これまでブログで書くたびに間違ってしまっていた「スヌーズレン」という言葉。
ようやく本日、その部屋に入って実体験したことで、間違わずにかけるようになった。
スヌーズレンとは、オランダ語の「スヌッフレン(クンクン匂いを嗅ぐ)」と「ドゥースレン(うとうとする)」を組み合わせた造語である。
重度の知的障害者を魅了する感覚刺激空間を用いて彼らに最適なリラクゼーション活動を提供する実践。またそのプロセスを通して構築されてきた理念でもある、とWikiにあった。
空間にキラキラと輝く揺れる光であったり、天井や床や壁に映像を映し出したり、多彩な色が交錯する空間に、音楽を流す。
母が入所している高齢者施設は、障害者支援施設も併設されていて、毎月送られてくる冊子で、スヌーズレンの部屋があることを知った。
そこで本日、母と一緒にその部屋を体験させていただいた。
初めてその部屋に入るという職員の方と、部屋について詳しい方、二人が一緒にきてくださった。
置かれていた大きめのウォーターベッドは、人気だそうだ。
私も寝そべってみたが、からだが様々な形に変形して、水と戯れることができることを実感した。
自分で動いているという感覚より、水に動かされるという感じだった。
母は、暗闇の中で筒状の透明円柱に水のようなものが入っていて、キラキラ揺れる星屑に「綺麗だー」と声をあげていた。
それは品川アクアパークで、光が落とされた部屋の中で、照明が変化する円柱形の水槽の中でクラゲや魚が泳ぐ姿に魅了されていたのと同様の反応を示していた。私自身も飽きずに何度も水族館を訪ねたくなっていたのは、スヌーズレンを体験できたからかもしれない、と施設の部屋で思い至った。
心地よい揺れ感の中で、細かなものが水に浮かびながら浮遊し、光を放つ。
人は、水と光で、癒されていくのかもしれない。
その上、音楽あり、香りあり、映像あり、生き物を思わせる浮遊感あり、からだを水に浮かべてゆらゆらと揺れる、となると幸福感に満たされるに違いない。
さて、朝の光が斜めから入る薄明かり・物音もしない中、静かに坐る刻の体験が二日間続いた。
私の中で、野口体操に通じる何かが見え始めている。
ただ、それが何なのか、まだ明確になっていないもどかしさがある。
実は、そのもどかしさを味わい、楽んでいるようでもあるのだ。
とりとめなく、書いてしまった。
考え続けよう。
https://ja.wikipedia.org/wiki/スヌーズレン