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転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



卒業式→築地市場→築地本願寺と来て、次は国立劇場へ。
吉右衛門と菊之助による仇討ちの物語『伊賀越道中双六』。

吉右衛門・又五郎・歌六・東蔵、皆味わいがあったし、
菊之助の美しさも際立ち、目を見張った箇所も随所にあった。
しかし私は観る側として基本的な教養がないので、
「仇討ち」系は設定の違和感に耐え難い思いになることが結構あり、
今回もその例に漏れず(汗)であった。
舅の仇をとるためとはいえ「助太刀」で参加した者(吉右衛門)が、
どうして我が子を自分の手で犠牲にしてまでその役割を全うせねばならないのか、
更になぜ周囲がそのような行為に深い感銘を受けるのか、
どうにも設定について行けなくて、困った。
ワタクシは20世紀の、戦後の民主主義教育を受けたオバサンなのだった(汗)。
物語の世界に入り損なった私が悪いのだとは思っているが、
しかし、この顔ぶれなら、設定の不条理さを超えて強引に見せて欲しかったなと、
やや、舞台に対して無いものねだりをしてみたい気持ちもあり……。

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明日、娘の大学の卒業式があるので、
私は本日より「前乗り」(^_^;。

といっても私自身は、きょうは何も用事があるわけではなく、
娘の新居がどうなったのか、見てみたいと思ったりしたのだが、
娘本人が不動産屋さんで旧居アパートの鍵の返却などがあり、忙しいらしいので、
結局、私は東京駅から東銀座に直行し、再度、三月大歌舞伎の昼の部を観劇した。
13日に来たときも観ているのだが、観られるものならもう一度と思い、
開演にはやや遅れたが、短期間で再びの歌舞伎座と相成った。
この事態を見越して、事前に、三階ヘリの出入口の真横の席を取ってあった。

仁左衛門の碇知盛、改めて味わい、絶品だと思った。
仁左衛門は声良し姿良しのうえに、この芝居、
全方位に「言うことなし」の役者で、畏れ入った。
主演者としての大きさも、心のひだに染みいるような芝居も、
いかにも歌舞伎らしい華やかな幕切れも、
ひとつひとつに揺るぎない必然性があって、圧巻の完成度だった。
仁左衛門は特に、心理の移り変わりの表現が破格に巧くて、
貴族的な知盛が、闘いに臨んで怨念の権化のようになり、
それが安徳天皇の言葉で浄化されて、最後は祈りとともにこの世を去る、
というふうな首尾一貫した流れの中での変遷が、あまりにも美しく見事だった。
一期一会、この瞬間で消えて行くがゆえの、舞台芸術の凄まじさも実感させられた。

巳之助の踊る『どんつく』は、これまた目覚ましかった。
坂東流の巳之助と藤間流の松緑との共演で、
踊りとしての表現力を堪能させて貰った。
巳之助は上品さと愛らしさと滑稽さの同居する「どんつく」で、
それがおかめの面をかぶると、すっかり娘の体つきになるので
身に備わった踊りの力とは見事なものだなと感じ入った。
松緑の踊りはいつもながらキレッキレ(笑)。
しかし今回はちょっとした曲芸もあるので、なかなか大変そうだった。
隣で涼しい顔で踊っている亀寿がまた、すっきりとした姿でなかなか良かった。

**********

月の下旬に来たお蔭で、3月の舞台写真も買うことができた。
歌舞伎座の当月公演の写真は、だいたい20日過ぎくらいにならないと
売店に並ばないものなのだ。
前月の写真は歌舞伎座タワー5階の売店のほうで買うことができる。
私は2月のモモタロさんのときは初旬に来たので写真が入手できなかったが、
きょうは公演後に5階のお土産処『楽座』に上がって、購入した。
どうしても欲しかったのだ、雉・猿・犬の三彦の連れ舞い写真が(笑)。
観劇→休憩時に1階お土産処『木挽町』→終演後にタワー5階『楽座』、
という順序で時間を無駄にせず回ることができて、巧く行った。

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昨日は娘の誕生日だった。22歳になった。
…のだが、私は朝、LINEで祝ったのみで、
東京に来てまっすぐ歌舞伎座に行った。
海老蔵の助六を観るために。

