転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



なでしこジャパンの沢穂希選手が、良性発作性頭位めまい症と診断されたそうで、
同じ病気の経験者として、そのつらさがわかるだけに私はお気の毒でならない。
名前の通り「良性」ではあるので、予後をさほど心配することはないのだが、
なおるまで、主観的に非常につらい状態であることは間違いない。
どのくらいでなおるかについても個人差が結構あり、
平均的には一ヶ月くらい、と説明なさっている耳鼻科の先生が多いとは思うが、
私の見聞きした範囲では、もっと長い人が世の中には普通にいる。
(参考:良性発作性頭位目眩症のまとめ(2010年01月12日))

私自身も、軽い目眩と吐き気から完全に解放されるまでには5ヶ月かかった。
最初、立っていられないほど強くグルグルまわって吐きそうになるのは、
確かに、お医者様方の仰る通り一週間くらいすると軽快したのだが、
そこからあとが、実に長かった。
僅かな頭位の変換(食事や洗面、寝返り、ほか屈み込んだりする日常の動作)で
クワっと目眩が起こり、ムワっと緩い吐き気が上って来る、
という状態が、それこそ何ヶ月も続いたのだ。
外見的には全く病気に見えないので、窮状を説明しても、
「ただの目眩でしょ。要は気にしないこと!」
などと、自分は経験したこともないのに大雑把な反応をした人間が、
周囲にひとりも居なかったとは言わない(逃)。

服薬ではめざましい効果は期待できず、
理学的な治療方法もいろいろと考えられてはいるようだが、
決定的で安定的な方法となると、なかなか難しいようだ。
更に、体験的には、簡単になおったものはまた簡単に再発する、
という印象も私にはある。
私の最初の目眩は、5日でおさまり、その8日後に再発したものだった。
目眩が消失したあと八週間経過して再発がなければ、治癒したと考えて良い、
という記述をどこかで見た気がするのだが、何に書いてあったか忘れてしまった。
そのくらい、再発も多いということだろう。

ただ、私がネットで調べていて知った話のひとつに、
『グルグル回転するジェットコースターに乗ったら、その日からなおった』
という凄いのがあったので(爆)、暴力的に頭部をぶんぶん振り回されたら、
浮遊していた内耳の耳石が遠心力?で正しい場所に追いやられる、
みたいなことも、期待できるものなのかもしれない。……よくわからんが(^_^;。
もともとこの病気は、安静第一というものではないので、運動選手の場合、
適度なトレーニングならば良いほうに作用する可能性も、あるかもしれない。
いずれにせよ沢選手には、焦らず無理をなさらず過ごして頂きたいと思うし、
周囲も、生半可な知識で「回復が遅い」等と言わないようにして貰いたいものだ。

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