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外務省からのメールを必要部分、そのまま掲載(平成24年10月30日)

2012-10-31 | 投稿
     外務大臣会見記録(平成24年10月30日(火曜日)10時38分~ 於:大臣接見室前)

尖閣諸島


【日本テレビ 菊池記者】尖閣諸島周辺の接続水域に中国船の侵犯が続いていますけれども、改めまして、中国への対応をどうされていくのかお聞かせください。

【玄葉外務大臣】領海に侵犯があったという際は、当然ながら抗議をし、自制を求めています。これからもその都度、抗議をして自制を求めていきたいと思います。あわせて、平和的に事態を沈静化するということが大事ですし、不測の事態を回避しなければなりませんので、そのための意思疎通というものを御存じのように、様々な形で行っているというのが今の現状です。


今後の外交課題

【日本テレビ 菊池記者】昨日から国会が始まりました。野田政権としましては、厳しい国会運営・政権運営を迫られているわけですけれども、外交としましては、引き続き北朝鮮問題、日露交渉、12月に総理の訪露もあるかと思いますが、政権の求心力が非常に弱まる中で、どう外交の成果を出していこうとされるのか、外務大臣としてのお考えをお聞かせください。

【玄葉大臣】様々な課題が外交、あると思います。今、御質問いただいた中国との関係、若干時間がかかるかもしれませんけれども、やはり、粘り強く根気強く、先ほど申し上げたように事態を沈静化させていかなければなりませんし、経済も文化・人的交流も安定化させていかなければならないと思っています。
 韓国やロシアといった所信表明演説に書かれた、いわば近隣諸国との関係、これはこれで非常に大事です。韓国は、特に、大統領選挙等々もございますので、ハンドリングを間違えないようにしなければならないと思っています。
 日露については、全般的に肯定的な雰囲気の中で、今、二国間関係が推移しているというように思っています。ロシア側も恐らくそういうように感じていると実感として感じています。先般、御存じのように、安保会議との対話のチャンネルが確立しました。11月はシュワロフ第一副首相、つまり経済の責任者の訪日がございます。日露間のあらゆる分野についての協力関係を進めることができるのではないか。その中で、最大の懸案の領土問題についても、なんとか進展に結びつけたいと思っています。
 また、先般もスピーチでも申し上げましたけれども、やはり、今の状況というのが、このアジア太平洋、ひいては国際社会全体の平和と安定、繁栄のためのルールをつくる、秩序を形成する、そういう中で非常に大事な時期だと思っていますので、この1年2か月、特に、このアジア太平洋、ASEANとの関係を含めて、そういったルールづくりを日本として主導してきた、一定の役割を果たしてきたという自負がありますけれども、そういったルールづくりに対して、これからも貢献をしていこうというように思います。
 また、なんといっても日米同盟の問題、これを具体的に2+2、4月に共同発表したわけで、あれである意味、再度、日米が軌道にしっかり乗ったというところがあると思いますので、そういう意味で、嘉手納以南の土地の返還を含めて、グアム等への海兵隊の移転も含めて具体化をさせていかなければならないと。
 焦眉の急の話としては、米兵のあの悪質な許し難い暴行事件に対しての対応も含めて、やるべきことはたくさんあると思っていますので、一つ一つ、北朝鮮の問題もそうでありますけれども、結果を出していければと思っています。


沖縄米兵暴行事件

【朝日新聞 二階堂記者】先ほど、大臣がおっしゃった米兵対応ですけれども、先日、大臣は、具体的な考え方を伝えていきたいというようなことをおっしゃいましたけれども、これはいつぐらいを目途に米側に伝えて、なおかつ日米合同委員会、ないし、それ以外のどういう場所で伝えていくというお考えでしょうか。