海老蔵は美しかった。
登場時の花道七三での姿は圧倒的だった。
助六の存在感としてはもう、理屈ぬきで海老蔵は
ほとんど完璧であったと思う。

にもかかわらず、後半になって菊五郎の白酒売が登場して初めて
舞台が生き生きと動き始めたことを私は感じた。
ああ、音羽屋のおやぢ様はやはり桁が違う!
目の前の舞台にいちばん必要な部分をくまなく埋め、
真ん中の助六を輝かせるために菊五郎のしてみせたことは
あまりにも鮮やかだった。

勿論、私は長年の音羽屋贔屓だ。
だから他のどのような役者より菊五郎の芝居に
自分が最も敏感に反応するという面があるのはわかっている。
しかしそれを割り引いてもなお、
昨夜の舞台で私にとって最も印象的だったのは、
音羽屋の力量の大きさ・深さだった。

音羽屋と芝居をしたときの海老蔵には
助六としても最も魅力があったと思う。
海老蔵が自分を最高のかたちで発揮するためには、
これから、歌舞伎座で優れた役者たちと
もっと数多く共演してほしいとつくづく思った。

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午前・午後、通し。
一気に行きます(笑)。

*************

追記:朝から行って、午前午後を観て、さきほど帰宅した(21:05現在)。
最近はずっと歌舞伎座に通っていたので、大阪は近すぎて、困った。
新幹線でうっかり寝られなくて(汗)。

舞台について、いろいろ思ったことはあったのだが、
何はともあれ、やはり、若いっていいな~!と(笑)。
全員、スタイルが良い・体力がある・動きにメリハリがある、
そしてどの役・どの場面も体当たりの全力投球!
輝きと躍動感に満ちあふれた舞台、
という意味で花形歌舞伎には強烈な魅力があるとつくづく思った。

そのような中で、松也には抜きんでた貫禄が出て来たと感じた。
碇知盛も連獅子の親も、舞台を制する存在感があり、かつ美しかった。
その松也と、右近が組んだ『連獅子』は、
私がこれまで観た中で最高にパワフルな踊りになっていた。
いつも優しげな女形で観ることの多い右近に、
激しい獅子の精が似合うとは、そもそも思いがけない発見だったが、
右近の踊るキレ味抜群の仔獅子の精に、
松也の務めるスケールの大きな親獅子の精が並ぶと、
あまりにも溌剌として鮮やかで、まったく驚いてしまった。
親獅子・仔獅子のどちらもが若く、かつ適材適所となった連獅子は
物凄く見応えのあるものなのだと、私は初めて知った。
この演目は、父子とか師匠・弟子の組み合わせで踊ることが多いと思うのだが、
目下の松也と右近は、いずれも若い先輩・後輩という異色のコンビでありながら、
年齢差も芸風も絶妙なところでバランスが取れていて、
かつてない連獅子を作り出すことに成功していたと、感じ入った。

ほかの出演者や演目についても書きたいことは多々あるのだが、
自分に正直に、今日最も印象に残ったことを、
以上、今夜はとり急ぎ、ここに記録しておく。

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海老蔵×しのぶちゃんによる六本木歌舞伎『座頭市』。
海老蔵がとにかくカッコ良くて、
立ち姿が綺麗だわ殺陣はキまるは男前だわで参った(笑)。
しかも懐が深く温かくてチャーミングで。
…座頭市にチャーミングはおかしいと思われるかもしれないが、
まああまり書くとネタバレになるしな(笑)。

生きるか死ぬかの局面で、薄霧花魁の本名を聞いた座頭市が
「……『トメ』だったんですか(笑)!」
とウケるところの呼吸が、私は一番ツボにハマったねww
緊迫した場面や花魁の哀しい生き様と、座頭市の笑いの間にある乖離の具合が
たまらなく面白くて、あれができるのは今の海老蔵ならではだと思った。

しのぶちゃんは生き生きと本当に楽しそうに輝いていた。
音羽屋!と大向こうさんの声がかかっていた。
しのぶちゃんが男だったなら、今頃、歌舞伎座で
当たり前のように手に入れていたはずの世界だった。
花魁道中、早替わり、見得を切っての大台詞、
…束の間の音羽屋しのぶちゃんを見せてもらった。



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そういえば今日は、あらしちゃん(松緑)の誕生日だった。
おめでとうございます!

