他の町と同様、我が町でも、さまざまな宗教活動が盛んである。
各自、良いと思ってなさっていることなので
それについてとやかく言うつもりはない。
あ、人の家を訪問して勧誘するのは、とやかく言わせて…
「そんなに良い宗教なら、自然に信者は集まるだろうから、来ないでちょ」
二十年近く前だろうか…一時期、市内において
とある山岳信仰が流行ったことがあった。
この町にそれを招き入れたのは、ある建設会社の社長だった。
この人は霊感があるそうで、もっと強い霊感が欲しくて修行を続けており
その過程で、教祖と知り合ったということであった。
社長は教祖に心酔し、自分の周囲に紹介した。
といっても、誰でもいいわけではない。
男性事業主限定である。
教祖は日替わりで信者の家を巡回し、部屋の中で火をつけるという。
放火魔ではない…護摩を焚く。
炎が大きく立ちのぼっても、不思議と畳も天井も焼けないのだそうだ。
男というのは心の中のなんやかんや…より
実際目に見えるものしか認めないところがある。
畳や天井が焼けないからどうした…だが
その不思議が、男心をくすぐるらしい。
ファイヤーパフォーマンスを目の当たりにすれば
たいていの者が、たちどころに入信するのだった。
儀式を披露した後、その家でメシも喰って酒まで飲んで帰るという。
思いつく限りのご馳走を用意し
自宅で護摩を焚いてもらうことが、町の事業主の間で流行した。
愛人を連れ歩き「男の夢」を叶える道を説く教祖の護摩焚きは
とりわけ商売繁盛にご利益があるという。
信仰のために身を律する必要が無く、不倫も全然OKという
“懐の大きさ”にも人気があった。
そういう方面のお好きな社長さんがたが、競って彼を家に招いた。
さて、年月が経過した。
今はどうなっているか。
教祖は病死、最初の霊感社長は会社をたたんで後を継いだが
社長本人は霊感が強くなりすぎて、外に出られないという。
その社長が霊とやらを感じて、少ない髪の毛が逆立つのを
私も見たことがあるが、逆立ったからナンなのさ?という感じだった。
彼は、人は良かった。
我々夫婦の仲を心配して、頼みもしないのに間に入ってくれたこともある。
何も言わなくても、ドラマのように情景が浮かんでくるそうで
すべてが手に取るようにわかると言う。
「原因は父親」と述べておられたが、最後まで
夫の姉カンジワ・ルイーゼの出演はなかった。
「いくら厳しい舅でも、嫁を殴ったりはしないはずだから
親父さんと旦那さんの間に割って入って
うまく取りなしていけば、いずれ解決する」
とのご神託。
あんた、甘いで…。
人はなぁ、殴られた痛みは忘れても、言われた言葉は忘れんのじゃ…
もうちっと勉強せい…そう思ったものである。
真実、霊験あらたかなお方なら、根本であるルイーゼの件も見えるはずである。
毎日実家へ帰り続け、火のない所で火を燃して
そこへさらに油を注ぐ、夫と犬猿の仲のルイーゼが登場しなければ
我が家の問題は語れない。
ま、その程度…と、こういうお方を見抜くバロメーターにしている。
とはいえ、この方面に身を置く人で
いまだかつて、そのことに触れた人間は一人もいない。
やっぱり、その程度のモンである。
こぞって信仰し、梵字のおフダをペタペタ貼っていた各社長さんのおうち…
そのほとんどが倒産、廃業、規模縮小。
火を焚いて、火の車になってちゃどうしようもない。
中でもひときわ熱心だった一家。
会社のほうはどうにか残っているが、そりゃもう見事な衰退ぶり。
不況が原因というのもあったろうが
事業を顧みず、家族で山へ修行に行ったり
家で火を焚いて喜んでいるうちに時流の変化を見落とした…
というほうが正しい。
夫婦双方の親は、それぞれさほどたがわぬ時期に
道や畑の小さな焚き火から起きた火に巻かれて亡くなった。
今にして思えば、あれは画期的な戦略だった。
主婦や老人からの草の根でなく、あえて男性事業主に限定すれば
その家族はもとより、従業員、出入り業者、社長仲間などへ一気に広がる。
しかも優越感、選民意識をくすぐり、お布施の額も競争になる。
