中国足心道 足揉みぱくちゃん 「今日も元気だ!ご飯がうまい!」

「足揉みぱくちゃん」の療術師 市村良子の日々の出来事、暮らしを綴った日記です。

がん共存療法

2023-11-12 00:34:24 | Weblog
札幌のT顧問の資料からもう一つ、抜粋させていただきます。
「がん共存療法」という癌治療の新しい考え方について教えていただきました。

これは、現在「がん共存療法」を実践中の山崎章郎医師が1990年に書かれた本。



主役であるはずの患者が疎外され、治療の選択肢や決定権がない医療現場に疑問を呈した当時、ベストセラーになった本です。

その山崎先生が、2018年、大腸がんになられた。
その時は、負担の少ない腹腔鏡手術で病巣を除去したのですが、ステージ3と診断されました。
標準治療として、8クールの抗がん剤治療もされました(主治医があまりにも良い人なので断り切れず、治療を行ったと)。

その結果、日々の診療が続けられない程の酷い副作用が出て、苦しんだにもかかわらず、再検査では両肺に転移がみられるという事で、この時点でステージ4になりました。

そこで、山崎先生はがんをやっつけるとか、完治させるとか、もうそういう段階ではないとおもい、ここで「がん共存療法」という考え方に行きつかれた。
がんを完治できないまま、もしくは寛解できないまま、がんが暴れるのを抑えつつ、共存しながら長生きすることを目指すわけです。

そして、以下のような方法を採ることにされましたと。

1.糖質制限(1日30g以下)

ブドウ糖は、癌の唯一の餌だそうで、これを制限することによって癌を兵糧攻めにするという発想。
末期のやせ衰えた患者さんには、無理かもしれませんが、山崎先生は仕事もされて、まだ体力もあったので、有効だと。

2.MCTオイル

中鎖脂肪酸のみを抽出したオイル。ココナッツオイルなどに多く含まれる。
ケトン体の生成を促す、ということで抗がん作用があります。正常細胞は、ケトン体をエネルギー源にできますが、癌細胞はブドウ糖しかエネルギー源にできません。もし、人間がケトン体質になることにできるならば、がんは餓死するということになります。
1.の糖質制限によってもケトン体質になるのですが、MCTオイルはもっとも効率的にケトン体に変換されるとされています。

3。EPA

オメガ3系の油脂です。青魚に多く含まれています。

4,ビタミンD

カルシウムを吸収するには必須のビタミンと知られています。免疫統御の役割もあります。
日本人の98%がビタミンD不足だという結果もでているそうです。
藤川先生の本にも、ビタミンDのサプリの写真がありました。

5.メトホルミン

糖尿病治療薬。
肝臓で行われる糖新生という現象を抑制することによって血糖値をコントロールする薬。
糖質制限と同じく、癌細胞の餌である糖を抑制することで、兵糧攻めにできる。
メトホルミンを長く服用している人のがんの有病率は、低いという統計もあるそうです。

6.低用量抗がん剤療法

通常の20%から5%という低用量の抗がん剤を用い、正常細胞への侵襲を最小限にして、がんを増殖させない、あるいはがんの血管新生を防ぐという考え方の下に行われる療法。

初めて、三朝温泉のラドン熱気浴、すーはー温泉に行った時、愛知から肺がんのステージ4だったという70代の男性とお会いしたのですが、その時に「低用量抗がん剤治療をしました」とおっしゃったのですが、当時はその意味が分かりませんでした。
この療法は、現在どこの病院でもやってるわけでもないので、これから広まってくるのでしょう。

さてさて、この共存療法ともいうべき対処療法を始めて3か月がすぎて、検査された山崎先生。
すると、びっくり仰天。
両肺に転移していた大きな病巣がキレイに消失していたそうです。
腫瘍マーカーも正常値だったそうです。

T顧問は、山崎先生の現在の状態が載った新聞も持参してこられたのですが、今年の8月23日付の岐阜新聞の記事から。

終末期医療に長年携わる緩和ケアの第一人者山崎章郎さん(75歳)が、ステージ4のがんと闘いながらライフワークの訪問診療を続けている。「最期の時まで、尊厳を持って生きて欲しい」。
ステージ4から、丸4年たっても転移は縮小したままで、平日は東京都内の病院や、かつて自らが開業した在宅療養支援診療所に通っている。
医師として慣れ親しんだスタイルは今も変わらない。普段着で車のハンドルを握り、看護師を伴わず、一人で患者宅へ。自らの病状も打ち明け、和やかな会話が生まれる。
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