年を取ると、今まで何ともなかった家事がだんだん苦になってくる。
姑、夫、息子二人の三世代同居…この環境での女中奉公は体力勝負だ。
しかし、その体力がおぼつかなくなると、一気にしんどくなる。
だったら知恵を働かせればいいようなものの、その知恵が浮かばない。
まさか姑が不死身とは思わなかったし
息子たちが二人とも独身のままとは思わなかったので
楽に家事をこなす方法なんて考えたことがなかったのだ。
「そんなにしんどいなら、家族を教育して家事を分担させればいいではないか」
このような生活をしたことの無い人は、そう思うだろう。
私もこうなるまでは思っていた。
しかし実際に生活してみると、そうもいかないことを思い知る。
いったん取りかかったら、体力のセーブなんて考えちゃいられない。
家族に分担させるといったって、適性というものがある。
一人でやるよりマズい結果になることの方が多く、かえってストレスだ。
それに、考えれば手が止まる、足が止まる。
無い頭でヘタに考えなんかしたら、こんな理不尽な暮らしがバカバカしくなる。
その気持ちを封じ込めて働けば、疲労は倍増。
何も考えずに夢中でやるから、何とかこなせるのだ。
それでも日々、無い知恵を絞って小さな前進を試みている。
賢い人なら笑っちゃうであろう、その数々をご披露したいと思う。
《洗濯機》
うちは大人ばかりの5人家族に室内犬が2匹いるので、洗濯物が多い。
しかし料理や掃除と違って、機械がやってくれる洗濯は苦にならなかった。
それが近年、面倒になってきた。
いやいや、うちで一番の働き者は洗濯機…
面倒がっていては、黙って働く洗濯機に申し訳ない…
そう思い直しては取り組むが、やっぱり面倒くさい。
老化…この二文字が頭をよぎる日々であった。
そんな先日、長男から近くの電気店に誘われる。
その店に彼の同級生が赴任したので、会いに行きがてら新しい洗濯機を見ようと言うのだ。
私が洗濯をつらがっているのを知っていたらしい。
4月は家電が安くなる季節だそうで
洗濯機も通常より5万円ほど安くなってたくさん並んでいる。
で、10キロの洗濯機をその場で購入。
正確には、長男が買ってくれた。
それまで使っていた容量8キロのものより、少し大きい。
12キロの物と値段が変わらないので迷ったが
白い物と、色柄物やデリケート素材を分けて洗いたいのでそっちにした。
新しい洗濯機は、やっぱり静かで早くて楽。
早く取り替えればよかった。
店で聞いたところ、洗濯機の寿命は7年、使用回数の限界は4千回だそう。
うちのは寿命も限界も、とうに超過しているではないか。
家電を新調すれば家事が楽になるというのは、私も一応知っている。
いつぞや掃除機をダイソンにしたら、そりゃ早くて楽だった。
が、じきに自分の右肩がイカれてブラブラになり、使えなくなった。
ダイソンのスタンド式は利き手を酷使するので、五十肩の古傷が復活したのだ。
そんな失敗もあるけど、やっぱり新しいのはいいよね。
《米》
うちのライス・ライフは、炊飯器2台で回っている。
数年前、炊飯器を2台にしたのも私にとってはかなり活気的だったが
最近、米を無洗米に変えた。
ものすごく楽。
しかも生協の宅配の無洗米は、美味しいのだ。
この数年、米は夫のバドミントン仲間である農家の人から30キロずつ買っていた。
一袋、7,200円也。
うちは人数が多いので、30キロ入りを買えば割安になる。
しかしこの米、寒い間は美味しいが、暑くなったら味が落ちる。
保存環境の問題らしい。
家族の食欲も心なしか減退気味で、新米の季節がやって来ても
古い米を消費するのに忙しく、なかなか新米に到達しない。
「貧乏人は良い米を食え」
この辺りでは古くから、そう言い伝えられている。
おかずが粗末でも、米さえ美味ければ幸せということだ。
その大事な米が不味いとなると、我ら貧しき民にとって悲劇じゃないか。
私はこの米に別れを告げたかったが、夫の付き合いなので我慢していた。
その夫は30キロずつ取りに行っては自力で精米していたが
彼も寄る年並みには勝てず、米袋を運ぶのがつらくなってきた。
そこで思い切って断り、生協の無洗米に変えた。
5キロ入りが一袋で、2,300円前後。
もちろん30キロの袋より割高になるが、生協の人が玄関まで持って来てくれるし