バブル崩壊後も、まだバブリーな夢を見たがる
欲張り爺たちの心をとらえたあだ花であった。
ここらで、私の経歴を知るかたがたは
「うふふ」と微笑んでおられることであろう。
そう…義父アツシもまた、その信者であった。
義父は教祖の死後、年下の霊感社長をあがめる気になれず
飽きてやめてしまった。
余談で話はさかのぼるが、夫の浮気が発端で両親との同居が決まった時
実家の増築工事を依頼したのは、あの霊感社長の会社だった。
義父と霊感社長は、その時からのつきあいだ。
当時霊感社長は、その山岳信仰をまだおおっぴらにやっていなかった。
柱建ての際、霊感社長自らその信仰にのっとった祭事を執り行い
天井裏には、おフダが貼られた。
新居に暮らし始めた私は、連日激しい頭痛に悩まさた。
病院を回っても原因はわからず、いっそ殺してくれ!級の激痛だ。
ある日、義母ヨシコが、はたと気付いて夫を天井裏に登らせ
こっそり隠すように貼られていたおフダを発見した。
はがして捨てた途端、頭痛がおさまったのはまぎれもない事実である。
痛む間は目も開けていられず、立つこともできなかったので
家事どころではなく、迷惑だったのもあろうが
「嫁をなんとか助けてやりたい」という強い気持ちがなければ
このようなインスピレーションは湧かないと思う。
よって、ヨシコには恩を感じている。
また我が家の場合は、ヨシコが昔から別の宗教を熱心に信仰しているので
家での焚き火は、許されなかった。
そのおかげかどうかは知らないが、会社はまだ存続している。
しかし近年、世情もあろうが
ヨシコが熱心に信仰すればするほど、経営は悪化していくような気がする。
2~3年前から、それまで無関心だったルイーゼまで一緒に拝むようになった。
頭を下げて仕事をもらうようなつらいことをするより
家で座ってナンカ拝んでるほうが楽ちんであろう。
やればやるほど、傾いていく。
傾けば傾くほど、熱心になる。
眺めているぶんには、なかなか楽しい。
各自、良いと思ってなさっていることなので
それについてとやかく言うつもりはない。
あ、人の家を訪問して勧誘するのは、とやかく言わせて…
「そんなに良い宗教なら、自然に信者は集まるだろうから、来ないでちょ」
二十年近く前だろうか…一時期、市内において
とある山岳信仰が流行ったことがあった。
この町にそれを招き入れたのは、ある建設会社の社長だった。
この人は霊感があるそうで、もっと強い霊感が欲しくて修行を続けており
その過程で、教祖と知り合ったということであった。
社長は教祖に心酔し、自分の周囲に紹介した。
といっても、誰でもいいわけではない。
男性事業主限定である。
教祖は日替わりで信者の家を巡回し、部屋の中で火をつけるという。
放火魔ではない…護摩を焚く。
炎が大きく立ちのぼっても、不思議と畳も天井も焼けないのだそうだ。
男というのは心の中のなんやかんや…より
実際目に見えるものしか認めないところがある。
畳や天井が焼けないからどうした…だが
その不思議が、男心をくすぐるらしい。
ファイヤーパフォーマンスを目の当たりにすれば
たいていの者が、たちどころに入信するのだった。
儀式を披露した後、その家でメシも喰って酒まで飲んで帰るという。
思いつく限りのご馳走を用意し
自宅で護摩を焚いてもらうことが、町の事業主の間で流行した。
愛人を連れ歩き「男の夢」を叶える道を説く教祖の護摩焚きは
とりわけ商売繁盛にご利益があるという。
信仰のために身を律する必要が無く、不倫も全然OKという
“懐の大きさ”にも人気があった。
そういう方面のお好きな社長さんがたが、競って彼を家に招いた。
さて、年月が経過した。
今はどうなっているか。
教祖は病死、最初の霊感社長は会社をたたんで後を継いだが
社長本人は霊感が強くなりすぎて、外に出られないという。
その社長が霊とやらを感じて、少ない髪の毛が逆立つのを
私も見たことがあるが、逆立ったからナンなのさ?という感じだった。
彼は、人は良かった。
