羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

野口体操・自主トレ楽し~一覧

2006年11月15日 07時14分34秒 | Weblog
野口体操動画シリーズ:サードステージ
レッスンの後に~教室点描 一覧

10月3日からはじめた「野口体操動画シリーズ」、このブログ内での掲載はひとまず終えます。
次回は、ただいま準備中の新しいブログ上で掲載する予定です。
ブログ名は「(仮名)野口体操・身体感覚をひらく」です。

今回、このシリーズでは、さまざまな試みをさせていただきました。
次なるシリーズは、動画を中心としたブログになると思います。
この「羽鳥操の日々あれこれ」と連動させながら、野口三千三・野口体操を紹介していきたいと思っています。

サードステージ:レッスンの後に~教室点描 一覧

11月05日 野口体操・自主トレ楽し~胸滑り
   06日 野口体操・自主トレ楽し~しゃがんで立つ
   07日 野口体操・自主トレ楽し~尻叩き
   08日 野口体操・自主トレ楽し~二人組
   09日 野口体操・暮らしのなかで~胸まわし
   12日 野口体操・自主トレ楽し~四股で立つ
   13日 野口体操・自主トレ楽し~腕立てヴァリエーション
   14日 野口体操・自主トレ楽し~スキップ逆立ち 

尚、野口体操動画シリーズ:ファーストステージならびにセカンドステージの一覧は、
10月30日のブログに掲載しています。ご参考までに。 

今日の写真は、野口三千三著『原初生命体としての人間』です。

左上:三笠書房 1972年 三笠選書版
右上:岩波書店 1996年 岩波同時代ライブラリー版
真中:岩波書店 2003年 岩波現代文庫版

それぞれに特徴があります。
ブログ「羽鳥操の日々あれこれ」は続きます。
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野口体操・自主トレ楽し~スキップ逆立ち

2006年11月14日 07時38分43秒 | Weblog
野口体操動画シリーズ:サードステージ
レッスンの後に~教室点描-8-

「なんだ! 何も映ってないじゃない」
ちょっとお待ちをいただきましょう。

スキップしながら壁に近づきふわっと逆立ちがはじまりはじまり~。
よくできました
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野口体操・自主トレ楽し~腕立てヴァリエーション

2006年11月13日 07時30分11秒 | Weblog
野口体操動画シリーズ:サードステージ
レッスンの後に~教室点描-7-

こうした「腕立てバウンド」は、野口三千三先生の時代には、なかったありかただ。
誰でもできるというものではなく、独自に開発された連続技である。
オーソドックスな「腕立てバウンド」からはじめて、「歩き腕立てバウンド」へ、それから腕を曲げながら「鰐腕立てバウンド」へ。その後にもとに戻ってくるという高度なやり方である。

とくとご覧あれ!
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野口体操・自主トレ楽し~四股で立つ

2006年11月12日 07時00分55秒 | Weblog
野口体操動画シリーズ:サードステージ
レッスンの後に~教室点描-6-

相撲の場合の四股は、相手との関係から多少前傾姿勢になるのかもしれない。
その点、野口体操で求める「四股立」は、大地にゆったりとのびのびとスックと立つことを目指している。

四股に入る前は、余分な力が抜けていること。
四股の姿勢では、左右の股関節をよく開くことで、よりよい安定感が得られる。
脛は鉛直方向にできるだけ一致させたい。
一瞬にして四股が安定するには、力で無理やりに立つのではないことを実感していただきたい。
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間奏曲~秋の日あるいはブログ熱

2006年11月11日 06時55分22秒 | Weblog
それは朝の出来事だった。
携帯電話の充電器が、斜め方向に飛んだ。
後ろを振り返ると、座布団の上に携帯電話がちょこんと乗った。
一瞬、何が起こったのか、理解できなかった。見ると、充電用のコードが足に絡まっていた。
「コードに引っかかったのだ」
いつものコンセントではなく、パソコン用のコンセントにつないだのがいけなかった。
時、すでに遅し。
しばらく足に手を当てて、そこにうずくまっていた。
だんだん状況が見えてきた。コードに躓いて、思わずしりもちをついたのだ。しかし、その前に足の親指付近に、体重がかかったに違いない。

立ち上がった。かかとにも激痛が走った。
階下に下りて、スポーツ用の氷嚢に氷を入れ、二階に戻りパソコンの前に座ってとにかく冷やした。
その間、ブログに文章を載せる。

火曜日の朝のことだった。
それから湿布をして、タクシーで朝日カルチャーへ。
10時からのレッスンでは、驚いたことに「腕たてバウンド」を除いてほとんどの動きができるではないか。歩くのがいちばんこたえる。

