主人が昨日、CSで『トリプルファイター』の一括放映を見つけ、録画した。
私がまだ全くテレビ嫌いでなかった、……どころかテレビが大好きだった、
小学校2年生の頃に、月曜日~金曜日の夕方に毎日10分ずつ放映されていた、
ウルトラマンと仮面ライダーを足して5で割った感じの特撮ヒーローものだ。
当時から、「なんか品質の良くない番組よね(^_^;」と子供心に思っていたが、
今になって見直す機会に恵まれ、そのチープさに改めて腹がよじれた。
ウルトラマン系のように大規模な都市破壊のセットは組めないため、
撮影は常に、誰も居ない野原とかビルの屋上で行われており、
しかも、仮面ライダーほどには乗り物に凝ることができなかったらしく、
敵のデーモン一味は、手軽な軽自動車を連ねて出撃している
(スバル360を黒く塗ったようなもので、一応、お揃い)。
昭和40年代初めのことで、舗装されている道も多くはないので、
デーモンカーは、ガタゴトと走行していてそれだけでドアが取れそうだ。
話の大半は、ファイターに変身する前の哲夫・勇二・ユリの三兄妹が、
デーモンの戦闘員たちを殴ったり蹴ったり絞めたりしていて、
どうして、腰に下げている飛び道具を使用しないのか、
なんで変身しないままで闘い続けているのか、さっぱりわからない。
尤も、戦闘員たちも刃物を持っているふうなのに、使う気配がなく、お互い様だ。
彼らは際限なく湧いてきて、三兄妹にやられてもせいぜい千鳥足になる程度で、
またすぐ立ち直って襲って来るので、この部分にはかなりの時間が費やされる。
そして親玉(第1週目はダークマン)が登場して、ちょっと暴れたのち、
黒覆面スバル360もどきのボンネットによじ登り、
ルーフ部分に腰掛けるという無理な体勢のまま発車、
空き地まで逃げ延びて言うことには。
ダークマン「頭の良いヤツらだ。罠に気づきやがった。爆破しろ!」
戦闘員「デビラー!!」
………ズトーーーーン!!
哲夫・勇二・ユリ「罠だったのか」
……というあたり、吉本新喜劇だったらデーモン全員でコケるとこやぞ(^_^;。
どんだけ凄い脚本やねん、と今更ビックリだ(逃)。
哲夫・勇二・ユリはそれぞれ、グリーンファイター、レッドファイター、
オレンジファイターに変身することができるのだが、
考えてみると、変身したからと言っても、若干、殺陣の切れ味が良くなる程度で、
戦闘能力が特に上がったようではないので、変身のメリットはよくわからない。
このシリーズでは、三人は金曜日になると合体してトリプルファイターになり、
その合体のメリットも、またもやあまり明らかにされていないのだが、
ともあれ、三人が一人になってその週の怪人をやっつけることに決まっている。
私は小学校低学年だった頃、ついに登場したトリプルファイターの顔を見ると、
「いやん♪明日は土曜日ね♪」
と毎回、嬉しさがこみ上げたものだった。
物語そのものは、ヒーローものとして特に悪いわけではない。
敵のデーモン一味は昔、三兄妹のルーツであるM星という惑星を、
巨大ミサイルをぶちこむことで木っ端微塵にした悪の軍団で、
今度は地球を滅ぼそうとしており、
それをM星人の末裔である三兄弟が迎え撃つ、というのが最初の設定だ。
と言っても、三兄妹自身も最初は自分たちの出自を知らなかったらしく(爆)
哲夫が作成したコンピューターロボによって
そのことを教えられ、目がマジになっていた。
それにしてもデーモンは、惑星ひとつ消滅させる科学力を誇っているなら、
あれこれ作戦など立てずとも、地球だって吹っ飛ばすだけで良かったのに。
それを、なぜか毎週、ファイターたちと素手で組み合っていて、
あまりの正々堂々スポーツマンシップに、見てていらいらします(--#)。
三兄妹の基地には、アツシという少年が自由自在に出入りしているのだが、
この子がまた、どういう家庭の子で、三兄妹とどういう関係があるのか、
全く説明されないまま、話は進展する。
小学生なのにアツシはデーモンの戦闘員と取っ組み合いの闘いをしたりして、
結構強い、……というか、デーモンが弱すぎる(^_^;。
しかしいくら腕に覚えがあったとしても、義務教育中の子供が、
デーモンと闘うことには、やはり問題があるだろう。
三兄妹は、アツシを褒めたり可愛がったりしている場合ではなく、
きちんと親に言って、基地に勝手に来ないように指導監督して貰うべきである。
しかしそれはともかくとして、主題歌はなかなか優れていると思った。
♪コロナの果て 緑の城 僕らのふるさと~
♪トリオでー へんしん トリプルファイター
は、この先しばらく、私の台所の鼻歌になることであろう。
今となってはテレビ嫌いの私が、この先、第二週目以降を観るかどうかわからないが、
主人は見続けるだろうから、主人の部屋に行けばやはり今後しばらくは
トリプルファイターが流れ続けていることだろう(^_^;。
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