我々夫婦の仲を心配して、頼みもしないのに間に入ってくれたこともある。
何も言わなくても、ドラマのように情景が浮かんでくるそうで
すべてが手に取るようにわかると言う。
「原因は父親」と述べておられたが、最後まで
夫の姉カンジワ・ルイーゼの出演はなかった。
「いくら厳しい舅でも、嫁を殴ったりはしないはずだから
親父さんと旦那さんの間に割って入って
うまく取りなしていけば、いずれ解決する」
とのご神託。
あんた、甘いで…。
人はなぁ、殴られた痛みは忘れても、言われた言葉は忘れんのじゃ…
もうちっと勉強せい…そう思ったものである。
真実、霊験あらたかなお方なら、根本であるルイーゼの件も見えるはずである。
毎日実家へ帰り続け、火のない所で火を燃して
そこへさらに油を注ぐ、夫と犬猿の仲のルイーゼが登場しなければ
我が家の問題は語れない。
ま、その程度…と、こういうお方を見抜くバロメーターにしている。
とはいえ、この方面に身を置く人で
いまだかつて、そのことに触れた人間は一人もいない。
やっぱり、その程度のモンである。
こぞって信仰し、梵字のおフダをペタペタ貼っていた各社長さんのおうち…
そのほとんどが倒産、廃業、規模縮小。
火を焚いて、火の車になってちゃどうしようもない。
中でもひときわ熱心だった一家。
会社のほうはどうにか残っているが、そりゃもう見事な衰退ぶり。
不況が原因というのもあったろうが
事業を顧みず、家族で山へ修行に行ったり
家で火を焚いて喜んでいるうちに時流の変化を見落とした…
というほうが正しい。
夫婦双方の親は、それぞれさほどたがわぬ時期に
道や畑の小さな焚き火から起きた火に巻かれて亡くなった。
今にして思えば、あれは画期的な戦略だった。
主婦や老人からの草の根でなく、あえて男性事業主に限定すれば
その家族はもとより、従業員、出入り業者、社長仲間などへ一気に広がる。
しかも優越感、選民意識をくすぐり、お布施の額も競争になる。
バブル崩壊後も、まだバブリーな夢を見たがる
欲張り爺たちの心をとらえたあだ花であった。
ここらで、私の経歴を知るかたがたは
「うふふ」と微笑んでおられることであろう。
そう…義父アツシもまた、その信者であった。
義父は教祖の死後、年下の霊感社長をあがめる気になれず
飽きてやめてしまった。
余談で話はさかのぼるが、夫の浮気が発端で両親との同居が決まった時
実家の増築工事を依頼したのは、あの霊感社長の会社だった。
義父と霊感社長は、その時からのつきあいだ。
当時霊感社長は、その山岳信仰をまだおおっぴらにやっていなかった。
柱建ての際、霊感社長自らその信仰にのっとった祭事を執り行い
天井裏には、おフダが貼られた。
新居に暮らし始めた私は、連日激しい頭痛に悩まさた。
病院を回っても原因はわからず、いっそ殺してくれ!級の激痛だ。
ある日、義母ヨシコが、はたと気付いて夫を天井裏に登らせ
こっそり隠すように貼られていたおフダを発見した。
はがして捨てた途端、頭痛がおさまったのはまぎれもない事実である。
痛む間は目も開けていられず、立つこともできなかったので
家事どころではなく、迷惑だったのもあろうが
「嫁をなんとか助けてやりたい」という強い気持ちがなければ
このようなインスピレーションは湧かないと思う。
よって、ヨシコには恩を感じている。
また我が家の場合は、ヨシコが昔から別の宗教を熱心に信仰しているので
家での焚き火は、許されなかった。
そのおかげかどうかは知らないが、会社はまだ存続している。
しかし近年、世情もあろうが
ヨシコが熱心に信仰すればするほど、経営は悪化していくような気がする。
2~3年前から、それまで無関心だったルイーゼまで一緒に拝むようになった。
頭を下げて仕事をもらうようなつらいことをするより
家で座ってナンカ拝んでるほうが楽ちんであろう。
やればやるほど、傾いていく。
傾けば傾くほど、熱心になる。
眺めているぶんには、なかなか楽しい。
気を付けないと飛んでもないことになっちゃう!