実に良い頼朝を見せてもらった。
「実ハ」「実ハ」と登場人物たちの正体が明らかになって行く芝居なのだが、
好色な正木幸左衛門だった男が、源頼朝としての顔を見せる様は目の覚めるようで、
最後に平家討伐の旗揚げをすると、それが更にもう一段階スケールが大きくなって、
まさに胸のすく舞台姿だった。

私がここ数年、大変に歌舞伎鑑賞に力を入れるようになったのは、
間違いなく、松緑が役者として成長し、魅力を増したのが理由だ。
彼がこれほど良い役者になっていなかったら、
私は歌舞伎のために毎月東京に行くことまでは、していなかったと思う。


そのあとの『四千両』では、『隅の隠居』の亨さん(辰之助)を思い出したよ…。
あらしちゃんは、もう亨さんの年齢を追い越してしまったねぇ。

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始発で広島を発って、歌舞伎座で昼夜通し(笑)。
いや~、楽しかったね♪
文字どおり、笑いあり涙あり…。

…でもさすがに一日八時間以上歌舞伎座にいたので
昼の四千両の三幕の途中と、夜の絵本太功記で
ちょっと寝ました(逃)。




後日記:小さいモモタロさんたちが可愛くて可愛くて。
娘が幼稚園だった頃のことを思うと、連日の舞台を、
5歳と3歳の兄弟が欠かさず勤めているということだけでももう、
二人の頑張りと、周囲の方々の御尽力が思われて、涙、涙。

勘太郎くんは小さいながら、既に歌舞伎の舞台をわかっていて、
台詞の間合いも、附け打ちさんとの呼吸も考えてやっていて、
そのうえ、弟クンと合わせることまでしようとしているので、
つくづく感心してしまった。
幼い長三郎ちゃんのほうは、本当によちよち歩きで、
立ち位置が舞台ぎりぎりだったりすると、
お猿のあらしちゃん(松緑)が専属保父さん状態で、
抱っこでひょいと運んであげたりしていたが(笑)、
台詞になると頑張って大きな声で、しっかり言えていた。
勘九郎や七之助から、良い稽古をつけて貰って
舞台に上がっているのだなとよくわかった。

お供は犬(染五郎)・猿(松緑)・雉(菊之助)、
と目の眩むような豪華さで、しかも三人とも化粧に懲りまくり、
「つくりすぎて誰だかわからない」
と旦那さん(菊五郎)に笑われているとのことだった。
染五郎・松緑・菊之助の連れ舞いなんて、
このような場でなかったら、もう今後そう観る機会はあるまいと思われた。
この三彦は、それぞれが息子を持つ父親でもあるので、
このいたいけな桃太郎さんたちの奮闘がよく理解でき、
かつ、見守る勘九郎の気持ちも全く他人ごとでなく、わかっていたことだろう。

その勘九郎と、叔父にあたる七之助が
桃太郎さんたちの一挙手一投足にはらはらしたり、
「できた!」と喜んだりしているのも客席で観ていて感じられ、
優しいヤジュじぃ(弥十郎)に見守られているのも微笑ましく、
きっとこの舞台には勘三郎が一緒に居てくれていることだろうと
思うと、また更に胸が熱くなって、
私の菊五郎格子のハンケチは休む間もなく出番が続いた。

まさに、幼い二人の華やかな「門出」だった。
二人はきっと、初舞台やその前後の様々なことを、
大人になったら覚えていないのではないかと思うが、
私は、今この巡り合わせで歌舞伎座に居合わせたお蔭で、
中村勘太郎・中村長三郎の、役者としての出発を祝うことができた。
これから二人はどんな役に出会い、どのような役者になって行くだろうか。
私は寿命のある限り、二人のこれからの成長を、
座席の陰から(笑)見守って行きたいと思う。

おめでとう、中村屋!!

