<脱原発集会>「17万人」参加、最大規模に 代々木公園
脱原発を訴える「さようなら原発10万人集会」が16日、東京都渋谷区の代々木公園で開かれた。猛暑の中、主催者発表で約17万人、警察当局の集計で
約7万5000人が参加。東京電力福島第1原発事故後に広がった脱原発運動の中で最大規模の集会となった。
市民団体や労働組合などでつくる「さようなら原発一千万人署名市民の会」が主催。作家の大江健三郎さんや音楽家の坂本龍一さんらが呼びかけ人となっ
た。福島県や、関西電力大飯原発が立地する福井県の住民も参加、毎週金曜日に首相官邸前で抗議行動を続けている市民も加わった。
坂本さんは集会で「電気のために子どもの未来を危険にさらすべきでない」とあいさつした。参加者はその後、新宿、原宿、渋谷の3方向に分かれて行進
し、「原発いらない」「再稼働反対」などと訴えた。
市民の会は昨年9月にも同様の集会を開き、主催者発表で約6万人、警察当局集計で約3万人を集めた。【水戸健一】
原発なくせ17万人熱気 決断迫る 代々木公園 しんぶん赤旗
原発ゼロを求める国民の意思が東京・代々木公園に結集しました。16日に開かれた「さようなら原発10万人集会」。炎天下、全都道府県から参加した
17万人(主催者発表)が、野田内閣に原発からの撤退を迫りました。
この日の集会は、ノーベル賞作家の大江健三郎さんら著名9氏がよびかけたもの。第1ステージのサッカー場も、第2ステージの野外音楽堂も、約1キロ
メートルにわたる歩行者天国も人で埋まりました。
ベビーカーを押す夫妻や家族連れが目立ち、ライブの舞台で若者たちは、「ダツ・ゲンパツ」「イエス・ウィー・キャン」と声をそろえました。
研究者の夫、4歳と1歳の子どもといっしょに参加した京都市の大学生(24)は、子どもが通う保育園で原発をなくす署名を始めました。「仲間が大勢い
てうれしい。この光景を目に焼き付けてがんばる」
インターネットのツイッターで集会を知ったのは、名古屋市の男性(29)。「先週金曜日に新幹線で東京にきて官邸前の抗議行動にも参加しました。ネッ
トで見るのと本物に参加するのとでは熱量がぜんぜん違う。地元でも集会をやってると教えてもらったので、参加したい」
約1キログラムもあるハート型の手作りパンに「NO(ノー) NUKES(ニュークス)」(ノー原子力)と書いて首から下げていたのは、埼玉県秩父市
でパン屋を営む男性(54)と妻(60)。首相官邸前の抗議行動にも3回参加しました。「原発はいらない。この思いを広げたい」。
会社の同僚2人を誘って参加した東京都練馬区の男性(27)は、プロペラとモーターと豆電球のついた「自家発電帽子」をかぶっていました。「思い切っ
て自然エネルギーに切り替えていかないと。これだけ大勢の国民が原発なくせと叫んでいるんです。今日だけで終わらせないでもっといろんな形で継続して叫
びます」