転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



山岸涼子の漫画『舞姫 テレプシコーラ』の第6巻が出たので買った。
あまたあるバレエ漫画の中でも、これはまだ職業舞踊家になる遙か以前の、
小学生の女の子(連載開始時)が話の主人公という点が異色で、
私にはとても面白く思われる。
極め付きのエリートで来た姉娘の千花(ちか)が、
脚の怪我という挫折を経てどうなるのか、
一見、劣等生でも無限の可能性を秘めた妹娘の六花(ゆき)には
これから何が起こるのか、
どっか行っちゃった薄幸の少女・久美ちゃんは、まだ出てこないのか(^_^;。

バレエ漫画は前から結構好きなほうなのだが、
このほか、現在連載中のものでは、曽田正人『昴』や、
槙村さとる『Do da dancin'』も、なかなか面白いので、新刊が出るたびに買っている。

私のバレエ漫画遍歴のルーツは、思い返すと、昭和40年代の「小学○年生」だ。
世代の近い皆様、ご記憶ではありませんか、谷ゆきこのバレエ漫画を。
『かあさん星』『さよなら星』『バレエ星』『まりもの星』等々、
どれがどれだがわかんないくらい、この人のバレエ漫画はたくさんあった。
当時としては絵が綺麗で、女の子の憧れを満たしてくれる作品群だったと思う。

が、今にして冷静に考えると、どの作品も、設定が、もの凄かった。
例えば、3歳からバレエを習って天才少女と言われた主人公が、
途中でスカウトされてバレーに転向してしまい(駄洒落で転向できるんですか(T.T))、
なんか後半すっかり『サインはV!』に乗っ取られてしまったような物語とか、
また、弟が病気で、治療のためママと弟はアメリカに行ってしまい(結局病死)、
バレリーナ志望の小学生(!)のヒロインとその妹が日本に残っているのだが
そのうち妹が事故死、ヒロインもオデット姫を踊ったあと、
「実は心臓が悪かった」と言い残して息絶えてしまい、
みんなして「星」になっちゃったという、谷正純もマッツァオな話とか。

私はあの作品たちをもう一度読む手だてはないものかと時々思う。
古本などで当時の学年誌を地道に探すしかないのか(^_^;。

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