高価でもないのに粒が大きくて美味しく
保存状態がしっかりしているので味のばらつきが無く
毎日2回はやっていた米研ぎから解放されるとなれば、その恩恵はプライスレス。
非常に満足している。
《シーツ》
5人家族で何が厄介といえば、シーツの交換。
晴れた日はたいてい誰かのシーツを洗っているが、洗うのより掛け換えが苦になる。
科学が発達してもシーツの交換手順は未だ未発達、老化した主婦には重労働である。
多少は便利な物が発売された話も聞くが、眼を見張るほど活気的な新発明ではない。
西川だかニトリだかが開発してくれるのを待っても、いつになるやらわからないので
近年はシーツをはずしたら、その場ですぐに次のシーツをかける方法を取っている。
いったんその場を離れるから、面倒くさくなるのだ。
はずすのとかけるのを同時にやると、人はどうだか知らないが
ものぐさな私には楽に感じられる。
《メイク》
近頃は化粧もかったるくなってきた。
そこで近年話題のクッション・ファンデーションを採用。
何年か前に一度試したが、人に買って来てもらったので色が合わず
色黒になった。
その上、肌にも合わず、痒くなったために印象が良くなかった。
しかし最近、生協のカタログで『エクスボーテ』というメーカーから
クッション・ファンデが発売されたことを知る。
カタログでは中身だけなら3,900円、持ち歩き用のコンパクトを買うとプラス千円ぐらい。
ネットだと、もっと安い。
『エクスボーテ』は、主にファンデーションを扱っているメーカー。
20年以上前から生協のカタログに載っていて、“女優肌”をうたい文句にしている。
女優肌の野望はさらさら無いが
ツラの皮は厚いのに、ツラの皮膚は敏感なみりこん肌に合うので
たまにリキッド状のファンデーションを買っていた。
で、今回、そのクッション・ファンデを買ってみたら、メイクが早くて楽なこと。
クッション・ファンデの長所は、スポンジでポンと肌に置けば
一瞬でボロが隠れるところ。
だから早くて楽なのだ。
今まではスキンケアを済ませたら、メイクアップベースとリキッドファンデーションを塗り
仕上げに固形のパウダーファンデーション、気が乗ればパウダーまで使っていた。
シミ、小じわ、色素沈着に色ムラと、隠したい所がたくさんあるからだ。
もちろん、ただいたずらに塗り重ねるわけではなく
私なりに考えながらやっていたつもりだが
隠したい所は年々増えて、だんだん厚化粧になっていた。
厚化粧になると顔にツヤが無くなるため、かえって老けて見える負のスパイラル。
クッション・ファンデは何がいいって、スキンケアの後、すぐに使えること。
乳液、あるいはクリームまでをつけた肌に、いきなりポンポンと乗せ
パウダーをはたいて終了。
メイク時間は半減、ボロは隠れつつ薄化粧に見え、ツヤもあって肌の調子もいい。
かすかな柑橘系の香りも気に入っていて、すごく得をした気分。
このメーカーに限らず、クッション・ファンデのカバー力は
特殊なスポンジによるところが大きいため、スポンジはたびたび洗った方がいいみたい。
しばらく使っていると、つきが悪くなるからだ。
スポンジ洗い専用の洗剤が資生堂などから出ているが、普通の台所洗剤でも大丈夫。
私は専用の洗剤を持っているけど、台所にあるJOYで気軽に洗って陰干ししている。
いやはや、便利なモンが出たもんだ。
姑、夫、息子二人の三世代同居…この環境での女中奉公は体力勝負だ。
しかし、その体力がおぼつかなくなると、一気にしんどくなる。
だったら知恵を働かせればいいようなものの、その知恵が浮かばない。
まさか姑が不死身とは思わなかったし
息子たちが二人とも独身のままとは思わなかったので
楽に家事をこなす方法なんて考えたことがなかったのだ。
「そんなにしんどいなら、家族を教育して家事を分担させればいいではないか」
このような生活をしたことの無い人は、そう思うだろう。
私もこうなるまでは思っていた。
しかし実際に生活してみると、そうもいかないことを思い知る。
いったん取りかかったら、体力のセーブなんて考えちゃいられない。
家族に分担させるといったって、適性というものがある。
一人でやるよりマズい結果になることの方が多く、かえってストレスだ。
それに、考えれば手が止まる、足が止まる。
