萬蔵庵―“知的アスリート”を目指すも挫折多き日々―

野球、自転車の旅、山、酒、健康法などを徒然に記載

ひやおろし

2007年12月01日 | 酒食・グルメ?

<さっそく、近くの酒屋で買ってきた。信州は「渓流」のひやおろしだ。>

今年、初めて「ひやおろし」なる日本酒の存在を知った。この夏ごろから行くようになった居酒屋のマスターに教えてもらった。すすめられるままに呑んでみると、すっきりとしたのみごごちと洗練された液体の舌触り、酒は米から生まれたことを思いださせるほんのりとした稲穂の香。確かに旨い。

酒を呑みだして30年余。この存在を知らなかった不勉強を悔やむ。過ぎ去りし日は致し方ない。今日、この日から呑み続けるしかない、と意を決し、その晩、4~5杯は呑んだろうか。店を出る時はふらふらしていた。そうなのだ。酒は呑めば酔うのだ。いくら旨いからといって何リットルも呑めるものではなかったのだ。そういうことを忘れさせるぐらい、旨かった。


「日本名門酒会」のホームページから引用すると、
http://222.146.7.29/modules/xfsection/article.php?articleid=210#a

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◆ひやおろし」とは

春先にしぼられた新酒は、一度、火入れされたあと、暑い夏の間をひんやりとした蔵で眠ってすごし、熟成を深めます。

 やがて秋風が吹き始めたら、いよいよ目覚めのとき。ほどよく熟成されたお酒は、2度目の火入れをせずに、生詰めして出荷されます。

 その昔、「冷や」のまま貯蔵用の大桶から木樽に「移(おろ)して」樽詰めしたことから、このお酒は「冷移(ひやおろし)」と呼ばれ、秋の酒として珍重されてきました。

 豊穣の秋にふさわしい、旨みたっぷりの、まろやかでとろりとした円熟の味わいが魅力の〈ひやおろし〉。秋の深まりとともに熟成もゆるやかに深まっていきます。

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とあり、さらに、

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〈ひやおろし〉は「生詰め酒」です。

日本酒では、発酵を止め、雑菌を殺し、香味を保つため、「火入れ」という低温加熱殺菌を行います。通常は2回、タンクに貯蔵する前に1度、さらに瓶詰めする前に1度。〈ひやおろし〉は、この瓶詰め前の火入れをせずに出荷されます。

貯蔵前に「火入れ」するのは、安定して熟成させるため。冷蔵技術が発達した現在では、「火入れ」をしない生のまま貯蔵することも可能ですが、それでは熟成が進まず、秋口の熟成の旨みは出てきません。

2度目の「火入れ」をしないのは、熟成による風味をそのままお届けするため。貯蔵中に出てきたお酒本来の香りを殺さず、蔵元での飲むお酒と変わらない風味をそのまま楽しめるのです。お酒本来の香りがいきる蔵出し風味、それが〈ひやおろし〉です。

瓶詰め前の火入れを行っていないので、生酒と同じように冷蔵庫に入れて保管してください。

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という説明がある。いかにも旨そうではないか。この酒を呑まずして何を呑む、という勢いだ。小生はその居酒屋で秋の味覚のサンマの塩焼きや時々入る苫小牧産のホッキガイ、酒田名物芋煮鍋などをいただきながら、ひやおろしを呑む。

が、それだけでは、この酒を見逃してしまった30年余の時間は取り返せない。家でも呑もうと、近くの酒屋で買ってきた。思わせぶりに新聞紙でくるんである。新聞を取り外すと成分や杜氏の名を記したラベルが貼ってあるのみ。いかにも蔵から出したて、瓶に詰めたて、という趣がある。(下の写真)

晩秋までは楽しめるらしい。まてよ、買い占めて冷蔵庫に冷やしておくという手はあるナ。ふふふふ。




コメント (1)
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