まぁ、何にすがっても結構ですが周りの他人に迷惑をかけなければね!(笑)
結局は、色んな人を巻き込むから大事になるし恨みも買うわけだしね!
つらい営業があるからこそ!仕事です(*^^)v
拝んで仕事が貰えるなら、私だって拝みます(笑)
傍目から見てるのが一番楽しいわよね~♪(笑)
私も拝みますよ…拝んでなんとかなるんなら!
宗教は、人を巻き込むでしょ。
だからイヤね。
一人でやったらいいのにさ、すぐ群れて仲間を作りたがる。
寂しいなら寂しいと言え!って思っちゃう(笑)
年のせい?不況のせい?
夫婦そろって変にスピリチュアルな世界にハマりつつあってヤバかった!
みりこんさんと話せてホントに良かったと思ってるんですよ!
正気に戻れた!
旦那グラフも付け始めました!(笑)
不況や気力体力が衰えてくると、心の隙間に
そういうものが近寄ってくるのよね。
スピのすべてを否定するわけではなく、前向きな考え方に生かすのは
いいと思うけど、治療にやって来た人に怪しげな施術をしたり
言葉で惑わすのはゴウマンであり犯罪に等しい行為です。
ちゃんと相手を選んでるところもミソ。
こういうのを信じやすく、この先長く生きて患者でいてもらえ
なおかつ店で宣伝してもらえるおいしい人間。
自分を信じて、お互い頑張って生きましょうぞ!
周囲を巻き込まなければ。。。 そして、自分が楽な気持ちになれるのなら。。。
・・・それも またいい事なのかもしれません!
人間の弱さに つけ込むのは、 神様ではなく。。。
これまた 人間なんですよね~っ
客観的な目を持ち続け・・・
何でも 程々に 信じる事が出来れば 一番幸せな生き方なのかもしれませんね~っ!!
何でも“程々”に出来るバランス感覚を持つというのは 難しいものでしょうけど・・・。
スピリチュアルな世界は。。。 奥が深いですぅ~
まったく、助けられました。
でないと多分、生きてはいないような気がします。
そう思います!
「ほどほどバランス」…すごく大切だと思います。
なかなか難しいことですけど。
それを目指して、人類は日々努力を重ねているのかもしれません。
スピリチュアル…大流行しましたけど、そもそも
ああいったことは、本来親やじじばばが家庭生活の中で
子孫に言い聞かせるものだと思います。
あんなに流行るということは、それだけ何も聞かされずに
オトナになった人間が多いということです。
今、初めて聞いた!目からウロコ!というわけで
ハマるんです。
家族の怠慢だと思いますね。
↓
「そんなに良い宗教なら、自然に信者は集まるだろうから、来ないでちょ」
ですよねぇ~私も常々そう思ってきたので同じ考えの人がいてちょっと嬉しい♪
どおりでみりこんさんのトークに親しみを感じる訳だ(笑)
そんなことより、久し振りに来てみてビックリ!
は・・背景が・・・バラになってる(^^;
みりこんさん、ついにバラしょっちゃったんですね♪
前のユリも好きでした…ま、何でもいいってことで。
私のテンプレートを選ぶ一番の基準は、文字の濃さなんよ。
年取ったら、見えにくいでの(笑)
文字の拡大も、つけてありましょうが(笑)
たまたまバックが白っぽくて、文字色が濃かったので、これです。
深い意味はござんせん。
宗教関係は、皆さん色々考えがおありでしょうけど
私は声を大にして言いたいね。
「人を誘わずに、じっとしとれぃっ!」