無事に帰宅。
その日は、ひたすら氷で冷やす。
翌朝、近くの整形外科へゆき、レントゲンを撮ってもらう。
「捻挫ですね。固定する必要もありません。前に転ばなかったのがよかった。お大事に」
医者の言葉。

最近、体操をしても心ここにあらず状態だった。
これは、まさに、恋。寝ても醒めても思い描く。熱に浮かされていたのかもしれない。(ちょっとオーバーな表現かも)でも、これで冷静になった。そして体操は、落ち着いてできるようになった。
このところブログ熱に侵されていたのかもしれないと、自覚する。

見ると日差しは、晩秋に向かう。
町では年賀はがきが売られ、新聞には忘年会の広告チラシが挟まり、年末年始がそこまでやってきたことに気づく。

年々歳々、一年がはやく過ぎていくのを実感!


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間奏曲~Chapel にて

2006年11月10日 07時19分03秒 | Weblog
昨日、知人に大学まで車で送ってもらった。
思いがけず早く到着してしまった。
大学の構内は、レンガ造り・瓦屋根の古い校舎群に、同じ雰囲気を保った新しい建物が違和感なく混ざっている。
そのなかでもチャペルは、一番古い建物である。
時間が余っていたので、久しぶりに足を踏み入れた。というのもパイプオルガンの音色に引き寄せられてしまったから。
木の椅子に腰掛けて、しばしコラールを聴く。

秋晴れの日。高い窓からは日が差し込んで、教会がもつ独特の静謐さが内部を包む。オルガンを弾く学生のほかには、誰もいない。
11月にしては暖かな空気に身を浸して、オルガンの音に意識を溶け込ませてみる。クリスチャンではないが、この雰囲気は好きだ。やっぱり、バッハなどの教会音楽は、コンサートホールではないこのような場で聞くことで、本来の音楽になることを確認する。

ちょっともてあます時間。何もすることない時間。何も考えない時間。非日常空間にいる時間。

佐々木正人さんが、風景の肌理ということを話された。本にも書いた。
風景の肌理は、なだらかに移行する。祭壇から私が腰掛けている固い木の椅子まで、切れ目な肌理はつながる。ひとつの場に位置しながら、部屋全体の肌理をなめるように移動させながら見続ける時間。

音にだって肌理はある。
カラリとした秋の空気のなか、パイプオルガンの乾いた音は、さらに乾いていく。音の境界は、ある種の固さを持っているからこそ、音楽の輪郭を描き出すことができることを知った。

今週の火曜日の朝、捻挫した足のことも忘れて、いい時間を持った授業前の風景。
写真をクリックすると大きく映ります。
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野口体操・暮らしの中で~胸回し

2006年11月09日 06時57分18秒 | Weblog
野口体操動画シリーズ:サードステージ
レッスンの後に~教室点描-5-

今期、仕事の都合で参加できなかった方が、火曜日のレッスンが終わったときに、教室にお顔を出された。
ちょうど昨日載せた動画撮影をしているときのこと。

そこで、私の所望を快く受けて、携帯カメラの前に立ってくださった。
「何が、いいですか?」
「そうね。。。。胸回しでも……」
「オッケー・オッケー、はい、どうぞ……」

カチャ………撮影………(小声で)「はーい、そのへんでストップ~~」(羽鳥)
お気づきと思いますが、この動画は8・9秒から15秒以内で一回の撮影をおさめている。
というわけで今日の動画映像。

「仕事の合間にちょっと体操もできるよね!」と思った次第。

そこでお願い。
堂々となさる方はもちろんのこと、隠れ野口体操の皆様にも「こんな時、こんな所で、こんな動きをやってますよ」という話を寄せていただきたい。
よろしく~!
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野口体操・自主トレ楽し~二人組

2006年11月08日 07時33分08秒 | Weblog
野口体操動画シリーズ:サードステージ
レッスンの後に~教室点描-4-

ご両名、朝日カルチャー火曜日クラスに入られて、まだ日は浅い。
「上体のぶら下げ対話」の一番基本的な、話しかけの練習をなさっていた。
相手の腰に手を触れて、上体をぶら下げるきっかけを促すように、骨盤を回転させていく。
ぶら下げる人は、自分から動くのではなく、相手の話しかけに答えるように、上体をぶら下げていく。
起きるときには、地球の中心方向を「こっちですよ」と教えるような感じで、おろすときとは逆方向に誘導する。ぶら下げている人も・話しかけている人も、ともにそれぞれの足の真下に、再びからだの重さを一瞬間だが還している感じを大切にしているのが見える。

以上、本日の動画は、「上体のぶら下げ対話」における「おろす」と「おきる」を、まず、確かめ合っているスケッチでした。
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野口体操・自主トレ楽し~尻叩き