*************

ちなみに、初舞台が巷では話題のメインになっていると思うのだが、
舞台としては、私は夜の部最後の『梅ごよみ』が最高に面白かった。
菊之助が「あの字」こと仇吉、勘九郎が「よの字」こと米吉、
この二人の芸者の、愛すべき痛快な女の闘いから、ひとときも目が離せなかった。
染五郎の丹次郎を挟んで、互いのかけひきのテンポが素晴らしく、
キイキイとキャットファイトを繰り広げながらも、
愛らしくお色気があって、かつ気持ちの距離感の移り変わりも見事だった。
そして観劇中にふと、この完璧に美しい「あの字」が、桃太郎の「雉」……、
と考えると、更に腹がよじれ、たまらなかった(笑)。

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「團菊祭五月大歌舞伎」彦三郎・亀三郎・亀寿が襲名語る、3歳侑汰は初舞台(ステージ ナタリー)
『「團菊祭五月大歌舞伎」が、今年は5月3日から27日まで東京・歌舞伎座にて上演される。これに先がけ、昨日1月24日に記者発表が都内で行われた。』『「團菊祭五月大歌舞伎」は、昭和の2大名優である九代目市川團十郎と五代目尾上菊五郎を讃える恒例の興行。今回は、坂東彦三郎改め初代坂東楽善、坂東亀三郎改め九代目坂東彦三郎、坂東亀寿改め三代目坂東亀蔵の襲名披露興行、そして坂東侑汰改め六代目坂東亀三郎の初舞台となっており、七世尾上梅幸二十三回忌、および十七世市村羽左衛門十七回忌追善興行として執り行われる。』『亀三郎の3歳の長男・侑汰は、亀三郎いわく「やる気満々」。「坂東亀三郎になります、どうぞよろしくお願いいたします」と堂々と挨拶をこなし、襲名への意気込みについて質問されると「(特撮テレビドラマ)ニンニンジャーになりたいです」と答え、会見場を笑いに包む大物ぶりを披露した。』

もう、楽しみ過ぎてオバちゃんどうかなりそうです(涙)!
亀三郎の長男「倅マン」がとにかくしっかりしている。
小さいのに、既にきちっと舞台を務める気概があり、
立ち姿にも力が漲っている。
襲名披露の主人公は、こりゃもう「倅マン」だな(笑)。

新・亀三郎だけでなく、今、各家の息子ちゃんたちが
揃いも揃って逸材で、本当に素晴らしい。
初お目見得以来、海老蔵の長男カンカンは話題に事欠かないし、
音羽屋には菊之助の長男ふーくんと、しのぶちゃんの長男マホロンがいて、
松緑の長男・左近は既に次々と舞台をこなして活躍中、
右團次の長男・右近も、この1月、目覚ましい初舞台姿が話題になっている。
来月は勘九郎の長男・勘太郎、次男・長三郎が初舞台を踏む予定だ。
数年~十数年後の花形歌舞伎の充実ぶりが今から想像でき、
歌舞伎の未来は安泰だなと嬉しく思う。
私の世代は、彼らの青年期の初めくらいまでは応援できるかな。
頑張って長生きすれば、彼らが若いパパになる頃まで観られるかしら。
キミたちがそれぞれ名優として務める舞台の数々は、
オバちゃんきっと、お空の上から観ているからねぇ。

華やかな襲名興行というだけでも注目度が高いのに、
今回の團菊祭はまた、演目・配役ともに当代最高と言って良い豪華さだ。
今年上半期は、何をおいても團菊祭!!

……問題は、切符が取れるのかという話と、そもそも何回観るつもりかという(逃)。


「團菊祭五月大歌舞伎」で初代坂東楽善、九代目坂東彦三郎、三代目坂東亀蔵襲名披露(歌舞伎美人)
昼の部:「梶原平三誉石切」(彦三郎・亀蔵・楽善・松緑・菊之助・右近・團蔵)
 「義経千本桜 吉野山」(海老蔵・菊之助)
 「新皿屋舗月雨暈 魚屋宗五郎」(菊五郎・時蔵・松緑・梅枝・権十郎・萬次郎・團蔵・左團次)
夜の部:「壽曽我対面」(菊五郎・彦三郎・亀蔵・松也・梅枝・竹松・亀三郎・権十郎・萬次郎・時蔵・楽善)
 「伽羅先代萩 御殿 床下 対決 刃傷」(菊之助・海老蔵・歌六・魁春・松緑・梅玉)
 「四変化 弥生の花浅草祭」(松緑・亀蔵)

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夕方からは伝統歌舞伎保存会研修発表会と
菊五郎劇団の面々によるお楽しみ大喜利。

