの集落を五郎丸と呼ぶようになったとする方が、自然に思える。
ググってみると、全国には結構、「五郎丸」の地名は多い。五郎という名に、坂東「太郎」のように、番号や順位を表すような、特別な意味合いがあるのかも知れない。
五郎丸町などの地名は、少なくとも、福岡、愛知、福井、富山、新潟の各地にある。
「丸」の付く名前では、丸山などは、単に丸い山ではなく、城山のことかも知れない。もっとも、円山の場合は文字通り丸い山のことだろう。
また、船名の「丸」も、一つの城を意味している。刀名にも丸を付けるが、やはり、戦いの要の意味合いがありそうだ。
これからすると、松寿丸、梵天丸、日吉丸など、人名に丸を付けるのは、一人の独立した強い男と、「まるまる」とした、玉のように可愛いの意味だろう。
また、正露丸のように薬の名前にも使われるが、見たまんまの丸い形を表すと同時に、刀のような効力を暗示しているのかも知れない。
余談だが、かの名刀、「正宗」の刀工の名前は、「五郎入道正宗」だ。
五郎丸歩選手のお兄さん、五郎丸亮も有名選手だそうで、やはり、スポーツは下の子の方が成功する例と言えるだろう。
もう一つ余談だが、どうも「丸」が、来ているようで、来年のNHK大河も「真田丸」だ。