2006年11月07日 07時01分58秒 | Weblog
野口体操動画シリーズ:サードステージ
レッスンの後に~教室点描-3-

今日は、「尻叩き」という動き。
これは、片方の足の真上に完全に乗る感覚をつかむこと。
「作用」に対して」「反作用」を生かして動く感覚をつかむこと。
尻をたたく足は最初から最後まで力が抜けている状態が保たれること。
そして、「新しく働くことができるのは、今、休んでいる筋肉だけである」(野口三千三)という原理を、丸ごとのからだで確かめるのに、素晴らしい動きだといえる。

まず、一回だけ尻を打つ練習をしていただきましょうか。
両足で弾みをとるのがきっかけになるのですが……。
力を入れすぎると、危ないのでくれぐれもお気をつけて!
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野口体操・自主トレ楽し~しゃがんで立つ

2006年11月06日 07時17分00秒 | Weblog
野口体操動画シリーズ:サードステージ
レッスンの後に~教室点描ー2ー

野口体操の動きの中でも、見たところはやさしそうに見える動きだが、実際にやってみると、一般的なスクワットに比べて、かなりきつい動きかもしれない。
ストンと真下に落とす、そこで反作用をもらって立ち上がる。その動きを3回繰り返している。気をつけたいことは、反作用(はずみ)をもらう意識は捨てること。
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野口体操・自主トレ楽し~胸滑り

2006年11月05日 07時33分21秒 | Weblog
野口体操動画シリーズ:サードステージ
レッスンの後に~教室点描-1-

いつのころからかレッスンが終わってから後練習をされる方が増えてきた。
この映像は、「胸スライド」の動き。
注目していただきたいのは、腰と胸の関係。胸は水平面内で、滑らかに左右方向スライドをしているが、腰はそこにそっといる状態で保たれている。
これは立っている丸ごとのからだが、余分に緊張せずに、楽に立つことができた状態の証。
左右に滑らせながらも、からだの中心軸(重さの方向)が、よく保たれている。
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文化の日

2006年11月03日 09時05分45秒 | Weblog
 白川静さんが亡くなられて、新聞も連日のように追悼を載せている。
 佐治嘉隆さんも野口三千三先生の写真を、ブログ「芭璃庵」で見せてくれた。
 黒板には甲骨文字で「骨」が書かれ、野口先生が説明をしておられる姿。
「骨」の文字のわきには「死」の文字があって、なんとも象徴的な写真である。

 数名の方からコメントもいただき、皆さんの思いの深さが読み取れる。
 本当に今回は、野口三千三先生の導きで、白川文字学の話を書くにいたったのかもしれない。

 さて、11月1日は、幸田弘子の会に出かけて「樋口一葉」作品の朗読を聴いた。
 幸田さんは、昨年末、ご自宅の大部分を火事で失われ、傷心の日々を過ごされた。どれほどのご不自由が続いておられることか。まだ煙の匂いのこる翌朝に、火事見舞いに伺ったときには、入院されておられた。
 二度目の見舞いの折には、ご家族の皆さんと焼け跡の片付けをされておられた幸田さんにお目にかかれた。
 
 その日から、ほぼ11ヶ月が過ぎ、舞台の幕が開いた。
「一葉による一葉」、新たに構成しなおされた一葉の言葉でたどる一葉の生涯を、凛として気丈に語られた姿に、ほっと安堵の気持ちを得た。
 舞台を終わって、入り口に見送りに立った幸田さんと、握手をして帰った。しっかりと握る手には、舞台の声と同様に張りがあって、これからの気概十分と伝わった。
 ある知人が50の大台に乗ったとき「これで終わってたまるか」とのたまった。
 幸田さんは70歳を超えられた。火災にもめげず、こうして朗々と一葉を歌い上げる姿に、大いに元気をいただいた。

 実は、会場に入る前に、一ツ橋の岩波書店まで『仮題:身体感覚をひらくー野口体操に学ぶ』の校正したゲラ原稿を届けにいったのだ。そこでであったのが神保町で行われていた「古本まつり」。残念なことに最終日だった。
 ところが夕方帰宅してつけた日本テレビのニュースの時間枠の「お天気コーナー」で、ちょうど私が通ったところが映し出された。
「あと、5分で、古本まつりは終わりです。今年、こられなかった方は、ぜひ来年…」
 天気予報士の男性が語りかけていた。
 そのままカメラは左へ動いて、露天の本を映し出した。
「あっ、さっき私が買った露天よ! あそこの本が抜けているでしょ。あれあれ…」
 思わずテレビ画面を指差して、声をあげてしまった。
 ほしい本はたくさんあったのだけれど、紀尾井ホールまで行く前だからと、あきらめて一冊だけ手に入れた。
『イワヒバを楽しむ』岡島秀光著 NHK出版 家庭園芸百科9
 江戸の昔から愛されてきた古典園芸植物、イワヒバの代表的品種257種を紹介とある。
 紀尾井町まで移動する地下鉄・半蔵門線の電車のなかで、あけてびっくり。
 永田町で地上に出るとそこは弁慶橋。その橋の袂にしばし佇んで、本のページを最後までめくり続けた。
「まぁ、驚くこと」
 多様なイワヒバの世界に圧倒された。
 江戸期というのは、椿しかり・朝顔しかり、もちろん岩ひばしかり、みごとな芸術にまで自然を改良した文化の時代だったことが伝わる。

