2016年9月10日
朝鮮民主主義人民共和国の第5回核実験に断固抗議する
~「核抑止力論」から脱却せよ~
朝鮮民主主義人民共和国の第5回核実験に断固抗議する
~「核抑止力論」から脱却せよ~
日朝協会会長
石橋 正夫
石橋 正夫
昨日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の朝鮮中央通信は、5度目の核爆発実験が成功したと伝えた。これは、核廃絶を求める世界の多くの人々への背信行為であり、断固とした抗議を表明する。今年1月の「水爆」実験に前後する時期から相次いだ「ミサイル」発射とともに、これは北東アジアの平和にとって見過ごすことのできない大きな過ちであり、国際社会から強い非難があがっている。同時に、米韓合同軍事演習が繰り返されていることも、北東アジアの緊張を高めるものであり、これは中止されなければならない。
3月3日に全会一致で採択された国連安保理決議でのべられているように、北朝鮮は、6カ国協議への復活と2005年9月の共同声明に立ち戻るべきである。また、1953年7月27日の朝鮮戦争「休戦協定」を「平和協定」に変える取り組みを考えるなら、先ず、平和的な話し合いのテーブルにつくことが求められる。核開発が国家防衛の権利とするなどの「核抑止力論」から脱却することの重大性を、改めて指摘するものである。