無い頭でヘタに考えなんかしたら、こんな理不尽な暮らしがバカバカしくなる。
その気持ちを封じ込めて働けば、疲労は倍増。
何も考えずに夢中でやるから、何とかこなせるのだ。
それでも日々、無い知恵を絞って小さな前進を試みている。
賢い人なら笑っちゃうであろう、その数々をご披露したいと思う。
《洗濯機》
うちは大人ばかりの5人家族に室内犬が2匹いるので、洗濯物が多い。
しかし料理や掃除と違って、機械がやってくれる洗濯は苦にならなかった。
それが近年、面倒になってきた。
いやいや、うちで一番の働き者は洗濯機…
面倒がっていては、黙って働く洗濯機に申し訳ない…
そう思い直しては取り組むが、やっぱり面倒くさい。
老化…この二文字が頭をよぎる日々であった。
そんな先日、長男から近くの電気店に誘われる。
その店に彼の同級生が赴任したので、会いに行きがてら新しい洗濯機を見ようと言うのだ。
私が洗濯をつらがっているのを知っていたらしい。
4月は家電が安くなる季節だそうで
洗濯機も通常より5万円ほど安くなってたくさん並んでいる。
で、10キロの洗濯機をその場で購入。
正確には、長男が買ってくれた。
それまで使っていた容量8キロのものより、少し大きい。
12キロの物と値段が変わらないので迷ったが
白い物と、色柄物やデリケート素材を分けて洗いたいのでそっちにした。
新しい洗濯機は、やっぱり静かで早くて楽。
早く取り替えればよかった。
店で聞いたところ、洗濯機の寿命は7年、使用回数の限界は4千回だそう。
うちのは寿命も限界も、とうに超過しているではないか。
家電を新調すれば家事が楽になるというのは、私も一応知っている。
いつぞや掃除機をダイソンにしたら、そりゃ早くて楽だった。
が、じきに自分の右肩がイカれてブラブラになり、使えなくなった。
ダイソンのスタンド式は利き手を酷使するので、五十肩の古傷が復活したのだ。
そんな失敗もあるけど、やっぱり新しいのはいいよね。
《米》
うちのライス・ライフは、炊飯器2台で回っている。
数年前、炊飯器を2台にしたのも私にとってはかなり活気的だったが
最近、米を無洗米に変えた。
ものすごく楽。
しかも生協の宅配の無洗米は、美味しいのだ。
この数年、米は夫のバドミントン仲間である農家の人から30キロずつ買っていた。
一袋、7,200円也。
うちは人数が多いので、30キロ入りを買えば割安になる。
しかしこの米、寒い間は美味しいが、暑くなったら味が落ちる。
保存環境の問題らしい。
家族の食欲も心なしか減退気味で、新米の季節がやって来ても
古い米を消費するのに忙しく、なかなか新米に到達しない。
「貧乏人は良い米を食え」
この辺りでは古くから、そう言い伝えられている。
おかずが粗末でも、米さえ美味ければ幸せということだ。
その大事な米が不味いとなると、我ら貧しき民にとって悲劇じゃないか。
私はこの米に別れを告げたかったが、夫の付き合いなので我慢していた。
その夫は30キロずつ取りに行っては自力で精米していたが
彼も寄る年並みには勝てず、米袋を運ぶのがつらくなってきた。
そこで思い切って断り、生協の無洗米に変えた。
5キロ入りが一袋で、2,300円前後。
もちろん30キロの袋より割高になるが、生協の人が玄関まで持って来てくれるし
高価でもないのに粒が大きくて美味しく
保存状態がしっかりしているので味のばらつきが無く
毎日2回はやっていた米研ぎから解放されるとなれば、その恩恵はプライスレス。
非常に満足している。
《シーツ》
5人家族で何が厄介といえば、シーツの交換。
晴れた日はたいてい誰かのシーツを洗っているが、洗うのより掛け換えが苦になる。
科学が発達してもシーツの交換手順は未だ未発達、老化した主婦には重労働である。
多少は便利な物が発売された話も聞くが、眼を見張るほど活気的な新発明ではない。
西川だかニトリだかが開発してくれるのを待っても、いつになるやらわからないので
近年はシーツをはずしたら、その場ですぐに次のシーツをかける方法を取っている。
いったんその場を離れるから、面倒くさくなるのだ。
はずすのとかけるのを同時にやると、人はどうだか知らないが
ものぐさな私には楽に感じられる。
《メイク》
近頃は化粧もかったるくなってきた。