【玄葉大臣】これは既に伝えてございます。日米合同委員会の枠組みでやるというよりは、あの時も、というのは先般も日米合同委員会の後、具体的な考え方を伝えたりしています。これからも伝えていきます。
 御存じのようにリバティ制度という制度の見直しが今行われていますので、欧州を訪問中に私(大臣)が申し上げたように、単に再発防止、綱紀粛正と毎度繰り返される言葉、それを越えた改善策というものをとっていかなければならないし、それに対して実効性の担保というのが、沖縄の皆さまは日々直面していますから、いろいろな報告を聞いても直接電話で話しても、沖縄の方とも電話で話すのですけれども、すごく詳しいですよ、いろいろ、リバティ制度そのものについても詳しい方はたくさんいらっしゃって、結局守られていないという話があります。ですから、実効性の担保というのをどういうようにするのだということも含めて、やはり日本側としては、言うべきことはきちっと言って、日本側としても納得のいく結論が得られるように全力を尽くしたいと考えています。


尖閣諸島

【フリーランス 上出氏】尖閣で、何度も繰り返されるということを言っておられましたけれども、いろいろな形で中国と話し合いをしているということですけれども、基本は尖閣の領土問題は存在しないという立場を貫く限りは、いろいろな点で限界があるのではないですかということは、外務省の元高官の方とか外交の専門家の方とか、いろいろな方々が指摘をしております。その辺も踏まえた今の交渉の進展というのがどの程度見込まれるのか。そういう問題を日本が棚上げした形で、やり方は難しいと思うのですが、その辺がネックになっていると言う人も随分多いのですけれども、いかがお考えでしょうか。

【玄葉大臣】日本政府として、基本的な立場というものを維持しながら、どのようにしたら平和的に事態を沈静化させることができるのかということについて考えていますし、日中双方とも冷静に、そのことについて努力すべきであるというように考えています。

【フリーランス 上出氏】胡錦濤さんが野田さんに発信した合図を見逃したという批判がいろいろな形で出ておりますけれども、これについてはいかがでしょうか。

【玄葉大臣】ずっとずっとずっと前から丁寧に説明をしておりました、中国側には。

【フリーランス 上出氏】一切それはその後も変化はないと、そういうことに関しての見解の変化はないということでしょうか。

【玄葉大臣】はい、ありません。



日朝関係

【テレビ朝日 花村記者】日朝が動かないまま10月も終わろうとしていますけれども、北朝鮮をこちらに呼ぶといいますか、協議にのってきてもらうために、さらにどういう努力をされるお考えですか。というのは、多分ずっと北京ルート内でやっていると思いますけれども、全く動いていない現状をどう打破していこうとお考えでしょうか。

【玄葉大臣】とにかく、協議をすることで結果が得られなければ、私(大臣)は何もならないというように思っていますので、そういった見通しが立つまで、こちらで当然、自発的な努力をいたしますけれども、待つべきは待たなければいけない部分もあるので、タイミングを間違えないようにしたいというように思っています。


日韓関係

【朝日新聞 野上記者】先ほど、日韓関係について大統領選もあるので、ハンドリングを間違えないようにしなければならないとおっしゃいましたけれども、ICJとの絡みでどういうハンドリングが求められるというようにお考えか、大臣のお考えをお願いします。

【玄葉大臣】ICJの単独提訴の話は、これまでどおりのことで申し訳ありませんけれども、淡々と準備を進めていて、それ以上でもそれ以下でもないということであります。引き続き、韓国側の日韓間に横たわる困難な課題についての対応を注視しているということでございます。


日中関係

【毎日新聞 吉永記者】来週5日と6日にASEMがありますが、2年前、中国側と緊張関係にあった時は、菅総理と温家宝首相と直接話をして、それで緊張緩和に結びつけたということがあるのですが、今回ASEMの方は温家宝首相も出席されるということですけれども、ASEMのための、どういうように日中関係の緊張緩和に生かそうというように考えられているのか、模索されているかというようなことは。

【玄葉大臣】調整するかどうかも含めて、何も決まってないということでありますし、先ほどから申し上げているとおり、さまざまな意思疎通をしているわけでありますけれども、そういった首脳の会談というのを行うかどうかというのは、効果とか、すべて見極めた上でタイミングが非常に大事であって、ASEMがそのタイミングなのかというと、それはまだよくわからないというところではないでしょうか。