この催しは自由席だったので、ある程度覚悟はしていたのだが、
『しらぬい譚』が終わったあとダッシュで外に出てみたら
案の定、列が出来ており、私もそこに加わって1時間余り並んだ。
「並び」なんてものは久しぶりだったが、
なに、その昔、宝塚関係でなんだかんだと並んでいたことを思えば、
この程度、チョロいものだった。
有り難いことにほとんど寒くなかったし。
予定より15分ほど早く開場になり、走り込んで、
一階ヒトケタ列ほぼ中央の上手寄りに座れた。

監修が菊五郎、指導が菊五郎・時蔵・團蔵・松緑・菊之助等々ということで、
研修発表会『すし屋』は音羽屋系の台詞回しが随所に感じられ、
これまで、菊五郎劇団を折に触れて観て来た私にとっては、
聞き覚え・見覚えのある箇所が多く、楽しかった。
咲十郎と松悟の声音なんて、時々、松緑にそっくりでもう……(汗)。
咲十郎は体が華奢で線が細い感じはしたが、権太の気質がよく伝わったし、
変な言い様かもしれないが、この人の存在感ゆえに、芝居全体に、
咲十郎を中心とした「大きなホームドラマ」的な手応えがあった。
日頃、観客としての私はこの演目を、権太の物語だとは思っていても、
あまり「家族」のドラマとは感じていなかったことに、今回気づいた。
研修発表会であるだけに、咲十郎も皆も「力を合わせた」面が大きく、
それがひとつの「家族」のイメージに、すんなり繋がったのかもしれない。
お里のやゑ六は台詞が明晰で、愛らしく、かつ健気、
音一朗は、「弥助」としての振る舞いと「維盛」としての高貴な佇まいとを、
僅かな姿勢や声音の違いで大変明確に演じ分けており、見事だった。
音蔵の女房おくらは体型的に老け役が難しいのではと思っていたが、
細部まで気を配った立ち方・動き方だったし、
八重之の弥左衛門も、時々「声が若い(^_^;?」と感じる箇所はあったが、
全体から醸し出す表情や情感が父親らしくて、実に良かったと思った。

という具合で、研修発表会を間近で味わえたのも素晴らしかったのだが、
席が上手寄りということで、偶然なのだが大喜利では松緑・左近の側で、
我ながら本日は完璧だった。
ここで言う大喜利とは、菊五郎劇団の役者さんそれぞれから出されるクイズに
客席の我々が手を上げて答え、指名され正解を言えた者はサイン色紙が貰える、
という趣向だ。
初っぱな、「はい、じゃあ2番~(^^)」といきなり自分で答えを言いながら
お客さんを指していた彦三郎、可愛いお爺ちゃんぶりに笑った笑った(涙)。
最初は色紙を貰うことに熱中しそうになったが、途中から私はそれをやめて、
役者さんをとにかく観察することに努めた。
舞台化粧でない松緑・左近をこれだけ身近で眺められるなんて、
私には滅多にないことだったからだ。
左近ちゃんが緊張気味にクイズを読み上げていたが、イイ声だった。
ほかの人は選択肢が「1番」「2番」だったのだが、
左近ちゃんのは「A」「B」で、続く松緑も「A」「B」、
出る前にどんなクイズにするか父子で考えたのかな~と微笑ましかった。
そして、最上手にいた松緑は自分の番が終わって、
次に下手側にマイクを渡すのかどうか、一瞬、迷った様子で、
このときはさすがに「素」だった。最下手側にいたのは、菊之助。

ついでに、なんと本日この大喜利の場で明かされた情報、それは、
……明日の公演には「謎の参詣人(亀蔵)」と並んで、
ピコ太郎本人の出演もあるという(笑)!


最後は、菊五郎が音頭を取って「手締め」。
それまで菊五郎がマイクを持って話をしていたのだが、
この段取りになったとき、阿吽の呼吸で時蔵がそばに来て、
菊五郎からマイクを受け取り、菊五郎のほうに向けた。
両手が空かないと手締めができないものね。さすがだった。

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やっと来ることができた!
私の正月が、ようよう始まったぞ!
やはり菊五郎劇団の復活狂言を観ないことには、
私の年明けは、無い!!

2階上手側の席を買っておいたのは大正解だった。
この世ならぬ美貌の菊之助が、筋交いの宙乗りで
私の目の前を飛んで行った(涙)!!二度も!!
目線ゲット~~(萌死)!!



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