そこで近年話題のクッション・ファンデーションを採用。
何年か前に一度試したが、人に買って来てもらったので色が合わず
色黒になった。
その上、肌にも合わず、痒くなったために印象が良くなかった。
しかし最近、生協のカタログで『エクスボーテ』というメーカーから
クッション・ファンデが発売されたことを知る。
カタログでは中身だけなら3,900円、持ち歩き用のコンパクトを買うとプラス千円ぐらい。
ネットだと、もっと安い。
『エクスボーテ』は、主にファンデーションを扱っているメーカー。
20年以上前から生協のカタログに載っていて、“女優肌”をうたい文句にしている。
女優肌の野望はさらさら無いが
ツラの皮は厚いのに、ツラの皮膚は敏感なみりこん肌に合うので
たまにリキッド状のファンデーションを買っていた。
で、今回、そのクッション・ファンデを買ってみたら、メイクが早くて楽なこと。
クッション・ファンデの長所は、スポンジでポンと肌に置けば
一瞬でボロが隠れるところ。
だから早くて楽なのだ。
今まではスキンケアを済ませたら、メイクアップベースとリキッドファンデーションを塗り
仕上げに固形のパウダーファンデーション、気が乗ればパウダーまで使っていた。
シミ、小じわ、色素沈着に色ムラと、隠したい所がたくさんあるからだ。
もちろん、ただいたずらに塗り重ねるわけではなく
私なりに考えながらやっていたつもりだが
隠したい所は年々増えて、だんだん厚化粧になっていた。
厚化粧になると顔にツヤが無くなるため、かえって老けて見える負のスパイラル。
クッション・ファンデは何がいいって、スキンケアの後、すぐに使えること。
乳液、あるいはクリームまでをつけた肌に、いきなりポンポンと乗せ
パウダーをはたいて終了。
メイク時間は半減、ボロは隠れつつ薄化粧に見え、ツヤもあって肌の調子もいい。
かすかな柑橘系の香りも気に入っていて、すごく得をした気分。
このメーカーに限らず、クッション・ファンデのカバー力は
特殊なスポンジによるところが大きいため、スポンジはたびたび洗った方がいいみたい。
しばらく使っていると、つきが悪くなるからだ。
スポンジ洗い専用の洗剤が資生堂などから出ているが、普通の台所洗剤でも大丈夫。
私は専用の洗剤を持っているけど、台所にあるJOYで気軽に洗って陰干ししている。
いやはや、便利なモンが出たもんだ。
若い時は、子供が大きくなるなど、生活が変化するので、
同じことの繰り返しでも、先が楽しみでしたが、
夫婦二人になってからは、十年一日の日々です。
それが5人家族の一人主婦の御立場では、やってられないよ、というお気持ちかと思います。
家事や気持ちに工夫が必要ですね。
パナソニックの宣伝を思い出しました。
以前は何とも思わなかったことが、しんどくなってきました。
体力的なこともですが、老人と同居の場合
献立を別にするのは当たり前、老人ならではの大小のトラブルの後始末
取り留めの無い自慢話のお相手など、それぞれは小さなことですが
けっこう消耗しますね笑
あ〜、わかります。
若い時は、先が楽しみでした。
今は本当に「やってられないよ」です笑
私はついこの間真逆のことをしてしまいました。
実家から米を送ってくれるのに精米しに行ってもらうのが申し訳ないと思い、「うちで精米するからそのまま送って」と家庭用精米機を買いました。
コーヒーメーカーくらいの大きさで場所も取らず、つきたてのお米が食べれていいと思うでしょう?
たった3分でできます。
しかし、たった5合です!😂
もう、苦痛で苦痛で…
急いでごはん炊きたい時に玄米しかない。精米からしないといけない。そのたびに糠が出て、そのたびに器具を洗わないといけない。
今度お米送ってもらったら迷わず精米所に駆け込むつもりです。
だけどわかるわ〜!精米機の苦痛!
家庭用のやつ、うちにもあります。
夫の叔母が突然、ほとんど使ってないのをくれました。
「あのケチな叔母さんが電化製品をくれるなんて…」
我々一家は大いに怪しみましたが、その理由はすぐにわかりました。
面白がって使ったのは最初の数回だけ。
そうよ、急いで炊きたい時に困る。
音も、待ち時間も苦痛。
叔母もそうだったのだと納得した次第です。
しおやさん、坐骨神経痛何ですか?
痛いでしょう。
お大事になさってくださいね。