 白川文字学といい、幸田一葉といい、岡島イワヒバといい、文化の日を前に、野口先生の記念(カタミ)に遭遇している不思議さよ。
 今日は、11月3日。
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白川 静氏 ご冥福を祈ります

2006年11月02日 13時32分41秒 | Weblog
びっくりした。まさか30日未明にお亡くなりになったとは、まったく知らず。
偶然にも昨日11月1日付けのブログに「漢字暦2006」の写真と、白川文字学について書かせていただいた。

古代文字を合理的に現代的に解釈するのではなく、「神」「鬼神」うごめくおどろおどろしい世界で読み解くことで、文字学に命を吹き込んだ真の学者だった。
青銅器文化の「饕餮文様」は、白川説でなければその真価はわからない。

野口体操の教室で、野口三千三先生から「白川文字学」の話を伺って、国立博物館へ出かけ、「中国青銅器展」を見られたことは、幸運だった。その後、あれだけの規模の展示にお目にかかっていない。

画数の多い漢字が、身近に感じられるようになったのも、白川説によるところが大きい。甲骨文字や金文に遡れば、文字が意味するところが理解できて、「これでなければならない」と納得するのである。

簡略化することは、漢字の命を殺ぐことになる、ということも教えられた。
「象・音・義」をひとつの文字の中に顕す漢字の力を教えられた。
それ以上に、その時代の息遣いを知らなければ、文字を理解することにならないことも教えられたことは、貴重な体験だった。

野口体操を続けられたのも、漢字の世界が大きかった。もし、野口先生があのようなレッスンをなさっていなかったら、私は、すぐにも止めていただろう。
今の、自分はいない。

早朝は、ブログにいただいたコメント読み、慌てて新聞を取りに行った。
そうだったのか。実は31日に、書きたかったテーマを、11月1日まで待った。偶然とはいえ、シンクロする自分に驚きを隠せない。

「言霊」と「文字霊」を合体したところで、はじめて言葉が力を持つことを、漢字を通して世界に知らしめた学者の死は、哀しい。
「白川文字学」は、これから真の評価を受けるだろう。

哀悼とは、こうした気持ちを表す言葉なのかもしれない。
ご冥福をお祈りしている。
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霜月朔日ー11 月1日に

2006年11月01日 07時09分33秒 | Weblog
「白川静・漢字暦2006」(平凡社)、このカレンダーも残すところ1枚となった。はじめて白川静という名前を聞いたのは、野口体操を始めた30年前のこと。
当時、野口三千三先生のレッスンでは、毎回、甲骨文字について話され、板書には甲骨文字や金文の文字が踊っていた。
当時、有吉佐和子の『恍惚の人』という老人問題を扱った作品が話題となっていたことをもじって、野口先生は「甲骨病」だと自ら称されておられた。

私もはめられた。平凡社・東洋文庫から出版されていた『甲骨文字の世界』『金文の世界』ほか、白川静氏の著作を読み漁っていた。漢字の面白さを、野口先生に導かれながら、満喫する日々だった。

そのころの日本の文化状況を思いだすと、まさか白川氏が文化勲章に輝くとは思いもよらなかった。名前を知る人は、日本の人口のうち、銀行の利息の数字よりも低くかったのに違いない。

青銅器展や中国文物展など足しげく通った思い出が懐かしい。
古代文字の世界にすっかり魅了されていた。

野口先生の著書『野口体操 おもさに貞く』では、漢字の字源・和語の語源を遡ることで、身体を復活させてみようという試みがなされている。決して読み易い本ではない。読書通で知られた或る人は、この本を珍書・奇書の部類に入れておられた。
その本のなかにはじめて私の野口体操写真が載った。年はとりたくないもの。これが私ですと言わないと、気づいてもらえない。トホホ状態である。

それはさておき、こうしてカレンダーにまでなる「白川文字学」である。

今年も、あと2ヶ月。
最後の締めくくりを無事にしたいものだ。
終わりよければすべてよし!

因みにこのカレンダーは、写真家・佐治嘉隆さんから毎年贈られている。
決して、来年のカレンダーをおねだりしているのではありません?!
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